JP4808393B2 - 水中油型乳化組成物 - Google Patents
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(a)一般式(1)で表される構成成分(以下構成成分(1)という)及び一般式(2)で表される構成成分(以下構成成分(2)という)から選ばれる少なくとも1種の構成成分を全構成成分中50〜90重量%、一般式(3)で表される構成成分(以下構成成分(3)という)を全構成成分中10〜50重量%含むアニオン性両親媒性高分子
(b)セラミド類
本発明の(a)成分であるアニオン性両親媒性高分子は、分子中に構成成分(1)及び構成成分(2)から選ばれる少なくとも1種の構成成分(以下アニオン性構成成分という)と構成成分(3)からなる構成成分(以下疎水性構成成分という)とを有するものである。
一般式(4)で表されるモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸又はそれらの塩等が挙げられる。一般式(5)で表されるモノマーとしては、マレイン酸又はその塩等が挙げられる。塩としては、Na塩、K塩などのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩を挙げることができ、特にNa塩、K塩が好ましい。
本発明の(b)成分であるセラミド類とは、天然セラミド及びその構造類似物質を総称し、一般式(7)又は(8)で表わされるものが挙げられる。
一般式(7)及び(8)において、R11としては、ヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数7〜22の炭化水素基が好ましい。Z、X11、X12及びX13は上記の意味を示すが、特にX11、X12及びX13のうち0〜1個がヒドロキシル基で、残余が水素原子であるのが好ましい。Zがメチン基のとき、X11とX12のいずれか一方のみが水素原子であり、他方は存在しない。また、X14は水素原子かグリセリル基であるのが好ましい。
一般式(9)で表される天然型セラミドにおいて、好ましくは、R21が炭素数7〜19、更に好ましくは炭素数13〜15の直鎖アルキル基;R24がヒドロキシル基が置換しても良い炭素数9〜27の直鎖アルキル基又はリノール酸がエステル結合した炭素数9〜27の直鎖アルキル基である化合物が挙げられる。また、X18は水素原子を示すか、酸素原子とともにオキソ基を形成するのが好ましい。特に、R24としては、トリコシル、1−ヒドロキシペンタデシル、1−ヒドロキシトリコシル、ヘプタデシル、1−ヒドロキシウンデシル、ω位にリノール酸がエステル結合したノナコシル基が好ましい。
本発明の乳化組成物は、更に、油性成分を含有することもできる。かかる油性成分としては、揮発性、不揮発性のいずれでも良く、常温での形態として固体状、ペースト状、液体状のいずれでもよい。例えば固体状又は液体状パラフィン、ワセリン、セレシン、オゾケライト、モンタンロウ、スクワラン、スクワレン等の炭化水素類;ユーカリ油、ハッカ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、アボガド油、牛脂、豚脂、馬油、卵黄油、オリーブ油、カルナウバロウ、ラノリン、ホホバ油等の油脂類;グリセリンモノステアリン酸エステル、グリセリンジステアリン酸エステル、グリセリンモノオレイン酸エステル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、フタル酸ジエチル、乳酸ミリスチル、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸セチル、乳酸セチル、1−イソステアロイル−3−ミリストイルグリセロール、2−エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、オレイン酸2−オクチルドデシル、トリイソステアリン酸グリセロール、ジパラメトキシ桂皮酸モノ2−エチルヘキサン酸グリセリル等のエステル油;ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸;ステアリルアルコール、セチルアルコール等の高級アルコール;ローズマリー、ルイボス、ローヤルゼリー、ハマメリス等の天然精油;リグナン、ビタミンE、油溶性ビタミンC、ビタミンA誘導体、油溶性紫外線吸収剤、香料等の機能性油性物質などのほか、シリコーン類、フッ素系油剤などが挙げられる。
本発明の乳化組成物は、例えば、水溶性有機溶媒に、(a)成分を溶解又は分散させ、これに(b)成分(必要によりその他の油性成分)を添加して混合した後、水を加えて混合することにより製造することができる。なお乳化操作は加熱(例えば40〜80℃程度)下で行うのが望ましい。
