JP4817883B2 - 回転多面鏡制御装置 - Google Patents

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本発明は、たとえば画像信号によって変調されたレーザビーム等により感光体を走査して画像を形成する画像形成装置に関し、特にレーザビームを偏向させるための回転多面鏡の回転速度を制御する回転多面鏡制御装置に関する。
電子や新方式の画像形成装置、たとえばレーザビームプリンタは、半導体レーザから出力されるレーザビームを画像信号によって変調し、そのレーザビームを回転多面鏡によって偏向することで、感光ドラムをスキャンする。レーザビームのスキャンによって静電潜像が形成されると、その潜像がトナーにより現像されて、トナー像が用紙に転写され、定着のために熱処理される。
回転多面鏡を回転駆動するスキャナモータの回転速度を制御するために、水平同期信号を用いる方法がある。この方法によれば、スキャナモータにより偏向されたレーザビームを所定の位置で検出して、その検出信号を水平同期信号として出力する。そして、目標回転数における水平同期信号の周期と同一周期の基準信号を発生し、この基準信号と検出される水平同期信号の周期を互いに比較し、両信号周期が一致するようにスキャナモータの回転速度を制御する(特許文献1等参照)。
レーザビームプリンタでは、この基準信号は固定されているのが一般的である。しかしながら、シートの表面と裏面とに交互に画像形成する両面印刷の場合、裏面の画像は表面の画像の熱処理による定着後まもなく行われる。そのため、裏面への画像形成時に加熱によって縮小していたシートは時間経過につれて伸長する。裏面に形成された画像も、シートの伸長とともに伸長(拡大)してしまう。この画像の伸張を防止するためには、裏面については、シートの伸張率を折り込んで表面より小さな画像を形成する必要がある。特許文献2には、表面に画像が形成されたシートの収縮率を計算して裏面に形成する画像の大きさや位置を補正する技術が記載されている。
特開2004−341419号公報(段落0010〜0016) 特開2004−093605号公報(要約書、請求項1)
特許文献2の方法では、印刷対象の画像データに対して、あらかじめ画像を変倍するという画像処理を施してその大きさを補正している。そのために、たとえば印刷後にシートが伸張するのであれば、シートの伸張により元のサイズに戻る率であらかじめ画像を縮小しておくことになる。その結果印刷される画像は、画素数が本来の画像の画素数とは異なる。すなわち、印刷された画像の品質はオリジナルと比較して劣化している。縮小により、本来印刷されるはずの画像から画素が間引かれた画像となり、たとえば画像中の細線が飛んだり、斜めの線や輪郭の階段形状が著しくなる。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、画像を劣化させることなく、シートの伸縮に伴う画像サイズの補正を行える画像形成装置およびその画像形成装置に用いられるモータ制御装置とその方法を提供することを目的とする。
さらに本発明は、シートの伸縮に伴う画像サイズの補正を、モータの回転数を短時間で変更して定常動作させることで、画質の劣化がない上に印刷処理の遅延も生じることなく実現できる画像形成装置およびそび画像形成装置に用いるモータ制御装置及び方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は以下の構成を備える
あるいは、画像信号に基づいて変調されたレーザの回転多面鏡による反射光で像担持体を走査することにより前記像担持体上に潜像を形成する画像形成装置において、前記回転多面鏡の回転周期を検出し、あらかじめ定めた回転数における回転周期を基準周期とし、該回転周期と基準周期を比較することにより加速命令信号あるいは減速命令信号を出力することにより回転多面鏡の回転数を制御する回転多面鏡制御装置であって、
前記レーを検出しビーム検出信号を出力するビーム検出手段
前記ビーム検出信号の周波数を(1/m)に分周して前記回転多面鏡の速度制御クロック信号とする速度制御クロック生成手段と、
前記ビーム検出信号の周波数を(1/n)に分周して前記回転多面鏡の速度可変クロックとする可変速度クロック発生手段と、
前記回転多面鏡があらかじめ定めた回転数で回転する際の該ビーム検出信号の周期をm倍にした値を前記回転多面鏡の目標速度値として格納する目標速度設定手段と、
前記目標速度値を初期値とし前記速度可変クロックによりカウントアップあるいはカウントダウンすることにより回転多面鏡の目標速度を可変する目標速度可変手段と、
前記目標速度可変手段のカウントアップあるいはカウントダウン値を設定する可変範囲設定手段と、
基準クロック信号を生成する基準クロック信号発生手段と、
前記基準クロック信号を以って前記速度制御クロック信号の奇数番目にカウントを開始し、前記目標速度可変手段出力値までカウントする第1カウント手段と、
前記基準クロック信号を以って前記速度制御クロック信号の偶数番目にカウントを開始し、前記目標速度可変手段出力値までカウントする第2カウント手段とを有し、
前記第1カウント手段と前記第2カウント手段の両方がカウント停止している期間は回転多面鏡の駆動手段に加速命令信号を出力し、
前記第1カウント手段と前記第2カウント手段の両方がカウント動作をしている期間は回転多面鏡の駆動手段に減速命令信号を出力し、
前記第1カウント手段と前記第2カウント手段の一方がカウント動作をしている期間は回転多面鏡の駆動手段に加速命令信号及び減速命令信号の何れも出力しないことにより回転多面鏡の回転数を可変速制御する。
あるいは、画像信号に基づいて変調されたレーザの回転多面鏡による反射光で像担持体を走査することにより前記像担持体上に潜像を形成する画像形成装置において、回転多面鏡の回転周期を検出し、あらかじめ定めた回転数における回転周期を基準周期とし、該回転周期と基準周期を比較することにより加速命令信号あるいは減速命令信号を出力することにより回転多面鏡の回転数を制御する回転多面鏡制御装置であって、
前記回転多面鏡の回転周期を検出し回転検出信号を出力する回転検出手段と、
