JP4815805B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は非水電解質二次電池の負極の改良に関わり、高い電気容量を有し、充放電サイクル特性に優れた非水電解質二次電池を提供するものである。
リチウムまたはリチウム化合物を負極とする非水電解質二次電池は、高電圧で高エネルギー密度が期待され、多くの研究が行われている。
これまで非水電解質二次電池の正極活物質には、LiMn24、LiCoO2、LiNiO2、V25、Cr25、MnO2、TiS2、MoS2などの遷移金属の酸化物およびカルコゲン化合物が知られおり、これらは層状もしくはトンネル構造を有し、リチウムイオンが出入りできる結晶構造を持ち、優れた充放電サイクル性を有している。
一方、負極活物質としては、容量は比較的小さいがリチウムを可逆的に吸蔵、放出でき、サイクル性、安全性に優れた炭素系材料、特に、黒鉛系の炭素材料を負極に用いたリチウムイオン電池が実用化されている。
しかし、黒鉛材料の理論容量は372mAh/gであり、理論密度が2.2g/ccと比較的低いことから、これに代わって、体積あたりで一層高容量な金属材料を負極として利用することが期待されている。
金属材料の中でも、特に、Siは4199mAh/g(理論密度2.33g/cc)と高容量で、数多くの改良検討がなされている。このSiは、高容量なSi負極であるが、充放電サイクル特性が重要な課題である。これは、充電反応と放電反応時のリチウムの挿入・脱離にともなうSi材料の膨脹・収縮の繰り返しによって電極合剤内の活物質同士あるいは活物質と導電剤間の接触抵抗が増大し、充放電に必要な集電ネットワ−クが悪化するために、充放電サイクル寿命を短くすることが解っている。このサイクル劣化メカニズムは、充電時に体積膨張を伴うAl,Si,Ge,Sn,Pb,In,Znに共通の課題であって、本発明の説明では、Siを中心に記述するが、上記の負極活物質のいずれにおいても同様な挙動であることは言うまでもない。
この充放電サイクル特性を改良する手段として、バインダ−の改良が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
すなわち、特許文献1では、ケイ素の酸化物を有する負極合剤中にアクリル酸ポリマ−、PVA,CMCの一種からなる水溶性ポリマ−を含有するものである。また、特許文献2では、SiO負極合剤中にアクリル酸ポリマ−を含有し、特に、架橋型ポリマ−が望ましいことが提案されている。これにより、電極合剤と集電体との結着性が良好な状態となり、その結果、充放電サイクルを改良するとしている。
なお、本願における合剤とは、活物質と導電材である炭素と結着剤の混合状態を指す。通常は、水や有機溶剤を用いてペ−ストとし、これを集電板上に塗布し、乾燥して得るものである。
特開平9−289022号公報 特開2000−348730号公報
しかしながら、上記の従来技術の場合には、合金−集電体間の密着性を改良することによるサイクル性の一定の改良効果は認められるが、充放電時の膨張収縮を引き起こす根本的な原因部位であるSi系活物質粉末間や活物質と導電剤粉末との間の集電能力に十分に配慮した方法とはいえないことが解った。このために、従来技術では、特に、2Cレ−トレベルの急速充放電サイクル性が不充分であるという課題を有していた。
本発明は、以上に鑑み、高容量かつ急速充放電サイクル性を改良し、電極合剤と集電体間のみならず、Si系活物質表面と結着剤との化学結合力を充分に強固な状態にすることによって、活物質間あるいは活物質と導電剤粉末との間の集電能力を十分なものとし、急速充放電サイクル性を有する非水電解質二次電池用負極を提供することを目的とする。
本発明の非水電解質二次電池は、前記従来の課題を解決するために、リチウムを可逆的に吸蔵放出可能な正極および負極および非水電解質とを含む非水電解質二次電池であって、前記負極が負極活物質として、Al,Si,Ge,Sn,Pb,In,Znから選ばれる少なくとも一種、あるいは各合金、あるいは各酸化物を含有し、かつ、結着剤としてポリマレイン酸ナトリウムあるいはポリマレイン酸リチウムを含有する。
