以下、図に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の画像記録装置の実施形態の基本構成である。記録ヘッドを搭載したキャリッジを用紙に対向して走査させ(以下主走査)用紙に画像を記録する。キャリッジの走査方向と対向して備え付けられたエンコーダスケールをよみとるためのエンコーダセンサをキャリッジに搭載している。本実施形態では記録紙の搬送部に搬送ベルトを用いることができる。搬送ベルトはエンドレスの無端状でも良いし、端部を貼り合わせたものであっても良い。記録紙を搬送ベルトに密着させるために、静電気をベルトに与えて記録紙を吸着させたり、押さえローラーで記録紙の上から押さえつけたりしても良い。
図2は静電吸着タイプの記録紙搬送部の構成図である。駆動ローラ12と従動ローラ13に巻き回され、回転可能な搬送ベルト14と、駆動ローラ12と搬送ベルト14の間の滑りを防止するため、ばね等の弾性部材による弾性力で駆動ローラ12の部分で搬送ベルト14に押し付けられた押えローラ15と、駆動ローラ12と従動ローラ13の間の記録ヘッド3側に設けられた搬送ガイド16と、給紙トレイ5に積載した記録紙17が分離部18で分離されて送られ駆動ローラ12に巻かれた搬送ベルト14に接触する位置より駆動ローラ12の回転方向の上流側の位置で搬送ベルト14と接触し、駆動ローラ12と対向して設けられたベルト帯電ローラ19を有する。駆動ローラ12はアースに接続されている。
搬送ベルト14は、図3の断面図(a)に示すように1層構造又は(b)に示すように2層構造からなり、記録紙17やベルト帯電ローラ19と接触する側は絶縁層20で形成され、2層構造の場合は、記録紙17やベルト帯電ローラ19と接触しない側は導電層21で形成されている。絶縁層20は、例えばPET、PEI、PVDF、PC、ETFE、PTFEなどの樹脂またはエラストマーで導電制御材を含まない材料により体積抵抗率が1012Ωcm以上、望ましくは1015Ωcm以上となるように形成されている。導電層21は上記樹脂やエラストマーにカーボンを含有させて体積抵抗率が105〜107Ωcmとなるように形成されている。
この搬送ベルト14は、図4(a)の上面図と(b)の側面断面図に示すように、幅が記録紙17の幅より狭く形成され、駆動ローラ12と従動ローラ13の中央部付近に巻き回されている。搬送ガイド16は搬送ベルト14の幅方向の両側に設けられ、記録紙17の搬送方向に沿って設けられた複数のリブ22と逃げ溝23とを交互に有する。ベルト帯電ローラ19は、図3に示すように、例えば2kV〜3kVのACバイアスを加えるACバイアス供給部24に接続されている。
上記のように構成したシリアル型のインクジェットプリンタ1に画像出力の指示があると、記録紙搬送装置8の駆動ローラ12を不図示の駆動モータで回転して搬送ベルト14を反時計周りに回転させ、同時にACバイアス供給部24からベルト帯電ローラ19にACバイアスを加える。このベルト帯電ローラ19に加えられるACバイアスにより搬送ベルト14の絶縁層20に、図3に示すように、正と負の電荷を搬送ベルト14の移動方向に対して交互に帯電する。この正と負の電荷を帯電する搬送ベルト14の絶縁層20を、体積抵抗率が1012Ωcm以上、望ましくは1015Ωcm以上となるように形成しているから、絶縁層20に帯電した正と負の電荷が、その境界で移動することを防ぐことができ、絶縁層20に正と負の電荷を交互に安定して帯電させることができる。
この搬送ベルト14に分離部18で分離して送られた記録紙17が接触すると、図5に示すように、搬送ベルト14の絶縁層20に帯電した正の電荷から負の電荷に導かれる微小電界25により記録紙17に静電力が作用し、この静電力により搬送ベルト14に記録紙17の中央部を吸着する。このように搬送ベルト14に記録紙17を吸着するために搬送ベルト14に正と負の電荷を与えるベルト帯電ローラ19を、給紙された記録紙17が搬送ベルト14に接触する位置の近傍で駆動ローラ12の回転方向の上流側の位置に設けて、ベルト帯電ローラ19により搬送ベルト14に正と負の電荷を与えるから、記録紙17が搬送ベルト14に接触する位置で確実に微小電界25を発生することができ、記録紙17を搬送ベルト14に安定して吸着させることができる。
搬送ベルト14に吸着された記録紙17は搬送ベルト14の回転により押えローラ15に押えられながら印字部7に搬送される。記録紙17の画像形成領域の先端部が記録ヘッド3の真下に達すると、駆動ローラ12の回転を停止して搬送ベルト14を停止させる。このように記録紙17を搬送して停止させた状態で記録ヘッド3をキャリッジ4により主走査方向に往復移動させてインク液滴を噴射して記録紙17に画像を形成する。記録紙17の画像形成領域の先端部の画像形成が終了すると、再び駆動ローラ12を駆動して搬送ベルト14を回転し、記録紙17を搬送して次の画像形成領域が記録ヘッド3の真下にきたら、駆動ローラ12の回転を停止して搬送ベルト14を停止させ、記録紙17に対する画像形成を繰り返す。この搬送ベルト14による記録紙17の搬送と停止を繰り返して記録紙17に画像を形成する。
