JPH11274556A - 半導体発光素子及びその製造方法 - Google Patents

半導体発光素子及びその製造方法

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JPH11274556A
JPH11274556A JP7981098A JP7981098A JPH11274556A JP H11274556 A JPH11274556 A JP H11274556A JP 7981098 A JP7981098 A JP 7981098A JP 7981098 A JP7981098 A JP 7981098A JP H11274556 A JPH11274556 A JP H11274556A
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electrode contact
side electrode
light emitting
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Reiko Soejima
玲子 副島
Akito Kuramata
朗人 倉又
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体発光素子及びその製造方法に関し、半
導体技術に於いて普遍的に実用化されている技法を利用
して、p側電極コンタクト層に於ける抵抗値を上昇させ
ることなく、電極コンタクト抵抗を低下させて更に素子
抵抗を低下させようとする。 【解決手段】 p−Alx Iny Ga1-x-y N(0≦x
<1,0≦y<1)を材料とし且つ基板1側から表面側
に向かってp型不純物濃度であるMg濃度が連続的乃至
階段状に高められてなるp側電極コンタクト層10を備
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、p側電極コンタク
ト層と電極とのコンタクト抵抗を低減した窒化ガリウム
系半導体発光素子及びその製造方法に関する。
【0002】GaN、AlGaN、InGaN、InA
lGaNなどの窒化物半導体は直接遷移型であって、そ
れ等窒化ガリウム系半導体を材料とする発光素子は、エ
ネルギ・バンド・ギャップが1.95〔eV〕〜6〔e
V〕まで変化する短波長発光素子として多用される状況
にあるが、半導体デバイスの常として、この発光素子に
於いても微細化が要求され、それに伴って様々な問題が
起こり、その一つとしてp側電極コンタクト層と電極と
のコンタクト抵抗増大が挙げられていて、本発明では、
その問題を解消する一手段を開示する。
【0003】
【従来の技術】窒化ガリウム系半導体発光素子として
は、1994年に発光ダイオードが実用化され、また、
レーザ・ダイオードも1996年の室温パルス発振以
来、実用化へ向けた特性の改善が進められつつあり、短
波長高輝度固体光源として、ディジタル記憶装置に於け
る記憶容量の高密度化やファクシミリ、プリンタへの適
用を実現する努力がなされている。
【0004】一般に、半導体素子では、素子の微細化に
伴って、電極面積が縮小される傾向にあるので、そのコ
ンタクト抵抗の低減が素子特性を向上させる重要な鍵に
なっている。
【0005】また、半導体レーザでも、電極面積が小さ
いp側電極のコンタクト抵抗を低減させる為、電極コン
タクト層の高キャリヤ濃度化や低エネルギ・バンド・ギ
ャップ層の導入、電極材料の検討などが行なわれてき
た。
【0006】窒化ガリウム系半導体発光素子に於けるp
側電極コンタクト層の材料として、Mgドーピングした
p−GaNが多用されているが、この場合、コンタクト
抵抗を低下させるために高Mg濃度にすることは、当
然、必要であるが、ドーピング量を大きくして好結果に
結び付くとは限らない。
【0007】即ち、ドーピング量を大きくすると、電極
コンタクト層の結晶性が悪くなってしまい、全体として
抵抗値が大きくなって、コンタクト抵抗を低下させた効
果が削がれてしまうことになる。
