JP4811125B2 - デファレンシャル - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両に搭載されるデファレンシャルに係り、特に、そのドライブピニオンギア軸を支持する二つの斜接形転がり軸受に対するオイル供給形態を改良している。
例えばデファレンシャルでは、その入力軸となるドライブピニオンギア軸を軸方向に離した二つの斜接形転がり軸受で支持するようにしているが、これらの斜接形転がり軸受を潤滑するために、一般的に、デファレンシャルケース内のオイルを、回転するリングギアで跳ね上げて二つの斜接形転がり軸受側に導くようにしている(例えば特許文献1参照。)。このような潤滑形態を、オイルはねかけ潤滑方式と呼んでいる。
なお、上記従来例では、リングギアでかき上げたオイルを、デファレンシャルケースの天井側内面に形成した左右の傾斜部を伝って天井側に設けてあるオイル案内用のリブに導き、このリブから斜接形転がり軸受側に導くようになっている。
ところで、斜接形転がり軸受側に可及的に多くのオイルを供給すれば潤滑、冷却性能を高めるうえで有利であるが、多過ぎると、斜接形転がり軸受によるオイルの攪拌に伴うフリクションロスが増大する。また、車両の登坂走行等のようにデファレンシャルケースが前上がり姿勢になることがあるが、そのような場合、前記斜接形転がり軸受に対するオイルの供給量が不足する傾向となる。
このため、斜接形転がり軸受に対するオイル供給量については、前記前上がり姿勢時において十分な量を確保できるように設定する必要があるが、それによって平常姿勢時においてオイル供給が過剰になると言え、前記のように斜接形転がり軸受のフリクションロスが増大し、デファレンシャルの動力損失を余儀なくされる。
これに対し、デファレンシャルケースの上方空間にリングギアでかき上げたオイルを保持するオイル溜まり部を設置し、このオイル溜まり部内のオイルを二つの斜接形転がり軸受の間に一定量ずつ滴下するように構成したものがある(例えば特許文献2参照。)。
実開昭63−48054号公報 特開平07−217725号公報
上記従来例では、二つの斜接形転がり軸受の間にオイルを過不足なく供給することが可能であるものの、車両の登坂走行等のようにデファレンシャルケースが前上がり姿勢になるような場合、前記二つの斜接形転がり軸受の間に対するオイルの供給量が不足する傾向となると考えられ、ここに改良の余地がある。
本発明は、オイルはねかけ潤滑方式を採用したデファレンシャルにおいて、平常姿勢時に二つの斜接形転がり軸受の間へのオイル供給を過不足なく適正とする一方で、前上がり姿勢時に二つの斜接形転がり軸受の間へのオイル供給を十分に確保できるようにし、デファレンシャルの動力損失の低減ならびに耐久性の向上を図ることを目的としている。
本発明は、デファレンシャルケース内のオイルを、リングギアの回転に伴い上方に跳ね上げるとともに、前記デファレンシャルケースに対してドライブピニオンギア軸を支持するための二つの斜接形転がり軸受側へ導いた後、前記リングギア側に戻すようにしたオイルはねかけ潤滑方式を採用したデファレンシャルであって、前上がり姿勢になったときに、前記二つの斜接形転がり軸受の間へのオイル供給量を平常姿勢時に比べて多くする流量調整機構を備え、前記流量調整機構は、リングギアで跳ね上げるオイルを受け入れるケースを有し、このケースには、受け入れたオイルを前記二つの斜接形転がり軸受の間へ案内するための流路と、前記流路より前記オイル受け入れ方向の奥側に設けられてオイルを貯留するオイル溜まり部と、平常姿勢時に前記流路へのオイル流入量を制限する制限部材と、前上がり姿勢時に前記オイル溜まり部内のオイルを前記流路へ集めて流入させる回収部材とが設けられることを特徴としている。
この構成によれば、デファレンシャルの平常姿勢時における二つの斜接形転がり軸受の間へのオイル供給量を過不足のない適量となるように設定しても、デファレンシャルが前上がり姿勢になったときには、前記供給量が前記平常姿勢時に比べて増加されることになる。
