上述の特許文献1に開示されている電力線通信システムでは、分電盤内に単相3線の異相間の電力線通信を可能とするカプラを内装しているものの、システムを統合するコントローラ等の直流系機器ユニットである情報系機器ユニットを情報盤に設置していたため、夫々の盤を設置するために大きな取り付けスペースを必要としていた。
本発明は、上述の点に鑑みて為されたもので、その目的とするところは電力系機器とともに直流系機器ユニットを盤内に配設することでこれら機器ユニット用の盤を不要とし、盤の取り付けスペースの省スペース化が図れ、且つ直流系機器ユニットの電源確保が容易な分電盤を提供することにある。
上述の目的を達成するために、請求項1の発明では、盤内に屋内配線用の分岐ブレーカや主幹ブレーカ等の電力系機器とともに、直流系機器ユニットを配設するスペースを有し、前記電力系機器と前記直流系機器ユニットとが夫々接続される電力線用導電バー間にフィルタを介在させていることを特徴とする。
請求項1発明によれば、電力系機器が内装されている盤内に直流系機器ユニットを配設することができ、そのため直流系機器ユニットを配設する別の盤が不要となり、結果盤の取り付けスペースの省スペース化が図れ、しかも直流系機器ユニットの電源確保が容易に行える。また、電力線を介して直流系機器ユニットへ有害なノイズやサージが入り込んだり直流系機器ユニットから電力線を介して外部へ不必要に信号が漏洩するのを防ぐことが、電力線が集中する盤内において行える。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記直流系機器ユニットとして、情報系機器ユニットを備えていることを特徴とする。
請求項2の発明では、情報系機器ユニットを電力系機器とともに同一の分電盤内に配設することができるため、情報系機器ユニットのための情報盤を必要としない。
請求項3の発明では、請求項1又は2の発明において、前記直流系機器ユニットの入力電源を前記主幹ブレーカの一次側から得ることを特徴とする。
請求項3の発明によれば、主幹ブレーカが遮断されても直流系機器ユニットの電源の確保ができる。
請求項4の発明では、請求項1乃至3の何れかの発明において、前記フィルタが耐雷サージフィルタであることを特徴とする。
請求項4の発明によれば、外部からの雷サージが電力線を介して直流系機器ユニットに入り、直流系機器ユニットを故障させるなどのトラブルを防ぐことができる。
請求項5の発明では、請求項1乃至3の何れかの発明において、前記フィルタが電力線通信用のブロックフィルタであることを特徴とする。
請求項5の発明によれば、直流系機器ユニットに電力線通信モジュールのような情報系機器ユニットが含まれる場合に、電力線通信モジュールから送信する電力線信号が宅外に漏洩したり、逆に宅外からの電力線信号の影響を受けるのを防ぐことが可能となる。
請求項6の発明では、請求項1乃至5の何れかの発明において、前記フィルタを必要に応じてバイパスして、前記電力系機器を接続する前記電力線用導電バーと、前記直流系機器ユニットを接続する前記電力線用導電バーとの間を接続する手段を前記フィルタに具備していることを特徴とする。
請求項6の発明によれば、配設する直流系機器ユニットがフィルタを必要としない場合、或いは邪魔になる場合などに対応することができる。
請求項7の発明では、請求項1乃至6の何れかの発明において、前記電力線用導電バーは、前記電力系機器の台数及び前記直流系機器ユニットの台数に応じて増減可能な分割バーの直列結合により構成されることを特徴とする。
請求項7の発明によれば、電力系機器や直流系機器ユニットの台数に応じて導電バーの長さを調節することができ、そのため無駄なスペースをなくして、盤の小型化も可能となる。
請求項8の発明では、請求項1乃至7の何れかの発明において、前記直流系機器ユニットのバックアップ電源を設けていることを特徴とする。
請求項8の発明によれば、停電によって商用交流電源から直流系機器ユニットの電源が得られなくなってもバックアップ電源により確保動作することができる。
請求項9の発明では、請求項8の発明において、前記バックアップ電源として自家発電手段からの電源供給を受けることを特徴とする。
請求項9の発明によれば、商用交流電源が停電しても直流系機器ユニットの電源を自家発電手段により確保することができる。
請求項10の発明では、請求項8の発明において、前記バックアップ電源として蓄電ユニットを備えていることを特徴とする。
請求項10の発明によれば、停電によって商用交流電源から直流系機器ユニットの電源が得られなくなっても蓄電ユニットにより確保動作することができる。
請求項11の発明では、請求項1乃至10の何れかの発明において、商用交流電力を直流電力に変換する電力変換部と、該電力変換部の直流出力側に接続されて直流電力が給電される情報系機器ユニット又は直流電源配線端子部を前記直流系機器ユニットとして盤内に備えていることを特徴とする。
請求項11の発明によれば、直流電力が給電される情報系機器ユニット又は直流電源配線端子部へ電力変換部から直流電力を給電することができるため、これら情報系機器ユニットや直流電源配線端子部からなる直流系機器ユニットに電源部を内蔵する必要がなくなり、これら直流系機器ユニットの小型化を可能とする。
請求項12の発明では、請求項11の発明において、前記フィルタ内に前記電力変換部を備えていることを特徴とする。
請求項12の発明によれば、電力変換部の配置スペースをフィルタ内で確保することができ、分電盤内のスペースの有効使用が図れる。
請求項13の発明では、請求項11又は請求項12の発明において、前記電力変換部の直流出力端側には直流給電用導電バーが接続され、該直流給電用導電バーには、前記情報系機器ユニット又は前記直流電源配線端子部が接続されることを特徴とする。
請求項13の発明によれば、電力変換部と、情報系機器ユニット又は直流電源配線端子部との接続配線が電線によって行わないため、盤内配線が整然と行え、また情報系機器ユニットや直流電源配線端子部の配設も直流給電用導電バーに並行する形で整然と配設することができ、しかも電源線等が必要でないため省施工が図れる上に、電線接続における分電盤の大型化を招くことがなく、省スペース化が図れる。
請求項14の発明では、請求項13の発明において、前記情報系機器ユニット又は前記直流電源配線端子部には前記直流給電用導電バーを挿入して電気的に接続するプラグイン用端子部を備えていることを特徴とする。
請求項14の発明によれば、直流給電用導電バーへの情報系機器ユニット又は直流電源配線端子部の接続が簡単に行え、これらの情報系機器ユニットや直流電源配線端子部の分電盤内への配設も容易となり、しかも電源線等が必要でないため省施工が図れる上に、電線接続における分電盤の大型化を招くことがなく、省スペース化が図れる。
請求項15の発明では、請求項13又は14の何れかの発明において、前記電力変換部は前記電力線用導電バーに接続されるとともに、該電力線用導電バーと前記直流給電用導電バーとの間に配設されていることを特徴とする。
請求項15の発明によれば、電力変換部の入出力共、導電バーに接続するため、分電盤内に接続線の引き回しが不要となる上に、電力変換部の配置スペースを両導電バー間で最小限のスペースで良く、分電盤内のスペースの有効使用が図れる。
請求項16の発明では、請求項11乃至請求項15何れかの発明において、前記直流系機器ユニットのバックアップ電源として蓄電ユニットを備え、前記電力変換部の直流電力で前記蓄電ユニットを充電することを特徴とする。
