JP4822207B2 - 化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを含有する化粧料に関し、詳しくは、皮膚や毛髪に対して吸湿、保湿、接着、賦活作用を有し、従って優れた肌荒れ改善効果、抗シワ、美肌効果を有する化粧料に関するものである。
美しい肌の条件として、皮膚の潤い、柔軟性、ハリ、滑らかさ、シワがない等が挙げられるが、この様な特性は、皮膚、特に、表皮角層の水分量と皮膚細胞の活性に関係しているといわれている。また、頭髪における水分量は、頭髪の質に影響を与える要素の一つであるといわれている。そのため、美肌、育毛等化粧料やメークアップ化粧料の持つ重要な機能の1つとして、皮膚及び頭髪に適度な水分を保持させることが挙げられ、水分保持を目的とする多種の化粧料が開発されてきた。
この様な化粧料として、例えば、保湿剤、吸湿剤を単独あるいは組合せて配合した化粧料が提案されており、吸湿剤としては、グリセリン、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコールやヒアルロン酸、キチン等の保湿成分や、皮膚由来の天然保湿成分であるNMF作用物質や、コラーゲン、エラスチン等のタンパク質が利用されている。また、保湿剤としては、近年の皮膚科学の進歩により、細胞間脂質物質であるセラミド等が角層の水分保持に重要な働きをしていることがわかったので、合成あるいは天然抽出されたセラミド等が利用されている。しかし、これらの化粧料には、以下の様な問題点があった。
(1)保湿剤としてのセラミド等の細胞間脂質は、高価な上に、水な
どの溶媒への溶解性が悪いために、有効な濃度まで化粧料に配
合することは困難な場合がある。
(2)吸湿剤は、使用感がベトベトしていてさっぱり感がない。
(3)吸湿剤、細胞間脂質系保湿剤をそれぞれ単独で配合する場合に
は、十分な水分の保持効果が得られず、使用感が悪く化粧持ち
の点でも問題があり、皮膚に理想的な吸湿、保湿作用を有する
化粧料を得ることができない。また、これらを組み合わせて使
用する場合は、相溶性の悪さや着色するなどの点で、化粧料の
剤型や配合濃度が限定される。
(4)一方、粉末を多く用いるメークアップ化粧料には化粧効果の持
続性を目的として、疎水化された粉体が汎用されるため、それ
ら粉体は皮脂を吸収するものの、水分を保持する能力に乏しい
ため、カサツキを生じ易い傾向にある。
従って、細胞間脂質作用(保湿作用)を有し、且つ、べたつき感のない、スキンケア化粧料のみならずメークアップ化粧料やボディ化粧料、頭髪化粧料等、広い範囲の剤型に適用可能な化粧料用の素材の開発が望まれており、例えば、特開平7−40845号公報には、α,α−トレハロースとα,α−トレハロース以外の粉体を含有する固型粉末化粧料が提案されている。また、これとは別に、本出願人は、特開平7−291987号公報及び特開平7−143876号公報において、α−マルトテトラオシルα−グルコシド(別名α−マルトトリオシルα,α−トレハロース)、或いは、α−マルトテトラオシルα−グルコシドをはじめとするα,α−トレハロースの糖質誘導体を含有する糖質、及び、これらの糖質を含有する化粧料を開示した。しかしながら、α,α−トレハロースは、水溶性のため、発汗等により皮膚の水分が増加した場合には、化粧がくずれる場合がある。また、これらの特許文献には、α−マルトテトラオシルα−グルコシドを含有する固型粉末化粧料や、該固型粉末化粧料が皮膚をしっとりと水々しく保ち、しかも、べたつかない化粧料であること、さらには、該化粧料が、皮脂の変敗を抑制し、体臭や汗臭さを効果的に抑制できることについては、何ら記載されていない。また、α,α−トレハロースは水溶性なので、これを使用した化粧料の場合も、発汗などにより化粧崩れを起こす場合もあり、さらなる保水性を有する化粧料用の素材の開発が望まれている。
本発明は、上記事情に鑑み、細胞間脂質作用(保湿作用)を有し、しかも、べたつき感のない、広い範囲の剤型に適用可能な物質及びそれを配合する化粧料を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを含有する化粧料は、細胞間脂質作用(保湿作用)を有し、しかも、べたつき感のないスキンケア化粧料のみならずメークアップ化粧料やボディ化粧料、頭髪化粧料等、広い範囲の剤型に適用可能であること見出し、本発明を完成させた。即ち、本発明は、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを含有することを特徴とする化粧料を提供することにより、上記課題を解決するものである。
