JP4811109B2 - (メタ)アクリル酸エステルの製造方法 - Google Patents

(メタ)アクリル酸エステルの製造方法 Download PDF

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本発明は、(メタ)アクリル酸エステルの製造方法に関し、(メタ)アクリル酸エステルの製造方法の技術分野に属する。
(メタ)アクリル酸エステルは、紫外線照射や電子線照射により硬化するため、光硬化性組成物の配合成分として、光学レンズや印刷インキ、コーティング剤及び接着剤等の各種工業用途に用いられている。
しかしながら、(メタ)アクリル酸エステルの貯蔵安定性や熱安定性が不良であると、不具合を生じることがある。
例えば、(メタ)アクリル酸エステルの貯蔵安定性が不良であると、保管中に重合反応が起きてポリマー分が生じたり、(メタ)アクリル酸エステルが分解して(メタ)アクリル酸等の酸分を発生することがある。
ポリマー分を含む(メタ)アクリル酸エステルの組成物は、硬化むらや濁りを生じるため、均一性や光透過性が重視される光学レンズ用途等では好適に使用することができない。
又、酸分が発生した(メタ)アクリル酸エステルは、臭気や装置腐食の問題に加え、耐水性が悪化するため、コーティング剤や接着剤用途に用いた場合に、硬化物が水分を吸収して、コーティング面の剥離や接着強度の低下を起こしてしまうことがある。
又、(メタ)アクリル酸エステルは、配合時に均一化のため加熱攪拌されたり、光硬化後に耐熱試験に曝されることがあるが、熱安定性不良な(メタ)アクリル酸エステルは、上記したようなポリマー分や酸分の発生に加え、着色を生じるために透明性が必須である光学レンズ用途等では到底使用することができない。
尚、本明細書中においては、アクリル酸及びメタクリル酸を総称して「(メタ)アクリル酸」と記載する。
(メタ)アクリル酸エステルの貯蔵安定性及び熱安定性が不良となる原因の一つとして、製品中に残留する不純物の影響が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステルは、通常(メタ)アクリル酸とアルコール類を酸触媒存在下にて脱水エステル化反応させ製造されているが、エステル化反応時には様々な不純物が副生する。このような不純物を除くため、通常、脱水エステル化後の反応液に対して、水やアルカリ水溶液による洗浄操作が施されるが、不純物の除去は必ずしも十分ではない。
このため、(メタ)アクリル酸エステル製造時の洗浄工程を強化する方法が種々検討されている。
例えば、特許文献1では、脱水エステル化後の反応生成物を中和処理した後、さらにアミン類で処理する方法が開示されている。
しかしながら、この方法によれば、反応生成物をアミン類で処理した後、該アミン類を反応生成物から除くため、引き続き反応生成物を酸性水溶液で洗浄しなければならず、反応生成物への酸性成分の混入することがある。よって、該方法においては、酸性水溶液での洗浄後に再度アルカリ水溶液での洗浄を行った後、軟水での洗浄を三回繰り返しており、工程が煩雑かつ長時間を要するため、生産性の低下が著しい。又、該処理を工業的に実施するならば、アルカリ水溶液及び酸性水溶液の双方に対して腐食されない特殊かつ高価な材質の洗浄槽を用いるか、アルカリ水溶液での処理と酸性水溶液での処理を別々の洗浄槽で実施しなければならず、工業的実施に好適とは言い難い。
又、特許文献2では、(メタ)アクリル酸エステルを製造後の反応液を中和又は洗浄処理する際に、カチオン系界面活性剤を添加する方法が開示されており、この方法によれば、有機層と水層の界面付近での乳化を防止して、有機層と水層の分離時間を短くすることができ、その結果として効率的に不純物を除去することができることが開示されている。
しかしながら、特許文献2記載の方法は、有機層と水層の分離時間の短縮化に優れるものの、得られる(メタ)アクリル酸エステルの貯蔵安定性及び熱安定性が不十分なものであった。
特開平6−219991号公報(特許請求の範囲) 特開2001−048831号公報(特許請求の範囲)