これにより、平常姿勢時には斜接形転がり軸受によるオイルの攪拌に伴うフリクションロスを軽減できて、しかも、前上がり姿勢時には斜接形転がり軸受の潤滑性を良好とすることが可能になる。そのため、デファレンシャルの動作安定化ならびに耐久性の向上を図ることが可能になる。
特に、前記流量調整機構の構成では、要するに、平常姿勢時に受け入れたオイルの一部を流路に流入させて残りをオイル溜まり部に貯留しておき、前上がり姿勢になったときに、リングギアから跳ね上げられるオイルに加えて、前記オイル溜まり部に貯留しているオイルを流路に流入させるようにしている。
これにより、平常姿勢時には二つの斜接形転がり軸受の間へのオイル供給が過剰にならずに済み、前上がり姿勢時には二つの斜接形転がり軸受の間へのオイル供給が十分に確保されることになる。
しかも、上記流量調整機構をデファレンシャルケース内に別部材として組み込むような構成にしているから、デファレンシャルそのもののオイル供給を考慮した設計を行う場合に比べて、遥かに簡単かつ安価なもので済ませることが可能になる。
好ましくは、前記流量調整機構は、リングギアで跳ね上げるオイルを受け入れるケースを有し、このケースには、受け入れたオイルを前記二つの斜接形転がり軸受の間へ案内する流路と、平常姿勢時に前記流路の開口面積を縮小する一方で、前上がり姿勢時に前記流路の開口面積を拡大する弁体とが設けられる。
この構成によれば、平常姿勢時に受け入れたオイルの一部が流路に流入するように流量制限され、前上がり姿勢になったときに流路に多量のオイル流入を許容するようにしている。
これにより、平常姿勢時には二つの斜接形転がり軸受の間へのオイル供給が過剰にならずに済み、前上がり姿勢時には二つの斜接形転がり軸受の間へのオイル供給が十分に確保されることになる。
さらに、上記流量調整機構をデファレンシャルケース内に別部材として組み込むような構成にしているから、デファレンシャルそのものについてオイル供給配分を考慮した設計を行う場合に比べて、遥かに簡単かつ安価なもので済ませることが可能になる。
好ましくは、前記弁体は、前記ケース内にオイル供給方向に往復変位可能に設置されるもので、かつ、平常姿勢時には前記ケース内に受け入れるオイルの圧力によって前記流路の開口面積を最小とする位置に変位される一方で、前上がり姿勢時には自重によって前記流路の開口面積を最大とする位置に変位される構成。
この構成によれば、弁体がデファレンシャルの姿勢に応じて自動的に変位するようになっているから、弁体の動作を電気的に制御するような場合に比べて、構成の簡素化ならびに設備コストの低減が可能になる。
本発明によれば、平常姿勢時に二つの斜接形転がり軸受の間へのオイル供給を過不足なく適量とする一方で、前上がり姿勢時に二つの斜接形転がり軸受の間へのオイル供給を十分に確保することができるので、デファレンシャルの動力損失の低減ならびに耐久性の向上を図ることができる。
以下、本発明の詳細を図1から図13に示す実施形態に基づいて説明する。まず、図1から図6に、本発明の一実施形態を示している。
図1には、デファレンシャルを縦断面にした状態を示している。図中、1はデファレンシャルケース、2は差動変速機構、3はドライブピニオンギア、4はドライブピニオンギア軸である。
デファレンシャルケース1は、例えばフロントケース1aと、リアケース1bとからなる。このデファレンシャルケース1の内部には、潤滑用のオイルが所定量貯溜されている。
差動変速機構2は、ドライブピニオンギア軸4から入力される動力を必要に応じて図示しない左右の車軸に分配して伝達するもので、デファレンシャルケース1のフロントケース1a側に配設されている。この差動変速機構2は、本発明の特徴に直接的に関与しない部分であるので、リングギア2aのみを図示し、その他の部分の詳細な図示や説明を割愛するが、一般的に公知のピニオンギアやサイドギアを用いるような構成とされる。