本発明で使用する結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドは、含水結晶でもあっても、無水結晶であってもよく、通常は、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを、無水物換算で、70質量%以上(以下、本明細書では特に断らない限り、「質量%」を単に「%」と表記する。)含有する糖質であり、望ましく80%以上、さらに望ましくは95%以上含有する糖質である。また、その由来や製法に制限はなく、発酵法、酵素法、有機合成法等により製造されたものでも良い。たとえば、同じ出願人が特開平7−291987号公報や特開平7−143876号公報において開示した酵素法により、澱粉や澱粉部分分解物に、非還元性糖質生成酵素を作用させて調製したα−マルトテトラオシルα−グルコシド含有溶液を、精製し、晶出、採取すれば良い。これらの製造方法は、豊富で安価な澱粉質を原料として、高効率かつ安価に、α−マルトテトラオシルα−グルコシドを製造できることから、工業的に有利に利用できる。これらの方法により得られたα−マルトテトラオシルα−グルコシドは、水溶液から晶出させて、乾燥することにより、その含水結晶粉末を容易に調製することができる。また、含水結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドをさらに乾燥させて、無水結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを調製することも随意である。
マウスを使用した経口投与による急性毒性テストにおいて、α−マルトテトラオシルα−グルコシドの含水結晶及び無水結晶は、投与可能な最大投与量においても死亡例は認められず、そのLD50値は、いずれも50g/kg体重以上と推定され、これら結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドは、安全性に優れた糖質であることが確認されている。また、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドは皮膚との親和性に優れ、吸湿作用、細胞間脂質作用(保湿作用)に優れていることから、化粧料の素材として有利に利用できる。
本発明で使用する結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドは、スキンケア化粧料のみならずメークアップ化粧料やボディ化粧料、頭髪化粧料等、広い範囲の化粧料の剤型に適用可能であり、本発明でいう化粧料には、医薬品、医薬部外品はもとより、洗剤、台所用洗剤等の日用品や雑貨類のうち、皮膚に接する形態で使用されるものも含まれる。また、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドの化粧料への配合量は、無水物換算で、その総質量中の0.001〜100%の範囲で適宜選択される。例えば、粉末或いは固型粉末製品では、100%の結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを使用でき、通常は、0.01〜50%が望ましく、0.1〜20%が特に望ましい。また、スキンケア化粧料等に配合したときは、無水物換算で、総質量中の0.001%以上の添加でシットリとした感触が得られ、その効果は、0.01%以上の添加で明瞭となり、0.1%以上の添加で顕著となる。添加量の上限については、対象とする化粧料の物性や作用効果の妨げとならない限り特に制限はない。
本発明の化粧料は、従来知られているいずれの化粧料の形態であっても良く、例えば、化粧石けん、洗顔料、シャンプー、リンス等の清浄用化粧料、クリーム・乳液、化粧水、化粧油、パック等の基礎化粧料、ファンデーション、口紅、おしろい、アイシャドー、アイライナー、マスカラ、ほほ紅、眉墨等のメークアップ化粧料、日焼け・日焼け止め化粧料、歯磨き等の口腔化粧料等が挙げられる。また、本発明の化粧料は、中皿成形粉末状、塊状、ペンシル状、スティック状、乳液状、クリーム状、溶液状、粉状等の様々な形態とすることが出来る。なかでも、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドが、水への溶解性が低くかつ、保湿性を賦与できるという特性から、粉末、半固型、固型或いは固型粉末の形態の化粧料への使用が特に望ましい。
本発明の化粧料は、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを、対象とする化粧料の原料の段階から製品の段階に至るまでの適宜の工程で含有せしめることができる。その具体的な方法としては、例えば、混和、混捏、溶解、融解、分散、懸濁、乳化、逆ミセル化、浸透、晶出、散布、塗布、噴霧、注入、浸漬、固化、担持等の公知の方法が適宜に選ばれる。