このように記録紙17の搬送と停止を繰り返して記録紙17に画像を形成するときに、微小電界25による静電力で記録紙17を搬送ベルト14に吸着して固定するとともに、搬送ベルト14に静電吸着した記録紙17を押えローラ15で搬送ベルト14に一定の力で押付けるから、記録紙17を搬送ベルト14に密着させることができ、記録紙17に効率良く静電吸着力を与えることができ、記録紙17を安定して記録ヘッド3の位置に搬送することができる。
また、搬送ベルト14を駆動ローラ12に一定の力で押し付けて駆動ローラ12と搬送ベルト14との間の摩擦力を大きくして、駆動ローラ12と搬送ベルト14との間に滑りが生じることを防ぐことにより、記録紙17を精度良く搬送して停止することができる。さらに、搬送ベルト14に一定ピッチ例えば4mmピッチで交互に帯電させた正の電荷と負の電荷によって断続的に発生する微小電界25により生じる静電力で記録紙17を搬送ベルト14に吸着しているから、記録ヘッド3から噴射するインク液滴に対する静電力の影響をなくすことができ、インク液滴を所定の着弾位置に噴射することができる。したがって位置ずれのない高画質の画像を記録紙17に安定して形成することができる。
この記録紙17に記録ヘッド3からインク液滴を噴射して画像を形成しているとき、噴射したインク液滴が記録紙17に染み込んで記録紙17が伸びてコックリングが発生する。この伸びた記録紙17は、図4(b)に示すように、搬送ガイド16のリブ22によりその高さを維持しながら、リブ22以外の領域で逃げ溝23に落ち込み、インク液滴が染み込んで記録紙17全体が浮き上がることを抑える。したがってコックリングの影響で記録紙17に対するインク液滴の着弾位置がずれてしまうことを防ぐとともに記録紙17が記録ヘッド3のノズル面と接触して記録ヘッド3のノズル面を汚したり、記録紙17を汚したりすることを防ぐことができ、高画質の画像を安定して形成することができる。
このようにして画像を形成した記録紙17は搬送ベルト14の移動により記録ヘッド3の下流側に搬送される。この記録紙17は搬送ベルト14が駆動ローラ12により進行方向が変えられるとき、記録紙17の剛性によって搬送ベルト14から分離して排出部へと導かれる。この記録紙17が搬送ベルト14と分離するとき、搬送ベルト14に一定ピッチで交互に帯電させた正の電荷と負の電荷によって断続的に発生する微小電界25により生じる静電力で記録紙17を搬送ベルト14に吸着しているから、複雑な記録紙分離機構を設けることなしに記録紙17を搬送ベルト14から簡単に分離することができる。また、排出される記録紙17には断続的に発生する微小電界25が印加されるだけであるから、排出された記録紙17に静電気が残留することを防ぐことができる。さらに、搬送ベルト14を絶縁層20と導電層21の2層構造で形成した場合は、搬送ベルト14が記録ヘッド3から従動ローラ13の位置に移動するまでの間に絶縁層20に帯電した正の電荷と負の電荷がある程度放電するので、記録紙17を搬送ベルト14からより簡単に分離することができる。
上記説明では記録ヘッド3をキャリッジ4により走査方向に往復移動させてインク液滴を噴射して記録紙17に画像を形成するために搬送ベルト14を停止させているときもベルト帯電ローラ19にACバイアスを加えている場合について説明したが、搬送ベルト14を停止させているときには、ベルト帯電ローラ19に加えているACバイアスを停止させるようにしても良い。このように搬送ベルト14を停止させているときには、ベルト帯電ローラ19に加えているACバイアスを停止させることにより、搬送ベルト14のベルト帯電ローラ19と接触している部分に与えられた電荷をACバイアスで除去したり、不本意な方向の電荷が乗ってしまうことを防ぐことができ、引き続いて搬送ベルト14を回転したときに、記録紙17を安定して吸着することができる。また、搬送ベルト14の帯電時に流れる電流はごくわずかではあるが、搬送ベルト14の一部分に連続して電荷を印加することにより搬送ベルト14に熱を発生させてピンホールを誘発しリークに発展する可能性があるが、これを防いで搬送ベルト14に傷を付けることをなくすことができる。