【0008】この問題を回避する為、p側電極コンタク
ト層を低Mg濃度層と高Mg濃度層の複層とし、p側電
極コンタクト層の高抵抗化を抑えながらコンタクト抵抗
を低下させ、素子の駆動電圧を低下させる旨の技術が提
案されている(要すれば、特開平8−97471号公報
或いは特開平8−330629号公報などを参照)。
【0009】p側電極コンタクト層を低Mg濃度層と高
Mg濃度層の複層にする構成は良い着想ではあるが、そ
の構成を採った場合に比較し、素子の駆動電圧を更に低
下させることができれば、それに越したことはない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、半導体技
術に於いて普遍的に実用化されている技法を利用して、
p側電極コンタクト層に於ける抵抗値を上昇させること
なく、電極コンタクト抵抗を低下させて更に素子抵抗を
低下させようとする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に於いては、p−
AlInGaNを材料とするp側電極コンタクト層に於
いて、活性層に近い側を低Mg濃度に、また、表面側を
高Mg濃度となるように、しかも、その間はMg濃度が
グレーデッドに低Mg濃度→高Mg濃度となるように変
化させ、いわゆる濃度勾配層にすることが基本になって
いる。
【0012】図1は本発明に依って得られた素子抵抗の
データを従来の技術に依って得られた素子抵抗のデータ
と比較して表した線図であり、縦軸には素子抵抗〔Ω〕
を、横軸には(電極面積)-1〔cm-2〕をそれぞれ採っ
てある。
【0013】また、図2は本発明に依って得られた試料
のp側電極コンタクト層に於けるMg濃度プロファイル
と従来の技術に依って得られた試料のp側電極コンタク
ト層に於けるMg濃度プロファイルとを比較して表した
線図であり、縦軸にはMg濃度〔cm-3〕を、横軸にはp
側電極コンタクト層の表面からの厚さ(深さ)をそれぞ
れ採ってある。
【0014】図1及び図2のデータを得た際に用いた本
発明に依る試料及び従来の技術に依る試料では、p側電
極コンタクト層のMg濃度プロファイルのみが相違して
いるが他の条件は全て同じにした。
【0015】図1に於いて、黒丸印は本発明に依った場
合のデータを示し、白丸印は低Mg濃度層と高Mg濃度
層の複層にした従来例の場合のデータを示している。
【0016】図1からすると、p−AlInGaNから
なるp側電極コンタクト層を本発明に依る濃度勾配層に
した場合の方が、前記公報に開示された従来の発明に依
る場合、即ち、複層にした場合と比較して素子抵抗値は
低くなっていることが明瞭に看取される。
【0017】また、図1に於ける各特性線の傾きは、p
側電極コンタクト抵抗の値を示していて、本発明に於け
るp側電極コンタクト抵抗の傾きと従来例に於けるp側
電極コンタクト抵抗の傾きと比較した場合、本発明に依
れば、従来例の1/4以下と小さく、従って、p側電極
コンタクト抵抗は1/4以下に低下していることが看取
できる。
【0018】本発明者等は、本発明に依る試料としてp
側電極コンタクト層を前記濃度勾配層にした半導体レー
ザ素子(前者)並びに従来の技術に依る試料としてp側
電極コンタクト層を前記複層にした半導体レーザ素子
(後者)をそれぞれ試作して比較したのであるが、前者
は後者に対し、200〔mA〕の電流注入時に於いて、
電圧が3〔V〕〜5〔V〕低下した。
【0019】このように、素子抵抗が低減されることは
実験に依って明らかになっているのであるが、現状で
は、未だ理論的解明が充分でないところがあり、これか
らの分析にまたなければならないが、通常、素子抵抗
は、p側電極面積依存性を示すことから、素子抵抗の低
下は、p側電極コンタクト抵抗を低減したことに起因す
るものと考えられ、これは、他の素子抵抗成分であるn
側抵抗(n側電極コンタクト抵抗+n型半導体層抵抗)
やp側電極コンタクト層を除いたp側半導体層抵抗の各
々について既に実験され、それぞれが素子抵抗の1/1
0以下であることが確認されているので、ほぼ間違いな
