JP4813938B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、スクロール圧縮機に関する。
スクロール圧縮機は、固定スクロールと旋回スクロールとを渦巻き状の壁体どうしを組み合わせて配置し、固定スクロールに対し旋回スクロールを公転旋回運動させることで壁体間に形成される圧縮室の容積を漸次減少させて該圧縮室内の流体の圧縮を行うものである。
このように旋回スクロールの自転を阻止しつつ、旋回スクロールに公転旋回運動をさせる種々の自転阻止機構が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、このようなスクロール圧縮機においては、圧縮機自体を大型化することなく圧縮比を高めて圧縮能力の向上が可能となるため、スクロール部材に段付形状を採用したものが実用化されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平11−13657号公報 特開2002−5053号公報
スクロール圧縮機において、旋回スクロールの自転を阻止する機構としてピン‐リング式の自転阻止機構を適用するものが知られている。ピン‐リング式の自転阻止機構は、ピンやリングをスクロール圧縮機のケーシングに打ち込む工程が必要され、当該工程において高い加工精度が要求されることから、製造コストが上昇するという問題があった。一方、スクロール圧縮機の製造コスト上昇を防止するために、上記工程において加工精度を低下させると、旋回スクロールの自転阻止性が悪化するという問題があった。
ピン−リング式の自転阻止機構においては、ピン‐リングの対の数が多いほど、ピン負荷荷重が低下する。しかしながら、ピン‐リングの対の数が多くなると、スクロール圧縮機の製造コストが上昇するという問題があった。一方、スクロール圧縮機の製造コスト上昇を防止するために、ピン‐リングの対の数を減らすと、ピンの負荷荷重が増加するという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、旋回スクロールの自転を阻止するとともに、製造コストの低下を図ることができるスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明のスクロール圧縮機は、筐体と、一の端板の一側面に立設された渦巻き状の一の壁体を有する固定スクロールと、他の端板の一側面に立設された渦巻き状の他の壁体を有し、前記各壁体どうしを噛み合わせて自転を阻止されつつ公転旋回運動可能に支持された旋回スクロールと、前記筐体および前記旋回スクロールの少なくとも一方に配置され、前記旋回スクロールの自転を阻止するとともに、公転旋回運動を可能に支持する複数の自転阻止部と、を備え、前記他の壁体の上縁に、渦巻き方向の中心側の高さが低く、かつ、外周端側の高さが高くなる壁体段付部が形成され、前記一の端板における一側面であって前記壁体段付部に対向する位置に、渦巻き方向の中心側の高さが高く、かつ、外周端側の高さが低くなる端板段差部が形成され、前記壁体段付部と前記端板段差部とが接触して摺動するとともに、前記旋回スクロールの中心に対する前記壁体段付部が配置される位相と、前記自転阻止部が配置される位相とが異なることを特徴とする。
本発明によれば、複数の自転阻止部の他に、他の壁体に形成された壁体段付部と、一の端板に形成された端板段差部とが接触して摺動するため、壁体段付部および端板段差部が旋回スクロールの自転を阻止することができる。
旋回スクロールは、公転旋回駆動される際に、同時に自転する力を受けている。この自転の回転方向は、一の壁体における渦巻き方向の中心側に向かう回転方向(旋回スクロールが公転旋回する回転方向)である。壁体段付部は、渦巻き方向の中心側の高さが低く、外周端側の高さが高くなるように形成され、端板段差部は、渦巻き方向の中心側の高さが高く、外周端側の高さが低くなるように形成されている。かかる場合に、旋回スクロールが上述の回転方向に自転しようとすると、壁体段付部と端板段差部とが接触し、旋回スクロールの自転を阻止することができる。
旋回スクロールの中心に対する壁体段付部が配置される位相と、自転阻止部が配置される位相とが異なるため、自転阻止部の配置箇所を減らして、製造コストの低下を図ることができる。
上述のように、壁体段付部および端板段差部は旋回スクロールの自転を阻止することができるため、複数の自転阻止部の役割の一部を分担することができる。具体的には、旋回スクロールの中心に対する壁体段付部が配置される位相と、自転阻止部が配置される位相とを異ならせることにより、本来、壁体段付部が配置される位相に設けていた自転阻止部の役割を壁体段付部および端板段差部に分担させて、当該自転阻止部を廃止することができる。そのため、自転阻止部の配置箇所を減らして、製造コストの低下を図ることができる。
上記発明においては、前記旋回スクロールの中心に対して、それぞれの前記自転阻止部が配置される位相の間隔のうち、少なくとも1つの一の位相の間隔が他の位相の間隔より大きく、前記壁体段付部または前記端板段差部が、前記一の位相の間隔を形成する前記自転阻止部の間に配置されていることが望ましい。
本発明によれば、壁体段付部または端板段差部が、一の位相の間隔を形成する自転阻止部の間に配置されているため、旋回スクロールの自転阻止性をより向上させることができる。
壁体段付部および自転阻止部により旋回スクロールの自転を阻止できるのは、壁体段付部または自転阻止部の位相に対して旋回スクロールが所定の偏心位相にあるときのみである。そのため、一の位相の間隔を形成する自転阻止部の間に壁体段付部または端板段差部を設けない場合と比較して、旋回スクロールの自転をより均一に阻止することができ、自転阻止性をより向上させることができる。
上記発明においては、前記旋回スクロールの中心に対して、前記壁体段付部または前記端板段差部と前記自転阻止部とが、略同一の位相間隔をあけて配置されていることが望ましい。
本発明によれば、壁体段付部と自転阻止部とが略同一の位相間隔をあけて配置されているため、旋回スクロールの自転阻止性をより向上させることができる。
壁体段付部および自転阻止部により旋回スクロールの自転を阻止できるのは、壁体段付部または自転阻止部の位相に対して旋回スクロールが、それぞれ所定の偏心位相にあるときのみである。そのため、壁体段付部および自転阻止部を略同一の位相間隔をあけて均等に配置することにより、旋回スクロールの自転を均一に阻止することができ、自転阻止性をより向上させることができる。
上記発明においては、前記壁体段付部における前記端板段差部との接触部と、前記端板段差部における前記壁体段付部との接触部とには、耐摩耗性を向上させる表面処理層が設けられたことが望ましい。
本発明によれば、壁体段付部および端板段差部には、表面処理層が設けられているため、旋回スクロールの自転阻止性の低下を防止することができる。