前記回転検出信号の周波数を(1/p)に分周して前記回転多面鏡の速度制御クロック信号とする速度制御クロック生成手段と、
前記回転検出信号の周波数を(1/q)に分周して前記回転多面鏡の速度可変クロックとする可変速度クロック発生手段と、
前記回転多面鏡が所定回転数で回転する際の前記ビーム検出信号の周期をp倍にした値を前記回転多面鏡の目標速度値として格納する目標速度設定手段と、
前記目標速度値を初期値とし前記速度可変クロックによりカウントアップあるいはカウントダウンすることにより回転多面鏡の目標速度を可変する目標速度可変手段と、
前記目標速度可変手段のカウントアップあるいはカウントダウン値を設定する可変範囲設定手段と、
基準クロック信号を生成する基準クロック信号発生手段と、
前記基準クロック信号を以って前記速度制御クロック信号の奇数番目にカウントを開始し、前記目標速度可変手段出力値までカウントする第1カウント手段と、
前記基準クロック信号を以って前記速度制御クロック信号の偶数番目にカウントを開始し、前記目標速度可変手段出力値までカウントする第2カウント手段とを有し、
前記第1カウント手段と前記第2カウント手段の両方がカウント停止している期間は回転多面鏡の駆動手段に加速命令信号を出力し、
前記第1カウント手段と前記第2カウント手段の両方がカウント動作をしている期間は回転多面鏡の駆動手段に減速命令信号を出力し、
前記第1カウント手段と前記第2カウント手段の一方がカウント動作をしている期間は回転多面鏡の駆動手段に加速命令信号及び減速命令信号の何れも出力しないことにより回転多面鏡の回転数を可変速制御する。
本発明によれば、モータの回転数を可変制御して短時間で回転数の変更を完了させて定常動作させることができる。また、1回の走査時間を可変制御することにより、加熱処理による画像のサイズ変動を防止できる。
[第1の実施形態]
<電子写真式画像形成装置>
図11は本実施形態に係るプリントシステムのブロック図である。プリントシステムは、ネットワークやシリアルインターフェース等を介して接続されたホストコンピュータ2104とレーザビームプリンタ2001とで構成される。プリンタコントローラ2103は、プリンタ2001全体を制御するコントローラである。プリンタコントローラ2103は、たとえばホストコンピュータ2104から受信した印刷データを2値ビットマップデータに展開し、必要な画像処理を施すなどの処理を行う。また、プリンタコントローラ2103は、エンジンコントローラ2002から出力されるタイミング信号(水平同期信号及び垂直同期信号及びドットクロック信号)従って画像データをエンジンコントローラに供給する。エンジンコントローラ2002は、エンジン部2003から送られる信号(ビーム検出信号や用紙検出信号)に基づいてタイミング信号を生成し、画像データをプリンタコントローラ2103から受信する。エンジンコントローラ2002はまた、受信した画像データをパルス幅変調したビデオ信号としてエンジン部2003に供給する。
エンジン部2003は、受信したビデオ信号に基づいてレーザ素子をオン/オフ駆動し、レーザ光により予備帯電された感光ドラムを走査することで静電潜像を形成する。さらに、エンジン部2003は、静電潜像をトナーで現像し、トナー像をシートに転写し、トナー像をシート上に熱定着して画像を形成する。エンジン部には、ビーム検出センサ58が設けられており、検出信号はエンジンコントローラ2002に入力される。エンジンコントローラ2002には、回転多面鏡制御部2002bとエンジンコントローラ2002全体を制御するプロセッサ2002aとが含まれる。回転多面鏡制御部2002bは、エンジン2003に設けられている回転多面鏡駆動回路54を介してモータを制御する。プロセッサ2002aは、たとえば回転多面鏡制御部2002bのレジスタ類に数値を設定するなどの操作を行う。
操作パネル2006には液晶等のディスプレイと、操作用のボタンあるいはタッチパッドが設けられている。
図12は、電子写真方式のプリンタ装置2001全体、特にエンジン部2003の概略構成を示す図である。本実施形態のプリンタはモノクロームレーザビームプリンタである。このプリンタはホストコンピュータ2104より入力した印刷データに基づいて得られる画像データで変調されたレーザ光をポリゴンミラー53により感光ドラム57を走査して静電潜像を形成する。そして、この静電潜像をトナー現像して可視画像を得、これを中間転写体709へ転写して可視画像を形成する。そして更に、この可視画像を転写材702へ転写し、転写材702上に可視画像を定着させる。以上の制御を行うエンジン部2003は、感光ドラム57を有するドラムユニット、接触帯電ローラ717を有する一次帯電部、クリーニング部、現像部、中間転写体709、用紙カセット701や各種ローラ703、704、705、707を含む給紙部、転写ローラ709を含む転写部及び定着部725によって構成されている。
ドラムユニット713は、感光ドラム(感光体)57と感光ドラム57のホルダを兼ねたクリーニング機構を有するクリーナ容器714とを一体に構成したものである。このドラムユニット713はプリンタ本体に対して着脱自在に支持され、感光ドラム57の寿命に合わせて容易にユニット交換可能に構成されている。感光ドラム57はアルミシリンダの外周に有機光導電体層を塗布して構成し、クリーナ容器714に回転可能に支持されている。感光ドラム57は、図示しない駆動モータの駆動力が伝達されて回転するもので、駆動モータは感光ドラム57を画像形成動作に応じて反時計回り方向に回転させる。感光ドラム57への露光は、スキャナ部730から送られるレーザ光を感光ドラム57の表面を選択的に露光させることにより静電潜像が形成されるように構成されている。スキャナ部730では、変調されたレーザ光を、モータ60により画像信号の水平同期信号を同期して回転するポリゴンミラーにより反射し、レンズ55、反射鏡56を介して感光ドラム57を照射する。
現像部は、静電潜像を可視画像化するために現像器721を備えた構成を有する。現像器721には、スリーブ722と、スリーブ722の外周に圧接する塗布ブレード723がそれぞれ設けられる。
