JP4825231B2 - ダンパ用当接部材、ダンパ装置及びダンパ付きスライドヒンジ - Google Patents

ダンパ用当接部材、ダンパ装置及びダンパ付きスライドヒンジ Download PDF

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Description

この発明は、ダンパ装置に用いられるダンパ用当接部材、スライドヒンジに用いるのに好適なダンパ装置、及びダンパ機構を有するダンパ付きスライドヒンジに関する。
近年、筐体に扉を回動可能に連結するためのスライドヒンジとしてダンパ付きのスライドヒンジが多用されている。ダンパ付きスライドヒンジは、下記特許文献1に記載されているように、筐体に取り付けられる第1取付部材と、扉に取り付けられる第2取付部材とを有している。第2取付部材には、連結部材が回動可能に取り付けられている。そして、この連結部材を第1取付部材に取り付けることにより、扉が筐体に回動可能に取り付けられる。
ダンパ付きスライドヒンジは、上記構成に加え、ダンパ装置をさらに有している。ダンパ装置は、第2取付部材に取り付けられるダンパ本体と、このダンパ本体に移動可能に設けられた可動部材と、この可動部材の移動速度を低速に抑えるダンパ機構とを有している。可動部材の先端部には当接部が設けられている。この当接部は、扉が開位置から閉位置に向かって回動するときに、所定の当接開始位置に達すると、連結部材に突き当たるように配置されている。当接部が連結部材に突き当たると、可動部材の移動速度がダンパ機構によって低速に抑えられ、それに伴って扉の回動速度が低速に抑えられる。これにより、扉が閉位置に達して筐体に衝突したときに大きな衝突音が発生することが防止されている。
実用新案登録第3129172号公報
扉の回動速度を低速に抑える場合には、当接部が連結部材に突き当たる当接開始位置を閉位置から開位置側へできる限り離間させ、扉の閉回動の早い段階から扉の閉回動速度を低速に押えることが要望される。ところが、上記従来のダンパ付きスライドヒンジでは、そのような要望に応えることが難しいという問題があった。
すなわち、当接部が可動部材に突き当たった状態で扉が閉回動すると、それに伴って当接部が連結部材の外面上を摺動する。この場合、当接部の連結部材に対する摺動長さは、扉の閉回動時において早い段階から当接部を連結部材に突き当てるようにするほど長くなる。一方、当接部が突き当たる連結部材の外面には、連結部材の第1取付部に対する位置調節に用いられる調節ねじの頭部が露出しており、当接部の連結部材に対する摺動長さが長くなると、当接部が調節ねじにぶつかってしまう。このため、閉回動時の早い段階から扉の回動速度を低速に抑えることが困難であったのである。
なお、当接部の摺動方向における連結部材の長さを長くすれば、調節ねじを当接部にぶつからないような位置に配置することも可能である。しかし、そのようにすると、連結部材の長さが長くなり、ひいてはスライドヒンジが大型化してしまう。したがって、根本的な解決策にはなり得ない。
上記の問題を解決するために、この発明は第1取付部材と、この第1取付部材に調節ねじを有する調節機構によって位置調節可能に取り付けられた連結部材と、この連結部材に上記調節ねじの軸線方向と直交する方向に延びる軸線を中心として閉位置と開位置との間を回動可能に連結された第2取付部材と、この第2取付部材に設けられたダンパ装置とを備え、上記ダンパ装置が、上記第2取付部材に取り付けられるダンパ本体と、このダンパ本体に移動可能に設けられ、上記第2取付部材が上記閉位置と上記開位置との間の所定の当接開始位置から上記閉位置まで回動するときに、上記調節ねじの頭部が露出する上記連結部材の外面に突き当たる当接部が設けられた可動部材と、上記ダンパ本体と上記可動部材との間に設けられ、上記第2取付部材が上記当接部に突き当たった状態で上記閉位置側へ回動するときに、上記可動部材の一方向への移動速度を低速に抑えることによって上記第2取付部材の閉方向への回動速度を低速に抑えるダンパ機構とを有するダンパ付きスライドヒンジにおいて、上記当接部の中央部に凹部が形成され、この凹部により上記当接部が上記可動部材の移動方向と直交する方向に二分され、上記可動部材の移動方向と直交する方向における上記凹部の幅が、当該凹部内を上記調節ねじの頭部が出没することができるよう、上記調節ねじの頭部より大きく設定されていることを特徴としている。