壁体段付部における端板段差部との接触部、および、端板段差部における壁体段付部との接触部には、耐摩耗性を向上させる表面処理層が設けられているため、壁体段付部および端板段差部の接触部における磨耗を防止することができる。磨耗が防止されることにより、壁体段付部および端板段差部の接触状態を常に一定に保つことができ、壁体段付部および端板段差部による自転阻止性の低下を防止することができる。
上記発明においては、前記壁体段付部における前記端板段差部との接触部には、耐摩耗性を有する部材からなる壁体接触部が設けられ、前記端板段差部における前記壁体段付部との接触部には、耐摩耗性を有する部材からなる端板接触部が設けられていることが望ましい。
本発明によれば、壁体段付部には壁体接触部が設けられ、端板段差部には端板接触部が設けられているため、旋回スクロールの自転阻止性の低下を防止することができる。
壁体段付部における端板段差部との接触部には、耐摩耗性を有する部材からなる壁体接触部が設けられているため、壁対段付部の接触部における磨耗を防止することができる。一方、端板段差部における壁体段付部との接触部には、耐摩耗性を有する部材からなる端板接触部が設けられているため、端板段差部の接触部における磨耗を防止することができる。磨耗が防止されることにより、壁体段付部および端板段差部の接触状態を常に一定に保つことができ、壁体段付部および端板段差部による自転阻止性の低下を防止することができる。
上記発明においては、前記壁体段付部および前記端板段差部が複数の箇所に設けられていることが望ましい。
本発明によれば、壁体段付部および端板段差部が複数の箇所に設けられているため、スクロール圧縮機の製造コストの削減を図ることができる。
壁体段付部および端板段差部を複数の箇所に設けることにより、壁体段付部および端板段差部に旋回スクロールの自転阻止機能を分担させ、ピンおよびリングからなる自転阻止部の数を減らすことができる。自転阻止部の数を減らすことにより、スクロール圧縮機の製造コストの削減を図ることができる。
上記発明においては、前記固定スクロールは、前記一の端板の一側面が上方を向いて配置され、前記旋回スクロールは、前記他の端板の一側面が下方を向いて配置されていることが望ましい。
本発明によれば、固定スクロールは、一の端板の一側面が上方を向くように配置されているため、旋回スクロールの自転阻止性の低下を防止することができる。
固定スクロールは、一の端板の一側面が上方を向いて配置されているため、端板段差部における外周端側の面近傍には、重力および流体の流れ等により潤滑油が溜まる。壁体段付部は、旋回スクロールの公転旋回運動により溜まった潤滑油をかき取り、壁体段付部および端板段差部の接触面は強制給油される。壁体段付部および端板段差部の接触部は強制給油されるため、磨耗や焼付きが防止され、旋回スクロールの自転阻止性の低下を防止することができる。
上記発明においては、前記固定スクロールおよび前記旋回スクロールは、前記一の端板および前記他の端板が水平面に対して交差するように配置されるとともに、前記壁体段付部および前記端板段差部が、前記一の端板および前記他の端板における下端近傍に位置するように配置されていることが望ましい。
本発明によれば、一の端板および他の端板が水平面に対して交差するように配置され、壁体段付部および端板段付部が、一の端板および他の端板における下端近傍に位置するため、旋回スクロールの自転阻止性の低下を防止することができる。
一の端板および他の端板における下端近傍に位置するため、端板段差部の近傍には、重力および流体の流れ等により潤滑油が溜まる。壁体段付部は、旋回スクロールの公転旋回運動により溜まった潤滑油をかき取り、壁体段付部および端板段差部の接触部は強制給油される。壁体段付部および端板段差部の接触部は強制給油されるため、磨耗や焼付きが防止され、旋回スクロールの自転阻止性の低下を防止することができる。
上記発明においては、前記自転阻止部は、前記筐体に配置される円周面を有する筐体側支持部と、前記旋回スクロールに配置される円周面を有するスクロール側支持部と、前記筐体側支持部および前記スクロール側支持部の中心軸線間の距離を、所定距離に拘束する拘束部とを備え、前記筐体側支持部は、前記筐体または前記拘束部に対して回転可能に支持されるとともに、前記スクロール側支持部は、前記旋回スクロールまたは前記拘束部に対して回転可能に支持されることが望ましい。
本発明によれば、自転阻止部として、筐体側支持部と、スクロール側支持部と、拘束部とを備え、前記筐体側支持部は、前記筐体または前記拘束部に対して回転可能に支持されるとともに、前記スクロール側支持部は、前記旋回スクロールまたは前記拘束部に対して回転可能に支持されるため、旋回スクロールの自転を阻止することができる。
なお、上記所定距離を旋回スクロールの公転旋回半径と等しくすることが望ましい。
本発明のスクロール圧縮機によれば、複数の自転阻止部の他に、他の壁体に形成された壁体段付部と、一の端板に形成された端板段差部とが接触して摺動するため、壁体段付部および端板段差部が旋回スクロールの自転を阻止することができるとともに、製造コストの低下を図ることができるという効果を奏する。
〔第1の実施の形態〕
以下、本発明の第1の実施の形態について図1から図18を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るスクロール圧縮機の構成を説明する断面図である。
スクロール圧縮機1は、図1に示すように、ハウジング(筐体)3と、固定スクロール5と、旋回スクロール7と、回転シャフト9と、自転阻止部11と、を備えている。
ハウジング3は、図1に示すように、内部に固定スクロール5や旋回スクロール7などが配置される密封容器である。ハウジング3には、ディスチャージカバー13と、吸入管(図示せず)と、吐出管17と、フレーム(筐体)19と、が設けられている。ディスチャージカバー13は、ハウジング3内を高圧室HRと低圧室LRとに分離するものである。吸入管は、外部から流体を低圧室LRに導くものである。吐出管17は、高圧室HRから流体を外部へ導くものである。フレーム19は、固定スクロール5および旋回スクロール7を支持するものである。
回転シャフト9は、図1に示すように、ハウジング3内の下方に設けられたモータ(図示せず)の回転駆動力を旋回スクロール7に伝達するものである。回転シャフト9は、ハウジング3内に略垂直に支持されているとともに、回転可能に支持されている。回転シャフト9の上側の端部には、旋回スクロール7を公転旋回駆動する偏心ピン9aが設けられている。偏心ピン9aは、回転シャフト9の端面において、回転シャフト9の回転中心から、旋回スクロール7の旋回公転半径rだけ偏心した位置に、上記端面から上方へ延びる円柱部である。
固定スクロール5および旋回スクロール7は、図1に示すように、ハウジング3の低圧室LRに流入した流体を圧縮して、高圧室HRに吐出するものである。固定スクロール5および旋回スクロール7は、図1に示すように、固定スクロール5が上側に旋回スクロール7が下側に配置され、両スクロール5,7が噛み合うように配置されている。
