JP2014105264A - ポリエステル(メタ)アクリレートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】反応中に重合することなく、ポリエステル(メタ)アクリレートを得る方法を提供する。
【解決手段】式(I)で表される構造を有するポリエステルジオールと
【化1】
(ただし、式中Rは直鎖状、分岐状、または環構造を含む炭化水素基を表し、不飽和結合もしくはエーテル結合を含んでもよい。)
(メタ)アクリル酸無水物とをヒンダードフェノール系重合禁止剤の存在下で反応させるポリエステル(メタ)アクリレートの製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】式(I)で表される構造を有するポリエステルジオールと
【化1】
(ただし、式中Rは直鎖状、分岐状、または環構造を含む炭化水素基を表し、不飽和結合もしくはエーテル結合を含んでもよい。)
(メタ)アクリル酸無水物とをヒンダードフェノール系重合禁止剤の存在下で反応させるポリエステル(メタ)アクリレートの製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、生産性、ハンドリング性に優れたポリエステル(メタ)アクリレートの製造方法に関する。
近年、放射線硬化性の樹脂組成物が数多く開発されている。その中でもポリエステル系樹脂組成物は、常温で液体のため取り扱いが容易である。このため、ポリエステル系樹脂組成物は、特に塗料、接着剤、印刷インキ、および光学材料等に利用されている。ポリエステル(メタ)アクリレートを製造する方法としては、(メタ)アクリル酸無水物とポリエステルジオールを反応させる方法(特許文献1)や(メタ)アクリル酸とポリエステルジオールとの直接脱水反応を用いる方法などが知られている(特許文献2、3)。
(メタ)アクリル酸無水物とポリエステルジオールからポリエステル(メタ)アクリレートを製造する場合、反応中にしばしば重合が起こり、生産性に劣る傾向があった。また、ポリエステル(メタ)アクリレートは、洗浄工程にて乳化を起こしやすく、樹脂液層と洗浄水層との分離が困難であり、ハンドリングに劣る傾向があった。
そこで本発明者らは、鋭意検討した結果、ポリエステルジオールと(メタ)アクリル酸無水物をヒンダードフェノール系重合禁止剤の存在下で反応させることにより、重合を防止できることを見出した。また洗浄工程において、分離が良好な洗浄溶媒を見出した。
すなわち本発明は、式(I)で表される構造を有するポリエステルジオールと
(ただし、式中Rは直鎖状、分岐状、または環構造を含む炭化水素基を表し、不飽和結合もしくはエーテル結合を含んでもよい。)
(メタ)アクリル酸無水物とをヒンダードフェノール系重合禁止剤の存在下で反応させるポリエステル(メタ)アクリレートの製造方法である。
(メタ)アクリル酸無水物とをヒンダードフェノール系重合禁止剤の存在下で反応させるポリエステル(メタ)アクリレートの製造方法である。
また、本発明は上記式(I)で表される構造を有するポリエステルジオールと(メタ)アクリル酸無水物を反応させ、炭素数5以下のエーテル類または炭素数4以下のケトン類を用いて洗浄するポリエステル(メタ)アクリレートの製造方法である。
さらに、本発明は上記式(I)で表される構造を有するポリエステルジオールと(メタ)アクリル酸無水物をヒンダードフェノール系重合禁止剤の存在下で反応させ、炭素数5以下のエーテル類または炭素数4以下のケトン類を用いて洗浄するポリエステル(メタ)アクリレートの製造方法である。
本発明に係る製造方法によれば、反応中に重合することなく、ポリエステル(メタ)アクリレートを得ることができる。また洗浄工程において乳化することなく樹脂液層と洗浄水層の分離を行うことができ、生産性、ハンドリング性に優れたポリエステル(メタ)アクリレートの製造方法である。
本明細書では、アクリル酸およびメタクリル酸を合わせて(メタ)アクリル酸と記載する。アクリレートおよびメタクリレートを合わせて(メタ)アクリレートと記載する。アクリル酸無水物およびメタクリル酸無水物を合わせて(メタ)アクリル酸無水物と記載する。
本発明に係るポリエステル(メタ)アクリレートの製造方法は、式(I)で表される構造を含むポリエステルジオールと、(メタ)アクリル酸無水物とをヒンダードフェノール系化合物の存在下で反応させる。
前記式(I)で表される構造を含むポリエステルジオールの製造は既知の方法で実施できる。例えば、ジオールとアジピン酸とを常圧または減圧下で加熱し、脱水重縮合させることにより得ることができる。必要により部分的にエステル化反応を行うなどの操作を行っても良い。