本発明者らは、前記課題を解決するため種々の検討を行った結果、エステル化反応液の中和工程において、特定の相間移動触媒及びアルカリ金属水酸化物の水溶液を添加し、加熱処理を行う(メタ)アクリル酸エステルの製造方法を見出している(特許文献3)。
特許文献3の発明は、前記課題を解決する得られる(メタ)アクリル酸エステルの貯蔵安定性及び熱安定性を向上させることができる製造方法であるが、中和工程で加熱処理を行う点がやや煩雑なものであった。
本発明者らは、より簡便な方法により、得られる(メタ)アクリル酸エステルの貯蔵安定性及び熱安定性を向上させることができる(メタ)アクリル酸エステルの製造方法を見出すため鋭意検討を行ったのである。
特願2005−336369(特許請求の範囲)
前記特許文献1〜3記載の発明が、貯蔵安定性及び熱安定性の原因となる不純物を(メタ)アクリル酸エステルから除くという着想のもとなされたのに対して、本発明者らは、(メタ)アクリル酸エステル中の不純物を失活させてやればより簡便な方法により前記課題を解決できるのではないかとの着想のもと種々の検討を行った結果、脱水エステル化反応液を中和処理及び水洗処理を経た後に得られる反応液に、特定の処理剤を添加するという簡便な手段を行うことにより、(メタ)アクリル酸エステル製品の貯蔵安定性及び熱安定性が顕著に向上することを見出し、本発明を完成するに到ったのである。
以下、本発明を詳細に説明する。
1.エステル化反応
本発明では、まず(メタ)アクリル酸とアルコールを酸触媒の存在下に加熱・攪拌して脱水エステル化反応を行う。
この場合のアルコールとしては、種々の化合物が使用でき、具体的には以下に示すアルコール等が挙げられる。
[1]メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n−ペンチルアルコール、シクロヘキサノール、n−ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、イソオクチルアルコール、n−ノニルアルコール、イソノニルアルコール等の一価アルキルアルコール及びこれらのアルキレンオキサイド付加物。
[2]フェノール、クロロフェノール、ブロモフェノール、フルオロフェノール、ナフトール、フェニルフェノール、クミルフェノール、ノニルフェノール、ビスフェオールA、ビスフェノールF、チオビスフェノール及び4,4’−スルホニルジフェノール等のフェノール性水酸基を有する化合物のアルキレンオキサイド付加物。
[3]エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類及びこれらのアルキレンオキサイド付加物。
[4]グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン等のグリセリン及びこれらのアルキレンオキサイド付加物。
[5]ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等のポリオール及びこれらのアルキレンオキサイド付加物
[6]トリス−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレート
尚、上記アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
本発明は、上記したアルコールの中でも、得られる(メタ)アクリル酸エステル中に不純物が多く発生し易い、多価アルコールに好ましく適用できる。
さらに、多価アルコールの中でも、得られる(メタ)アクリル酸エステル中に不純物がより多く発生し易い、前記したポリオール及び多価アルコールのアルキレンオキサイド付物により好ましく適用できるものである。多価アルコールのアルキレンオキサイド付物の好ましい具体例としては、トリメチロールプロパンのプロピレンオキサイド付加物、ビスフェオールAのエチレンオキサイド付加物及びジグリセリンのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