また、押えローラ15を絶縁性のある材料で形成し、インクジェットプリンタ1に画像出力の指示があり、記録紙17を給紙するときに、ベルト帯電ローラ19にACバイアスを加える場合について説明したが、インクジェットプリンタ1に画像出力の指示があったときに、あらかじめ搬送ベルト14を連続回転しながらベルト帯電ローラ19にACバイアスを加えて搬送ベルト14に正と負の電荷を与え、搬送ベルト14全体に正と負の電荷が与えられた状態でベルト帯電ローラ19に加えているACバイアスを停止してから記録紙17を給紙するようにしても良い。このようにして搬送ベルト14を連続回転しながら正と負の電荷を与えることにより、搬送ベルト14に正と負の電荷を安定して与えることができる。
本実施形態ではベルトを連続回転させながら帯電ローラーにAC印加して帯電させた後に記録紙を給紙することもできるし、記録紙を給紙する直前に帯電ローラーにAC印加して帯電させることもできるし、記録紙送りが停止している際には帯電ローラーへのAC印加を停止することもできる。それぞれの場合の動作シーケンスを図6〜8に示す。
本実施形態では、画像形成時に改行のための搬送ベルトを駆動する量(改行量)が帯電ピッチの整数倍でない場合と、及び整数倍である場合とがある。図9に示すように、画像形成時に改行のために搬送ベルトを駆動する量(改行量)が、帯電ピッチの整数倍でない場合、また、1改行量よりも帯電ピッチが短い場合、搬送ベルトを駆動している最中に高圧出力のプラスとマイナスを切り換え、1改行中に所望の帯電ピッチを帯電しきらずに改行が終了してしまった場合は、その次の改行にて残りの帯電しきれていない残り分を帯電する。このようにして一定幅の帯電ピッチを形成している途中で、改行が停止した場合でも、所望の帯電ピッチを形成する。帯電ピッチを安定して形成することで、用紙の吸着力を安定して得るようにする。
一方、図10は画像形成時に改行のために搬送ベルトを駆動する量(改行量)が帯電ピッチの整数倍となるように帯電ピッチを設定した場合であり、整数倍とならないより好ましい。この改行量は、形成しようとする画像の画素密度と、ヘッドのノズルピッチ及びノズルの使用数によって決まる。通常IJによるシリアル型の画像形成装置に於いては、形成しうる画素密度を複数選択可能である。帯電ピッチをこの画像形成装置が有している改行量全てに対する最大公約数の1/n(n=整数)として、図10に示すように必ず1改行中に帯電ピッチの形成が完了する。このようにして、図9に示すような、極短い時間での帯電を行う必要が無くなる。極短い時間での帯電では、高圧電源の出力は所望の電位に立ち上がっていても、帯電ローラを介して、搬送ベルト上に所望の帯電電位が形成されているということにはならない。このとき、帯電電位が所望のレベルより低い電位しかのっていないという事態となる。そのような事態を避け、電位レベルの安定化を図ることができる。
上記のようにシリアル型のインクジェットプリンタ1の搬送ベルト14で記録紙17を吸着して記録ヘッド3の位置まで搬送し、搬送ベルト14の停止と移動を断続的に繰り返しているときに、印字する改行精度を安定させるためには搬送ベルト14の停止位置を正確に制御する必要がある。このため、搬送ベルト14の送り速度又は送り量を直接又は間接的に検出し、検出した送り速度又は送り量により搬送ベルト14の搬送量を制御すると良い。
例えば、搬送ベルト14の送り速度または送り量を直接検出する場合は、図1(a)の搬送ベルト14の正面図と(b)の拡大図に示すように、搬送ベルト14の表面又は裏面の一部に、インクジェットプリンタ1の最高解像度に応じたピッチで設けた2進スケール26と、図11(a)に示すように、搬送ベルト14の記録紙17の搬送に影響がない部分に設けた透過型や反射型の読取センサ27、あるいは図11(b)に示すように、印字部7の近傍に設けた透過型の読取センサ27を有するエンコーダ28を使用すると良い。なお、透過型読取センサの概略図を図12に、反射型読取センサの概略図を図13にそれぞれ示す。図12では、検出光発信器27からエンコーダ23に向けて検出光29が発信され、反射光が受光部28で検出される。図13では、検出光発信器兼受光部25からエンコーダ23に向けて検出光26が発信され、反射光が検出光発信器兼受光部25で検出される。
そして、図14のブロック図に示すように、駆動指令信号が送られて駆動ローラ12を回転するサーボモータ29の回転速度を演算する演算処理回路30に読取センサ28から出力されるパルス信号を送り、演算処理回路30で搬送ベルト14の送り速度を演算し、演算した送り速度信号を、サーボモータ29を駆動するサーボモータドライブ回路31に送りサーボモータ29の回転速度を定速に制御して駆動ロータ12を回転させる。このように駆動ローラ12を回転するサーボモータ29の回転速度を制御することにより、搬送ベルト14に吸着して保持した記録紙17の搬送量を精度良く制御することができる。
