JPH0545309Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は芳香剤の定量供給装置に関し、更に詳
細に説明すると、シリカを主体とする粒状体また
は粉状体に香料を含浸させた芳香剤を収納容器に
収納し、この収納容器より所定量の芳香剤を簡易
迅速に取出すことができるようになされた芳香剤
の定量供給装置に関する。

〔従来の技術〕

近時、芳香剤を車両の車室内に配置し、車室内
のタバコ臭等の悪臭を消臭させるものが種々提案
されている。これらの芳香剤はビン詰めされた液
体またはゲル状の芳香剤であつたり、または粒状
体または粉状体に香料を含浸させた固定芳香剤で
ある等種々の形態のものが存在する。

また、ガソリンスタンド等で、洗車した自動車
の灰皿に芳香剤を散布して車室内を芳香剤の香り
で満たすようなサービスも行われるようになつ
た。

〔考案が解決しようとする課題〕

然し乍ら、従来の芳香剤を自動車等の灰皿に供
給する場合には、液体の芳香剤は取扱いが不便で
あり、またゲル状の芳香剤は外観が悪い欠点を有
し、粒状体または粉状体の芳香剤は取扱いが容易
で、然も外観が変化せず灰皿に用いるのが最適で
あるが、所定量の芳香剤を簡易迅速に灰皿に供給
することができない欠点を有していた。また粒状
体または粉状体の芳香剤は散乱し易く、所定量の
芳香剤を計量して供給する場合に飛散し、経済性
に欠けるものであつた。

本考案の目的は、簡易迅速に粒状体または粉状
体からなる芳香剤を供給することができ、然も所
定量の芳香剤を確実に供給でき、この際芳香剤が
飛散する虞れがなく外観が優れ、且つ安全性及び
経済性に優れた芳香剤の定量供給装置を提供する
ものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は上述せる問題点に鑑みてなされたもの
で、基台に取付けられるホルダと、該ホルダに取
付けられ、開口部に蓋体の取付けられた収納容器
と、該収納容器に収納されたシリカを主体とする
粒状体または粉状体に香料を含浸させ芳香剤とを
備え、前記収納容器は開口部を下にしてホルダに
取付けられ、前記収納容器の蓋体には前記開口部
と連通する透孔が形成され、前記蓋体の外側に芳
香剤の計量部を有し、且つ略水平方向に摺動する
スライダが配設され、該スライダの外側に放出口
を有するカバー部材が配設され、前記スライダの
計量部が前記蓋体の透孔と連通する状態で前記計
量部に所定量の芳香剤が供給され、前記スライダ
を摺動させて前記計量部をカバー部材の放出口に
位置させた場合に、前記透孔が遮蔽されると共に
前記計量部に供給された所定量の芳香剤が放出口
より外部に供給されるようになされていることを
特徴とする。

〔作用〕

本考案に依れば、シリカを主体とする粒状体ま
たは粉状体に香料を含浸させた芳香剤を収納容器
に収納し、収納容器の蓋体の外側に設けたスライ
ダの計量部に所定量の芳香剤を透孔より供給する
と共に、スライダの摺動により所定量の芳香剤が
カバー部材の放出口より外部に供給され、再びス
ライダを摺動させて蓋体の透孔と計量部とを連通
させることにより計量部に所定量の芳香剤が供給
されるものである。

〔実施例〕

以下本考案に係る芳香剤の定量供給装置を図面
を参照して詳述する。

第１図乃至第７図は、本考案に係る芳香剤の定
量供給装置の一実施例の概略を夫々示すもので、
この芳香剤の定量供給装置１はシリカを主体とす
る粒状体または粉状体に香料を含浸させて形成し
た芳香剤２が用いられる。特に灰皿等に供給して
使用する芳香剤２であるので、難燃性を有するシ
リカを主体とするものが好ましい。この芳香剤２
は粒状体の場合は、５〜10メツシユの大きさの球
状体が用いられ、多種のカラーを付与した香料を
含浸させる。例えばレモンの香り、ラベンダーの
香り等の香料を用いる。尚粒状体に香料を含浸さ
せたものの他、無香料の粒状体を10％程度混入し
た芳香剤２であつてもよく、更にシリカにアルミ
ナを混入したものを用いることもできる。

この芳香剤２は、第１図に示す収納容器３に収
納される。収納容器３は基台４に取付けられるホ
ルダ５に着脱自在に取付けられる。収納容器３の
上部（第１図では下部）には開口部７が形成さ
れ、この開口部７より芳香剤２を注入する。尚芳
香剤の注入口を別途形成することもできる。

収納容器３の開口部７には第３図に示す如く、
透孔９が中央に形成された蓋体８が取付けられ、
この透孔９は前記開口部７と連通状態に形成され
ている。蓋体８の外周部には係止片１１が形成さ
れ、ホルダ５の支持穴１２の内周縁に形成された
係止部１３に蓋体８の係止片１１が係止されて収
納容器３が開口部７を下にして取付けられるよう
になされている。また蓋体８には第３図で見て底
壁１５の下部に下方に突出する支持片１６が形成
され、この支持片１６に第４図及び第５図に示す
カバー部材１８が取付けられ、底壁１５とカバー
部材１８との間に適宜の間隔が形成されている。
そして、この底壁１５とカバー部材１８との間
に、第６図及び第７図に示すスライダ２１が配設
されている。