固定スクロール5は、フレーム19に固定支持さることにより、ハウジング3に固定されている。固定スクロール5の端板5aの背面中央(図1における上側の面中央)には圧縮された流体の吐出ポート21が設けられている。一方、旋回スクロール7は、フレーム19に、固定スクロール5に対して公転旋回運動できるように支持されている。旋回スクロール7の端板7aの背面中央(図1における下側の面中央)には、回転シャフト9の偏心ピン9aが挿入されるボス23が設けられている。同じく、端板7aの背面には、旋回スクロール7の中心から所定半径の円周上に、自転阻止部11のリング41が配置される凹部25が形成されている。凹部25は、回転シャフト9側から見て、略円状に形成されている。
図2は、図1の固定スクロールの構成を説明する斜視図である。図3は、図1の旋回スクロールの構成を説明する斜視図である。
固定スクロール5は、図2に示すように、端板(一の端板)5aの一側面に渦巻き状の壁体5bが立設された構成となっている。一方、旋回スクロール7は、図3に示すように、固定スクロール5と同様に端板7aの一側面に渦巻き状の壁体7bが立設された構成となっており、特に壁体7bは固定スクロール5側の壁体5bと実質的に同一形状をなしている。旋回スクロール7は、固定スクロール5に対して相互に公転旋回半径rだけ偏心し、かつ、固定スクロール5の位相に対して180度だけ位相をずらした状態で配置されている。この状態で、旋回スクロール7と固定スクロール5とは、壁体5b,7b同士を噛み合わせて組み付けられている。
固定スクロール5の端板5aには、壁体5bが立設された一側面に、壁体5bの渦方向に沿って中心部側で高く外端側で低くなるよう形成された段差部(端板段差部)27を備えている。一方、旋回スクロール7側の端板7aも固定スクロール5の端板5aと同様に、壁体7bが立設された一側面に、壁体7bの渦方向に沿って中心部側で高く外端側で低くなるよう形成された段差部29を備えている。
端板5aの底面は、段差部27が形成されていることにより、中心部側に設けられた底の浅い底面5fと外端側に設けられた底の深い底面5gとの2つの部位に分けられている。隣り合う底面5f,5g間には、段差部27を構成し、前記底面5f,5gを繋いで垂直に切り立つ連結壁面5hが存在している。一方、端板7aの底面も上述した端板5aと同様に、段差部29が形成されていることにより、中心部側に設けられた底の浅い底面7fと外端側に設けられた底の深い底面7gとの2つの部位に分けられている。隣り合う底面7f,7g間には、段差部29を構成し、前記底面7f,7gを繋いで垂直に切り立つ連結壁面7hが存在している。
固定スクロール5側の壁体5bは、旋回スクロール7の段差部29に対応し、その渦巻き状の上縁が2つの部位に分割され、かつ、渦の中心部側で低く外端側で高い段付部31を備えている。一方、旋回スクロール7側の壁体7bも壁体5bと同様に、固定スクロール5の段差部27に対応し、渦巻き状の上縁が2つの部位に分割され、かつ、渦の中心部側で低く外端側で高い段付部(壁体段付部)33を備えている。
具体的には、壁体5bの上縁は、中心部寄りに設けられた低位の上縁5cと外終端寄りに設けられた高位の上縁5dとの2つの部位に分けられ、隣り合う上縁5c,5d間には、両者を繋いで旋回面に垂直な連結縁5eが形成されている。一方、壁体7bの上縁も上述した壁体5bと同様に、中心部寄りに設けられた低位の上縁7cと外終端寄りに設けられた高位の上縁7dとの2つの部位に分けられ、隣り合う上縁7c,7d間には、両者を繋いで旋回面に垂直な連結縁7eが形成されている。
連結縁5eは、壁体5bを旋回スクロール7の方向から見ると壁体5bの内外両側面に滑らかに連続し壁体5bの肉厚に等しい直径を有する半円形をなしている。一方、連結縁7eも連結縁5eと同様に、壁体7bの内外両側面に滑らかに連続し壁体7bの肉厚に等しい直径を有する半円形をなしている。
連結壁面5hは、端板5aを旋回軸方向から見ると旋回スクロールの旋回に伴って連結縁7eが描く包絡線に一致する円弧をなしている。一方、連結壁面7hも連結壁面5hと同様に、連結縁5eが描く包絡線に一致する円弧をなしている。
固定スクロール5の壁体5bには、上縁5c,5dに連結縁5eの近傍で二つに分断されたチップシール35a,35bが設けられている。一方、旋回スクロール7の壁体7bには、上縁7c,7dに連結縁7eの近傍で二つに分断されたチップシール37a,37bが設けられている。
これらのチップシールは、旋回スクロール7と固定スクロール5との間において、上縁(歯先)と底面(歯底)との間に形成されるチップシール隙間をシールして圧縮したガス流体の漏れを最小限に抑えるものである。
すなわち、固定スクロール5に旋回スクロール7を組み付けると、低位の上縁7cに設けたチップシール37bは底の浅い底面5fに接触し、高位の上縁7dに設けたチップシール37aは底の深い底面5gに接触する。同時に、低位の上縁5cに設けたチップシール35aは底の浅い底面7fに接触し、高位の上縁5dに設けたチップシール35bは底の深い底面7gに接触する。
この結果、両スクロール5,7間には、互いに向かい合う端板5a,7aと壁体5b,7bとに区画された複数の圧縮室Cが形成される。
なお、図2においては、固定スクロール5の段付形状を示すため、固定スクロール5の上下を逆にして図示されている。
図4は、図1の自転阻止部が配置されている位置を説明する図であって、旋回スクロールを固定スクロール側から見た図である。図5は、図1の自転阻止部の構成を説明する部分拡大図であって、自転阻止部を回転シャフト側から見た図である。
自転阻止部11は、図1に示すように、旋回スクロール7の公転旋回運動を許容するとともに、旋回スクロール7の自転を阻止するものである。本実施形態において、自転阻止部11は、図4に示すように、3箇所に設けられている。3つの自転阻止部11は、旋回スクロール7の段付部33とともに、旋回スクロール7の中心に対して、略90°の位相間隔をあけて設けられている。
自転阻止部11は、図1に示すように、フレーム19に配置されるピン(筐体側支持部)39と、旋回スクロール7の凹部(スクロール側支持部)25に配置されるリング(拘束部)41と、を備えている。ピン39は、フレーム19に打ち込まれた円柱状の部材であり、フレーム19から旋回スクロール7に向けて延びるように配置されている。リング41は、旋回スクロール7に設けられた凹部25内に配置された円筒状の部材である。リング41の内周面の半径は、ピン39の外周面が上記内周面に接触した状態において、ピン39中心がリング41中心から旋回スクロール7の公転旋回半径rだけ離れる半径に形成されている。
このように自転阻止部11を、ピン39とリング41を用いたピン‐リング式の自転阻止部11としたことにより、オルダムリンクを自転阻止部として用いた場合と比較して、スクロール圧縮機3の製造コスト低減を図ることができる。
次に、上記の構成からなるスクロール圧縮機1における作用の概要について説明する。
まず、スクロール圧縮機1による流体の圧縮について説明する。
スクロール圧縮機1の回転シャフト9は、図1に示すように、モータにおいて発生された回転駆動力を旋回スクロール7に伝達する。回転シャフト9の偏心ピン9aと、旋回スクロール7のボス23とが、ベアリングなどにより相対回転可能に接続されているため、旋回駆動される。旋回スクロール7は、自転阻止部11と段付部33および段差部29とにより自転が阻止されているため、自転が規制された公転旋回運動をする。