この搬送ベルト14の送り量を検出するエンコーダ28の搬送ベルト14に設けた2進スケール27のピッチはそのまま紙送り精度の単位となる。また、記録紙17を搬送して印字するとき、紙送りの改行量は、インクジェットプリンタ1が出力し得る最高解像度が最小単位となる量である。例えばインクジェットプリンタ1の最高解像度を1200dpiとすると、最高解像度で定まる紙送りの最小単位は25.4mm/1200=21.2μmとなる。そこで2進スケール27のピッチすなわち制御単位を21.2μm/nとする。但しnは1以上の整数である。例えばn=2とすると、2進スケール27のピッチは10.6μmとなり、この2進スケール27を読み取ったパルス信号により搬送ベルトの送り量を制御しているときに、1パルス分ずれたとしても、記録紙17に形成する画像に影響を与えずにすみ、良質な画像を安定して形成することができる。
また、搬送ベルト14の送り速度または送り量を間接的に検出する場合は、図15に示すように、搬送ベルト14を搬送する駆動ローラ12の回転軸に設けた円板32に、図16(a)の正面図と(b)の拡大図に示すように、円周方向に並んで一定ピッチで設けたスケール33と、スケール33を読み取る透過型又は反射型の読取センサ34からなるロータリエンコーダ35を使用して駆動ローラ12の回転量を検出して搬送ベルト14の送り速度または送り量を算出すると良い。一般にロータリエンコーダのスケールピッチPは、100LPI、150LPI、200LPI、300LPIなどのものがある。このロータリエンコーダは実際のスケールパルスの4倍のパルスを出力するものが知られている。
例えば、1回転で2400ラインのスケール33の場合、この4逓倍出力が可能な読取センサ34を用いれば、9600パルスを得ることができる。また、記録紙17を搬送して印字するとき、紙送りの改行量は、インクジェットプリンタ1が出力し得る最高解像度が最小単位となる量である。例えば、最高解像度が600dpiの場合、25.4mm/600=42.3μmが送り量の最小単位になる。実際にはこの42.3μmの整数倍の量が送られる。インクジェットプリンタ1において、搬送ベルト14の送り量は最高解像度に応じて定められている。
例えば、1回転で2400ピッチのスケール33を有するロータリエンコーダ35で4逓倍出力した信号に基づき搬送ベルト14を搬送する駆動ローラ12を制御すると、ロータリエンコーダ35の1回転の出力パルス数は2400×4=9600パルスとなる。このインクジェットプリンタ1の最高解像度を1200dpiとすると、1出力パルスの送り量は25.4mm/1200=21.2μmとなる。駆動ローラ12が1回転すると、スケール33を有する円板32も1回転するので、(駆動ローラ径×π)/9600=21.2μmの関係式から、駆動ローラ12の径は64.5mmとなる。すなわち径が64.5mmの駆動ローラ12を使用し、その回転軸に2400ピッチのスケール33を有するロータリエンコーダ35を設けることにより、制御上1パルス当たり21.2μmの送り量となる。
この最高解像度により得られる21.2μmの送り量を1パルス毎に出力するようにしても良いが、駆動ローラ12の径を、ロータリエンコーダ35の1パルス当たりの送り量が最高画像密度のn(2以上の整数)で除した値になるように設定すると良い。例えばn=2とした場合、(駆動ローラ径×π)/9600=10.6μmの関係式から、駆動ローラ12の径は32.4mmとなり、径が32.4mmの駆動ローラ12を使用し、その回転軸に2400ピッチのスケール33を有するロータリエンコーダ35を設けることにより、制御上1パルス当たり10.6μmの送り量となる。したがって駆動ローラ12の送り量が制御上1パルスずれたとしても、記録紙17に形成する画像に影響を与えずにすみ、高精度な画像を安定して形成することができる。
また、駆動ローラ12と搬送ベルト14の間に滑り防止機構を設けても良い。この滑り防止機構として、図17(a)に示すように、駆動ローラ12と従動ローラ13の両方又は駆動ローラ12を、表面に複数の突起35を有するグリップローラ36で形成したり、(b)に示すように、搬送ベルト14をタイミングベルト37で形成してすることにより、駆動ローラ12や従動ローラ13と搬送ベルト14間の滑りを確実に防ぐことができ、記録紙17に画像を形成するときの停止位置制御を精度良く行うことができるとともに搬送ベルト14を逆転搬送するときも高精度に搬送することができる。
また、上記説明ではシリアル型のインクジェットプリンタ1に付いて説明したが、図18(a)の斜視図と(b)のノズル列を示す正面図に示すように、記録紙17の幅方向全体にノズル列40を有し、インク供給管41から供給されるインクをヘッド駆動信号線42から出力される駆動信号により、記録紙17の印字幅全体に渡って噴出するラインヘッド43を使用したライン型のインクジェットプリンタ1aにも、図19の構成図に示すように、記録紙搬送装置8を同様に適用して、搬送ベルト14に記録紙17を静電吸着して搬送することにより、記録紙17を印字部7で安定して搬送することができ、良質な画像を安定して形成することができる。なお、ラインヘッド43においては、記録紙の上方を移動するような可動な構成でも良いし、装置に固定されて記録紙が下方を移動するような構成にしても良い。
