JP4820564B2 - ダイクッション制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、絞り加工等に用いられるプレス機械のダイクッション制御装置であって、スライドの動作と同期してダイクッションパッドの動作を制御するダイクッション制御装置に関するものである。
従来、電動サーボモータにより駆動されるダイクッションパッドの昇降動作を制御するダイクッション制御装置として、例えば特許文献1にて提案されているものが知られている。この特許文献1に係るダイクッション制御装置においては、電動サーボモータの電流値に基づいてダイクッションパッドに生ずる負荷、言い換えれば圧力(以下、この圧力を「クッション圧」という。)を求め、求められたクッション圧が予め設定されたクッション圧の圧力パターンに追従するように電動サーボモータを制御するようになっている。
この際、特許文献1に記載された圧力パターンは、自由曲線状であり、クッション圧は、上型がワークに接触した時点から緩やかに増加し、最大目標圧力に到達した後に緩やかに減少する。
特開平10−202327号公報
ところで、絞り加工時の加工条件によっては、上型がワークに接触した時点から速やかに、クッション圧を比較的大きな所定の目標圧力に到達させたい場合がある。このためには、上型がワークに接触した時点で、圧力パターンは既に所定の目標圧力を指示している必要がある。
しかしながら、大きな目標圧力のクッション圧を一気に生じさせようとすると、実際に生じるクッション圧としては、追従しようとする目標圧力を一旦大きく越えてしまい、この後に目標圧力に収束するといったオーバーシュートが起きる。したがって、このオーバーシュートによる圧力変動により、ワークを確実に押さえることができず、成形精度が低下したり、成形不良が生じたりするという問題がある。
本発明の目的は、ワーク保持に要求される大きなクッション圧を速やかに生じさせることができ、かつクッション圧の圧力変動を抑制して良好に成形できるダイクッション制御装置を提供することにある。
本発明に係るダイクッション制御装置は、ダイクッションパッドの位置の目標値を予め設定された位置パターンを参照することで求め、その求められた目標値に基づく位置指令信号を出力する位置指令信号出力部と、位置指令信号に基づいて速度指令信号を出力する位置制御部と、ダイクッションパッドに発生させる圧力の目標値を予め設定された圧力パターンを参照することで求め、その求められた目標値に基づく圧力指令信号を出力する圧力指令信号出力部と、圧力指令信号に基づいて速度指令信号を出力する圧力制御部と、位置制御部から出力された速度指令信号か、または圧力制御部から出力された速度指令信号に基づいてモータ電流指令信号を出力する速度制御部と、位置制御部の速度指令信号が速度制御部に入力する状態である位置フィードバック制御、または圧力制御部からの速度指令信号が速度制御部に入力する状態である圧力フィードバック制御のいずれかの状態に切り換える位置・圧力制御切換部と、モータ電流指令信号に応じた電流をダイクッション駆動用の電動サーボモータに供給するサーボアンプとを備え、圧力パターンの目標値が、圧力フィードバック制御中の目標値であってワーク保持に必要なクッション圧に対応する高圧目標値と、位置フィードバック制御中から既に設定されている目標値であって高圧目標値よりも小さい低圧目標値とを含み、位置フィードバック制御から圧力フィードバック制御に切り換わった後も予め設定した僅かな時間が経過するまでは低圧目標値に保持されるように設定されることを特徴とする。
また、本発明に係るダイクッション制御装置では、低圧目標値は、ダイクッションパッドを備えるプレス機械のスライドに取り付けられた金型がワークにタッチするまでの間で設定される予圧よりも大きく、かつクッション圧を低圧目標値に収束させた場合に生じうる低圧側最大圧力が高圧目標値を下回るような値に設定されていることを特徴とする。
また、本発明に係るダイクッション制御装置では、低圧目標値を越えて高圧目標値に達するまでのクッション圧を、所定時間を持って略直線的な上昇割合で追従させる補完目標値が設定されることを特徴とする。
また、本発明に係るダイクッション制御装置では、位置フィードバック制御から圧力フィードバック制御に切り換わった後、僅かな時間が経過したとき、クッション圧は、低圧目標値を上回り、その後さらに補完目標値に追従して上昇することを特徴とする。
本発明によれば、圧力指令信号出力部から出力される圧力目標値に応じた圧力指令信号は、圧力制御部で速度指令信号に変換され、速度制御部でモータ電流指令信号に変換され、サーボアンプで電流値に変換された後に電動サーボモータに供給される。そして、その電流値によって所定のクッション圧が生じるように電動サーボモータが駆動される。
この際、圧力目標値としては、低圧目標値、補完目標値、および高圧目標値が設定されており、この順でクッション圧が追従する。具体的には、上型がワークに接触すると先ず、クッション圧は低圧目標値に追従しようとして上昇する。上昇した結果、低圧目標値に達したクッション圧は、オーバーシュート気味に当該低圧目標値を超えてしまう。しかし、低圧目標値を超えたクッション圧は、そのまま連続して補完目標値に追従し、直線的に上昇して高圧目標値に達する。ここで、高圧目標値に達した時点でもオーバーシュートを起こすのであるが、そのオーバーシュー量は、上型がワークに接触した時点からクッション圧を一気に高圧目標値に追従させる場合に生じるオーバーシュート量よりも格段に小さくなる。
