JP3394109B2 - 揮散性薬剤の収容装置 - Google Patents

揮散性薬剤の収容装置

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JP3394109B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芳香剤、消臭剤、防虫
剤のような、揮散性の薬剤が内部に収容され、該薬剤を
外部に揮散して、トイレや洗面所の芳香・消臭装置、及
び、蚊取線香代わりの防虫装置等に用いることができ
る、揮散性の薬剤を収容してなる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、芳香剤や消臭剤等の薬剤をゲ
ル化させた薬剤ゲルを容器内に収容して、容器に設けら
れた開口部から薬剤を徐々に外部に揮散させるように形
成された薬剤収容装置が広く用いられている。一般に上
記の薬剤は空気よりも重いため、薬剤を揮散させる開口
部を容器の上方に設けて載置しただけでは、薬剤の揮散
効率があまり良くないという問題があった。
【0003】そこで、容器の開口部を容器下方に設け、
容器の下方から薬剤を揮散させるように構成した、各種
の収容装置が公知である。このような薬剤の収容装置は
例えば下記〜の公報に記載されている。
【0004】実公昭63−23092号公報:実質上
香料を浸透通過させない材料にて形成した広い開口を有
する香料容器と、香料を徐々に浸透通過させ得る軟質ポ
リマーにて形成した蓋と、使用時に前記開口を下方に向
けて設置面より離隔した位置に保持する保持具とを備え
る香料揮散器。この香料揮散器は、蓋体が上方に位置す
る場合には蓋と香料との接触が断たれ香料は外部に全く
散気されないが、使用時に揮散器の上下をひっくりかえ
すことで、香料がその下方に位置する軟質ポリマーの蓋
に徐々に浸透して外部に透過し、蓋と設置面との空間を
通して芳香が揮散するものである。
【0005】実開平6−36644号公報:開口部が
形成された椀状の容器本体の内部にゲル状芳香剤を収納
し、上記開口部を覆うように気体透過性部材を配設し、
上記開口部に蓋部材を嵌着してこれを密封し、上記気体
透過性部材を容器本体と蓋部材との間で挟持してゲル状
芳香剤を容器本体内に保持するものであり、蓋部材の一
部に切り取り可能な開封部材を設けた芳香剤容器。これ
は、内部に芳香剤ゲルを充填し、その上を気体透過性膜
で覆い外蓋で缶詰状に密封したものである。使用時に
は、外蓋(開封部材)を取り去り揮散口を下にして別体
の台の上に載置すると、芳香剤は芳香剤ゲルの下に位置
する気体透過性の膜を透過して外部に揮散する。
【0006】実開昭60−180434号公報:底面
が開口された容器本体と、この容器本体を支持する底蓋
部とを有し、上記容器本体が透明に形成され内部に芳香
剤ゲルを収容し底蓋部に対して着脱可能に結合され、上
記底蓋部は周辺域にて容器本体を結合しその周辺域より
内側で容器本体の芳香剤ゲルを接触保持し、揮散した芳
香剤を下方へ導出する揮散口を有する支持板部と、揮散
口からの揮散芳香剤を側方から外部へ導出する第2の揮
散口を有する底蓋本体部とから構成した芳香剤収容容
器。この芳香剤収容容器は、芳香剤ゲルが支持板の上方
に位置し、芳香剤成分は支持板に設けられた揮散口を経
て底蓋の側方の第2の揮散口から外部に揮散するように
構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の芳香剤収容装置
は、芳香剤の置かれた位置よりも下方から外部に芳香剤
が揮散していくため、芳香剤をその上方から外部に揮散
させる装置に比べ揮散効率は良好である。しかしなが
ら、上記従来の装置は、薬剤の揮散を開始するか或いは
停止するかの何方かの状態しかなく、芳香剤の揮散量を
任意に調節することはできない。