いところと判断される。
【0020】前記した理論的解明を行なうには、今後、
例えばTEM(transmission elect
ron microscopy)などの分析結果によっ
て確認しなければならないが、現在の認識としては、p
側電極コンタクト層を形成するに際し、Mg濃度を徐々
に増加させる手段を採っている為、結晶性が良好に維持
され、その結果、p側電極コンタクト抵抗が低くなった
ものと考えている。
【0021】何れにせよ、半導体技術分野では周知の技
術になっている不純物をグレーデッドにドーピングする
旨の簡単な手段を採ることで、図1に見られるような素
子抵抗の低減を見たことは注目すべきことと思われる。
【0022】前記したところから、本発明に依る半導体
発光素子及びその製造方法に於いては、 (1)p−Alx Iny Ga1-x-y N(0≦x<1,0
≦y<1)を材料とし且つ基板(例えば基板1:図2参
照、以下同じ)側から表面側に向かってp型不純物濃度
であるMg濃度が連続的乃至階段状に高められてなるp
側電極コンタクト層(例えばp側電極コンタクト層1
0)を備えてなることを特徴とするか、又は、
【0023】(2)半導体発光素子を構成する為に積層
される半導体層の最上層にp−Alx In y Ga1-x-y
N(0≦x<1,0≦y<1)を材料とするp側電極コ
ンタクト層を成長させるに際してソース・ガスの流量を
一定に保ち且つドーパントであるMgの流量を結晶成長
の進行と共に連続的乃至階段状に増加させることを特徴
とするか、又は、
【0024】(3)半導体発光素子を構成する為に積層
される半導体層の最上層にp−Alx In y Ga1-x-y
N(0≦x<1,0≦y<1)を材料とするp側電極コ
ンタクト層を成長させるに際してドーパントであるMg
の流量を一定に保ち且つソース・ガスの流量を結晶成長
の進行と共に連続的乃至階段状に低下させることを特徴
とするか、又は、
【0025】(4)半導体発光素子を構成する為に積層
される半導体層の最上層にp−Alx In y Ga1-x-y
N(0≦x<1,0≦y<1)を材料とするp側電極コ
ンタクト層を成長させるに際してソース・ガスの流量を
結晶成長の進行と共に連続的乃至階段状に低下させ且つ
ドーパントであるMgの流量を結晶成長の進行と共に連
続的乃至階段状に増加させることを特徴とする。
【0026】前記手段を採ることに依り、半導体技術に
於いて多用されている簡単な技法を利用し、p側電極コ
ンタクト層に於ける結晶性を良好に維持しながら電極コ
ンタクト抵抗を低減して素子抵抗を低下させ、半導体発
光素子の駆動電圧低下を実現することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】図3は本発明に依る物の一実施の
形態を説明する為の半導体発光素子を表す要部切断正面
図である。
【0028】図に於いて、1は基板、2は第1バッファ
層、3は第2バッファ層、4はn側クラッド層、5はn
側光ガイド層、6はMQW(multiple qua
ntum wells)活性層、7は電子ブロック層、
8はp側光ガイド層、9はp側クラッド層、10はp側
電極コンタクト層、11はパッシベーション膜、12は
p側電極、13はn側電極をそれぞれ示している。
【0029】図3に見られる半導体発光素子を製造する
方法の実施の形態1について説明すると次の通りであ
る。
【0030】(1) 減圧MOVPE(low pre
ssure metalorganic chemic
al vapour deposition)法を適用
することに依り、100〔Torr〕の成長圧力の下で
基板1上に第1バッファ層2、第2バッファ層3、n側
クラッド層4、n側光ガイド層5、MQW活性層6、電
子ブロック層7、p側光ガイド層8、p側クラッド層
9、p側電極コンタクト層10をそれぞれ成長させる。
【0031】この場合のソース・ガスとしては、 トリメチルガリウム(TMGa:Ga(CH3 3 ) トリエチルガリウム(TEGa:Ga(C2 5 3 ) トリメチルアルミニウム(TMAl:Al(C
