JP4813864B2 - バンパーアブソーバー - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の前後に取り付けられるバンパーアッセンブリーの内部に配置され、衝撃を吸収する働きをするバンパーアブソーバーに関する。
図8に従来例のバンパーアッセンブリーの断面図を示す。同図に示すように、バンパーアッセンブリーには、自動車の車体の前後に設けられたリンフォース(補強材)50上に配置されたバンパーアブソーバー60が設けられている。リンフォース50とバンパーアブソーバー60は、装飾やバンパーアブソーバーの保護を目的とした、硬質樹脂などからなるバンパーカバー70によって覆われている。
バンパーアッセンブリーを装備する目的の1つは、自動車の車体を保護することである。すなわち、軽度の接触等の時に、車体の外側に飛び出たバンパーアッセンブリーによって、鋼板製の車体パネルが障害物に当接して、損傷するのを抑制することができる。
また、バンパーアッセンブリーには、衝突のエネルギーを吸収して乗員や衝突物が受ける衝撃を軽減する目的もある。このために、バンパーアブソーバー60は、発泡樹脂などの比較的容易に潰れ変形する部材から形成され、自動車の衝突時に、潰れ変形することによって衝突のエネルギーを吸収する働きをする。特に、最近では、車体の保護よりも衝撃の吸収性の向上を優先して、歩行者などとの衝突事故時にも、歩行者の脚などに加わる衝撃を軽減して、歩行者を保護できるように、衝撃吸収性能の向上が求められている。
このような衝撃吸収性能は、バンパーアブソーバーの歪み率に対する応答荷重の変化によって評価されている。このような評価では、歪みの発生初期に応答荷重が立ち上がった後、歪みの増加に対して応答荷重の立ち上がりが小さく、応答荷重がほぼ一定となるようにするのが好ましいと考えられている。すなわち、これによれば、衝突のエネルギーが、衝撃が加わっている間、連続的に吸収され、そのために、衝撃力の急激な増大が抑制されて、衝突物に対する過大な衝撃力が小さく抑えられる。
従来より、上記のような優れた衝撃吸収性能が得られるように、バンパーアブソーバーの構造、特に、主として衝撃力が加わる方向である自動車の前後方向の断面形状を種々の形状に工夫することが提案されている。このような形状としては、図8に示すように、自動車の外側方向に面する天板部61と天板部61に対して直角に延びる複数の薄肉脚62を有する形状が知られている(特許文献1,2)。この構造のバンパーアブソーバー60によれば、天板部60によって衝撃荷重が受け止められ、薄肉脚62に荷重が伝達される。そして、伝達された荷重により薄肉脚62が潰れていくことによって、衝突のエネルギーが吸収される。このようにして、薄肉脚62が潰れ変形していく過程で、ほぼ一定の応答荷重が得られ、応答荷重の急激な増大が抑制されると考えられている。
特開2003−341449号公報 特開2004−82957号公報
従来例のバンパーアブソーバー60は、上述のように薄肉脚62が潰れ変形することによって、衝撃を吸収するものであり、変形過程で薄肉脚62が折れてしまうと、想定した衝撃吸収性能が得られなくなってしまう。すなわち、薄肉脚62が折れてしまった場合には、その後、潰れ変形による衝突エネルギーの吸収作用が得られなくなってしまう。この場合、応答荷重の変化で見ると、応答荷重が一旦急激に低下した後、さらに衝突プロセスが継続すれば、応答荷重が急激に増大することになり、衝突物に過大な衝撃が加わることとなってしまう。
この際、薄肉脚62は、衝突時に加わる荷重の主要な方向である、自動車の前後方向に平行に延びるように構成され、それによって、薄肉脚62が倒れる方向に荷重が加わらないようにして、折れの発生が抑制されている。しかしながら、実際の衝突においては、衝撃荷重の方向が、車両の前後方向に対して何度かの角度だけずれて作用することも考えられる。薄肉脚62は、特にこのような場合に折れることが懸念され、折れないようにする方策が求められる。