前記スライダ２１は計量部２３を有し、この計
量部２３は前記蓋体８の透孔９と通常時連通する
ようにスプリング２５付勢されている。即ち蓋体
８の底壁１５に突出形成された係止ピン２７とス
ライダ２１に形成された係止ピン２８間にスプリ
ング２５の両端が取付けられ、該スプリング２５
の付勢によりスライダ２１の計量部２３が透孔９
の下方に位置するようになされている。この計量
部２３は上下方向に貫通した形状に形成され、こ
の計量部２３の下端はカバー部材１８により通常
時遮蔽されている。

前記カバー部材１８の底部の端部側には放出口
３１が形成され、この放出口３１はスライダ２１
の底部３３により通常時遮蔽され、収納容器３内
が密閉状態を保ち、芳香剤２の香料が飛散しない
ようになされている。

また前記スライダ２１は略水平方向に摺動可能
に配設され、スライダ２１の一側部には下方に突
出する操作片３５が形成されている。

尚本実施例ではスライダ２１の矢印ａ方向への
移動を規制するストツパー３７を底壁１５に形成
したが、ホルダ５側にストツパー３７を設けるこ
ともできる。

従つて、第１図に示す如く、通常の状態ではス
ライダ２１がスプリング２５付勢されて蓋体８の
透孔９とスライダ２１の計量部２３の上部が連通
状態にあり、収納容器３内の芳香剤２が開口部７
及び透孔９を介して計量部２３に充填された状態
にある。

この状態により、第２図に示す如く、灰皿その
他の容器４１の側壁４２を矢印ｂで示す方向より
操作片３５に押圧し、スライダ２１を矢印ａ方向
に摺動させると、計量部２３の下部がカバー部材
１８の放出口３１と連通状態となり、計量部２３
内の所定量の芳香剤２が灰皿その他の容器４１に
供給される。

次いでスライダ２１の矢印ａ方向への押圧を解
除すると、スライダ２１はスプリング２５により
矢印ａ方向とは逆方向に摺動し、スライダ２１の
底部３３が放出口３１を密閉状態とすると共に、
透孔９と計量部２３の上部が連通状態となり、所
定量の芳香剤２が再び計量部２３に供給される。

尚計量部２３の大きさは芳香剤２を少量供給で
きる大きさであればよく、芳香剤２の香料の種類
に応じて適宜形状変更して使用することができる
ものである。

〔考案の効果〕

以上が本考案に係る芳香剤の定量供給装置の一
実施例の構成であるが、斯る構成に依れば、シリ
カを主体とする粒状体または粉状体に香料を含浸
させた芳香剤を収納容器に収納し、収納容器の蓋
体の外側に設けたスライダの計量部に所定量の芳
香剤を透孔より供給すると共に、スライダの摺動
により所定量の芳香剤がカバー部材の放出口より
外部に供給され、再びスライダを摺動させて蓋体
の透孔と計量部とを連通させることにより計量部
に所定量の芳香剤が供給されるので芳香剤を簡易
迅速に供給することができ、芳香剤が無駄に飛散
する虞れがなく経済性に優れ、またシリカを主体
とする芳香剤であるので安全性に優れ、シリカに
種々の色彩の香料を含浸させたので外観も優れ、
自動車等の灰皿に芳香剤を注入すれば車室内にさ
わやかな香りを芳香させることができ、芳香剤の
交換も簡易に行うことのできる芳香剤の定量供給
装置を得ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第７図は本考案に係る芳香剤の定量
供給装置の一実施例の概略を夫々示すもので、第
１図は側面図、第２図はスライダの作動状態の一
部断面側面図、第３図は蓋体の断面図、第４図及
び第５図はカバー部材の断面図及び底面図、第６
図及び第７図はスライダの断面図及び底面図であ
る。 図中、１……芳香剤の定量供給装置、２……芳
香剤、３……収納容器、４……基台、５……ホル
ダ、７……開口部、８……蓋体、９……透孔、１
６……支持片、１８……カバー部材、２１……ス
ライダ、２３……計量部、２５……スプリング、
３１……放出口、３５……操作片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基台に取付けられるホルダと、該ホルダに取付
   けられ、開口部に蓋体の取付けられた収納容器
   と、該収納容器に収納されたシリカを主体とする
   粒状体または粉状体に香料を含浸させた芳香剤と
   を備え、前記収納容器は開口部を下にしてホルダ
   に取付けられ、前記収納容器の蓋体には前記開口
   部と連通する透孔が形成され、前記蓋体の外側に
   芳香剤の計量部を有し、且つ略水平方向に摺動す
   るスライダが配設され、該スライダの外側に放出
   口を有するカバー部材が配設され、前記スライダ
   の計量部が前記蓋体の透孔と連通する状態で前記
   計量部に所定量の芳香剤が供給され、前記スライ
   ダを摺動させて前記計量部をカバー部材の放出口
   に位置させた場合に、前記透孔が遮蔽されると共
   に前記計量部に供給された所定量の芳香剤が放出
   口より外部に供給されるようになされていること
   を特徴とする芳香剤の定量供給装置。