したがって、クッション圧がワーク保持に必要な高圧目標値に収束する際のオーバーシュート量を小さくでき、圧力変動を抑制して良好な成形を実現できる。しかも、クッション圧は実際には、低圧目標値に達すると、この低圧目標値には収束せずに、そのまま直線的に上昇して高圧目標値に収束するので、一気に高圧目標値に向かって収束させる場合と比べても、さほど遅れることがなく、ワーク保持に必要なクッション圧を速やかに生じさせることができる。
次に、本発明によるダイクッション制御装置の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
〔第1実施形態〕
図1には、本発明の第1実施形態に係るプレス機械の概略構成図が示されている。図2には、図1におけるA−A視要部断面図が示されている。また、図3には第1実施形態に係るダイクッションの概略構成図が示されている。
図1に示されるプレス機械1は、本体フレーム2に昇降自在に支承されてスライド駆動機構3により昇降駆動されるスライド4と、このスライド4と対向配置でベッド5上に取着されるボルスタ6とを備えている。前記スライド4の下面には上型7が取り付けられるとともに、前記ボルスタ6の上面には下型8が取り付けられている。こうして、スライド4の昇降動作により、上型7と下型8との間に配されたワーク9に対しプレス加工(絞り加工)が施される。
これらの構成のうち、ベッド5には、ダイクッション13が内蔵されている。このダイクッション13は、所要のダイクッションピン14と、ベッド5内においてそのベッド5に昇降自在に支持されるダイクッションパッド15と、このダイクッションパッド15を昇降駆動するダイクッションパッド駆動機構16とを備えて構成されている。
前記各ダイクッションピン14は、ボルスタ6および下型8のそれぞれに形成された上下方向に貫通する孔に挿通されている。各ダイクッションピン14において、その上端は下型8の凹部に配されたブランクホルダ17に当接されるとともに、その下端はダイクッションパッド15に当接されている。
前記ダイクッションパッド15の各側面とその各側面に対向するベッド5の内壁面との間には、図2に示されるように、ダイクッションパッド15を上下方向に案内する1個以上(本実施形態では2個)のガイド部材18が設けられている。各ガイド部材18は、互いに係合する一対のインナーガイド19とアウターガイド20とからなり、ダイクッションパッド15の各側面にインナーガイド19が取り付けられ、ベッド5の内壁面にアウターガイド20が取り付けられている。こうして、ダイクッションパッド15は、ベッド5内においてそのベッド5に昇降自在に支持されている。
前記ダイクッションパッド駆動機構16は、図3に示されるように、駆動源としての電動サーボモータ21と、ダイクッションパッド15の昇降手段としてのボールねじ機構22と、電動サーボモータ21とボールねじ機構22との間の動力伝達経路に配される巻掛け伝動機構23および連結部材24とを備え、ダイクッションパッド15と電動サーボモータ21との間で互いの動力が伝達自在に構成されている。
前記電動サーボモータ21は、回転軸を有する回転式のACサーボモータであり、当該電動サーボモータ21へ供給するモータ電流(電流)iの制御によって回転軸の回転速度や回転力が制御されるようになっている。電動サーボモータ21の本体部分は、ベッド5の内壁面間に架設されたビーム25に固定されている。また、この電動サーボモータ21には、エンコーダ36が付設されている。このエンコーダ36は、電動サーボモータ21の回転軸の角度および角速度を検出しその検出値をそれぞれモータ回転角度検出信号θ、モータ回転角速度検出信号ωとして出力する。このエンコーダ36から出力されたモータ回転角度検出信号θおよびモータ回転角速度検出信号ωは、後述するコントローラ41に入力される。
前記ボールねじ機構22は、ねじ部26とそのねじ部26に螺合するナット部27とを有してなり、ナット部27から入力された回転動力をねじ部26で直線動力に変換して出力する機能を有している。ねじ部26の下端部は連結部材24の中心部に形成された空間内において進退可能に配され、ナット部27の下端部は連結部材24の上端部に結合されている。前記連結部材24は、所要のベアリングおよびそれらベアリングを収容する軸受ハウジングよりなる軸受装置28を介して前記ビーム25に支持されている。
前記巻掛け伝動機構23は、電動サーボモータ21の回転軸に固定される小プーリ29と、連結部材24の下端部に固定される大プーリ30との間に、タイミングベルト31が巻装されることによって構成されている。
以上の構成により、電動サーボモータ21の回転動力が小プーリ29、タイミングベルト31、大プーリ30および連結部材24を介してボールねじ機構22におけるナット部27に伝達され、このナット部27に伝達された回転動力によりボールねじ機構22におけるねじ部26が上下方向に移動されてダイクッションパッド15が昇降駆動される。また、電動サーボモータ21へのモータ電流iを制御することにより、ダイクッションパッド15に与えられる付勢力が制御される。