この場合、筒状をなすケーシング、及びこのケーシングに基端部が移動可能に挿入され、先端部が上記ケーシングから外部に突出したロッドを有し、上記ケーシングの内部には上記ロッドの先端部側から基端部側への移動速度を低速に抑えるために上記ダンパ機構が設けられたダンパユニットの上記ケーシングと上記ロッドとのうちの一方が上記可動部材として用いられ、他方が上記ダンパ本体に上記一方向へ移動不能に取り付けられていることが望ましい。また、上記当接部が、上記一方に対し上記ロッドの移動方向と直交する方向に離間して配置されていることが望ましい。
上記特徴構成を有するこの発明によれば、当接部が連結部材の外面上を摺動して調節ねじの頭部に達したとき、頭部は凹部内に入り込む。換言すれば、凹部が形成された当接部は、頭部を跨いだ状態で摺動する。したがって、連結部材の長さを長くすることなく、扉の回動速度を閉回動時の早い段階から低速に抑えることができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態を、添付の図1〜図18を参照して説明する。
図1は、この発明に係るダンパ付きスライドヒンジ1が用いられた筐体Aと扉Bとを示す。筐体Aは、前面A1に開口部を有する四角形の箱状に形成されている。勿論、筐体Aは、他の形状であってもよい。扉Bは、その一側部(この実施の形態では左側部)を中心として水平方向へ回動することができよう、筐体Aの一側部にヒンジ1を介して回動可能に支持されている。扉Bは、その背面B1が筐体Aの前面A1に突き当たった閉位置と、この閉位置から所定角度(例えば100°程度)だけ離間した図1に示す開位置との間を開閉回動可能である。なお、図1の下側に配置されたダンパ付きスライドヒンジ1においては、後述するダンパ部3が省略されている。
図2〜図4に示すように、ダンパ付きスライドヒンジ1は、ヒンジ部2とダンパ部(ダンパ装置)3とを有している。ヒンジ部2は、扉Bを筐体Aに回動可能に連結するためのものである。ダンパ部3は、扉Bが閉回動するときに、所定の当接開始位置から閉位置までの間、扉Bの閉回動速度を低速に抑えるためのものである。
図2〜図5に示すように、ヒンジ部2は、第1取付部材21を有している。第1取付部材21は、平板状をなしており、その一方の面が装着面21aとされている。第1取付部材21は、その装着面21aを筐体Aの一側部(図1において左側部)から他側部(右側部)へ向かう方向に向けた状態で配置されており、筐体Aの内部の一側面(図1において左側面)A2にボルト(図示せず)等の固定部材によって固定されている。以下、説明の便宜上、筐体Aの前後左右及び上下を参照しながらヒンジ部2及びダンパ部3の各構成を説明する。
第1取付部材21の装着面21aには、位置調節部材22が軸線を左右方向(図5において上下方向)に向けた締付ボルト(調節ねじ)29A及びこれに螺合されたナット29Bによって固定されている。この場合、締付ボルト29Aは、第1取付部材21に設けられた上下方向(図5において左下がりの左右方向)へ延びる挿通孔21bにその長手方向へ移動可能に挿通されている。したがって、位置調節部材22は、締付ボルト29Aを緩めることにより、挿通孔21bの長さの範囲内において上下方向へ位置調節可能である。位置調節部材22の前後の両端部には、係合溝22a,22bがそれぞれ形成されている。