請求項16の発明によれば、直流系機器ユニットや直流電源配線端子部に直流電力を給電する前記電力変換部により前記蓄電ユニットを充電することができるため、充電用の電源を別に必要としない。
請求項17の発明では、請求項16の発明において、前記電力変換部の入力電圧が所定電圧に低下したときに前記蓄電ユニットから前記情報系機器ユニット又は前記直流電源配線端子部へ給電することを特徴とする。
請求項17の発明によれば、商用交流電源が停電等によって電力変換部から情報系機器ユニット又は直流電源配線端子部へ直流電力を供給できなくなっても、蓄電ユニットから自動的に直流電力を供給することができ、情報系機器ユニット又は直流電源配線端子部に接続される直流機器の動作をバックアップすることができる。
請求項18の発明では、請求項14又は15の発明において、前記電力変換部には入力電流を所定値以下に制限する閾値が設定され、前記電力変換部の入力電流が閾値に至る負荷電流増大時に給電不足分を前記蓄電ユニットから給電することを特徴とする。
請求項18の発明によれば、負荷が大となって電力変換部から情報系機器ユニット又は直流電源配線端子部への電力供給を安定良く行えないような状態が生じても、蓄電ユニットから給電不足分を給電することで、情報系機器ユニット又は直流電源配線端子部への電力供給を安定良く行える。
請求項19の発明では、請求項10又は16の発明において、前記蓄電ユニットが二次電池とキャパシタとから構成されていることを特徴とする。
請求項19の発明によれば、蓄電ユニットとして二次電池以外にキャパシタを併用することで、蓄電ユニットの軽量化が図れる。
請求項20の発明では、請求項13乃至19の何れかの発明において、前記直流給電用導電バーは、前記電力線用導電バーの配設スペースに前記電力線用導電バーに対して絶縁的に配設していることを特徴とする。
請求項20の発明によれば、商用交流電力と同様に導電バーを用いて直流系機器ユニットに直流電力の給電が行え、しかも電力線用の導電バーの配設スペースを有効に利用して、直流給電路の導電バーの配設を行うため、盤の大型化を避けることができ、しかも電源線等が必要でないため省施工が図れる上に、電線接続における分電盤の大型化を招くことがなく、省スペース化が図れる。
請求項21の発明では、請求項1乃至20の何れかの発明において、前記直流系機器ユニットの両端方向の寸法を前記分岐ブレーカからなる前記電力系機器の両端方向の寸法と同一とするとともに、前記直流系機器ユニットの幅寸法を前記分岐ブレーカの幅寸法の整数倍の寸法としたことを特徴とする。
請求項21の発明によれば、分岐ブレーカと併設して統一性が保たれ、バランスの良い配設が可能となる。
請求項22の発明では、請求項1乃至9の何れかの発明において、前記電力系機器が、互いに分離される通信モジュールと、該通信モジュールへの動作電源を供給する電源モジュールとからなる電力線通信モジュールであって、前記通信モジュール及び前記電源モジュールの幅寸法を前記分岐ブレーカの幅寸法の整数倍としていることを特徴とする。
請求項22の発明によれば、通信モジュールを交換するだけ機能変更が容易に行え、無線アクセスポイントとなる無線通信機能を備えたり、有線LANに対応する通信機能を備えたりするこことができ、また他の電力系機器である分岐ブレーカと高さを揃えて整然と配置することができる。
請求項23の発明では、請求項1乃至22の何れかの発明において、前記電力系機器が電力線通信モジュールであって、単相3線における二つの電圧極に対応する前記電力線用導電バーを電力線通信に用いる電力線として選択する手段を備えていることを特徴とする。
請求項23の発明によれば、電力線通信が安定良行える電圧極を選択することができる。
本発明は、電力系機器が内装されている盤内に直流系機器ユニットを配設することができ、そのため直流系機器ユニットを配設する盤を不要とし、その結果、盤の取り付けスペースの省スペース化が図れ、しかも直流系機器ユニットの電源確保が容易に行えるという効果がある。
以下本発明を実施形態により説明する。
(実施形態1)
本実施形態の住宅用分電盤1は図1に示すように函本体10内に後述する統合モジュール203等の直流系機器ユニットたる情報系機器ユニットを配設する配設スペースAと、1つの主幹ブレーカ31と複数の分岐ブレーカ32等の電力系機器を専ら配設する配設スペースBとを設けている。
分電盤1は、図2に示すように合成樹脂成形品からなる矩形枠状の函本体10と、函本体10の前面側に結合される蓋体20とで構成される。
函本体10は矩形枠状の背板11の外周縁の全周に亘って側板12が前方に突設された形状に形成され、背板11の配置には矩形状に開口した開口窓13が形成される。
そして配設スペースAでは、開口窓13の右端から左側へ一定間隔をあけた位置に開口窓13の上下縁間に橋絡し、上、下端を固定ねじ17aで夫々固定した中桟17Aが設けてある。この中桟17Aと、開口窓13の右端より右側方の背板11との間に木板からなる取付台200を配設するとともに、取付台200の上下の左右両端に設けた取付片201を固定ねじ202で中桟17A及び背板11に固定してある。
この取付台200は、情報系機器ユニットを取り付けるための木板等からなるもので、本実施形態においては、統合モジュール203を取り付けてある。この統合モジュール203の取り付けは、図3に示すように筐体203dの上下端に夫々設けた取付片203eの取付孔203fに挿通させた取付ねじ203gを取付台200に締め付けるにより行われる。尚筐体203dの背面は取付台200に当接できるように平坦面となっている。また上側の取付片203eに設けた取付孔203fはだるま孔からなる。
この統合モジュール203は、イーサネット(登録商標)を用いたLANを介して、インターネットに接続される光ネットワーク等のモデムや、住宅内に設置された空調機器や照明器具等の機器を遠隔制御監視する制御系のコントローラや、電力線通信用機器、無線LAN等に用いる無線通信モジュール、更に他の情報系機器ユニットとの間でデータの授受を行って、相互間の情報を統合し、各機器からの情報量(パケット)を判断し通信を保護するサーバ機能及びハブ機能を備えたもので、内部には上述の機能に必要な通信部や演算処理部等の回路ブロックと、該回路ブロックの動作電源を得るためのAC/DCコンバータ等の電源ブロックとを備え、前面には電源ブロックに商用交流電源を接続するための電源接続端子部203a、RJ−45に対応したLANケーブル接続用モジュラージャック203b、電源スイッチ203cの操作ハンドル等を露出させている。
尚取付台200には統合モジュール203の代わりに電力線通信モジュールや、無線LANのアクセスポイントを構成したり、その他の無線データ通信のための無線通信モジュール、更にBS・CS・CATVのブースタ等の映像系の情報系機器ユニットを取り付けたり、或いは併設することもできる。
一方、配設スペースBでは、配設スペースAの中桟17Aに近接する右側位置に中桟17Bを、また開口窓13の左端から後述する主幹ブレーカ31の幅よりやや大きな間隔をあけた位置に中桟17Cを夫々橋絡配置して、固定ねじ17aで固定してある。
この中桟17B、17C間には分岐ブレーカ32群を配設し、中桟17Cと、開口窓13の左端より左側方の背板11間には主幹ブレーカ31及び一次送りブレーカ33を配設してある。
