JP4822674B2 - 窒化物半導体素子およびその製造方法 - Google Patents

窒化物半導体素子およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体レーザや発光ダイオードの窒化物半導体素子およびその製造方法に関する。
窒化ガリウムに代表されるIII−V族窒化物半導体材料を用いて作製される青紫色半導体レーザは、光ディスク装置による超高密度記録を実現するためのキーデバイスであり、現在、実用レベルに達しつつある。この青紫色半導体レーザの高出力化は、光ディスクの高速書き込みを可能にするのみならず、レーザディスプレイへの応用など、新たな技術分野を開拓する。
従来、サファイア基板を用いるGaN系半導体レーザが開発されてきたが、近年、GaN基板などの窒化物半導体基板を用いてGaN系半導体レーザを作製することが検討されている。例えば非特許文献1は、実用レベルにあるGaN系半導体レーザを開示している。以下、図23を参照しながら、従来のGaN系半導体レーザの製造方法を説明する。
図23に示すように、この半導体レーザは、主面がSiO2マスク3602で覆われたアンドープGaN基板3601を用いて作製される。SiO2マスク3602には複数のストライプ状開口部3603が形成されている。アンドープGaN基板3601上には、有機金属気相成長法(MOVPE法)を用いた選択横方向成長(ELO)により、GaN層3604が成長させられる。このGaN層3604は、SiO2マスク3602の個々のストライプ状開口部3603を介して露出するGaN基板3601の主面上にエピタキシャル成長するが、GaN層3604は基板主面に垂直な方向だけではなく水平横方向にも成長し、相互に接触して1つの層を形成する。
GaN層3604上には、MOVPE法により、n−GaN結晶3605、n−AlGaNクラッド層3606、n−GaN光ガイド層3607、Ga1-xInxN/Ga1-yInyN(0<y<x<1)から成る多重量子井戸(MQW)活性層3608、p−GaN光ガイド層3609、p−AlGaNクラッド層3610、および、p−GaNコンタクト層3611が積層されている。選択横方向成長(ELO)により形成されたGaN層3604には、横方向に成長した個々のストライプ状GaNが合体する部分において刃状転位が存在しており、その上に成長した半導体層中にもGaN層3604から刃状転位が延びている。
p−GaNコンタクト層3611上には、刃状転位が存在していない領域に1.5〜10μm程度の幅を有するリッジストライプが形成される。その後、リッジストライプの両側がSiO2層3613によって埋め込まれる。
その後、リッジストライプおよびSiO2層3613上に、例えばNi/Auからなるp電極3612が形成される。なお、上記の積層体の一部はn−GaN結晶3605が露出するまでエッチングされ、このエッチングにより露出したn−GaN結晶3605の表面には、例えばTi/Alからなるn電極3614が形成される。
図23に示す半導体レーザでは、n電極3614を接地し、p電極3612に電圧を印加すると、MQW活性層3608に向かってp電極3612側からホ−ルが、またn電極3614側から電子が注入される。その結果、MQW活性層3608内でキャリアの反転分布が発生するため、光学利得が生じ、波長400nm帯のレーザ発振を引き起こすことができる。発振波長は、MQW活性層3608の材料であるGa1-xInxN/Ga1-yInyN薄膜の組成や膜厚によって変化する。
非特許文献1に開示されている半導体レーザでは、水平方向の基本横モ−ドでレーザ発振が生じるようにリッジストライプの幅および高さが調節されている。すなわち、基本横モ−ドと高次モ−ド(1次以上のモ−ド)との間で光閉じ込め係数に差を設けることにより、基本横モ−ドでの発振を可能としている。
アンドープGaN基板3601は、例えば以下のようにして作製される。
まず、MOCVD法により、サファイア基板上に比較的薄いGaN層を成長させる。その後、ハイドライドVPE(H−VPE)などの方法により、GaN層上にGaNの厚膜を成長させる。このとき、GaN厚膜に不純物を意図的にはドープしていない。充分な厚さにGaN膜を成長させた後、サファイア基板を剥離することにより、GaN基板を得ることができる。
上記の方法で作製したGaN基板には、刃状転位、らせん転位、および混合転位などの転位が107cm-2のオーダーの密度で存在するという問題がある。このような大きさの密度で転位が存在すると、信頼性の高い半導体レーザを得ることは困難である。
図23に示すGaN層1604の成長は、転位の少ないGaN層を得るために行なわれている。GaN層1604のELO工程を付加することにより、GaN中の転位密度を7×105cm-2程度に低減できる。このようにして形成した転位の少ない領域の上部に、活性領域(電流注入領域)を形成することにより、半導体レーザの信頼性を向上させることが可能となる。
さらに、H−VPEで育成したGaN基板の表面に、残る歪みの影響を低減し、表面モフォロジーを改善するために、特許文献1は、図24に示すように、H−VPEで作製したGaN基板3601上に、MOVPEにより、AlGaNからなる緩和層3701を堆積し、その上に前述のn−GaN層3605を形成することを記載している。GaN基板3601としては、不純物が意図的に添加されないアンドープ状態にあることが望ましいが、不純物濃度が1×1018cm-3程度になるようにSiをドープしてもよいことが記載されている。
一方、特許文献2が記載している方法では、基板上にH−VPEを持いてファセットを形成し維持しながらGaNを成長させる一種の選択成長において、種結晶となる基板上に規則的なパターンを形成することにより、ピットの発生位置を制御しようと試みている。
また、特許文献3は、n型伝導を得るために酸素(O)をドープしたGaN基板を開示している。特許文献3に記載されている基板の製造方法によると、結晶面内の不純物の取り込まれ方に分布が生じる場合がある。それは、C面ほかR面などのファセットを形成しながら成長させるため、面方位により不純物の取り込まれ方が異なることに起因する。
ジャパン・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジクス(Jpn. J. Appl. Phys.)、第39巻、p.L648 (2000年) 特開2001−196700号公報 特開2003−165799号公報 特開2000−044400号公報
非特許文献1や特許文献1に記載されている窒化物半導体素子は、レーザ素子の信頼性改善の可能性を有しているが、以下に説明するように、解決すべき新たな問題の存在が本願発明者らの実験により明らかとなった。この問題は、窒化物半導体基板(GaN基板)に不純物がドープされている場合に顕著であることもわかった。すなわち、GaN基板に酸素やシリコン等の不純物がドープされている場合、そのようなGaN基板上に窒化物半導体結晶の選択横方向成長(ラテラル成長)を行うと、以下に示す問題が生じることがわかった。
(1)横方向成長により形成した窒化物半導体層の成長表面に大きな凹凸が形成され、平坦性が悪化すること、および
