図1は、本発明の実施例1に係るドラム式表示装置10を配設する遊技機1を示す正面模式図である。この遊技機1は、所定条件の成立に応じて内部抽選を実施し、その抽選結果に基づいてドラム式表示装置10に表示された図柄配列に応じて遊技者に特典を付与する遊技機、具体的にはパチンコ遊技機であり、台枠に取り付けられた透明ガラス板でなる前面扉2と、台枠の内側に配置されて前面扉2によって覆われる遊技盤3と、遊技盤3の左右の斜め下方に配設された左右一対のスピーカ4a,4bと、遊技盤3の下方に設けられた玉供給皿5と、玉供給皿5の右方(図1で見て)に設けられた、玉の発射装置110(図10参照)を操作する発射ハンドル6とを含んで構成されている。なお、図1中、符号106は、ランプ類(図10参照)を示す。
遊技盤3は、遊技盤3のほぼ中央位置に配設されたドラム式表示装置10と、ドラム式表示装置10の左方(図1で見て)に設けられた通過ゲート11と、ドラム式表示装置10の下方に設けられた、いわゆる電動チューリップ(以下、電チューと略記する)である始動入賞装置13と、始動入賞装置13の下方に設けられた大入賞装置14と、大入賞装置14の下方に設けられた玉排出口15とを含んで構成されている。なお、図中、符号12は、遊技盤3に植設された釘を示す。
ドラム式表示装置10は、2行3列の図柄表示が可能となっており、図柄を使ったリーチ演出などを行い、特図(特別図柄)の抽選結果により決定された3桁のアラビア数字等のキャラクタでなる特図を表示する。ドラム式表示装置10の左図柄,中図柄および右図柄のそれぞれの図柄が図柄変動開始と同時に縦にスクロールし、所定時間経過後に停止表示する。有効ラインは、上行および下行の2ラインである。各ライン上の3つの図柄が同じキャラクタで停止したならば、大当たりとなる。
図2は、ドラム式表示装置10の斜視図を示す。ドラム式表示装置10は、左図柄を表示する左ドラムユニット20Lと、中図柄を表示する中ドラムユニット20Cと、右図柄を表示する右ドラムユニット20Rとが、ドラムステー21により回転軸方向に連設されて構成されている。なお、図2中の破線は、ドラム式表示装置10の表示窓10aを示す。
図3は、左,中,右の各ドラムユニット20L,20C,20R(以下、適宜、符号20で代表する)の正面断面図である。ドラムユニット20は、図4に示す外ドラム(本発明の第1回転部材に相当)40L,40C,40R(以下、適宜、符号40で代表する)と、図5に示す中ドラム(本発明の第2回転部材に相当)50L,50C,50R(以下、適宜、符号50で代表する)と、図6に示す内ドラム(本発明の表示手段,第3回転部材に相当)60L,60C,60R(以下、適宜、符号60で代表する)とが、図7に示すように同軸的に組み合わされて構成されている。外ドラム40,中ドラム50および内ドラム60が組み合わせられたドラムユニット20は、ドラムステー21に固着されたギアボックス22L,22C,22R(以下、適宜、符号22で代表する)を介して、外ドラム用ステッピングモータ(以下、外ドラム用モータという)44L,44C,44R(以下、適宜、符号44で代表する),中ドラム用ステッピングモータ(以下、中ドラム用モータという)54L,54C,54R(以下、適宜、符号54で代表する),内ドラム用ステッピングモータ(以下、内ドラム用モータという)64L,64C,64R(以下、適宜、符号64で代表する)に連結されており、外ドラム40,中ドラム50,および内ドラム60が互いに独立して回転できるように懸架されている。また、これにより、左ドラムユニット20L,中ドラムユニット20Cおよび右ドラムユニット20Rも、互いに独立して回転できるように懸架されている。
図4を参照すると、外ドラム40は、ボス41aと、ボス41aから放射方向に延出された複数本(図示は4本)のアーム41bと、アーム41bの先端部をつなぐようにリング状に形成された右リム41cと、右リム41cから回転軸方向に延出された複数本(図示は5本)の連結腕41dと、連結腕41dの先端部をつなぐようにリング状に形成された左リム41eとからなる二重平行環状体41の外周の半部に、図柄シート(以下、外図柄シートという)42を貼着して構成されている。外図柄シート42は、外ドラム40の図柄部となっており、二重平行環状体41の外周の外図柄シート42が貼着されていない半部は透過部43となっている。なお、本実施例1では、二重平行環状体41と外図柄シート42とを別体のものとしたが、両者を予め一体的に形成するようにしてもよい。
図5を参照すると、中ドラム50は、ボス51aと、ボス51aから放射方向に延出された複数本(図示は4本)のアーム51bと、アーム51bの先端部をつなぐようにリング状に形成された右リム51cと、右リム51cから回転軸方向に延出された複数本(図示は5本)の連結腕51dと、連結腕51dの先端部をつなぐようにリング状に形成された左リム51eとからなる二重平行環状体51の外周の半部に、図柄シート(以下、中図柄シートという)52を貼着して構成されている。中図柄シート52は、中ドラム50の図柄部となっており、二重平行環状体51の外周の中図柄シート52が貼着されていない半部は透過部53となっている。中ドラム50の外径は、外ドラム40の内径よりも小さくなるように設定されており、中ドラム50は、外ドラム40の内側に同軸的に配置可能になっている(図3参照)。なお、本実施例1では、二重平行環状体51と中図柄シート52とを別体のものとしたが、両者を予め一体的に形成するようにしてもよい。