ここで、配設スペースBの開口窓13より左側に位置する背板11(及び中桟17B)には上下2個の支持台14a、15aが突設され、両支持台14a、15aの周囲には夫々断面L字状であって矩形領域の角部をなすように配列されたガイド壁14b、15bが形成される。上側の支持台14aには下方に隣接して背板11からの突出寸法が支持台14aよりもやや大きい抜止ボス14cが形成される。また、下側の支持台15aの周囲に設けたガイド壁15bの前端面には下半分程度の受け片15cが連続一体に形成されている。また開口窓13の上下の周縁には左右方向に等ピッチで多数個の通し孔16が形成されており、これら通し孔16は、各中桟17A〜17Cを固定する固定ねじ17aが螺合される。
また配設スペースBの中桟17Cには上下2個の載置台18a、19aが形成され、下側の載置台19aには受け片15cと同様に断面L字状に形成された受け片19bが設けられる。
函本体10に被着される蓋体20は後端部外周面が函本体10の側板12の前端部外周面にほぼ一致し、矩形状に形成された3個の窓孔21a〜21cが開口する。窓孔21aは函本体10に収納された主幹ブレーカ31及び一次送りブレーカ33のハンドル31aを操作可能とするために蓋体20の前面側に露出させ、窓孔21b、21cは各分岐ブレーカ32のハンドル32aを操作可能とするために蓋体20の前面側に露出させる(図4参照)。
さて開口窓13の左側の支持台14a、15aと中桟17Cに設けた載置台18a、19aとの間には主幹ブレーカ31を取り付ける架台40が架設され、中桟17Bの支持台14a、15aと中桟17Cに設けた載置台18a、19aとの間には分岐ブレーカ32を取り付ける架台50が架設される。架台40と架台50とは互いに連結され一体化される。
架台40と架台50とを連結した状態では全体として矩形状をなし、左右両側縁の上下両端部に夫々支持片41、51を突設した形になる。各支持片41、51には、支持台14a、15aに螺入される取付ねじ25(図1参照)を挿通させるためのだるま孔からなる取付孔41a、51aが夫々形成されており、これらの取付孔41a、51aを挿通させた取付ねじ25を締め付けることにより函本体10に架台40及び架台50を取り付けるようになっている。また、架台40及び架台50の取付位置は上述のガイド壁14b、15bに合わせることで容易に位置決めできる。また取付孔41a、51aの大径部には上述の抜止ボス14cが挿入され、支持片41、51が函本体10に対して回り止めされる。
架台40は、開口窓13の上下の幅寸法よりも上下の幅寸法が小さい縦長の長方形状に板金(鉄板)により形成され、主幹ブレーカ31は架台40に対して固定ねじ43を用いて取り付けられる。
架台40の左側部には、主幹ブレーカ31が遮断された状態でも情報系機器ユニットへの電源を確保することができるように、主幹ブレーカ31の電源側(一次側)から主幹ブレーカ31を通さずに電源を得る電源系を設けてあり、この電源系には一次送りブレーカ33が挿入される。
一次送りブレーカ33は分岐ブレーカ32と同構成を有するものであり、電源側には導電バー(後述する)が挿入接続されるスリット状のプラグイン用端子部34が上、中、下に設けられているが、中央の端子部34には導電バーを接続する導電接触片が設けられておらず、上下の端子部34、34のみが利用される。この一次送りブレーカ33を函本体10に取り付ける部材としては、補助取付板60が用いられる。補助取付板60は上下方向に長い矩形状に形成され上下両端部に段差部(図示せず)を介して2個の連結片62が延設されている。各連結片62には連結孔(図示せず)が形成され、連結孔を通して架台40に設けた連結孔(図示せず)に連結ねじ63を螺合させることにより、架台40に補助取付板60が連結される。
補助取付板60は一次送りブレーカ33と左右方向の幅寸法がほぼ等しく形成され、補助取付板60の下端部の前面には一次送りブレーカ33の端部に設けた取付溝(図示せず)に挿入される取付係止片(図示せず)が切り起こして形成されている。また補助取付板60の長手方向の上半部には中継端子台70を取り付けてある。この中継端子台70は、一次送りブレーカ33の端子部34、34に一端部が挿入される2本のバー端子(図示せず)の他端部を合成樹脂成形品の基台71に挿入保持し、各バー端子の他端部に端子ねじ73、73を螺合させたものである。バー端子において端子ねじ73、73の螺合する部位は基台71の上部側に階段状に並べて配置される。そして各バー端子には各端子ねじ73、73を用いて2本の接続線74が接続され、各バー端子は接続線74を介して主幹ブレーカ31の電源側端子部31bにおける一方の電圧極と中性極とに夫々接続される。
分岐ブレーカ32を取り付ける架台50は、図5に示す形状に板金(鉄板)により形成されたものであり、右端縁の上端部及び下端部に支持片51が突設され、左端縁の上端部及び下端部に連結片52が突設されている。支持片51には上述したように取付孔51aが形成されるが、連結片52には連結突起52aが突設され、連結突起52aの右側近傍には止めねじ孔52bが形成されている。連結突起52aは架台40の連結片42に設けた連結孔42aにおける大径部に挿入され、止めねじ孔52bには止め孔(図示せず)を通して図1に示すように連結ねじ53が螺合する。
従って、架台50の連結片52の前面側に架台40の連結片42を重ね合わせ、連結突起52aを連結孔42aに挿入するとともに、止め孔(図示せず)を通して連結ねじ53を止めねじ孔52bに螺合させることによって、架台40と架台50とが結合される。
ところで、架台50の上下方向の中央部には左右4個の矩形状の貫き孔54が形成され、架台50の上下両端部には左右方向において貫き孔54とほぼ同じ位置で保持孔55が形成されている。貫き孔54及び保持孔55は架台50の前面側に載置される合成樹脂成形品からなるバー支持部材80を取り付けるために用いられる。保持孔55は上下方向の寸法が左右方向の寸法よりも大きい長孔状に形成され、下端部における左右のいずれか一方の側縁から抜止片55aが突設された形状に形成されている。
バー支持部材80は、図6に示すように、上下方向の中央部に隔壁81を有する。隔壁81は前方に突出し左右方向に延長されており、隔壁81における左右方向の両端部には前方に突出する支持ポスト82が形成される。支持ポスト82の前面(図6では上面)には凹所82aが形成され、凹所82aの底部には図示しないナットが保持されている。また、支持ポスト82の前面には凹所82aの近傍に位置決め突起82bが突設される。各バー支持部材80の隔壁81には分離壁81aが一体に形成され、分離壁81aにより隔壁81が8区画に分割されている。
バー支持部材80には上下に載置片84が延設されており、各載置片84の左右両端部には後方に凹没した凹所84aが2個ずつ形成され、各凹所84aの底部には図示しないナットが保持されている。各載置片84の上下の中間部には隔壁81側が後退する段差部85が形成され、段差部85と隔壁81との間には左右方向に並ぶ8本の係止部86が前方に立設される。係止部86は左右方向においては分離壁81aにより分割された各区間の中間部に位置し、各係止部86の前端部には隔壁81に向かって突出する保持爪(図示せず)が形成される。更に、1つおきで4個の分離壁81aには引掛爪81bが突設される。引掛爪81bは分離壁81aにおいて隔壁81よりも上側では上向きに突設され、隔壁81よりも下側では下向きに突設される。更に、段差部85において各引掛爪81bに対向する部位には保持爪85aが突設される。隔壁81の上側の載置片84の上端縁及び隔壁81の下側の載置片84の下端縁には夫々8個ずつのブレーカ取付片87が並設されている。ブレーカ取付片87の機能については後述する。
