JP4816568B2 - 薬剤揮散装置 - Google Patents

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Description

本発明は、芳香剤または消臭剤等の揮散性薬剤を含む粒状のゲル状もしくは固体状薬剤を収容して使用期間を通して一定の芳香、消臭等の効果が得られる揮散性薬剤を揮散させる薬剤揮散装置に関する。
従来よりトイレ、リビング、台所、玄関、自動車の中等で用いる芳香剤、消臭剤等が数多く製品化されている。これらの芳香剤、消臭剤等は、通常プラスチック製の容器内に消臭作用、脱臭作用等を有する揮散性薬剤を含む液体状、固体状、ゲル状等の状態にした薬剤が収容され、該容器の開口部を通じて、揮散性薬剤を大気中に揮散させることにより、その効果を発揮するものである。
これらの芳香剤、消臭剤等の揮散性薬剤を収容する薬剤揮散装置については、多数の製品が開発、報告され、従来より薬剤揮散装置として、液体の薬剤を収容し、かつ、口元部を下方にした略密閉された容器と、前記口元部の下方位置に配設された揮散体と、前記容器の薬剤を口元部を介して揮散体に供給する供給体とを備えたものが知られている。
この種の薬剤揮散装置は、一般的に倒立型と称されるもので、口元部を上方に向けた正立型のものと同様、一般に広く利用されている。液体状の揮散性薬剤を用いた倒立型の薬剤揮散装置としては、液体の薬剤を内部に収容し、かつ、口元部を下方に向ける略密閉された倒立型の容器と、前記口元部の下方位置に配設された揮散体と、前記容器内の薬剤を前記揮散体に供給する供給体とを備えた揮散性薬剤徐放器において、前記容器内には、液面上側の上部空間に上端を開口させ、かつ、温度変化に応じて該上端の開口から上部空間内の気体を前記口元部に導いて容器外部に逃がすパイプが設けられ、前記供給体には、前記パイプを嵌合するための貫通孔が形成されている揮散性薬剤除放器が開示されている(例えば、特許文献1参照)。固体状あるいはゲル状の揮散性薬剤を用いた倒立型の薬剤揮散装置としては、揮散性薬剤を内部に収容する収容部と先端に形成された下端開口部とを有し、かつ、該下端開口部を下方に向けて略密閉された倒立型の薬剤収容容器、及び前記収容部が上下に摺動可能なように、該収容部の外周に嵌合して前記薬剤収容容器を保持するガイド部と揮散性薬剤の揮散開口部とを有する保持部材を備えている薬剤揮散装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献1に開示された液体状の揮散性薬剤を用いた倒立型の薬剤揮散装置は、容器の底部に位置する供給体から容器の下方にある揮散体へ薬剤を移行させるものであることから、供給体で薬剤を上方に吸上げるようにした正立型のものに比べ、薬剤が供給体を介して揮散体へ良好に供給され、一定の芳香、消臭効果が得られる点および薬剤の減少に伴う容器内への空気の流入がスムーズである点において優れている。しかしながら、液体状の揮散性薬剤を用いた倒立型の薬剤揮散装置は、容器、多孔質材等を用いた揮散体、樹脂の射出成型物等からなる供給体、台座、カバー、容器を支持するキャップ等の部品数が多く、また組立工数も増え、コストがかかり、また、部品の管理が煩雑であるという問題がある。
一方、特許文献2に開示された固体状あるいはゲル状の揮散性薬剤を用いた倒立型の薬剤揮散装置は、例えば、ゲル状の揮散性薬剤を収容するポット型の容器と、それに螺着する蓋部材からなり、該蓋部材に設けられた開口部を通じて、揮散性薬剤を外部に揮散させる正立型のものは、揮散性成分を含む空気はポット内に滞留し、ポット外への自然対流が起こりにくく、揮散性及び拡散性が低い上に揮散表面積及び薬剤組成が時間経過に伴って変化しやすいとういう問題を抱えるのに比べ、略密閉された倒立型の薬剤収容容器の収容部内の揮散性薬剤を、その下端開口部から適当な量だけ、薬剤収容容器を上方に引き上げて外部に露出させるために揮散性及び拡散性に優れている。しかしながら、時間経過に伴い、露出した部分の揮散性薬剤は収縮・減少し、自重により収容部内にある揮散性薬剤が下方に自然に沈下して露出する構造となっているが、揮散性薬剤が一つのゲルのために、室内の温度変化や室内の気流の変化により、ゲルの収縮が必ずしも均一に起こらず、沈下する時期が成り行きとなりやすく、使用期間を通して一定の芳香、消臭効果が得られない場合があるという問題がある。