ところで、このダイクッション13において、ダイクッションパッド15の下端部にはプランジャロッド80が接続されている。このプランジャロッド80は、その側面を筒状のプランジャガイド82で摺動自在に支持されている。このプランジャガイド82は、プランジャロッド80およぴそのプランジャロッド80に連結されるダイクッションパッド15を昇降方向に案内する機能を有している。プランジャロッド80の下部には下方向に開口を有するシリンダ80Aが形成され、このシリンダ80Aの内部にはピストン81が摺動自在に収容されている。
シリンダ80Aの内壁面およびピストン81の上面で油圧室83が形成され この油圧室83には圧油が充填される。油圧室83の軸心はプランジャロッド80およびボールねじ機構22の軸心と同一である。油圧室83の圧油ポートは図4に示される油圧回路に接続され、油圧室83と油圧回路との間で圧油の授受が行われる。油圧室83の圧油は、上型7とワーク9とが接する際に生ずる衝撃を緩和するとともに、油圧が所定値以上になるとタンク91(図4参照)に排出される。油圧室83の圧油はこうした過負荷保護機能を有する。
前記ピストン81の下端はボールねじ機構22におけるねじ部26の上端に当接されている。ピストン81の下端には球面状の凹面81Aが形成され,この凹面81Aに対向するねじ部26の上端には球面状の凸面が形成される。なお、これとは逆にピストン81の下端に凸面が形成され、ねじ部26Cの上端に凹面が形成されていてもよい。ねじ部26のような棒状の部材は端部に働く軸方向の力には強いものの、曲げモーメントには弱い。ねじ部26の上端が球面形状であると、仮にダイクッションパッド15が傾いてねじ部26の上端に曲げモーメントが発生したとしても、ねじ部26全体には軸方向の力のみが働く。このような構造によって偏心荷重によるねじ部26Cの損傷を防止することができる。
そして、このダイクッション13において、油圧室83の圧力が前述の油圧回路中で検出される。図4に示される油圧回路図において、油圧室83のポートは管路85を介して供給側制御弁86の一方のポートおよび排出側制御弁87の一方のポートにそれぞれ接続されている。供給側制御弁86の他方のポートは管路88を介して油圧ポンプ89の吐出ポートに接続されている。油圧ポンプ89の吸入ポートは管路90を介してタンク91に接続されている。排出側制御弁87の他方のポートは管路92を介してタンク91に接続されている。供給側制御弁86はタンク91の作動油を油圧室83へ供給する場合にのみ開放され、排出側制御弁87は油圧室83の圧油をタンク91へ排出する場合にのみ開放される。
管路85には圧力計93が設けられている。圧力計93によって油圧室83の圧力すなわちダイクッションパッド15に生ずる負荷が検出される。圧力計93からは圧力検出信号Prがコントローラ41の圧力比較部49と圧軸制御部94とに向けてそれぞれ出力される。圧力比較部49については後述する。圧軸制御部94は圧力計93からの圧力検出信号Prを入力し、供給側制御弁86と排出側制御弁87に制御信号を出力して各制御弁86,87の開閉動作を制御する。
なお、図4に示される油圧回路は、オーバーロード防止機能を有している。すなわち、上型7とワーク9とが接してダイクッションパッド15に負荷が生ずると、油圧室83の圧力が上昇する。圧力計93の検出値が所定値を超えた場合にはオーバーロードのおそれがある。このような場合には圧軸制御部94から排出側制御弁87に開放信号が出力され、排出側制御弁87が開放される。すると油圧室83の圧油はタンク91に排出される。すると図示しないシステムが作動し、プレス機械1の動作が緊急停止される。このように油圧室83から圧油が排出されるタイミングでプレス機械1が停止するためオーバーロードが防止される。
なお、排出側制御弁87の代わりにリリーフ弁を設け、油圧室83の圧力が所定圧を超えた場合にリリーフ弁が作動して圧油が排出されるようにしてもよい。
次に、前記ダイクッション13を制御するダイクッション制御装置40の構成について図5のブロック図を用いて以下に説明することとする。
図5に示されるダイクッション制御装置40は、コントローラ41と、このコントローラ41から出力されるモータ電流指令信号icに応じたモータ電流iを前記電動サーボモータ21に供給するサーボアンプ42とを備えている。
前記コントローラ41は、詳細図示による説明は省略するが、各種入力信号を変換・整形する入力インタフェースと、マイクロコンピュータや高速数値演算プロセッサ等を主体に構成され、決められた手順に従って入力データの算術・論理演算を行うコンピュータ装置と、演算結果を制御信号に変換して出力する出力インタフェースとを備えて構成されている。このコントローラ41には、ダイクッションパッド位置演算部43、ダイクッションパッド速度演算部44、位置指令信号出力部45、位置比較部46、位置制御部47、圧力指令信号出力部48、圧力比較部49、圧力制御部50、位置・圧力制御切換部51、速度比較部52、および速度制御部53の各種機能部が形成されている。
前記ダイクッションパッド位置演算部43は、電動サーボモータ21に付設のエンコーダ36からのモータ回転角度検出信号θを入力し、この入力信号に基づいてモータ回転角度と所定の関係にあるダイクッションパッド15の位置を求め、その結果をダイクッションパッド位置検出信号hrとして出力する機能を有している。
前記ダイクッションパッド速度演算部44は、当該エンコーダ36からのモータ回転角速度検出信号ωを入力し、この入力信号に基づいてモータ回転速度と所定の関係にあるダイクッションパッド15の速度(昇降速度)を求め、その結果をダイクッションパッド速度検出信号υrとして出力する機能を有している。