上述の載置片84の後面には各透孔81cの周囲においてボス部(図示せず)が後方に突設される。載置片84の後面には左右方向の断面がL字状に形成された上下各4個ずつのスライド片(図示せず)が突設される。スライド片の上下方向の寸法は、架台50に設けた保持孔55において抜止片55aよりも上側の部分に挿入可能となるように設定される。載置片64には各スライド片の先端部を夫々前方から視認可能とする複数個の確認孔84bが開口する。
而して、バー支持部材80を架台50に取り付けるに際しては、上述のスライド片を保持孔55の上部に挿入した後に、バー支持部材80を架台50に対して下方にスライドさせると、スライド片が抜止片55aに係合し、バー支持部材80が架台50に結合される。また、バー支持部材80が架台50に結合された状態において上述のボス部が貫き孔54に挿入される。そしてバー支持部材80は中性極の導電バー90aと2本の電圧極の導電バー90b、90cとを同時に保持できるようなっている。導電バー90a〜90cが電力線用導電バーを構成する。
ここで中性極の導電バー90aは二つの支持ポスト82の間に架設される。導電バー90aには長手方向において等ピッチで挿通孔91が形成されている。導電バー90aの両端部には端子片92が延設され、端子片92には端子ねじ93が挿入される端子孔94が形成されている。端子ねじ93は凹所82aの底部に設けたナットに螺合し、これによって導電バー90aが支持ポスト82に固定される。
一方、電圧極の各導電バー90b、90cは隔壁81の上下において夫々載置片84の前面に重ねて配置される。導電バー90b、90cの長手方向の両端部には夫々端子孔95が形成される。端子孔95には端子ねじ96が挿入され、端子ねじ96は載置片84に設けた凹所84aの底部に保持されているナットに螺合する。更に、導電バー90b、90cの短手方向の一側縁には前方に向かって接続片97が突設される。接続片97には2本の挿入端子片97a、97bが延設され、一方の端子挿入片97aは接続片97から導電バー90b、90cに対向するように接続片97に対して直交方向に延長され、他方の端子挿入片97bは導電バー90b、90cから離れるように接続片97に対して直交方向に延長される。また、導電バー90b、90cから端子挿入片97bまでの距離は端子挿入片97aまでの距離よりも大きくなっている。従って、端子挿入片97a、97bは前後に位置することになる。更に、導電バー90b、90cを載置片84に取り付けた状態では、互いに他方の導電バー90b、90cに設けた端子挿入片97a、97bが前後に位置し、且つ両端子挿入片97a、97bの先端縁の位置が上下左右において揃うように位置する。このような配置によって、前後に並ぶ二つの端子挿入片97a、97bは互いに他の導電バー90b、90cに接続されていることになる。ここで、支持ポスト82に取り付けられた中性極の導電バー90aの短手方向の端縁も上下方向における位置が両端子挿入片97a、97bの先端縁と一致する。尚、異なる導電バー90b、90cに設けた接続片97は隔壁81によって絶縁される。
ところで、導電バー90b、90cの長手方向の両端部には支持ポスト82の角部に合致する形状の切欠部98が形成されている。従って、切欠部98と支持ポスト82とが係合することによって、導電バー90b、90cはバー支持部材80に対して左右方向に位置決めされることになる。また、導電バー90b、90cの短手方向の一端部は分離壁81aに設けた引掛爪81bと載置片84との間で保持され、他端部は係止部86に設けた保持爪86aと載置片84との間で保持される。
従って、導電バー90b、90cをバー支持部材80に装着するには、引掛爪81bと載置片84との間に導電バー90b、90cの一端部を挿入し、導電バー90b、90cを載置片84に押しつければ係止部86の保持爪86aと載置片84との間で導電バー90b、90cの他端部が保持される。
上述のようにしてバー支持部材80に取り付けられた導電バー90a〜90cは主幹ブレーカ31の負荷側端子31cと電気的に接続される。負荷側端子31cと導電バー90a〜90cとは端子ねじ93、96を用いて外れないように接続される。
導電バー90a〜90cは分岐ブレーカ32を接続するために設けられており、上述のように上下2段に8個ずつの分岐ブレーカ32を配列している。分岐ブレーカ32は一次送りブレーカ33と同形状であって、電源側にはスリット状の3つの端子部37が設けられる。端子部37…の内、下側の端子部37には中性極の導電バー90aが挿入され、上、中の端子部37、37には電圧極の導電バー90b、90cの挿入端子片97a、97bが挿入される。つまり、分岐ブレーカ32にはいわゆるプラグイン式のものを用いる。ただし、各分岐ブレーカ32は夫々各導電バー90a〜90cの内の2本にのみ電気的に接続され、他の1本はダミーとして扱われる。
またバー支持部材80には上述したようにブレーカ取付片87が設けられており、このブレーカ取付片87に対応するバー支持部材80の前面の部位にブレーカ支持片89を突設している。また分岐ブレーカ32の一方の側面にはブレーカ保持片87に係合する保持溝38が開口する。
而して、分岐ブレーカ32をバー支持部材80に取り付けるに際しては、上段の端子部37に導電バー90aを挿入し、下段、中段の端子部37、37には挿入端子片97a、97bを挿入せずに分岐ブレーカ32を挿入端子片97a、97bの幅方向にずらしている状態から、分岐ブレーカ32の保持溝38にブレーカ保持片87を挿入するとともに挿入端子片97a、97bを、下段、中段の端子部37、37に挿入するように分岐ブレーカ32をスライドさせる。このとき、ブレーカ支持片89が分岐ブレーカ32の側面に当接して分岐ブレーカ32の位置ずれが防止される。
上述のようにして、分岐ブレーカ32がバー支持部材80に固定された状態では、上下の分岐ブレーカ32の間に分離壁81aの上下幅程度の隙間が形成される。この隙間を覆う形で分岐ブレーカ32の前面には結束部材が取り付けられる。
結束部材100は4個の分岐ブレーカ32の幅寸法に相当する長さを有し、上下の分岐ブレーカ32の間に形成される隙間に挿入される挿入脚101を備える。また、結束部材100は導電バー90aの挿通孔91に圧入される圧入突起102を備え、圧入突起102が挿通孔91に圧入されることによって結束部材100が導電バー90aに固定される。結束部材100には上下の各分岐ブレーカ32の前面に重なる部位まで延長された結束片103が形成され、結束片103の先端部に設けた切欠溝104が分岐ブレーカ32の前面に突設された結束用突部(図示せず)に係合することによって、上下の分岐ブレーカ32が結束片103に連結されるようにしてある。この結束部材100を設けていることにより、各分岐ブレーカ32が結束部材100を介して連結されることになる。
上述のような架台40、50に取り付けられた主幹ブレーカ31、分岐ブレーカ32及び一次送りブレーカ33が配設スペースBに配設されることになる。