(2)上記窒化物半導体層のうち横方向に成長した部分が相互に合体した箇所(合体部)に位置ずれが発生すること。
平坦性の悪化は、例えば半導体レーザを作製した場合、ストライプ状の導波路に(共振器方向の)うねりが生じるため、レーザ特性(とりわけしきい値電流や動作電流)にばらつきが生じ、歩留まりの低下を招いてしまう。また、横方向成長部の合体部には、刃状転位が生じやすく、その合体部の位置にばらつき(位置ずれ)が生じると、半導体レーザのストライプ位置に転位が入ってしまい、信頼性を低下させる場合がある。
上記の(1)および(2)に示すような現象は、基板の面内に不純物分布がある窒化物半導体基板に顕著に見られた。特に、不純物濃度が1×1018cm-3以上の基板において問題が生じた。
さらに、研磨による平坦化加工等を施した窒化物半導体基板において同様の課題が明らかとなった。研磨処理によって表面にダメージが発生し、不純物の偏析が生じやすくなるためであると考えられる。
本発明は上記の事情を鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、信頼性の高い窒化物半導体素子を歩留まり良く作製する方法を提供することにある。
本発明の窒化物半導体の製造方法は、研磨された主面を有し、前記主面における平均濃度が1×1017cm-3以上である第1不純物を含有する窒化物半導体基板を用意する工程(A)と、AluGavInwN結晶層(0≦u、v、w≦1:u+v+w=1)を前記窒化物半導体基板の主面上に成長させる工程(B)と、前記AluGavInwN結晶層の上面における複数のストライプ状領域の各々に対して選択的にAlxGayInzN結晶(0≦x、y、z≦1:x+y+z=1)を成長させる工程(C)とを含む。
好ましい実施形態において、前記第1不純物濃度は酸素である。
好ましい実施形態において、前記窒化物半導体基板の前記主面における前記不純物の濃度の最大値をnmax、最小値をnminとするとき、nmax/nminは10以上である。
好ましい実施形態において、前記AluGavInwN結晶層は、前記窒化物半導体基板に含まれる第1不純物とは異なる第2不純物を含有している。
好ましい実施形態において、前記AlxGayInzN結晶の成長温度における前記第1不純物の蒸気圧は、前記成長温度における前記第2不純物の蒸気圧よりも高い。
好ましい実施形態において、前記第1不純物は酸素であり、前記第2不純物は、シリコン、ゲルマニウム、セレンおよび硫黄からなる群から選択された少なくとも1種である。
好ましい実施形態において、前記AluGavInwN結晶層における前記第2不純物の平均濃度は前記窒化物半導体基板の主面における前記第1不純物の平均濃度よりも低い。
好ましい実施形態において、前記第1不純物は、酸素、シリコン、ゲルマニウム、セレン、および硫黄からなる群から選択された少なくとも1種である。
好ましい実施形態において、前記AluGavInwN結晶層の成長温度よりも前記AlxGayInzN結晶層の成長温度が高い。
好ましい実施形態において、前記工程(A)は、前記主面に対して傾斜した複数のファセットを上面に形成するように窒化物半導体を成長させる工程(a1)と、前記窒化物半導体の上面を研磨して平坦化することにより前記主面を形成する工程(a2)とを含む。
好ましい実施形態において、前記工程(a1)は、前記複数のファセットの配列周期に応じた濃度分布を有するように不純物を前記窒化物半導体にドープする工程を含む。
好ましい実施形態において、前記工程(a1)は、ハイドライドVPE法によって前記窒化物半導体を成長させる工程を含み、前記工程(B)は、MOVPE法によって前記AluGavInwN結晶層を成長させる工程を含む。
好ましい実施形態において、前記AluGavInwN結晶は、アンドープ半導体層である。
好ましい実施形態において、前記AluGavInwN結晶層における前記第2不純物の平均濃度は、1x1019cm-3以下である。
好ましい実施形態において、前記工程(C)の前に、前記窒化物半導体基板の主面に平行な上面を有する複数のストライプ状リッジを前記AluGavInwN結晶層に形成する工程を含み、前記工程(C)は、前記AlxGayInzN結晶を前記複数のストライプ状リッジの上面に選択的に成長させる工程を含む。
好ましい実施形態において、前記工程(C)を行なう前において、前記AluGavInwN結晶層または前記窒化物半導体基板のうち、前記複数のストライプ状リッジが形成されていない領域を選択成長用マスクで覆う。
好ましい実施形態において、前記工程(B)は、前記ストライプ状リッジの上面の幅を1μm以上400μm以下の範囲に設定し、かつ、前記ストライプ状リッジの配列ピッチを2μm以上500μm以下の範囲に設定する工程を含む。
本発明による他の窒化物半導体素子の製造方法は、研磨された主面を有する窒化物半導体基板を用意する工程(A)と、AluGavInwN結晶層(0≦u、v、w≦1:u+v+w=1)を前記窒化物半導体基板の主面上に成長させる工程(B)と、前記AluGavInwN結晶層の上面における複数のストライプ状領域の各々に対して選択的に第1窒化物半導体層を成長させる工程(C)と、前記第1窒化物半導体層の上部に前記第1窒化物半導体層よりもバンドギャップが小さい第2窒化物半導体からなる活性層、および、前記活性層よりもバンドギャップが大きい第3窒化物半導体を含む積層体を成長する工程(D)と、前記活性層にキャリアを選択的に注入する電流狭窄構造を前記積層体の上に形成する工程(E)とを含む。
好ましい実施形態において、前記工程(C)の前に、前記窒化物半導体基板の主面に平行な上面を有する複数のストライプ状リッジを前記AluGavInwN結晶層に形成する工程を含み、前記工程(C)は、前記第1窒化物半導体層を前記複数のストライプ状リッジの上面に選択的に成長させる工程を含む。
好ましい実施形態において、前記工程(C)を行なう前において、前記AluGavInwN結晶層または窒化物半導体基板のうち、前記複数のストライプ状リッジが形成されていない領域を選択成長用マスクで覆う。
好ましい実施形態において、前記工程(C)を行なう前において、前記AluGavInwN結晶層または窒化物半導体基板のうち、前記複数のストライプ状リッジが形成されていない領域および各ストライプ状リッジの側面を選択成長用マスクで覆う。
好ましい実施形態において、キャリアが注入する領域は、前記隣接する2つのストライプ状リッジの間の上部に形成される。
本発明の窒化物半導体は、研磨された主面を有し、前記主面における平均濃度が1×1017cm-3以上である第1不純物を含有する窒化物半導体基板と、前記窒化物半導体基板の主面上に成長したAluGavInwN結晶層(0≦u、v、w≦1:u+v+w=1)と、前記AluGavInwN結晶層の上面に形成された複数のストライプ状領域の各々に対して選択的に成長したAlxGayInzN結晶(0≦x、y、z≦1:x+y+z=1)とを含む。
好ましい実施形態において、前記窒化物半導体基板の前記主面における前記第1不純物の濃度の最大値をnmax、最小値をnminとするとき、nmax/nminは10以上である。