3 3 ) トリメチルインジウム(TMIn:In(CH3 3 ) アンモニア(NH3 ) を用い、ドーパント・ガスとしては、 モノシラン(SiH4 ):n型不純物用 ビスシクロペンタジェニルマグネシウム(Cp2
g):p型不純物用 をそれぞれ用いた。
【0032】ここで、各半導体部分について主要なデー
タを例示すると次の通りである。
【0033】(A) 基板1について 材料:n−SiC (改良レイリー法でバルク成長した6H−SiCから
(0001)Si面で切り出したウエハ)
【0034】(B) 第1バッファ層2について 材料:n−Al0.09Ga0.91N 不純物:Si 不純物濃度:3×1018〔cm-3〕 厚さ:0.15〔μm〕
【0035】(C) 第2バッファ層3について 材料:n−GaN 不純物:Si 不純物濃度:3×1018〔cm-3〕 厚さ:0.1〔μm〕
【0036】(D) n側クラッド層4について 材料:n−Al0.09Ga0.91N 不純物:Si 不純物濃度:1×1018〔cm-3〕 厚さ:0.5〔μm〕
【0037】(E) n側光ガイド層5について 材料:n−GaN 不純物:Si 不純物濃度:1×1018〔cm-3〕 厚さ:0.1〔μm〕
【0038】(F) MQW活性層6について 材料:In0.15Ga0.85N(井戸層)/In0.03Ga
0.97N(バリヤ層) 厚さ:2.5〔nm〕/5.0〔nm〕 周期:5
【0039】(G) 電子ブロック層7について 材料:p−Al0.18Ga0.82N 不純物:Mg 不純物濃度:3×1019〔cm-3〕 厚さ:20〔μm〕
【0040】(H) p側光ガイド層8について 材料:p−GaN 不純物:Mg 不純物濃度:3×1019〔cm-3〕 厚さ:0.1〔μm〕
【0041】(I) p側クラッド層9について 材料:p−Al0.09Ga0.91N 不純物:Mg 不純物濃度:3×1019〔cm-3〕 厚さ:0.5〔μm〕
【0042】(J) p側電極コンタクト層10につい
て 材料:p−GaN 不純物:Mg 不純物濃度:3×1019〔cm-3〕→3.5×1020〔cm
-3〕 厚さ:約0.05〔μm〕
【0043】前記各半導体層を成長させる際の成長温度
は、 n型不純物ドーピング層:1090〔℃〕 MQW活性層:780〔℃〕 p型不純物ドーピング層:1130〔℃〕 であり、また、その成長速度は、 n型不純物ドーピング層:2〔μm/hr〕 MQW活性層:0.3〔μm/hr〕 p側電極コンタクト層10を除くp型不純物ドーピング
層:1〔μm/hr〕 である。
【0044】p側電極コンタクト層10に於いて、Mg
濃度に勾配を付与するに際しては、TMGa流量を0.
378〔cc〕一定とし、Mg流量を50〔cc〕から50
0〔cc〕へと6〔分〕かけて増加させた。
【0045】図3はp側電極コンタクト層を成長させる
際にMg濃度に勾配を付与しつつ成長を行なったことを
説明する為のMg濃度プロファイルを表す線図であり、
縦軸にはMg濃度〔cm-3〕を、また、横軸には厚さ
〔Å〕をそれぞれ採ってある。
【0046】(2) 次いで、真空蒸着法を適用するこ
とに依り、厚さが例えば500〔Å〕/1.5〔μm〕
のTi/Au膜を形成する。
【0047】(3) 次いで、リソグラフィ技術に於け
るレジスト・プロセス、及び、エッチャントを希フッ酸
(Ti用)並びにシアン系エッチング液(Au用)とす
るウエット・エッチング法を適用することに依り、幅が
例えば2.5〔μm〕〜8〔μm〕のストライプのレジ
スト膜をマスクにTi/Au膜のエッチングを行なって
ストライプのメタル・マスクを形成する。
【0048】(4) 次いで、メタル・マスクを用い、
CF4 或いはCHF3 などのフッ素系エッチング・ガス
及びCl2 ,BCl3 ,SiCl4 などの塩素系エッチ
ング・ガスを用いてp側電極コンタクト層10の表面か
らp側クラッド層9内に達する深さが例えば0.25
〔μm〕〜0.8〔μm〕のエッチングを行なってスト
ライプ・メサを形成し、その後、メタル・マスクは除去