【0008】このような欠点を解決するために、例え
ば、容器本体に液体芳香剤の噴霧部材と蒸散用の揮散部
材とを設け、噴霧部材に連結した連結管と揮散部材に連
設した吸上げ部材を容器本体内部に導いて液体芳香剤中
に浸漬するようにした芳香剤発散容器が提案されている
(実開平6−36643号公報)。この装置は、液体芳
香剤を揮散部材によって自然に蒸散させる吸い上げ揮散
方式と、噴霧部材によって強制的に液体芳香剤を噴霧す
る噴霧発散方式とを同一の容器に兼ね備えたものであ
る。このものは、普段は内部の芳香剤が芯材を浸透して
外部にゆっくりと揮散しているが、容器の胴部を押して
スプレーすることで、容器内部の液体芳香剤が外部に霧
状に広がって強い効果が得られ、薬剤の揮散量を任意に
変えることができる。
【0009】しかし、このように容器をスプレー可能に
構成して、噴霧発散方式と吸い上げ揮散方式とを同一装
置に兼ね備えさせることは、容器の構造が複雑になりコ
ストが大きく上昇してしまう。又、薬剤の揮散量が大き
くなるのは、スプレーした時だけであり、揮散量の大き
な状態を長時間維持することはできない。又、上記の装
置では液体状の揮散性薬剤を使用する必要があるが、液
体状の薬剤はゲル状の薬剤と比較して、非常に取り扱い
にくいという欠点があった。例えば、スプレーした際、
薬剤が壁、床、衣類、人体等にかかり易く、薬剤がかか
った部分がシミになったり、人体に対する安全性が懸念
されるため、スプレーの方向等に大きな注意が必要であ
る。
【0010】本発明は、上記従来技術の欠点を解決する
ためになされたものであり、薬剤の揮散量を任意に調節
して、特に薬剤の効果を強く発揮させることを随時行う
ことができ、その状態を保持可能であり、しかも低コス
トで安全性が高く、取り扱いの容易な揮散性薬剤の収容
装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、(1)芳
香剤、防虫剤、消臭剤等の揮散性の薬剤がゲル状に形成
された薬剤ゲルが、容器本体と該容器本体に被嵌される
筒状の蓋体とからなる薬剤容器の内部に収容され、上記
容器本体はカップ部と該カップ部の側面を囲み蓋体と被
嵌可能である筒状の被嵌部とから形成され、上記薬剤が
薬剤容器に設けられた開口部から外部に揮散するように
形成された揮散性薬剤の収容装置であって、収容装置の
反転により薬剤の揮散量が変化する機構を備え、収容装
置が反転した際に安定した形状を有していることを特徴
とする揮散性薬剤の収容装置、(2)収容装置の反転に
より、薬剤容器の内部に収容された薬剤ゲルの空気接触
面積を変化させることで薬剤の揮散量を変化可能に構成
してなる上記(1)記載の揮散性薬剤の収容装置、
(3)収容装置の反転により、薬剤容器の内部に収容さ
れた薬剤ゲルが蓋体に落下することで、薬剤ゲルの空気
接触面積が大きくなるように構成してなる上記(2)記
載の揮散性薬剤の収容装置、(4)蓋体の内面側に薬剤
ゲルを保持するための台座が設けられている上記(3)
記載の揮散性薬剤の収容装置、(5)蓋体が容器本体に
対して伸縮自在に形成され、且つ蓋体の伸縮により開口
部の面積が調整可能に形成されている上記(1)、
(2)、(3)又は(4)記載の揮散性薬剤の収容装
置、を要旨とするものである。
【0012】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づき詳細に説
明する。図1は本発明の揮散性薬剤の収容装置の1例を
示し、(a)は外観斜視図であり、(b)はA−A線縦
断面図である。図1に示す本発明の収容装置1は、揮散
性の薬剤ゲル2としてゲル状に形成した芳香剤を内部に
収容してなる容器本体3と該容器本体3に被嵌される蓋
体4とから構成される。容器本体3は、底部よりも開口
部の広いカップ状に形成されたカップ部31と、該カッ