薄肉脚62を折れにくくするには、薄肉脚62を厚くすることが考えられる。しかしながら、薄肉脚62を厚くすれば、それだけ潰れ変形させるのに必要な荷重が大きくなり、応答荷重が増大してしまう。薄肉脚62は、応答荷重を軽減して衝撃吸収性能を向上させるために、むしろ薄くすることが求められ、薄くかつ折れにくくなるようにする方策が求められる。
さらに、上記のように薄肉脚62を薄くすると、バンパーアブソーバー60をリンフォース50に対して固定するボスなどの構造を設けるのが困難になる。バンパーアブソーバー60は、リンフォース50に対して固定しなければ、所定の位置からずれてしまう恐れがある。バンパーアブソーバー60は、リンフォース50やバンパーカバー70の構造に合わせて、所望の衝撃吸収性能が得られる構造とされるので、バンパーアブソーバー60の位置がずれてしまうと、衝撃吸収性能が低下してしまう恐れがある。また、バンパーアブソーバー60全体が傾斜して、やはり薄肉脚62が折れる要因となってしまうことも考えられる。
本発明の目的は、上記のような従来技術の課題に鑑み、薄肉脚を有するバンパーアブソーバーにおいて、薄肉脚が折れるのを抑制することができるバンパーアブソーバーを提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明のバンパーアブソーバーは、自動車のバンパーアッセンブリーのリンフォースとバンパーカバーとの間に配置され、矩形形状の切欠を有するバンパーアブソーバーにおいて、バンパーカバーに面して配置される天板部と、天板部に対して直角にリンフォースに向かって延びる一対の薄肉脚と、一対の薄肉脚の、リンフォース側の先端部の間の一部をつなぐ直方体形状の架橋板部と、を有し、バンパーアブソーバーの長手方向における架橋板部の中心位置及び幅が、バンパーアブソーバーの長手方向における切欠の中心位置及び幅と一致していることを特徴とする。
この構成によれば、架橋板部がリンフォースに面接触するので、薄肉脚に平行な方向(車両の前後方向)からずれた方向に衝撃が加わったとしても、バンパーアブソーバー全体が、および薄肉脚が倒れるのを抑制する作用が得られる。
また、架橋板部によって、バンパーアブソーバーには、リンフォースに面する比較的広い面が形成されるので、それをリンフォースへの固定に利用することができる。この固定には、リンフォース側に設けられたクリップなどを利用することもできるが、架橋板部に、リンフォースへの固定手段を設けてもよい。
このような固定手段の一例は、架橋板部の、リンフォースに対面する面から突出するように形成され、リンフォースに形成された開口に嵌合する嵌合ボスである。嵌合ボスは、一体成形によって形成することができ、形成のために工数を増やすことがないので好ましい。
バンパーアブソーバーの材質は、衝撃荷重によって薄肉脚が、所定の応答荷重を生じながらつぶれる比較的つぶれやすいものとするのが好ましく、特に、密度0.03〜0.18g/cm3の軟質樹脂発泡成形体とするのが好適である。
本発明のバンパーアブソーバーでは、衝撃を天板部で受け止め、薄肉脚がつぶれることによって、衝撃のエネルギーを吸収して、薄肉脚がつぶれ変形する間、応答荷重がほぼ一定になるようにして、衝突物に過大な衝撃が加わるのを抑制することができる。この際、本発明によれば、薄肉脚に平行な方向(車両の前後方向)からずれた方向に衝撃が加わったとしても、架橋板部によって、バンパーアブソーバー全体および薄肉脚が倒れるのが抑制されるため、薄肉脚に、その厚み方向に衝撃荷重が加わるのを抑制することができる。それによって、薄肉脚が折れるのを抑制することができ、したがって、早い段階で薄肉脚が折れて、衝撃の吸収作用が失われるのを抑制し、想定通りの優れた衝撃吸収性能が得られることが保証される。
さらに、架橋板部を、バンパーアブソーバーをリンフォースに固定するのに利用することができ、それによって、バンパーアブソーバーの位置ずれや傾斜を抑制することができる。したがって、バンパーアブソーバーが、衝撃が加わった時に、想定通りの位置に保持されることが保証され、それによっても、バンパーアブソーバーの衝撃吸収性能を良好なものとする効果が得られる。
以下、図面を基に本発明の好適な実施形態について説明する。