図6を参照すると、内ドラム60は、ボス61aと、ボス61aから放射方向に延出された複数本(図示は4本)のアーム61bと、アーム61bの先端部に回転軸方向に向けて延出するように形成された複数本(図示は4本)の連結腕61cと、連結腕61cの右端部をつなぐようにリング状に形成された右リム61dと、連結腕61cの左端部をつなぐようにリング状に形成された左リム61eとからなる二重平行環状体61の外周の全部に、図柄シート(以下、内図柄シートという)62を貼着して構成されている。内ドラム60の外径は、中ドラム50の内径よりも小さくなるように設定されており、内ドラム60は、中ドラム50の内側に同軸的に配置可能になっている(図3参照)。なお、本実施例1では、二重平行環状体61と内図柄シート62とを別体のものとしたが、両者を予め一体的に形成するようにしてもよい。
図7は、外ドラム40,中ドラム50,および内ドラム60を同軸的に組み合わせて構成したドラムユニット20を示す斜視図である。通常は、外ドラム40の外図柄シート42に描かれた図柄と、中ドラム50の中図柄シート52に描かれた図柄とで1周分の図柄列を構成し、外ドラム40の透過部43からは、中ドラム50の中図柄シート52(図柄部)に描かれたキャラクタでなる図柄が見えるようになっている。しかし、所定の演出が選択されたときは、この図柄列の繋ぎ目部分が遊技者側から目視可能となる位置で一旦停止し、その後に遊技者側から見て図柄列の繋ぎ目より上側の図柄が上方に、下側の図柄が下方に移動するように外ドラム40および中ドラム50が回転され、外ドラム40の透過部43および中ドラム50の透過部53を通して外ドラム40および中ドラム50の中にある内ドラム60の内図柄シート62に描かれた図柄が遊技者側から目視可能になる。
図3に戻って、外ドラム40は、ボス41aがギアボックス22から同軸的に延出された内回転軸44aに軸着され、ギアボックス22を介して、ユニットステー21に固定された外ドラム用モータ44の出力軸に連結されている。中ドラム50は、ボス51aがギアボックス22から同軸的に延出された中回転軸54aに軸着され、ギアボックス22を介して、ユニットステー21に固定された中ドラム用モータ54の出力軸に連結されている。内ドラム60は、ギアボックス22から同軸的に延出された外回転軸64aに軸着され、ギアボックス22を介して、ユニットステー21に固定された内ドラム用モータ64の出力軸に連結されている。
図8を参照すると、左,中,右の外図柄シート42L,42C,42Rの外周面には、上から「1234」,「1234」,「8765」のキャラクタでなる図柄が順番に描かれている。また、左,中,右の中図柄シート52L,52C,52Rの外周面には、上から「5678」,「5678」,「4321」のキャラクタでなる図柄が順番に描かれている。さらに、左,中,右の内図柄シート62L,62C,62Rの外周面には、上から「V VV V 」,「V VV V 」,「V VV V 」のキャラクタでなる図柄が順番に描かれている。
図9(a)〜(d)は、ドラム式表示装置10の表示窓10aから見える図柄を例示する図である。図9(a)は、非確変図柄の一例を示す。非確変図柄は、例えば偶数のゾロ目である。この例では、上行に「444」の図柄が揃うことにより、非確変の当たりとなっている。図9(b)は、確変図柄の一例を示す。確変図柄は、V図柄のゾロ目「VVV」のダブルラインである。この例では、上行および下行に「VVV」の図柄が揃うことにより、確変の大当たりとなっている。図9(c)は、確変図柄の他の例を示す。確変図柄は、例えば奇数のゾロ目である。この例では、上行に「777」の図柄が揃うことにより、確変の大当たりとなっている。図9(d)は、突確(突然確変)図柄の一例を示す。突確図柄は、V図柄のゾロ目「VVV」である。この例では、上行に「VVV」の図柄が揃うことにより、突然確変の大当たりとなっている。
図1に戻って、通過ゲート11は、賞球がないゲートであり、通過ゲート11に玉を通過させると、例えば127/128の確率で普通図柄(普図)の抽選が行われ、当選したならば、電チューである始動入賞装置13が可動羽根の開閉動作を行う。
始動入賞装置13は、開口部に一対の可動羽根を有する、いわゆる電チューと呼ばれる可変入賞装置でなる。始動入賞装置13は、通過ゲート11ヘの玉の通過が検知されて、例えば127/128の確率で普図の抽選が行われ、当選したならば、可動羽根を開放する。可動羽根の1回の開放時間は、通常時は、例えば0.5秒間、確変時および時短時は、例えば1.8秒×3回である。なお、図1中に図示した釘12の位置からも分かるように、可動羽根の開閉の如何にかかわらず、始動入賞装置13への玉の入賞が可能になっている。