本発明の水中油型乳化組成物は、必須成分として(a)成分及び(b)成分を含有し、(b)成分以外の界面活性剤を含まないことが、肌への刺激を低減する観点から好ましい。
本発明の乳化組成物は、化粧料として好適に用いることができる。化粧料としては、例えばファンデーション、ローション、クリーム、乳液、化粧水、皮膚柔軟化化粧料、栄養化粧料、収斂化粧料、美白化粧料、シワ改善化粧料、老化防止化粧料、制汗剤、デオドラント剤等の皮膚化粧料;整髪剤、養毛剤等の毛髪化粧料が挙げられる。
カラム:東ソー社製α−M 2本、溶離液:60mmol/L H3PO4 50mmol/L LiBr/N,N−ジメチルホルムアミド溶液、流速:1.0mL/min、カラム温度:40℃、検出器:示差屈折率計。
滴下ロート、攪拌機、還流冷却器、温度計、窒素導入管のついた反応器に、アクリル酸80部(重量部;以下同じ)、ステアリルアクリレート20部、及び重合溶媒イソプロピルアルコール67部からなる混合液の1/10量を仕込み、該混合液の残りと、開始剤V−65(和光純薬社製)0.5部を、それぞれ滴下ロートを用いて75℃にて2.5時間で滴下した。滴下終了後1時間熟成した後、開始剤V−65 0.2部を30分毎に3回添加した。その後、反応温度を80℃に昇温し、1時間経た後、反応を終了した。細孔径500Åのアルミナ製のセラミック膜精製器を用いて、反応物から未反応モノマー及び開始剤残渣を除去し、乾燥して、アニオン性両親媒性高分子Aを得た。得られたアニオン性両親媒性高分子Aの重量平均分子量は3.8万であった。
アクリル酸67部、ステアリルアクリレート33部とした以外は合成例1と同一条件で合成し、重量平均分子量3.5万のアニオン性両親媒性高分子Bを得た。
アクリル酸60部、ステアリルアクリレート40部とした以外は合成例1と同一条件で合成し、重量平均分子量3.4万のアニオン性両親媒性高分子Cを得た。
アクリル酸95部、ステアリルアクリレート5部とした以外は合成例1と同一条件で合成し、重量平均分子量5.6万のアニオン性両親媒性高分子Dを得た。
80℃において、撹拌下、アニオン性両親媒性高分子A及びセラミド(ソフケアセラミドSL−E、花王(株)製)を水溶性有機溶媒(トリス(2−(2−エトキシエトキシ)エチル)ホスフェート)に溶解させた後、精製水に水酸化カリウム及びメチルパラベン(パラオキシ安息香酸メチル)を溶解した水溶液を撹拌下に添加した。次いで、20℃に冷却して、乳化組成物を調製した。
実施例1と同様にして、但し、アニオン性両親媒性高分子Aの代わりにそれぞれアニオン性両親媒性高分子B、Cを用いて乳化組成物を調製した。
実施例1と同様にして、但し、アニオン性両親媒性高分子Aの代わりにアニオン性両親媒性高分子Bを用い、セラミドとしてコスモファーム社製セラミドIIIを用いて乳化組成物を調製した。
実施例1と同様にして、但し、アニオン性両親媒性高分子Aの代わりにアニオン性両親媒性高分子Dを用いて乳化組成物を調製した。得られた乳化組成物には凝集物が見られた。
実施例1と同様にして、但し、アニオン性両親媒性高分子Aの代わりに架橋型の疎水変性ポリ(メタ)アクリレート(ペムレンTR−1、Noveon社製)を用いて乳化組成物を調製した。得られた乳化組成物は、粘度が高く、凝集物が見られた。また、動的光散乱法による粒径測定はできなかった。
安定性の評価は、乳化組成物の凍結融解を6回繰り返した後の外観・性状を観察し、以下の基準で判定した。
A;変化なし。
B;かすかにクリーム状の浮遊物や凝集物を認めるが、使用性等には問題なし。
C;若干のクリーム状の浮遊物や凝集物を認めるが、使用性等は許容範囲内。
D;明らかにクリーム状の浮遊物や凝集物を認め、使用性等も許容範囲外。
Claims (6)
- 下記(a)成分及び(b)成分を含有する水中油型乳化組成物。
(a)一般式(1)で表される構成成分及び一般式(2)で表される構成成分から選ばれる少なくとも1種の構成成分を全構成成分中50〜90重量%、一般式(3)で表される構成成分を全構成成分中10〜50重量%含むアニオン性両親媒性高分子
(b)一般式(9)で表される天然型セラミド及び一般式(10)で表される擬似型セラミドから選ばれる1種以上
- 界面活性剤を含まない、請求項1記載の水中油型乳化組成物。
- 25℃における粘度が200mPa・s以下である、請求項1又は2記載の水中油型乳化組成物。
- さらに水溶性有機溶媒を含有する、請求項1〜3いずれかに記載の水中油型乳化組成物。
- 水溶性有機溶媒に(a)成分を溶解又は分散させ、これと(b)成分を混合した後、更に水と混合することにより得られる請求項1〜4いずれかに記載の水中油型乳化組成物。
- 請求項1〜5いずれかに記載の水中油型乳化組成物を含有する化粧料。
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