本発明では、以上に述べたように、負極活物質としてAl,Si,Ge,Sn,Pb,In,Znから選ばれる少なくとも一種、あるいは、各合金、あるいは各酸化物を含有し、かつ、結着剤としてポリマレイン酸あるいはポリマレイン酸塩を含有することにより、充放電時の膨張収縮を引き起こす根本的な原因部位であるSi活物質間や活物質と導電剤粉末との間の結着性が向上し、その集電能力は高まり、特に、急速充放電サイクル特性が大幅に改善可能となる。
本発明では、リチウムを可逆的に吸蔵放出可能な正極および負極および非水電解質とを含む非水電解質二次電池であって、前記負極が負極活物質として、Al,Si,Ge,Sn,Pb,In,Znから選ばれる少なくとも一種、あるいは、各合金、あるいは各酸化物を含有し、かつ、結着剤としてポリマレイン酸あるいはポリマレイン酸塩を含有することを特徴としている。
また、結着剤としては、ポリアクリル酸/ポリマレイン酸共重合体あるいはポリアクリル酸塩/ポリマレイン酸塩共重合体を含有することも好ましい。
このポリマレイン酸塩はポリマレイン酸ナトリウムあるいはポリマレイン酸リチウムであり、ポリアクリル酸塩はポリアクリル酸ナトリウムあるいはポリアクリル酸リチウムである。
さらに、上記共重合体がランダム重合、交互共重合、ブロック共重合から選ばれる少なくとも一つの重合様式であって、さらに、上記共重合体のアクリル酸(塩)モノマ−量X、マレイン酸(塩)モノマ−量Yとした場合に、共重合比 Y/(X+Y)が0.05〜1.0の範囲であることが適している。
また、Si合金、あるいはSiと少なくともTi、Ni、Fe、Cuから選ばれる1種類以上の元素との合金である。
さらには、上記のSi合金は少なくとも2つ以上の相からなり、一方はSi相であり、
もう一方はSiと少なくともTi、Ni、Fe、Cuから選ばれる1種類以上の元素との合金相からなることが好ましい。
また、負極合剤中の結着剤量が1重量%〜30重量%の範囲であることが好ましい。
次に、本発明の作用について説明する。
例えば、Si系活物質と結着剤は、通常、Si表面の−OH基と結着剤の酸性官能基との結合によって結着が保たれていると考えている。従来技術に比べて、本発明によると、バインダ−ポリマ−材料の1ユニット当たりの酸性官能基数が、従来の(化1)に比べて、本願の(化2)の方が多く、充放電時の膨張収縮を引き起こす根本的な原因部位である
Si系活物質間や活物質と導電剤粉末との間の結着性が向上し、その集電能力は高まり、特に、急速充放電サイクル特性が大幅に改善可能となる。
以上のことから、本願発明の結着剤を用いると、電極合剤と集電体間のみならず、活物質間、あるいは活物質と導電剤粉末との間の集電能力を十分なものとすることによって、急速充放電サイクル性を有する非水電解質二次電池用負極を提供することを目的とする。
以下に本発明をその実施例によりさらに詳しく説明する。また、本発明は技術的解釈が大きく相違するものでない限り、これら実施例の内容に限定されるものではない。
(実施例1)
本実施例では、(表1−1)に示す負極活物質に、結着剤としてポリマレイン酸あるいはポリマレイン酸塩を含有する場合について詳細に検討した。
本発明の負極を用いた電池の急速充放電サイクル特性を評価するため、図1に示す直径18mm、長さ65mmの円筒型電池を以下の手順により作製した。
図1は本発明の負極の特性を評価するための円筒型リチウムイオン電池の断面概略図を示す。
まず、正極11の作製方法を述べる。正極活物質(図示せず)であるLiCoO2はLi2CO3とCoCO3とを所定のモル比で混合し、大気中において900℃で加熱することによって合成した。さらに、これを100メッシュ以下に分級したものを正極活物質とした。この正極活物質100gに対して導電剤(図示せず)として炭素粉末を10g、結着剤(図示せず)としてポリ4フッ化エチレンディスパージョン8gと純水を加え、ペースト状にし、厚さ15μmのアルミニウム箔の芯材に塗布し、乾燥して正極11を得た。
次に、負極12の作製方法を述べる。負極活物質(図示せず)としては(表1−1)に示すものを用いた。
また、結着剤としては(表1−1)に示すとおり、ポリマレイン酸、ポリマレイン酸ナトリウム、ポリマレイン酸リチウム(シグマ アルドリッチ ジャパン製)をそれぞれ用いた。
(表1−1)に示したそれぞれの負極活物質に導電剤(図示せず)としての黒鉛粉末と、結着剤としてのポリマレイン酸(化2に図示)を重量比で80:10:10の割合で混合し、イオン交換水を用いてペ−スト状としたものを厚さ15μmの銅箔の芯材に塗布後、100℃で乾燥して負極12とした。