脱水エステル化反応での(メタ)アクリル酸とアルコールの使用割合は、アルコールの水酸基1モルに対して(メタ)アクリル酸を0.8〜2.0モルが好ましく、より好ましくは1.0〜1.5モルである。この割合が0.8モルに満たない場合は、脱水エステル化の反応時間が長くなるうえ、アルコール性水酸基が(メタ)アクリル酸エステルの(メタ)アクリロイル基にマイケル付加等の副反応が増えて製品純度が低下することがある。一方、2.0モルを超えると、(メタ)アクリル酸エステルの(メタ)アクリロイル基に(メタ)アクリル酸がマイケル付加する等の副反応が増えて製品純度が低下するうえ、脱水エステル化後に未反応アクリル酸を除去する操作が煩雑になることがある。
脱水エステル化反応で使用する酸触媒としては、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸及び硫酸等が挙げられ、一種を単独で又は二種以上を任意に組み合わせて使用できる。
酸触媒の使用割合は、脱水エステル化に供されるアルコール性水酸基のモル数に対して0.05mol%〜10mol%が好ましく、より好ましくは0.5〜5mol%である。この割合が0.05mol%より少ないと実用的反応速度が得られないことがあり、一方10mol%より多いと副反応が多発して製品の純度低下及び着色が著しく、精製工程での触媒の除去操作及び製品の脱色操作に多大な労力を費やすことがある。
本発明では、脱水エステル化反応で生成する水との溶解度が低い有機溶媒を使用し、水を共沸させて留去しながら行うことが好ましい。好ましい有機溶媒としては、例えば、トルエン、ベンゼン及びキシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、シクロヘキサン及びヘプタン等の脂肪族炭化水素、並びにメチルエチルケトン及びシクロヘキサノン等のケトンが挙げられる。
有機溶媒は、基質の溶解性等を考慮して、一種を単独で使用しても又は二種以上を任意に組み合わせて使用しても良い。
有機溶媒の割合としては、反応液中に30〜70質量%が好ましい。
エステル化反応温度としては、70〜140℃が好ましい。反応温度が70℃未満の場合は反応が遅くなることがあり、140℃を超えるとエステル化時の不純物の副生量が増えたり、ゲル化することがある。
脱水エステル化反応では、(メタ)アクリロイル基の重合を防止する目的で、重合禁止剤を使用することが好ましく、さらには含酸素ガスを反応液に導入してもよい。重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、tert−ブチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノール、ベンゾキノン、フェノチアジン等の有機系重合禁止剤、塩化銅及び硫酸銅等の無機系重合禁止剤、並びにジブチルジチオカルバミン酸銅等の有機塩系重合禁止剤等が挙げられる。重合禁止剤は、一種を単独で使用しても又は二種以上を任意に組み合わせて使用しても良い。重合禁止剤の割合としては、反応液中に5〜20,000wtppmが好ましく、より好ましくは25〜3,000wtppmである。
含酸素ガスとしては、例えば空気、酸素と窒素の混合ガス、酸素とヘリウムの混合ガス等が挙げられる。
2.中和処理及び水洗処理
本発明では、脱水エステル化後の反応液に対して、中和処理及び水洗処理を行う。以下、それぞれの方法について説明する。
2-1.中和処理
中和処理は、反応生成液中の未反応(メタ)アクリル酸及び酸性触媒等の酸性成分を除去する目的で行われ、通常、反応液とアルカリ水溶液を接触させて行われる。
中和処理は常法に従って行えばよく、例えば反応液にアルカリ水溶液を添加し、攪拌、混合する方法等が挙げられる。
前記アルカリ成分としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等のアルカリ金属塩、並びにアンモニア等が挙げられる。アルカリ成分としては、一種を単独で使用しても又は二種以上を任意に組み合わせて使用しても良い。これらのうち、効果に優れ、安価でかつ入手の容易であるため、水酸化ナトリウムが好ましい。