ブラック現像器721のスリーブ722は感光ドラム57に対して例えば300μm程度の微小間隔を持って配置されている。現像器721は、器内に内蔵された送り込み部材によってトナーを搬送すると共に、時計回り方向に回転するスリーブの外周に塗布ブレード723によって塗布するように摩擦帯電によってトナーへ電荷を付与する。また、スリーブ722に現像バイアスを印加することにより、静電潜像に応じて感光ドラム57に対して現像を行って感光ドラム57にブラックトナーによる可視画像を形成する。
中間転写体709は、感光ドラム57に接触して感光ドラム57の回転に伴って回転するように構成されたもので、カラー画像形成時に時計回り方向に回転し、感光ドラム57から可視画像の転写を受ける。また、中間転写体709は画像形成時に後述する転写ローラ710が接触して転写材702を挟持搬送することにより転写材702に中間転写体709上の可視画像を同時に転写する。中間転写体の外周部には、中間転写体709の回転方向に関する位置を検知するためのTOPセンサ709a及びRSセンサと、中間転写体に転写されたトナー像の濃度を検知するための濃度センサが配置されている。
転写ローラ710は、感光ドラム57に対して接離可能に支承された転写帯電器を備えたもので、金属軸を中抵抗発泡弾性体により巻回することによって構成されている。
転写ローラ710は、図8に実線で示すように中間転写体709上に可視画像を多重転写している間は、可視画像を乱さぬように下方に離開している。そして、中間転写体709上に可視画像が形成された後は、この可視画像を転写材702に転写するタイミングにあわせてカム部材(不図示)により転写ローラ710を図示点線で示す上方に位置させる。これにより転写ローラ710は転写材702を介して中間転写体709に所定の押圧力で圧接すると共に、バイアス電圧が印加され、中間転写体709上の可視画像が転写材702に転写される。
定着部725は、転写材702を搬送させながら、転写された可視画像を定着させるものであり、転写材702を加熱する定着ローラ726と、転写材702を定着ローラ726に圧接させるための加圧ローラ727とを備えている。定着ローラ726と加圧ローラ727とは中空状に形成され、内部にそれぞれヒータ728,729が内蔵されている。即ち、可視画像を保持した転写材702は定着ローラ726と加圧ローラ727とにより搬送されると共に、熱及び圧力を加えることによりトナーが表面に定着される。
可視画像定着後の転写材702は、その後排紙ローラ734,735,736によって排紙部737へ排出して画像形成動作を終了する。
<光学走査ユニット>
図4は本実施形態を含む光学走査ユニットの構成図である。光学走査ユニットはエンジン部2003の一部である。光学走査ユニットは、半導体レーザ51やポリゴンミラー54、回転多面鏡駆動回路53、感光ドラム57等を含み、感光ドラム57上に画像データに応じた静電潜像を形成するユニットである。半導体レーザ51から出射したレーザビームはシリンドリカルレンズ52を通って回転多面鏡53に到達する。回転多面鏡53は、スキャナモータを含む回転多面鏡駆動回路54によって等角速度で回転している。レーザビームは、回転多面鏡54の回転速度に同期して、画像信号によってパルス幅変調されている。回転多面鏡53に到達したレーザビームは回転多面鏡53によって偏向され、f−θレンズ55によって平面に投影された光の線速度が等速度となるように変換される。このためレーザビームは、感光ドラム57の表面を長手方向に等速で走査する。また、f−θレンズ55を通ったレーザビームは、感光ドラム57の画像が形成される領域(画像領域という)を照射しない位置に設けられたビーム検出(以下BDと略す)センサ58により受光される。画像領域では、レーザビームはf−θレンズ55を通って反射ミラー56により反射され、感光ドラム57上を照射する。感光ドラム57は予備的に帯電されており、レーザビームの照射によって静電潜像が形成される。感光ドラム57に形成された静電潜像はトナーにより現像されてトナー像となり、トナー像が用紙に転写され定着されて用紙上に画像が形成される。
<回転多面鏡の制御回路>
図6は、回転多面鏡を回転させるスキャナモータを制御するためのモータ駆動装置の概略図である。図6において、回転多面鏡制御部2002aには、目標速度値608、基準信号であるSCNCLK信号26が入力される。このほか、速度制御開始信号や速度可変命令信号等も入力される。回転多面鏡制御部2002aは、加速命令信号44および減速命令信号45を出力する。加速命令信号44および減速命令信号45は回転多面鏡駆動回路602に入力される。回転多面鏡駆動回路602からは3相ブラシレスモータ601を駆動するための駆動電流603,604,605が出力される。3相ブラシレスモータ601には位置検出素子606が設けられている。位置検出素子606からは3本の位置検出信号607が回転多面鏡駆動回路602に入力される。回転多面鏡駆動回路602は、モータ601の回転等には、検出されたモータ601の回転位相に応じたタイミングで駆動電流を出力してモータ601に電流を供給して回転させる。以下、各ブロックについて説明する。ただし、回転多面鏡制御部2002aに関しては、最後に詳しく説明する。
<回転多面鏡駆動回路>
図7は回転多面鏡駆動回路602のブロック図である。図8は回転多面鏡駆動回路のタイミングチャートである。図7において、701はチャージポンプ、702はチャージポンプコンデンサである。チャージポンプ701にアクティブ(この場合‘L’レベル)の加速命令信号44が入力されると、定電流がチャージポンプ701からチャージポンプコンデンサ702に流れて電荷が蓄積される(たとえば図8のタイミング801)。また、チャージポンプ701にアクティブ(この場合‘L’レベル)の減速命令信号45が入力されると、定電流がチャージポンプコンデンサ702からチャージポンプ701に流れ出して電荷を放電する(たとえば図8のタイミング802)。703は位相補償回路で、チャージポンプ出力708に対して、モータ特性に応じたゲイン及び位相調整を行う。マトリクス回路705は、予め設定した基準電圧710と比較し、位相補正出力709が基準電圧710より大きい時は駆動開始信号を出力する(たとえば図8のタイミング803)。位相補正出力709が基準電圧710より小さい時は駆動停止信号を出力する(たとえば図8のタイミング804)。両者が等しければ中立状態である(たとえば図8のタイミング805)。モータ素子駆動素子706は、マトリクス回路705からの駆動制御信号711に応じた駆動電流をモータ601に入力する。なお、駆動開始信号とは、駆動制御信号711によりモータを加速する信号状態にあるとき、その駆動制御信号711を指す。駆動停止信号とは、駆動制御信号711によりモータを減速する信号状態にあるとき、その駆動制御信号711を指す。