前記式(I)で表される構造において、Rは炭化水素基を示すものであるが、ポリエステルジオール製造時の多価アルコール成分に由来するものである。Rは直鎖状でも、分岐状でも、または環構造を含んでもよく、不飽和結合もしくはエーテル結合を含んでもよい。ポリエステルジオール製造時に使用される多価アルコールとしては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどを挙げることができる。これらは一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
(メタ)アクリル酸無水物は、市販品でも別途合成したものを使用してもよい。(メタ)アクリル酸無水物の使用量は、ポリエステルジオール1モル当たり1モル以上が好ましく、2モル以上がより好ましい。また反応後の後処理工程への負荷、経済性の観点から、(メタ)アクリル酸無水物の使用量は、ポリエステルジオール1モル当たり10モル以下が好ましく、4モル以下がより好ましい。なお、(メタ)アクリル酸無水物の使用量が少なすぎると、反応時間が長くなる上に反応液が着色する場合がある。一方、(メタ)アクリル酸無水物の使用量が多すぎても、添加量に対応した形での収量の向上、または、反応時間の短縮が認められない場合がある。
本発明に係るポリエステル(メタ)アクリレートの製造方法においては、重合を抑制し、かつ製品着色を抑えるため、反応系内にヒンダードフェノール系重合禁止剤を添加する。前記ヒンダードフェノール化合物としては、フェノール性水酸基のオルト位に少なくともひとつの水素原子以外の置換基(例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環式基、アルコキシ基、アリールオキシ基、置換アミノ基、チオアルキル基、チオフェニル基など)を有するものが挙げられる。例えば、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノール、2,5−ジーt−ブチルハイドロキノン、モノーt−ブチルハイドロキノン、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、 2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)等が挙げられ、この中でも2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノールおよび4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)が好ましい。
これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。重合禁止剤の使用量は、十分な効果を発揮するためには、ポリエステルジオール100質量部に対して0.0005質量部以上が好ましく、0.01質量部以上がより好ましい。また、多すぎると後の重合工程に影響を与えるため、0.5質量部以下が好ましく、0.1質量部以下がより好ましい。
反応系内には触媒を添加することができるが、無触媒であってもよい。触媒を添加する場合には、金属化合物、酸触媒、塩基触媒、不均一系触媒等が挙げられる。
前記金属化合物としては、金属の酸化物、水酸化物、塩化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、およびホウ酸塩等の無機酸塩やカルボン酸塩、およびスルホン酸塩等の有機酸塩やアセチルアセトナート、およびシクロペンタジエニル錯体等の錯塩が挙げられる。前記酸触媒としては、硫酸、硝酸、リン酸、ホウ酸、塩酸、およびヘテロポリ酸等の無機酸やメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、およびカンファースルホン酸等の有機酸が挙げられる。前記塩基触媒としては、ピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、トリエチルアミン等の有機塩基が挙げられる。前記不均一系触媒としては、塩基性イオン交換樹脂及び酸性イオン交換樹脂等のイオン交換樹脂、活性成分をシリカやアルミナ、チタニア等の担体に固定した触媒が挙げられる。これらの触媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。反応効率と操作性の観点から、金属の酸化物、水酸化物、および炭酸塩が好ましい。金属化合物の中でも、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の化合物が好ましい。中でも炭酸カリウムおよび酸化マグネシウムが特に好ましい。