大入賞装置14は、いわゆるアタッカーと呼ばれる可変入賞装置であり、開口部と蓋部材とから構成され、蓋部材が移動することにより開口部の閉鎖状態と開放状態とを呈する。
図10を参照すると、遊技機1は、主制御基板100(本発明のパターン選択手段に相当)と、ドラム式表示装置10の左外ドラム用モータ44L,左中ドラム用モータ54L,左内ドラム用モータ64L,中外ドラム用モータ44C,中中ドラム用モータ54C,中内ドラム用モータ64C,右外ドラム用モータ44R,右中ドラム用モータ54R,右内ドラム用モータ64Rを駆動制御する表示制御基板101(本発明の回転制御手段に相当)と、スピーカ4a,4bを含むアンプ/スピーカ104を制御する音声制御基板103と、ランプ類106を制御するランプ制御基板105と、払出装置108を制御する払出制御基板107と、発射装置110を制御する発射制御基板109と、通過ゲート11に併設されたゲート通過検出器111と、始動入賞装置13に併設された始動入賞検出器113と、大入賞装置14に併設された大入賞検出器114と、電チューである始動入賞装置13の可動羽根を開閉する電チューソレノイド115と、大入賞装置14を開閉する大入賞ソレノイド116と、各基板に所定電圧を供給する電源回路部117とを含んで構成されている。
主制御基板100は、主回路120を搭載しており、主回路120は、CPU(Central Processing Unit)121,プログラム格納用のROM(Read Only Memory)122,ワークエリアや各種カウンタ等が割り当てられるRAM(Random Access Memory)123,入出力インタフェースであるI/O(Input/Output)124等を備える。
なお、その他の各基板も、個別にCPUやメモリを備える構成が一般的であるが、図10では省略している。
表示制御基板101は、主回路120より入力される図柄変動信号(表示制御信号)に応じて、ドラム式表示装置10の左ドラムユニット20L,中ドラムユニット20C,および右ドラムユニット20Rを制御するための処理を実行する。詳しくは、表示制御基板101は、ドラム式表示装置10の左外ドラム用モータ44L,左中ドラム用モータ54L,左内ドラム用モータ64L,中外ドラム用モータ44C,中中ドラム用モータ54C,中内ドラム用モータ64C,右外ドラム用モータ44R,右中ドラム用モータ54R,右内ドラム用モータ64Rを駆動制御する。なお、本実施例のモータは周知技術であるステッピングモータ(例えば特開2001−58026号公報や特開2004−254974号公報に開示されているステッピングモータ)を採用している。本実施例では全部で9つのドラムを回転動作させるために9つのステッピングモータが備えられており、各ドラムとステッピングモータとは1対1で接続され制御されている。各ドラムには回転基準位置が設けられており、ドラムが1回転するうちに対応する基準位置検出手段がこの基準位置を検出し、検出信号を表示制御基板101に送信しているので、表示制御基板101は、その検出信号を受信してから回転したステップ数に基づいて現在のドラムの回転位置を特定している。また、表示制御基板101は、各ドラムの各図柄及び透過部の位置と基準位置からのステップ数との関係を全て把握しているので、主回路120から入力される図柄変動信号に応じて各ステッピングモータを駆動制御し、所望の変動表示、停止表示を行うことができるようになっている。
音声制御基板103は、主回路120より入力される音声制御信号に応じてスピーカ4a,4bを含むアンプ/スピーカ104より音声を出力させる。
ランプ制御基板105は、主回路120より入力されるランプ制御信号に応じてランプ類106の点灯/消灯を制御する。
払出制御基板107は、主回路120より入力される賞球払出信号に応じて払出装置108を制御する。これにより、遊技者に対して所定数の賞球が払い出される。
発射制御基板109は、遊技者が発射ハンドル6を操作することに応じて、該発射ハンドル6に対応して設けられた発射装置110を作動させる。発射ハンドル6の操作量に応じて、玉の打出し強さ(玉の飛距離)を調節することが可能となっている。
図11(a),(b)は、本実施例1に係る遊技機用ドラム式表示装置10のドラム動作処理(表示制御処理)を示すタイミングチャートである。(a)は、V図柄演出がない場合を示し、(b)はV図柄演出がある場合を示す。ここで、時点t1は全ドラム回転開始、時点t2は外・中ドラム回転速度減速、時点t3は外・中ドラム停止、時点t4は外・中ドラム開放開始、時点t5は内ドラム回転速度減速、時点t6は内ドラム停止の各時点である。1回の図柄変動で、左,中,右のドラムユニット20L,20C,20Rに対し時点t1と時点t2と時点t5とのタイミングは同時である。さらに、時点t4のタイミングも同時であると見た目が美しくなる。時点t3と時点t6との停止タイミングは、ドラムユニット20L,20C,20R毎に異なる。左ドラムユニット20Lのドラムを停止し、所定間隔を空けて右ドラムユニット20Rのドラムを停止する。さらに間隔を空けてから中ドラムユニット20Cのドラムを停止する。