本発明で使用する結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドは、保湿、接着、賦活作用を有し、皮膚をしっとりと水々しく保ちながらべた付かない特性と、水に対する溶解性が低い特性と紫外線を反射する作用を併せ持つことから、紫外線散乱剤としてサンプロテクトに、さらには、化粧料に使用される香料や着色料の安定化作用も有しているのでアイシャドウ、マスカラ、ファンデーションなどの、使用感に優れ、且つ、香料や着色料が長期間安定に保持された仕上げ化粧品を調製できるので、これら化粧料の素材として有利に使用することができ、また、低硬度の研磨剤として歯磨きに利用することも随意である。また、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドは、熱、紫外線、乾燥などの外的ストレスから細胞を保護する効果に優れ、しかも、細胞賦活作用を有していることから、化粧料に、それ単独で使用しても、紫外線や他の因子により痛めつけられたり、炎症を起こしている皮膚の細胞の新陳代謝を高めてその老化や炎症を抑制し、正常皮膚への回復を促進することができる上に、化粧料に含まれる各種成分の刺激性を低減し、皮膚への塗布の際の物理的刺激を軽減することから、本発明の化粧料は、日焼けなどによる炎症やその他の障害により、それを塗布する際に痛みを伴うような部位にも有利に使用することができる。しかも、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドは、皮膚や毛髪に使用すると、表面をコートすることにより、皮膚や毛髪のすべり性を改善し、それらに滑らかでソフトな感触と質感を賦与し、皮膚のバリア機能を強化することができる上に、皮膚の表皮やダメージ毛の表面のキューティクルを保護し、帯電防止効果もあることから、毛髪、毛根や皮膚の保護剤、皮膚又は毛髪のすべり改善剤、艶だし剤、コンディショニング剤、帯電防止剤、更には、ヘアカラー剤の基材としても有利に使用することができる。また、α−マルトテトラオシルα−グルコシドは、乳化剤、エタノール、1,2−ペンタンジオールをはじめとする各種溶剤や低分子ポリオール類、ポリエチレングリコール、カルボキシビニールポリマーなどの合成高分子をはじめとする化粧料に使用される各種の物質との相溶性も良く、また、フローラル系をはじめとする香料などの保香性にも優れているので、広範な剤型の化粧料に配合することができる。
さらに、本発明で使用する結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドは、脂質の酸化及び/又は変敗の抑制能を有することから、皮脂の分解に起因する体臭の発生を抑制する目的で使用することもできる。また、この糖質は、リポソームや細胞などの脂質膜の安定化や酸化抑制、アミノ酸型界面活性剤をはじめとする乳化剤、顔料や色素などの着色料、香料、アスコルビン酸、アスコルビン酸2−グルコシド、タンニンリキッド、蜂蜜、蜜蝋、プロポリス、アミノ酸類をはじめとする化粧料に使用される酸化を受けやすく、又、褐変・変色しやすい成分の酸化や分解の抑制、褐変・変色などを抑制し、異臭の発生を抑制するなどの作用を有していることから、保湿剤、吸放湿調節剤、品質保持剤、細胞保護剤、細胞賦活剤、安定化剤、保香剤、褐変防止剤、変色防止剤、脂質の酸化防止剤などとして、化粧料に配合してもベタ付き感を与えない素材として有利に利用することができる。
さらに、本発明で使用する結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドは、皮膚や粘膜に対する刺激性がなく、安全性が高いことに加え、ラクトバチルス ペントサス(Lactobacilus pentosus)やプロピオニバクテリウム アクネス(Propionibacterium acnes)、ストレプトコッカス ミュータンス(Streptococcus mutans)などの、嫌気性の皮膚或いは口腔内の常在菌に資化されにくく、特に、口腔化粧料に使用すると歯垢の形成を抑制し、ウ蝕を抑制することから、これらの菌類が原因とされている、にきびなどの細菌性の皮膚の異常などがある場合の化粧料や、歯磨き用の素材としても有利に利用できる。
また、本発明の化粧料は、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドと共に、血行促進作用を有する物質、抗炎症作用を有する物質、抗菌作用を有する物質、保湿作用を有する物質、美白作用を有する物質、紫外線吸収作用を有する物質、紫外線散乱作用を有する物質、収斂作用を有する物質、抗シワ作用を有する物質、抗酸化作用を有する物質、細胞賦活作用を有する物質、抗老化活性を有する物質、育毛活性を有する物質、発毛活性を有する物質及び経皮吸収促進作用を有する物質から選ばれる何れか1種又は2種以上を組み合わせて配合することにより、これらの成分の有する生理活性を増強させることができる。さらに、本発明の化粧料は、上記作用を有する成分以外の、化粧料に添加されることが公知の任意の成分の1種又は2種以上を目的に応じて、適宜配合することが出来る。