この場合、アルカリ成分の量は通常、反応液の酸分に対してモル比で1倍以上、好ましくは1.1〜2.0倍である。この添加量が、反応液の酸分に対してモル比で1倍未満では、酸分の中和が不十分となるので好ましくない。又、アルカリ水溶液の濃度は、1〜25質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜25質量%である。この濃度が1質量%未満では中和処理後の排水量が増大するため好ましくなく、25質量%を越えると(メタ)アクリレートが重合するおそれがある。
撹拌、混合時間は、反応液の量、それに含まれる酸性成分の量及び目的等に応じて適宜設定すれば良いが、5分から120分程度が好ましい。
2-2.水洗処理
本発明においては、前記したエステル化反応液又は中和処理液に対して水洗処理を行う。水洗処理をどの時点で行うかは、使用する成分及び目的に応じて適宜選択することができる。
水洗処理は、常法に従って行えば良い。具体的には、前記エステル化反応で得られた反応液又は前記中和処理液に対して水または無機水溶液を添加し、攪拌、混合する方法等が挙げられる。
水洗工程においては、通常水を使用する。一方、有機層との分離を改善したり、高純度の製品が要求される場合には、無機水溶液を使用することが好ましく、具体的には、硫酸アンモニウム水溶液及び塩化アンモニウム水溶液等のアンモニウム塩水溶液、塩化ナトリウム等のナトリウム塩水溶液、並びに塩酸水溶液等の酸性水が挙げられる。
2-3.その他
前記中和処理又は/及び水洗処理においては、必要に応じて加熱することができる。
加熱温度としては、30〜80℃が挙げられ、加熱時間として、5分〜5時間が挙げられる。
加熱する場合においては、(メタ)アクリロイル基の重合を防止する目的で、重合禁止剤を使用することが好ましく、さらには含酸素ガスを反応液に導入してもよい。
重合禁止剤としては、前記と同様のものが挙げられ、その割合も、前記と同様の割合が挙げられる。
含酸素ガスとしては、前記と同様のものが挙げられる。
3.処理剤による処理
本発明は、前記中和処理及び水洗処理を経た後に得られる反応液に、下記処理剤を添加するものである。
○処理剤:4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩及びアミジンからなる群から選択される1種以上
これらの処理剤は、1種を添加することも、2種以上を併用して使用することもできる。
以下、それぞれの処理剤について説明する。
3-1.4級アンモニウム塩
4級アンモニウム塩としては、種々の化合物が使用でき、好ましくは下記一般式(1)で表される化合物(以下、化合物1という)が挙げられる。
Figure 0004811109
〔尚、一般式(1)において、R1〜R3はアルキル基を表し、R4はアルキル基又はベンジル基を表し、X-は無機陰イオンを表す。〕
前記一般式(1)のR1〜R4において、アルキル基としては、直鎖状のものであっても分岐状のものであっても良いが、直鎖状のものが好ましい。又、炭素数8以下のアルキル基が好ましい。
前記一般式(1)のX-における無機陰イオンとしては、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオン及び硫酸水素イオン等が挙げられる。これらの中でも、ハロゲン化物イオン及び水酸化物イオンが好ましく、ハロゲン化物イオンとしては、塩素イオン及び臭素イオンがより好ましい。
化合物1の具体例としては、下記(1)及び(2)の例が挙げられる。
(1)R1〜R4がアルキル基を有する化合物の例
テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、水酸化テトラ−n−ブチルアンモニウム及び硫酸水素テトラブチルアンモニウム等。
(2)R1〜R3がアルキル基でR4がベンジル基を有する化合物の例
ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド及びベンジルトリ−n−ブチルアンモニウムクロライド等。
3-2.4級ホスホニウム塩
4級ホスホニウム塩としては、種々の化合物が使用でき、好ましくは下記一般式(2)で表される化合物(以下、化合物2という)が挙げられる。
Figure 0004811109
〔尚、一般式(2)において、R1〜R3はアルキル基を表し、R4はアルキル基又はベンジル基を表し、X-は無機陰イオンを表す。〕