図12は、遊技機1のドラム式表示装置10におけるドラム動作処理(表示制御処理)を示すフローチャートである。
図13ないし図16は、ドラムユニット20L,20C,20Rの図柄入替動作の概略を説明する図である。
次に、このように構成された実施例1に係るドラム式表示装置10の動作を、遊技機1の動作とともに、図1ないし図16を参照しながら説明する。
遊技機1への電源投入後、玉供給皿5に準備された玉は、発射ハンドル6を含んで構成される発射装置110によって遊技盤3に向けて発射される。遊技盤3に達した玉は、遊技盤3の盤面上を流下する。
遊技盤3の盤面上を流下する玉が通過ゲート11を通過すると、これをゲート通過検出器111が検出して、通過検出信号が主回路120に送信される。
主回路120は、ゲート通過検出器111からの通過検出信号により通過ゲート11の玉の通過を検知しており、通過ゲート11を玉が通過したことが検知されると、普図用乱数カウンタ(図示せず)から値を抽出し、RAM123上の普図用保留記憶領域(図示せず)に普図の抽選結果を記憶して保留する。次に、主回路120は、RAM123上の普図用保留記憶領域に普図の抽選結果の保留があるかどうかを判定し、普図用保留記憶領域に普図の抽選結果の保留があれば、電チューである始動入賞装置13が開放中であるかどうかを判定する。電チューである始動入賞装置13が開放中でなければ、主回路120は、RAM123上の普図用保留記憶領域に保留されている最古の普図の抽選結果を読み出す。続いて、主回路120は、読み出した普図の抽選結果を所定の普図用判定値と照合して当たり/ハズレの判定を行う。なお、普図の当たり確率は、例えば127/128である。判定結果が当たりであれば、主回路120は、電チューソレノイド115を励磁することにより、電チューである始動入賞装置13を開放する。普図当選時の始動入賞装置13の開放時間は、通常時には、例えば0.5秒、確変時および時短時には、例えば1.8秒×3回である。次に、主回路120は、確変中または時短中であるかどうかを判定し、確変中または時短中であれば、例えば1.8秒経過するのを待機した後、電チューソレノイド115を非励磁とすることにより、電チューである始動入賞装置13を閉鎖し、この開閉動作をさらに2回繰り返す。一方、確変中または時短中でなければ、主回路120は、例えば0.5秒が経過するのを待機した後、電チューである始動入賞装置13を閉鎖する。
電チュー(可動羽根)の開閉の如何にかかわらず、始動入賞装置13に玉が入賞すると、始動入賞検出器113が、これを検出して、入賞検出信号を主回路120に送信する。
主回路120は、始動入賞検出器113からの入賞検出信号により始動入賞装置13での玉の通過を検知しており、始動入賞装置13での玉の通過が検知されると、特図用乱数カウンタ(図示せず)より値を抽出して特図の内部抽選を行い、RAM123上の特図用保留記憶領域(図示せず)に特図の抽選結果を記憶して保留する。なお、特図の当たり確率は、通常時には例えば1/400、確変中には例えば1/40とすることができる。次に、主回路120は、払出制御基板107を介して払出装置108に所定数の賞球の払出を指示する。続いて、主回路120は、RAM123上の特図用保留記憶領域に特図の抽選結果の保留があるかどうかを判定し、特図用保留記憶領域に特図の抽選結果の保留があれば、ドラム式表示装置10において先の特図の変動表示中であるかどうかを判定する。先の特図の変動表示中でなければ、主回路120は、大当たりフラグがONであるかどうかに基づいて大当たり中であるかどうかを判定する。大当たり中でなければ、主回路120は、RAM123上の特図用保留記憶領域から最古の特図の抽選結果を読み出す。次に、主回路120は、読み出された特図の抽選結果を、通常時であるか確変時であるかに応じて所定の通常時用判定値または確変時用判定値と照合して当たり/ハズレの判定を行い、当たり/ハズレの判定結果に基づいて特図の変動時間,演出パターン,停止図柄等を決定する。特に、本発明の特徴である、外ドラム40と中ドラム50とが突然分かれて、中から内ドラム60の内図柄シート62に描かれたV図柄が出現するV図柄演出を行うかどうかを決定する。特図の変動時間は、特図の保留数が多いほど短い時間を選択し、確変中および時短中は、通常よりもさらに短い時間を選択することができる。次に、主回路120は、ドラム式表示装置10における特図の図柄変動,ならびに特図の変動タイマ(図示せず)のカウントを開始する図柄変動信号を表示制御基板101に送信する。
(a) V図柄演出がない場合