以上、静電吸着タイプについて説明したが、記録紙の密着方法はこれに限られるものではない。例えば、ベルトに吸引孔を設けてその吸引孔からエアーを吸引して密着させても良いし、記録紙の上からローラーで押しつけても良い。
次に、走査方向にエンコーダセンサを配置した実施形態について説明する。図20は、この実施形態におけるキャリッジ走査方向と用紙の搬送方向の関係を示した概略構成図である。用紙51の搬送方向(副走査方向)と直交する方向が、キャリッジ52の走行するキャリッジ走査方向(主走査方向)であり、それに平行してエンコーダスケール53が配設されている。このエンコーダスケール53は、キャリッジ52に設けられている主走査エンコーダセンサ54により検知される。
図21は実施形態の制御要部の構成を示すブロック図である。主走査エンコーダセンサ101から出力されたエンコーダパルスを受信するエンコーダパルス受信部102は、エンコーダパルスのノイズを除去するためのノイズフィルタ部103と、フィルタ後のエンコーダパルス信号周期を測定するための周期測定部104、主走査位置を検出するための主走査位置カウンタ105、主走査の方向を検出するための方向検出部106、周期測定部104で測定した周期から吐出トリガ信号を生成する吐出トリガ信号生成部107を有する。
さらに、主走査位置カウンタ105で検出した主走査位置と、方向検出部106で検出した方向、周期測定部104で検出した周期をもとに主走査モータ108の制御を行う主走査モータ制御部109と、主走査モータ制御部109からの駆動信号によりキャリッジを駆動する主走査モータ108を有する。吐出トリガ信号生成部107から出力される吐出トリガ信号と主走査位置カウンタ105の値から記録ヘッド110を駆動するための制御を行う印字制御部111がある。
図22は主走査エンコーダセンサの出力するパルスを示すタイミング波形図である。図おける上方部分が透明フィルム上のスリットであり、光学的に読み取ることにより下方部のパルス信号が出力されるが、図22に示すように90度位相のずれた信号も同時に出力する。(各A相,B相とする。)周期測定部では図23に示す、エンコーダ信号(ここではA相のみを使用)の立上り間の周期(t1)を測定している。印字時にはキャリッジが等速で動くことが望ましく、等速で動作している場合は周期(t1)が毎回ほぼ同じ値となる。吐出トリガ生成部はこのエンコーダ信号立上りを基準に吐出トリガ信号を生成し、印字制御部に送信する。
エンコーダスケールに汚れが付着した場合、反射型のエンコーダセンサでは、図24に示すようにエンコーダ信号が”H”レベルの期間が長くなってしまうことがある。この場合図のt1_1stのようにエンコーダ信号の周期が短くなってしまう。このときあらかじめ決められた所定値t_minと比較し、周期が短かった場合は、吐出トリガ信号をt_d分遅延させて出力する。ここでt_dはt1_1stの測定開始から、t1_min+ts経過した後になる。tsはt_minと同様あらかじめ決められた所定値t_maxからt_minを引いた差の2分の1が望ましい。
印字時の目標となる主走査速度でキャリッジを走査させた場合の周期がt_min+tsになるようにしておくことで、汚れによる影響を受けることなく、一定間隔でヘッドから吐出することが可能となる。t_dはここで説明した時間に限定されるものではなく、t1_1stの値から算出してもよいし、固定値でもよい。
エンコーダスケールに汚れが付着した場合、透過型のエンコーダセンサでは、図25に示すようにエンコーダ信号が1パルス分マスクされてしまうときがある(点線がマスクされたパルス)。この場合、周期t1_1stの値が所定値t_maxを超えた時点で吐出トリガ信号を出力する。また、t1_1stがt_min+tsを越えた時点で、次の周期t1_2ndの測定を開始しておく。ただし、t1_2ndの測定開始はこれに限定されるものではない。ここでの例では特にt_min,t_maxの値を、それぞれ印字中の等速度動作中の速度変動の下限値、上限値にしておくことで、速度変動を考慮にいれた補正を行うことができる。