触媒の使用量は、ポリエステルジオール1モル当たり0.001モル以上が好ましく、0.01モル以上がより好ましい。また、触媒の使用量は、ポリエステルジオール1モル当たり0.5モル以下が好ましく、0.3モル以下がより好ましい。触媒の使用量がポリエステルジオール1モル当たり0.001モル以上のとき、反応効率の向上が期待できる。一方、触媒の使用量がポリエステルジオール1モル当たり0.01モル以上のとき、さらに短時間で所望のポリエステル(メタ)アクリレートを得られる。触媒の使用量がポリエステルジオール1モル当たり0.5モル以下のとき、後処理工程に大きな負荷をかけないで触媒を除くことができる。
反応は溶媒の存在下、または非存在下のいずれの条件でも行うことができる。溶媒としては、反応基質であるポリエステルジオールおよび(メタ)アクリル酸無水物、生成したポリエステル(メタ)アクリレートと反応しないものが好ましい。具体的には、ハロゲン化炭化水素、芳香族炭化水素、飽和炭化水素、エーテル類、およびエステル類が挙げられる。これらは1種または2種以上を用いることができる。溶媒の使用量は、ポリエステルジオールに対して等倍質量以上であれば、操作性が向上する。しかしながら、収率などの生産性と環境調和性の観点から、溶媒を使用しないことが望ましい。
反応温度は特に制限されないが、反応時間を短縮するために、25℃以上が好ましく、40℃以上がより好ましい。また、副生成物および反応液の着色を低減するために、150℃以下が好ましく、100℃以下がより好ましい。
反応時間は特に制限されないが、反応転化率を向上させるために、1時間以上が好ましく、2時間以上がより好ましい。また、副生成物および反応液の着色を低減するために、24時間以下が好ましく、12時間以下がより好ましい。
反応終了後は、アルコールを添加して撹拌し、余剰の(メタ)アクリル酸無水物を分解することが好ましい。アルコールとしては、(メタ)アクリル酸無水物との反応性を考慮すれば1級アルコールが好ましく、(メタ)アクリル酸無水物の分解後に容易に除去するために、沸点の低いものが好ましい。アルコールの量は、余剰の(メタ)アクリル酸無水物を完全に分解するために、余剰の(メタ)アクリル酸無水物と等量以上が好ましい。また、(メタ)アクリル酸無水物を迅速に分解するためには、アルコールを過剰に用いることが好ましく、後の洗浄工程への負荷を考慮すると、余剰の(メタ)アクリル酸無水物量の50当量以下が好ましい。処理温度は特に制限されないが、(メタ)アクリル酸無水物の分解に要する時間を短縮するために、0℃以上が好ましく、25℃以上がより好ましい。また、副生成物および反応液の着色を低減するために、100℃以下が好ましく、80℃以下がより好ましい。撹拌時間は特に制限されないが、(メタ)アクリル酸無水物を完全に分解するために、15分以上が好ましく、30分以上がより好ましい。また、副生成物および反応液の着色を低減するために、6時間以下が好ましく、4時間以下がより好ましい。
アルコールを添加して撹拌した後は、洗浄(酸性水、アルカリ性水、蒸留水等)、抽出、必要であれば濾過、および濃縮操作を順次行うことにより、所望のポリエステル(メタ)アクリレートを高純度で得ることができる。特に、反応時に触媒を用いた場合においては、反応終了後、反応混合物から触媒を取り除くために酸性水、アルカリ性水、蒸留水等の洗浄水を加えて撹拌または振とうすることによって、洗浄を行うことが好ましい。
本発明に係るポリエステル(メタ)アクリレートの製造方法において、洗浄に使用する溶媒としては、炭素数5以下のエーテル類または炭素数4以下のケトン類を用いることが好ましい。水と混和しない炭素数5以下のエーテル類または炭素数4以下のケトン類としては、tert−ブチルメチルエーテル、sec−ブチルメチルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルイソプロピルエーテル、ジエチルエーテル、ジクロルエチルエーテル、メチルエチルケトン、シクロブタノンなどが挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。入手容易性と安全性の観点から、tert−ブチルメチルエーテル、メチルエチルケトンが好ましい。
溶媒量はメタノール処理して得られた混合液100gに対して、ハンドリングを容易にするために、100mL以上が好ましく、200mL以上がより好ましい。また、生産効率の観点から5000mL以下が好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変更して実施することができる。
[実施例1]
