JP4012138B2 - 水中油型乳化組成物 - Google Patents

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本発明は、化粧料等に有用な水中油型乳化組成物に関する。
近年、化粧料についてより一層優れた低刺激性が期待されており、この観点から、いわゆる高分子乳化剤を用いた乳化技術が種々提案されている。
例えば、疎水変性ポリ(メタ)アクリレートであるPEMULEN TR−1及びTR−2(Noveon社)や、ACULYN22(Rohm & Haas社)の水和ゲルに、油滴を分散させる方法が知られている(特許文献1、非特許文献1)。
しかしながら、これらのアニオン性の疎水変性ポリ(メタ)アクリレートは乳化力が小さく、乳化安定性を確保するには、適度な粘度が必要であった。すなわち、微細な粒径のエマルションを調製できないため、粘度が低いとクリーミングを起こし、粘度が高いと経時でゲル化が生じ、乳化組成物の使用性が著しく悪くなる。特に、化粧水のような粘度の低い剤型の組成物を製造することができないという問題があった。
一方、スルホン酸型の水溶性両親媒性高分子電解質による可溶化も検討されているが(特許文献2、特許文献3)、可溶化される油性成分の種類と量が限られるという問題がある。
また、架橋型のカチオン性ポリマーが乳化剤として検討されているが(特許文献4)、微細粒径化、低粘度化の点で未だ不十分であり更なる改善が望まれている。
特開平8−217624号公報 特開平9−20615号公報 特開平9−136825号公報 特開平10−286451号公報 FRAGRANCE JOURNAL, 1998−8, p.79
本発明の目的は、カチオン性高分子の界面活性能を利用した、安定な水中油型乳化組成物を提供することにある。
本発明者らは、特定のカチオン性高分子を用いれば、幅広い極性の油性成分をナノサイズ〜サブミクロンオーダーに微細乳化でき、低粘度で安定な乳化組成物が得られることを見出した。
本発明は、 次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)一般式(1)のアミノ基の一部又は全部が酸塩又は4級アンモニウム塩であるカチオン性重合単位と、一般式(2)で表される疎水性重合単位とを構成成分として含み、架橋性モノマーが全モノマー中0.1質量%未満であるカチオン性高分子
Figure 0004012138
(式中、R1、R2、R3、R6、R7及びR8は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜2のアルキル基を示し、R4及びR5は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R9は炭素数12〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、X1及びX2は、同一又は異なって、酸素原子又はNHを示し、Y1は炭素数1〜8のアルキレン基を示す)、
(B)油性成分、
(C)水
を含有する水中油型乳化組成物、その製造方法、及び該乳化組成物を含有する化粧料を提供するものである。
本発明によれば、特定のカチオン性高分子の界面活性能を利用して、安定な乳化組成物を得ることができ、特に、粘度の低い剤型の組成物も得ることができる。本発明の乳化組成物は、化粧水、乳液、クリーム等の化粧料として好適に使用できる。
本発明で用いる成分(A)は、カチオン性高分子であり、一般式(1)のアミノ基の一部又は全部が酸塩又は4級アンモニウム塩であるカチオン性重合単位と、一般式(2)で表される疎水性重合単位とを構成成分として含む両親媒性のものである(以下、「カチオン性両親媒性高分子」という)。
一般式(1)中、R1、R2及びR3としては、水素原子又はメチル基が好ましい。R4及びR5としては、乳化安定性の点から、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。
X1は、−O−又は−NH−で表わされる連結基である。Y1としては、炭素数1〜4のアルキレン基が好ましく、特にエチレン基、プロピレン基、トリメチレン基等が好ましい。
また、一般式(2)中、R6、R7及びR8としては、水素原子又はメチル基が好ましい。
X2は、−O−又は−NH−で表わされる連結基である。
R9としては、乳化安定性の点から、炭素数8〜30、特に炭素数12〜22のものが好ましい。具体的には、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、ラウリル基、ミリスチル基、セチル基、ステアリル基、オレイル基、ベヘニル基等が挙げられる。
カチオン性両親媒性高分子においては、一般式(1)、(1)の酸塩、(1)の4級アンモニウム塩の2種以上を含んでいても良い。また、上記以外の重合単位を1種以上含んでいても良い。ここに、一般式(1)のアミノ基の10〜100%が酸塩又は4級アンモニウム塩となっているのが好ましい。