する。
【0049】(5) 次いで、基板1の裏面を研磨後、
真空蒸着法を適用することに依り、厚さが例えば300
0〔Å〕のNi膜を形成してから熱処理を行ない、次い
で、厚さが例えば500〔Å〕/4500〔Å〕のTi
/Auからなるボンディング・メタルであるn側電極1
3を形成する。
【0050】(6) 次いで、p側クラッド層9並びに
p側電極コンタクト層10の表面を有機洗浄及び酸洗浄
を行なってから、CVD(chemical vapo
r deposition)法を適用することに依り、
厚さ例えば2500〔Å〕のSiO2 からなるパッシベ
ーション膜11を形成する。尚、パッシベーション膜1
1の材料はSiO2 の他に例えばSiNに代替すること
ができる。
【0051】(7) 次いで、リソグラフィ技術に於け
るレジスト・プロセス、及び、エッチャントをBHFと
するウエット・エッチング法を適用することに依り、メ
サ・ストライプ頂面に在るパッシベーション膜11をエ
ッチングしてストライプの開口を形成する。
【0052】(8) 次いで、真空蒸着法を適用するこ
とに依り、厚さ例えば3000〔Å〕のNi膜を形成し
てから熱処理を行ない、次いで、電子ビーム蒸着法を適
用することに依り、厚さ例えば500〔Å〕/4500
〔Å〕であるTi/Auからなるボンディング・メタル
膜を形成する。
【0053】(9) リソグラフィ技術に於けるレジス
ト・プロセスを適用することに依り、ボンディング・パ
ッド形状のレジスト膜を形成し、該レジスト膜をマスク
として前記ボンディング・メタル膜のエッチングを行な
ってp側電極12を形成する。
【0054】チップ化の為の劈開を行なって完成する。
【0055】完成された半導体発光素子に200〔m
A〕の電流を流した際の電圧値を測定したところ、11
〔V〕〜12〔V〕であり、p側電極コンタクト層の構
成に従来の技術に依る複層を用いたものと比較すると、
3〔V〕〜5〔V〕も低くなっていることが確認され
た。
【0056】尚、前記説明した方法の実施の形態1の工
程に於いては、p側電極コンタクト層10を構成するp
−GaNを成長させる際に成長温度を1130〔℃〕と
したが、例えば1090〔℃〕、1060〔℃〕、10
50〔℃〕などの低温にした場合にも同効の素子を製造
することができた。
【0057】図3に見られる半導体発光素子を製造する
方法の実施の形態2について説明するが、この方法の実
施の形態2に於いて、さきに説明した方法の実施の形態
1と相違するところは、p側電極コンタクト層10の成
長工程のみである為、当該工程について説明する。
【0058】即ち、p側電極コンタクト層10に於い
て、Mg濃度に勾配を付与するに際しては、Mg流量を
50〔cc〕一定として、TMGa流量を0.378〔c
c〕から0.046〔cc〕へと6〔分〕かけて減少させ
た。
【0059】図4はp側電極コンタクト層を成長させる
際にMg濃度に勾配を付与しつつ成長を行なったことを
説明する為のMg濃度プロファイルを表す線図であっ
て、縦軸にはMg濃度〔cm-3〕を、また、横軸には厚さ
〔Å〕をそれぞれ採ってある。
【0060】完成された半導体発光素子に500〔m
A〕の電流を流した際の電圧値を測定したところ、11
〔V〕〜13〔V〕であり、p側電極コンタクト層の構
成に従来の技術に依る複層を用いたものと比較すると、
方法の実施の形態1に依って製造した半導体発光素子と
同様、3〔V〕〜5〔V〕も低くなっていることが確認
された。
【0061】尚、前記説明した方法の実施の形態2の工
程に於いて、方法の実施の形態1の工程と同様、p側電
極コンタクト層10を構成するp−GaNを成長させる
温度を、1090〔℃〕、1060〔℃〕、1050
〔℃〕などの低温にしても、同効の素子を製造すること
が可能である。
【0062】
【発明の効果】本発明に依る半導体発光素子及びその製
造方法では、p−Alx Iny Ga1- x-y N(0≦x<
1,0≦y<1)を材料とするp側電極コンタクト層の
p型不純物濃度であるMg濃度を基板側から表面側に向