図1に、本実施形態のバンパーアブソーバー10の斜視図を示す。バンパーアブソーバー10は、自動車の前部および後部において、ほぼ全車幅にわたって延びる長尺なバンパーアッセンブリー内に設けられるものであり、図1には、長手方向に切り取った状態の、バンパーアブソーバー10の一部を示している。また、図1には、自動車の前後方向を矢印A、鉛直上下方向を矢印Bで示している。
本実施形態のバンパーアブソーバー10は、図1に示すように、バンパーアブソーバー10の長手方向、すなわち車幅方向と直交する面における断面形状が互いに異なる主領域aと副領域bを有している。図2,3は、主領域aと副領域bにおける断面図をそれぞれ示している。また、図2,3には、バンパーアブソーバー10の、バンパーカバーFとリンフォースRに対する位置関係を示すため、これらも図示している。
主領域aにおける断面形状は、バンパーカバーF側の天板部11と、天板部11の上下の縁から、天板部11に対して直角に、自動車の前後方向に平行に延びる2つの薄肉脚12を有する形状になっている。薄肉脚12は、根元側(天板部11側)ほど厚くなるテーパ形状になっており、先端がリンフォースRに当接している。
一方、副領域bにおいては、天板部11に切欠11aが形成され、上下の薄肉脚12が、リンフォースR側の端部において架橋板部13によってつながれた構造になっている。架橋板部13の、リンフォースRに面する面からは直方体形の嵌合ボス13aが突出している。嵌合ボス13aは、詳細には図示していないが、リンフォースRに形成された開口に嵌め合わされている。副領域bは、図1では、複数設けられているが、バンパーアブソーバー10全体に対して1つのみ設けた構成としてもよい。
バンパーアブソーバー10の材質としては、軟質樹脂の発泡体が好適に用いられる。この場合、熱可塑性樹脂に発泡性を持たせた粒子状のビーズ発泡体を成形型内に充填し、蒸気などで加熱発泡させると同時に型締めして上記のような所要の形状のバンパーアブソーバー10を製造することができる。この際、上記のように天板部11に切欠11aを設けておくことによって、この切欠11aを、型抜きを行うのに好適に利用することができる。このために、切欠11aと架橋板部13の、長手方向の幅はほぼ同等になっている。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエチレン/ポリスチレン共重合体などを用いることができる。また、バンパーアブソーバー10の製造には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS、ポリカーボネイトなどの熱可塑性樹脂の射出成形を利用することも可能である。
バンパーアブソーバー10を構成する軟質樹脂発泡成形体の密度は、0.03〜0.18g/cm3とするのが好ましく、0.04〜0.10g/cm3とするのがより好ましい。密度をこの下限以上とすることによって、目標応答荷重が得られる構造体の体積を適当な大きさ以下に抑えることができる。また、密度をこの上限以下とすることによって、得られる構造体が脆性になるのを抑制し、衝撃時に構造体が割れて良好な衝撃吸収作用が得られなくなってしまうのを抑制することができる。
本実施形態のバンパーアブソーバー10の構造によれば、衝撃が加わった際、衝撃が加えられるバンパーカバーF側に天板部11が設けられているので、天板部11によって衝撃が受け止められる。そして、衝撃荷重は天板部11から薄肉脚12に伝えられる。薄肉脚12は、衝撃荷重によって潰れ変形し、それによって衝撃のエネルギーが吸収される。その結果、薄肉脚12が潰れ変形していく過程で応答荷重がほぼ一定に保たれ、衝突物に過大な衝撃荷重が加わるのを抑制することができる。
この際、薄肉脚12が折れてしまうと、天板部11を支えられなくなり、衝撃エネルギーの吸収作用が得られなくなってしまう。そこで、薄肉脚12の折れを抑制するため、薄肉脚12は、前述のように、根元側(天板部11側)ほど厚くなるテーパ形状とするのが好ましい。すなわち、そのようにすることによって、折れ変形させようとする応力が加わりやすい根元側が厚くなって強度が高くなり、薄肉脚12が折れてしまうのを可及的に抑制することができる。