前記一般式(2)のR1〜R4において、アルキル基としては、直鎖状のものであっても分岐状のものであっても良いが、直鎖状のものが好ましい。又、炭素数8以下のアルキル基が好ましい。
前記一般式(2)のX-における無機陰イオンとしては、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオン及び硫酸水素イオン等が挙げられる。これらの中でも、ハロゲン化物イオン及び水酸化物イオンが好ましく、ハロゲン化物イオンとしては、塩素イオン及び臭素イオンがより好ましい。
化合物2の具体例としては、ベンジル−トリ−n−ブチルホスホニウムクロライド及びテトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド等が挙げられる。
3-3.アミジン
アミジンとしては、アミジン骨格を有する化合物であれば種々の化合物が使用できる。具体的には、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7(DBU)及び1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)ノネン−5等が挙げられる。
3-4.処理剤の添加方法
前記処理剤の添加のタイミングとしては、中和処理及び水洗処理を経た後に得られる反応液であれば任意であり、具体的には、脱溶剤工程の前・後、ろ過を行う場合には、ろ過工程の前・後、さらには最終製品が挙げられる。
これらの中でも、脱溶工程の前に処理剤を添加する方法が、脱溶剤工程と処理剤の添加工程を併せて1工程で行うことができ、処理剤の添加工程を省略することができるため好ましい。
前記処理剤の添加方法としては、(メタ)アクリル酸エステルに、攪拌・混合しつつ添加する方法等が挙げられる。
前記処理剤の添加割合としては、(メタ)アクリル酸エステルに対して、2〜10000wtppmが好ましく、5〜3000wtppmがより好ましい。
該処理剤の添加においては、常温でも行うことができるが、必要に応じて加熱することができる。
特に、アルコールとして多価アルコールを使用する場合は、加熱することが好ましい。これは、アルコールとして多価アルコールを使用する場合は、得られる(メタ)アクリル酸エステルが高粘度物となり、処理剤を短時間で均一に配合することができるためである。
加熱温度及び加熱時間は、得られる(メタ)アクリル酸エステル及び目的に応じて適宜設定すれば良いが、加熱温度としては、30〜100℃が好ましく、より好ましくは30〜80℃であり、加熱時間として、5分〜5時間が好ましく、より好ましくは30分〜3時間である。
加熱する場合においては、(メタ)アクリロイル基の重合を防止する目的で、重合禁止剤を使用することが好ましく、さらには含酸素ガスを反応液に導入してもよい。
重合禁止剤としては、前記と同様のものが挙げられ、その割合も、前記と同様の割合が挙げられる。
含酸素ガスとしては、前記と同様のものが挙げられる。
脱溶剤工程について説明すると、中和処理液又は水洗処理液は脱溶剤槽に移され、中和処理又は水洗処理で水層が分離された後の有機層中の有機溶剤が除去される。
脱溶剤処理は常法に従えば良く、例えば脱溶剤槽を減圧下に加熱して有機溶剤を除去する方法等が挙げられる。
脱溶剤槽の減圧度としては、使用する原料及び目的に応じて適宜設定すれば良く、好ましくは0.5〜50kPaであり、有機溶剤の除去程度により徐々に減圧度を増す方法が好ましい。
加熱温度は、得られる(メタ)アクリル酸エステル、減圧度及び目的に応じて適宜設定すれば良いが、40〜100℃が好ましく、より好ましくは60〜80℃である。(メタ)アクリル酸エステルの熱重合を抑制するためには、温度を80℃以下に維持するのが好ましい。
脱溶剤工程においては、(メタ)アクリル酸エステルの熱重合を抑えるために、酸素を供給したり、重合禁止剤を添加することが好ましい。重合禁止剤としては、前記と同様のものが挙げられ、その割合も、前記と同様の割合が挙げられる。
前記した通り、該脱溶剤工程の前に処理剤を添加し、その後に減圧下に加熱して脱溶剤を行う方法が好ましい。これにより、処理剤を(メタ)アクリル酸エステル中に混合すると共に、有機溶剤を除去することができ、処理剤の添加工程を省略することができる。