図26は、エンコーダ信号の補正処理を示すフローチャートである。インクジェット記録装置において、主走査の速度にばらつきがあると、その分インクの着弾位置にばらつきがでてしまい、画質が低下してしまう。そのため、印字中においては主走査速度が一定であることが望ましい。主走査を一定速度で制御しようとした場合、目標速度に対しある程度のばらつきが発生する。そのばらつきとしては、装置間のバラツキや、制御の精度によるバラツキが考えられる。ここで、目標速度に対し許容されるエンコーダ信号の周期変動の上下限をそれぞれt_max,t_minとし、目標速度を(t_max+t_min)/2とした場合、エンコーダ周期がt_minより小さかった場合は、目標速度((t_max+t_min)/2まで遅延させる。)に補正してあげることで、ターゲットとなる着弾位置により近くインクを吐出することが可能となる。ここでの説明では、目標速度に対し上下限とも同じ割合だけ変動を許容しているが、特に(t_max+t_min)/2に限定されるものではなく、あらかじめ決められた固定値であってもよいし、速度毎に算出してもよい。
図26において、Tnはn回目のエンコーダ信号周期を示し、上述の説明のt1_1stは、T1にあたり、上述の説明のt1_2ndはT2にあたり、上述の説明のt_min+tsがTsにあたる。フローチャートに基づいて、吐出トリガ信号の発生フローを説明すると、エンコーダ信号のエッジを検出した時点(S101yes)から、周期T1の測定を開始する(S102)。ここで、T1の値がTminより小さい間は、エンコーダ信号のエッジを検出したら(S104yes)、検出フラグをセットし(S105)、吐出トリガを発生しない。また、T1の値がTminより大きくTmaxより小さい場合は、まずエッジ検出済みかどうか判定を行う(S106)、すなわち、検出フラグがセットされているかどうかを判定する。エッジ検出済みである場合は(S106yes)、検出フラグをクリアし(S107)、T1をTsまで遅延させ(S108)、そこから次の周期T2の測定を開始し(S109)、同時に吐出トリガを発生させる(S110)。
エッジ未検出の場合は(S106no)、エンコーダ信号のエッジ検出を行い(S113)、エッジを検出した場合は(S113yes)、その時点から次の周期T2の測定を開始し(S114)、吐出トリガを発生させる(S110)。また、エッジを検出しない間に(S113no)、T1がTsになった場合は(S115yes)、その時点から次の周期T2の測定を開始し(S116)、吐出トリガは発生しない。さらに、T1の値がTmaxを超えた場合は、その時点で吐出トリガを発生させ(S110)、補正を終了しない場合は(S111no)、そのまま次の周期判定に移行する(S112)。
次に、副走査方向にエンコーダセンサを配置した実施形態について説明する。図27はその実施形態の制御要部の構成を示すブロック図である。副走査エンコーダセンサ201から出力されたエンコーダパルスを受信するエンコーダパルス受信部202では、エンコーダパルスのノイズを除去するためのノイズフィルタ部203と、フィルタ後のエンコーダパルス信号周期を測定するための周期測定部204、副走査位置を検出するための副走査位置カウンタ205、主走査の方向を検出するための方向検出部206、周期測定部204で測定した周期とで吐出トリガ信号を生成する吐出トリガ信号生成部207を有する。
さらに、副走査位置カウンタ205で検出した主走査位置と、方向検出部206で検出した方向、周期測定部204で検出した周期をもとに副走査モータ208の制御を行う副走査モータ制御部209と、副走査モータ制御部209からの駆動信号によりキャリッジを駆動する副走査モータ208を有する。吐出トリガ信号生成部207から出力される吐出トリガ信号と副走査位置カウンタ205の値から記録ヘッド210を駆動するための制御を行う印字制御部211がある。吐出タイミングの補正方法については、前述の実施形態と同じである。
本実施形態で用いることができるインクジェットヘッドは、電歪素子に電圧を印加して電歪素子を変形させることでインクを吐出する、いわゆるピエゾ方式であっても良いし、電熱変換素子に電流を流すことで発熱させて、発熱によりインクを発泡させることでインクを吐出する、いわゆるサーマル方式であっても良い。ピエゾ方式を用いる場合、ピエゾ素子を肥大させたり縮小したり、ピエゾ素子の変形量を調整したりしてそれらの駆動波形を調整することで、様々な大きさのインク滴を吐出させることができる。そのため、階調性が良好な画像を形成するのに有利である。一方、サーマル方式は、ノズルの高集積化が容易であるため、多ノズルヘッドの作製に向いている。そのため、解像度が高い画像を高速で印刷するのに有利である。
本実施形態で用いることができるインクジェットヘッドは、インク流路から吐出口にかけての形状が直線的であるエッジシューター方式であっても良いし、インク流路の向きと吐出口の向きが異なるサイドシューター方式であっても良い。エッジシューター方式の記録ヘッドは、吐出エネルギー発生体を有する基板に、流路の側壁およびオリフィスを構成する壁材および流路の覆いを構成する天板を積層した構成を有する。