前記位置指令信号出力部45は、ダイクッションパッド15の位置の目標値を予め設定された位置パターン54を参照することで求め、その求められた目標値に基づく位置指令信号hcを生成・出力する機能を有している。ここで、前記位置パターン54は、時間(あるいはプレス角度またはスライド位置)とダイクッションパッド位置との所望の対応関係を示すものである。
前記位置比較部46は、位置指令信号出力部45からの位置指令信号hcと、ダイクッションパッド位置演算部43からのダイクッションパッド位置検出信号hrとを比較して位置偏差信号ehを出力する機能を有している。
前記位置制御部47は、位置比較部46からの位置偏差信号ehを入力しその入力信号に所定の位置ゲインK1を乗じて出力する係数器55を備え、位置偏差信号ehに見合う大きさの速度指令信号υhcを生成・出力する機能を有している。
前記圧力指令信号出力部48は、ダイクッションパッド15において発生させる圧力(クッション圧)の目標値を、予め設定された圧力パターン56を参照することで求め、その求められた目標値に基づく圧力指令信号Pcを生成・出力する機能を有している。ここで、前記圧力パターン56は、時間(あるいはプレス角度またはスライド位置)とダイクッションパッド15に生ずる圧力との所望の対応関係を示すものである。
前記圧力比較部49は、圧力指令信号出力部48からの圧力指令信号Pcと、圧力計93からの圧力検出信号Prとを比較して圧力偏差信号epを出力する機能を有している。
前記圧力制御部50は、圧力比較部49からの圧力偏差信号epを入力しその入力信号に所定の比例ゲインK2を乗じて出力する係数器71と、圧力比較部49からの圧力偏差信号epを入力しその入力信号を積分して出力する積分器72(ブロック内の記号sはラプラス演算子である。)と、この積分器72からの出力信号を入力しその入力信号に所定の積分ゲインK3を乗じて出力する係数器73とを備え、係数器71からの出力信号に係数器73からの出力信号を加算して速度指令信号υpcを生成・出力する機能を有している。
この圧力制御部50においては、比例動作(P動作)と積分動作(I動作)とを組み合わせた比例+積分動作(PI動作)が行われることにより、当該圧力制御部50からは、圧力偏差信号epに見合う大きさで、かつ圧力偏差信号epがある限りその大きさが増加するような速度指令信号υpcが出力され、検出圧力が目標圧力に迅速かつ正確に一致するようになっている。
前記位置・圧力制御切換部51は、ダイクッションパッド15の位置を制御する位置制御とダイクッションパッド15に生ずる圧力を制御する圧力制御とを切り換えるものであり、b接点を基準にa接点とc接点との接続を切り換えるスイッチ60を備えている。このスイッチ60によってb接点とa接点とが接続(以下、この接続動作を「b−a接点接続動作」という。)された場合には、位置制御部47からの速度指令信号υhcが速度比較部52へと流れ、一方、同スイッチ60によってb接点とc接点とが接続(以下、この接続動作を「b−c接点接続動作」という。)された場合には、圧力制御部50からの速度指令信号υpcが速度比較部52へと流れるようになっている。
本実施形態においては、上型7とワーク9とが接する第1の切換時機(図6中t2参照)が検知された場合には、位置・圧力制御切換部51における切換動作によって位置制御から圧力制御に切り換えられるとともに、ダイクッションパッド15が下死点に到達する第2の切換時機(図6中t3参照)が検知された場合には、位置・圧力制御切換部51における切換動作によって圧力制御から位置制御に切り換えられるようにされている。
ここで、前記第1の切換時機は、ダイクッションパッド15の下降時に圧力計93による圧力検出値が第1の閾値に達したとき(上型7とワーク9とが接してダイクッションパッド15の圧力が発生し始めた場合)、もしくはダイクッションパッド位置検出用のエンコーダ36による検出位置が第1の所定位置に達したとき(上型7とワーク9とが接する位置にダイクッションパッド15が達した場合)である。一方、前記第2の切換時機は、ダイクッションパッド15の下降時に圧力計93による圧力検出値が第2の閾値に達したとき(上型7とワーク9とが離間してダイクッションパッド15の圧力が消失した場合)、もしくはダイクッションパッド位置検出用のエンコーダ36による検出位置が第2の所定位置に達したとき(ダイクッションパッド15が下死点に達した場合)である。
前記速度比較部52は、位置・圧力制御切換部51による切換動作にて位置制御が選択された場合に、位置制御部47からの速度指令信号υhcと、ダイクッションパッド速度演算部44からのダイクッションパッド速度検出信号υrとを比較して速度偏差信号evを出力し、位置・圧力制御切換部51による切換動作にて圧力制御が選択された場合に、圧力制御部50からの速度指令信号υpcと、ダイクッションパッド速度演算部44からのダイクッションパッド速度検出信号υrとを比較して速度偏差信号evを出力する機能を有している。
本実施形態によれば、圧力制御時において、圧力制御部50からは圧力偏差信号epに見合う大きさで、かつ圧力偏差信号epがある限りその大きさが増加するような速度指令信号υpcが出力されるので、圧力偏差を迅速かつ確実に減少させることができる。したがって、圧力制御の精度を向上させることができる。