好ましい実施形態において、前記AlxGayInzN結晶の成長温度における前記第1不純物の蒸気圧は、前記成長温度における前記第2不純物の蒸気圧よりも高い。
好ましい実施形態において、前記AluGavInwN結晶層における前記第2不純物の平均濃度は前記窒化物半導体基板の主面における前記第1不純物の平均濃度よりも低い。
本発明の窒化物半導体素子は、前記いずれかの窒化物半導体と、前記窒化物半導体上に設けられ、活性層を含む半導体積層構造と、前記活性層の一部の領域にキャリアを選択的に注入する電流狭窄構造とを備えている。
本発明によれば、窒化物半導体基板の選択された領域上に窒化物半導体結晶を横方向成長(ラテラル成長)によって形成する場合において、窒化物半導体基板に含まれる不純物の影響に起因して生じやすい結晶成長層における平坦性の低下を抑制できる。また、刃状転位の発生も抑えることができるため、転位密度の少ない窒化物半導体を歩留まりよく製造することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
(実施形態1)
まず、図1を参照する。図1は、本実施形態に係る窒化物半導体素子(半導体レーザ)の断面を示している。
本実施形態の半導体レーザは、AluGavInwN結晶層(0≦u、v、w≦1:u+v+w=1)を主面上に有するn−GaN基板101を用いて作製されており、AluGavInwN結晶層には複数のストライプ状リッジが形成されている。本実施形態では、n−GaN基板101上に形成するAluGavInwN結晶層の一例として、u=0、v=1、w=0の組成を有する結晶の層を用いるため、以下、AluGavInwN結晶層をGaNバッファ層120と称することし、特にn型不純物がドープされているGaNバッファ層120は、n−GaNバッファ層120と称する。GaNバッファ層120は、基板101に含まれる不純物の影響が選択横方向成長によって形成するAlxGayInzN結晶(0≦x、y、z≦1:x+y+z=1)に悪影響を及ぼさないように機能する。本実施形態では、AlxGayInzN結晶として、n−GaN結晶106をGaNバッファ層120の選択された領域に成長させている。
図1に示す半導体レーザでは、n−GaNバッファ層120の主面のうち、ストライプ状リッジの上面以外の部分はSiNx(0<x<3/4)から形成されたマスク層102で覆われている。
各ストライプ状リッジの上面は、基板主面に平行な結晶面を有するシード部105として機能し、隣接するストライプ状リッジの間には凹部が形成されている。この凹部は、半導体などによっては埋め込まれておらず、n−GaN基板101の主面と半導体積層構造の底面との間にはエアギャップ103が存在している。
本実施形態では、リッジ上に形成された半導体積層構造が、基板に近い側から、n−GaN結晶106、n−Al0.1Ga0.9N/GaN超格子クラッド層107、n−GaN光ガイド層108、多重量子井戸(MQW)活性層109、p−GaN光ガイド層110、p−Al0.1Ga0.9N/GaNクラッド層111、p−GaN層112を有している。MQW活性層109は、厚さ3nmのGa0.8In0.2N井戸層と厚さ6nmのGaNバリア層とを交互に積層することによって作製される。
p−GaN層112には、電流および光閉じ込めのためリッジストライプが形成されており、リッジストライプの上面に位置する開口部を備えたTa25などからなる絶縁層114が半導体積層構造の上面を覆っている。このような構成により、MQW活性層109のうちの特定の領域にキャリアを注入することが可能になる。p−GaN層112のリッジストライプ上にはp電極113が形成され、配線電極116と接続されている。n−GaN基板101の裏面にはn電極115が形成されている。
本実施形態の半導体レーザでは、p電極113とn電極115との間に電圧を印加すると、MQW活性層109に向かってp電極113から正孔が注入され、n電極115からは電子が注入される。この結果、活性層109のキャリア注入領域において利得が生じ、408nmの波長でレーザ発振が生じる。
次に、図2から図17を参照して、図1の半導体レーザを製造する方法の好ましい実施形態を説明する。
まず、図2に示すn−GaN基板101を用意する。図2の紙面に平行な面は{1−100}面である。n−GaN基板101の上面(主面)は(0001)面であり、主面の法線方向は<0001>である。
n−GaN基板101としては、種々の方法で作製された基板を用いることができるが、本実施形態では、ハイドライドVPE(H−VPE)により、主面に対して傾斜した複数のファセットを上面に形成するようにGaN層を成長させる工程(a1)と、GaN層の上面を研磨して平坦化することにより、前記主面を形成する工程(a2)を行なうことによって作製されたGaN基板を用いる。このような方法で作製したGaN基板にn型不純物をドープするには、例えば工程(a1)の段階で、n型不純物を含むガスを成長面に供給する方法を採用することができる。本実施形態で使用するn−GaN基板101には、n型ドーパントとして機能する酸素が含まれており、基板主面における平均酸素濃度は1×1017cm-3以上である。上記の方法で作製したGaN基板には、比較的高い濃度の酸素がドープされやすく、また、その不純物濃度が基板主面の位置に応じて変動しやすい傾向がある。より具体的に述べれば、基板主面における不純物濃度は、結晶成長中に形成されるファセットの配列周期に応じた周期で変動する。これは、結晶成長中にGaN層に取り込まれる酸素の量が、ファセットに対する位置に応じて異なることに起因して生じると考えられる。
上記のGaN基板101の主面は、その平坦性を向上させるために研磨されている。GaN基板の研磨は、メカニカル・ポリッシュ(機械研磨)により行なわれるため、GaN基板101の主面には加工歪みが残りやすく、また歪みの大きさに面内分布が生じやすい。更に、メカニカル・ポリッシュの結果、基板表面にはスクラッチ傷が残っている場合がある。
次に、上記のスクラッチ傷を回復する目的で、500〜1100℃程度の熱処理を行なう。この熱処理は、例えば750℃で1分以上、望ましくは5分以上(例えば10分)行なう。この熱処理を行なっている間、窒素原子(N)を含むガス(N2、NH3、ヒドラジンなど)を基板表面に供給することが好ましい。このような熱処理により、GaN基板101の表面近傍に存在する加工歪みやスクラッチ傷を低減することができる。
なお、熱処理前における基板表面のスクラッチ傷をAFMで評価すると、その深さは数十μm程度であり、RMS値(50μm角エリアでの値)は1.6nmであったが、上述の熱処理を行うことにより、GaN基板101の表面におけるスクラッチ傷が消失し、RMS値が0.6nmまで改善できた。ただし、このような熱処理を長時間行なうと、基板主面の平坦性が却って大きくなるという問題がある。
上記熱処理の後、MOVPE法により、図3に示すn−GaNバッファ層120を成長させる。このn−GaNバッファ層120の成長は、例えば1060℃で行なわれる。n−GaNバッファ層120の厚さは、例えば10nm以上1100nm以下の範囲に設定される。なお、成長温度の好ましい範囲は、500〜1100℃である。