また、本実施形態のバンパーアブソーバー10には、副領域bにおいて、上下の薄肉脚12の先端側をつなぐ架橋板部13が設けられている。それによって、衝撃荷重が、自動車の前後方向から多少すれた方向に加わったとしても、架橋板部13がリンフォースRに面接触することによって、薄肉脚12が大きく傾斜するのを抑え、薄肉脚12に対して横方向(上下方向)に力が加わるのを抑制して、薄肉脚12が折れるのを抑制することができる。また、バンパーアブソーバー10全体が傾斜するのも抑制することができ、それによっても、薄肉脚12に対して横方向に力が加わるのを抑制し、薄肉脚12の折れの発生の抑制作用が得られる。
また、架橋板部13は、バンパーアブソーバー10をリンフォースRに固定するための台座としても機能する。バンパーアブソーバー10をリンフォースRに固定する構成として、本実施形態では、前述の嵌合ボス13aを用いている。
すなわち、嵌合ボス13aがリンフォースRの開口に嵌め合わされることによって、バンパーアブソーバー10はリンフォースRに対して固定されている。詳細には示さないが、バンパーアブソーバー10は、バンパーカバーFとリンフォースRの構造(形状)に対して、所定の位置に配置された時に、最適な衝撃吸収性能が得られる構造(形状)を有している。そこで、バンパーアブソーバー10をリンフォースRに対して固定することによって、バンパーアブソーバー10が、衝撃や振動が加わっても、所定の位置に保持されることが保証され、したがって、最適な衝撃吸収性能を発揮することが保証される。
嵌合ボス13aの高さは、10〜30mmが好適であり、15〜25mmがさらに好適である。この下限以上とすることによって、十分な嵌合強度が得られ、バンパーアブソーバー10を安定して固定することができる。上限以下とすることによって、バンパーアブソーバー10に荷重が加わった時に、リンフォースRの背面に嵌合ボス13aが当接し、反力を生じて衝撃吸収性能に悪影響を生じるのを回避することができる。
また、嵌合ボス13aの断面積は、1〜12cm2が好適であり、3〜10cm2がさらに好適である。この下限以上とすることによって、十分な強度が得られ、嵌合ボス13aが折れてしまうのを抑制することができる。上限以下とすることによって、良好な組み付け性が得られ、衝撃が加わっても、嵌合ボス13aが容易には外れないようにすることができる。
なお、嵌合ボス13aは、一体成形によって形成することができ、それによって、工数の増加を招くことなく形成できるので好ましいものであるが、別体として形成し、接着、嵌合などの方法で架橋板部13に取り付けてもよい。嵌合ボス13aは、リンフォースRの開口と断面形状、大きさが実質的に同じであり、嵌め合わされて固定される。嵌合ボス13aを、先端側が細くなるようにテーパ形状としてもよい。それによって、取り付け性を向上させることができる。また、図示する嵌合ボス13aは直方体形状であるが、これに限られるものではなく、断面が円形、楕円形、または多角形などの種々の形状とすることができ、取り付け性などを考慮して適切な形状を選択すればよい。また、1つの架橋板部13に対して複数の嵌合ボス13aを設けてもよい。
また、バンパーアブソーバー10をリンフォースRに固定する構成は、嵌合ボス13aに限られることはなく、架橋板部13を利用した種々の構成が考えられる。このような固定のための構成としては、例えば、各種の樹脂や金属から形成されたクリップが挙げられる。
本実施形態において、副領域bの、バンパーアブソーバー10の長手方向の幅は、10〜50mmが好ましく、20〜40mmがさらに好ましい。この下限以上とすることによって、架橋板部13を、嵌合ボス13aなどの固定用の構成を設置するのに十分な面積を有するものとすることができる。上限以下とすることによって、衝突物が、副領域bに対応する位置に衝突したとしても、天板部11による支持作用が得られずに、衝撃吸収性能が低下するのを抑制することができる。