セパレ−タ13としては、厚さが20μm、材質として多孔性ポリエチレンからなるものを用いた。
電極はスポット溶接にて取り付けた芯材と同材質の正極リード14を有する正極11とスポット溶接にて取り付けた芯材と同材質の負極リード15を有する負極12間に両電極より幅の広い帯状のセパレータ13を介して全体を渦巻状に捲回して構成する。さらに、上記電極の上下それぞれにポリプロピレン製の上部絶縁板16、ならびに下部絶縁板17を配して電槽18に挿入し、電槽18の上部に段部を形成させた後、非水電解液として、1モル/リットルのLiPF6を溶解したエチレンカーボネートとジエチルカ−ボネ−トの等比体積混合溶液を注入し、封口板19で密閉して非水電解質二次電池とする。
(比較例1)
比較例1は結着剤として、ポリアクリル酸(日本純薬製 ジュリマ−AC)を用いる以外は、上記の実施例1と全く同様な方法で試験用電池を作製した。評価試験も下記と全く同様に行った。
作製した非水電解質二次電池の評価は下記に従った。
すなわち、これらの電池は試験温度20℃で、充放電電流6Ah、充放電電圧範囲4.2V〜2.5Vで充放電サイクル試験を行った。この充放電電流は、約2C(30分で完全放電に相当)という急速充放電条件での試験とした。
評価項目としては、1サイクル目の放電容量と、1サイクル目の放電容量に対する100サイクル目の放電容量の維持率とした。
本実施例での評価結果を(表1−1)と(表1−2)に示す。
本発明の負極を用いた電池は、結着剤がポリマレイン酸、ポリマレイン酸ナトリウム、ポリマレイン酸リチウムのいずれも場合も、比較例1のポリアクリル酸の場合に比べて、100サイクル目の容量維持率が高く、充放電サイクル特性に優れた結果が得られた。
(実施例2)
本実施例では、負極12がSiおよびSi系合金材料を活物質とし、その他は実施例1と同様の検討を詳細に検討した。
負極活物質には(表2−1)に示すSi系合金を用いた。
(比較例2)
比較例は結着剤として、ポリアクリル酸を用いる以外は、上記の実施例2と全く同様な方法で円筒電池を作製した。得られた円筒電池の評価試験は実施例1と全く同様に行った。
評価結果を(表2−1)と(表2−2)に示す。
本実施例の負極を用いた電池は、比較例2に比べて、100サイクル後の容量維持率が高い結果が得られた。なお、実施例ではSi合金として(表2−1)に示す組成について説明したが、本発明では、これらの組成に限定されるものではないことを確認している。
上記実施例の結果となる理由としては、Si系活物質と結着剤は、通常、Si表面の−OH基と結着剤の酸性官能基との結合によって結着が保たれていると考えられる。従来技術であるポリアクリル酸に比べて、本実施例の結着剤によると、バインダ−ポリマ−材料の1ユニット当たりの酸性官能基数が、従来(化1)に比べて、本願(化2)の方が多く、充放電時の膨張収縮を引き起こす根本的な原因部位であるSi活物質同士や活物質と導電剤粉末との間の密着性が向上し、その集電能力は高まり、特に、急速充放電サイクル特性が大幅に改善可能となると考えられる。
(実施例3)
本実施例では、負極がSiあるいはSi系合金材料を活物質とし、結着剤として(表3−1)に示すとおり、ポリアクリル酸/ポリマレイン酸共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム/ポリマレイン酸ナトリウム共重合体、ポリアクリル酸リチウム/ポリマレイン酸リチウム共重合体(いずれも 日本純薬製 ジュリマ−ACシリ−ズ)をそれぞれ用いた。
これらの負極板の作製方法や、円筒電池の作製工程は上記の実施例と同様である。
円筒電池の評価方法も上記の実施例と同様である。
評価結果を(表3−1)に示す。
(比較例3)
比較例3は結着剤として、ポリアクリル酸を用いる以外は 上記の実施例3と全く同様な方法で円筒電池を作製した。得られた円筒電池の評価試験は上記の実施例と全く同様に行った。
評価結果を(表3−1)と(表3−2)に示す。
本発明の負極を用いた電池は、比較例3と比べて、優れたサイクル特性を有することがわかった。
なお、実施例ではSi合金として(表3−1)に示す組成について説明したが、本発明では これらの組成に限定されるものではないことを確認している。
(実施例4)
本実施例では、結着剤として、ポリマレイン酸とポリアクリル酸の混合物を用いた場合について、その混合比率について詳細に検討した。検討した混合比率は重量基準で(ポリマレイン酸)/(ポリアクリル酸+ポリマレイン酸)で表し、(表4−1)に示す範囲で検討した。