位置調節部材22には、中間部材23が着脱可能に取り付けられている。中間部材23は、断面略「コ」字状をなしており、位置調節部材22を右側(図5においては上側)から上下に跨ぐように配置されている。そして、中間部材23の先端部に配置された係合軸23a及び後端部に配置された係合軸(図示せず)を係合溝22a,22bにそれぞれ係合させることにより、中間部材23が位置調節部材22に取り付けられている。中間部材23の後端部には、解除部材23bが回動可能に設けられており、この解除部材22bをその後端部が図5において下方へ移動するように回動させると、後端側に配置された係合軸が係合溝22bから外れる。その結果、係合軸23aも係合溝22aから外すことができるようになる。このようにして、中間部材23が位置調節部材22に着脱可能に取り付けられている。
中間部材23の右方(図5において上方)を向く天板部23cには、上記締付ボルト29Aの頭部が入り込む貫通孔23dが形成されている。この貫通孔23dは、天板部23cの前後方向における中間部より若干前側に配置されている。天板部23cの後端部及び先端部には、ねじ孔23e,23fがそれぞれ形成されている。
中間部材23には、連結部材(変位部材)24が位置調節可能に取り付けられている。連結部材24は、断面略「コ」字状をなしており、中間部材23を右側から上下に跨ぐように配置されている。連結部材24の右方(図5において上方)を向く天板部24aの後端部には、前後方向(図5において左下がりの左右方向)に延びる挿通孔24bが形成されている。この挿通孔24bには、軸線を左右方向に向けた締付ボルト(調節ねじ)29Cが前後方向へ移動可能に挿通されている。締付ボルト29Cは、中間部材23の後端部に形成されたねじ孔23eに螺合されている。そして、締付ボルト29Cを締め付けることにより、連結部材24が中間部材23に固定されている。しかも、調節ボルト29Cが挿通孔24bに前後方向へ移動可能に挿通されているから、連結部材24は中間部材23に対し挿通孔24bの長さの範囲内において前後方向へ位置調節可能である。
連結部材24の天板部24aの先端部には、前後方向に延びる係合孔24cが形成されている。この係合孔24cに臨む上下方向の両側部(図5において左右の両側部)には、軸線を左右方向に向けた調節ねじ29Dの頭部が前後方向へは移動可能に、上下及び左右方向へは移動不能に係合している。調節ねじ29Dは、中間部材23の先端部に形成されたねじ孔23fに螺合されている。したがって、調節ねじ29Dを正逆方向へ回動させると、連結部材24の先端部(図5において左端部)が左右方向へ移動する。つまり、調節ねじ29Dを正逆方向へ回動させることにより、連結部材24の先端部を左右方向に位置調節することができる。
このように、連結部材24は、第1取付部材21に位置調節部材22及び中間部材23を介して取り付けられているので、位置調節部材22を上下方向へ位置調節することにより、第1取付部材21に対して上下方向へ位置調節可能であり、連結部材24を中間部材23に対して前後方向へ移動させることにより、第1取付部材21に対して前後方向へ位置調節可能であり、さらに連結部材24の先端部を中間部材23に対し左右方向へ移動させることにより、連結部材24の先端部が第1取付部材21に対して左右方向へ位置調節可能である。また、中間部材23を位置調節部材22に対して着脱することにより、連結部材24を第1取付部材21に対して着脱することができる。
連結部材24の先端部には、図14、図16及び図17に示すように、一対のリンク25A,25Bの一端部がボルト29A,29C,29Dの軸線と直交する方向(この実施の形態では上下方向)を向く軸線を中心としてそれぞれ回動可能に連結されている。一対のリンク25A,25Bの他端部は、第2取付部材26に上下方向を向く軸線を中心としてそれぞれ回動可能に連結されている。これにより、第2取付部材26が連結部材24に水平方向へ回動可能に連結され、ひいては第1取付部材21に水平方向へ回動可能に連結されている。