ドライブピニオンギア3は、差動変速機構2のリングギア2aに噛合されるもので、ドライブピニオンギア軸4の内端部に一体形成されている。
ドライブピニオンギア軸4は、その軸方向に離れた二箇所がそれぞれ斜接形転がり軸受5,6を介してデファレンシャルケース1のリアケース1bの所要位置に回転自在に支持されている。
このドライブピニオンギア軸4の外端部には、図示しないドライブシャフトが連結されるフランジ継手7が設けられている。つまり、デファレンシャルでは、ドライブピニオンギア軸4が入力軸となって、前述の差動変速機構2を駆動し、それによって車輪に駆動力を出力するようになっている。
そして、前述した二つの斜接形転がり軸受5,6は、例えば円すいころ軸受、アンギュラ玉軸受、タンデム型複列玉軸受等とされるが、この実施形態では、二つの円すいころ軸受を用い、この二つの円すいころ軸受を外向きに組み合わせた状態で組み込み、それらの間に円筒形スペーサ8を介装することにより、両軸受の相対位置が規定されている。
また、ドライブピニオンギア軸4の外端側の外周面と、デファレンシャルケース1のリアケース1bの小端側内周面との対向間には、外部へのオイル漏洩を防止するためのオイルシール9が装着されている。
次に、本発明の特徴を適用した部分について説明する。
上述したデファレンシャルは、デファレンシャルケース1の底側に存在するオイルをリングギア2aで跳ね上げて斜接形転がり軸受5,6側へ導いた後、リングギア2a側に戻すようにしたオイルはねかけ潤滑方式が採用されている。
このようなデファレンシャルにおいて、図3に示すように、デファレンシャルケース1のリアケース1b側で二つの斜接形転がり軸受5,6の上方空間に、デファレンシャルが前上がり姿勢になったときに、二つの斜接形転がり軸受5,6側へのオイル供給量を平常姿勢時に比べて多くする流量調整機構20を設けている。
流量調整機構20は、図1から図6に示すように、リングギア2aで跳ね上げられるオイルを受け入れるケース21を有している。
このケース21には、受け入れたオイルを二つの斜接形転がり軸受5,6のうちデファレンシャル前端側に配置される斜接形転がり軸受5の前端側へ導くための第1通路22と、この第1通路22と隣り合わせに配置されて二つの斜接形転がり軸受5,6の間へ導くための第2通路23とが設けられている。
第1通路22は、一直線形状であり、その天井および両端が開口されている。第2通路23は、例えば断面矩形の孔であり、その長手方向途中の底面側に受け入れたオイルを二つの斜接形転がり軸受5,6の間へ落下させるための流路24が設けられている。この流路24は、ケース21底壁に貫通形成される孔とされている。
一方、第2通路23の奥には、オイルを貯留する凹状のオイル溜まり部25が設けられている。このオイル溜まり部25において、入り口側の立壁面25aは、斜めに傾斜されており、下記する前上がり姿勢時にオイル溜まり部25内に溜まったオイルを排出させやすくするようになっている。
また、第2通路23の底面上には、流路24を覆い囲むような平面視略V字形の立壁26が設けられている。
この立壁26は、その幅広側が第2通路23の奥側に位置され、幅狭側が第2通路23の入り口側に位置するように設置されている。さらに、この立壁26の中央底面側には、厚み方向に貫通してオイルを通過させるための通孔27が設けられている。
特に、この実施形態では、立壁26について、デファレンシャルが平常姿勢のときに第2通路23内に受け入れたオイルが流路24へ流入する量を制限する制限機能と、デファレンシャルが前上がり姿勢になったときにオイル溜まり部25内のオイルを流路24へ集めて流入させる回収機能とを実現するものとされている。
但し、前記制限機能と回収機能とを別々の部材で実現するように構成することも可能であり、そのような構成のものも本発明に含まれる。
次に、上述したデファレンシャルの動作時におけるオイルの流れを説明する。