ドラム動作処理では、表示制御基板101は、主回路120からの図柄変動信号に基づいて図柄変動開始かどうかを判定しており(図12のS101)、図柄変動開始でなければ(図12のS101:NO)、ドラム動作処理を終了する。図柄変動開始であれば(図12のS101:YES)、表示制御基板101は、特図の変動タイマのカウントを開始し、全ドラム回転開始の時点t1で、左外ドラム用モータ44L,左中ドラム用モータ54L,左内ドラム用モータ64L,中外ドラム用モータ44C,中中ドラム用モータ54C,中内ドラム用モータ64C,右外ドラム用モータ44R,右中ドラム用モータ54R,右内ドラム用モータ64Rを駆動することにより、各ドラムユニット20L,20C,20Rのドラム変動を開始する(図12のS102)。
すると、外ドラム40L,40C,40R,中ドラム50L,50C,50R,および内ドラム60L,60C,60Rが同じ回転速度で回転されるので、図13に示すように、通常は、外図柄シート42L,42C,42Rと中図柄シート52L,52C,52Rとで、内図柄シート62L,62C,62Rを完全に覆い隠し、外図柄シート42L,42C,42Rと中図柄シート52L,52C,52Rとの図柄で1周分の図柄列を形成している。
次に、表示制御基板101は、外・中ドラム回転速度減速の時点t2が経過したかどうかを判定する(図12のS103)。時点t2が経過していなければ(図12のS103:NO)、表示制御基板101は、時点t2が経過するまで待機する。
時点t2が経過すると(図12のS103:YES)、表示制御基板101は、左外ドラム用モータ44L,左中ドラム用モータ54L,中外ドラム用モータ44C,中中ドラム用モータ54C,右外ドラム用モータ44R,右中ドラム用モータ54Rを減速制御することにより、外ドラム40L,40C,40Rおよび中ドラム50L,50C,50Rの回転速度を減速し(図12のS104)、外・中ドラム停止の時点t3が経過したかどうかを判定する(図12のS105)。時点t3が経過していなければ(図12のS105:NO)、表示制御基板101は、時点t3が経過するまで待機する。なお、時点t3の経過は左,中,右で異なっており、左,右,中の順に経過する。
時点t3が経過すると(図12のS105:YES)、表示制御基板101は、V図柄演出があるかどうかを判定する(図12のS106)。V図柄演出がなければ(図12のS106:NO)、表示制御基板101は、左外ドラム用モータ44L,左中ドラム用モータ54L,中外ドラム用モータ44C,中中ドラム用モータ54C,右外ドラム用モータ44R,右中ドラム用モータ54Rを停止することにより、外ドラム40L,40C,40Rおよび中ドラム50L,50C,50Rを遊技者から所定の図柄(主回路120により決定された停止図柄)が見える位置で停止し(図12のS114)、ドラム動作処理を終了する。この結果、当たりのときは、ドラム式表示装置10の上行か下行に当たり図柄(例えば、777のゾロ目)が表示され、ハズレのときは、ドラム式表示装置10の上行と下行にハズレ図柄(例えば、123のバラケ目)が表示される。
このように、V図柄演出がない場合には、左,中,右の各ドラムユニット20L,20C,20Rにおいて外ドラム40L,40C,40Rの図柄と中ドラム50L,50C,50Rの図柄とで1つの図柄列を形成し、遊技者から見て図柄が上から下に流れるように変動し、停止したときの図柄の組み合わせで抽選結果を表示する。なお、V図柄演出がない場合には、内ドラム60L,60C,60Rも時点t3が経過した後、対応する外ドラム40L,40C,40Rや中ドラム50L,50C,50Rが停止するときに同時に停止するとよい。
(b) V図柄演出がある場合
V図柄演出がある場合でも、ステップS101〜S106は、上述したV図柄演出がない場合と同様の動作となるので、各ステップS101〜S106における詳しい動作の説明を省略する。
V図柄演出があれば(図12のS106:YES)、表示制御基板101は、左外ドラム用モータ44L,左中ドラム用モータ54L,中外ドラム用モータ44C,中中ドラム用モータ54C,右外ドラム用モータ44R,右中ドラム用モータ54Rを停止することにより、外ドラム40L,40C,40Rおよび中ドラム50L,50C,50Rを、図14に示すように、外図柄シート42L,42C,42Rと中図柄シート52L,52C,52Rとの繋ぎ目が遊技者から見える位置で一旦停止させる(図12のS107)。このとき、内ドラム60L,60C,60Rは回転させておく。
次に、表示制御基板101は、外・中ドラム開放開始の時点t4が経過したかどうかを判定する(図12のS108)。時点t4が経過していなければ(図12のS108:NO)、表示制御基板101は、時点t4が経過するまで待機する。