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた反応装置中にポリエステルジオール(DIC(株)製、商品名:ポリライトOD−X−2406、式(I)におけるRがジエチレングリコールのもの、OH価:245、数平均分子量:460)100.00g、メタクリル酸無水物75.66g(0.49モル)及び炭酸カリウム2.76g(0.02モル)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール0.04gを添加した後に内温70℃にて7.5時間撹拌して、縮合反応を実施した。結果を表1に示す。
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた反応装置中にポリエステルジオール(DIC(株)製、商品名:ポリライトOD−X−2406、式(I)におけるRがジエチレングリコールのもの、OH価:245、数平均分子量:460)100.00g、メタクリル酸無水物75.66g(0.49モル)及び炭酸カリウム2.76g(0.02モル)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール0.04gを添加した後に内温70℃にて7.5時間撹拌して、縮合反応を実施した。結果を表1に示す。
[実施例2]
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた反応装置中にポリエステルジオール(DIC(株)製、商品名:ポリライトOD−X−240、式(I)におけるRが1,4−ブタンジオールのもの、OH価:106〜118、数平均分子量:1000)100.00g、メタクリル酸無水物38.54g(0.25モル)及び炭酸カリウム1.38g(0.01モル)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール0.04gを添加した後に内温80℃にて8.5時間撹拌して、縮合反応を実施した。結果を表1に示す。
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた反応装置中にポリエステルジオール(DIC(株)製、商品名:ポリライトOD−X−240、式(I)におけるRが1,4−ブタンジオールのもの、OH価:106〜118、数平均分子量:1000)100.00g、メタクリル酸無水物38.54g(0.25モル)及び炭酸カリウム1.38g(0.01モル)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール0.04gを添加した後に内温80℃にて8.5時間撹拌して、縮合反応を実施した。結果を表1に示す。
[実施例3]
ポリエステルジオール((株)クラレ製、商品名:クラレポリオールP1010、式(I)におけるRが3−メチル−1,5−ペンタンジオールのもの、OH価:112、数平均分子量:1000)を用いて、内温80℃にて4.5時間撹拌した以外は実施例2と同様に縮合反応を実施した。結果を表1に示す。
ポリエステルジオール((株)クラレ製、商品名:クラレポリオールP1010、式(I)におけるRが3−メチル−1,5−ペンタンジオールのもの、OH価:112、数平均分子量:1000)を用いて、内温80℃にて4.5時間撹拌した以外は実施例2と同様に縮合反応を実施した。結果を表1に示す。
[実施例4]
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた反応装置中にポリエステルジオール(DIC(株)製、商品名:ポリライトOD−X−2044、式(I)におけるRがネオペンチルグリコールのもの、OH価:53〜59、数平均分子量:2000)100.00g、メタクリル酸無水物19.27g(0.13モル)及び酸化マグネシウム4.03g(0.01モル)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール0.04gを添加した後に内温80℃にて8.5時間撹拌して、縮合反応を実施した。結果を表1に示す。
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた反応装置中にポリエステルジオール(DIC(株)製、商品名:ポリライトOD−X−2044、式(I)におけるRがネオペンチルグリコールのもの、OH価:53〜59、数平均分子量:2000)100.00g、メタクリル酸無水物19.27g(0.13モル)及び酸化マグネシウム4.03g(0.01モル)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール0.04gを添加した後に内温80℃にて8.5時間撹拌して、縮合反応を実施した。結果を表1に示す。