このエッジシューター方式の記録ヘッドにおいては、インクが貯えられている液室から流路にインクが充填された状態で、電極を介して記録信号を吐出エネルギー発生体に印加すると、該発生体から発生した吐出エネルギーが流路内のインクに吐出エネルギー発生体の上方の吐出エネルギー作用部で作用し、その結果インクがオリフィスから液滴として吐出される。吐出されたインク滴はオリフィス前方に送り込まれた紙などの被記録材に付着される。
エッジシューター方式の記録ヘッドにおいては、各部分の精度良い微細化やオリフィスのマルチ化、あるいは小型化が極めて容易であり、また量産性に富むという利点を有する。その一方で、インク滴吐出の際の応答周波数やインク滴の飛行速度に限界がある。また、電熱変換素子が発熱することでインク中に気泡が発生するが、この気泡が温度低下により収縮し、吐出エネルギー発生体近辺で消滅する際の衝撃により吐出エネルギー発生体を徐々に破壊される。この現象はいわゆるキャビテーション現象と呼ばれ、エッジシューター方式において顕著である。そのため、エッジシューター方式の記録ヘッドは寿命が比較的短い。
サイドシューター方式の記録ヘッドの例を図28に示す。この記録ヘッドは、天板3にオリフィスを設け、一点鎖線14cで示されたように流路4内の吐出エネルギー作用部へのインクの流れ方向とオリフィス5の開口中心軸とを直角となした構成を有する。このような構成とすることによって、吐出エネルギー発生体7からのエネルギーをより効率良くインク滴の形成とその飛行の運動エネルギーへと変換でき、またインクの供給によるメニスカスの復帰も速いという構造上の利点を有し、吐出エネルギー発生体に発熱素子を用いた場合に特に効果的である。また、エッジシューターにおいて問題となる気泡が消滅する際の衝撃により吐出エネルギー発生体7を徐々に破壊する、いわゆるキャビテーション現象をサイドシューター方式であれば回避することができる。つまり、サイドシューター方式において気泡が成長し、その気泡がオリフィス5に達すれば気泡が大気に通じることになり温度低下による気泡の収縮が起こらない。そのため、記録ヘッドの寿命が長いという長所を有する。
次にサイドシューター方式記録ヘッドの製造例の一例を説明する。図29から図38は基本的な態様を示すための模式図であり、図29から図38の夫々には、本発明の方法にかかわるインクジェットヘッドの構成とその製作手順の一例が示されている。
まず、本態様においては、たとえば図29に示されるように結晶面方位が<100>もしくは<110>のシリコン基板1上(表面)に酸化シリコンもしくは窒化シリコン層2を介して電気熱変換素子等のインク吐出圧発生素子3が所望の個数配置される。前記酸化シリコンもしくは窒化シリコン層は、後述の異方性エッチングのストップ層として機能する。インク吐出エネルギー発生素子2によって記録液小滴を吐出させるための吐出エネルギーがインク液に与えられ、記録が行われる。ちなみに、たとえば、上記インク吐出エネルギー発生素子3として電気熱変換素子が用いられるときには、この素子近傍の記録液を加熱することにより、吐出エネルギーを発生する。(この場合は、前記酸化シリコンあるいは窒化シリコンは蓄熱層を兼ねても良い。)なお、素子3には、これら素子を動作させるための制御信号入力用電極(図示せず)が接続されている。また、一般にはこれら吐出エネルギー発生素子の耐用性の向上を目的として、保護層等の各種機能層が設けられるが、もちろん本発明においてもこのような機能層を設けることは一向にさしつかえない。
ここで、前記保護層に前述の異方性エッチングのストップ層である酸化シリコンもしくは窒化シリコン層2を用いることもできる(図29参照)。次に、図30においてインク供給口を形成するためのマスクとなる部材4を基板1のインク吐出圧発生素子3が形成されていない(裏面)面に設ける。該部材4は、シリコンの異方性エッチングのマスクとなるもので酸化シリコン膜、窒化シリコン膜などが好適に用いられる。ここで、部材4は必要に応じて基板の表面にも設置することが可能で、前述の保護層などを兼用しても構わない。次いで、部材4のインク供給口となる部分を通常のフォトレジストをマスクとして用い、CF4 ガスを用いたドライエッチングにより除去する。ここで両面マスクアライナー等の手段を用いることでインク供給口の位置は表面のインク吐出圧発生素子3に対して正確に決定される(図31)。
次に、基板1を強アルカリ溶液に代表されるシリコン異方性エッチング液に浸漬し、インク供給口5を形成する(図32)。ここで、基板表面は必要に応じて保護される。また、シリコンの異方性エッチングは、アルカリ性エッチング液に対する結晶方位の溶解度の差を利用したもので、ほとんど溶解度を示さない<111>面でエッチングは停止する。したがって、基板1の面方位によってインク供給口の形状が異なる。面方位<100>を用いた場合には図32中のθ=54.7となり、面方位<110>を用いた場合はθ=90°(基板表面に対して垂直)となる。図32は面方位<100>を用いた場合を示す。酸化シリコンあるいは窒化シリコン層2はアルカリ性エッチング液に耐性を持つためエッチングはここで停止する(図33参照)。したがってエッチングの正確な終点検知は必要としない。