図6から図9は、図1のスクロール圧縮機における圧縮室の動きを説明する図である。これらの図は、スクロール圧縮機を回転シャフト側から固定スクロール側を見た図である。
旋回スクロール7が公転旋回されると、図6に示すように、固定スクロール5の壁体5bと、旋回スクロール7の壁体7bとが接触することにより、2つの圧縮室C1,C2が形成される。圧縮室C1,C2は、固定スクロール5および旋回スクロール7の外端側に、同時に形成される。形成された圧縮室C1,C2内には、低圧室LR内の流体が取り込まれている。なお、このとき、圧縮室C1,C2は、固定スクロール5の底の深い底面5gと、旋回スクロール7の底の深い底面7gとに挟まれている。
旋回スクロール7が、図6の状態から略180°旋回すると、図7に示すように、2つの圧縮室C1,C2は、それぞれ渦巻き状の壁体5b,7bに沿って中心部側に移動する。2つの圧縮室Cの体積は、中心部側に移動するにつれて小さくなり、圧縮室C1,C2内の流体は圧縮される。
なお、図6の状態から図7の状態までは、固定スクロール5の段付部31と、旋回スクロール7の段差部29とが接触しながら移動している。一方、固定スクロール5の段差部27と、旋回スクロール7の段付部33とは、接触または所定間隔を保った状態で移動している。この所定間隔は、圧縮室内の流体がこの所定間隔を通って漏洩しても、漏洩の影響が無視できる間隔であることが望ましい。
旋回スクロール7が、図7の状態から略90°旋回すると、図8に示すように、2つの圧縮室C1,C2は連通して1つの圧縮室C0となる。つまり、図7の状態から旋回スクロール7が旋回すると、段付部31と段差部29とが離れて、その間隔が広がるとともに、段差部27と段付部33との間隔も広がる。圧縮室C1,C2は、これら段付部31と段差部29との間、および、段差部27と段付部33との間を通じて連通される。
さらに旋回スクロール7が、図8の状態から略90°旋回すると、図9に示すように、圧縮室C0は再び2つの圧縮室C1,C2に分離される。つまり、段付部31と段差部29とが再び接触するとともに、段差部27と段付部33とが接触または上記所定間隔に接近することにより、圧縮室C0は再び2つの圧縮室C1,C2に分離される。このとき、圧縮室C1,C2は、固定スクロール5の底の浅い底面5fと、旋回スクロール7の浅い底面7fとに挟まれる。そのため、圧縮室C1,C2の体積は、回転シャフト9の軸線方向においても小さくなり、内部の流体はより高圧に圧縮される。
以後、旋回スクロール7の旋回にともなって、圧縮室C1,C2は、それぞれ渦巻き状の壁体5b,7bに沿って中心部側に移動する。最後に、固定スクロール5の中央に設けられた吐出ポート21と、圧縮室C1,C2とが連通することにより、圧縮された流体が高圧室HRに吐出される。
次に、本実施形態の特徴である旋回スクロールの自転防止に係る作用について説明する。
旋回スクロール7が、図6の状態にある場合における段付部33と段差部29と自転阻止部11とは、図10に示す配置になっている。
ここで、3つの自転阻止部11を区別するため、段付部33と段差部29から右回りに自転阻止部11A,11B,11Cとする。これに伴い、ピンおよびリングについてもピン39A,39B,39Cおよびリング41A,41B,41Cとする。ピン39A,39B,39Cはフレーム19に設けられているため、段差部29は固定スクロール5に設けられているため移動せず、それぞれ、固定スクロール5の中心(図中の一点鎖線の交点)FCに対して略90°の位相間隔をあけて配置されている。また、旋回スクロール7の中心RCを図中に示している。中心RCは、固定スクロール5の中心FCを中心とした公転旋回半径rの円周上を時計回りに公転している。リング41A,41B,41Cおよび段付部33は、旋回スクロール7に設けられており、旋回スクロール7とともに公転旋回する。
図10において、旋回スクロール7の中心RCは、段差部29に最も近づいた位置にいる。この状態において、リング41A,41B,41Cおよび段付部33に旋回スクロール7を自転させる力RFが働くと、リング41Cを含む自転阻止部11Cにのみ旋回スクロール7の自転を阻止する力CFが働く。つまり、自転阻止部11A,11Bにおいては、リング41A,41Bに自転力RFが働くと、それぞれリング41A,41Bが、中心RCを回転中心として回転移動可能であるため、旋回スクロール7の自転を阻止する力CFが働かない。
また、段付部33においては、段差部29との間に間隔があり、自転力RFが働くと移動可能であるため、旋回スクロール7の自転を阻止する力CFが働かない。一方、リング41Cの中心は、ピン39Cに対して自転力RFの力の働く方向線上であって、力の向きと反対側に位置する。そのため、リング41Cは自転力RFが働いても中心RCを回転中心として回転移動できない。つまり、リング41Cにおけるピン39Cとの接触部には、自転を阻止する力CFが働く。
次に、旋回スクロール7が略90°旋回して、中心RCが自転阻止部11Aに最も近づいた場合について、図11を用いて説明する。
この状態においては、自転力RFにより、段付部33と段差部29とが接触し、段付部33における段差部29との接触部に自転阻止力CFが働く。自転阻止部11A,11B,11Cにおいては、リング41A,41B,41Cが、それぞれ自転力RFにより中心RCを回転中心として回転可能であるため、自転阻止力CFは発生しない。
さらに、旋回スクロール7が略90°旋回して、中心RCが自転阻止部11Bに最も近づいた場合について、図12を用いて説明する。
この状態においては、自転阻止部11Aに自転阻止力CFが発生する。つまり、リング41Aは、中心RCを回転中心として回転できないため、リング41Aにおけるピン39Aとの接触部に自転を阻止する力CFが働く。一方、自転阻止部11B,11Cにおいては、リング41B,41Cが、それぞれ自転力RFにより中心RCを回転中心として回転可能であるため、自転阻止力CFは発生しない。また、段付部33においては、段差部29との間に間隔があるため、旋回スクロール7の自転を阻止する力CFが働かない。
上述の状態から旋回スクロール7がさらに略90°旋回して、中心RCが自転阻止部11Cに最も近づいた場合について、図13を用いて説明する。
この状態においては、自転阻止部11Bに自転阻止力CFが発生する。つまり、リング41Bは、自転力RFにより中心RCを回転中心として回転できないため、リング41Bにおけるピン39Bとの接触部に自転を阻止する力CFが働く。一方、自転阻止部11A,11Cにおいては、リング41A,41Cが、それぞれ自転力RFにより中心RCを回転中心として回転可能であるため、自転阻止力CFは発生しない。また、段付部33においては、段差部29との間に間隔があるため、旋回スクロール7の自転を阻止する力CFが働かない。