第2取付部材26は、カップ部26aとこのカップ部26aの開口側の端部に一体に設けられたフランジ部26bとを有している。カップ部26aは、扉Bの背面B1に形成された凹部(図示せず)に挿入されており、フランジ部26bは背面B1にボルト等の固定手段によって押圧固定されている。第2取付部材26が扉Bに固定されることにより、扉Bが筐体Aにヒンジ部2を介して水平方向へ回動可能に連結されている。
連結部材24と一対のリンク25A,25Bの一方との間には、捩じりばね等からなる回動付勢手段(図示せず)が設けられている。この回動付勢手段は、閉位置と開位置との間の所定の位置を思案位置としたものとすると、扉Bが閉位置と思案位置との間に位置するときには、扉Bを閉位置側へ付勢して扉Bを閉位置まで回動させるとともに、閉位置に維持する。その一方、扉Bが思案位置と開位置との間に位置しているときには、扉Bを開位置側へ付勢して、扉Bを開位置まで回動させるとともに、開位置に維持する。捩じりばね等の回動付勢手段に代えて、一対のリンク25A,25Bの一方にばね性を持たせ、当該一方のリンクによって扉Bを回動付勢するようにしてもよい。
次に、上記ダンパ部3について説明すると、図4に示すように、ダンパ部3は、ダンパ本体4、ダンパユニット5及び当接部材6を有している。
ダンパ本体4は、基端側の筒部41と、この筒部41の先端部に一体に形成された二股部42とを有しており、全体が平面視略「Y」字状をなしている。ダンパ本体4は、図1に示すように、筒部41が水平方向を向くように配置されている。しかも、扉Bが閉位置に位置しているときには、図2に示すように、筒部41の左方(図2において下方)への延長上に連結部材24の天板部24aが位置するように配置されている。図1に示すように、扉Bが開位置に位置しているときには、二股部42が筒部41より筐体A側に位置するように、ダンパ本体4が配置されている。
筒部41は、二股部42側の端部が開口する一方、逆側の端部が底部41aによって閉じられている。二股部42は、第2取付部材26のフランジ部26bを覆っている。これにより、美観の向上が図られている。図8及び図11に示すように、二股部42の下面(筐体Aの左側面A2と対向する面)には、係合凹部42aが形成されている。この係合凹部42aに第2取付部材26のフランジ部26bの両端部が係合することにより、ダンパ本体4が位置決めされている。そして、ダンパ本体4は、それに形成されたボルト挿通孔43(図8参照)を貫通して扉Bの背面B1に螺合されたボルト29Eを締め付けることによって扉Bに固定されている。この場合、ダンパ本体4は、一本のボルト29Eだけで固定されているが、係合凹部42aにフランジ部26bが係合することによって位置決めされているので、ダンパ本体4はボルト29Eを中心として回ってしまうことがなく、確実に固定される。
上記のように、ダンパ本体4は、扉Bに固定されている。つまり、ダンパ本体4は、扉Bを介して第2取付部材26に固定されている。しかし、ダンパ本体4は、第2取付部材26に直接固定してもよい。その場合には、第2取付部材26を扉Bに固定した後、ダンパ本体4を第2取付部材26に固定することができるよう、ダンパ本体4を第2取付部材26に着脱可能に取り付けることが望ましい。
ダンパユニット5は、図4に示すように、ケーシング(可動部材)51、ロッド52及びダンパ機構(図示せず)を有している。ケーシング51は、有底筒状をなしている。特に、この実施の形態では、断面円形に形成されている。ロッド52は、その基端部がケーシング51にその開口部から長手方向へ移動可能に挿入されている。ロッド52の先端部は、ケーシング51の開口部から外部に突出している。ダンパ機構は、周知の構造を有しており、ケーシング51の内部に設けられている。そして、ダンパ機構は、ロッド52がその先端側から基端側へ向かう方向へケーシング51に対して相対移動するとき、その移動速度を低速に抑える。また、ダンパ機構は、基端側へ移動したロッド52に外力が作用しなくなると、ロッド52をその先端側へ移動させて図4に示す初期位置まで戻す。