プ部31の側面を囲み蓋体4と被嵌可能である被嵌部3
2とから形成されている。
【0013】上記蓋体4は上記容器本体3を覆い伸縮可
能に被嵌され、蓋体4には薬剤を揮散させるための複数
の開口部5が設けられている。又、蓋体4の内部天井面
は容器本体3の開口周縁部と密着するように形成されて
いる。更に、蓋体4の内部の天井面の中心部には、収容
装置1を反転させた際に落下した薬剤ゲル2を中空に保
持するための台座10が設けられている。
【0014】本発明の収容装置において用いられる薬剤
ゲル2の薬剤としては、芳香剤、消臭剤、防虫剤等の揮
散性を有する薬剤であれば、特に限定されずに用いるこ
とができる。薬剤ゲルは上記の各種薬剤を水中に分散さ
せ、ゲル化剤でゲル化させて流動性のない状態として用
いられる。又、本発明においては、薬剤ゲルとして特に
ゲル化剤を使用せず、薬剤自体が空気中で徐々に揮散す
る固体状の薬剤等を用いてもよい。薬剤ゲル2の硬さ
は、反転させて落下させた場合に破壊しない程度であれ
ばよい。尚、薬剤ゲル2が破壊するかどうかは、薬剤ゲ
ルが落下する蓋体天井面の形状によっても異なるので、
その形状に応じて適宜きめるのが好ましい。
【0015】薬剤ゲル2は、未使用時(流通、保存等の
使用される前の状態)は、薬剤の揮散を防止するために
カップ部内に密封しておくのが好ましい。例えば図1の
実施例では、蓋体4の天井内面の周囲が容器本体3の開
口周縁部に密着するように構成されている。又、その他
の密封手段として、容器本体3の開口面をアルミシール
等で覆って薬剤ゲル2を充填した容器本体3を密封して
おいて、使用時に該アルミシールを剥離して使用するよ
うに構成してもよい。又、容器本体3の周囲に蓋体の端
部の突起6が螺合するようにネジ溝を切って、蓋体4を
容器本体3にねじ込み、蓋体を固定するようにすると更
に密封性が高まる。又、軟質合成樹脂製板の中蓋やプラ
スチックシート等を薬剤ゲルの表面に載置して密封して
もよい。尚、上記のアルミシール、中蓋及びプラスチッ
クシート等を用いた場合には、使用時にそれらを除去す
る手間がかかるため、そのような手間が不要という点か
らは、図1に示すように、単に蓋体4が容器本体3の開
口周縁部に密着するようにして密封するのが好ましい。
【0016】図2は図1の収容装置の容器本体及び蓋体
を示し、(c)は容器本体の断面図であり(d)は
(c)の上面図、(e)は蓋体の断面図であり(f)は
(e)の上面図である。本実施例では、図2に示すよう
に、容器本体3に対して蓋体4が上下に移動可能であり
任意の位置で係止可能に構成することで、容器本体3と
蓋体4とを伸縮可能にしている。図2(e)、(f)に
示したように、蓋体4には開放面側(図2(e)中では
下方)端部に、蓋体4の内方に突出する突起6が相対す
る位置に設けられている。又、図2(C)、(d)に示
すように、容器本体3には上記蓋体4の突起6と嵌合
し、蓋体4を任意の位置に係止可能な凹部7が該容器本
体3の側面の相対する位置に設けられている。凹部7は
高さ方向に一定の間隔で複数設けられている。蓋体4及
び容器本体3は熱可塑性樹脂により形成され、それ自身
ある程度弾性を有するため、蓋体4を引き上げたり押し
込んだりした場合に突起6の周囲がたわんで突起6の凹
部7への嵌合を容易に行える。
【0017】本発明の収容装置1において、容器本体3
に対して蓋体4を伸縮可能にする手段として、上記の突
起6と凹部7との嵌合以外の手段を用いることができ
る。例えば特に図示しないが、容器本体の周囲全体に螺
子溝を設け、該螺子溝に蓋体の突起が螺合するように
し、蓋体を回転させることで、上下に移動させることが
できる。このように構成した場合、容器本体及び蓋体の
両方ともに弾性のない硬い材質であっても問題なく使用
できる。
【0018】本発明の収容装置は、反転させた際に薬剤