特開平9−253185 特開2006−110142
本発明は、鋭意研究の結果、揮散性薬剤を粒状のゲル状もしくは固体状薬剤にして薬剤収容容器に収容し、開口部を下方に向けて倒立させることにより、液体状の揮散性薬剤を用いた倒立型の薬剤揮散装置の優位点である安定した薬剤の供給を可能とし、一定の芳香、消臭効果が得られるということを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明の目的とするところは、組立が簡単で、かつ、使用期間を通して一定の芳香、消臭等の効果が得られる薬剤揮散装置を提供することである。
上記課題を達成するために、請求項1記載の本発明は、揮散性薬剤を含む粒状のゲル状もしくは固体状薬剤を内部に収容する収容部と該収容部の周縁に設けられた嵌合部と該嵌合部と連なり先端に円筒状の首部を突出させて形成された開口部とを有し、かつ、該開口部より前記ゲル状もしくは固体状薬剤を前記収容部に収容し該開口部を蓋材で密封した後に該開口部を下方に向けて倒立させた薬剤収容容器、及び上部に前記嵌合部の外周に着脱自在に嵌合して前記薬剤収容容器を保持するホルダ部と前記揮散性薬剤を揮散させる揮散開口部と底部に前記ゲル状もしくは固体状薬剤を受ける受け皿部とを有する揮散室を備えている薬剤揮散装置であって、前記蓋材を取除くことにより前記ゲル状もしくは固体状薬剤が前記収容部から前記収容部に前記ゲル状もしくは固体状薬剤が残存した状態で前記揮散室に供給され前記揮散開口部より前記揮散性薬剤が揮散することを特徴とする薬剤揮散装置である。
また、請求項2記載の本発明は、請求項1記載の薬剤揮散装置において、前記揮散開口部が網目状に形成されていることを特徴とするものである。
このような構成を有する本発明の薬剤揮散装置は、以下の作用・効果を奏する。まず、本発明の薬剤揮散装置を使用するときは、薬剤収容容器の首部を突出させて形成された開口部を密封した蓋材を剥離して取除き、嵌合部の外周に揮散室のホルダ部を嵌合させ、その後、露出された開口部を下方に向けて倒立させることにより、薬剤収容容器の収容部に収容された粒状のゲル状もしくは固体状薬剤が揮散室の底部の受け皿部に所定量が供給されて外部に露出される。この露出されたゲル状もしくは固体状薬剤は、揮散室の揮散開口部を通じて、ゲル状もしくは固体状薬剤に含まれる揮散性薬剤が空気中に放出される。そして、例えば、揮散性薬剤が芳香剤であれば、芳香が外部に漂うことになる。揮散性薬剤が揮散すると、露出した部分のゲル状もしくは固体状薬剤は次第に収縮・減少していくが、それに伴って、収容部内にあるゲル状もしくは固体状薬剤が下方に自重により落下して供給され、外部に露出されるようになる。すなわち、露出した部分のゲル状もしくは固体状薬剤が収縮・減少するに伴って、薬剤収容容器内のゲル状もしくは固体状薬剤が新たに供給され、順次、継続的に繰返され新たなゲル状もしくは固体状薬剤が露出されることとなり、揮散性薬剤が、自動的に常に一定レベルで大気中に揮散される。
このように、本発明の薬剤揮散装置によれば、ゲル状もしくは固体状薬剤の収縮・減少の都度、新たなゲル状もしくは固体状薬剤が供給され使用期間を通して一定の芳香、消臭等の効果が得られるものである。さらに、薬剤収容容器の周縁に設けられた嵌合部の外周は揮散室のホルダ部に嵌合されて保持されており、薬剤収容容器を倒立させても薬剤揮散装置の転倒が防げるものである。