時点t4が経過すると(図12のS108:YES)、表示制御基板101は、左外ドラム用モータ44L,左中ドラム用モータ54L,中外ドラム用モータ44C,中中ドラム用モータ54C,右外ドラム用モータ44R,右中ドラム用モータ54Rを駆動することにより、外ドラム40L,40C,40Rおよび中ドラム50L,50C,50Rの開放動作を行う(図12のS109)。具体的には、上行の図柄が上方へ、下行の図柄が下方へ移動するように外ドラム40L,40C,40Rと中ドラム50L,50C,50Rを回転させることになる。図15に示すように、左ドラムユニット20Lでは、図柄「8」が描かれた左の中図柄シート52Lが遊技者から見て上方へ移動するように左中ドラム50Lを回転するとともに、図柄「1」が描かれた左の外図柄シート42Lが遊技者から見て下方へ移動するように左外ドラム40Lを回転し、中ドラムユニット20Cでは、図柄「4」が描かれた中の外図柄シート42Cが遊技者から見て上方へ移動するように中外ドラム40Cを回転するとともに、図柄「5」が描かれた中の中図柄シート52Cが遊技者から見て下方へ移動するように中中ドラム50Cを回転し、右ドラムユニット20Rでは、図柄「5」が描かれた右の外図柄シート42Rが遊技者から見て上方へ移動するように右外ドラム40Rを回転するとともに、図柄「4」が描かれた右の中図柄シート52Rが遊技者から見て下方へ移動するように右中ドラム50Rを回転すると、各ドラムユニット20L,20C,20Rの図柄シートが真ん中から上下に割れて、さらに中から内図柄シート62L,62C,62Rが出現したように見えるようにする。
そして、図16に示すように、外ドラム40L,40C,40Rおよび中ドラム50L,50C,50Rが、遊技者から外図柄シート42L,42C,42Rおよび中図柄シート52L,52C,52Rが見えない位置に移動したならば、表示制御基板101は、左外ドラム用モータ44L,左中ドラム用モータ54L,中外ドラム用モータ44C,中中ドラム用モータ54C,右外ドラム用モータ44R,右中ドラム用モータ54Rを停止することにより、外ドラム40L,40C,40Rおよび中ドラム50L,50C,50Rを停止する。以降、内ドラム60L,60C,60Rのみが回転することになり、外図柄シート42L,42C,42Rおよび中図柄シート52L,52C,52Rによって隠されていた内図柄シート62L,62C,62Rの図柄が遊技者から見えるようになる。
次に、表示制御基板101は、内ドラム回転速度減速の時点t5が経過したかどうかを判定する(図12のS110)。時点t5が経過していなければ(図12のS110:NO)、表示制御基板101は、時点t5が経過するまで待機する。
時点t5が経過すると(図12のS110:YES)、表示制御基板101は、左内ドラム用モータ64L,中内ドラム用モータ64C,右内ドラム用モータ64Rを減速制御することにより、内ドラム60L,60C,60Rの回転速度を減速し(図12のS111)、内ドラム停止の時点t6が経過したかどうかを判定する(図12のS112)。時点t6が経過していなければ(図12のS112:NO)、表示制御基板101は、時点t6が経過するまで待機する。
時点t6が経過すると(図12のS112:YES)、表示制御基板101は、左内ドラム用モータ64L,中内ドラム用モータ64C,右内ドラム用モータ64Rを停止することにより、内ドラム60L,60C,60Rを所定の図柄(主回路120により決定された停止図柄)が見える位置で左,右,中の順に停止し(図12のS113)、ドラム動作処理を終了する。確変大当たりのときは、V図柄のゾロ目「VVV」の当たり図柄が上行および下行に表示され、突確当たりのときはV図柄のゾロ目「VVV」の当たり図柄が上行或いは下行の何れかに表示され、ハズレのときは、V図柄のゾロ目「VVV」以外のハズレ図柄が表示される。なお、各ドラムユニット20L,20C,20Rにおいて、内図柄シート62L,62C,62Rが停止表示されたときは、次の新たな図柄変動を開始するまで全てのドラムの回転動作を停止しておき、次の新たな図柄変動を開始するときに外ドラム40L,40C,40Rと中ドラム50L,50C,50Rを回転して開放動作を行う前に一旦停止した位置まで各図柄シートを戻してから、新たな図柄変動を開始する。
このように、突確当たりや確変大当たりの可能性がある演出の1つとして、外ドラム40L,40C,40Rと中ドラム50L,50C,50Rとの図柄の境目が遊技者から見える位置で一旦停止した後、突然外ドラム40L,40C,40Rの図柄を上方に、中ドラム50L,50C,50Rの図柄を下方に移動させて、内ドラム60L,60C,60Rの図柄を出現させる。具体的には、左,中,右の各ドラムユニット20L,20C,20Rを通常通り回転させている状態で、左ドラムユニット20Lを「8」と「1」とが見える位置で停止し、右ドラムユニット20Rを「5」と「4」とが見える位置で停止する(見た目はリーチでないバラケ目)。その後に中ドラムユニット20L,20C,20Rの回転速度を減速し、「4」と「5」とが見える位置で止まりそうな演出(上下に揺らす)を行い、遊技者にはハズレで停止しそうな雰囲気を与える。この時点で各ドラムユニット20L,20C,20Rの内ドラム60L,60C,60Rは回転させておく。ここで、遊技機1のランプ類106による派手な演出とともに、各ドラムユニット20L,20C,20Rの外ドラム40L,40C,40Rおよび中ドラム50L,50C,50Rを駆動して中ドラム50Lと外ドラム40C,40Rは図柄が上方に移動する方向へ、外ドラム40Lと中ドラム50C,50Rは図柄が下方に移動する方向へ回転し、回転している内ドラム60L,60C,60Rを出現させる。外ドラム40L,40C,40Rおよび中ドラム50L,50C,50Rとは、図柄が見えない位置まで回転した後、その場で停止させておく。外ドラム40L,40C,40Rおよび中ドラム50L,50C,50Rとが突然割れて中から異なる内ドラム60L,60C,60Rが出現することで、それまで一体となって回転、停止していた図柄列が崩れ、多大な興趣を遊技者に与えることができる。