その後、フォトリソグラフィー技術によってストライプ状にパターニングされたレジストマスク401を図4に示すようにn−GaN基板101の主面に形成する。レジストマスクの401は、ストライプ状リッジのレイアウトを規定するパターンを有している。具体的には、レジスト膜301は、<1−100>方向に延びるストライプパターンを規定している。
次に、Cl2を用いたドライエッチングにより、n−GaNバッファ層120のうち、レジストマスク401で覆われていない部分をエッチングし、図4に示すようにn−GaNバッファ層120に凹凸を形成する。凸部は、<1−100>方向に延びるストライプ状リッジであり、その幅は約3μmである。ストライプ状リッジに挟まれた領域における凹部の幅は約12μmである。リッジ高さ(凹部の深さ)は、エッチング時間などによって調整され、例えば1μm程度に設定される。ストライプ状リッジの幅は1〜10μmの範囲に設定されることが好ましく、ストライプ状リッジに挟まれた領域における凹部の幅は1〜50μmの範囲に設定されることが好ましい。リッジ高さ(凹部の深さ)は、0.2〜5μmの範囲に設定されることが好ましい。
図5に示すように、レジストマスク401を除去した後、ECRスパッタ法を用いて、SiNxからなる選択成長用マスク層(厚さ:5〜1000nm)102をn−GaNバッファ層120上に堆積する。本実施形態では、マスク層102を窒化シリコン(SiNx)から形成しているが、マスク層102は、GaNの成長が生じにくい材料であれば、他の材料から形成してもよい。例えば、酸化シリコン(SiO2)、酸化窒化シリコン(SiON)、酸化アルミニウム(Al23)、窒化酸化アルミニウム(AlNO)、酸化チタン(TiO2)、酸化ガリウム(GaOx)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化ニオブ(Nb25)、窒化チタン(TiN)などの材料からマスク層102を好適に形成することができる。マスク層102は、複数のストライプ状リッジが形成されていない領域を覆っており、各ストライプ状リッジの側面を覆うことが好ましい。
次に、図6に示すようにマスク層102上に平坦化レジスト601を堆積した後、図7に示すようにリッジの上面(頂上部)が露出するまでレジスト601のエッチバックを行なう。このエッチバックは、例えばO2プラズマを用いたドライエッチングによって行なうことができる。本実施形態では、平坦化レジスト501によってストライプ状リッジを覆った後、エッチバックを行なっているが、平坦化レジスト以外の材料でストライプ状リッジを覆ってもよい。
次に、リッジの上面が露出した状態でSF6を用いたドライエッチングを行なうことにより、図8に示すように、マスク層102のうちリッジ上面に位置する部分を除去し、リッジ頂上部におけるGaN面(シード部105として機能する結晶面)を露出させる。その後、図9に示すように、有機溶剤等を用いてレジスト601を除去する。
このあと、MOVPE法により、例えば1060℃でn−GaNをシード部105上に選択的に成長させ、図10に示すn−GaN結晶106を形成する。
n−GaN結晶106へドープする不純物は、例えば、シリコン(Si)、セレン(Se)、ゲルマニウム(Ge)、硫黄(S)などである。また、最終的にn型の導電性が確保できるのであれば、相対的に低い濃度でマグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)などのp型不純物を、n型不純物とともに、n−GaN結晶106にドープしてもよい。本実施形態では、n−GaN結晶106の厚さを約3μmに設定し、n型不純物濃度が7×1018cm-3となるようにSiをドープしている。
n−GaN結晶106の成長は、図11に示すように前述の凹部が形成されている領域の上方で合体し、1つの連続したGaN層を形成するまで行う。
次に、図12に示すように、n−Al0.1Ga0.9N/GaN超格子クラッド層107(トータル膜厚1.5μm)、n−GaN光ガイド層108(膜厚0.1μm)、多重量子井戸(MQW)活性層109、p−GaN光ガイド層110(膜厚0.1μm)、p−Al0.1Ga0.9N/GaNクラッド層111(トータル膜厚0.6μm)、p−GaN層112(膜厚0.5μm)を順次堆積する。
その後、図1に示すように、p−GaN層112とp−Al0.1Ga0.9N/GaNクラッド層111を幅1.7μm程度のリッジストライプ状に加工し、リッジストライプの両脇を絶縁114で覆って電流(キャリア)注入領域を形成する。
電流注入領域は、エアギャップ103の上部の転位の少ない領域に形成されることが好ましい。電流注入領域は、合体部に形成されるボイド104の真上の位置から外れた位置に形成することが好ましい。
p−GaN層112表面にはp電極113(Pd/Au)を形成し、p電極113と絶縁層114の上には配線電極116(Ti/Au)を形成する。また、n−GaN基板101の裏面側にはn電極115(Mo/Pt/Au)を形成する。このようにして、図1に示す本実施形態の半導体レーザを得ることができる。
本実施形態では、転位密度は5×106cm-2程度のn−GaN基板101を用いているが、横方向成長(ラテラル成長)により形成したn−GaN結晶106にける転位密度を基板における転位密度よりも1桁以上低減することができる。また、GaN結晶106のチルト(この場合は、C軸<0001>の傾き)も小さく、合体部における刃状転位の新たな発生を防止できる。
以下、図13(a)から(d)を参照して、n−GaN結晶106の成長について詳細を説明する。
まず、図13(a)を参照する。図13(a)は、図9に相当する断面図である。図13(a)に示すリッジまたは凹部が形成されたn−GaN基板101のn−GaNバッファ層120上に、MOVPE法によってn−GaN結晶106を成長させると、SiNxからなるマスク層102で覆われた領域にはGaNのエピタキシャル成長は生じず、マスク層102の開口部を介して露出したn−GaNバッファ層120のシード部105に選択的なエピタキシャル成長が進行する。シード部105は、基板主面と同一の(0001)面であり、各々が約3μm程度の幅を有するストライプ形状を有している。シード部105の幅とエアギャップ103の幅(つまり凹部の幅)は、1:3以上、好ましくは1:4以上にすることが好ましい。
このようにしてn−GaN結晶106を成長させるとき、図13(b)に示すように多結晶GaN1301が凹部のマスク層102上に析出する場合がある。特にn−GaN結晶106を形成する前に熱処理(サーマルクリーニング)を行なう場合、凹部のマスク層102上にGaやGaNのドロップレットが付着すると、それを起点としてGaNがマスク層102上にも成長しやすくなる。しかし、析出する多結晶GaN1301はリッジの高さに比べて小さいため、リッジ頂上のシード部105から成長するn−GaN結晶106の結晶性に悪影響を与えることはない。
図13(c)に示すように、n−GaN結晶106を縦および横方向に成長させることにより、図13(d)に示すように、隣接する2つのリッジ上に成長したn−GaN結晶106が合体して1層の窒化物半導体層が形成される。n−GaN結晶106が合体した位置には合体部分1302が形成される。なお、図13(c)に示す「a」は、n−GaN結晶106の縦方向のサイズ(厚さ)を示し、「b」は、n−GaN結晶106のうち横方向に成長した領域のサイズ(幅)を示している。