カチオン性両親媒性高分子における一般式(1)で表わされるカチオン性重合単位と一般式(2)で表わされる疎水性重合単位の配列は、ランダムでもブロックでも良く、カチオン性重合単位と、疎水性重合単位の共重合比率(カチオン性重合単位/疎水性重合単位)は、20/80〜95/5(質量比)が好ましく、特に30/70〜95/5が好ましい。
また、成分(A)のカチオン性両親媒性高分子の重量平均分子量は、1,000〜100万が好ましく、1万〜20万がより好ましい。なお、重量平均分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定した値であり、測定条件の詳細は実施例に示すとおりである。
一般式(1)のカチオン性重合単位を構成するモノマーとしては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。中でもジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドが好ましい。
また、これらのアミノ基の中和酸としては、有機酸、無機酸のいずれでも良く、例えば
塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、ギ酸、クエン酸、酒石酸、アジピン酸、スルファミン酸、トルエンスルホン酸、乳酸、ピロリドン−2−カルボン酸、コハク酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、リンゴ酸、グリコール酸、アスコルビン酸等が挙げられる。中でもクエン酸、グルタミン酸、コハク酸が好ましい。
一般式(2)で表される疎水性重合単位を構成するモノマーとしては、ブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリルアミド、オクチル(メタ)アクリルアミド、ラウリル(メタ)アクリルアミド、ステアリル(メタ)アクリルアミド、ベヘニル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。中でもラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートが好ましい。
カチオン性両親媒性高分子は公知の合成方法により得ることができる。一般式(1)のカチオン性重合単位を構成するモノマーと、一般式(2)の疎水性重合単位を構成するモノマーを溶液重合法で重合し、得られた共重合体を有機酸又は無機酸で(1)のアミノ基の一部又は全部を中和し、酸塩とすることにより得られる。ここで、各モノマーは、それぞれ一般式(3)、(4)で表されるものである。
Figure 0004012138
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、X1、X2及びY1は前記と同じ意味を示す)
また、4級アンモニウム塩を含むものは、上記共重合体を4級化剤(例えばジメチル硫酸、ジエチル硫酸等のアルキル硫酸エステル、メチルクロライド、メチルブロマイド等のハロゲン化アルキル等)で4級アンモニウム塩とすることにより、得ることができる。
あるいは予め4級化した下記一般式(5)で表されるモノマーを、前記一般式(4)のモノマーと共重合することで得ることもできる。
Figure 0004012138
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、X1及びY1は前記と同じ意味を示し、R10は炭素数1〜30の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、Z-は4級アンモニウム基の対イオンを示す)
R10としては、炭素数1〜18のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、オクチル基、ラウリル基、ステアリル基等が挙げられる。
Z-としては、塩素、ヨウ素、臭素等のハロゲンイオン;メトサルフェート、エトサルフェート、メトフォスフェート、エトフォスフェート等の有機アニオンが好ましい。
成分(A)のカチオン性両親媒性高分子は、前記(1)及び(2)の繰り返し単位を必須とし、実質的に非架橋である。ここに「実質的に非架橋」とは、架橋性モノマーを全く用いないか、本発明の意図する効果を損なわない範囲で用いてもよいことを意味する。かかる架橋性モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等のエポキシ基を複数個有する架橋性モノマーが挙げられる。これら架橋性モノマーの使用量は、全モノマー中0.1質量%未満であり、0.05質量%以下が好ましく、0.01質量%以下が更に好ましい。