また、本発明の薬剤揮散装置は開口部を蓋材で密封した薬剤収容容器と揮散室からなり構造がシンプルなため、消費者にとっては取扱いが簡単であり、製造者にとって組立が簡単で、かつ部品数が少ないため組立工数も少なく、部品の管理の煩雑さがなくなるものである。
また、薬剤収容容器の嵌合部は揮散室のホルダ部と着脱自在な構成とすることにより、揮散室を容易に取り外せ、薬剤収容容器の開口部からパウチ等に収納された薬剤を充填することが容易となる。また、揮散室に設けた揮散開口部の開口総面積を変えることによりゲル状もしくは固体状薬剤の揮散性薬剤の揮散スピードをコントロールできる。さらに、揮散開口部を網目状に形成することにより、揮散室の強度を保持しつつ、揮散性薬剤の揮散スピードをより速くすることが可能になるものである。
本発明の実施形態について、図面を参照しながら以下に詳述する。
図1は本発明にかかる薬剤揮散装置を示す一部を断面とした正面図、図2は本発明にかかる薬剤揮散装置を示す平面図と底面図、図3は本発明にかかる薬剤揮散装置を示す図2(a)のy−y線断面図、図4は嵌合された状態を示す図3の円内の部分拡大図である。図中の1は本発明にかかる薬剤揮散装置、2はゲル状薬剤、10は薬剤収容容器、11は収容部、12は首部、13は開口部、14は嵌合部、14aは垂下り壁、15は側壁、20は揮散室、21はホルダ部、22は揮散開口部、23は受け皿部をそれぞれ示す。
本発明にかかる薬剤揮散装置の一実施形態は図1、図2、図3に示す通りである。図1は本発明にかかる正面図であり、図2の(a)は平面図であり点線部は薬剤収容容器に収容されたゲル状薬剤を表し、図2の(b)は底面図であり揮散室側から見た状態を示す。図3は図2(a)のy−y線断面図であって薬剤揮散装置の使用状態を示す縦断面図である。図1、図3に示すように本発明にかかる薬剤揮散装置1は、揮散性薬剤を含む粒状のゲル状薬剤2を内部に収容する収容部11と該収容部11の周縁に設けられた嵌合部14と該嵌合部14と連なり先端に円筒状の首部12を突出させて形成された開口部13とを有し、かつ、開口部13よりゲル状薬剤2を収容部11に収容し開口部13を蓋材(図示しない)で密封し、さらに該蓋材を被覆する合成樹脂製キャップ(図示しない)が首部12の周縁に嵌合され蓋材を保護した後に開口部13を下方に向けて倒立させた薬剤収容容器10、及び上部に嵌合部14の外周に着脱自在に嵌合して薬剤収容容器10を保持するホルダ部21と揮散性薬剤を揮散させる揮散開口部22と底部にゲル状薬剤2を受ける受け皿部23とを有する揮散室20を備えて構成される。
図1、図2の(a)、図3に示すように薬剤収容容器10は、先端に円筒状の首部12を突出させて形成された開口部13を有する略四角柱のボトル形状であって、首部12に連なる側壁15の周縁に設けられた嵌合部14は、側壁15より内方に一段低い段差を有する垂下り壁を形成して設けられている。嵌合部14の段差は、薬剤収容容器10に収容される薬剤の重量と薬剤収容容器10の厚さと揮散室20の厚さにより決めればよく、通常、揮散室20のホルダ部21の厚みと略同等にするのが外観上も好ましい。図4は嵌合された状態を示す図3の円内の部分の部分拡大図である。図4に示すように嵌合部14の垂下り壁14aの長さL(図4において上下方向)は長いほど揮散室20のホルダ部21が嵌合されて接触する面積が大きくなるので倒立させた薬剤収容容器10の安定性が増すが、長すぎると薬剤収容容器10から揮散室20を外しにくくなる。通常、2〜50mm程度である。