上述のように、旋回スクロール7が公転旋回軌道上のどの位相にあっても、リング41A,41B,41Cおよび段付部33の少なくともいずれか一つに自転阻止力CFが働くため、旋回スクロール7の自転は阻止される。
上記の構成によれば、自転阻止部11A,11B,11Cの他に、段付部33と段差部29とが接触して摺動するため、段付部33および段差部29が旋回スクロール7の自転を阻止することができる。
旋回スクロール7は、公転旋回駆動される際に、同時に自転する力RFを受けている。この自転の回転方向は、壁体5bにおける渦巻き方向の中心側に向かう回転方向(旋回スクロール7が公転旋回する方向)である。段付部33は、渦巻き方向の中心側の高さ低く、外周端側の高さが高くなるように形成され、段差部29は、渦巻き方向の中心側の高さが高く、外周端側の高さが低くなるように形成されている。かかる場合に、旋回スクロール7が上述の回転方向に自転しようとすると、段付部33と段差部29とが接触し、旋回スクロール7の自転を阻止することができる。
旋回スクロール7の中心RCに対する段付部33が配置される位相と、自転阻止部11A,11B,11Cが配置される位相とが異なるため、自転阻止部11A,11B,11Cの配置箇所を減らして、製造コストの低下を図ることができる。
上述のように、段付部33および段差部29は旋回スクロール7の自転を阻止することができるため、自転阻止部11A,11B,11Cの役割の一部を分担することができる。具体的には、旋回スクロール7の中心RCに対する段付部33が配置される位相と、自転阻止部11A,11B,11Cが配置される位相とを異ならせることにより、本来、段付部33が配置される位相に設けていた自転阻止部の役割を段付部33および段差部29に分担させて、当該自転阻止部を廃止することができる。そのため、自転阻止部11A,11B,11Cの配置箇所を減らして、製造コストの低下を図ることができる。
段付部33と自転阻止部11A,11B,11Cとが略同一の位相間隔をあけて配置されているため、旋回スクロール7の自転阻止性をより向上させることができる。
段付部33および自転阻止部11A,11B,11Cが旋回スクロール7の自転を阻止できるのは、段付部33または自転阻止部11A,11B,11Cの位相に対して旋回スクロールが、それぞれ所定の偏心位相にあるときのみである。そのため、段付部33および自転阻止部11A,11B,11Cを略同一の位相間隔をあけて均等に配置することにより、旋回スクロール7の自転を均一に阻止することができ、自転阻止性をより向上させることができる。
図14は、図2および図3の連結壁面5hおよび連結縁7eにおける別の実施例を説明する図である。図15は、図2および図3の連結壁面5hおよび連結縁7eにおける更に別の実施例を説明する図である。
なお、上述のように、段差部27を構成する連結壁面(端板段差部)5hおよび段付部33を構成する連結縁(壁体段付部)7eになんら表面処理を施さなくてもよいし、耐摩耗性を向上させる表面処理を施してもよく、特に限定するものではない。
例えば、固定スクロール5および旋回スクロール7が合金で形成されている場合には、図14に示すように、連結壁面5hおよび連結縁7eとその近傍領域に高周波焼入れを施す焼入れ部(表面処理層)45を設けてもよい。あるいは、図15に示すように、連結壁面5hおよび連結縁7eとその近傍領域にセラミックコーティングまたはDLC(ダイヤモンドライクカーボン)コーティングからなるコーティング層(表面処理層)47を設けてもよい。
このような構成とすることで、連結縁7eおよび連結壁面5hには、焼入れ部45またはコーティング層47が設けられているため、旋回スクロール7の自転阻止性の低下を防止することができる。
連結縁7eにおける連結壁面5hとの接触部、および、連結壁面5hにおける連結縁7eとの接触部には、耐摩耗性を向上させる焼入れ部45またはコーティング層47が設けられているため、連結縁7eおよび連結壁面5hの接触部における磨耗を防止することができる。磨耗が防止されることにより、連結縁7eおよび連結壁面5hの接触状態を常に一定に保つことができ、連結縁7eおよび連結壁面5hによる自転阻止性の低下を防止することができる。
図16は、図5の自転阻止部の別の実施例を説明する断面図である。図17は、図16の自転阻止部の構成を説明する図である。図18は、図5の自転阻止部のさらに別の実施例を説明する断面図である。
なお、上述のように、一本のピン39と1つのリング41とから構成される自転阻止部11を用いてもよいし、図16に示すように、二本のピンとリングに相当する拘束部材とから構成される自転阻止部11Dを用いてもよいし、図18に示すように、一本の偏心ピンと複数のベアリングなどの回転支持部から構成される自転阻止部11Eを用いてもよく、特に限定するものではない。
自転阻止部11Dは、図16に示すように、旋回スクロール7に配置された旋回側ピン49と、フレーム19に配置された固定側ピン51と、拘束部材53とを備えている。拘束部材53には、図17に示すように、旋回側ピン49が挿通される旋回用孔55と、固定側ピン51が挿通される固定用孔57とが形成されている。
自転阻止部11Eは、図18に示すように、偏心ピン59と、回転支持部61とを備えている。回転支持部61は、偏心ピン59とフレーム19との間、および、偏心ピン59と旋回スクロール7との間に配置されている。
なお、上述のように、旋回スクロール7の段付部33が下方に配置され、固定スクロール5の段差部27が上方に配置されていてもよいし、逆に、旋回スクロール7の段付部33が上方に配置され、固定スクロール5の段差部27が下方に配置されてもよく、特に限定するものではない。
このように配置することにより、段差部27における外周端側の面近傍には、重力および流体の流れ等により潤滑油が溜まる。段付部33は、旋回スクロール7の公転旋回運動により溜まった潤滑油をかき取り、段付部33および段差部27の接触面は強制給油される。段付部33および段差部27の接触部は強制給油されるため、磨耗や焼付きが防止され、旋回スクロール7の自転阻止性の低下を防止することができる。
なお、上述のように本発明を縦置き型のスクロール圧縮機に適用して説明したが、縦置き型のスクロール圧縮機に限られることなく、横置き型のスクロール圧縮機に適用することもできるものである。本発明を横置き型のスクロール圧縮機に適用した場合には、旋回スクロール7の段付部33および固定スクロール5の段差部27が下方に配置されることが望ましい。
このように配置することにより、旋回スクロール7の段付部33および固定スクロール5の段差部27の近傍領域に重力および流体の流れ等により潤滑油が溜まる。段付部33は、旋回スクロール7の公転旋回運動により溜まった潤滑油をかき取り、段付部33および段差部27の接触部は強制給油される。段付部33および段差部27の接触部は強制給油されるため、磨耗や焼付きが防止され、旋回スクロール7の自転阻止性の低下を防止することができる。
なお、上述のように、スクロール圧縮機1に3つの自転阻止部11A,11B,11Cを配置してもよいし、3つ以上、例えば5つや7つの自転阻止部を配置してもよく、特に自転阻止部の数を限定するものではない。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について図19から図24を参照して説明する。