こうして形成されたn−GaN結晶106からなる窒化物半導体層は、マスク層102上に析出した多結晶GaN1301とは衝突しないため、多結晶GaN1301によって結晶性が低下することはない。その結果、最終的に得られる素子特性のばらつきも低減でき、素子の製造歩留まりを向上させることができる。
合体部分1202には、ボイド104が形成され、転位などの欠陥が多いため、その真上に成長した半導体層に悪影響を与える。このため、図1に示す半導体レーザ素子の発光部(電流注入領域)は、図13(d)に示す合体部分1302の真上からはシフトした位置に配置されることが好ましい。
本実施形態で特に重要な点は、n−GaN基板101上にGaNバッファ層120を形成していることにある。以下、図14から図16を参照しながら、GaNバッファ層120の働きを説明する。
GaN基板101の導電型をn型にするため、本実施形態で使用するGaN基板101には、n型の不純物がドープされているが、この不純物の蒸気圧が比較的高く、n−GaN基板101から脱離しやすい場合がある。このような場合において、n−GaN基板101にストライプ状リッジを形成し、その上にGaN結晶106の選択的な横方向成長を行なおうとすると、GaN結晶106のc軸方向における成長速度がA軸(<11−20>方向)における成長速度に比べて増大することがある。本発明者の検討によると、このような現象は、GaN結晶106の成長を行なう高温(1000℃程度)において、n−GaN基板101の表面から不純物が離脱し、それによってGaN結晶106の成長が影響を受けるために生じると考えられる。
図14(a)は、n−GaN基板101にドープされた不純物がGaN結晶106の成長時に離脱しやすい場合のGaN結晶106を示している。一方、図14(b)は、このような不純物の脱離が生じにくい場合におけるGaN結晶106を示している。このようにn−GaN基板101に含まれる不純物による影響の程度が変化すると、図13(c)に示すサイズaおよびbが変動してしまうことになる。
次に、n−GaN基板101の面内方向に不純物濃度が大きくばらついた場合の問題を説明する。
一般に、製造上の理由から、GaN基板101に含まれる不純物の濃度は基板面内方向において大きく変動する場合がある。具体的には、GaN基板101の主面における位置によっては不純物濃度が2桁異なることがある。すなわち、基板主面における不純物濃度の最大値をnmax、最小値をnminとするとき、nmax/nminは100以上になる場合がある。
n−GaN基板101における不純物濃度が面内でこのように大きく異なると、その上部においてGaN系結晶の選択的な横方向成長を行なう場合、下地の不純物濃度に応じて成長レートの異方性が変化する現象が観察される。その結果、これらのn−GaN結晶106からなる層の表面に大きな凹凸が形成され平坦性が悪化してしまうことになる。また、横方向成長部分の大きさ(サイズb)にバラツキが生じると、GaN結晶106が相互に合体した部分(合体部1302)において位置ずれが発生するという問題も生じる。
図15(a)から(c)は、ストライプ状開口部を有するマスク102が形成されたn−GaN基板101の主面上に成長したGaN結晶の形状が、n−GaN基板101の不純物濃度に応じてどのように変化するのか模式的に示す斜視図である。
n−GaN基板101の不純物濃度が高い場所では、キャリアの移動度が相対的に小さくなるため、熱伝導率が低下する。その結果、図15(a)に示すように、n−GaN基板101の表面における実効的な温度が低下する。これは、熱伝導率の低い領域では、基板裏面から供給される熱が基板主面に伝導しにくくなるためである。したがって、n−GaN基板101の不純物濃度が面内方向に分布を有していると、基板主面の温度も面内で分布を示すことになる。その結果、GaN基板上に成長するGaN結晶の形状が図15(a)から(c)に示すように変化することになる。
図15(a)に示すように、下地の不純物濃度加が高い位置では、下地温度が相対的に低くなるため、GaN結晶のC軸方向の成長速度は増加し、A軸(<11−20>方向)の成長速度が低下する。また、(11−22)面などの高次の面が発生しやすくなる。これに対し、下地の不純物濃度が低い位置では、下地温度が相対的に高くなるため、図15(c)に示すように、C軸方向の成長速度が抑えられ、A軸(<11−20>方向)の成長速度が増大する。したがって、GaN基板101に不純物濃度の分布があると、GaN結晶の表面に凹凸が生じ、表面モフォロジーや平坦性が悪化する。
図16(a)は、このような合体部に隙間が形成された状態を示す光学顕微鏡写真である。n−GaN結晶106の横方向成長が遅い部分(図13(c)のサイズbが相対的に小さい部分)では、図16(a)に示すように、幅数μm程度の隙間が形成されている。
図17(a)は、n−GaNバッファ層120を介することなく直接n−GaN基板101上に成長したn−GaN結晶106の断面を示す電子顕微鏡(SEM)写真であり、図17(b)は、そのn−GaN結晶106の上面を示すSEM写真である。
図17(a)および(b)に示すn−GaN結晶106は、場所によって厚さおよび幅がばらついているため、平坦性が悪化している。このようなn−GaN結晶106上に更に半導体積を積層してゆくと、最終的に得られる半導体レーザのストライプ状導波路にうねりが生じる。このようなうねりが存在すると、レーザ素子の特性(例えばしきい値電流や動作電流)にばらつきが生じ、素子の製造歩留まりが低下してしまう。
また、n−GaN結晶106における横方向成長部の合体部には、刃状転位が生じやすいが、その合体部の位置がずれることにより、活性領域として機能するリッジストライプに転位が入ってしまい、信頼性を低下やスクリーニング歩留まりの低下といった問題も生じる。
このような現象は、GaN結晶106の成長温度(約1000〜1100℃)において高い蒸気圧を示すような不純物がn−GaN基板中に含まれているときに生じやすいと考えられる。c軸方向の成長速度は、GaN基板にドープされている不純物の種類によっても異なるが、どのような不純物であっても、平坦性の悪化や合体部のずれといった問題を引き起こす可能性がある。本発明者の実験によると、GaN基板101が不純物として、酸素、シリコン、セレン、ゲルマニウム、および硫黄からなる群から選択された元素を含むとき、GaN結晶106の成長に特に影響が及びやすい。これらの不純物の中でも、特に酸素はガスとなって基板表面から脱離しやすいため、高温で行なうGaN結晶106の選択成長に影響を与えやすい。
本実施形態では、n−GaN基板101上にGaNバッファ層120を形成することにより、n−GaN基板101がGaN結晶106の横方向成長時に与える悪影響を抑制している。そのため、不純物濃度が面内で大きく変動するn−GaN基板を用いても、n−GaN基板における不純物濃度のばらつきの影響を受けずにすむ。