例として3相ブラシレスモータ601を駆動させる場合について説明する。図9は、マトリクス回路705の動作シーケンス図、図10はモータ駆動素子706の動作説明図である。図10に示すように、u,v,wという3相の各相ごとに2つ1組のトランジスタが設けられている。図10では各相の識別記号u,v,wが、トランジスタ名および信号名の添え字に付されている。また、1組のトランジスタの一方はアップ用であり他方はダウン用である。図10ではアップ用はトランジスタ名および信号名の添え字にupと、ダウン用は同じくdnと記載されている。とアップ用トランジスタとダウン用とは排他的にオンされる。一つの相のコイルに流される電流は、アップ用トランジスタをオンにした場合ととダウン用トランジスタをオンにした場合とで、その方向が逆となる。したがって増速時には、回転子の回転位相に応じたタイミング各相のコイルに電流を流すことで、引力と斥力とを生じさせて回転子を加速することができる。
さて、図10の各トランジスタには図9の駆動制御信号が入力される。図9において、駆動制御信号711は、モータを駆動する駆動トランジスタ(Quup、Qudn、Qvup、Qvdn、Qvup、Qvdn)を制御するための制御信号の組である。制御信号には、信号CTLuup、CTLudn、CTLvup、CTLvdn、CTLwup、CTLwdnおよび電源切り替え信号が含まれる。駆動開始(加速)時には、モータ37に回転位相に応じて電流を供給し、回転を増速させるための駆動制御信号711がマトリクス回路705から出力される。駆動停止(減速)時には、トランジスタの上側(up用)をオン、下側(down用)をオフすることによりモータ601への通電を停止させる制御信号が出力される。駆動開始信号及び駆動停止信号の何れも出力しない状態では、例えば、トランジスタの制御信号(CTLuup、CTLudn、CTLvup、CTLvdn、CTLwup、CTLwdn)は駆動開始信号と同様の制御信号がマトリクス回路から出力される。ただし、電源切り替え信号がアクティブとなり、トランジスタへ供給する電源電圧レベルを減圧させてモータ601への供給電流が減少する。
<回転多面鏡制御部>
図1は第1の実施形態を示す回転多面鏡制御部2002aのブロック図である。回転多面鏡制御部2002aは、加速命令信号44および減速命令信号45を生成する。図2A−図2Cは、回転多面鏡制御部2002bの主要ブロックのタイミングチャートである。図2Bは例として回転数を減じる制御を行った場合の、図2Cは回転数を増す制御を行った場合の図である。
図1において、半導体レーザ51内のレーザダイオード(LD)1から出射したレーザビームL1は回転多面鏡53により偏向されBDセンサ58を含むBD回路2によりBD信号3を出力する。BD信号3はBD信号ゲートブロック4に入力され、速度可変カウントBD信号11および速度制御BD信号13が生成される。速度可変カウントBD信号11は、速度可変ブロック16に入力されて、速度可変カウンタ23のクロックとして使用される。速度制御BD信号13は、速度制御ブロック27に入力される。速度制御ブロック27には、カウンタ値24も入力されており、SNCCLK信号26をクロックとするカウンタa32およびカウンタb38によって生成されるカウント値に基づいて、加速命令信号44及び減速命令信号45が生成される。これら信号によって、前述の通りスキャナモータの回転速度が加速あるいは減速されて、一定速度で安定する。以下、各ブロックについて説明する。
[BD信号ゲートブロック]
BD信号3は、ビームBDゲートブロック4に入力される。BD信号3から、LPFで構成される波形整形回路5でノイズ成分が除去された後、BDゲート発生回路7に入力される。BDゲート発生回路7は、速度可変カウント用BDゲート信号8及び速度制御用BDゲート信号9を生成する。速度可変カウント用BDゲート信号8の周波数はビーム出力信号6の周波数の1/nに、速度制御用BDゲート信号9の周波数はビーム出力信号6の周波数の1/mとなるように設定される。また、いずれのゲート信号も、アクティブ(負論理)の期間にビーム出力信号6がアクティブとなるように同期がとられている。図2A−図2Cに示すタイミング図では、例としてm=4、n=2に設定している。
速度可変カウントBD信号発生回路10は、ビーム出力信号6をBDゲート発生回路7から入力される速度可変カウント用BDゲート信号8でゲートする。すなわち、2つの信号がともにアクティブである場合にアクティブとなる信号が出力される。本例では信号は負論理であるから、具体的には信号の論理和が出力される。こうすることにより、ビーム出力信号6から、速度可変カウント用BDゲート信号8と同周波数の成分が抽出されて速度可変カウント用BD信号11として出力される。
一方速度制御BD信号発生回路12は、ビーム出力信号6をBDゲート発生回路7から入力される速度制御用BDゲート信号9でゲートする。すなわち、2つの信号がともにアクティブである場合にアクティブとなる信号が出力される。本例では信号は負論理であるから、具体的には信号の論理和が出力される。こうすることにより、ビーム出力信号6から、速度制御用BDゲート信号9と同周波数の成分が抽出されて速度制御BD信号13として出力される。図2Aおよび図2Bにその例を示す。速度可変カウントBD信号11は、ビーム検出信号6をn(すなわち2)分周した信号であり、速度制御BD信号13は、ビーム検出信号6をm(すなわち4)分周した信号である。
[速度可変ブロック]