[実施例5]
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた反応装置中にポリエステルジオール(DIC(株)製、商品名:ポリライトOD−X−286、式(I)におけるRがエチレングリコールのもの、OH価:53〜58、数平均分子量:2000)100.00g、メタクリル酸無水物19.27g(0.13モル)及び炭酸カリウム0.69g(0.005モル)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール0.04gを添加した後に内温80℃にて8.5時間撹拌して、縮合反応を実施した。結果を表1に示す。
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた反応装置中にポリエステルジオール(DIC(株)製、商品名:ポリライトOD−X−286、式(I)におけるRがエチレングリコールのもの、OH価:53〜58、数平均分子量:2000)100.00g、メタクリル酸無水物19.27g(0.13モル)及び炭酸カリウム0.69g(0.005モル)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール0.04gを添加した後に内温80℃にて8.5時間撹拌して、縮合反応を実施した。結果を表1に示す。
[比較例1]
炭酸カリウムの代わりに炭酸リチウム1.48g(0.02モル)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールの代わりに4−メトキシフェノール0.18gを用いて、内温80℃にて7時間撹拌した以外は実施例1と同様にして、縮合反応を実施した。結果を表1に示した。
炭酸カリウムの代わりに炭酸リチウム1.48g(0.02モル)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールの代わりに4−メトキシフェノール0.18gを用いて、内温80℃にて7時間撹拌した以外は実施例1と同様にして、縮合反応を実施した。結果を表1に示した。
[実施例6]
試験管中にポリエステルジオール(DIC(株)製、商品名:ポリライトOD−X−240、式(I)におけるRが1,4−ブタンジオールのもの、OH価:106〜118、数平均分子量:1000)5.00g、メタクリル酸無水物1.93g(0.013モル)及び炭酸カリウム0.069g(0.0005モル)、2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノール0.001gを添加した後に内温80℃にて表に記載の時間撹拌して、縮合反応を実施した。結果を表1に示す。
試験管中にポリエステルジオール(DIC(株)製、商品名:ポリライトOD−X−240、式(I)におけるRが1,4−ブタンジオールのもの、OH価:106〜118、数平均分子量:1000)5.00g、メタクリル酸無水物1.93g(0.013モル)及び炭酸カリウム0.069g(0.0005モル)、2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノール0.001gを添加した後に内温80℃にて表に記載の時間撹拌して、縮合反応を実施した。結果を表1に示す。
[実施例7、比較例2〜3]
実施例6における2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノールの代わりに4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)もしくは4−メトキシフェノールを用いた、または何も用いなかった以外は実施例6と同様の操作を行い、縮合反応を実施した。結果を表1に示す。
実施例6における2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノールの代わりに4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)もしくは4−メトキシフェノールを用いた、または何も用いなかった以外は実施例6と同様の操作を行い、縮合反応を実施した。結果を表1に示す。
[実施例8]
実施例6におけるポリエステルジオールの代わりにポリエステルジオール((株)クラレ製、商品名:クラレポリオールP1010、式(I)におけるRが3−メチル−1,5−ペンタンジオールのもの、OH価:112、数平均分子量:1000)を用いた以外は実施例6と同様の操作を行い、縮合反応を実施した。結果を表1に示す。