かようにして本実施形態の分電盤1は、情報系機器ユニットを配設スペースAに、主幹ブレーカ31、一次送りブレーカ33、分岐ブレーカ32からなる電力系機器を配設スペースBに配設することで、従来別々の盤において収納していた場合に比べて盤の取り付けスペースの省スペース化が図れる。また統合モジュール203の電源端子部203aには一次送りブレーカ33に接続される電源ケーブル(図示せず)を接続することで、主幹ブレーカ31の遮断時にあっても電源を確保することができることになる。
(実施形態2)
実施形態1では、情報系機器ユニットの配設スペースAに取付台200を配設し、この取付台200上に統合モジュール203を取り付ける構成であったが、本実施形態は、上述の分岐ブレーカ32を取り付ける架台50と同じ構成の架台50’を利用して情報系機器ユニットを取り付けるとともに分岐ブレーカ32と同様に導電バー90a〜90cに対応するバー接続用の端子部37を用いて商用交流電源の供給を受けるようにした点に特徴がある。
つまり図7に示すように本実施形態の分電盤1は、函本体11の背板11に形成した開口窓13の右端より右側方の背板11の上下位置に支持台14a、15aを設けるとともに、中桟17Aの上下位置にも支持台14a、15bを設け、これら支持台14a、15bを利用して背板11と、中桟17Aとの間に架台50’を橋絡させ、架台50’の左右両側の上下に設けた支持片51及び支持片51の取付孔51aに取付ねじ25を挿通させて支持台14a、15aにねじ固定するのである。この架台50’の構造は連結片52の代わり支持片51に変更した他は実施形態1の架台50と同じ構造のものを用いているので、従って架台50’の構造は実施形態1で示した図5、図6を参照することする。
そしてこの架台50’には分岐ブレーカ32と同様に導電バー90a〜90cに接続する構造を有する統合モジュール203や、電力線通信モジュール300を配設するのである。
電力系機器の配設構成は実施形態1と同じであるが、架台50を支持固定する中桟17Bと、架台50’を支持固定する中桟17Aとの間のスペースには架台50’側の導電バー90a〜90cからなる電路と、架台50側の導電バー90a〜90cからなる電路との間に挿入されるフィルタ装置400が配置される。このフィルタ装置400には、配設スペースAに配設される情報系機器ユニットの種類に対応するフィルタ回路401を備えたものが用いられる。
ここでフィルタ装置400は両側に二つの電圧極と中性極の計3本の接続用導電バー105a〜105cを夫々突出しており、これらの接続用導電バー105a〜105cを架台50、50’側の導電バー90a〜90cの端部に重ねて端子ねじ96、93で連結固定する。これによりフィルタ装置400が両架台50、50’間に橋絡保持されるとともに、このフィルタ装置400のフィルタ回路401を介して架台50の導電バー90a〜90cと架台50’の導電バー90a〜90cが電気的に接続されることになる。
ところで、上述の各モジュール203、300はその筐体の大きさを図において上下方向の高さ寸法を分岐ブレーカ32と同じ寸法とするとともに、左右横幅の寸法を1P型の分岐ブレーカ32の幅寸法(例えば16mm)を単位モジュールとしてその整数倍(例えば3倍)の寸法としており、架台50’上に分岐ブレーカ32と併設させることができるようになっている。
図8は、本実施形態に用いる統合モジュール203の斜視図を示しており、筐体204一端側には導電バー90a〜90cを接続するためのスリット状の端子部37を上、中、下の3段に設けたプラグイン式になっており、これらの端子部37の内、中性極の導電バー90aが上段の接続部37に挿入されて導電接触片37aに接続され、残りの中段、下段の端子部37に電圧極の導電バー90b、90cの挿入端子片97a、97bが夫々挿入されるが、何れか一方のみの端子部37に導電接触片37aが配置されているため、電気的には一方のみに接続され、他方はダミーとして扱われ、電気的に接続された電圧極と中性極とから統合モジュールの203の内蔵するAC/DCコンバータからなる電源部へ商用交流電源の供給が行われるのである。同様に電力線通信モジュール300も導電バー90a〜90cへの接続も後述するプラグイン式の端子部37により行われる。
本実施形態に用いる電力線通信モジュール300は図9に示すように統合モジュール203と同様に分岐ブレーカ32の幅寸法の整数倍の幅寸法とした筐体310を用いるとともに、筐体310の一端部側に導電バー90a〜90cを接続するためのスリット状の端子部37を上、中、下の3段に設けており、これらの端子部37の内、中性極の導電バー90aが上段の接続部37に挿入接続され、残りの中段、下段の端子部37に電圧極の導電バー90b、90cの挿入端子片97a、97bが挿入されるが、上述の統合モジュール203と同様に電気的には何れか一方が接続され、他方はダミーとして扱われ、電気的に接続された電圧極と中性極とから内蔵する電源部307(図10(a)参照)へ商用交流電源の供給が行われるのである。尚電力線通信では安定な通信を行うために安定した相(電圧極)を選択する必要があるため、本実施形態では導電バーを接続する導電接触片37aを中段、下段の各端子部37間において移動できるように備え、接続前に外部に設けた操作摘み311で上段或いは中段の端子部37へ移動させて使用する。尚導電接触片37aを移動させる代わりに、全ての導電バー90a〜90cを対応する端子部37に導電接触片37aを設けて導電バー90a〜90cの全てを電気的に接続した上で、安定した相(電圧極)の導電バー90b又は90cを内部スイッチで選択して結合回路301(図10(a)参照)へ接続するようにしても良い。
電力線通信モジュール300の回路の基本構成は、図10(a)に示すように導電バー90aと90b又は90aと90cからなる電力線(L1)上から電力線通信信号を抽出するとともに電力線(L1)上に送出するための結合回路301と、結合回路301を介して抽出された受信信号を復調してデジタル信号からなる通信データを取り出す復調回路302と、送信する通信データを変調する変調回路303と、復調された通信データを取り込んでイーサネット(登録商標)の規格に沿った通信インターフェースを構成するドライバ部304を通じて通信信号を送出させるとともに、ドライバ部304を介してイーサネット(登録商標)の規格の通信信号を取り込み、変調回路303により所定の電力線通信の信号に変調して電力線上に送出するモデム部305と、搬送波を得るための発振器306とを備えるとともに、電力線通信モジュール300内の回路へ動作電源を供給するための上述の電源部307とを具備して構成される。ドライバ部304の入出力端には筐体310の前面に設けたRJ−45に対応するモジュラージャック309を通じてLANケーブルにより統合モジュール203や、後述するエネルギー計測モジュール等の情報系機器ユニットに接続されてデータの授受を行う。電源部30は電力線通信モジュール300に内蔵される場合には電力線(L1)を通じて給電される商用交流を直流に変換して直流電源を得るためのAC/DCコンバータが用いられる。またモデム部305は電力線通信に必要な諸設定データなどを記憶するメモリ部を備えている。更にモデム部305には、住宅内の電力線に電源コンセント等を介して接続された電力線通信用の端末間のリピータとしての機能を持たせても良い。また電力線通信モジュール300として図10(b)に示すようにルーターブロック308とドライバ部304とを組み合わせた通信インターフェースを備え、ルーター機能を持たせても良い。