前記速度制御部53は、速度比較部52からの速度偏差信号evを入力しその入力信号に所定の比例ゲインK4を乗じて出力する係数器62と、速度比較部52からの速度偏差信号evを入力しその入力信号を積分して出力する積分器63(ブロック内の記号sはラプラス演算子である。)と、この積分器63からの出力信号を入力しその入力信号に所定の積分ゲインK5を乗じて出力する係数器64とを備え、係数器62からの出力信号に係数器64からの出力信号を加算してモータ電流指令信号(トルク指令信号)icを生成・出力する機能を有している。
この速度制御部53においても、比例動作(P動作)と積分動作(I動作)とを組み合わせた比例+積分動作(PI動作)が行われることにより、当該速度制御部53からは、速度偏差信号evに見合う大きさで、かつ速度偏差信号evがある限りその大きさが増加するようなモータ電流指令信号icが出力され、検出速度が目標速度に迅速かつ正確に一致される。こうして、安定した位置・圧力制御ができるようにされている。
前記サーボアンプ42は、電流比較部65と電流制御部66と電流検出部67とを備えて構成されている。このサーボアンプ42において、電流検出部67は、電動サーボモータ21に供給されるモータ電流iを検出しその検出値をモータ電流検出信号irとして出力する。電流比較部65は、速度制御部53からのモータ電流指令信号icと、電流検出部67からのモータ電流検出信号irとを比較してモータ電流偏差信号eiを出力する。電流制御部66は、電流比較部65からのモータ電流偏差信号eiに基づいて電動サーボモータ21へのモータ電流iを制御する。
次に、ダイクッションパッド15の動作と圧力・位置制御との関係について図5および図6を用いて以下に説明する。ここで、図6には、スライド4とダイクッションパッド15の動作説明図が示されており、時間の経過に伴うスライド4とダイクッションパッド15との位置の変化が線図で表わされている。
なお、以下の説明において、ダイクッションパッド位置演算部43からのダイクッションパッド位置検出信号hrを「位置フィードバック信号hr」と称し、ダイクッションパッド速度演算部44からのダイクッションパッド速度検出信号υrを「速度フィードバック信号υr」と称し、圧力計93からの圧力検出信号Prを「圧力フィードバック信号Pr」と称することとする。また、位置制御を「位置フィードバック制御」と称するとともに、圧力制御を「圧力フィードバック制御」と称することとする。
本実施形態においては、上型7とワーク9とが接する際の衝撃を緩和するために、時刻t1から時刻t2までの間、ダイクッションパッド15の予備加速が行われる。この時刻t1から時刻t2の間は、位置・圧力制御切換部51におけるb接点とa接点とがスイッチ60によって接続状態とされて、位置フィードバック制御が行われる。
この位置フィードバック制御時において、位置比較部46は、位置指令信号hcから位置フィードバック信号hrを減じて位置偏差信号ehを出力し、位置制御部47は、位置偏差信号ehを減少させる速度指令信号υhcを出力し、速度比較部52は、速度指令信号υhcから速度フィードバック信号υrを減じて速度偏差信号evを出力し、速度制御部53は、速度偏差信号evを減少させるモータ電流指令信号(トルク指令信号)icを出力し、サーボアンプ42は、モータ電流指令信号icに応じたモータ電流iを電動サーボモータ21に供給する。これにより、エンコーダ36による位置検出値が予め設定された位置パターン54に追従するようにダイクッションパッド15の位置が制御される。
次いで、時刻t2(第1の切換時機)において上型7とワーク9とが接すると、位置・圧力制御切換部51におけるb−c接点接続動作にてb接点とc接点とがスイッチ60によって接続されて、位置フィードバック制御から圧力フィードバック制御に切り換えられる。時刻t2から時刻t3までの間は、スライド4とダイクッションパッド15とが一体となって下降し、ワーク9に対し絞り加工が施される。この時刻t2から時刻t3までの間においては、圧力フィードバック制御が行われる。
この圧力フィードバック制御時において、圧力比較部49は、圧力指令信号Pcから圧力フィードバック信号Prを減じて圧力偏差信号epを出力し、圧力制御部50は、圧力偏差信号epを減少させる速度指令信号υpcを出力し、速度比較部52は、速度指令信号υpcから速度フィードバック信号υrを減じて速度偏差信号evを出力し、速度制御部53は、速度偏差信号evを減少させるモータ電流指令信号(トルク指令信号)icを出力し、サーボアンプ42は、モータ電流指令信号icに応じたモータ電流iを電動サーボモータ21に供給する。これにより、圧力計93による圧力検出値が予め設定された圧力パターン56に追従するようにダイクッションパッド15のクッション圧が制御される。
次いで、時刻t3(第2の切換時機)においてスライド4とダイクッションパッド15とが下死点に達すると、位置・圧力制御切換部51におけるb−a接点接続動作にてb接点とa接点とがスイッチ60によって接続されて、圧力フィードバック制御から位置フィードバック制御に切り換えられる。時刻t3から時刻t4までの間は、スライド4とダイクッションパッド15とが一体となって補助リフト分だけ上昇する。時刻t4から時刻t5までの間において、ダイクッションパッド15はロッキングし上昇動作を一旦停止する。時刻t5において、ダイクッションパッド15は再び上昇動作を開始する。時刻t3以降においては、位置フィードバック制御が行われており、前述したような各種信号の流れにより、エンコーダ36による位置検出値が予め設定された位置パターン54に追従するようにダイクッションパッド15の位置が制御される。