主領域aと副領域bの、バンパーアブソーバー10の長手方向における構成比は、40:1〜1:2が適しており、30:1〜1:1とするのがより好ましい。この下限以上とすることによって、架橋板部13による、薄肉脚13の倒れ抑制作用を有効に得ることができる。上限以下とすることによって、天板部11によって確実に衝撃荷重が受け止められるようにすることができる。
参考例)
図4〜6に、上記の実施形態の参考例を示す。図4〜6は、上記の実施形態の副領域bに当たる部分の断面図である。これらの参考例において、主領域aに当たる部分の構造は、上記の実施形態と同様であってよい。また、図4〜6において、上記の実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。
図4に示す例では、副領域bにおいても、天板部11が切り欠かれていない。このような構造も、射出成型を利用するなどの手法で形成することができる。そして、このような構造とすることによって、切欠形成による衝撃吸収性能の低下を回避しつつ、薄肉脚12を薄くした場合でも、架橋板部13によって、リンフォースRへの固定を可能とし、また、薄肉脚12の折れの抑制作用を得ることができる。
図5に示す例では、薄肉脚12が、上下の2つに加えて、中央にも設けられ、全部で3つ設けられている。これらの薄肉脚12のうち、中央と上側または下側の一方の間には天板部11のみが設けられ、中央と他方の間には架橋板部13のみが設けられている。すなわち、図5(a)に示す例では中央と上側の薄肉脚12は、天板部11のみによって繋がれ、中央と下側の薄肉脚12は架橋板部13のみによって繋がれている。一方、図5(b)に示す例では、中央と上側の薄肉脚12は架橋板部13のみによって繋がれ、中央と下側の薄肉脚12は天板部11のみによって繋がれている。
図6に示す例では、薄肉脚12が4つ設けられている。そして、4つの薄肉脚12のうち、一番上のものとその下のものとの間(上部間隙)、中央の2つの間(中部間隙)、一番下のものとその上のものとの間(下部間隙)のそれぞれに、天板部11か架橋板部13かのいずれか一方のみが設けられている。図6(a)は、上部間隙と下部間隙に天板部11が設けられた例、図6(b)は、中央間隙に天板部11が設けられた例、図6(c)は、中部間隙と下部間隙に天板部11が設けられた例、図6(d)は、上部間隙と中部間隙に天板部11が設けられた例である。
これら、図5や図6に示す構成においても、架橋板部13を設けることによって、バンパーアブソーバー10の固定が可能となり、また、薄肉脚12の折れ抑制作用を得ることができる。この際、架橋板部13を設けるのに伴って、天板部13に切欠11aを設けている部分は、一部分であるので、天板部13によって衝突荷重を受け止める作用が損なわれることもほとんどない。
さらに他の参考例として、上記の図5,6に示す例において、一部に天板部11と架橋板部13の両方を設けたり、天板部11および/または架橋板部13を、副領域bの全体に設けたりしてもよい。また、架橋板部13を、隣接する薄肉脚12間の空間を完全に埋めるように構成してもよい。この構成は、成形型のコストの軽減にもつながる。
このような副領域bの種々の構造は、バンパーアブソーバー10のサイズや、必要とされる重量の条件などに応じて、適切なものを選択して用いることができる。また、1つのバンパーアブソーバー10に複数の副領域bを設ける場合、副領域b毎に別々の構造を採用してもよい。
実施例として、図1に示す構成のバンパーアブソーバーを作製した。材質は、ポリプロピレン樹脂からなる発泡性樹脂粒子(株式会社JSP製、商品名「ピーブロック」)を成形型内に充填し、蒸気によって加熱して発泡成形した成形体とした。密度は0.09g/cm3とした。形状としては、薄肉脚を2本、副領域を1個所、長手方向の長さを300mm、主領域と副領域の比率を6.5:1とした。天板部の高さは40mm、厚みは10mmとした。薄肉脚の高さ(脚元から脚先までの長さ)は30mm、厚みは9mmとした。架橋板部の厚みは10mm、幅(バンパーアブソーバーの長手方向の長さ)は40mmとした。嵌合ボスはφ25×20mmとした。
(比較例)