また電力線通信モジュール300は、図11に示すように電源部307を内蔵したモジュール300Aと、電源部307以外の回路部を備えたモデムモジュール300Bとに分割した構造としても良い。この場合電源モジュール300A側に導電バー90aと90b又は90cとの接続するための端子部37を設けてある。この場合電源モジュール300Aの筐体寸法を分岐ブレーカ32と同じ筐体寸法としてコンパクト化を図る。そして実際に使用する場合にはモデムモジュール300Bに隣接するように架台50’に配設し、例えば一側面に設けた電源出力プラグ(図示せず)及び電力線路接続用のプラグ(図示せず)をモデムモジュール300Bの対向側面に設けた接続ジャック(図示せず)に挿抜自在に接続することで動作電源をモデムモジュール300B側に供給するとともに電源モジュール300を介してモデムモジュール300B側の結合回路307を導電バー90aと90b又は90aと90cに接続する。ここでモデムモジュール300Bと同様に電源入力ジャックを筐体側面に設けた無線通信モジュール(図示せず)などの情報系機器ユニットをモデムモジュール300Bの代わりに電源モジュール300Aに隣接配置すれば、電源モジュール300Aから当該情報系機器ユニットへの電源供給も可能となる。
次にフィルタ装置400に、例えば電力線通信モジュール300に対応して使用周波数域の電力線通信信号が配設スペースB側の導電バー90a〜90cから宅外へ或いは、架台50に配設している分岐ブレーカ32を介して配線されている住宅内の電力線へ漏出するのを防止するブロックフィルタからなるフィルタ回路401が用いられる場合について、簡単に説明する。
このブロックフィルタからなるフィルタ回路401は、図12に示すように電圧極の導電バー90b、90b間と、90c、90cとの間にフィルタ要素Fを夫々する構成となっているが、フィルタ要素Fをバイパスするためのスイッチ手段SWを各フィルタ要素Fに並列挿入し、例えば上述のように漏出防止を行いたい場合にはスイッチ手段SWをオフしてフィルタ要素Fを介在させる。一方宅外の電力線や架台50側の分岐ブレーカ32を介して配線されている住宅内の電力線に接続されている電力線通信用の端末との間で電力線通信を行いたい場合にはスイッチ手段SWをオンしてフィルタ要素Fをバイパスすれば良いことになる。
またブロックフィルタのフィルタ要素Fが配設スペースB側の導電バー90a〜90cから配設スペースA側の導電バー90a〜90c側に他の電力線通信信号が入り込むのを阻止するブロックフィルタの場合には、スイッチ手段SWをオフすることでそれを機能させることができる。またフィルタ要素Fが阻止する周波数による電力線通信信号を用いて宅外や配設スペースB側の分岐ブレーカ32を介して配線されている住宅内の電力線に接続されている電力線通信用の端末との間で通信を行う場合にはスイッチ手段SWをオンしてフィルタ要素Fをバイパスすれば良いことになる。
(実施形態3)
上述の実施形態2に用いる情報系機器ユニットは商用交流電力を直流電力に変換して直流電源(動作電源)を得る電源部を内蔵した直流系機器ユニットであったが、本実施形態ではフィルタ装置400内に図13(a)に示すようにフィルタ回路401以外に、AC/DCコンバータからなる電力変換部402を内蔵し、この電力変換部402から情報系機器ユニットに直流からなる動作電源を供給するようにし、各情報系機器ユニット内に電源部を設けるのを不要としたものである。
ここで動作電源の供給は、上述の導電バー90a〜90c以外に動作電源となる直流給電用の導電バーを架台50’に設け、情報機器側には直流給電用の導電バーの側端を差し込んで電気的に接続する端子部を設けて行うようになっている。
この動作電源の供給手段の具体例について説明する。
(例1)
本例は、図14に示すように導電バー90a、90bの間及び導電バー90aと結束部材100との間に導電バー90a、90bに対して一定間隔を離して直流給電用の導電バー90d、90eを導電バー90a、90bに並行するように架台50’に配設するとともに、導電バー90d、90eに対向する導電バー90a、90bの各面には絶縁セパレータ106を配設して導電バー90d、90eと導電バー90a、90bとの絶縁を図っている。ここで絶縁セパレータ106の幅寸法は導電バー90a、90bの幅寸法よりも小さくして導電バー90a、90bの両側端が、分岐ブレーカ32等の端子部37への接続に支障がないようにしている。また導電バー90d、90eの幅寸法は、絶縁セパレータ106の幅寸法よりも小さく、導電バー90d、90eの側端と導電バー90a、90bの側端との間の絶縁距離を十分に確保している。導電バー90d、90eはフィルタ装置400側の端部において、フィルタ装置400側の電力変換部402の出力端子に接続され、電力変換部402からの直流給電用電路を構成する。
図に於いて右側の機器は分岐ブレーカ32を、左側には統合モジュール203を配置した状態を示しており、分岐ブレーカ32は中性極の導電バー90aを上段の端子部37に挿入して導電接触片37aに接触させ、また電圧極の導電バー90cを下段の端子部37に挿入して導電接触片37aに接触させ、更に電圧極の導電バー90bを接触片のない中段の端子部37内に挿入している状態にある。
一方左側の情報系機器ユニット、例えば統合モジュール203では筐体204の端部に導電バー90a〜90cを挿入するためのダミー端子部37’を夫々に対応して設けるとともに、上段、中段のダミー端子部37’、37’間に形成した筐体204の突出端部205には導電バー90eの側端を挿入して内部の導電接触片206aの上、下面に接触させる端子部206を設けてある。また上段のダミー端子部37’の上側に形成した筐体204の突出端部208には上向きに付勢して導電バー90dの下面に接触させる導電接触片207aを設けた端子部207を設けてある。つまり、ダミー端子部37’に導電バー90a〜90cを挿入することで、端子部206、207の導電接触片206a、207aが導電バー90e、90dに接触することになり、ダミー端子部37’及び端子部206、207の全体でプラグイン用の端子部を構成する。
而して統合モジュール203は、導電接触片207a、206aを導電バー90d、90eに電気的に接続することで、導電バー90d、90eを通じて電力変換部402から動作電源の供給を受けることができることになる。
図14の状態では左側に統合モジュール203を配置しているが、導電バー90d、9eの両側縁を中心からみて左右対称となるように架台50’に配設しているため、右側に統合モジュール203を配置しても導電バー90d、90eへの接続ができることになる。また同様に導電バー90d、90eを接続する端子部206、207を電力線通信モジュール300に設ければ電力線通信モジュール300の電源部307が不要となる。尚電力線通信モジュール300では電力線通信信号の送受信を行うために電力線に接続する必要があるので、ダミー端子部37’ではなく、導電バー90aと90b又は90aと90cとを接続するための端子部37を設ける必要がある。
また本例を用いた場合には、図15に示すように配設スペースAに配設する架台50’では上下の何れの列においても統合モジュール203、電力線通信モジュール300、後述するエネルギー計測モジュール500等の情報系機器ユニットと分岐ブレーカ32を配置することができる。