本実施形態のスクロール圧縮機の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、固定および旋回スクロールの構成と自転阻止部の配置とが異なっている。よって、本実施形態においては、図19から図24を用いて固定および旋回スクロールの構成と自転阻止部の配置との周辺のみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
図19は、本実施形態のスクロール圧縮機における固定スクロールの構成を説明する図である。図20は、本実施形態のスクロール圧縮機における旋回スクロールの構成を説明する図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
スクロール圧縮機101の固定スクロール105は、図19に示すように、端板(一の端板)105aの一側面に渦巻き状の壁体(一の壁体)105bが立設された構成となっている。一方、旋回スクロール107は、図20に示すように、固定スクロール105と同様に端板(他の端板)107aの一側面に渦巻き状の壁体(他の壁体)107bが立設された構成となっている。旋回スクロール107は、固定スクロール105に対して相互に公転旋回半径rだけ偏心し、かつ、固定スクロール105の位相に対して180度だけ位相をずらした状態で配置されている。この状態で、旋回スクロール107と固定スクロール105とは、壁体105b,107b同士を噛み合わせて組み付けられている。
固定スクロール105の端板105aには、壁体105bが立設された一側面に、壁体105bの渦方向に沿って中心部側で高く外端側で低くなるよう形成された段差部(端板段差部)127−1,127−2,127−3を備えている。一方、旋回スクロール107側の端板107aも固定スクロール105の端板105aと同様に、壁体107bが立設された一側面に、壁体107bの渦方向に沿って中心部側で高く外端側で低くなるよう形成された段差部129−1,129−2,129−3を備えている。
固定スクロール105側の壁体105bは、旋回スクロール107の段差部129−1,129−2,129−3に対応する位置に、壁体105bの渦方向に沿って中心部側で低く外端側で高くなるよう形成された段付部131−1,131−2,131−3を備えている。一方、旋回スクロール107側の壁体107bも壁体105bと同様に、固定スクロール105の段差部127−1,127−2,127−3に対応する位置に、壁体107bの渦方向に沿って中心部側で低く外端側で高くなるよう形成された段付部(壁体段付部)133−1,133−2,133−3を備えている。
自転阻止部11は、図20に示すように、旋回スクロール107の公転旋回運動を許容するとともに、旋回スクロール107の自転を阻止するものである。本実施形態において、自転阻止部11は1箇所に設けられている。自転阻止部11は、旋回スクロール107の3つの段付部133−1,133−2,133−3とともに、旋回スクロール107の中心に対して、略90°の位相間隔をあけて設けられている。
次に、上記の構成からなるスクロール圧縮機101における作用の概要について説明する。
スクロール圧縮機101による流体の圧縮については、第1の実施形態と略同様であるので、その説明を省略する。
次に、本実施形態の特徴である旋回スクロールの自転防止に係る作用について説明する。
図21から図24は、段差部および段付部と自転防止部とによる旋回スクロールの自転防止について説明する模式図である。これらの図は、スクロール圧縮機を回転シャフト側から固定スクロール側を見た図である。
図21において、旋回スクロール107の中心RCは、段差部129−1に最も近づいた位置にいる。この状態において、リング41および段付部133−1,133−2,133−3に旋回スクロール107を自転させる力RFが働くと、リング41を含む自転阻止部11にのみ旋回スクロール7の自転を阻止する力CFが働く。つまり、段付部133−1,133−2,133−3においては、それぞれ段差部129−1,129−2,129−3との間に間隔があり、自転力RFが働くと移動可能であるため、旋回スクロール107の自転を阻止する力CFが働かない。一方、リング41の中心は、ピン39に対して自転力RFの力の働く方向線上であって、力の向きと反対側に位置する。そのため、リング41は自転力RFが働いても中心RCを回転中心として回転移動できない。つまり、リング41におけるピン39との接触部には、自転を阻止する力CFが働く。
次に、旋回スクロール107が略90°旋回して、中心RCが段差部129−2に最も近づいた場合について、図22を用いて説明する。
この状態においては、自転力RFにより、段付部133−1と段差部129−1とが接触し、段付部133−1における段差部129−1との接触部に自転阻止力CFが働く。段付部133−2,133−3においては、それぞれ段差部129−2,129−3との間に間隔があり、自転力RFが働くと移動可能であるため、旋回スクロール107の自転を阻止する力CFが働かない。また、自転阻止部11においては、リング41が、自転力RFにより中心RCを回転中心として回転可能であるため、自転阻止力CFは発生しない。
さらに、旋回スクロール7が略90°旋回して、中心RCが段差部129−3に最も近づいた場合について、図23を用いて説明する。
この状態においては、自転力RFにより、段付部133−2と段差部129−2とが接触し、段付部133−2における段差部129−2との接触部に自転阻止力CFが働く。段付部133−1,133−3においては、それぞれ段差部129−1,129−3との間に間隔があり、自転力RFが働くと移動可能であるため、旋回スクロール107の自転を阻止する力CFが働かない。また、自転阻止部11においては、リング41が、自転力RFにより中心RCを回転中心として回転可能であるため、自転阻止力CFは発生しない。
上述の状態から旋回スクロール7がさらに略90°旋回して、中心RCが自転阻止部11に最も近づいた場合について、図24を用いて説明する。
この状態においては、自転力RFにより、段付部133−3と段差部129−3とが接触し、段付部133−3における段差部129−3との接触部に自転阻止力CFが働く。段付部133−1,133−2においては、それぞれ段差部129−1,129−2との間に間隔があり、自転力RFが働くと移動可能であるため、旋回スクロール107の自転を阻止する力CFが働かない。また、自転阻止部11においては、リング41が、自転力RFにより中心RCを回転中心として回転可能であるため、自転阻止力CFは発生しない。
上述のように、旋回スクロール107が公転旋回軌道上のどの位相にあっても、リング41および段付部133−1,133−2,133−3の少なくともいずれか一つに自転阻止力CFが働くため、旋回スクロール107の自転は阻止される。