なお、ドラム動作処理では、一旦見えなくなった外図柄シート42L,42C,42Rや中図柄シート52L,52C,52Rを再び出現させるような演出で遊技者を煽ることもできる。また、外ドラム40L,40C,40Rを停止しておくことで、内図柄シート62L,62C,62Rと中図柄シート52L,52C,52Rとを組み合わせた図柄列で表示することもできる。
表示制御基板101によるドラム動作処理が終了すると、主回路120は、確変図柄または非確変図柄での停止であるかどうかを判定する。確変図柄または非確変図柄での停止であれば、主回路120は、大当たりフラグをONし、非確変図柄での停止であるかどうかを判定する。非確変図柄での停止でなければ、主回路120は、確変フラグをONにする。確変図柄または非確変図柄での停止でなければ、主回路120は、突確図柄での停止かどうかを判定し、突確図柄での停止であれば、主回路120は、確変フラグをONにする。
次に、主回路120は、大当たりフラグがONであるかどうかを判定し、大当たりフラグがONであれば、1回の大当たりで大入賞装置14を最大ラウンド数15まで開放させるために、ラウンド数が最大ラウンド数15でないかどうかを判定する。ラウンド数が最大ラウンド数15でなければ、主回路120は、ラウンド数に1を加算し、大入賞ソレノイド115を励磁することにより大入賞装置14の開放を指示する。これにより、大入賞装置14が開放して、玉の入賞が可能になる。なお、1入賞あたりの賞球の払出は、15個である。大入賞装置14へ1ラウンドの入賞可能玉数10の玉が入賞するか、大入賞装置14が開放してから1ラウンドの最大開放時間25秒が経過するかのいずれかが満たされると、主回路120は、大入賞ソレノイド115を非励磁とすることにより、大入賞装置14の閉鎖を指示する。これにより、大入賞装置14が閉鎖して、玉の入賞ができなくなる。この後、大当たりフラグがまだONであるため、主回路120は、大入賞装置14の開閉を繰り返す。そして、ラウンド数が最大ラウンド数15になると、主回路120は、ラウンド数を初期値0にリセットして、大当たりフラグをOFFにする。
大当たり処理の終了後、確変図柄および突確図柄での大当たりであったときは、その大当たりの終了後は確変状態(通常よりも大当たりの当選確率が高い状態)になり、この確変状態は次の大当たりに当選するまで継続する。また、非確変図柄の大当たりであったときは、その大当たりの終了後は時短状態(普図の変動時間が短くなり、電チューである始動入賞装置13の開放時間が長くなる状態)になり、特図の図柄変動が100回終了するまで継続する。(100回以内に内部抽選で当選したときは、その時点で終了する。)
実施例1によれば、通常は外ドラム40L,40C,40Rと中ドラム50L,50C,50Rとを同時に回転して停止させ、所定の演出が選択されたときは、この図柄列の繋ぎ目部分が遊技者側の表示窓10aの真ん中に来る位置で一旦停止し、あるタイミングで外ドラム40L,40C,40Rと中ドラム50L,50C,50Rとを駆動し、表示窓10aから見える上方の図柄がさらに上方に、下側の図柄がさらに下側に移動するように回転させることにより、遊技機1の状態に合わせてドラムが突然割れ、これらのドラムの内側が見えるようになるので、遊技者に意外性を提供することができ、その出現度合いによって大当たりすることへの期待度を変化させることができる。
また、外ドラム40L,40C,40Rと中ドラム50L,50C,50Rとの中に内ドラム60L,60C,60Rを備えることで、ドラムが割れたならば新しいドラムが出現する、というさらに意外性のある演出が行え、遊技者に従来にない興趣を与えることが可能になる。
ところで、実施例1では、外ドラム40L,40C,40Rの外周部の外図柄シート42L,42C,42Rが貼着されていない部分を透過部43としたが、このような透過部43には、アーム41b,右リム41c,連結腕41d,左リム41eが存在することになる。しかし、透過部43における右リム41c,連結腕41d,左リム41eは、何の役割も果たしていないばかりか、むしろ内ドラム60L,60C,60Rの内図柄シート62L,62C,62Rに描かれた図柄を見る際の妨げになるおそれがある。したがって、透過部43には、アーム41b,右リム41c,連結腕41d,左リム41eはない方が望ましい。また、中ドラム50L,50C,50Rの外周部の中図柄シート52L,52C,52Rが貼着されていない部分を透過部53としたが、このような透過部53においても、アーム51b,右リム51c,連結腕51d,左リム51eは、何の役割も果たしていないばかりか、むしろ内ドラム60L,60C,60Rの内図柄シート62L,62C,62Rに描かれた図柄を見る際の妨げになるおそれがある。したがって、透過部53には、アーム51b,右リム51c,連結腕51d,左リム51eはない方が望ましい。