本発明の化粧料に使用できるこれらの配合成分としては、例えば、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、マルチトール、ソルビトール、α,α−トレハロース、α,β−トレハロース、β,β−トレハロース、α−マルトシルα、α−トレハロース、α−マルトシルα、α−トレハロース等のα、α−トレハロースの糖質誘導体を含有する糖質、環状四糖、サイクロデキストリン、イソマルトオリゴ糖、ラクトスクロース、ヒアルロン酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸塩類、ワセリン、ラノリン、セレシン、シリコンワックス、マイクロクリスタリンワックス、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、高級脂肪酸、高級アルコール等の固型・半固型油分、スクワラン、流動パラフィン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、エステル油、トリグリセライド等の流動油分、ビタミンE、ビタミンEアセテート、アスコルビン酸、アスコルビン酸の燐酸或いは硫酸エステル、アスコルビン酸2−グルコシド、ルチン、糖転移ルチン、ヘスペリジン、糖転移ヘスペリジン、ナリンジン、糖転移ナリンジン、エスクリン、糖転移エスクリン、エスクレチン、糖転移エスクレチン等のビタミン類やその誘導体、プロポリス、アイ、チャイニーズパセリをはじめとするハーブやローヤルゼリー等の植物や動物の成分や、それらに由来するエキス等の成分、抗生物質、生理活性物質、医薬品、酸化防止剤、防腐剤、香料、クエン酸、クエン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、第2リン酸ナトリウム等のpH調整剤、有機変性モンモリロナイト、プルラン等の増粘剤、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、カオリン、雲母、ベントナイト、チタン被覆雲母、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化鉄、群青、紺青、酸化クロム、水酸化クロム、カラミン、ゼオライトおよびカーボンブラック等の無機粉末、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッソ樹脂、ケイ素樹脂、アクリル酸樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、上記化合物の単量体の二種以上からなる共重合体、セルロイド、アセチルセルロース、セルロース、澱粉、キチン、キトサン等の多糖類、シルクをはじめとするタンパク質、硬タンパク質の有機粉末、ベニバナ色素、クチナシ色素、シコン色素、コチニール色素をはじめとする、アントラキノン系、アントシアニン系、カルコン系、カルテノイド系の色素等の天然着色料、感光素101号、感光素201号、感光素301号、感光素401号等の感光素、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色204号、黄色401号および青色404号等の有機顔料粉末、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号および青色1号のジルコニウム、バリウムまたはアルミニウムレーキ等の有機顔料粉末、上記有機粉末にシコン色素、ベニバナ色素等の天然着色料や有機合成色素等の着色料、ルチン、糖転移ルチン、ヘスペリジン、糖転移ヘスペリジン、ナリンジン、糖転移ナリンジン、エスクレチン、糖転移エスクレチン、エスクリン、糖転移エスクリン等の機能性成分を担持せしめた粉体等から選ばれる何れか1種または2種以上を、本発明の化粧料に配合することも随意である。また、これらの成分の化粧料への配合量については、対象とする化粧料の物性及び/又は作用効果を妨げない限り特に制限はなく、その目的に応じて、適宜調整すれば良く、通常は、化粧料の総質量中の、0.0001〜80%の範囲であればよく、0.001〜70%が望ましい。
以下、参考例を挙げて、本発明で使用する結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドの調製例を説明し、次いで、実施例を挙げて、更に詳しく本発明について説明するが、本発明がこれら実施例に限定をうけないことは云うまでもない。
参考例1
結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドの調製