上記の構成によれば、複数の段付部133−1,133−2,133−3および段差部129−1,129−2,129−3が複数の箇所に設けられているため、スクロール圧縮機101の製造コストの削減を図ることができる。
複数の段付部133−1,133−2,133−3および段差部129−1,129−2,129−3を設けることにより、段付部133−1,133−2,133−3および段差部129−1,129−2,129−3に旋回スクロール107の自転阻止機能を分担させ、ピン39およびリング41からなる自転阻止部11の数を減らすことができる。自転阻止部11の数を減らすことにより、スクロール圧縮機101の製造コストの削減を図ることができる。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について図25から図28を参照して説明する。
本実施形態のスクロール圧縮機の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、旋回スクロールおよび固定スクロールの構成が異なっている。よって、本実施形態においては、図25から図28を用いて旋回スクロールおよび固定スクロール周辺のみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
図25は、本実施形態のスクロール圧縮機における固定スクロールの構成を説明する図である。図26は、本実施形態のスクロール圧縮機における旋回スクロールの構成を説明する図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
スクロール圧縮機201の固定スクロール205は、図25に示すように、端板(一の端板)205aの一側面に渦巻き状の壁体(一の壁体)205bが立設された構成となっている。一方、旋回スクロール207は、図26に示すように、固定スクロール205と同様に端板(他の端板)207aの一側面に渦巻き状の壁体(他の壁体)207bが立設された構成となっている。旋回スクロール207は、固定スクロール205に対して相互に公転旋回半径rだけ偏心し、かつ、固定スクロール205の位相に対して180度だけ位相をずらした状態で配置されている。この状態で、旋回スクロール207と固定スクロール205とは、壁体205b,207b同士を噛み合わせて組み付けられている。
固定スクロール205の端板205aには、図25に示すように、壁体205bが立設された一側面に、壁体205bの渦方向に沿って中心部側で高く外端側で低くなるよう形成された段差部(端板段差部)227を備えている。一方、旋回スクロール207側の端板207aも、図26に示すように、固定スクロール205の端板205aと同様に、壁体207bが立設された一側面に、壁体207bの渦方向に沿って中心部側で高く外端側で低くなるよう形成された段差部229を備えている。
図27は、図25の固定スクロールの段差部の構成を説明する部分拡大図である。
段差部227には、図27に示すように、耐磨耗性金属またはセラミックスなどから形成された端板接触部228が着脱可能に配置されている。端板接触部228は、段付部233の壁体接触部234と接触して摺動するものであって、段差部227の磨耗を防止するものである。端板接触部228には、壁体接触部234と摺動する連結壁面5hが形成されている。
なお、端板接触部228は、段付部233の壁体接触部234と接触摺動することにより端板205bに押し付けられるため、端板205bに接着剤などを用いて固定する必要がない。
固定スクロール205側の壁体205bは、図25に示すように、旋回スクロール207の段差部229に対応する位置に、壁体205bの渦方向に沿って中心部側で低く外端側で高くなるよう形成された段付部231を備えている。一方、旋回スクロール207側の壁体207bも、図26に示すように、壁体205bと同様に、固定スクロール205の段差部227に対応する位置に、壁体207bの渦方向に沿って中心部側で低く外端側で高くなるよう形成された段付部(壁体段付部)233を備えている。
図28は、図26の旋回スクロールの段付部の構成を説明する部分拡大図である。
段付部233には、耐磨耗性金属またはセラミックスなどから形成された壁体接触部234が着脱可能に配置されている。壁体接触部234は、段差部227の端板接触部228と接触して摺動するものであって、段付部233の磨耗を防止するものである。壁体接触部234には、端板接触部228と摺動する連結縁7eと、段付部233の凹部235bに嵌め合わされる凸部235aが形成されている。一方、段付部233には、壁体接触部234の凸部235aが嵌め合わされる凹部235bが形成されている。
このように凸部235aと凹部235bとを嵌め合わせることにより、壁体207bと壁体接触部234との位置関係を定めることができるとともに、旋回スクロール7の公転旋回により壁体接触部234の配置位置がずれることを防止することができる。
なお、壁体接触部234は、段差部227の端板接触部228と接触摺動することにより壁体207bに押し付けられるため、壁体207bに接着剤などを用いて固定する必要がない。
次に、上記の構成からなるスクロール圧縮機201における作用の概要について説明する。
スクロール圧縮機201による流体の圧縮については、第1の実施形態と略同様であるので、その説明を省略する。また、本実施形態の特徴である旋回スクロールの自転防止に係る作用についても、第1の実施形態と略同様であるので、その説明を省略する。
上記の構成によれば、段付部233には壁体接触部234が設けられ、段差部227には端板接触部228が設けられているため、旋回スクロール207の自転阻止性の低下を防止することができる。
段付部233における段差部227との接触部には、耐摩耗性を有する部材からなる壁体接触部234が設けられているため、段付部233の接触部における磨耗を防止することができる。一方、段差部227における段付部233との接触部には、耐摩耗性を有する部材からなる端板接触部228が設けられているため、段差部227の接触部における磨耗を防止することができる。磨耗が防止されることにより、段付部233および段差部227の接触状態を常に一定に保つことができ、段付部233および段差部227による自転阻止性の低下を防止することができる。また、壁体接触部234は段付部233に対して着脱可能であり、端板接触部228は段差部227に対して着脱可能であるため、壁体接触部234および端板接触部228を交換することにより、段付部233および段差部227の接触状態を常に一定に保つことができる。