ここで、まず、デファレンシャルが図1に示すように平常姿勢の場合については、リングギア2aが例えば正転駆動されて図1中の白抜き矢印で示すように時計方向に回転すると、このリングギア2aの回転に伴いデファレンシャルケース1内に貯留されているオイルが上方に跳ね上げられるようになるとともに、デファレンシャルケース1のフロントケース1a側へ送られる。
このようにしてデファレンシャルケース1の上方に跳ね上げられてきたオイルは、流量調整機構20のケース21内の二つの通路22,23内に略半々の割合で流入することになる。
第1通路22に流入したオイルは、すべて前端側開口から排出されて前端側の斜接形転がり軸受5の前端側へ落下され、当該斜接形転がり軸受5の主として内輪大鍔部を潤滑、冷却し、その後、デファレンシャルケース1の側壁部分に設けられる図示省略の戻し通路を経てデファレンシャルケース1のリアケース1bの底部側へ戻される。
一方、第2通路23内に流入したオイルは、図2および図3の矢印で示すように、その一部が立壁26の通孔27を経て流路24内に流入するが、残りがオイル溜まり部25内に貯留されることになる。
この流路24内に流入したオイルは二つの斜接形転がり軸受5,6の間に落下されることになるが、このオイルは、両斜接形転がり軸受5,6の回転によるポンプ作用でもってそれぞれの軸受内部を小端側から大端側へ向けて送られて各部を潤滑、冷却する。このようにして両軸受5,6内部を通過したオイルは、前記戻し通路を経てデファレンシャルケース1のリアケース1bの底部側へ戻される他、ドライブピニオンギア軸4を伝ってデファレンシャルケース1のリアケース1bの底部側へ戻される。
このように、デファレンシャルの平常姿勢時には二つの斜接形転がり軸受5,6の間へのオイル供給が過不足のない適量とされる。
ところで、デファレンシャルが例えば図4に示すように前上がり姿勢になったときには、図5および図6の矢印で示すように、リングギア2aから跳ね上げられて第2通路23に流入したオイルが前述と同様に立壁26の通孔27を経て流路24内に流入することに加えて、オイル溜まり部25内に貯留されているオイルが溢れ出て第2通路23を後端側へ流れることになり、立壁26で集められて流路24に流入することになる。このようなことから、流路24を経て二つの斜接形転がり軸受5,6の間に落下されるオイルの量が平常姿勢時に比べて多くなる。
このようにして、デファレンシャルの前上がり姿勢時には二つの斜接形転がり軸受5,6の間へのオイル供給が十分に確保されることになる。
そして、デファレンシャルの動作中は、デファレンシャルの姿勢に応じて、上述したようにデファレンシャルケース1内のオイルが循環されることになり、デファレンシャルケース1内の各部を潤滑するようになっている。
以上説明したように、本発明を適用した実施形態によれば、デファレンシャルの平常姿勢時における二つの斜接形転がり軸受5,6の間へのオイル供給量を過不足のない適量となるように設定しても、デファレンシャルが前上がり姿勢になったときには、二つの斜接形転がり軸受5,6の間へのオイル供給量が前記平常姿勢時に比べて増加されることになる。
これにより、平常姿勢時には斜接形転がり軸受5,6によるオイルの攪拌に伴うフリクションロスを軽減できて、しかも、前上がり姿勢時には斜接形転がり軸受5,6の潤滑性を良好とすることが可能になる。そのため、デファレンシャルの動作安定化ならびに耐久性の向上を図ることが可能になる。
さらに、流量調整機構20をデファレンシャルケース1内に別部材として組み込むような構成にしているから、デファレンシャルそのものについてオイル供給配分を考慮した設計を行う場合に比べて、遥かに簡単かつ安価なもので済ませることが可能になる。
なお、本発明は上記実施形態のみに限定されるものではなく、種々な応用や変形が考えられる。
図7から図13に本発明の他の実施形態を示している。
この実施形態の流量調整機構20において、リングギア2aで跳ね上げるオイルを受け入れるケース21を有するとともに、このケース21に、受け入れたオイルを二つの斜接形転がり軸受5,6のうちデファレンシャル前端側に配置される斜接形転がり軸受5の前端側へ導くための第1通路22と、この第1通路22と隣り合わせに配置されて二つの斜接形転がり軸受5,6の間へ導くための第2通路23とを設けている点は上記実施形態と同じである。