さらなる製品の品質が要求される場合には、脱溶剤工程の後、さらに濾過を行うことができる。
該濾過工程は、常法に従えば良い。
本発明の製造方法により得られた(メタ)アクリル酸エステルは、特定の処理剤を添加するという簡便な方法により、得られる(メタ)アクリル酸エステルの貯蔵安定性及び熱安定性を向上させることができる。このため、得られた(メタ)アクリル酸エステルは、光硬化性組成物の配合成分として、光学レンズ、印刷インキ、コーティング剤及び接着剤等の各種工業用途に好適に使用できる。
本発明は、(メタ)アクリル酸とアルコールを酸触媒の存在下に脱水エステル化反応させ、得られた反応液を中和処理及び水洗処理を経た後に得られる反応液に、前記処理剤を添加する(メタ)アクリル酸エステルの製造方法に関する。
本発明は、不純物が多く発生する、前記アルコールが多価アルコールである(メタ)アクリル酸エステルの製造に好ましく適用できる。前記アルコールが多価アルコールである場合は、前記反応液に、前記処理剤を30〜100℃で添加・混合する方法が好ましい。
前記脱水エステル化反応は、有機溶媒中で行うことが好ましい。この場合、前記反応液に前記処理剤を添加した後、脱溶剤するのが好ましい。
以下に実施例及び比較例を記載し、本発明をさらに具体的に説明する。
[各種分析方法]
○酸価
JIS K−0070−1992に準じて、得られたアクリル酸エステルをエタノールに溶解し、フェノールフタレインを指示薬として水酸化カリウム溶液で滴定した。試料の酸価を下式から算出した。
酸価[mg−KOH/g] = N×T×f×56.11/W
N:アルコール性水酸化カリウム溶液の濃度[mol/L]
T:アルコール性水酸化カリウム溶液の滴定量[ml]
f:アルコール性水酸化カリウム溶液の力価
W:試料重量[g]
○強制劣化試験
30mlガラス容器に得られたアクリル酸エステルを5g入れ、大気冷暗所で数日静置することで、アクリル酸エステルに含まれる水分濃度を1000〜3000wtppmに調整した。
その後、アクリル酸エステルが入ったガラス容器を密封し、80℃に保ったヒーティングブロック中で144時間加熱した。放冷後に前記の方法で酸価を測定した。
○実施例1
還流管を設置した500mLの側管付き四口フラスコに、ジペンタエリスリトール76.3g、アクリル酸190g、トルエン158g、硫酸4.0g、ハイドロキノンモノメチルエーテル(以下、MQという)0.51g及びハイドロキノン(以下、HQという)0.51gを投入し、含酸素ガス(酸素5容量%、窒素95容量%、以下同様)を吹き込みながら反応液温度80〜110℃、反応系圧力400〜760mmHgの範囲内で加熱攪拌した。生成する水をディーンスターク管にて系外に除去しながら5時間の脱水エステル化反応を行った。
反応終了後、反応液を40℃以下まで冷却し、トルエン及び水を添加して抽出洗浄を行った後、20wt%水酸化ナトリウム水溶液を添加して中和処理を行い、さらに水を添加して抽出洗浄を行った。
得られた有機層は、目的物であるアクリル酸エステルがトルエン及び少量の水で希釈された状態であり、実質的に洗浄操作は終了している。これにMQを0.07gと処理剤のテトラブチルアンモニウムヒドロキシドをアクリル酸エステルに対して2026wtppm添加し、添加し、含酸素ガスを吹き込みながら減圧下で60〜80℃に加温してトルエンを留去した。
脱溶剤後の反応液を加圧下で濾過を行い、アクリル酸エステルを得た。
得られたアクリル酸エステルについて酸価を測定した。さらに、貯蔵安定性及び加熱安定性を評価するため、強制劣化試験を行い、その後に酸価を測定した。それらの結果を表1に示す。
○実施例2及び同3、比較例1
実施例1において、脱溶剤工程で下記表1に記載した処理剤を所定量添加する以外は実施例1と同様の方法によりアクリル酸エステルを製造した。
尚、比較例1においては、処理剤を添加することなく、脱溶剤処理を行った。
脱溶剤後の反応液を加圧下で濾過を行い、アクリル酸エステルを得た。
得られたアクリル酸エステルについて酸価を測定し、強制劣化試験後に酸価を測定した。それらの結果を表1に示す。
Figure 0004811109
表1の略号は、下記を意味する。