一般式(1)のカチオン性重合単位を構成するモノマーと、一般式(2)の重合単位を構成するモノマーの溶液重合は、例えば以下の方法により行うことができる。
重合反応の溶媒としては、例えば芳香族系化合物(トルエン、キシレン等)、低級アルコール(エタノール、イソプロパノール等)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン)、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等の有機溶剤を使用することができる。溶媒量(質量基準)は、好ましくは全モノマーに対して等量〜20倍量、特に量〜10倍量が好ましい。
重合開始剤としては、公知のラジカル開始剤を用いることができ、例えばアゾ系重合開始剤、ヒドロ過酸化物類、過酸化ジアルキル類、過酸化ジアシル類、ケトンペルオキシド類等が挙げられる。また必要により、塩基性触媒(リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等の金属、そのアルコキシド、ヒドロキシド等)、又は酸性触媒(硫酸、塩酸等)を用いても良い。重合開始剤量は、全モノマーを基準として0.01〜5モル%、特に0.01〜3モル%、更に0.01〜1モル%の範囲であるのが好ましい。
重合反応は、窒素気流下、60〜180℃の温度範囲で行うのが好ましく、反応時間は0.5〜20時間が好ましい。また、4級化反応は、常圧下、50〜80℃の温度範囲で行うのが好ましく、反応時間は2〜8時間が好ましい。
成分(A)のカチオン性両親媒性高分子は、1種以上複数を用いることができ、本発明の乳化組成物中に0.01〜10質量%、特に0.1〜10質量%含有するのが、良好な使用感を有するので好ましい。
本発明で用いる成分(B)の油性成分としては、揮発性、不揮発性のいずれでも良く、常温での形態として固体状、ペースト状、液体状のいずれでもよい。例えば固体状又は液体状パラフィン、ワセリン、セレシン、オゾケライト、モンタンロウ、スクワラン、スクワレン等の炭化水素類;ユーカリ油、ハッカ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、アボガド油、牛脂、豚脂、馬油、卵黄油、オリーブ油、カルナウバロウ、ラノリン、ホホバ油等の油脂類;グリセリンモノステアリン酸エステル、グリセリンジステアリン酸エステル、グリセリンモノオレイン酸エステル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、フタル酸ジエチル、乳酸ミリスチル、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸セチル、乳酸セチル、1−イソステアロイル−3−ミリストイルグリセロール、2−エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、オレイン酸2−オクチルドデシル、トリイソステアリン酸グリセロール、ジパラメトキシ桂皮酸モノ2−エチルヘキサン酸グリセリル等のエステル油;ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸;ステアリルアルコール、セチルアルコール等の高級アルコール;ローズマリー、ルイボス、ローヤルゼリー、ハマメリス等の天然精油;リグナン、ビタミンE、油溶性ビタミンC、ビタミンA誘導体、セラミド類、セラミド類似構造物質(例えば、N−(3−ヘキサデシロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−N−2−ヒドロキシエチルヘキサデカナミド:特開昭62−228048号公報参照)、油溶性紫外線吸収剤、香料等の機能性油性物質などのほか、シリコーン類、フッ素系油剤などが挙げられる。
シリコーン類としては、通常トイレタリー製品に用いられるもので、例えばオクタメチルポリシロキサン、テトラデカメチルポリシロキサン、メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等のメチルシクロポリシロキサン;トリメチルシロキシケイ酸;アルキル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ酸変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン、アルキル、アルケニル又はフルオロアルキル変性シリコーン等の変性シリコーンが挙げられる。
フッ素系油剤としては、常温で液体のパーフルオロ有機化合物であるパーフルオロポリエーテルが好ましく、例えばパーフルオロデカリン、パーフルオロアダマンタン、パーフルオロブチルテトラハイドロフラン、パーフルオロオクタン、パーフルオロノナン、パーフルオロペンタン、パーフルオロデカン、パーフルオロドデカン、パーフルオロポリエーテル等が挙げられる。