ここでエネルギー計測モジュール500は、電力計測を行うもので、図16に示すように一端部に導電バー90a〜90cに対してプラグイン接続するための端子部37を備えており、内部には電力消費を計測する計測機能と、動作電源を得るためのAC/DCコンバータからなる電源ブロックと、外部へ計測データを送るためのイーサネット(登録商標)に対応した通信ブロックとを備え、表面にはRJ−45に対応するモジュラージャック501を設けてあり、分電盤1内では統合モジュール203或いは電力線通信モジュール300にLANケーブルで接続される。
(例2)
本例では、分岐ブレーカ32などの電力線に接続する必要がある機器を一側に、上述のように動作電源の供給を電力変換部402から受ける情報系機器ユニットを他側に配置する構成であって、図17に示すように、導電バー90a〜90cを架台50’の中心から片側のみに側端を突出させる形に形成して、一側に配置される分岐ブレーカ32などの端子部37に対応させる一方、架台50’の他側では、導電バー90a、90bの高さと同じ高さに直流給電用の導電バー90d、90eを配設し、その外向きの側端を架台50’の他側に配置される情報系機器ユニット、例えば統合モジュール203の筐体204の端部に設けた端子部37’内に挿入させて端子部37’内の導電接触片37a’に接触させるようになっている。
尚本例では、導電バー90d、90eの内側側端を導電バー90a〜90cに対して絶縁するために導電バー90d、90eの内側側端に沿うように絶縁セパレータ106を架台50’に垂立配置している。
而して本例を用いた場合には、図18に示すように配設スペースAに配設する架台50’では上側の列には分岐ブレーカ32を、下側の列には直流電源の供給を受けて動作する情報系機器ユニットを配置することになる。
尚本実施形態のエネルギー計測モジュール500は、導電バー90d、90eに対応する端子部を設けて、直流の動作電源を外部から得、電力消費計測のための電力線への接続はケーブル等を用いて行うものとする。
而して本実施形態ではフィルタ装置400内に設けた電力変換部402を各情報系機器ユニットの動作電源として共用することができ、夫々の情報系機器ユニットに電源部を設ける必要がなくなる上に、十分な電力容量を持たせることで、情報系機器ユニットの増設も簡単に行えることになる。
更にまた電力変換部402に図13(a)に示すように複数の二次電池モジュールからなる蓄電ユニット403を備え、この蓄電ユニット403を通常時において電力変換部402で充電を行い、電力変換部402が故障や寿命などにより交換する必要が生じた場合に蓄電ユニット403から動作電源を供給するようにすれば、情報系機器ユニットの動作を停止させることなく、電力変換部402の交換が可能となる。
尚上述の実施形態1〜3では導電バー90a〜90cは定寸法に形成しており、そのため続する分岐ブレーカ32や情報系機器ユニットの個数が想定個数よりも少ない場合には配設スペースを含めて無駄となる。そこで本実施形態では、導電バー90a〜90c(及び90d、90e)の長さを上述の定寸よりも例えば1/3程度の寸法に分割し、配設スペースA、Bでの使用台数に応じて直列的に連結する構成としても良い。この場合架台50、50’の左右方向の寸法を伸縮できるような構造とすれば良い。
尚電力変換部402はAC/DCコンバータのみで構成するのではなく、図13(b)に示すようにAC/DCコンバータ402aと、DC/DCコンバータ402bとを組み合わせて構成しても良い。つまり商用交流電力をAC/DCコンバータ402aで直流電力に変換した後、直流電圧をDC/DCコンバータ402bで所定の電圧に降下させ、この降下させた電圧で電力給電を行うようにしても良い。これにより安定した電圧で直流電力を供給することができることになる。
また図13(a)のように電力変換部402の出力で蓄電ユニット403をフローティングにより充電を行う構成を採用することで、例えば電力変換部402の入力電流に閾値が設定され、負荷電流の増大があって入力電流が閾値に達した場合にも、蓄電ユニット403の放電によって負荷電流の増大に対応することができる。また商用交流電源が停電して電力変換部402の入力電圧が所定電圧以下(0V)になった場合にも、蓄電ユニット403から情報系機器ユニット側に自動的に電力供給を行うことができる。
(実施形態4)
ところで、近年、通信機器やLED照明機器など直流電力を必要とする機器の使用が増えてきている。また、従来の大型の電気機器のように直流を得るための電源部を内蔵せず、電源コンセントに接続するACアダプタ等、外付けの電源部を用いる機器が増えてきている。
そのためACアダプタの直接接続やACアダプタから機器に接続するための接続線等により電源コンセント周りが煩雑となって醜くなったりすることがあった。そのため屋内電力線の配線と同様に整然と行える分電盤等を利用した直流配電のためのシステムが希求されている。
そこで、電源機器を分電盤に内器として配設した構成を用いることも考えられるが、電源機器は一つ一つの直流負荷(直流系機器ユニット)に対応する形でAC/DCコンバータを内蔵したものでは、電力変換効率が悪いという問題がある。
また蓄電部を一つ一つの直流系機器ユニットに対応して備える形となるため、コストが高くなるという問題もある。更にAC/DCコンバータとともに蓄電部を電源機器に内蔵する構成であるため、大容量の電源機器を作ろうとする場合大型化するという問題もある。
更にまた、1つの電源機器に対して複数の直流系機器ユニットを対応させる場合、例えばシステム拡張変更などが頻繁に行われるような宅内配線システムに利用する場合には、電源容量を可変にする必要があるが、蓄電池内蔵機器では対応できない。また蓄電池の容量も限られるため、停電時等では安定した電源供給を継続して行うのが難しい。
そのため上述のような課題を解決して配電が行える分電盤構造が希求されている。
一方、上述の実施形態3では情報系機器ユニットとして電力線搬送に対応するものであったため導電バー90a〜90cを情報系機器ユニットの配設側にも配設している構成であるが、直流電力で動作する情報系機器ユニットや、分電盤1外に設けられる直流電力を使用する端末機器に直流電力を送り給電するための直流機器ユニットたる後述する直流電源配線端子部を配設する場合には、導電バー90a〜90cが不要となる。
そこで、本実施形態は、上述の希求されている住宅用分電盤を実現したものであり、実施形態3ではフィルタ装置を配置していた場所に、図19に示すように電力変換部402を配設し、この電力変換部402の右側面に設けた直流電力出力用の端子ねじ96に直流電力用導電バー90’(図20参照)の一端を締結固定してある。直流電力用導電バー90’、90’は図20(a)では2本平行に示されているが、実際は分電盤1を正面方向からみて重なるように正極、負極用の2本が平行配置されており、そして夫々の直流電力用導電バー90’、90’の他端は分電盤1の右端方向に延設され、分電盤1の背部の載置台上にねじ96’により締結固定されている。