図18(a)は、本実施形態におけるn−GaN結晶106の上面を示す光学顕微鏡写真であり、図18(b)は、その断面を模式的に示す図であり、図18(c)は、n−GaN結晶106の断面を示す光学顕微鏡写真である。図18(a)から(c)に示されるように、本実施形態では、GaN結晶106からなる層は良好な平坦性を持ち、かつ転位密度の少ないものであった。カソードルミネッセンス(CL)により、転位密度を評価したところ、ストライプ状リッジの頂部に位置するシード部105の真上では5×106cm-2程度の密度で転位が存在しているが、横方向成長させた部分(ウイング部)での転位密度は2×105cm-2に低減できていた。
なお、本実施形態では、n−GaNバッファ層120にストライプ状リッジを形成するためのエッチングを行なうとき、リッジ間に存在する凹部(溝)は、n−GaN基板101には達していない。しかし、本発明は、このような場合に限定されず、図19に示すように、GaN基板101に達してもよい。図19に示す例では、GaN基板101の表面は、SiNxからなるマスク102によって被覆されているため、GaN基板101からの不純物の離脱が抑制されている。
また、本実施形態におけるGaNバッファ層120にはn型の不純物をドープしているが、GaNバッファ層120には不純物をドープしなくてもよい場合がある。図1に示す半導体レーザでは、縦方向(基板厚さ方向)にキャリアが流れるが、そのような場合は、GaNバッファ層120の厚さを電子の拡散長よりも薄く設定しておけば、GaNバッファ層120がアンドープ状態でも問題はない。
本実施形態では、前述したように、n−GaNバッファ層120にストライプ状リッジを形成した後、図13(a)から(d)に示すようにしてn−GaN層106を成長させるため、n−GaN基板101に含まれる不純物の影響がn−GaN層106の成長に悪影響を与えることを抑制できる。このよなう効果を得るためには、n−GaN層106にドープする不純物の種類や濃度に留意することが好ましい。
本発明者の検討により、以下の知見が得られた。
すなわち、n−GaNバッファ層120には、n−GaN基板101に含まれる不純物の蒸気圧(n−GaNバッファ層120上に形成するAlxGayInzN結晶の成長温度における蒸気圧)よりも低い蒸気圧を示す不純物をドープすることが好ましい。このようにすることにより、AlxGayInzN結晶を成長するとき、下地からの不純物による悪影響(横方向成長時の平坦性の悪化など)を効果的に抑制することができる。
不純物の蒸気圧は、不純物元素の単体からなる材料の沸点が低いほど高い傾向がある。沸点は、GaNにドープされ得る不純物のうち、酸素、硫黄、セレン、シリコン、およびゲルマニウムの沸点は、酸素<硫黄<セレン<シリコン<ゲルマニウムの順序で高い。このため、酸素、硫黄、セレン、シリコン、およびゲルマニウムの蒸気圧は、酸素>硫黄>セレン>シリコン>ゲルマニウムの順序で低くなる。
このため、n−GaN基板101に含まれる不純物が酸素であれば、n−GaNバッファ層120には、シリコン、ゲルマニウム、セレン、および硫黄からなる群から選択された少なくとも1種の不純物をドープすることが好ましい。これらの不純物は単独で添加されていてもよいが、2種類以上添加されてもよい。
GaN基板101に含まれる不純物の濃度が1×1016cm-3以上、特に1×1017cm-3以上であるとき、GaN層の成長に与える影響が大きくなる。このため、GaN基板101に含まれる不純物の濃度が1×1016cm-3以上のとき、n−GaN結晶106を設けることの効果が大きくなる。
なお、n−GaN基板101やn−GaN結晶106に含まれる不純物の濃度は、基板の厚さ方向に一様である必要はない。また、n−GaN型106の一部に、電子の拡散長いよりも薄い不純物無添加(アンドープ)層領域が存在してもよい。
次に、n−GaNバッファ層120における不純物濃度をどのような範囲に設定することが好ましいかを説明する。
本発明者の検討によると、n−GaNバッファ層120にドープする不純物の濃度(N1)は、n−GaN基板101に含まれる不純物の濃度(N2)よりも低く設定すること(N2>N1)が好ましいことがわかった。このようにすることにより、AlxGayInzN結晶を成長するとき、下地からの不純物による悪影響(横方向成長時の平坦性の悪化など)を効果的に抑制することができる。本発明者の実験によると、n−GaNバッファ層120へドープする不純物の濃度は1×1019cm-3以下であることが好ましく、5×1018cm-3以下であることが更に好ましく、2×1018cm-3以下であることが最も好ましい。
なお、本実施形態では、窒化物半導体の成長をMOVPE(MOCVD)法によって行なっているが、本発明は、このような成長法に限定されず、分子線エピタキシー(MBE)法など、不純物濃度の制御性に優れている方法を用いても良い。
また、窒化物半導体基板で記載される基板の作製方法も、前述したハイドライドVPE(H−VPE)を用いて行なうものに限定されず、高圧溶融法、液層成長法、またはフラックス法など成長速度の高い他の結晶成長方法を用いて作製したものであっても良い。ただし、本発明は、以上の説明から明らかなように、面内方向で不純物濃度が大きく変化しやすい基板を用いる場合に特に顕著な効果をもたらすものである。
(実施形態2)
次に、図10を参照しながら、本発明による窒化物半導体素子の第2の実施形態(半導体レーザ)を説明する。
本実施形態が前述の実施形態と異なる点は、電極の配置構成の違いにある。前述の実施形態では、n電極115がn−GaN基板101の裏面に形成されているが、本実施形態におけるn電極1904は、n−GaN基板101の主面に設けた半導体積層構造の上に形成されている。
図20に示す半導体レーザ素子は、主面にGaNバッファ層120が形成されたn−GaN基板101と、その主面側に形成された半導体積層構造とを備えている。この半導体積層構造は、n−GaN基板101に近い側から、GaN結晶106、n−Al0.1Ga0.9N/GaN超格子コンタクト層1903、n−Al0.1Ga0.9N/GaN超格子クラッド層107、n−GaN光ガイド層108、多重量子井戸(MQW)活性層109、p−GaN光ガイド層110、p−Al0.1Ga0.9N/GaNクラッド層111、p−GaN層112を有している。MQW活性層109は、厚さ3nmのGa0.8In0.2N井戸層と厚さ6nmのGaNバリア層とを交互に積層することによって作製される。
p−GaN層112には、電流および光閉じ込めのためリッジストライプが形成されており、リッジストライプの上面に位置する開口部を備えた絶縁層114が半導体積層構造の上面を覆っている。半導体積層構造の一部は、n−Al0.1Ga0.9N/GaN超格子コンタクト層1903が露出するまでエッチングされており、n−Al0.1Ga0.9N/GaN超格子コンタクト層1903の上にn電極1904および配線電極1905が形成されている。