当接部材6は、図4、図8及び図11に示すように、有底筒状をなす収容筒部(取付部)61と、平板状をなす当接板部62とを有している。収容筒部61には、ダンパユニット5のケーシング51が圧入状態で挿入されている。しかも、ケーシング51の底部が、収容筒部61の底部に突き当てられている。しがって、収容筒部61は、ケーシング51の長手方向へケーシング51と一体に移動する。
収容筒部51は、その開口部を先にした状態でダンパ本体4の筒部41にその開口部から摺動可能に挿入されている。したがって、扉Bを開位置側から閉位置側へ所定角度移動回動させると、収容筒部51の底部側の端部が連結部材24の天板部24aと対向する。また、収容筒部51は、ダンパユニット5のロッド52が筒部41の底部41aに突き当たるまで筒部41に挿入されている。したがって、当接部材6が筒部41の開口部側から底部41a側へ移動するときには、ダンパユニット5によってその移動速度が低速に抑えられる。
当接板部62は、収容筒部61の底部側の端部に一体に設けられている。したがって、当接板部62は、収容筒部61と一体に移動する。収容筒部61が筒部41の底部41a側へ移動したときに、当接板部62が筒部41の周壁部に突き当たらないようにするために、当接板部62の底部41a側の端部(以下、先端部と称し、他端部を基端部と称する。)と収容筒部61との間には、逃げ凹部63が形成されている。
当接板部62は、収容筒部61の外周面のうちの第2取付部材26と逆側に位置する箇所に配置されている。しかも、当接板部62は、その長手方向を収容筒部61の長手方向とほぼ同一方向に向けた状態で配置されている。したがって、図1及び図3に示すように、扉Bが開位置に位置しているときには、当接板部62の長手方向がほぼ前後方向を向く。その一方、扉Bが閉位置に位置すると、図2に示すように、当接板部62の長手方向がほぼ左右方向を向き、当接板部62の基端面が天板部24aと対向する。
図2〜図4及び図6〜図12に示すように、当接板部62の基端部には、当接部64が形成されている。この当接部64は、収容筒部61に対しその開口部から底部へ向かう方向において前方に突出するように配置されている。しかも、当接部64は、扉Bが開位置から回動して思案位置と閉位置との間の所定の当接開始位置に達すると、天板部24aの右方を向く面、つまり調節ねじ29Dが露出する面に突き当たるように配置されている。当接部64が天板部24aに突き当たった状態で扉Bが閉回動すると、当接部64が筒部41の開口部側から底部41a側へ向かう方向(扉Bが閉位置又はその近傍に位置しているときには右方向)に押され、当接部材6及びケーシング51が同方向へ移動させられる。このとき、ケーシング51の移動速度がダンパユニット5のダンパ機構によって低速に抑えられる。この結果、扉Bの閉方向への回動速度が低速に抑えられる。
当接部64の中央部には、凹部65が形成されている。この凹部65は、当接部64を当接板部62の厚さ方向(扉Bが閉位置に位置しているときにおいては前後方向)に横断(貫通)している。これにより、当接部65が上下方向(ケーシング51の移動方向と直交する方向)に二分されている。この凹部65の深さ及び上下方向の幅は、当接部64が天板部24aの右方を向く面上を摺動したときに、調節ねじ29Dの頭部が当接部64に突き当たることなく、凹部65に対して出没することができるような大きさに定められている。
上記構成のダンパ付きスライドヒンジ1を用いて筐体Aに扉Bを回動可能に連結する場合には、第1取付部材21を筐体Aの左側面A1に取り付ける。この場合、位置調節部材22を第1取付部材21に仮固定しておく。その後、締付ボルト29Aを締め付けて位置調節部材22を第1取付部材21に固定する。一方、扉Bの背面B1に第2取付部材26を固定する。第2取付部材25を扉Bに取り付けるに際しては、連結部材24に中間部材23を予め取り付けておいてもよく、第2取付部材26を扉Bに固定した後に連結部材24に中間部材23を取り付けてもよい。その後、扉Bの背面B1にダンパ部3を取り付ける。つまり、ダンパ本体4を扉Bに取り付ける。この場合、ダンパユニット5及び当接部材6については、ダンパ本体4の扉Bへの取り付け前にダンパ本体4に予め取り付けておいてもよく、ダンパ本体4の扉Bへの取付後に取り付けてもよい。次に、連結部材24を位置調節部材22に中間部材23を介して取り付ける。その後、連結部材24の位置を調節し、ひいては扉Bの筐体Aに対する位置を調節する。これにより、扉Bの筐体Aへの取り付けが完了する。