以下には、圧力フィードバック制御時の目標圧力を示す圧力パターン56、および実際に生じるクッション圧について、図7ないし図10を参照して詳説する。
図7に示されるように、本実施形態での目標圧力は、時刻t2を僅かに過ぎた時点、すなわち位置フィードバック制御から圧力フィードバック制御に切り換わった後、所定の時間が経過するまでは、低圧目標値PLに設定されており、この後、所定の時定数を持って斜めに変化し、圧力フィードバック制御が行われる時刻t3までの間では、絞り加工時の圧力値である高圧目標値PHに設定されている。そして、時刻t3以降において、再度位置フィードバック制御が行われる間は、目標圧力が低圧目標値PLに設定されている。
一方、ダイクッションパッド15での実際のクッション圧としては、上型7がワーク9にタッチする時刻t2までの間では、予圧PPが生じており、時刻t2に達して上型7がワーク9に接すると、当初は低圧目標値PLに向かって上昇し、さらに、連続的に上昇して高圧目標値PHに向かって上昇し、高圧目標値PHに達した後にこれを維持する。そして、時刻t3以降において、位置フィードバック制御に切り換わると、クッション圧は再び予圧PPまで下がる。
図8、図9には、本実施形態の作用を説明するための図が模式的に示されている。
図8では、クッション圧の目標圧力が常に低圧目標値PLに設定されている。この場合、上型7が時刻t2でワーク9に接すると、実際のクッション圧は予圧PPから低圧目標値PLに向かって上昇し、低圧目標値PLを越えてオーバーシュートした後に低圧目標値PLに収束する。オーバーシュート時の低圧側最大圧力はP1である。
これに対して図9では、目標圧力が常に高圧目標値PHに設定されている。この場合でも、上型7が時刻t2でワーク9に接すると、実際のクッション圧は予圧PPから高圧目標値PHに向かって上昇し、高圧目標値PHを越えてオーバーシュートした後に高圧目標値PHに収束する。オーバーシュート時の高圧側最大圧力はP2である。
しかしながら、低圧側および高圧側において、低圧目標値PLからのオーバーシュート量と、高圧目標値PHからのオーバーシュート量は共に同じである。
このような特性を勘案して本実施形態では、オーバーシュートを抑制して、実際のクッション圧が速やかに絞り加工時の適正な高圧目標値PHに収束するよう、圧力パターン56を図10に示されるように設定してある。図10に示される圧力パターン56は、図7に示されたものと同じであり、理解しやすくするために、要部のみが時間軸を延ばして描かれている。つまり、本実施形態の目標圧力の圧力パターン56としては、前述したように、時刻t2にて位置フィードバック制御から圧力フィードバック制御に切り換わった後も、時間T1で示される僅かな時間T1が経過するまでは、低圧目標値PLに設定され、その後に所定時間T2の間で目標圧力が略リニアに推移するように設定され、次いで、圧力フィードバック制御中において、高圧目標値PHに設定されている。低圧目標値PLおよび高圧目標値PHの間の目標圧力は、本発明に係る補完目標値PCに相当する。
この際、高圧目標値PHとしては、ワーク9の加工条件に応じて絞り加工に最適な値が設定されることは先に述べたが、一方の低圧目標値PLとしては、予圧PPよりも大きく、かつクッション圧を低圧目標値PLに収束させた場合に生じ得る低圧側最大圧力P1が高圧目標値PHを下回るような値に設定される。
以上のように圧力パターン56が設定された場合、図10中に実線で示すように、時刻t2にて上型7がワーク9に接触すると、クッション圧が予圧PPから上昇し始めるとともに、位置フィードバック制御から圧力フィードバック制御に切り換わる。そして、クッション圧は、僅かな時間T1の間は低圧目標値PLに向かって上昇する。しかし、クッション圧は、時間T1経過の時点で低圧目標値PLをオーバーシュート気味に上回り、この後に、斜めに立ち上がった補完目標値PCに沿って略直線的な上昇割合で上昇し続ける。次いで、時間T2の経過した時点でクッション圧は、高圧目標値PHを越えてオーバーシュートし、最終的に当該高圧目標値PHに収束する。ただし、高圧側でオーバーシュートした場合の高圧側最大圧力P3は、クッション圧を予圧PPから直接的に高圧目標値PHに向かって収束させた場合に生じる前述した高圧側最大圧力P2よりも著しく小さい。したがって、オーバーシュート量を大幅に減少させてクッション圧を高圧目標値PHに速やかに収束させることができ、圧力変動に伴うダイクッションパッド15の振動を抑えてより精度のよい絞り加工を実現できる。
〔第2実施形態〕
図11には、本発明の第2実施形態に係るダイクッションの概略構成図が示されている。図12には、本実施形態でのダイクッション制御装置の構成を説明するブロック図が示されている。本実施形態において、前記第1実施形態と同一または同様のものについては同一符号を付すに留めてその詳細な説明を省略することとし、前記第1実施形態と異なる点を中心に以下に説明することとする。
本実施形態でのダイクッション13では、ボールねじ機構22において、ねじ部26の上端部はダイクッションパッド15の下端部に結合され、第1実施形態のような油圧室83を形成するプランジャロッド80や、油圧室83に圧油を供給する油圧回路などは設けられておらず、圧力計93も設けられていない。このため、ダイクッションパッド15の側面には、ひずみゲージ32が貼着されており、このひずみゲージ32がダイクッションパッド15に生ずる負荷、すなわちクッション圧を検出し、その検出値を圧力検出信号Prとしてコントローラ41に出力する。