の揮散量が変化する機構を備えるものであればよいが、
その薬剤の揮散量を変化させる機構は、薬剤容器内部の
薬剤ゲルの空気接触面積が、収容装置の反転により変化
するように構成するのが好ましい。反転により薬剤ゲル
の空気接触面積が変化するような構成としては、反転に
よって薬剤ゲルが容器本体から蓋体の上に落下すること
で、薬剤ゲルが空気と接触する面積が大きくなるように
形成するのが、機構が単純であり、価格的にも安価に形
成可能であるため好ましい。
【0019】尚、薬剤ゲル2を容器本体3から蓋体4へ
落下させた場合に、薬剤ゲル2と空気との接触面積を大
きくするには、薬剤ゲル2が容器本体3のカップ部31
から完全に離れるようにするのが好ましい。そのために
は、カップ部31と蓋体4との間に空間が形成されるよ
うに構成する。図1〜図2に示す実施例では、この空間
を作るために容器本体3に対して蓋体4が伸縮するよう
に形成しているが、蓋体4を伸縮可能に形成せずに、は
じめからカップ部31と蓋体4を離して空間を形成して
おいて、収容装置1を構成してもよい。
【0020】容器本体3のカップ部31内に充填されて
いる薬剤ゲル2を蓋体4上に落下させるには、薬剤ゲル
2とカップ部31の接触面に空気が入り易くすればよ
い。例えば、最も簡単な方法としては、カップ部31
(又は容器本体3全体)を柔軟な素材を用いて変形可能
に形成することである。この場合、収容装置1を反転さ
せた状態でカップ部31を外部から変形させれば、該カ
ップ部31内部に空気が入り薬剤ゲル2は容易に落下す
る。又、図1に示すようにカップ部31の形状を開口部
が底部よりも広くなるように形成すると、落下は更にス
ムーズになる。
【0021】又、カップ部31と薬剤ゲル2との間にに
空気を入り易くするには次のような手段を用いることも
できる。例えば図5(a)に示すように、カップ部31
の底部にピン9を設ける。このピン9は矢印方向に手で
押し倒した場合に容易に折れ、その際カップ部31の内
側に貫通する空気孔が形成されるようになっている。
又、図5(b)に示すように、予めカップ部31の底部
に該底部を貫通する空気孔12を設けておいて、空気孔
12の上に剥離可能なテープ13を貼付けて構成しても
よい。尚、上記のカップ部31内に空気を導入し易くす
る手段は併用してもよい。
【0022】本発明装置は、反転した際に、容器本体3
の薬剤ゲル2を蓋体4に落下可能な構成とした場合、薬
剤ゲル2と空気との接触面積を大きく変化させることが
可能となり、反転した際の薬剤の揮散量を大きく変化さ
せることができるが、更に、反転の際の薬剤の揮散量を
大きくしたい場合は、蓋体4に薬剤ゲル2を中空に保持
するための台座10を形成するのが好ましい。台座10
の具体的な形状は、例えば図6(a)に示すように、複
数の放射線状のリブを設ける構成や、又、同図(b)や
図1に示す如き表面の平滑な円形の台座10として形成
してもよい。上記のなかでも、図6(a)に示す如きリ
ブ状の台座は、薬剤ゲル2と空気との接触面積が大きく
なり、揮散量が大きくなる点から好ましい。
【0023】本発明の収容装置1において、蓋体4に薬
剤を外部に揮散するための開口部5が設けられている
が、この開口部5の大きさを調節可能に形成すること
で、薬剤の揮散量の細かい調節が可能となる。開口部5
を調節可能とする具体的な手段は、図1〜3に示すよう
な蓋体4と容器本体3の伸縮量を調節する方法以外に
も、蓋体の側面を二重構造として回転させ開口部の大き
さを調節できる。又、蓋体4に台座10を設けた場合の
開口部5の位置は、薬剤の揮散量を大きくする点から
は、反転して薬剤ゲル2が台座10の上に保持された状
態で、薬剤ゲル2の位置よりも下方に位置するように形
成するのが好ましい。
【0024】
【作用】図3は図1に示す収容装置の使用状態を示す外
観斜視図であり、図4は図1に示す収容装置の作用を説