図1、図2の(b)、図3に示すように揮散室20は、上端部が開口された略四角柱の容器形状であって、上部に全周にホルダ部21とホルダ部21に連なる側壁に揮散開口部22と揮散開口部に連なる下端周縁部に受け皿部23とで構成されている。図4に示すようにホルダ部21は上端縁と嵌合部14の垂下り壁14aの長さLに対応する部分が相当し、薬剤収容容器10の嵌合部14に嵌合され、倒立された薬剤収容容器10を保持する。揮散開口部22は図1に示すように網目状に形成されている。なお、嵌合部14の形状は任意であるが、例えば外方に突出した凸部を設け、揮散室20のホルダ部21に嵌合したときに対向する部分に凸部を設けて、嵌合したときに嵌合部14の凸部がホルダ部21の凸部を乗り越えて係止されるものである。また、嵌合部14に外方に突出した複数の凸部を設けて、揮散室20のホルダ部21に設けた凸部に任意の位置で係止できるようにすることにより開口部13と受け皿部23の距離を可変とすることができる。そうすることにより、ゲル状薬剤2の供給量の変更が可能となる。また、複数の凸部は揮散室20のホルダ部21に設けてもよく、嵌合部14のいずれかでよい。
つぎに、各部の構成について詳細に説明する。薬剤収容容器10は図1、図2の(a)、図3に示すように、略四角柱のボトル形状の合成樹脂製の成形品であって、例えばブロー成形により調達される。首部12の外径は互いに対向する側壁15間のいずれの寸法よりも小さくされている。首部12の内径はゲル状薬剤2の大きさにもよるが15mm〜50mm程度である。15mm以下ではゲル状薬剤2の自重による落下が均一になりにくく、50mmより大きいとゲル状薬剤2の供給量が多くなりすぎて使用可能期間が短くなりすぎる。使用期間の設定との関係により、開口部13の内径を適宜設定すればよい。薬剤収容容器10に用いる合成樹脂としてはポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のバリア性のある合成樹脂が使用できる。成形方法はブロー成形やインジェクションブロー成形や射出成形を用いることができるが、成形性、コスト、使用材料が少なく減容化できる等の点でインジェクションブローが好ましい。また、ボトル形状は一実施形態の形状に限定されるものではなく、円柱状、角柱状あるいは卵型等にできる。
揮散室20の形状は図1、図2の(b)、図3に示すように一実施形態で示したような略四角柱の容器形状に限定されるものではなく、円筒形、円錐台形、角柱、角錐形、角錐台形等でもよい。揮散室20のホルダ部21の形状は、薬剤収容容器10の嵌合部14の外形に合せて嵌合可能な形状にすればよい。揮散開口部22の形状、開口の個々の大きさ及び開口総面積は粒状のゲル状薬剤2が薬剤揮散装置1の外へ溢れない大きさの網目状、スリット状あるいは複数の孔部を設ける等して、所定の芳香、消臭効果及び所定の使用期間に亘って該効果が持続できるように適宜設計すればよいが、揮散室20の強度が保持でき、かつ揮散開口部の開口総面積を大きくできる網目状が好ましい。揮散開口部22の開口総面積を大きくするとゲル状薬剤2に含まれる揮散性薬剤の揮散スピードが速くなり、逆に小さくすると遅くなり揮散開口部の開口総面積の大小により揮散スピードをコントロールできる。揮散室20に使用できる合成樹脂はポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が使用でき、成形方法は射出成形が望ましい。
蓋材は、薬剤収容容器10にゲル状薬剤2を充填後、開口部13を密封し、使用に際しては取除くものであり、薬剤収容容器10と接着し、かつ容易に剥離できる構成にすることが好ましく、通常、基材層/中間層/熱接着性樹脂層ないしは基材層/熱接着性樹脂層が順次積層された積層材が使用される。基材層にはナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等の二軸延伸されたプラスチックフィルム並びにこれらのフィルムにポリビニルアルコール、塩化ビニリデン等のバリア材がコートされたフィルム及び酸化アルミニウム等の金属酸化物や酸化珪素等の無機物が蒸着されたフィルムが使用される。