また、ダイクッションパッド15とベッド5との間には、ダイクッションパッド15の位置を検出するリニアスケール33が設けられている。このリニアスケール33は、スケール部34とヘッド部35とよりなり、スケール部34はベッド5の内壁面の所定位置に取着されるとともに、ヘッド部35はスケール部34に近接するようにしてダイクッションパッド15の側面に取着され、ダイクッションパッド15の昇降動作に伴いヘッド部35がスケール部34に沿って移動するようにされている。
そして、ヘッド部35は、ダイクッションパッド15の位置に応じたダイクッションパッド位置検出信号hrを出力する。このヘッド部35から出力されたダイクッションパッド位置検出信号hrは、コントローラ41に入力される。このために、本実施形態によれば、電動サーボモータ21に付設のエンコーダ36からは、第1実施形態のようなモータ回転角度検出信号θは出力されず、モータ回転角速度検出信号ωのみが出力され、コントローラ41に入力される。
その他、圧力フィードバック制御に用いられる圧力パターン56等は第1実施形態と同じであり、本実施形態でも、第1実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記各実施形態におけるダイクッション13に代えて、図13に示されるダイクッション13A(前記ダイクッション13と同一または同様のものについては図に同一符号が付されている。)を採用してもよい(第1変形例)。このダイクッション13Aのダイクッションパッド駆動機構16Aにおいては、ダイクッションパッド15の下端部にボールねじ機構22Aにおけるナット部27Aが連結されるとともに、ナット部27Aに螺合するねじ部26Aが連結部材24Aを介して大プーリ30に連結されている。それ以外については、第2実施形態のダイクッション13と同様である。
また、前記各実施形態におけるダイクッション13に代えて、図14および図15に示されるダイクッション13B(前記ダイクッション13と同一または同様のものについては図に同一符号が付されている。)を採用してもよい(第2変形例)。このダイクッション13Bにおいて、ダイクッションパッド15の各側面とその各側面に対向するベッド5の内壁面との間には、リニアサーボモータ(電動サーボモータ)75が設けられている。このリニアサーボモータ75は、一対のコイル部76とマグネット部77とからなり、ダイクッションパッド15の各側面にコイル部76が設けられ、ベッド5の内壁面にマグネット部77が設けられる。なお、これとは逆に、ダイクッションパッド15の各側面にマグネット部77が設けられ、ベッド5の内壁面にコイル部76が設けられていてもよい。
このダイクッション13Bにおいて、ダイクッションパッド15にコイル部76が設けられる場合は、コイル部76が励磁されるとコイル部76とマグネット部77との間に引力および反発力が働き、コイル部76およびダイクッションパッド15が昇降方向の付勢力を受ける。一方、ダイクッションパッド15にマグネット部77が設けられる場合は、コイル部76が励磁されるとコイル部76とマグネット部77との間に引力および反発力が働き、マグネット部77およびダイクッションパッド15が昇降方向の付勢力を受ける。コイル部76への供給電流が制御されると、ダイクッションパッド15に与えられる付勢力、すなわちダイクッションパッド15に生ずるクッション圧が制御される。
このダイクッション13Bにおいて、ダイクッションパッド15の下部には、ピストンとシリンダとからなる空圧式のバランサ78が設けられている。図示省略されているが、バランサ78のピストンは下方をビーム25(図1)で支持されている。こうして、ダイクッションパッド15はバランサ78を介してビーム25で支持されるため、リニアサーボモータ75の電源が遮断されてコイル部76とマグネット部77との間の磁力が無くなってもダイクッションパッド15が落下することはない。
このダイクッション13Bの制御系については、基本的に前記ダイクッション制御装置40を適用することが可能であるが、回転式のサーボモータと直動式のサーボモータとは構造上の違いがあることから、モータ速度のフィードバック制御系が若干異なる。すなわち、本変形例でのダイクッションパッド速度演算部44においては、ダイクッションパッド位置検出用のリニアスケール33におけるヘッド部35からのダイクッションパッド位置検出信号hrを入力し、この入力信号を時間で微分することによりダイクッションパッド15の速度を求め、その結果をダイクッションパッド速度検出信号υrとして速度比較部52に向けて出力するようにされている。
このダイクッション13Bによれば、リニアサーボモータ75とダイクッションパッド15との間の動力伝達が歯車やベルト、ボールねじ等の咬合部材を用いた機械的接触によって行われるのではなく、磁力を用いた非接触によって行われるので、動力伝達の際の機械音を著しく低減することができる。また、回転式のサーボモータを用いる場合よりも部品点数が少なくなり、メンテナンスの容易化が図れるという利点もある。
前記各実施形態では、実際に絞り加工が行われている時刻t2から時刻t3までの間では圧力制御が行なわれ、その他の時刻では位置制御が行われていたが、その他の時刻でも圧力制御を行ってもよく、本発明において、位置制御との切換を行うことは必須の要件ではない。