純度98%のマルトペンタオース(株式会社林原生物化学研究所販売)50質量部を水200質量部に加熱溶解させた後、pH7.0、温度40℃に調整し、これに特開平7−291987号公報の実験A−2に開示された方法で調製した、リゾビウム・スピーシーズM−11由来の非還元性糖質生成酵素を、マルトペンタオースグラム当たり5単位になるように加え、24時間反応させた。100℃で20分加熱して、酵素を失活させた。本溶液は、α−マルトテトラオシルα−グルコシドを固形物当たり約90%含有し、その他はマルトペンタオースであった。この反応液に水酸化ナトリウムを0.1Nになるように加え、100℃で2時間加熱して還元性糖質を分解した。この溶液を活性炭にて脱色し、H型、OH型、イオン交換樹脂で脱塩し、α−マルトテトラオシルα−グルコシド純度98%の糖液を得た。この糖液を濃度60%に濃縮して助晶缶にとり、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを種晶として2%加え、ゆっくり撹拌しながら助晶した。得られるマスキットを分蜜し純度99.9%の含水結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを原料当たり収率約50%で得た。このようにして得た結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドは、室内に放置しても吸湿性を示さなかった。本結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドは、本発明の化粧料の原料として有利に用いることができる。
参考例2
結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドの調製
炭酸カルシウム0.1%を含む濃度20%の馬鈴薯澱粉乳を、pH6.0に調整したのち、α−アミラーゼ(ノボ・ノルディスク・インダストリー社製造、商品名ターマミール60L)を澱粉固形物グラム当たり0.3%加え、95乃至100℃に加熱して、澱粉を糊化、分解したのち、酵素を加熱失活させてDE19.5の液化液を得た。本液をpH6.2、温度40℃に調整し、これに参考例1で使用したものと同じ非還元性糖質生成酵素を澱粉グラム当たり3単位、イソアミラーゼ(株式会社林原生物化学研究所製造)を1,000単位の割合となるように加え、72時間反応させた。その反応液を95℃に加熱し10分間保って酵素を失活させた。本溶液は、α−マルトテトラオシルα−グルコシドを固形物当たり約30%含有していた。この反応液を活性炭で脱色し、イオン交換樹脂(H型及びOH型)にて脱塩し、濃度40%に濃縮した。この濃縮液を塩型強酸性カチオン交換樹脂(オルガノ株式会社製造、商品名XT−1016、Na型)を充填したジャケット付きステンレス製カラム(5.4cm×4mを4本直列に接続)に、60℃、SV0.4でチャージし、ついで、60℃温水で溶出してα−マルトテトラオシルα−グルコシド高含有画分を採取した。本液は、固形物当たり約75%のα−マルトテトラオシルα−グルコシドを含有していた。本液を常法にしたがって、活性炭にて脱色し、イオン交換樹脂(H型及びOH型)にて脱塩し、固形物濃度約80%に濃縮した。この濃縮液を助晶缶にとり、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを種晶として1%加え、ゆっくり撹拌しながら助晶し、次いで、バットに取り出し、ブロックを作製した。ブロックは約25℃で2日間静置し熟成させた後、切削型粉砕機で粉砕し、流動乾燥し、分級し、含水結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシド含有糖質粉末を原料当たり収率約30%で得た。本品は、実質的に吸湿性を示さず、取扱いが容易な組成物で、本発明の化粧料の原料として好適である。
参考例3
結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドの調製
澱粉部分分解物(松谷化学工業株式会社製造、商品名パインデックス#4)を用いて、濃度20%、pH5.5、温度45℃に調整し、イソアミラーゼ(株式会社林原生物化学研究所製造)を澱粉部分分解物グラム当たり500単位加え、24時間反応し、澱粉由来のα−1,6結合を分解した。反応液を100℃に加熱し10分間保ったのち、40℃に冷却し、pHを6.5に調整した。これに参考例1で使用したものと同じ非還元性糖質生成酵素を固形物グラム当たり5単位、α−アミラーゼ(ノボ・ノルディスク・インダストリー社製造、商品名ターマミール60L)を澱粉固形物グラム当たり0.3%加え、48時間反応させ、その反応液を加熱し酵素を失活させたのち、冷却した。本反応液は、α−マルトテトラオシルα−グルコシドを、固形物当たり約32%含有していた。これを参考例2と同様に精製、濃縮し、塩型強酸性カチオン交換樹脂を用いるカラムクロマトグラフィーにかけてα−マルトテトラオシルα−グルコシド高含有画分を採取した。本液は、固形物当たり約81%のα−マルトテトラオシルα−グルコシドを含有していた。本液を常法にしたがって、活性炭にて脱色し、イオン交換樹脂(H型及びOH型)にて脱塩し、濃度約70%に濃縮して助晶缶にとり、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを、種晶として2%添加し、ゆっくり撹拌しながら助晶し、晶出率約60%のマスキットを得た。本マスキットを乾燥塔上のノズルより150kg/cm2の高圧で噴霧した。これと同時に85℃の熱風を乾燥塔の上部より送風し、乾燥塔底部に設けた移送金網コンベア上に結晶粉末を捕集し、コンベアの下より45℃の温風を送りつつ、該粉末を乾燥塔外に徐々に移動させて、取り出した。この粉末結晶を熟成塔に充填し、温風を送りつつ、24時間熟成させ、結晶化と乾燥を完了し、含水結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシド含有糖質粉末を原料当たり収率約25%で得た。本品は、吸湿性を示さず、取扱いが容易な組成物で、本発明の化粧料の原料として好適である。