かって連続的乃至階段状に高める。
【0063】前記構成を採ることに依り、半導体技術に
於いて多用されている簡単な技法を利用し、p側電極コ
ンタクト層に於ける結晶性を良好に維持しながら電極コ
ンタクト抵抗を低減して素子抵抗を低下させ、半導体発
光素子の駆動電圧低下を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に依って得られた素子抵抗のデータを従
来の技術に依って得られた素子抵抗のデータと比較して
表した線図である。
【図2】本発明に依って得られた素子及び従来の技術に
依って得られた素子に於けるp側電極コンタクト層のM
g濃度プロファイルを表す線図である。
【図3】本発明に依る物の一実施の形態を説明する為の
半導体発光素子を表す要部切断正面図である。
【図4】p側電極コンタクト層を成長させる際にMg濃
度に勾配を付与しつつ成長を行なったことを説明する為
のMg濃度プロファイルを表す線図である。
【図5】p側電極コンタクト層を成長させる際にMg濃
度に勾配を付与しつつ成長を行なったことを説明する為
のMg濃度プロファイルを表す線図である。
【符号の説明】 1 基板 2 第1バッファ層 3 第2バッファ層 4 n側クラッド層 5 n側光ガイド層 6 MQW活性層 7 電子ブロック層 8 p側光ガイド層 9 p側クラッド層 10 p側電極コンタクト層 11 パッシベーション膜 12 p側電極 13 n側電極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】p−Alx Iny Ga1-x-y N(0≦x<
    1,0≦y<1)を材料とし且つ基板側から表面側に向
    かってp型不純物濃度であるMg濃度が連続的乃至階段
    状に高められてなるp側電極コンタクト層を備えてなる
    ことを特徴とする半導体発光素子。
  2. 【請求項2】半導体発光素子を構成する為に積層される
    半導体層の最上層にp−Alx In y Ga1-x-y N(0
    ≦x<1,0≦y<1)を材料とするp側電極コンタク
    ト層を成長させるに際してソース・ガスの流量を一定に
    保ち且つドーパントであるMgの流量を結晶成長の進行
    と共に連続的乃至階段状に増加させることを特徴とする
    半導体発光素子の製造方法。
  3. 【請求項3】半導体発光素子を構成する為に積層される
    半導体層の最上層にp−Alx In y Ga1-x-y N(0
    ≦x<1,0≦y<1)を材料とするp側電極コンタク
    ト層を成長させるに際してドーパントであるMgの流量
    を一定に保ち且つソース・ガスの流量を結晶成長の進行
    と共に連続的乃至階段状に低下させることを特徴とする
    半導体発光素子の製造方法。
  4. 【請求項4】半導体発光素子を構成する為に積層される
    半導体層の最上層にp−Alx In y Ga1-x-y N(0
    ≦x<1,0≦y<1)を材料とするp側電極コンタク
    ト層を成長させるに際してソース・ガスの流量を結晶成
    長の進行と共に連続的乃至階段状に低下させ且つドーパ
    ントであるMgの流量を結晶成長の進行と共に連続的乃
    至階段状に増加させることを特徴とする半導体発光素子
    の製造方法。
JP7981098A 1998-03-26 1998-03-26 半導体発光素子及びその製造方法 Pending JPH11274556A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1221723A3 (en) * 2001-01-05 2006-04-19 LumiLeds Lighting U.S., LLC Formation of ohmic contats in III-Nitride light emitting devices
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