JP4807814B2 - 面光源装置及びそれに用いる導光体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エッジライト方式の面光源装置に関するものであり、特に、小型化及び消費電力低減を企図した面光源装置に関するものである。本発明の面光源装置は、例えば携帯電話機などの携帯型電子機器のディスプレイパネルや各種機器のインジケータとして使用される比較的小型の液晶表示装置のバックライトに好適に適用される。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、液晶表示装置は、携帯用ノートパソコン等のモニターとして、あるいは液晶テレビやビデオ一体型液晶テレビ等の表示部として、更にはその他の種々の分野で広く使用されてきている。液晶表示装置は、基本的にバックライト部と液晶表示素子部とから構成されている。バックライト部としては、液晶表示装置のコンパクト化の観点からエッジライト方式のものが多用されている。従来、バックライトとしては、矩形板状の導光体の少なくとも1つの端面を光入射端面として用いて、該光入射端面に沿って直管型蛍光ランプなどの線状または棒状の一次光源を配置し、該一次光源から発せられた光を導光体の光入射端面から導光体内部へと導入し、該導光体の2つの主面のうちの一方である光出射面から出射させるものが広く利用されている。
【0003】
このようなバックライトでは、線状または棒状の一次光源の両端部に近い導光体コーナー部や、導光体の光入射端面に隣接する側端面の近くの領域に十分な光量が到達せず、これらの部分や領域の輝度が低下しやすいという問題がある。
【0004】
ところで、近年、携帯電話機や携帯用ゲーム機などの携帯用電子機器あるいは各種電気機器また電子機器のインジケータなどの比較的小さな画面寸法の液晶表示装置について、小型化とともに消費電力の低減が要望されている。そこで、消費電力低減のために、バックライトの一次光源として、点状光源である発光ダイオード(LED)が使用されている。LEDを一次光源として用いたバックライトとしては、例えば特開平7−270624号公報に記載されているように、線状の一次光源を用いるものと同様な機能を発揮させるために、複数のLEDを導光体の光入射端面に沿って一次元に配列している。このように複数のLEDの一次元配列による一次光源を用いることにより、所要の光量と画面全体にわたる輝度分布の均一性とを得ることができる。
【0005】
しかるに、小型の液晶表示装置の場合には、更に一層の消費電力の低減が要求されており、これに応えるためには使用するLEDの数を少なくすることが必要である。しかしながら、LEDの数を少なくすると発光点間の距離が長くなるので、隣接発光点の間の領域に近接する導光体の領域が拡大し、この導光体領域から所要の方向へと出射する光の強度が低下する。これは、面光源装置発光面における観察方向の輝度分布の不均一化(すなわち、輝度均斉度の不均一)をもたらす。
【0006】
また、特公平7−27137号公報では、光出射面が粗面の導光体を用い、多数のプリズム列を配列したプリズムシートを、そのプリズム面が導光体側となるように導光体の光出射面上に配置し、バックライトの消費電力を抑えるとともに、輝度も極力犠牲にしないために出射光の分布を狭くする方法が提案されている。しかし、このようなバックライトでは、低消費電力で高い輝度が得られるものの、導光体からの出射光の輝度分布の不均一性がプリズムシートを通して視認されやすいものであった。
【0007】
これら輝度分布の不均一性の原因は、導光体の光入射端面に配置した個々のLEDから発せられる光が指向性を持っており、さらに導光体に入射する際の屈折作用により導光体に入射した光は広がりが比較的狭くなるためであり、図12に示したように、複数のLEDの配列における両端のLEDより外側に対応する導光体領域に暗い部分が発生し、液晶表示装置の表示画面に対応する有効発光領域の隅部が暗くなる。特に、消費電力の低減を図るために、使用するLEDの個数を少なくしたり、LEDを導光体に近接して設置する場合には、暗い部分の発生が顕著になる。このように、一次光源として点状光源を用いる従来のバックライトでは、消費電力の低減と輝度分布の均一性維持とを両立させることは困難であった。
【0008】
一方、一次光源として冷陰極管等の線状光源を使用したバックライトにおいて、入射端面近傍部の暗部等を解消する方法として、例えば特開平10−153778号公報には、導光体の入射端面近傍部の表面を粗面にする方法が提案されているが、LED等の点状光源を一次光源として用いたバックライトでは、このような方法では十分に前記のような暗い部分を解消することはできなかった。
【0009】
本発明の目的は、以上のような面光源装置の低消費電力化のための少ない数の点状一次光源の使用等に伴う輝度均斉度の不均一を出射光の進行方向分布を劣化させることなしに解消して、高品位の面光源装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、以上の如き目的を達成するものとして、