図1に示すように、いま、扉Bが開位置に位置しているものとする。扉Bが開位置から閉回動して当接開始位置に達すると、当接部材6の当接部64が連結部材24の天板部24aに突き当たる。したがって、扉Bがさらに閉回動すると、当接部64が当接板部62の基端側から先端側へ向かう方向に押され、当接部材6及びケーシング51が同方向へ移動させられる。このとき、ケーシング51の同方向への移動速度がダンパユニット5のダンパ機構によって低速に抑えられる。したがって、扉Bの当接開始位置から閉位置までの閉回動速度が低速に抑えられる。よって、扉Bが筐体Aに突き当たるときに大きな衝突音が発生することがない。
扉Bを閉位置から開位置まで開回動させる場合において、扉Bが閉位置から当接開始位置まで回動する際には、扉Bの開回動に伴って当接部材6及びケーシング51がダンパ機構によって初期位置側へ移動させられる。扉Bが当接開始位置に達すると、当接部材6及びケーシング51が初期位置において停止する。その後は、扉Bが開位置まで回動するのに伴って当接部64が連結部材24から離間する。そして、図1に示す開位置に達する。
扉Bが当接開始位置から閉位置まで回動するときには、図13〜図18に示すように、当接部64が連結部材24の天板部24a上を摺動する。そして、扉Bが閉位置又はその近傍に達すると当接部64が連結部材24の長手方向(前後方向)において調節ねじ29Dの頭部の一部又は全部と同一位置に位置するか、調節ねじ29Dの頭部より後方(図18において右方)に位置するようになる。しかるに、当接部64には凹部65が形成されているから、調節ねじ29Dの頭部が、当接部64に突き当たることがなく、凹部65に入り込む。したがって、当接開始位置を閉位置から開位置側へ大きく離れた位置に設定し、扉Bの閉回動時の早い段階から当接部64が扉Bに突き当たるようにしたとしても、調節ねじ29Dを後方に配置する必要がない。よって、連結部材24を長くする必要がなく、ヒンジ部2が大型化することがない。
また、当接部64がケーシング51に対してその移動方向と直交する方向に離間し、その結果当接部64がリンク25A,25Bの回動軸線に対してケーシング51より離間している。この結果、当接部64は、ケーシング51が天板部24aに直接突き当たる場合に比して扉Bの回転中心(瞬間回転中心)から遠い位置において天板部24aに突き当たる。したがって、当接部64には、ケーシング51を天板部24aに直接突き当てるようにした場合に比して小さな力しか作用しない。よって、ダンパユニット5として小型のものを用いることができ、それによってダンパ部3を小型化することができる。
なお、上記の実施の形態においては、可動部材たるケーシング51に当接部材6を設け、ケーシング51を連結部材24に当接部材6を介して突き当てるようにしているが、ケーシング51を当接部材6に直接突き当てるようにしてもよい。その場合には、ケーシング51に当接部及び凹部が設けられる。
また、上記の実施の形態においては、ダンパユニット5のケーシング51を連結部材24に当接部材6を介して突き当てているが、ダンパユニット5の向きを逆にするとともに、ロッド52に当接部材6を設けることにより、ロッド52を連結部材24に当接部材6を介して当接させてもよい。そのようにした場合には、ロッド52が可動部材になる。勿論、ロッド52を連結部材24に直接突き当てるようにしてもよく、その場合にはロッド52に当接部及び凹部が形成される。