・TBAOH:テトラブチルアンモニウムヒドロキシド
・TBPB:テトラブチルホスホニウムブロマイド
・DBU:1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7
○実施例4
実施例1と同様のフラスコに、ジトリメチロールプロパン133g、アクリル酸175g、トルエン169g、硫酸8.0g、MQ0.51g及びHQ0.51gを投入し、含酸素ガスを吹き込みながら反応液温度80〜110℃、反応系圧力400〜760mmHgの範囲内で加熱攪拌した。生成する水をディーンスターク管にて系外に除去しながら5時間の脱水エステル化反応を行った。
反応終了後、反応液を実施例1と同様の方法により中和処理を行い、さらに水を添加して抽出洗浄を行った。
得られた有機層にMQを0.06gと処理剤のテトラブチルアンモニウムヒドロキシドをアクリル酸エステルに対して667wtppm添加し、含酸素ガスを吹き込みながら減圧下で60〜80℃に加温してトルエンを留去した。
得られたアクリル酸エステルについて酸価を測定し、強制劣化試験後に酸価を測定した。それらの結果を表2に示す。
○実施例5及び同6、比較例2
実施例4において、脱溶剤工程で下記表2に記載した処理剤を所定量添加する以外は実施例4と同様の方法によりアクリル酸エステルを製造した。
尚、比較例2においては、処理剤を添加することなく、脱溶剤処理を行った。
脱溶剤後の反応液を加圧下で濾過を行い、アクリル酸エステルを得た。
得られたアクリル酸エステルについて酸価を測定し、強制劣化試験後に酸価を測定した。それらの結果を表2に示す。
Figure 0004811109
○実施例6
前記実施例1〜同3において、処理剤を添加することなく、脱溶剤処理を行った。
トルエン留去後に得られた粗製品中へ、上記表1に記載した処理剤を所定量添加し、70℃にて1時間攪拌して均一混合させた。その後、加圧下で濾過を行った後、アクリル酸エステルを得た。
得られたアクリル酸エステルは、上記実施例1〜同3と同様に、強制劣化試験後の酸価が低いものであった。
○実施例7
前記実施例4〜同6において、処理剤を添加することなく、脱溶剤処理を行った。
トルエン留去後に得られた粗製品中へ、上記表2に記載した処理剤を所定量添加し、70℃にて1時間攪拌して均一混合させた。その後、加圧下で濾過を行った後、アクリル酸エステルを得た。
得られたアクリル酸エステルは、上記実施例4〜同6と同様に、強制劣化試験後の酸価が低いものであった。
本発明の製造方法は、(メタ)アクリル酸エステルの製造方法に利用できる。
さらに得られた(メタ)アクリル酸エステルは、光硬化性組成物の配合成分として、光学レンズ、印刷インキ、コーティング剤及び接着剤等の各種工業用途に好適に使用できる。

Claims (5)

  1. (メタ)アクリル酸とアルコールを酸触媒の存在下に脱水エステル化反応させ、得られた反応液を中和処理及び水洗処理を経た後に得られる反応液に、下記処理剤を添加する(メタ)アクリル酸エステルの製造方法。
    ○処理剤:4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩及びアミジンからなる群から選択される1種以上
  2. 前記アルコールが多価アルコールである請求項1に記載の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法。
  3. 前記反応液に、前記処理剤を30〜100℃で添加・混合する請求項2に記載の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法。
  4. 前記脱水エステル化反応を有機溶媒中で行う請求項1〜請求項3のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法。
  5. 前記反応液に前記処理剤を添加した後、脱溶剤する請求項4に記載の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法。



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