そしてこれらの導電バー90’の配設場所の上下両側には、情報系機器ユニット(例えばLAN用通信モジュール600、インターネットに接続するためのゲートウェイ、ルーター等のインタネット用通信モジュール601、外部に設置される防犯や防災センサ等のセンサ602を接続して検出信号を受け取って信号処理を行うセンサモジュール603、更に光源がLEDからなるLED照明端末604を接続して制御信号を送ることでLED照明端末604を制御する照明制御モジュール605)、導電バー90’、90’から給電される直流電力を外部の端末機器に送り給電するための速結端子等の端子部701を備えた直流電源配線端子部700(図21参照)を配設してある。これら直流系機器ユニットは、一端部に分岐ブレーカ32と同様に導電バー90’、90’を挿入結合して電気的に接続する上述の端子部34や37と同様なスリット状のプラグイン用端子部を設けており、この端子部により各ユニットは導電バー90’、90’から直流電力の給電を受けるのである。
そしてこれら直流系機器ユニット以外に、図20(b)に示すように二次電池モジュール403Aや電池制御部403B等を内蔵した1乃至複数の蓄電ユニット403も同様なプラグイン用端子部で二次電池モジュール403Aの正、負の電極を対応する極側の導電バー90’に接続して、直流系機器ユニットと併設するようになっている。
これら直流系機器ユニット及び直電ユニット403の両端方向の寸法は分岐ブレーカ32の両端方向の長さと同じ寸法とし、幅寸法を1Pの分岐ブレーカ32の整数倍としており、併設した場合高さ寸法のばらつかないようにしている。
さて本実施形態の蓄電ユニット403は、図20(b)に示すように二次電池モジュール403Aの正、負の電極をスイッチ回路403Cを介して導電バー90’、90’に接続している一方、正極を逆流防止用のダイオードDを介して電力変換部402の正極出力端にケーブル等により直接接続しており、電池制御部403Bの制御によりスイッチ回路403Cがオフ状態となっている通常時にはダイオードDを介して電力変換部402の直流電力で二次電池モジュール403Aが充電され、後述する条件で制御部403がスイッチ回路403Cをオンさせた場合には二次電池モジュール403Aの直流電力を導電バー90’。60’を介して直流電源配線端子部700のや情報系機器ユニットに給電するようになっている。
尚スイッチ回路403Cは正の電極側をオン/オフし、負の電極側は充電のためにスルーしている。また、直流電源配線端子部700は図21に示すように一端部にはプラグイン用端子部701を設け、他端部には端末機器へ送り給電するための速結端子からなる端子部702を設けてある。
ここで本実施形態に用いる電力変換部402は、図20(b)に示すようにL1、N、L2の単相3線を入力端に接続して商用交流を整流する整流回路402Aと、この整流回路402Aで整流された直流を所定電圧に降圧するDC/DCコンバータ402Bと、整流回路402Aから出力端に接続した抵抗R1の両端電圧から商用交流電源の電圧を検出する電圧検出回路402Cと、この電圧検出回路402Cが検出する商用交流電源電圧が所定電圧(例えば停電時の0V)に低下したときに通信部402Dを介して制御信号を各蓄電ユニット403に送出する制御部402Eを備えている。
この電力変換部402に対応して蓄電ユニット403には通信部402Dから送られてくる制御信号を受信する通信部403Dを備え、この通信部403Dで制御信号が受信されると、電池制御部403Bはスイッチ回路403Cをオンさせて二次電池モジュール403Aを導電バー90’、90’に接続し、二次電池モジュール403Aから直流電力を給電するのである。尚複数の蓄電池ユニット403を並列的に用いる場合には夫々の通信部403Dを信号線によりカスケード接続して、前段から後段へ受信した制御信号を順次送るようになっている。
而して商用交流電源電圧が所定電圧以上ある通常時においては、電力変換部402は直流電力を導電バー90’、90’を通じて情報系機器ユニットや直流電源配線端子部700へ給電する一方、蓄電ユニット403内の二次電池モジュール403Aに対してダイオードDを通じて充電のための給電を行う。
そして商用交流電源電圧が停電等によって低下して所定電圧以下になったことを電力変換部402の電圧検出回路402Cが検出すると、電力変換部402の制御部402EはDC/DCコンバータ402Bの動作を停止させるとともに、通信部402Dを通じて制御信号を各蓄電ユニット403へ送る。これにより、各蓄電ユニット403では電池制御部403Bが制御信号に基づいてスイッチ回路403Cをオンすることで、二次電池モジュール403Aを導電バー90’、90’に接続し、二次電池モジュール403Aによって情報系機器ユニットや直流電源配線端子部700にバックアップ給電する。
このようにして本実施形態では、停電等で商用交流電源電圧が低下し、電力変換部402から給電できない状態が発生した場合には、自動的に蓄電ユニット403によるバックアップ給電ができるのである。特に、直流系機器ユニットを分電盤1に内装することで、分電盤1の施工と同時に直流系機器ユニットの配設施工が同時に行えるため、施工が簡略化でき、しかも直流系機器ユニットを分電盤1に収納するため、直流系機器ユニットが室内に暴露されず、また内装した直流系機器ユニットに対して電力変換部402或いはバックアップの蓄電ユニット403から一括給電することができるため、個々の直流系機器ユニットに電源部を内蔵する必要が無くなり、或いはACアダプタが不要となって直流系機器ユニットのコストも低減でき、その上電源コンセントへの接続等が不要となって電源コンセント周りの煩雑さも無くなり、室内美観の向上に寄与することができ、また直流系機器ユニットの増減等に対して蓄電ユニット403を増減することでバックアップ電源の容量を可変することができ、そのためシステム拡張変更などが頻繁に行われるような宅内配線システムにも適合でき、またバックアップ電源の容量を大きくすることができるので、停電時にあっても安定したバックアップ給電が行え、しかもインバータ装置等を用いることなく直流電力用導電バー90’、90を介してバックアップ給電を直接的に行える。
(実施形態5)
実施形態4では、商用交流電源電圧の低下時(停電等)において、蓄電ユニット403によるバックアップ給電を行うようになっているが、例えば通常時において負荷電流が増大し、電力変換部402の給電能力を超えるような場合には安定した給電が行えなくなる。そこで本実施形態では、入力電流が予め設定してある閾値以上となるような場合に、蓄電ユニット403からも給電を行わせ、電力変換部402の給電能力を補充するようにした点で実施形態4と相違する。
つまり本実施形態では図22に示すように、電力変換部402に、整流回路402Aの出力ラインを一次側とする電流検出コイル402Fと、この電流検出コイル402Fの検出出力から電力変換部402の入力電流を検出してその検出電流値が予め設定している閾値以上になるか否かを監視する電流監視部402Gを備え、電流監視部402Gが検出電流値が閾値に達したことを検出した場合、制御部402Eが通信部402Dを通じて制御信号を蓄電ユニット403へ送るようになっている。この制御信号は上述の商用電源電圧低下時に送信する制御信号と同じであって、この制御信号を受信した蓄電ユニット403では商用電圧低下時と同様に電池制御部403Dの制御の下でスイッチ回路403Cをオンさせ、二次電池モジュール403Aによる給電を開始させる。これにより電力変換部402の給電能力を超えるような負荷電流増大時にも、電力変換部402の給電を二次電池モジュール403Aが補間する形で併行給電するため、情報系機器ユニットや直流電源配線端子部700への給電を安定して行えることになる。
尚商用電源電圧低下時の動作は実施形態4と同じであるので説明は省略する。