これらの油性成分は1種以上を用いることができ、本発明の乳化組成物中に0.01〜30質量%、特に0.1〜10質量%含有するのが、良好な使用感を有するので好ましい。
また、油性成分は、成分(A)のカチオン性両親媒性高分子1質量部に対して、0.1〜20質量部、特に0.1〜13質量部であるのが、より乳化安定性に優れるので好ましい。
成分(C)の水は、任意に配合できるが、本発明の乳化組成物中に50〜95質量%、特に60〜95質量%含有するのが、良好な使用感を有するので好ましい。
本発明の乳化組成物は、更に(D)水溶性有機溶媒を含有することができる。かかる水溶性有機溶媒としては、例えばエタノール、イソプロパノール等の低級アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール(平均分子量200〜1540)等のグリコール類;ポリオキシエチレンメチルグルコシド、グリセリン、ジグリセリン等の多価アルコール;トリス(2−(2−エトキシエトキシ)エチル)ホスフェート等が挙げられ、1種以上を用いることができる。
水溶性有機溶媒は、全組成中に0.1〜30質量%、特に0.1〜20質量%含有するのが、良好な使用感を有するので好ましい。
本発明の乳化組成物は、例えば、(D)水溶性有機溶媒に、成分(A)のカチオン性両親媒性高分子を溶解又は分散させ、これに(B)油性成分を添加して混合した後、(C)水を加えて混合することにより製造することができる。
具体的には、まず、(A)カチオン性両親媒性高分子を、(D)水溶性有機溶媒中に溶解又は分散させる。水溶性有機溶媒としては、本発明において乳化させようとする(B)油性成分と相溶しないものを選択して用いるのが好ましい。油性成分と相溶性のある水溶性有機溶媒では、油性成分の添加により溶媒系の極性が変わり、両親媒性高分子の溶解状態が変わるので、好適な乳化ができなくなる。
また、両親媒性高分子の溶解性に支障のない範囲で、水溶性有機溶媒と水との混合溶媒を用いることもできる(例えば、86%グリセリン水溶液等)。
次に、この溶液又は分散液に油性成分を添加して混合する。油性成分として、固体〜ペースト状のものを含む場合には、予め加熱(例えば40〜80℃程度)して溶解しておくのが好ましい。
前記両親媒性高分子の溶液又は分散液に油性成分を加えて混合した後、10分以上、特に15〜60分間保持するのが、より安定性に優れた乳化組成物が得られるので好ましい。
油性成分を加えて混合した後の組成物は、青色透明〜白色ゲル状態になる。この状態では、一般に電気伝導性があることから連続相が水溶性溶媒であり、水溶性溶媒に溶解あるいは分散した両親媒性高分子の疎水部に油性成分が保持されていると考えられる。
次に、得られた油性混合物に、水又は所望の水溶性成分を含有する水溶液を任意の割合で加えて混合することにより、水中油型乳化組成物を得ることができる。このとき、添加する水又は水溶液は、通常常温(25℃前後)であるが、多少加温しても良い。
なお、前記一般式(1)で表される重合単位をカチオン化するために用いる酸は、カチオン性両親媒性高分子とともに水溶性有機溶剤と混合するか、又は水に溶解させて混合しても良く、組成物中で、カチオン性両親媒性高分子が中和されていれば良い。
組成物のpHは、pH3.0〜6.8、特にpH4.0〜6.5であるのが好ましい。
本発明において、各成分を加えて混合するには、通常の方法により攪拌・混合すれば良く、例えばホモジナイザー、超音波乳化機、高圧乳化機等を用いて行うことができる。
本発明においては、カチオン性両親媒性高分子と油性成分との割合や、水溶性有機溶媒の種類と使用量を選択することにより、エマルションの分散粒子の粒径をコントロールすることができる。特に、本発明では、実質的に非架橋なカチオン性両親媒性高分子を用いているので、平均粒径が好ましくは1〜1,000nm、更に好ましくは1〜100nmのエマルションを得ることができ、低粘度で安定な乳化組成物とすることができる。
なお、本発明において乳化油滴の粒径は、6μm以上のものについては、顕微鏡写真から求めた算術平均径を用いる。また、6μm以下のものについては、動的光散乱式粒径分布測定装置 HORIBA LB-500(堀場製作所製)を用いて測定した散乱光強度から求めた算術平均径を用いる。また、簡便法として、UV-VISIBLE RECORDING SPECRTROPHOTOMETER UV-160A (SHIMADZU社製)から求めた550nmの透過度を粒径の尺度とすることができる(濁度法)。これらの粒径測定は、25℃で行うものである。
また、本発明の乳化組成物においては、25℃における粘度が200mPa・s以下の粘度の低い組成物を製造することができ、用いる目的により適宜調整することができるが、1〜200mPa・sが好ましく、10〜100mPa・sが更に好ましい。なお、本発明において粘度は、25℃において、B8L型粘度計(東京計器社製)により測定したものである。