負極活物質としては、FeSi、NiSi、TiSi2について説明する。
負極板の作製方法や円筒電池の作成方法、評価条件などは上記の実施例と全く同様である。
結果を(表4−1)に示す。
結着剤の混合比が0.05以上でサイクル特性が優れた結果が得られた。
これは、電極内の集電ネットワ−クが上記の混合比以上において、混合しない場合に比べて、非常に改善されているためと考えられ、充放電時の電極内の集電性の維持には活物質表面と結着剤との結合状態が重要であることを意味している。
(実施例5)
本実施例では、FeSi合金、NiSi合金、TiSi2合金のそれぞれに組成の異なる少なくとも2つ以上の相が存在し、一方はSi相、もう一方はそれぞれFeSi相、NiSi相、TiSi2相である場合について検討した。
これらの合金を負極活物質とし、導電剤としての黒鉛粉末、結着剤としてのポリマレイン酸を重量比で80:10:10の割合で混合し、上記の実施例と同様の方法で負極板12を作製した。
これ以降の円筒電池の作成方法および評価条件は上記実施例と同様である。
(比較例4)
比較例として、FeSi合金、NiSi合金、TiSi2合金材料として、FeSi合金相、NiSi合金相、TiSi2相のみが存在する合金材料についても上記と同様の検討を行った。
結果を(表5−1)に示した。
本発明の電池は、比較例電池よりもさらにサイクル特性に優れていることが解った。
これは、単相合金よりも2相を有する合金の方が、充放電サイクル性にすぐれており、リチウム脱挿入反応が負極合金全体にわたって均質に行われやすいためであると推定している。
(実施例6)
本実施例では負極合剤中の結着剤量について詳細に検討した。
(表6−1)に示した通りの、含有量(0.5〜50wt%)の範囲について検討した。結着剤としては、ポリマレイン酸について説明する。
負極板の作製方法は実施例1の方法に準じ、ポリマレイン酸の量のみが異なる点である。
合剤中のポリマレイン酸の含有量が0.5wt%以下の場合には、サイクル劣化が大きいが、1wt%〜30wt%の場合には、優れたサイクル特性が得られた。一方、含有量
が30wt%を超える場合には、電池容量も低下し、サイクル特性も悪化することが解った。これは、結着剤量が過度に少ない場合には合剤中の結着力が非常に小さい状態となり、充放電に伴う膨張収縮に集電状態を維持できないと考えられ、一方、結着剤が必要以上に過剰な場合には、結着力は充分に得られるものの、電子絶縁性の結着剤が過剰になる合剤となることから、合剤中の電子抵抗が大きくなり、電池の内部抵抗が増加し、初期容量の減少とサイクル特性の低下が引き起こされると考えている。
結果として、含有量が1wt%〜30wt%の範囲で、高容量でかつ、サイクル特性に優れた電池を構成することができることがわかった。
(実施例7)
本実施例では、負極活物質として、FeSi合金、NiSi合金、TiSi2合金材料を用い、結着剤として、ポリアクリル酸/ポリマレイン酸共重合体を使用し、その重合比について詳細に検討した。
ここでは、共重合体のアクリル酸モノマ−量をX、マレイン酸モノマ−量をYとした場合に、共重合比をY/(X+Y)と定義した。
これらの負極板の作製方法や、円筒電池の作製工程は上記の実施例と同様である。
円筒電池の評価方法も上記の実施例と同様である。
評価結果を(表7−1)に示す。
上記結果より、共重合比が0.02〜1.0の範囲で優れたサイクル特性が得られた。
これは、電極内の集電ネットワ−クが上記の混合比の範囲において、混合しない場合に比べて、非常に改善されているためと考えられ、活物質表面と結着剤との結合状態が重要であることを意味している。さらに実施例4においては、ポリアクリル酸とポリマレイン酸の混合物の場合に、ポリマレイン酸の混合率が5wt%以上でその効果が現れたが、本
実施例に示した共重合体の場合には2wt%以上で有効であることが解った。両者ともに、電極内の集電性の確保には結着剤の酸性基の役割が重要であることを表しているが、さらに、共重合といった分子レベルでの均質性によって、その少ない含有量においても有効性を発揮できると推定できる。
なお、以上の実施例で用いた合金は次の方法で合成した。
まず、所定の元素を塊状あるいは板状、あるいは粒状のまま任意の比率で混合し、アーク溶解炉で鋳造した。単相の合金材料としては、これを用いた。