実施例6におけるポリエステルジオールの代わりにポリエステルジオール((株)クラレ製、商品名:クラレポリオールP1010、式(I)におけるRが3−メチル−1,5−ペンタンジオールのもの、OH価:112、数平均分子量:1000)を用いた以外は実施例6と同様の操作を行い、縮合反応を実施した。結果を表1に示す。
[実施例9、比較例4、5]
実施例8における2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノールの代わりに4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)もしくは4−メトキシフェノールを用いた、または何も用いなかった以外は実施例8と同様の操作を行い、縮合反応を実施した。結果を表1に示す。
実施例8における2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノールの代わりに4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)もしくは4−メトキシフェノールを用いた、または何も用いなかった以外は実施例8と同様の操作を行い、縮合反応を実施した。結果を表1に示す。
[実施例10]
実施例2で得られた反応液にメタノール57.6g(1.80モル、余剰の(メタ)アクリル酸無水物に対して36当量)を加え、40℃にて3時間攪拌した。得られた混合液から1gを採取し、tert−ブチルメチルエーテル4mL、純水1mLと共にガラス製サンプルびん(容量13.5mL)に入れ、25℃で30秒間に90回上下に振り混ぜた後、静置した。結果を表2に示す。
実施例2で得られた反応液にメタノール57.6g(1.80モル、余剰の(メタ)アクリル酸無水物に対して36当量)を加え、40℃にて3時間攪拌した。得られた混合液から1gを採取し、tert−ブチルメチルエーテル4mL、純水1mLと共にガラス製サンプルびん(容量13.5mL)に入れ、25℃で30秒間に90回上下に振り混ぜた後、静置した。結果を表2に示す。
[実施例11、比較例6〜9]
tert−ブチルメチルエーテルの代わりに2−ブタノン、シクロペンチルメチルエーテル、4−メチル−2−ペンタノン、酢酸エチルまたはトルエンを用いた以外は実施例10と同様の操作を行い、分層を実施した。結果を表2に示す。
tert−ブチルメチルエーテルの代わりに2−ブタノン、シクロペンチルメチルエーテル、4−メチル−2−ペンタノン、酢酸エチルまたはトルエンを用いた以外は実施例10と同様の操作を行い、分層を実施した。結果を表2に示す。
[実施例12]
実施例10で得られた混合液から60gを採取し、それにtert−ブチルメチルエーテル240mL、純水60mLを加え、500mL分液ろう斗にて25℃で30秒間に90回振り混ぜた後、静置したところ、40秒後に有機層と水層に分層した。
実施例10で得られた混合液から60gを採取し、それにtert−ブチルメチルエーテル240mL、純水60mLを加え、500mL分液ろう斗にて25℃で30秒間に90回振り混ぜた後、静置したところ、40秒後に有機層と水層に分層した。
本発明は、反応中に重合することなく、また洗浄工程において乳化することなく樹脂液層と洗浄水層の分離を行うことができるポリエステル(メタ)アクリレートの製造方法に関するものであり、ポリエステル(メタ)アクリレートを生産性、ハンドリング性良く製造することができる。
Claims (3)
- 式(I)で表される構造を有するポリエステルジオールと
(ただし、式中Rは直鎖状、分岐状、または環構造を含む炭化水素基を表し、不飽和結合もしくはエーテル結合を含んでもよい。)
(メタ)アクリル酸無水物とをヒンダードフェノール系重合禁止剤の存在下で反応させるポリエステル(メタ)アクリレートの製造方法。 - 式(I)で表される構造を有するポリエステルジオールと
(ただし、式中Rは直鎖状、分岐状、または環構造を含む炭化水素基を表し、不飽和結合もしくはエーテル結合を含んでもよい。)
(メタ)アクリル酸無水物とを反応させ、炭素数5以下のエーテル類または炭素数4以下のケトン類を用いて洗浄するポリエステル(メタ)アクリレートの製造方法。 - 式(I)で表される構造を有するポリエステルジオールと
(ただし、式中Rは直鎖状、分岐状、または環構造を含む炭化水素基を表し、不飽和結合もしくはエーテル結合を含んでもよい。)
(メタ)アクリル酸無水物とをヒンダードフェノール系重合禁止剤の存在下で反応させ、炭素数5以下のエーテル類または炭素数4以下のケトン類を用いて洗浄するポリエステル(メタ)アクリレートの製造方法。
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