本発明の乳化組成物は、化粧料として好適に用いることができる。化粧料としては、例えばファンデーション、ローション、クリーム、乳液、化粧水、皮膚柔軟化化粧料、栄養化粧料、収斂化粧料、美白化粧料、シワ改善化粧料、老化防止化粧料、制汗剤、デオドラント剤等の皮膚化粧料;整髪剤、養毛剤等の毛髪化粧料が挙げられる。
化粧料には、防腐剤、酸化防止剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚保護剤、水溶性高分子、植物エキス、界面活性剤等を配合することができる。化粧料として好ましい粘度、pHは、前述の乳化組成物のものと同様である。
合成例1(高分子Aの合成)
滴下ロート、攪拌機、還流冷却機、温度計、窒素導入管のついた反応器を用い、反応温度は75℃で行った。ジメチルアミノエチルメタクリレート 80部(質量部;以下同じ)、ステアリルメタクリレート 20部、開始剤 V-65(和光純薬社製) 0.5部、メチルエチルケトン 67部の混合液を滴下ロートを用い、2.5時間で滴下し、滴下終了後1時間熟成した後、開始剤V-65 0.2部を30分毎に3回添加した。その後、反応温度を80℃に昇温し、1時間経た後、反応を終了した。反応物は細孔径500Å、アルミナ製のセラミック膜精製器で未反応モノマー及び開始剤残さを除去し、乾燥することで、高分子Aを得た。得られた高分子をクロロホルムに溶解し、0.5質量%溶液をGPCで分子量測定した結果、重量平均分子量7.6万(ポリスチレン換算)であった。GPC測定条件は下記のとおりである。
(ポリスチレン換算, カラム:昭和電工社製KF-804L 2本, 溶離液:1mmol/L ファーミンDM20(花王社製)/クロロホルム溶液, 流速:1.0mL/min, カラム温度:40℃, 検出器:示差屈折率計)
合成例2(高分子Bの合成)
ジメチルアミノエチルメタクリレート 60部、ステアリルメタクリレート 40部とした以外は合成例1と同一条件で合成し、重量平均分子量6.0万の高分子Bを得た。
合成例3(高分子Cの合成)
ジメチルアミノエチルメタクリレート 67部、ラウリルメタクリレート 32部とした以外は合成例1と同一条件で合成し、重量平均分子量2.5万の高分子Cを得た。
合成例4(高分子D)
ジメチルアミノエチルメタクリレート 24部、ステアリルメタクリレート 36部、メチルメタクリレート 40部とした以外は合成例1と同一条件で合成し、重量平均分子量6.5万の高分子Dを得た。
実施例1
表1に示す組成の乳化組成物を製造し、得られた乳化組成物の粒径、粘度、pH及び安定性を評価した。結果を表1に併せて示す。
なお、安定性の評価は、乳化組成物を−5℃、25℃又は50℃で30日間保存した後の外観・性状を観察し、以下の基準で判定した。
A;変化なし。
B;かすかに変化を認めるが、使用性等には問題なし。
C;若干の変化を認めるが、使用性等は許容範囲内。
D;変化があり、使用性等も許容範囲外。
(製法)
(1)本発明品;
まず、下記の処方a、処方bを調製し、処方bに処方aを攪拌下で添加することにより乳化組成物を得た。
(処方a)80℃において、撹拌下、カチオン性両親媒性高分子及びL−グルタミン酸を86%グリセリンに溶解させた後、油性成分を撹拌下に添加し、15分間保持した。次いで、撹拌下に精製水を加えた後、室温まで冷却し、粘度20mPa・s程度の乳化組成物を得た。
(処方b)80℃において、攪拌下、メチルパラベンを精製水に溶解させた後、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを分散させ、室温まで冷却後、30分保持し、ゲル状組成物を得た。
(2)比較品;
80℃において、撹拌下、油性成分以外のものを混合溶解し、次いで、これに油性成分を撹拌下添加してホモジナイザー(4,500rpm)で5分間攪拌する。最後に、冷却して、乳化組成物を得た。
Figure 0004012138
本発明の乳化組成物はいずれも、水中油型であることを電気伝導度により確認した。
また、得られた本発明の乳化組成物を乳液として肌に使用したところ、延びが良く、しっとり感の高いものであった。
実施例2
表2に示す組成の乳化組成物を製造した。まず80℃において、撹拌下、カチオン性両親媒性高分子及びコハク酸を86%グリセリンに溶解した。次いで、この溶液に油性成分を撹拌下に添加し、15分間保持した後、20℃に冷却した。さらに室温のメチルパラベン水溶液を撹拌下に加え、粘度20mPa・sの乳化組成物を得た。
得られた乳化組成物の粒径及びpHを測定した。結果を表2に併せて示す。また、いずれの乳化組成物も、水中油型であることを電気伝導度により確認した。さらに、本発明品5〜10の乳化組成物はいずれも、乳化安定性に優れたものである。