点状の一次光源から発せられる光を導光し、且つ前記一次光源から発せられる光が入射する光入射端面及び導光される光が出射する光出射面を有する板状の導光体であって、
前記光出射面及びその反対側の裏面のうちの一方に、前記光出射面に沿った面内での前記一次光源から前記導光体に入射した光の指向性の方向に略沿って延び且つ互いに平行に配列された複数のレンズ列が形成されており、該レンズ列のそれぞれの表面の少なくとも一部に粗面が形成されていることを特徴とする面光源装置用導光体、
が提供される。
【0011】
本発明の一態様においては、前記レンズ列の表面に形成された粗面の平均傾斜角が0.1〜8°である。本発明の一態様においては、前記レンズ列はプリズム列またはレンチキュラーレンズ列である。本発明の一態様においては、前記レンズ列は、平均傾斜角が8〜60°である。本発明の一態様においては、前記レンズ列の表面に形成された粗面の平均傾斜角が場所により異なる。本発明の一態様においては、前記レンズ列の表面に形成された粗面は、前記光入射端面の近傍の領域で他の領域より平均傾斜角が大きい。本発明の一態様においては、前記レンズ列が形成された面の反対側の面に光出射機構を備えている。本発明の一態様においては、前記光出射機構は、粗面、または前記光入射端面の形成されている入射端縁と略平行の方向に延びており且つ互いに平行な複数のレンズ列からなる。本発明の一態様においては、前記レンズ列が形成された面の反対側の面に光出射機構を備えており、該光出射機構の平均傾斜角は、場所により異なっており且つ前記レンズ列の表面に形成された粗面の平均傾斜角が大きい領域ほど小さくなっている。本発明の一態様においては、前記光出射機構は、粗面、または前記光入射端面の形成されている入射端縁と略平行の方向に延びており且つ互いに平行な複数のレンズ列からなる。
【0012】
また、本発明によれば、以上の如き目的を達成するものとして、
以上のような面光源装置用導光体と、該導光体の前記光入射端面に隣接して配置されている前記一次光源と、前記導光体の光出射面に隣接して配置されている光偏向素子とを備えており、該光偏向素子は、前記導光体の光出射面に対向して位置する入光面とその反対側の出光面とを有しており、前記入光面に、前記導光体の光入射端面の形成されている入射端縁と略平行の方向に延び且つ互いに平行な複数のプリズム列を備えていることを特徴とする面光源装置、
が提供される。
【0013】
本発明の一態様においては、前記一次光源は点状光源である。本発明の一態様においては、前記一次光源はLEDである。本発明の一態様においては、前記導光体の裏面に対向して光反射素子が配置されている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0015】
図1は、本発明による面光源装置の一つの実施形態を示す分解斜視図である。図1に示されているように、本実施形態の面光源装置は、点状の一次光源としてのLED2と、該LEDから発せられる光を光入射端面から入射させ導光して光出射面から出射させるXY面内の矩形板状の導光体4と、該導光体に隣接配置される光偏向素子6及び光反射素子8とを備えている。導光体4は上下2つの主面と該主面の外周縁どうしを連ねる4つの端縁とを有している。
【0016】
LED2は導光体4の互いに略平行な1対の端縁のうちの一方(図1の手前側の端縁:入射端縁)に隣接し且つそのX方向に関する中央に配置されている。本発明においては、一次光源であるLED等の点状光源は、低消費電力化の観点から出来るだけ数が少ない方が好ましいが、導光体4の大きさ等によって複数個を等間隔あるいは近接して配置することもできる。
【0017】
導光体4の入射端縁には、LED2が配置される位置に相当する光入射端面41が形成されている。導光体4に形成される光入射端面41は、凹筒面状等となるように入射端縁を凹状に切欠くことによって形成されていてもよい。LED発光面と光入射端面とは、凹凸逆の互いに嵌り合う形状(双方が平面である場合を含む)であることが好ましい。
【0018】
導光体4は、一方の主面(図では上面)が光出射面43とされている。この光出射面43には、導光体4内にて導光される光を当該光出射面43に対して傾斜した方向(即ちXY面に対して傾斜した方向)に光を出射させる指向性光出射機構を備えている。該指向性光出射機構は、例えば粗面(マット面)からなる。該指向性光出射機構は、光出射面43の法線方向(Z方向)及び入射端縁と直交するY方向との双方を含むYZ面内の分布において指向性のある光を出射させる。この出射光分布のピークの方向が光出射面43となす角度は、例えば10〜40°であり、出射光分布の半値幅は例えば10〜40°である。
【0019】