次に、基板1上にノズル部の形成工程を説明する。ここでは、特定の溶剤に溶解可能な樹脂層を用いた製造方法で説明する。ここで基板1はインク供給口上も酸化シリコンあるいは窒化シリコン膜2で被われていて平面となっておりスピンコートあるいはロールコート等の塗布手段を用いることができることより、およそ50μm以下の膜厚であれば、任意の膜厚で高精度に成膜できる。ドライフィルム化できない材料(被覆性に乏しい材料)も使用できる。などの利点を有する。このようにして、スピンコートあるいはロールコートで溶解可能な樹脂層を基板1上に成膜し、パターニングしインク流路6を形成する(図34)。
次に、図35に示すように被覆樹脂層7を形成する。該樹脂はインクジェットヘッドの構造材料となるため、高い機械的強度、耐熱性、基板に対する密着性およびインク液に対する耐性やインク液を変質せしめない等の特性が要求される。前記被覆樹脂層7は光または熱エネルギーの付与により重合、硬化し基板に対して強く密着するものが好適に用いられる。
被覆樹脂層7が硬化された後、シリコン基板1の裏面よりCF4 などでプラズマドライエッチングすることで、インク供給口5上の酸化シリコンあるいは窒化シリコン膜2を除去し、インク供給口を貫通させる。ここで、酸化シリコンあるいは窒化シリコン膜2のエッチング終点は正確に検知する必要はなく溶解可能な樹脂層で形成されたインク流路パターン6中の任意の点を持って終点とすれば良い(図36参照)。ここで、インク供給口5上の酸化シリコンあるいは窒化シリコン膜2の除去は後述のインク吐出口形成後に行っても構わないが、インク流路パターン6を除去する前に行うことが好ましい。
次いで、被覆樹脂層7上にインク吐出口8を形成する(図37参照)。インク吐出口の形成方法としては、被覆樹脂層7が感光性の場合は、フォトリソ技術によってパターニングしても構わない。更に硬化した樹脂層を加工する場合は、エキシマレーザーによる加工、酸素プラズマによるエッチング等の手法が挙げられる。
次いで、図38に示すように、インク流路パターンを形成する溶解可能な樹脂層6を溶出する。このようにして形成したインク流路およびインク吐出口を形成した基板に対して、インク供給のための部材およびインク吐出圧発生素子3を駆動するための電気的接合を行ってインクジェットヘッドが形成できる。
更に、前記インクジェットヘッドの作成手順では異方性エッチング→ノズル工程→異方性エッチングストップ層の除去工程の場合で説明したが、ノズル工程→異方性エッチング工程→異方性エッチングストップ層除去工程の順番で行ってももちろん構わない。すなわち、基板1の裏面にマスク部材4を形成し(図30もしくは図31の状態)、次いでノズル部の形成工程を行った後で、異方性エッチング工程を行う手順である。ただしこの場合には、多くのノズル形成部材が異方性エッチング液に対して耐性を持たないためノズルが形成された基板表面に異方性エッチング液が回り込まないように適宜保護する必要がある。
また、本発明の目的は、前述した図26の機能を実現するソフトウェアのプログラム コードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラム コードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読出されたプログラム コード自体が前述した実施例の機能を実現することになる。
プログラム コードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読出したプログラム コードを実行することにより、前述した実施例の機能が実現されるだけでなく、そのプログラム コードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施例の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読出されたプログラム コードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラム コードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施例の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
以上により本発明の実施の形態について説明した。なお、上述した実施形態は、本発明の好適な実施形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。