参考例4
結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドの調製
参考例1の方法で得た含水結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを100℃で一夜減圧乾燥して、水分約0.2%の無水結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを得た。本品は、室内に放置すると吸湿し、水分約4%の含水結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドに容易に戻り安定化する。本無水結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドは、本発明の化粧料の原料として好適であるばかりでなく、吸湿剤、脱水剤、化学原料等として有利に利用できる。
参考例5
結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドの調製
α,α−トレハロース(株式会社林原商事販売、商標『トレハ』)1質量部及び澱粉部分分解物(松谷化学工業株式会社製造、商品名パインデックス#4)1質量部を水3質量部に加熱溶解し、温度65℃、pH6.0に調整し、これにバチルス・ステアロサーモフィラス由来のシクロマルトデキストリン・グルカノトランスフェラーゼ(株式会社林原生物化学研究所製造)を澱粉部分分解物グラム当たり10単位加えて24時間反応の後、酵素を加熱失活させた。次いで、温度55℃に調整し、これにプルラナーゼ(株式会社林原生物化学研究所製造)及びα−アミラーゼ(ノボ・ノルディスク・インダストリー社、商品名ターマミール60L)を澱粉部分分解物グラム当たりそれぞれ25単位、5単位加えて24時間反応させて、これら酵素を加熱失活させた。この反応液には、α−マルトテトラオシルα−グルコシドを固形物当たり約15%含有していた。これを参考例2と同様に精製し、塩型強酸性カチオン交換樹脂を用いるカラムクロマトグラフィーにかけてα−マルトテトラオシルα−グルコシド高含有画分を得、これを脱色、脱塩し、濃縮、助晶し、バットに取り出してブロックを作製した。本ブロックを切削、乾燥、分級して、含水結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシド含有糖質粉末を原料当たり収率約10%で得た。本品は、実質的に吸湿性を示さず、取扱いが容易な組成物で、本発明の化粧料の原料として好適である。
実施例1
パウダーファンデーション
結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを含有するパウダーファンデーションを調製し、肌への密着性、化粧仕上がり感、保湿性、化粧の持続性について評価を行った。なお、ファンデーションの調製は、表1に示す構成処方に基づき、そのA成分をヘンシェルミキサーで混合し、これに均一加熱溶解したB成分を加え、混合粉砕し、中皿に圧縮成型して行った。
Figure 0004822207
表1に示す実施例1或いは比較例の構成処方のパウダーファンデーションを用いて、専門パネラー10名により、その使用感を評価した。評価は、右半顔に実施例1の配合のファンデーションを塗布し、左半顔に比較例の配合のファンデーションを塗布し、「肌への密着性」、「化粧仕上がり感」、「保湿性」と化粧5時間後の「化粧の持続性」の合計4項目について検討を行なった。使用感のそれぞれの項目について比較例の配合と実施例1の配合のパウダーファンデーションとを比較して、「3:実施例の方が良い」、「2:同等」、「1:比較例の方がよい」の3段階のスコアで官能評価し、10名のスコアの平均値を求めた。その平均値が、2.9〜3.0の場合を「◎」、2.5〜2.8の場合を「○」、2.4〜1.6の場合を「△」、1.5以下の場合を「×」とする判定符号を付して、各使用感の項目の評価結果を表2に示す。
Figure 0004822207
表2から明らかなように、α−マルトテトラオシルα−グルコシド含有糖質を含まない比較例の配合処方のパウダーファンデーションに比して、α−マルトテトラオシルα−グルコシド含有糖質を、無水物換算で、化粧料の総質量の8.8%含有する実施例1の配合処方のパウダーファンデーションは、肌への密着性、化粧仕上がり感、保湿性、化粧の持続性に優れていると評価された。