本発明の第1の実施形態に係るスクロール圧縮機の構成を説明する断面図である。 図1の固定スクロールの構成を説明する斜視図である。 図1の旋回スクロールの構成を説明する斜視図である。 図1の自転阻止部が配置されている位置を説明する図である。 図1の自転阻止部の構成を説明する部分拡大図である。 図1のスクロール圧縮機における圧縮室の動きを説明する図である。 図1のスクロール圧縮機における圧縮室の動きを説明する図である。 図1のスクロール圧縮機における圧縮室の動きを説明する図である。 図1のスクロール圧縮機における圧縮室の動きを説明する図である。 段差部および段付部と自転防止部とによる旋回スクロールの自転防止について説明する模式図である。 段差部および段付部と自転防止部とによる旋回スクロールの自転防止について説明する模式図である。 段差部および段付部と自転防止部とによる旋回スクロールの自転防止について説明する模式図である。 段差部および段付部と自転防止部とによる旋回スクロールの自転防止について説明する模式図である。 図2および図3の連結壁面および連結縁における別の実施例を説明する図である。 図2および図3の連結壁面および連結縁における更に別の実施例を説明する図である。 図5の自転阻止部の別の実施例を説明する断面図である。 図16の自転阻止部の構成を説明する図である。 図5の自転阻止部のさらに別の実施例を説明する断面図である。 本発明の第2の実施形態のスクロール圧縮機における固定スクロールの構成を説明する図である。 本発明の第2の実施形態のスクロール圧縮機における旋回スクロールの構成を説明する図である。 段差部および段付部と自転防止部とによる旋回スクロールの自転防止について説明する模式図である。 段差部および段付部と自転防止部とによる旋回スクロールの自転防止について説明する模式図である。 段差部および段付部と自転防止部とによる旋回スクロールの自転防止について説明する模式図である。 段差部および段付部と自転防止部とによる旋回スクロールの自転防止について説明する模式図である。 本発明の第3の実施形態のスクロール圧縮機における固定スクロールの構成を説明する図である。 本発明の第3の実施形態のスクロール圧縮機における旋回スクロールの構成を説明する図である。 図25の固定スクロールの段差部の構成を説明する部分拡大図である。 図26の旋回スクロールの段付部の構成を説明する部分拡大図である。
符号の説明
1,101,201 スクロール圧縮機
3 ハウジング(筐体)
5,105,205 固定スクロール
7,107,207 旋回スクロール
11,11A,11B,11C,11D,11E 自転阻止部
19 フレーム(筐体)
5a,105a,205a 端板(一の端板)
5b,105b,205b 壁体(一の壁体)
5h 連結壁面(端板段差部)
7a,107a,207a 端板(他の端板)
7b,107b,207b 壁体(他の壁体)
7e 連結縁(壁体段付部)
25 凹部(スクロール側支持部)
27,127−1,127−2,127−3,227 段差部(端板段差部)
33,133−1,133−2,133−3,233 段付部(壁体段付部)
39 ピン(筐体側支持部)
41 リング(拘束部)
45 焼入れ部(表面処理層)
47 コーティング層(表面処理層)
端板接触部228
壁体接触部234

Claims (9)

  1. 筐体と、
    一の端板の一側面に立設された渦巻き状の一の壁体を有する固定スクロールと、
    他の端板の一側面に立設された渦巻き状の他の壁体を有し、前記各壁体どうしを噛み合わせて自転を阻止されつつ公転旋回運動可能に支持された旋回スクロールと、
    前記筐体および前記旋回スクロールの少なくとも一方に配置され、前記旋回スクロールの自転を阻止するとともに、公転旋回運動を可能に支持する複数の自転阻止部と、を備え、
    前記他の壁体の上縁に、渦巻き方向の中心側の高さが低く、かつ、外周端側の高さが高くなる壁体段付部が形成され、
    前記一の端板における一側面であって前記壁体段付部に対向する位置に、渦巻き方向の中心側の高さが高く、かつ、外周端側の高さが低くなる端板段差部が形成され、
    前記壁体段付部と前記端板段差部とが接触して摺動するとともに、
    前記旋回スクロールの中心に対する前記壁体段付部が配置される位相と、前記自転阻止部が配置される位相とが異なることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 前記旋回スクロールの中心に対して、それぞれの前記自転阻止部が配置される位相の間隔のうち、少なくとも1つの一の位相の間隔が他の位相の間隔より大きく、
    前記壁体段付部または前記端板段差部が、前記一の位相の間隔を形成する前記自転阻止部の間に配置されていることを特徴とする請求項1記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記旋回スクロールの中心に対して、前記壁体段付部または前記端板段差部と前記自転阻止部とが、略同一の位相間隔をあけて配置されていることを特徴とする請求項1記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記壁体段付部における前記端板段差部との接触部と、前記端板段差部における前記壁体段付部との接触部とには、耐摩耗性を向上させる表面処理層が設けられたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のスクロール圧縮機。
  5. 前記壁体段付部における前記端板段差部との接触部には、耐摩耗性を有する部材からなる壁体接触部が設けられ、
    前記端板段差部における前記壁体段付部との接触部には、耐摩耗性を有する部材からなる端板接触部が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のスクロール圧縮機。
  6. 前記壁体段付部および前記端板段差部が複数の箇所に設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のスクロール圧縮機。
  7. 前記固定スクロールは、前記一の端板の一側面が上方を向いて配置され、
    前記旋回スクロールは、前記他の端板の一側面が下方を向いて配置されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のスクロール圧縮機。
  8. 前記固定スクロールおよび前記旋回スクロールは、前記一の端板および前記他の端板が水平面に対して交差するように配置されるとともに、前記壁体段付部および前記端板段差部が、前記一の端板および前記他の端板における下端近傍に位置するように配置されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のスクロール圧縮機。
  9. 前記自転阻止部は、前記筐体に配置される円周面を有する筐体側支持部と、前記旋回スクロールに配置される円周面を有するスクロール側支持部と、前記筐体側支持部および前記スクロール側支持部の中心軸線間の距離を、所定距離に拘束する拘束部とを備え、
    前記筐体側支持部は、前記筐体または前記拘束部に対して回転可能に支持されるとともに、前記スクロール側支持部は、前記旋回スクロールまたは前記拘束部に対して回転可能に支持されることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のスクロール圧縮機。
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