図17は、外ドラム40L,40C,40Rの外周部の外図柄シート42L,42C,42Rが貼着されていない透過部43におけるアーム41b,右リム41c,連結腕41d,左リム41eを削除するようにした、本発明の実施例2に係るドラム式表示装置10の外ドラム40L,40C,40Rを示す斜視図である。本実施例2に係るドラム式表示装置10では、外ドラム40L,40C,40Rの外周部の外図柄シート42L,42C,42Rが貼着されていない透過部43におけるアーム41b,右リム41c,連結腕41d,左リム41eを削除して、半ドラム(部分ドラム)としている。なお、ここでは、半ドラム(部分ドラム)と呼んでいるが、半ドラム(部分ドラム)も、ドラムという用語の範疇に含まれるものであることには変わりがなく、これによって請求項が限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもない。
図18は、中ドラム50L,50C,50Rの外周部の中図柄シート52L,52C,52Rが貼着されていない透過部53におけるアーム51b,右リム51c,連結腕51d,左リム51eを削除するようにした、本発明の実施例2に係るドラム式表示装置10の中ドラム50L,50C,50Rを示す斜視図である。本実施例2に係るドラム式表示装置10では、中ドラム50L,50C,50Rの外周部の中図柄シート52L,52C,52Rが貼着されていない透過部53におけるアーム51b,右リム51c,連結腕51d,左リム51eを削除して、半ドラム(部分ドラム)としている。なお、ここでは、半ドラム(部分ドラム)と呼んでいるが、半ドラム(部分ドラム)も、ドラムという用語の範疇に含まれるものであることには変わりがなく、これによって請求項が限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもない。
ただし、図19に示すように、内ドラム60L,60C,60Rについては、図6に示した実施例2に係るドラム式表示装置10における内ドラム60L,60C,60Rと同様に、全ドラムのままとする。
なお、その他の部分は、図1ないし図16に示した実施例1に係るドラム式表示装置10と同様に構成され、かつ同様に動作するので、対応する部分には同一符号を付して、それらの詳しい説明を割愛する。
このように構成された実施例2に係るドラム式表示装置10でも、実施例1に係るドラム式表示装置10と全く同様の動作が行われて、全く同様な効果が得られることはいうまでもない。
ところで、上記実施例1および2に係るドラム式表示装置10に関しては、以下のような変形例を考えることができる。
(1)実施例1および2では、ドラムユニットを三重構造のドラムとしたが、ドラムユニットのドラムを二重構造にするとともに、その内部に役物や液晶などの表示器(本発明の表示部材に相当)を配置することにより、第1ドラムおよび第2ドラムにより1つの図柄列を形成し、第1ドラムおよび第2ドラムを開放したときには、その内側にある役物や液晶などの表示器を遊技者に見せるようにしてもよい。さらに、開放する度に中にあるはずの役物が変わっていたり、中の表示器の絵に応じて大当たりへの期待度が異なったりするようにしてもよい。
(2)実施例1および2では、左,中,右の各ドラムユニットを三重構造のドラムとしたが、全てのドラムユニットを三重構造のドラムにする必要はなく、1つのドラムユニットだけを三重構造のドラムにするだけでも、遊技者には十分な興趣を与えることができる。
(3)実施例1および2では、外図柄シートの図柄数と中図柄シートの図柄数とを4つずつにしたが、外図柄シートの長さと中図柄シートの長さとを変えて、外図柄シートの図柄数と中図柄シートの図柄数とを異ならせるようにしてもよい。2つの図柄シートを組み合わせて1つの図柄列が構成できれば問題はない。
(4)実施例1および2では、図柄シートの繋ぎ目で図柄が完全に分かれるようにしたが、図柄シートの繋ぎ目に図柄を配置し、図柄が上下に割れる動作を行うと、図柄の中から別の図柄が現れるように見せることができ、さらに高い興趣を与えることができる。
(5)実施例1では、外ドラムと中ドラムとを二重平行環状体としてその半分の外周に図柄シートを貼り付けたが、ドラムの外周部を透明な素材で構成し、その外周部の表面或いは裏面に図柄シートを貼り付けるようにしてもよい。
以上、本発明の各実施例を説明したが、これらはあくまでも例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
例えば、実施例1および2では、遊技機1をパチンコ遊技機としたが、本発明のドラム式表示装置10は、スロットマシンのドラムとして使用してもよい。