実施例2
サンスクリーンクリーム
結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを含有するサンスクリーンクリームを調製し、肌への密着性、化粧仕上がり感、保湿性、化粧の持続性について評価を行った。なお、サンスクリーンクリームの調製は、表3に示す構成処方に基づき、その全量を仕込める容器にA成分を秤量し、加温し溶解させ、これに粉砕して均一混合したB成分を加え、均一に混合後、別の容器で均一に加熱溶解したC成分を加え、全体をホモジナイザーで均一にして、室温まで攪拌冷却して調製した。
Figure 0004822207
表3に示す実施例2或いは比較例の構成処方のサンスクリーンクリームを用いて、各々専門の女性パネラー15名により、各人が通常の使用方法にてサンスクリーンクリームを使用した場合の、塗布時の「のびの程度」、「油っぽさの程度」、塗布後の「べたつきの程度」、「シットリ感」について、「5:非常に良い」、「4:良い」、「3:普通」、「2:やや悪い」、「1:悪い」の5段階のスコアで評価し、15名のスコアの平均値を求めた。その平均値が、5〜4.5の場合を「◎」、4.4〜3.5の場合を「○」、3.4〜2.5の場合を「△」、2.4以下の場合を「×」とする判定符号を付して、各使用感の項目の評価結果を表4に示す。
Figure 0004822207
表4から明らかなように、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシド含有糖質を含まない比較例の構成処方のサンスクリーンクリームは、やや油っぽく、べたつき、しっとり感の点ても、やや悪いと評価されたのに対して、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシド含有糖質を、無水物換算で、5%含有する実施例2の構成処方のサンスクリーンクリームは、油っぽくなく、べたつき感がないにもかかわらず、シットリとした感じが得られると評価され、実施例2の配合のサンスクリーンクリームが、優れた美肌効果を有していることが明らかとなった。
実施例3
洗顔フォーム
表5に示す構成処方に基づき、その全量を75〜85℃で加熱溶解した後、徐々に室温まで攪拌冷却し、目的の洗顔フォームを得た。本品は、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを含有しているので、クリーミィな泡立ちで、スクラブ感が適度に発揮されたすっきりした洗浄感を有し、洗い上がり時はシットリとした感じが持続する洗顔フォームである。
Figure 0004822207
実施例4
ピールオフパック
表6に示す構成処方に基づき、そのA成分を均一に加熱溶解し、別に均一溶解したB成分及びC成分を添加混合して均一とした後、室温まで攪拌冷却し、目的のピールオフパックを得た。本品は、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを含有しているので、塗布時ののびが良く、均質な被膜となり、スムーズに剥離出来、古くなった角質層や肌の汚れを取り除き、すっきりとして潤いのある使用後感が得られるピールオフパックである。
Figure 0004822207
実施例5
口紅
表7に示す構成処方に基づき、そのA成分を混合して、85℃で攪拌溶解したものに、B成分の各成分をヒマシ油の一部に加えローラーで処理したものを加えて均一に分散した。これを、モールド型に流し込み急冷し、スティック状とし、目的の口紅を得た。本品は、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを含有しているので滑らかなのびで、化粧仕上がりがよく、保湿性があり、潤った唇状態を保つことのできる口紅である。
Figure 0004822207
実施例6
歯磨き
表8に示す構成処方に基づき、そのA成分を加熱混合して均一にした後、B成分、C成分を順次添加、攪拌して均一にし、攪拌冷却して、目的の歯磨きを得た。本品は、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを含有しているので、泡立ちがよく、すっきりした洗浄後感で、歯垢もきれいに除去することのできる歯磨きである。
Figure 0004822207
実施例7
アイシャドウ
表9に示す構成処方に基づき、そのA成分をヘンシェルミキサーで混合し、これに均一加熱溶解したB成分を加え、混合粉砕し、中皿に圧縮成型し、アイシャドウを得た。本品は、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを含有しているので、密着性と化粧仕上がり感が良く、塗布した瞼から目尻は保湿感が得られる、使用感の良いアイシャドウである。
Figure 0004822207