比較例として、副領域に相当する部分のないバンパーアブソーバーを作製した。材質は、実施例と同様の発泡樹脂とした。形状は、副領域が無い(したがって、架橋板部、嵌合ボスも無い)ことを除いて実施例と同様とした。
(評価方法)
実施例および比較例のバンパーアブソーバーを、バンパーカバー相当材として、300×100×3mmのポリプロピレン樹脂成形体(密度1.05g/cm3、融点160℃)によって覆って配置した。そして、歩行者の脚部を模したφ75mm、高さ300mmの円筒状剛体(材質:鋼材(S45C)、重量:25kg)を20km/hの速度で衝突させて、応答荷重と変位を測定した、この際、実施例のバンパーアブソーバーについては、薄肉脚の先端側をリンフォースに固定し、天板部側から円筒状剛体を衝突させた。一方、比較例のバンパーアブソーバーに対しては、天板部側から衝突させた場合と、薄肉脚の先端側から衝突させた場合の両方について評価を行った。
(評価結果)
図7に上記の試験によって得られた、バンパーアブーバーの変位に対する応答荷重の変化のグラフを示す。同図から、比較例のバンパーアブーバーについて、円筒状剛体を天板部側から衝突させた場合に比べて、薄肉脚の先端側から衝突させた場合には、応答荷重の立ち上がりが早くなっており、衝撃吸収性能が低下していることが分かる。これは、薄肉脚部の先端側から衝突させた場合には、衝撃を薄肉脚の先端側で受け止めることになるため、バンパーアブーバー全体に衝撃を吸収させる働きをさせることができなくなるためと考えられる。
一方、実施例では、比較例で円筒状剛体を天板部側から衝突させた場合とほぼ同じグラフが得られている。すなわち、実施例では、天板部の一部に切欠が形成されているにも拘わらず、十分な衝撃吸収性能が得られている。
このように実施例では、架橋板部があるために、バンパーアブソーバーをリンフォースに容易にしっかりと固定することを可能とし、バンパーアブソーバーの位置ずれや薄肉脚の倒れ込みと、薄肉脚の折れの発生を抑制することができるという優れた効果を奏しながら、良好な衝撃吸収性能が得られる。
本発明の一実施形態のバンパーアブソーバーの斜視図。 図1のバンパーアブソーバーの主領域aにおける断面図。 図1のバンパーアブソーバーの副領域bにおける断面図。 参考例のバンパーアブソーバーの副領域における断面図。 参考例のバンパーアブソーバーの副領域における断面図。 らに他の参考例のバンパーアブソーバーの副領域における断面図。 実施例による、バンパーアブソーバーの変位に対する応答荷重の変化のグラフ。 従来例のバンパーアッセンブリーの断面図。
符号の説明
10,60 バンパーアブソーバー
11,61 天板部
11a 切欠
12,62 薄肉脚
13 架橋板部
13a 嵌合ボス
F,70 バンパーカバー
R,50 リンフォース

Claims (4)

  1. 自動車のバンパーアッセンブリーのリンフォースとバンパーカバーとの間に配置されるバンパーアブソーバーにおいて、
    前記バンパーカバーに面して配置され、矩形形状の切欠を有する天板部と、
    該天板部に対して直角に前記リンフォースに向かって延びる一対の薄肉脚と、
    一対の薄肉脚の、前記リンフォース側の先端部の間の一部をつなぐ直方体形状の架橋板部と、
    を有し、
    バンパーアブソーバーの長手方向における前記架橋板部の中心位置及び幅が、バンパーアブソーバーの前記長手方向における前記切欠の中心位置及び幅と一致していることを特徴とするバンパーアブソーバー。
  2. 前記架橋板部には、前記リンフォースへの固定手段が設けられている、請求項1に記載のバンパーアブソーバー。
  3. 前記固定手段は、前記架橋板部の、前記リンフォースに対面する面から突出するように形成され、前記リンフォースに形成された開口に嵌合する嵌合ボスである、請求項2に記載のバンパーアブソーバー。
  4. 密度0.03〜0.18g/cm3の軟質樹脂発泡成形体からなる、請求項1から3のいずれか1項に記載のバンパーアブソーバー。
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