得られた本発明品5〜10の乳化組成物を乳液として肌に使用したところ、特に低粘度であるため、伸びやなじみが良く、さらにしっとり感が高い良好な使用感を有していた。
Figure 0004012138
実施例3
表3に示す組成の乳化組成物を製造した。すなわち、80℃において、撹拌下、カチオン性両親媒性高分子及び油性成分を水溶性有機溶剤に溶解させた後、精製水にL−グルタミン酸、メチルパラベンを溶解した水溶液を撹拌下に添加した。次いで、20℃に冷却して、粘度12mPa・sの乳化組成物を得た。
得られた乳化組成物の透過度、pH及び安定性を、実施例1と同様にして評価した。結果を表3に併せて示す。また、いずれの乳化組成物も、水中油型であることを電気伝導度により確認した。
得られた本発明品11〜13の乳化組成物を化粧水として肌に使用したところ、なじみやすく、しっとり感が高い良好な使用感を有していた。
Figure 0004012138
実施例4
表4に示す組成の乳化組成物を製造した。まず80℃において、撹拌下、カチオン性両親媒性高分子及びグリコール酸を86%グリセリンに溶解した。次いで、この溶液に油性成分を撹拌下に添加し、15分間保持した後、20℃に冷却した。さらに室温のメチルパラベン水溶液を撹拌下に加えた後、超音波ホモジナイザー(日本精機製作所製 US-300)で10分間超音波照射を行い、粘度10mPa・sの乳化組成物を得た。
得られた乳化組成物の粒径及びpHを測定した。結果を表4に併せて示す。また、いずれの乳化組成物も、水中油型であることを電気伝導度により確認した。さらに、本発明品14〜19の乳化組成物はいずれも、乳化安定性に優れたものである。
得られた本発明品14〜19の乳化組成物を乳液として肌に使用したところ、特に低粘度であるため、伸びやなじみが良く、さらにしっとり感が高い良好な使用感を有していた。
Figure 0004012138

Claims (7)

  1. 次の成分(A)、(B)及び(C):
    (A)一般式(1)のアミノ基の一部又は全部が酸塩又は4級アンモニウム塩であるカチオン性重合単位と、一般式(2)で表される疎水性重合単位とを構成成分として含み、架橋性モノマーが全モノマー中0.1質量%未満であるカチオン性高分子
    Figure 0004012138

    (式中、R1、R2、R3、R6、R7及びR8は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜2のアルキル基を示し、R4及びR5は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R9は炭素数12〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、X1及びX2は、同一又は異なって、酸素原子又はNHを示し、Y1は炭素数1〜8のアルキレン基を示す)、
    (B)油性成分、
    (C)水
    を含有する水中油型乳化化粧料
  2. 成分(A)を0.01〜10質量%、成分(B)を0.01〜30質量%、成分(C)を50〜95質量%含有する請求項1記載の水中油型乳化化粧料
  3. 更に、(D)水溶性有機溶媒を含有する請求項1又は2記載の乳化化粧料
  4. 成分(D)を0.1〜30質量%含有する請求項3記載の乳化化粧料
  5. (D)水溶性有機溶媒に成分(A)のカチオン性高分子を溶解又は分散させ、これと(B)油性成分を混合した後、更に(C)水と混合することにより得られる請求項3又は4記載の乳化化粧料
  6. (A)一般式(1)のアミノ基の一部又は全部が酸塩又は4級アンモニウム塩であるカチオン性重合単位と、一般式(2)で表される疎水性重合単位とを構成成分として含み、架橋性モノマーが全モノマー中0.1質量%未満であるカチオン性高分子
    Figure 0004012138

    (式中、R1、R2、R3、R6、R7及びR8は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜2のアルキル基を示し、R4及びR5は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R9は炭素数12〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、X1及びX2は、同一又は異なって、酸素原子又はNHを示し、Y1は炭素数1〜8のアルキレン基を示す)
    を、(D)水溶性有機溶媒に溶解又は分散させ、これと(B)油性成分を混合した後、更に(C)水と混合する、水中油型乳化化粧料の製造方法。
  7. 成分(A)を0.01〜10質量%、成分(B)を0.01〜30質量%、成分(C)を50〜95質量%、成分(D)を0.1〜30質量%含有する請求項記載の製造方法。
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