本実施形態の半導体レーザでは、p電極113とn電極1904との間に電圧を印加すると、MQW活性層109に向かってp電極113から正孔が注入され、n電極1904からは電子が注入される。n電極1904からn−Al0.1Ga0.9N/GaN超格子コンタクト層1903に注入された電子は、n−Al0.1Ga0.9N/GaN超格子コンタクト層1903を横方向に流れてから、n−Al0.1Ga0.9N/GaN超格子クラッド層107およびn−GaN光ガイド層108を経て活性層109、に注入される。この結果、活性層109のキャリア注入領域で利得が生じ、408nmの波長でレーザ発振が生じる。
本実施形態では、GaN基板101を電流は流れないため、GaN基板101に不純物をドープしておく必要性はない。また、同様の理由により、GaNバッファ層120およびGaN層106に対しても、不純物をドープしておく必要は無い。ただし、GaN基板101、GaNバッファ層120、およびGaN層106のいずれについても、n型不純物あるいはp型不純物がドープされていてもよい。
図20に示す半導体レーザでは、横方向に流れる電流の抵抗成分を低くするため、n電極1904と接触するコンタクト層1903をn−Al0.1Ga0.9N/GaN超格子から形成している。
横方向に流れる電流の抵抗成分を低くするためには、GaN層106にn型不純物をドープし、かつ、その厚さを大きくすることが好ましい。例えば、GaN層106の厚さは、例えば1000〜50000nm程度に設定されることが好ましい。
本実施形態では、マスク層102がストライプ状リッジの間に位置する凹部の底面のみならず、ストライプ状リッジの側面をも被覆しているが、エアギャップ103を適切に形成できるならぱ、ストライプ状リッジの側面を覆う必要はない。ただし、n−GaN結晶106やGaN基板101に含まれる不純物の脱離を防止するためには、マスク層102を形成することが好ましい。
(実施形態3)
上記の実施形態1および2では、選択的な横方向成長によってGaN結晶106を成長させるとき、下地にストライプ状のリッジを形成するため、GaNバッファ層120を凹状に加工しているが、本発明は、このような場合に限定されない。
以下、図21を参照しながら、本発明による窒化物半導体素子の第3の実施形態(半導体レーザ)を説明する。
本実施形態が前述の実施形態2と異なる点は、本実施形態では、ストライプ状のリッジをGaNバッファ層120に形成していない点にある。
本実施形態では、図21に示すように、上面が平坦なGaNバッファ層120上にSiNxからなるマスク層102を形成している。このマスク層102には、ストライプ状の開口部2103が設けられている。このストライプ状開口部2103の位置は、図20におけるストライプ状リッジの頂部の位置に対応している。
図21に示すように、GaN結晶106の合体部に刃状転位が生じる場合がある。このよう刃状転位は、GaN結晶106とマスク層102との間に生じる歪みの影響でGaN結晶106のC軸が傾く(チルトが発生する)ことによって生じる。GaN結晶106のチルトが生じると、合体部において、格子のずれが生じるためである。刃状転位の多い合体部を避けるため、レーザの活性領域(ストライプ状の電流注入領域)は、開口部2103と合体部との中央部の真上に配置することが好ましい。
(実施形態4)
本発明は、半導体レーザ以外の窒化物半導体素子、例えば、図22に示す発光ダイオード(LED)にも適用される。本発明によれば、GaN基板に含まれる不純物の影響を抑制することにより、発光波長の不均一性を改善できるため、良好な特性の発光素子を得ることができる。
上記の各実施形態では、GaN基板101上に形成する結晶バッファ層120は、GaNから形成された層であったが、この層は、AluGavInwN(u+v+w=1)で示される窒化物半導体の混晶から形成されていても良い。Inを含有するAluGavInwN結晶(例えばGa0.9In0.1N)から結晶バッファ層120を形成した場合、その上に成長させるAlxGayInzN結晶の成長温度よりも低い温度でAluGavInwN結晶の層を成長させる必要がある。この成長温度は600℃以上1000℃以下の範囲にあることが好ましく、700℃以上900℃以下の範囲内にあることが更に好ましい。
また、結晶バッファ層120は単層構造を有しているものに限られず、例えばAlu1Gav1Inw1N(u1+v1+w1=1)層とAlu2Gav2Inw2N(u2+v2+w2=1)層を交互に積層した構造を有していてもよい。具体的には、AlGaN層とGaN層とを交互に積層した超格子構造を有していてもよい。このような積層構造を有している結晶バッファ層120にSiなどの不純物をドープする場合、いずれか一方の構成層に不純物をドープしてもよい。
本発明によって作製される窒化物半導体素子は、信頼性の高いGaN系半導体レーザを必要とする光記録装置、光ディスプレイ(レーザディスプレイ)装置等の光源として有用であり、また、レーザ加工や医用等へ応用され得る。さらに、トランジスタなどの活性領域を本発明による窒化物半導体の低欠陥領域に形成すれば、信頼性の高いGaN系電子デバイス(パワーデバイスなど)を実現することもできる。
本発明による窒化物半導体素子の第1の実施形態(半導体レーザ)の断面図である。 図1の半導体レーザの製造方法を示す工程断面図である。 前記半導体レーザの製造方法を示す工程断面図である。 前記半導体レーザの製造方法を示す工程断面図である。 前記半導体レーザの製造方法を示す工程断面図である。 前記半導体レーザの製造方法を示す工程断面図である。 前記半導体レーザの製造方法を示す工程断面図である。 前記半導体レーザの製造方法を示す工程断面図である。 前記半導体レーザの製造方法を示す工程断面図である。 前記半導体レーザの製造方法を示す工程断面図である。 前記半導体レーザの製造方法を示す工程断面図である。 前記半導体レーザの製造方法を示す工程断面図である。 (a)から(d)は、n−GaN結晶106の成長を示す工程断面図である。 (a)は、n−GaN基板101のうち、不純物の離脱が多い領域上に成長したn−GaN結晶106の斜視図であり、(b)は、n−GaN基板101のうち、不純物の離脱が少ない領域上に成長したn−GaN結晶106の斜視図である。 (a)から(c)は、n−GaN基板101のうち、不純物濃度の高低によりn−GaN結晶106の形状が変化することを示す斜視図である。 (a)は、n−GaNバッファ層120を介することなく直接n−GaN基板上に成長したn−GaN結晶106を示す光学顕微鏡写真であり、(b)は、n−GaNバッファ層120のストライプ状リッジに成長したn−GaN結晶106を示す光学顕微鏡写真である。 (a)は、n−GaNバッファ層120を介することなく直接n−GaN基板101上に成長したn−GaN結晶106の断面を示す電子顕微鏡(SEM)写真であり、(b)は、そのn−GaN結晶106の上面を示すSEM写真である。 (a)は、本発明の第1の実施形態におけるn−GaN結晶106の上面を示す光学顕微鏡写真であり、(b)は、その断面を模式的に示す図であり、(c)は、n−GaN結晶106の断面を示す光学顕微鏡写真である。 本発明の第1の実施形態において、ストライプ状リッジをn−GaNバッファ層120の厚さよりも深く形成した半導体レーザを示す断面図である。 本発明による窒化物半導体素子の第2の実施形態(半導体レーザ)の断面図である。 本発明による窒化物半導体素子の第3の実施形態(半導体レーザ)の断面図である。 本発明によるLEDの断面図である。 窒化物半導体素子(半導体レーザ)の従来例示す断面図である。 窒化物半導体素子(半導体レーザ)の他の従来例を示す断面図である。