実施例8
マスカラ
表10に示す構成処方に基づき、そのA成分を加熱溶解させ、混合粉砕したB成分を加えて均一に分散させ、これに、別の容器で均一溶解したC成分を添加して乳化し、均一にした後、攪拌冷却し、40℃付近でD成分を加えて均一にし、室温まで冷却攪拌して、目的のマスカラを得た。本品は、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを含有しているので、のびが良く、睫毛に均質に付着し、しっとりとして、ボリューム感がアップした仕上がり感が得られるマスカラである。
Figure 0004822207
実施例9
化粧下地
表11に示す配合処方に基づき、そのB成分を加熱溶解したものの中にC成分を添加・分散後、別の容器で加熱・溶解したA成分を添加・乳化して充分に均一混合して、室温まで攪拌冷却し、目的の化粧下地を得た。本品は、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを含有しているので、ファンデーションとの密着性がよく、化粧崩れしにくく、更に、シットリとした感触が持続し、良好な使用感触を有する化粧下地である。
Figure 0004822207
実施例10
化粧下地
表12に示す配合処方に基づき、そのB成分を加熱溶解したものの中にC成分を添加・分散後、別の容器で加熱・溶解したA成分を添加・乳化して充分に均一混合して、室温まで攪拌冷却し、目的の化粧下地を得た。本品は、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを含有しているので、ファンデーションとの密着性がよく、化粧崩れしにくく、更に、シットリとした感触が持続し、良好な使用感を有する化粧下地である。
Figure 0004822207
結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドは、安全で、且つ、非常に安定であることに加えて、これを配合することにより、使用性が良く、化粧仕上がりも良好で、皮膚へ柔軟性、ハリを与え、保湿性も著しく向上し、べたつき感がなく、さらには、体臭や汗臭さを抑制できるという優れた効果を有する化粧料を提供することができる。本発明は、このように顕著な作用効果を有する発明であり、産業上の貢献はまことに大きく、意義のある発明である。

Claims (7)

  1. 結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシドを含有することを特徴とする固型粉末化粧料。
  2. さらに、結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシド以外の粉末を含有することを特徴とする請求項1に記載の固型粉末化粧料。
  3. 結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシド以外の粉末が、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、カオリン、マイカ、雲母、ベントナイト、チタン被覆雲母、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化鉄、群青、紺青、酸化クロム、水酸化クロム、カラミン、ゼオライト、カーボンブラック、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッソ樹脂、ケイ素樹脂、アクリル酸樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、セルロイド、アセチルセルロース、セルロース、澱粉、キチン、キトサン、シルクから選ばれる1種又は2種以上の粉末であることを特徴とする請求項に記載の固型粉末化粧料。
  4. 結晶α−マルトテトラオシルα−グルコシド以外の粉末が、ルチン、糖転移ルチン、ヘスペリジン、糖転移ヘスペリジン、ナリンジン、糖転移ナリンジン、エスクリン、糖転移エスクリン、エスクレチン、糖転移エスクレチン、アスコルビン酸2−グルコシド、天然着色料から選ばれる何れか1種又は2種以上の成分を有機粉体に担持せしめた粉体であることを特徴とする請求項に記載の固型粉末化粧料。
  5. 天然着色料がアントラキノン系色素、アントシアニン系色素、カルコン系色素、カルテノイド系色素から選ばれる何れか1種又は2種以上の成分であることを特徴とする請求項に記載の固型粉末化粧料。
  6. 有機粉体が、アセチルセルロース、セルロース、キチン、キトサン、タンパク質、硬タンパク質から選ばれる何れか1種又は2種以上の粉体であることを特徴とする請求項に記載の固型粉末化粧料。
  7. スキンケア化粧料、メークアップ化粧料、ボディ化粧料の何れかである請求項1乃至の何れかに記載の化粧料。
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