中間層にはエチレンビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール等のバリアフィルム、アルミ箔、アルミ等の金属が蒸着されたフィルム及び上記基材層に使用されるフィルムが使用される。熱接着性樹脂層には、ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、ポリプロピレンないしは易剥離性熱接着性樹脂(EPR)等が用いられる。なお、EPRの易剥離性を付与する方法として表面に接着力の弱い薄層を設けた多層構成とする方法や、相溶性の少ない樹脂をブレンドするなどの構成により易剥離性を発現させる方法などの公知のものが適宜採用される。上記の各層はドライラミネーション法やエクストルージョンラミネーション法等の公知の技法により積層される。また、蓋材を保護する合成樹脂製キャップにはポリエチレンやポリオレフィン等の合成樹脂を射出成形したものが使用される。
次に、薬剤揮散装置1の組立方法と使用方法について説明する。先ず、正立状態の薬剤収容容器10には揮散性薬剤を含む粒状のゲル状薬剤2が開口部13より収容部11に所定量充填され、その開口部13に蓋材の熱接着性樹脂層面を当接させて剥離可能に熱接着され密封される。そして、首部12を下方に向けて薬剤収容容器10を倒立させて嵌合部14を揮散室20のホルダ部21に嵌合させて薬剤収容容器10と揮散室20が一体化され薬剤揮散装置1は完成する。その後、薬剤揮散装置1をシュリンクフィルム等でオーバーラッピングされて販売される。なお、薬剤収容容器10を正立させて嵌合部14に揮散室20のホルダ部21を嵌合させて一体化した後に倒立させてもよいものである。
薬剤揮散装置1を購入した消費者は、シュリンクフィルムを取除き、薬剤収容容器10をホルダ部21より取り外す。薬剤収容容器10の首部12に取り付けられた合成樹脂製キャップ(図示せず)を外した後に蓋材を剥離して取除き、薬剤収容容器10の嵌合部14に揮散室20のホルダ部21を嵌めて一体化した後に開口部13を下方に向けて一体化された薬剤収容容器10と揮散室20を倒立させて使用する。そうすることにより、薬剤収容容器10内に収容された粒状のゲル状薬剤2は、揮散室20の受け皿部23に自重により落下して供給され、図3に示すように揮散室20内に供給されたゲル状薬剤2が開口部13に達すると供給量がほぼ飽和状態となり供給が一旦停止され、外部に露出される。そして、揮散室20内の露出されたゲル状薬剤2に含まれる揮散性薬剤が揮散室20の揮散開口部22を通じて、大気中に徐々に放出され、例えば、揮散性薬剤が芳香剤であれば、芳香が外部に漂うことになる。その後、揮散性薬剤が揮散すると、露出した部分のゲル状薬剤2は次第に収縮・減少していくが、それに伴って、収容部11内にあるゲル状薬剤2が下方に自重により落下して供給され、外部に露出するようになる。すなわち、露出した部分のゲル状薬剤2が収縮・減少するに伴って、薬剤収容容器10内のゲル状薬剤2が新たに供給され、順次、継続的に繰返され新たなゲル状薬剤2が露出されることとなり、揮散性薬剤が、自動的に常に一定レベルで大気中に揮散される。このような構成にすることによって、本発明の薬剤揮散装置1はゲル状薬剤2の収縮・減少の都度、新たなゲル状薬剤2が供給され使用期間を通して一定の芳香、消臭等の効果が得られるものである。さらに、使用期限に達すると、薬剤収容容器10を揮散室20から取り外し、その状態でパウチ等に収納されたゲル状薬剤を充填し、再度、揮散室20を薬剤収容容器10に嵌合して一体化させ再使用することができる。このように本発明の薬剤揮散装置1は揮散室20及び薬剤収納容器10を再利用できるので、資源の有効活用の観点からも好ましい形態である。なお、ゲル状薬剤を充填した薬剤収容容器を詰め替え用として使用することもできる。