目標速度設定レジスタ19には、kビットの目標速度初期値20を格納する。目標速度初期値20は回転多面鏡が所定回転数時に出力されるBD信号3の基本周期のm倍(m≧1)とし、スキャナクロックSCNCLK(以下SCNCLKと略す)26の周期の倍数で表される。これは後述する速度制御ブロック27の動作クロックとしてSCNCLK26を用いているためである。分周比mおよびSCNCLKの周期は一定に決められるから、目標速度初期値20は、目標となるBD信号3の周期に応じて決定される。目標速度初期値は、最終的には目標速度に応じた値まで増加されるカウント値24の初期値である。望ましくは、現在の回転多面鏡の回転数に応じた値が設定される。また図1ではレジスタに値を設定するための機構は設けられていないが、不図示の制御回路から値を設定することができる。これは目標速度初期値は現在のスキャナモータの回転数に応じた値が設定されるのが望ましく、スキャナモータの回転数は変更され得るためである。
目標速度入力制御回路17は、不示図の本体制御回路から入力される速度制御開始信号14に応じて、目標速度初期値20を速度可変カウンタ23にロードするための初期値設定ロード信号18を生成する。
可変範囲設定回路21は可変範囲設定信号22を出力する。可変範囲設定信号22は、不示図の本体制御回路から入力される速度可変命令信号15に応じて、速度可変カウンタ23の動作を開始させる。
速度可変カウンタ23は、可変範囲設定信号22の出力期間(アクティブな期間)に、ロードされた目標速度初期値20を初期値として、速度可変カウント用BD信号11に同期してカウントアップを行う。その出力はk’ビット(k’≧k)の可変速度値24として速度制御ブロック27へ出力される。図2Aの例では、目標速度初期値20をαとした場合、可変範囲設定信号22がアクティブ(負論理)出力されている間、速度可変カウンタ23はカウントアップ動作を行う。可変範囲設定信号22がインアクティブとなると、速度可変カウンタ23はカウントアップを停止する。図2Aでは、可変速度値24が7カウントした値(α+7)に至るとカウントは停止する。この値(α+7)がスキャナモータの回転数の目標値(目標速度)に相当する。後述するとおり、モータの回転速度は、カウント値に対応する目標速度に減速または加速されて、その速度で安定する。図2Aおよび図2Bでは、初期値20に対して回転周期を伸張したことにより回転多面鏡53の回転数が減少する。
[速度制御ブロック]
分周器28は、速度制御BD信号13を2分周した分周器出力信号29を生成し、それをカウント開始信号a発生回路30およびカウント開始信号b発生回路34に入力する(図2B参照)。カウント開始信号a発生回路30は、例えば分周器出力信号29の立上りエッジに同期したカウント開始信号a31を生成する。一方、カウント開始信号b発生回路34は、たとえば分周器出力信号29の立下りエッジに同期したカウント開始信号b35を生成する。
カウンタa32は、カウント開始信号a31を起点にSCNCLK発生回路25から入力されるSCNCLK26をカウントする。可変速度値aラッチ33は、可変速度値24をカウント開始信号a31に同期してラッチし、ラッチした値を可変速度値a34としてカウンタa32に出力する。カウンタa32は、カウント開始信号a31の立下りエッジから、初期値を0としてカウントを開始する。カウンタa32は、カウント値が可変速度値a34に達するまでカウントを続行する。なお、カウンタa32が、カウント値が可変速度値a34に達することをカウンタa32が満了する、という。これは他のカウンタについても同様である。カウンタa出力信号35はカウント開始信号a31の立下りエッジに同期して立ち上がり、可変速度値a34と一致した点で立ち下がるパルスとなる。すなわち、カウンタaの出力信号35は、カウント開始信号a31の立下りエッジに同期して立ち上がり、(SCNCLKの周期ts)×(可変速度値a34の値)の期間が経過すると立ち下がる信号である。
同様にカウンタb38はカウント開始信号b37を起点にSCNCLK26をカウントする。可変速度値bラッチ39は、可変速度値24をカウント開始信号b37に同期してラッチし、ラッチした値を可変速度値b40としてカウンタb36に出力する。カウンタb38は、カウンタb出力信号41の立ち下がりエッジから、初期値を0としてカウントを開始する。カウンタb38は、カウント値が可変速度値b40に達するまでカウントを続行する。カウンタb出力信号41はカウント開始信号b37の立下りエッジに同期して立ち上がり、可変速度値b40と一致した点で立ち下がるパルスとなる。すなわち、カウンタbの出力信号41は、カウント開始信号b37の立下りエッジに同期して立ち上がり、(SCNCLKの周期ts)×(可変速度値b40の値)の期間が経過すると立ち下がる信号である。
ORゲート42は、カウンタa出力信号35とカウンタb出力信号41との論理を生成し、その論理和信号を加速命令信号44として出力する。加速命令信号のロウレベルの期間に、チャージポンプキャパシタはチャージされて、モータを加速する制御信号が出力される。すなわち加速命令信号44は負論理の信号であるといえる。加速命令信号44が負(すなわちアクティブ)となるのは、カウンタa32とカウンタb38のいずれか一方が満了し、他方のカウントが開始されるまでの期間である。カウンタa32とカウンタb38とのうち少なくともいずれか一方が必ずカウント動作をしているのであれば、加速命令信号44はアクティブとはならない。
NANDゲート43は、カウンタa出力信号35とカウンタb出力信号41とのNAND信号を生成して、そのNAND信号を減速命令信号45として出力する。減速命令信号のロウレベルの期間に、チャージポンプキャパシタは放電されて、モータを減速する制御信号が出力される。すなわち減速命令信号45は負論理の信号であるといえる。減速命令信号45が負(すなわちアクティブ)となるのは、カウンタa32とカウンタb38の両方が平行してカウントしている期間である。カウンタa32とカウンタb38とのうち、多くともいずれか一方しかカウント動作をしているのであれば、減速命令信号45はアクティブとはならない。