この発明に係るダンパ付きスライドヒンジによって連結された筐体と扉とを示す斜視図である。 この発明に係るダンパ付きスライドヒンジを、第2取付部材(扉)を閉位置に位置させた状態で示す斜視図である。 同スライドヒンジを、第2取付部材を開位置に位置させた状態で示す斜視図である。 同スライドヒンジを示す分解斜視図である。 同スライドヒンジにおいて用いられているヒンジ部を示す分解斜視図である。 同スライドヒンジにおいて用いられているヒンジ部を、当接部材を初期位置に位置させた状態で示す平面図である。 図6のX矢視図である。 図6のY−Y線に沿う断面図である。 図6に示す状態でのヒンジ部の斜視図である。 同スライドヒンジにおいて用いられているヒンジ部を、当接部材を扉によって移動させた状態で示す平面図である。 図10のX−X線に沿う断面図である。 図10に示す状態でのヒンジ部の斜視図である。 扉が開位置に位置しているときのスライドヒンジを示す平面図である。 図13のX−X線に沿う断面図である。 扉が当接開始位置に位置しているときのスライドヒンジを示す平面図である。 図15のX−X線に沿う断面図である。 扉が閉位置に位置しているときのスライドヒンジを示す平面図である。 図17のX−X線に沿う断面図である。
符号の説明
1 ダンパ付きスライドヒンジ
2 ヒンジ部
3 ダンパ部
4 ダンパ本体
5 ダンパユニット
6 当接部材
21 第1取付部材
24 連結部材(変位部材)
26 第2取付部材
29A 締付ボルト(調節ねじ)
29C 締付ボルト(調節ねじ)
29D 調節ねじ
51 ケーシング(可動部材)
52 ロッド
61 収容筒部(取付部)
64 当接部
65 凹部

Claims (3)

  1. 第1取付部材と、この第1取付部材に調節ねじを有する調節機構によって位置調節可能に取り付けられた連結部材と、この連結部材に上記調節ねじの軸線方向と直交する方向に延びる軸線を中心として閉位置と開位置との間を回動可能に連結された第2取付部材と、この第2取付部材に設けられたダンパ装置とを備え、上記ダンパ装置が、上記第2取付部材に取り付けられるダンパ本体と、このダンパ本体に移動可能に設けられ、上記第2取付部材が上記閉位置と上記開位置との間の所定の当接開始位置から上記閉位置まで回動するときに、上記調節ねじの頭部が露出する上記連結部材の外面に突き当たる当接部が設けられた可動部材と、上記ダンパ本体と上記可動部材との間に設けられ、上記第2取付部材が上記当接部に突き当たった状態で上記閉位置側へ回動するときに、上記可動部材の一方向への移動速度を低速に抑えることによって上記第2取付部材の閉方向への回動速度を低速に抑えるダンパ機構とを有するダンパ付きスライドヒンジにおいて、
    上記当接部の中央部に凹部が形成され、この凹部により上記当接部が上記可動部材の移動方向と直交する方向に二分され、上記可動部材の移動方向と直交する方向における上記凹部の幅が、当該凹部内を上記調節ねじの頭部が出没することができるよう、上記調節ねじの頭部より大きく設定されていることを特徴とするダンパ付きスライドヒンジ。
  2. 筒状をなすケーシング、及びこのケーシングに基端部が移動可能に挿入され、先端部が上記ケーシングから外部に突出したロッドを有し、上記ケーシングの内部には上記ロッドの先端部側から基端部側への移動速度を低速に抑えるために上記ダンパ機構が設けられたダンパユニットの上記ケーシングと上記ロッドとのうちの一方が上記可動部材として用いられ、他方が上記ダンパ本体に上記一方向へ移動不能に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のダンパ付きスライドヒンジ。
  3. 上記当接部が、上記一方に対し上記ロッドの移動方向と直交する方向に離間して配置されていることを特徴とする請求項2に記載のダンパ付きスライドヒンジ。
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