さらに、合金材料中に組成の異なる少なくとも2つ以上の相が存在する合金材料を選るには上記の得られた鋳造品を、ガスアトマイズ法を用いて球状の合金粒子を得た。このとき、噴射ノズル径は1mmφであり、雰囲気はAr下であり、Arガス噴射圧は100kgf/cm2で行った。
これらの合金を45ミクロンメッシュのふるいを通すことで平均粒径28μmの粒子を得た。
また、上記の実施例で説明した電池について、100サイクルを繰り返した負極板を取り出し観察したところ、金属リチウムの析出は確認されなかった。
また、上記の実施例では円筒型電池を用いた場合についての説明を行ったが、本発明はこの構造に限定されるものではなくコイン型、角型、偏平型、ボタン型などの形状の二次電池においても全く同様の発明効果があったことを確認している。
さらに上記の実施例では合金材料の製造方法に鋳造法とガスアトマイズ法について説明しているが、この他に、液体急冷法、イオンビームスパッタリング法、真空蒸着法、メッキ法、気相化学反応法、メカニカルアロイ法のどれにおいても同様の効果が得られることは言うまでもない。
なお、上記の実施例では正極としてLiCoO2について説明したがLiMn24、LiNiO2、などをはじめとする充放電に対して可逆性を有する正極と組み合わせた場合にも同様の効果があることはいうまでもない。
本発明にかかる負極は、負極活物質としてAl,Si,Ge,Sn,Pb,In,Znから選ばれる少なくとも一種、あるいは、各合金、あるいは各酸化物を含有し、かつ、結着剤としてポリマレイン酸あるいはポリマレイン酸塩を含有することにより、充放電時の膨張収縮を引き起こす根本的な原因部位であるSi活物質間や活物質と導電剤粉末との間の結着性が向上し、その集電能力は高まり、特に、急速充放電サイクル特性が大幅に改善が可能になるので、高い電気容量を有し、充放電サイクル特性に優れた非水電解質二次電池を提供する発明として有用である。
本発明の負極の特性を評価するための円筒型電池の断面概略図
符号の説明
11 正極
12 負極
13 セパレータ
14 正極リード板
15 負極リード板
16 上部絶縁板
17 下部絶縁板
18 電槽
19 封口板

Claims (5)

  1. リチウムを可逆的に吸蔵放出可能な正極および負極および非水電解質とを含む非水電解質二次電池であって、前記負極が負極活物質として、Al、Si,Ge,Sn,Pb,In,Znから選ばれる少なくとも一種、あるいは各元素を含む合金、あるいは各元素を含む酸化物を含有し、かつ、結着剤としてポリマレイン酸ナトリウムあるいはポリマレイン酸リチウムを含有することを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. リチウムを可逆的に吸蔵放出可能な正極および負極および非水電解質とを含む非水電解質二次電池であって、前記負極が負極活物質として、Al、Si,Ge,Sn,Pb,In,Znから選ばれる少なくとも一種、あるいは各元素を含む合金、あるいは各元素を含む酸化物を含有し、かつ、結着剤としてポリアクリル酸塩とポリマレイン酸塩との共重合体を含有し、前記ポリマレイン酸塩がポリマレイン酸ナトリウムあるいはポリマレイン酸リチウムであり、前記ポリアクリル酸塩がポリアクリル酸ナトリウムあるいはポリアクリル酸リチウムであることを特徴とする非水電解質二次電池。
  3. 前記共重合体のアクリル酸(塩)モノマー量をX、マレイン酸(塩)モノマー量をYとした場合に、共重合比Y/(X+Y)が0.0〜1.0である請求項に記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記負極活物質に含有されるSi合金はSiと少なくともTi、Ni、Fe、Cuから選ばれる1種類以上の元素との合金であることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の非水電解質二次電池。
  5. 前記負極活物質に含有されるSi合金は少なくとも2つ以上の相からなり、一方はSi相であり、もう一方はSiと少なくともTi、Ni、Fe、Cuから選ばれる1種類以上の元素との合金相からなる請求項1からのいずれかに記載の非水電解質二次電池。
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