たとえば、可変速度aラッチ33にラッチされる値と、可変速度bラッチ39にラッチされる値がひとしく、一定であると仮定する。ラッチされる値は、ビーム検出信号の周期(すなわち回転多面鏡モータの回転周期)をm倍した時間をSCNCLKの周期によって示した値である。この場合、回転多面鏡の回転周期のm倍の時間が、カウンタa32及びカウンタb38でカウントされる時間と等しければ、加速命令信号44も減速命令信号45もアクティブになることはない。回転多面鏡の回転周期が短くなり(すなわち回転が速くなり)回転多面鏡の回転周期のm倍の時間が、カウンタa32及びカウンタb38でカウントされる時間よりも短くなると、カウンタa32及びカウンタb38とは並列にカウント動作する期間が生じる。その期間に対応して減速命令信号45はロウレベル(アクティブ)になり、モータは減速する。逆に、回転多面鏡の回転周期のm倍の時間が、カウンタa32及びカウンタb38でカウントされる時間よりも長くなると、カウンタa32及びカウンタb38のいずれもが動作していない期間が生じる。その期間に対応して加速命令信号44はロウレベル(アクティブ)になり、モータは加速する。この結果、回転多面鏡を駆動するモータの回転速度は、回転多面鏡が、可変速度aラッチ33および可変速度bラッチ39にラッチされた値に対応する回転速度となる値で安定する。
本実施形態では、可変速度aラッチ33および可変速度bラッチ39に与える値を、望ましくは回転多面鏡の現在の回転速度に対応した値を初期値とし、目標の回転速度に対応した値まで段階的に(本例では1ずつ)増加させる。こうすることで、回転速度の目標値が、最終的な目標値に達するまで漸増していくために、円滑な速度制御を実現できる。それによって、速度変化に要する時間を短縮できる。
図2Bは減速時の信号の例を示す。目標初期値はαであり、α+7が目標値である。目標値は、目標となる回転多面鏡の回転速度に応じて決定される。すなわち図2Bの例では、初期値で示される期間に対して7×ts(SCNCLKの周期)を加えた期間が、目標となる回転多面鏡の回転周期である。したがって、不図示の本体制御部は、速度可変カウントBD信号11の7周期に相当する時間、速度可変命令信号15をアクティブに維持する。
図2Cは加速時の信号のタイミングの一例を示す。加速時には、最終的な目標値が目標値の初期値よりも小さくなるため、カウンタa32およびカウンタb38でカウントされる値は徐々に短くなる。その結果、加速命令信号44がロウレベル(アクティブ)になる期間が生じ、回転多面鏡を駆動するモータは加速する。
<制御の例>
図3は第1の実施形態における回転多面鏡制御部の動作概要図である。この例では、回転多面鏡53の現在の回転数Pは32000[rpm]、面数Nは12である。また、BD信号3の周期τbdは、τbd=1/(R×N/60)=1/(32000×12/60)=156.25[μs]となる。目標速度初期値20は、τbd×mをSCNCLKの1周期を単位として表した値であり、(τbd×m)/(SCNCLK26の周期)と表せる。速度制御BD信号13の分周設定値mは4であるから、SCNCLK26の周波数を16MHzとすると、目標速度初期値20は、156.25μs×4×16MHz=10000となる。
一方、速度可変カウント用BD信号11の分周設定値nが2であり、速度可変カウンタに設定される値はビーム検出信号のm(本例ではm=4)倍であるから、速度制御毎の可変速度値24の値は4/2=2である。すなわち速度の制御はn×τbdの周期を単位とするのに対して、可変速度値24のカウント周期はm×τbdであり、可変速度値24が2変化するごとに、目標速度値が1単位(すなわちSCNCLKの1周期)変化する。目標速度初期値20を10000とした場合、制御比率は2/10000=0.02[%]となる。すなわち、本実施形態のモータ制御装置は、目標速度初期値が10000であれば、回転多面鏡の速度を、0.02パーセントずつ加速あるいは減速させる制御を行うことができる。
したがって、回転多面鏡53の回転数を1[%]減じるためには、速度可変カウンタ23は、ロードされた目標速度初期値20から初めて、その1[%]アップした値までカウントする。すなわち、速度可変命令信号15を、可変速度カウンタ23がカウントを開始してから1[%]アップした値となるまでアクティブに維持する。初期値が10000であれば、1パーセントは100であるから、速度可変カウンタ23が100カウントするまで、速度可変命令信号15はアクティブに維持される。なお、たとえば可変範囲設定回路21にこの変化させる値をセットし、可変範囲設定回路21は、速度可変カウント用BD信号11をセットされた値だけ数え終えたなら速度可変命令信号15がインアクティブになるように構成することもできる。
さて、速可変カウント数の100は、速度制御BD信号13の50周期すなわち31.250[ms](=156.25μs×4×50)に相当する。したがって、多面鏡の回転数にして32000rpm(速度可変カウント値にして10000に相当)から1%減速して31680rpm(速度可変カウント値にして10100に相当)に減速するまでに、31.250msの時間を要することになる。これは加速時においても同様である。
[変形例]
さてここで、図1の速度可変ブロック16の変形例を説明する。図1の速度可変カウンタ23はアップカウントするカウントとしているが、本例ではアップカウントとダウンカウントの切り替え信号を持つ。そして、目標速度初期値レジスタ19とともに、最終目標速度値レジスタを持つ。たとえば図3の例では、目標速度初期値レジスタ19に10000が、最終目標速度値レジスタに10100がセットされる。そして、目標速度初期値レジスタ19の値と、最終目標速度値レジスタの値とを比較する比較器をさらに備える。その比較の結果、目標速度初期値レジスタ19の値の方が大きければ(すなわち加速ならば)、カウンタ23の切り替え信号は「ダウンカウント」となる。逆であれば(すなわち減速ならば)、「アップカウント」となる。さらに、可変範囲設定回路21は、速度可変命令信号15がいったんアクティブにされると、不図示の可変範囲終了信号がアクティブになるまで可変範囲設定信号22をアクティブにするように構成される。速度可変カウンタ24の出力は、第1実施形態同様速度制御ブロック27に入力されると共に、比較器に入力される。比較器のもうひとつの入力には、最終目標速度値レジスタが接続されている。すなわちこの比較器は速度可変カウンタ24の値と最終目標速度値レジスタの値とを比較する。両者が等しければ、出力信号である可変範囲終了信号をアクティブにする。この結果、可変範囲設定信号22がインアクティブになって速度可変カウンタ23によるカウントは停止する。他の構成は前述した第1実施形態と同様である。