本発明の薬剤揮散装置1に用いられる薬剤は、薬剤収容容器10の開口部13から自重で落下する必要があり、粒状のゲル状薬剤2を採用する。ゲル状薬剤2は、水不溶性の吸水性高分子の含水ゲルに揮散性薬剤が含まれたものである。また、揮散性薬剤は、揮散性のある薬剤であれば限定されず、芳香剤、消臭剤、防虫剤等、各種のものを選択することができる。なお、揮散性薬剤には、主薬剤の有効成分に加えて、各種の製剤添加物、例えば、賦形剤(基剤、希釈剤、充填剤、増量剤等)、補助剤(増粘剤、結合剤、分散剤等)、添加剤(着色剤、光沢剤、抗酸化剤、保存剤等)を含めることができる。
水不溶性の吸水性高分子としては、ポリアクリル酸塩系の架橋高分子、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合物ケン化物、ポリビニルアルコール−無水マレイン酸反応物、イソブチレン−マレイン酸共重合体の架橋高分子、ポリアクリロニトリル系ケン化物、ポリエチレンオキシド系及びでんぷん系高吸水性高分子、でんぷん−アクリロニトリルグラフト重合体ケン化物、でんぷん−アクリル酸グラフト重合物、カルボキシメチルセルロースの架橋高分子などが挙げられる。
また、粒状のゲル状薬剤2(水不溶性の吸水性高分子の含水ゲル)の形状は特に限定されるものではなく、ビーズ状、球状、多角形状等でよいが、自重による落下適性の面からビーズ状、球状が好ましい。粒状のゲル状薬剤2の大きさは、薬剤収容容器10の開口部13からの落下適性や揮散スピードの決定要素となる粒状の含水ゲルの表面積で適宜決めればよい。通常、ビーズ状、球状であれば、吸水性高分子の含水後の状態で長径が2mm〜10mmが芳香、消臭効果及び自重による落下適性の点で好適である。また、揮散性薬剤を含む粒状の薬剤は、一実施形態で示すゲル状薬剤に限定されるものではなく、例えば樟脳のような昇華性を有する薬剤であれば粒状のゲル状薬剤に代えて粒状の固体状薬剤を用いることができる。
本発明にかかる薬剤揮散装置を示す一部を断面とした正面図である。 本発明にかかる薬剤揮散装置を示す平面図と底面図である。 本発明にかかる薬剤揮散装置を示す図2(a)のy−y線断面図である。 嵌合された状態を示す図3の円内の部分拡大図である。
符号の説明
1 薬剤揮散装置
2 ゲル状薬剤
10 薬剤収容容器
11 収容部
12 首部
13 開口部
14 嵌合部
14a 垂下り壁
15 側壁
20 揮散室
21 ホルダ部
22 揮散開口部
23 受け皿部
L 垂下り壁の長さ

Claims (2)

  1. 揮散性薬剤を含む粒状のゲル状もしくは固体状薬剤を内部に収容する収容部と該収容部の周縁に設けられた嵌合部と該嵌合部と連なり先端に円筒状の首部を突出させて形成された開口部とを有し、かつ、該開口部より前記ゲル状もしくは固体状薬剤を前記収容部に収容し該開口部を蓋材で密封した後に該開口部を下方に向けて倒立させた薬剤収容容器、及び上部に前記嵌合部の外周に着脱自在に嵌合して前記薬剤収容容器を保持するホルダ部と前記揮散性薬剤を揮散させる揮散開口部と底部に前記ゲル状もしくは固体状薬剤を受ける受け皿部とを有する揮散室を備えている薬剤揮散装置であって、前記蓋材を取除くことにより前記ゲル状もしくは固体状薬剤が前記収容部から前記収容部に前記ゲル状もしくは固体状薬剤が残存した状態で前記揮散室に供給され前記揮散開口部より前記揮散性薬剤が揮散することを特徴とする薬剤揮散装置。
  2. 前記揮散開口部が網目状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の薬剤揮散装置。
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