この実施形態において上記実施形態と異なる構成は、第2通路23であるので、以下で詳しく説明する。
つまり、第2通路23は、長手方向に貫通する断面円形の孔とされており、その長手方向途中の底面側に、受け入れたオイルを二つの斜接形転がり軸受5,6の間へ案内する流路24が設けられている。この第2通路23には、デファレンシャルの平常姿勢時に流路24の開口面積を縮小する一方で、デファレンシャルの前上がり姿勢時に流路24の開口面積を拡大する弁体28が設けられている。
具体的に、第2通路23は、前端側略半分の領域における内径が小径とされていて、後端側略半分の領域における内径が大径とされている。なお、小径領域に符号23aを、大径領域に符号23bをそれぞれ付している。
前記弁体28は、円筒形部材とされており、第2通路23の大径領域23bに長手方向にスライド可能に挿入されている。なお、第2通路23の大径領域23bの開口側には、弁体28を抜け止めするための止め輪30が装着されている。この止め輪30は、例えばC字形状のスナップリング等とされ、第2通路23の入り口側開口寄りに設けられる周溝内にスナップフィット状態で装着される。
そして、流路24は、その大半が第2通路23の大径領域23bに配置されており、一部のみが第2通路23の小径領域23aに配置されるように設定されている。これにより、弁体28が第2通路23における小径領域23aと大径領域23bとの境の段差部23cに当接する位置までスライドすると、流路24の開口面積が最小となる一方、弁体28がストッパリング30に当接する位置までスライドすると、流路24の開口面積が最大となるようになっている。
ここで、上記実施形態における動作を説明する。
例えばデファレンシャルが図7に示すように平常姿勢の場合には、流量調整機構20のケース21内の二つの通路22,23内に略半々の割合で流入することになる。
ここで、第1通路22に流入したオイルは、すべて前端側開口から排出されて前端側の斜接形転がり軸受5の前端側へ落下され、当該斜接形転がり軸受5の主として内輪大鍔部を潤滑、冷却し、その後、デファレンシャルケース1の側壁部分に通常設けられる図示省略の戻し通路を経てデファレンシャルケース1のリアケース1bの底部側へ戻される。
一方、第2通路23内に流入したオイルは、第2通路23において、図8および図9に示すように、ケース21内に受け入れるオイルの圧力によって弁体28がデファレンシャル前端側に変位されて第2通路23における小径領域23aと大径領域23bとの境の段差部23cに当接することになり、流路24の開口面積が最小となる。
これにより、受け入れたオイルの一部が流路24内に流入するが、残りは上記第1通路22と同様にすべて前端側開口から排出されて前端側の斜接形転がり軸受5の前端側へ落下されることになる。
そして、この流路24内に流入したオイルは二つの斜接形転がり軸受5,6の間に落下されることになるが、このオイルは、両軸受5,6の回転によるポンプ作用でもってそれぞれの軸受内部を大端側へ向けて通過されて各部を潤滑、冷却する。この両軸受5,6を通過したオイルは、前記戻し通路を経てデファレンシャルケース1のリアケース1bの底部側へ戻される他、ドライブピニオンギア軸4を伝ってデファレンシャルケース1のリアケース1bの底部側へ戻される。
このようにして、デファレンシャルの平常姿勢時には二つの斜接形転がり軸受5,6の間へのオイル供給が過不足のない適量とされる。
ところで、デファレンシャルが例えば図11に示すように前上がり姿勢になると、図12および図13に示すように、弁体28が自重によって流路24の開口面積を大きくする側へ変位される。例えば前上がり姿勢の傾斜角度が所定角度以上になると、弁体28が止め輪30に当接する位置まで変位し、流路24の開口面積が最大になる。