このようにすることで、目標速度初期値から最終目標速度値まで、段階的に回転多面鏡の駆動モータを加速または減速できる。さらに、最終目標速度値を不図示の本体制御部によりあらかじめ算出してレジスタに設定しておけば、最終目標速度でモータ及び多面鏡は安定駆動される。
第1実施形態及び変形例に示した本発明をまとめると以下のように説明できる。すなわち、回転多面鏡の駆動用モータの回転周期あるいはその整数倍の値をカウンタ値で表す。これを、周期指数という。そして、目標回転数の周期に相当する周期指数のパルス幅をもつ信号を2つ生成する。それらの信号の位相は180度ずらされている。これら2つの信号が実施形態のカウント出力信号a35およびカウント出力信号b41に相当する。目標回転数に対応する周期指数が、現在の回転数に対応する周期指数よりも短ければ、前記2つのパルスには間隙が生じる。この間隙が加速命令信号となる。逆に目標回転数に対応する周期指数が、現在の回転数に対応する周期指数よりも長ければ、前記2つのパルスには重複が生じる。この重複が減速命令信号となる。間隙も重複もなければ、その周期指数が目標回転数に対応する周期指数である。このときは加速命令信号も減速命令信号もない。ただしある信号が出力されるとは、その信号がアクティブとなるということであり、アクティブでない間でも実際にはインアクティブレベルの信号が出力され続けている。ここで本件発明では、目標とする周期指数を、現在の多面鏡の回転数に対応する周期指数の時間が経過する毎に、ある初期値から一定数ずつ、カウンタにより増加(減速時)あるいは減少(加速時)させて出力する。すなわちこのカウンタが周期指数の出力手段となる。ある初期値とは望ましくは現在の多面鏡の回転数に対応する周期指数の値である。また一定数とは実施形態では1である。
[第2の実施形態]
図5は、第3の実施形態における回転検出回路のブロック図である。60はスキャナモータ、61はホール素子で磁束密度の磁界を受感させることにより電位差が発生する。r1およびr2はホール素子61にバイアスを加えるバイアス抵抗である。スキャナモータ60の回転によりホール素子61から電圧が出力される。62のホール信号増幅部で、OPアンプ63により差動増幅回路を構成している。バイアス回路64は回転検出信号65の直流レベルを調整するが接地しても良い。ホール信号増幅部62にて所定の増幅率に増幅された回転検出信号65は第1の実施形態におけるBD信号3に変わる信号として回転多面鏡53の速度制御信号として用いる。動作については同様のため以下は省略する。
以上の通り、画像形成装置における両面印字の際に定着直後の用紙に印字された画像に対する伸長に対して、スキャナモータの回転数を可変制御することにより主副の走査時間を可変することにより熱変化による印字画像の補正が可能となる。
特に、スキャナモータ回転数の可変速制御により、ある回転数で定常回転しているモータを異なる回転数で定常回転させるためには、モータの慣性モーメントに起因して長時間を要する。このため、モータの変速制御を開始してから目標回転数で定常回転するまでの時間、画像形成を開始することができず、印刷時間が長引き、印刷処理の生産性の向上を妨げる原因となっていた。これは副走査方向についても同様である。本実施形態の装置は、モータの回転数を変化させて定常回転させるまでの時間を短縮することで、印刷処理を遅延させることなく、また、形成される画像の画素数を変えることなく、シート上に形成される画像サイズを変更することができる。
以上説明したように、本発明の実施形態及びその変形例によれば、画像形成装置における両面印字の際に定着直後の用紙に印字された画像に対する伸長に対して、スキャナモータの回転数を可変制御する。こうすることにより主副の走査時間を可変とし、熱変化による印字画像の補正が可能となるという効果を奏する。さらに、補正の際にスムースにスキャナモータの回転を変化させ目標とする回転数に迅速に到達させることができる。
またスキャナモータ回転数の可変速制御において、急激な変速制御はモータの慣性モーメントによる影響から制御時間に長時間を要するのに対して、変速制御における変速比率を低くする。こうすることにより、スキャナモータの慣性モーメントの影響を抑えることが可能となり、制御時間の短縮化が図れるという効果を奏する。
なお本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。また本発明の目的は、前述の実施形態の機能を実現するプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体およびプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、本発明には、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた場合についても、本発明は適用される。その場合、書き込まれたプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される。
第1の実施形態における回転多面鏡制御部のブロック図 第1の実施形態における回転多面鏡制御部の主要ブロック図のタイミングチャート 第1の実施形態における回転多面鏡制御部の主要ブロック図のタイミングチャート 第1の実施形態における回転多面鏡制御部の主要ブロック図のタイミングチャート 第1の実施形態における回転多面鏡制御部の動作概要図 第1の実施形態を含む光学走査装置の構成図 第3の実施形態における回転検出回路のブロック図 モータ制御回路のブロック図 回転多面鏡駆動回路のブロック図 駆動制御信号のタイミング図 駆動制御信号のタイミング図 モータ制御素子の回路図 画像形成装置のブロック図 画像形成装置の断面図
符号の説明
1 レーザダイオード(LD)
2 ビーム検出(BD)回路
4 ビーム検出(BD)信号ゲートブロック