符号の説明
101 n−GaN基板
102 マスク層
103 エアギャップ
104 ボイド
105 シード部
106 n−GaN層
107 n−Al0.1Ga0.9N/GaN超格子クラッド層
108 n−GaN光ガイド層
109 MQW活性層
110 p−GaN光ガイド層
111 p−Al0.1Ga0.9N/GaN超格子クラッド層
112 p−GaN層
113 p電極
114 絶縁層
115 n電極
116 配線電極
120 n−GaN層
401 レジストマスク
601 平坦化レジスト
1301 多結晶GaN
1302 合体部分
1801 Al0.02Ga0.97N層
2103 開口部
3601 アンドープGaN基板
3602 SiO2
3603 開口部
3604 GaN層
3605 n−GaN層
3606 n−AlGaNクラッド層
3607 n−GaN光ガイド層
3608 MQW活性層
3609 p−GaN光ガイド層
3610 p−AlGaNクラッド層
3611 p−GaNコンタクト層
3612 p電極
3613 SiO2
3614 n電極
3614 緩和層

Claims (13)

  1. 研磨された主面を有し、前記主面における平均濃度が1×1017cm-3以上である第1不純物を含有する窒化物半導体基板を用意する工程(A)と、
    AluGavInwN結晶層(0≦u、v、w≦1:u+v+w=1)を前記窒化物半導体基板の主面上に成長させる工程(B)と、
    前記AluGavInwN結晶層の上面における複数のストライプ状リッジの各々に対して選択的にAlxGayInzN結晶(0≦x、y、z≦1:x+y+z=1)を横方向成長させて合体させ、一つの第1窒化物半導体層を成長させる工程(C)と、
    を含む窒化物半導体の製造方法であって、
    前記工程(C)の前に、前記窒化物半導体基板の主面に平行な上面を有する前記複数のストライプ状リッジを前記AluGavInwN結晶層に形成し、前記AluGavInwN結晶層のうち、前記複数のストライプ状リッジが形成されていない領域を選択成長用マスクで覆い、
    前記工程(C)は、前記AlxGayInzN結晶を前記複数のストライプ状リッジの上面に選択的に成長させる工程を含み、
    前記AluGavInwN結晶層は、前記窒化物半導体基板に含まれる第1不純物とは異なる第2不純物を含有しており、
    前記第1窒化物半導体層は、シリコンを含有しており、
    前記AluGavInwN結晶層における前記第2不純物の平均濃度は、前記窒化物半導体基板の主面における前記第1不純物の平均濃度よりも低く、
    前記第2不純物は、シリコンである窒化物半導体の製造方法。
  2. 前記第1不純物は酸素である請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記窒化物半導体基板の前記主面における前記不純物の濃度の最大値をnmax、最小値をnminとするとき、nmax/nminは10以上である請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記AlxGayInzN結晶の成長温度における前記第1不純物の蒸気圧は、前記成長温度における前記第2不純物の蒸気圧よりも高い請求項1に記載の製造方法。
  5. 前記第1不純物は、酸素、セレン、および硫黄からなる群から選択された少なくとも1種である請求項1に記載の製造方法。
  6. 前記AluGavInwN結晶層の成長温度よりも前記AlxGayInzN結晶層の成長温度が高い請求項1に記載の製造方法。
  7. 前記工程(A)は、
    前記主面に対して傾斜した複数のファセットを上面に形成するように窒化物半導体を成長させる工程(a1)と、
    前記窒化物半導体の上面を研磨して平坦化することにより、前記主面を形成する工程(a2)と
    を含む、請求項1から6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 前記工程(a1)は、前記複数のファセットの配列周期に応じた濃度分布を有するように不純物を前記窒化物半導体にドープする工程を含む請求項7に記載の製造方法。
  9. 前記工程(a1)は、ハイドライドVPE法によって前記窒化物半導体を成長させる工程を含み、
    前記工程(B)は、MOVPE法によって前記AluGavInwN結晶層を成長させる工程を含む請求項7または8に記載の製造方法。
  10. 前記AluGavInwN結晶層における前記第2不純物の平均濃度は、1x1019cm-3以下である請求項1から9のいずれかに記載の製造方法。
  11. 前記工程(B)は、前記ストライプ状リッジの上面の幅を1μm以上400μm以下の範囲に設定し、かつ、前記ストライプ状リッジの配列ピッチを2μm以上500μm以下の範囲に設定する工程を含む、請求項1から10の何れかに記載の製造方法。
  12. 研磨された主面を有する窒化物半導体基板を用意する工程(A)と、
    AluGavInwN結晶層(0≦u、v、w≦1:u+v+w=1)を前記窒化物半導体基板の主面上に成長させる工程(B)と、
    前記AluGavInwN結晶層の上面における複数のストライプ状リッジの各々に対して選択的にAlxGayInzN結晶(0≦x、y、z≦1:x+y+z=1)を横方向成長させて合体させ、一つの第1窒化物半導体層を成長させる工程(C)と、
    前記第1窒化物半導体層の上部に前記第1窒化物半導体層よりもバンドギャップが小さい第2窒化物半導体からなる活性層、および、前記活性層よりもバンドギャップが大きい第3窒化物半導体を含む積層体を成長する工程(D)と、
    前記活性層にキャリアを選択的に注入する電流狭窄構造を前記積層体の上に形成する工程(E)と
    を含む窒化物半導体素子の製造方法であって、
    前記工程(C)の前に、前記窒化物半導体基板の主面に平行な上面を有する前記複数のストライプ状リッジを前記Al u Ga v In w 結晶層に形成し、前記AluGavInwN結晶層のうち、前記複数のストライプ状リッジが形成されていない領域を選択成長用マスクで覆い、
    前記工程(C)は、前記第1窒化物半導体層を前記複数のストライプ状リッジの上面に選択的に成長させる工程を含み、
    前記AluGavInwN結晶層は、前記窒化物半導体基板に含まれる第1不純物とは異なる第2不純物を含有しており、
    前記第1窒化物半導体層は、シリコンを含有しており、
    前記AluGavInwN結晶層における前記第2不純物の平均濃度は、前記窒化物半導体基板の主面における前記第1不純物の平均濃度よりも低く、
    前記第2不純物は、シリコンである窒化物半導体素子の製造方法。
  13. キャリアが注入する領域は、前記隣接する2つのストライプ状リッジの間の上部に形成される請求項12に記載の製造方法。
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