これにより、第2通路23に流入したオイルの大半が流路24内に流入することになって、前端側へ通過しなくなるから、デファレンシャルの前上がり姿勢時には二つの斜接形転がり軸受5,6の間へのオイル供給が十分に確保されることになり、斜接形転がり軸受5,6の潤滑、冷却が十分に行われることになる。
この実施形態によれば、上記実施形態と同様の作用、効果が得られる。
つまり、平常姿勢時に受け入れたオイルの一部を流路24に流入させるように流量制限したうえで、前上がり姿勢になったときに流路24に多量のオイル流入を許容するようにしているから、平常姿勢時には二つの斜接形転がり軸受5,6の間へのオイル供給が過剰にならずに済み、前上がり姿勢時には二つの斜接形転がり軸受5,6の間へのオイル供給が十分に確保されることになる。
しかも、流量調整機構20をデファレンシャルケース1内に別部材として組み込むような構成にしているから、デファレンシャルそのものについてオイル供給配分を考慮した設計を行う場合に比べて、遥かに簡単かつ安価なもので済ませることが可能になる。
特に、この実施形態では、弁体28をデファレンシャルの姿勢に応じて自動的に変位するように構成しているから、弁体28の動作を電気的に制御するような場合に比べて、構成の簡素化ならびに設備コストの低減が可能になり、好ましい。
本発明に係るデファレンシャルの一実施形態を示す縦断面図である。 図1の平常姿勢でのオイルの流れを説明するための図で、図1中の流量調整機構を拡大して示している。 図2の流量調整機構を横方向に断面にした図である。 図1のデファレンシャルが前上がり姿勢になった状態を示す図である。 図3の前上がり姿勢でのオイルの流れを説明するための図で、図4中の流量調整機構を拡大して示している。 図5の流量調整機構を横方向に断面にした図である。 本発明に係るデファレンシャルの他実施形態を示す縦断面図である。 図7の平常姿勢でのオイルの流れを説明するための図で、図7中の流量調整機構を拡大して示している。 図8の流量調整機構を横方向に断面にした図である。 図9の(10)−(10)線断面の矢視図である。 図7のデファレンシャルが前上がり姿勢になった状態を示す図である。 図11の前上がり姿勢でのオイルの流れを説明するための図で、図11中の流量調整機構を拡大して示している。 図12の流量調整機構を横方向に断面にした図である。
符号の説明
1 デファレンシャルケース
2 差動変速機構
2a リングギア
3 ドライブピニオンギア
4 ドライブピニオンギア軸
5,6 斜接形転がり軸受
20 流量調整機構
21 ケース
23 第2通路
24 流路
25 オイル溜まり部
26 立壁

Claims (1)

  1. デファレンシャルケース内のオイルを、リングギアの回転に伴い上方に跳ね上げるとともに、前記デファレンシャルケースに対してドライブピニオンギア軸を支持するための二つの斜接形転がり軸受側へ導いた後、前記リングギア側に戻すようにしたオイルはねかけ潤滑方式を採用したデファレンシャルであって、
    前上がり姿勢になったときに、前記二つの斜接形転がり軸受の間へのオイル供給量を平常姿勢時に比べて多くする流量調整機構を備え
    前記流量調整機構は、リングギアで跳ね上げるオイルを受け入れるケースを有し、
    このケースには、受け入れたオイルを前記二つの斜接形転がり軸受の間へ案内するための流路と、前記流路より前記オイル受け入れ方向の奥側に設けられてオイルを貯留するオイル溜まり部と、平常姿勢時に前記流路へのオイル流入量を制限する制限部材と、前上がり姿勢時に前記オイル溜まり部内のオイルを前記流路へ集めて流入させる回収部材とが設けられることを特徴とするデファレンシャル。
JP2006144088A 2006-05-24 2006-05-24 デファレンシャル Expired - Fee Related JP4811125B2 (ja)

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