また、圧力制御を行うにあたっては、予め設定された圧力パターンに応じて制御すればよいから、圧力検出信号Prを検出してフィードバックするか否かは任意である。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、数量などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、数量などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明は、絞り加工等を行うプレス機械に用いられるダイクッションを制御するためのダイクッション制御装置に利用でき、特に電動サーボモータで駆動されるダイクッションのダイクッション制御装置として好適に利用できる。
本発明の第1実施形態に係るプレス機械の概略構成図。 図1におけるA−A視要部断面図。 第1実施形態に係るダイクッションの概略構成図。 ダイクッションに関わる油圧回路図。 第1実施形態に係るダイクッション制御装置の構成を説明するブロック図。 スライドとダイクッションパッドの動作説明図。 目標圧力および発生圧力(クッション圧)を説明する説明図。 低圧目標値と発生圧力との関係を説明する説明図。 高圧目標値と発生圧力との関係を説明する説明図。 第1実施形態の圧力パターンと発生圧力との関係を説明する説明図。 本発明の第2実施形態に係るダイクッションの概略構成図。 第2実施形態に係るダイクッション制御装置の構成を説明するブロック図。 ダイクッションの第1変形例を説明する図。 ダイクッションの第2変形例を説明する図。 第2変形例の他の部分を説明する図。
符号の説明
9…ワーク、13,13A,13B…ダイクッション、21…電動サーボモータ、40…ダイクッション制御装置、42…サーボアンプ、48…圧力指令信号出力部、50…圧力制御部、53…速度制御部、56…圧力パターン、75…電動サーボモータであるリニアサーボモータ、Pc…圧力指令信号、υpc…速度指令信号、ic…モータ電流指令信号、i…電流であるモータ電流、PL…低圧目標値、PH…高圧目標値、PC…補完目標値、T2…時間。

Claims (4)

  1. ダイクッションパッド(15)の位置の目標値を予め設定された位置パターン(54)を参照することで求め、その求められた目標値に基づく位置指令信号を出力する位置指令信号出力部(45)と、
    前記位置指令信号に基づいて速度指令信号を出力する位置制御部(47)と、
    前記ダイクッションパッド(15)に発生させる圧力の目標値を予め設定された圧力パターン(56)を参照することで求め、その求められた目標値に基づく圧力指令信号を出力する圧力指令信号出力部(48)と、
    前記圧力指令信号に基づいて速度指令信号を出力する圧力制御部(50)と、
    前記位置制御部(47)から出力された速度指令信号か、または前記圧力制御部(50)から出力された速度指令信号に基づいてモータ電流指令信号を出力する速度制御部(53)と、
    前記位置制御部(47)の速度指令信号が前記速度制御部(53)に入力する状態である位置フィードバック制御、または前記圧力制御部(50)からの速度指令信号が前記速度制御部(53)に入力する状態である圧力フィードバック制御のいずれかの状態に切り換える位置・圧力制御切換部(51)と、
    前記モータ電流指令信号に応じた電流をダイクッション駆動用の電動サーボモータ(21)に供給するサーボアンプ(42)とを備え、
    前記圧力パターン(56)の目標値が、前記圧力フィードバック制御中の目標値であってワーク保持に必要なクッション圧に対応する高圧目標値と、前記位置フィードバック制御中から既に設定されている目標値であって前記高圧目標値よりも小さい低圧目標値とを含み、前記位置フィードバック制御から前記圧力フィードバック制御に切り換わった後も予め設定した僅かな時間が経過するまでは前記低圧目標値に保持されるように設定される
    ことを特徴とするダイクッション制御装置(40)。
  2. 請求項1に記載のダイクッション制御装置(40)において、
    前記低圧目標値は、前記ダイクッションパッド(15)を備えるプレス機械(1)のスライド(4)に取り付けられた金型(7)がワーク(9)にタッチするまでの間で設定される予圧よりも大きく、かつクッション圧を当該低圧目標値に収束させた場合に生じうる低圧側最大圧力が前記高圧目標値を下回るような値に設定されている
    ことを特徴とするダイクッション制御装置(40)。
  3. 請求項1または請求項2に記載のダイクッション制御装置(40)において、
    前記低圧目標値を越えて前記高圧目標値に達するまでのクッション圧を、所定時間を持って略直線的な上昇割合で追従させる補完目標値が設定される
    ことを特徴とするダイクッション制御装置(40)。
  4. 請求項3に記載のダイクッション制御装置(40)において、
    前記位置フィードバック制御から前記圧力フィードバック制御に切り換わった後、前記僅かな時間が経過したとき、前記クッション圧は、前記低圧目標値を上回り、その後さらに前記補完目標値に追従して上昇する
    ことを特徴とするダイクッション制御装置(40)。
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