7 ビーム検出(BD)ゲート信号発生回路
10 速度可変カウント用ビーム検出(BD)信号発生回路
12 速度制御用ビーム検出(BD)信号発生回路
16 速度可変ブロック
17 目標速度入力制御回路
19 目標速度設定レジスタ
21 可変範囲設定回路
23 速度可変カウンタ
25 スキャナクロック(SCCLK)発生回路
27 速度制御ブロック
28 分周器(1/2)
30 カウント開始信号a発生回路
32 カウンタa
33 可変速度値aラッチ
36 カウント開始信号b発生回路
38 カウンタb
39 可変速度値bラッチ
44 加速命令信号
45 減速命令信号

Claims (4)

  1. 画像信号に基づいて変調されたレーザの回転多面鏡による反射光で像担持体を走査することにより前記像担持体上に潜像を形成する画像形成装置において、前記回転多面鏡の回転周期を検出し、あらかじめ定めた回転数における回転周期を基準周期とし、該回転周期と基準周期を比較することにより加速命令信号あるいは減速命令信号を出力することにより回転多面鏡の回転数を制御する回転多面鏡制御装置であって、
    前記レーザを検出しビーム検出信号を出力するビーム検出手段と、
    前記ビーム検出信号の周波数を(1/m)に分周して前記回転多面鏡の速度制御クロック信号とする速度制御クロック生成手段と、
    前記ビーム検出信号の周波数を(1/n)に分周して前記回転多面鏡の速度可変クロックとする可変速度クロック発生手段と、
    前記回転多面鏡があらかじめ定めた回転数で回転する際の該ビーム検出信号の周期をm倍にした値を前記回転多面鏡の目標速度値として格納する目標速度設定手段と、
    前記目標速度値を初期値とし前記速度可変クロックによりカウントアップあるいはカウントダウンすることにより回転多面鏡の目標速度を可変する目標速度可変手段と、
    前記目標速度可変手段のカウントアップあるいはカウントダウン値を設定する可変範囲設定手段と、
    基準クロック信号を生成する基準クロック信号発生手段と、
    前記基準クロック信号を以って前記速度制御クロック信号の奇数番目にカウントを開始し、前記目標速度可変手段出力値までカウントする第1カウント手段と、
    前記基準クロック信号を以って前記速度制御クロック信号の偶数番目にカウントを開始し、前記目標速度可変手段出力値までカウントする第2カウント手段とを有し、
    前記第1カウント手段と前記第2カウント手段の両方がカウント停止している期間は回転多面鏡の駆動手段に加速命令信号を出力し、
    前記第1カウント手段と前記第2カウント手段の両方がカウント動作をしている期間は回転多面鏡の駆動手段に減速命令信号を出力し、
    前記第1カウント手段と前記第2カウント手段の一方がカウント動作をしている期間は回転多面鏡の駆動手段に加速命令信号及び減速命令信号の何れも出力しないことにより回転多面鏡の回転数を可変速制御することを特徴とする回転多面鏡制御装置。
  2. 前記速度制御クロック信号の前記ビーム検出信号に対する分周比mを前記回転多面鏡の面数と同一値、整数倍値あるいは前記回転多面鏡の面数内の因数値とし、
    前記速度可変クロックの前記ビーム検出信号に対する分周比nを前記速度制御クロック信号の前記ビーム検出信号に対する分周比m以上とすることを特徴とする請求項に記載の回転多面鏡制御装置。
  3. 画像信号に基づいて変調されたレーザの回転多面鏡による反射光で像担持体を走査することにより前記像担持体上に潜像を形成する画像形成装置において、回転多面鏡の回転周期を検出し、あらかじめ定めた回転数における回転周期を基準周期とし、該回転周期と基準周期を比較することにより加速命令信号あるいは減速命令信号を出力することにより回転多面鏡の回転数を制御する回転多面鏡制御装置であって、
    前記回転多面鏡の回転周期を検出し回転検出信号を出力する回転検出手段と、
    前記回転検出信号の周波数を(1/p)に分周して前記回転多面鏡の速度制御クロック信号とする速度制御クロック生成手段と、
    前記回転検出信号の周波数を(1/q)に分周して前記回転多面鏡の速度可変クロックとする可変速度クロック発生手段と、
    前記回転多面鏡があらかじめ定めた回転数で回転する際の前記ビーム検出信号の周期をp倍にした値を前記回転多面鏡の目標速度値として格納する目標速度設定手段と、
    前記目標速度値を初期値とし前記速度可変クロックによりカウントアップあるいはカウントダウンすることにより回転多面鏡の目標速度を可変する目標速度可変手段と、
    前記目標速度可変手段のカウントアップあるいはカウントダウン値を設定する可変範囲設定手段と、
    基準クロック信号を生成する基準クロック信号発生手段と、
    前記基準クロック信号を以って前記速度制御クロック信号の奇数番目にカウントを開始し、前記目標速度可変手段出力値までカウントする第1カウント手段と、
    前記基準クロック信号を以って前記速度制御クロック信号の偶数番目にカウントを開始し、前記目標速度可変手段出力値までカウントする第2カウント手段とを有し、
    前記第1カウント手段と前記第2カウント手段の両方がカウント停止している期間は回転多面鏡の駆動手段に加速命令信号を出力し、
    前記第1カウント手段と前記第2カウント手段の両方がカウント動作をしている期間は回転多面鏡の駆動手段に減速命令信号を出力し、
    前記第1カウント手段と前記第2カウント手段の一方がカウント動作をしている期間は回転多面鏡の駆動手段に加速命令信号及び減速命令信号の何れも出力しないことにより回転多面鏡の回転数を可変速制御することを特徴とする回転多面鏡制御装置。
  4. 前記速度制御クロック信号の前記回転検出信号に対する分周比mを前記回転多面鏡が1周する間に出力される前記回転検出信号のパルス数と同一値、整数倍値あるいは因数値とし、
    前記速度可変クロックの前記回転検出信号に対する分周比qを前記速度制御クロック信号の前記ビーム検出信号に対する分周比p以上とすることを特徴とする請求項に記載の回転多面鏡制御装置。
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