明するための図である。図1に示す装置1を使用する場
合、図3及び図4(ア)に示すように、蓋体4を容器本
体3より引き出して反転し、容器本体3のカップ部31
の底部のピン9を折ってカップ部31内に貫通する空気
孔12をあけることで、薬剤ゲル2は蓋体4の台座10
の上に落下する。落下した薬剤ゲル2は底面部のみが台
座10表面と接触し、その他の部分は空気と接触する。
薬剤ゲル2の薬剤は台座10表面以外の部分から揮散
し、蓋体4の側面に形成された開口部5より外部に揮散
する。
【0025】〔薬剤揮散試験〕薬剤の揮散量の調節は、
図4に示すように、蓋体4(又は容器本体3)を上下し
て伸縮させ、蓋体4の引き出し量を変化させ開口部の面
積を変えることと、図4に示すように、収容装置1の反
転により薬剤ゲル2の位置を変えることの両方で行うこ
とができる。ここで、上記調節手段と揮散量の関係を明
確にするため、薬剤揮散試験を行った。この試験は、薬
剤容器内の薬剤ゲルの位置や開口面積の違いによる薬剤
ゲルの揮散量を、所定の経時期間毎に、下記の試験条件
にて測定したものである。試験結果を下記の表1及び図
7に示す。尚、薬剤揮散量は下記の数式1に示す薬剤ゲ
ルの重量変化に基いて算出した揮散率で比較した。
【数式1】揮散率%=〔初期重量(g) −経時後重量(g)
〕/初期重量(g) ×100
【0026】〔試験条件〕 薬剤処方:水性ゲル130g(サンプル数3) ・水 80重量% ・アルコール 10 〃 ・香料 4 〃 ・ゲル化剤 3 〃 ・その他 3 〃 環境 室温:10℃ 湿度:35% 収容装置 装置外表面積: 320cm2 開口面積: 20〜40cm2 (調節可能)
【0027】
【表1】 揮散率は<<<<の関係が見られた。
【0028】開口部5の開口面積を変化させる調節手段
は、揮散量の変化はそれほど大きくないので、例えば季
節の違う場合の温度の変化等による薬剤揮散量を調節す
る際に効果的である。又、収容装置1の反転により薬剤
ゲル2の位置を変化させる手段は、薬剤の揮散量を大き
く変化させることができる。
【0029】本発明の収容装置の使用方法の例として、
トイレの芳香剤として構成した場合には、通常、図4
(ウ)に示す状態にしておいて、僅かに芳香が揮散する
ようにしておき、トイレを使用する場合に収容装置1を
反転させて図4(イ)の状態とし、薬剤ゲル2を台座1
0上に落下させ芳香剤の揮散量を大きくして芳香を強
め、使用後退出する際に再び反転させて蓋体4が上部と
なるようにしておくことで、薬剤の持続期間を長くでき
経済的である。又、蚊取線香のような防虫あるいは殺虫
剤として使用した場合には、就寝時には収容装置を反転
させて揮散量を大きくしておき、起床時には、また反転
させて元にもどしておくことで、上記の芳香剤同様に使
用可能な期間を伸ばすことができる。又、消臭剤等に応
用した場合には、たばこを吸っているときに反転させ揮
散量を大きくし、通常は元に戻しておく等の使用方法が
挙げられる。このような、揮散量を大きく変化させる場
合であっても、本願発明の薬剤はゲル状のものを使用し
ているため、液体の薬剤を使用した場合のように周囲の
汚染の虞れがなく安全性も高い。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の揮散性薬
剤の収容装置は、反転により薬剤の揮散量が変化する機
構を備える構成を採用したことにより、従来の薬剤ゲル
を用いたものと比較して、簡単な操作で任意に揮散量を
変化させることができる。又、従来の液状の薬剤を用い
噴霧発散方式と吸い上げ揮散方式とを併用した装置と比
較して、装置の機構を簡単に形成することができ、しか
も簡単な操作で薬剤の揮散量を変化させ、その状態を維
持可能であり、安全性の高いものが得られる。
【0031】本発明装置において、収容装置の反転によ
り薬剤容器の内部に収容された薬剤ゲルの空気接触面積
を変化させることで薬剤の揮散量を変化可能に構成した
場合には、確実に上記効果が得られ、特に収容装置の反
転により薬剤容器の内部に収容された薬剤が蓋体に落下
することで薬剤ゲルの空気との接触面積が増大するよう
に構成した場合には、きわめて簡単な機構であり更に装
置自体を安価に提供することができる。例えば、通常は
薬剤ゲルをカップ部内におき、強い効果の必要な場合に
反転させ薬剤の揮散量を大きくすることで、薬剤ゲルの
使用量を抑えることができ使用期間を伸ばすことができ
る。
【0032】更に薬剤ゲルが蓋体に落下して空気との接
触面積が大きくなるように構成した際、蓋体に台座を形
成した場合には、薬剤の揮散量を大きくすることができ
る。
【0033】又、蓋体が容器本体に対して伸縮自在に形
成され、蓋体の伸縮により開口部の面積が調整可能に形
成されている場合には、全体の容積を小さくすることが
できるために、使用前の装置の保存、流通等における取
り扱いが容易である。又、開口部の面積を調節して、薬
剤の揮散量を、きめ細かく調整可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の揮散性薬剤の収容装置の1例を示し、
(a)は外観斜視図であり、(b)は(a)のA−A線
縦断面である。
【図2】図1の収容装置の容器本体及び蓋体をそれぞれ
示し、(c)は容器本体の断面図、(d)は(c)の上
面図、(e)は蓋体の断面図、(f)は(e)の上面図
である。
【図3】図1の収容装置の使用状態を示す外観斜視図を
示す。
【図4】図1の収容装置の作用を説明するための図であ
り、各使用状態の態様を示す断面図である。
【図5】容器本体のカップ部の外側の態様を示す外観図
である。
【図6】蓋体の天井部の態様を示す外観図である。
【図7】薬剤揮散試験の試験結果を示すグラフである。
【符号の説明】 1 揮散性薬剤の収容装置 2 薬剤ゲル 3 容器本体 4 蓋体 5 開口部 6 蓋体の突起 7 蓋体の突起と嵌合する凹部 10 台座

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香剤、防虫剤、消臭剤等の揮散性の薬
    剤がゲル状に形成された薬剤ゲルが、容器本体と該容器
    本体に被嵌される筒状の蓋体とからなる薬剤容器の内部
    に収容され、上記容器本体はカップ部と該カップ部の側
    面を囲み蓋体と被嵌可能である筒状の被嵌部とから形成
    され、上記薬剤が薬剤容器に設けられた開口部から外部
    に揮散するように形成された揮散性薬剤の収容装置であ
    って、収容装置の反転により薬剤の揮散量が変化する機
    構を備え、収容装置が反転した際に安定した形状を有し
    ていることを特徴とする揮散性薬剤の収容装置。
  2. 【請求項2】 収容装置の反転により、薬剤容器の内部
    に収容された薬剤ゲルの空気接触面積を変化させること
    で薬剤の揮散量を変化可能に構成してなる請求項1記載
    の揮散性薬剤の収容装置。
  3. 【請求項3】 収容装置の反転により、薬剤容器の内部
    に収容された薬剤ゲルが蓋体に落下することで、薬剤ゲ
    ルの空気接触面積が大きくなるように構成してなる請求
    項2記載の揮散性薬剤の収容装置。
  4. 【請求項4】 蓋体の内面側に薬剤ゲルを保持するため
    の台座が設けられている請求項3記載の揮散性薬剤の収
    容装置。
  5. 【請求項5】 蓋体が容器本体に対して伸縮自在に形成
    され、且つ蓋体の伸縮により開口部の面積が調整可能に
    形成されている請求項1、2、3又は4記載の揮散性薬
    剤の収容装置。
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