導光体4は、他方の主面(図では下面)がレンズ列形成面としてのプリズム列形成面44とされている。該プリズム列形成面44は、図2に示されているように、LED2から発せられ導光体4に入射した光の指向性の方向(光強度分布における最大強度の光L0 の方向)に略沿った方向に延び且つ互いに平行に配列された多数の第1プリズム列44aを有する(図2では各プリズム列44aの稜線が示されている)。例えば、導光体4に入射した光の指向性の方向が略Y方向である場合には、図2に示されているように、第1プリズム列44aの方向をY方向とすることができる。なお、本発明においては、第1プリズム列44aの方向は、光を広げる効果を大きく損なわない範囲であれば、導光体2に入射した光の指向性の方向からずれていてもよい。この場合、第1プリズム列44aの方向は、導光体に入射した光の指向性の方向に対して20°以内の範囲とすることが好ましく、より好ましくは10°以内の範囲である。また、図9に示したように、第1プリズム列44aの方向を局所的に特に光入射端面41の側の端縁に近接する領域において、導光体4に入射した光の指向性の方向から変化させてもよく、この場合は方向を変化させた領域の面積を全体の30%以下とすることが好ましい。このような方向に第1プリズム列44aを形成することによって、導光体4に入射した光がXY面内で広げられ暗い部分が発生し難くなる。
【0020】
第1プリズム列44aの配列ピッチP1は、10〜100μmの範囲とすることが好ましく、より好ましくは10〜80μm、さらに好ましくは20〜70μmの範囲である。なお、本発明においては、第1プリズム列44aのピッチは、上記範囲内であれば全ての第1プリズム列44aで同一でもよいし、部分的に異なるものでもよいし、徐々に変化していてもよい。
【0021】
また、図3に示されている第1プリズム列44aの頂角θは、60〜164°であることが好ましい。これは、頂角をこの範囲とすることによって導光体4内に入射した光の分布を広げることができ、導光体4からの出射光の輝度分布の均一性の向上を図ることができるためである。この頂角θは、80〜156゜の範囲とすることがより好ましく、さらに好ましくは110〜150゜の範囲である。第1プリズム列としては、断面三角形状のものに限定されるものではなく、三角形状の頂部が曲面あるは平面とされているものや、プリズム面が凸状面あるいは凹状面とされているものであってもよい。
【0022】
本発明においては、導光体4のレンズ列形成面に形成されるレンズ列としては、プリズム列に限定されるものではなく、レンチキュラーレンズ等の他のレンズ列であってもよい。この場合には、形成されるレンズ列の延在方向と直交する方向でのISO4287/1−1984による平均傾斜角を8〜60°とすることが好ましく、より好ましくは12〜50°の範囲であり、さらに好ましくは15〜35°の範囲である。これは、レンズ列の平均傾斜角をこの範囲とすることにより、導光体4に入射した光をXY面内で効率よく広げることができるためである。
【0023】
図4に、LED2の発光部から発せられた光のXY面内での分布をMで示す。ここでは、Y方向を角度0としている。このように、LED2の発光部から発せられた光は、XY面内において指向性を持って(強度に角度分布を持って)導光体4の光入射端面41に入射する。図4に示した場合では、LED2の発光の指向性がY方向と略一致しているため、導光体4へ入射する際の屈折作用を殆ど受けないため、第1プリズム列44aの延在方向は、LED2の発光の指向性の方向に沿っており、即ちLED2の発光部から発せられた光のうちの最大強度光L0 の方向と一致している。
【0024】
ところで、プリズム列等のレンズ列を形成することによって、導光体に入射した光をXY面内である程度広げることはできるものの、レンズ列では特定方向に異方性をもって光が広げられるため、図11に示したように暗い部分が生じ輝度分布の不均一が発生する。このため、本発明においては、第1プリズム列44aのそれぞれの表面を粗面とすることによって、このような輝度分布の不均一な部分の発生を抑止するものである。この粗面の程度は、ISO4287/1−1984による平均傾斜角θaが0.1〜8°の範囲とすることが好ましく、より好ましくは0.5〜6°の範囲であり、さらに好ましくは1〜4°の範囲である。
【0025】
このように第1プリズム列44aの表面を粗面とすることで、LED2から発せられ光入射端面41から導光体4内へと入射した光のXY面内での分布を、図4にてNで示すように、Mより広い分布とすることができる。これにより、光出射面43の広い領域へと所要の強度の光を導くことができ、輝度の均斉度を向上させることができる。そして、第1プリズム列44aの頂角θを上記範囲内とすることで、以上のようなプリズム列形成面の粗面化による効果を維持しながら、X方向と平行な面において集光された出射光を出射させることができ、面光源装置として所要の視野範囲内の方向に集中して光出射させて輝度を向上させることができる。
【0026】
第1プリズム列44aの表面の粗面の平均傾斜角θaが0.1°未満であると、以上のようなXY面内での光分布拡大の効果が十分得られなくなる傾向にある。また、第1プリズム列44aの表面の粗面の平均傾斜角θaが8°を越えると、第1プリズム列44aの形状崩壊が大きくなり、第1プリズム列44aの光分布を拡大する特性が損なわれたり、光入射端面近傍での出射光量が増大し過ぎて輝度の均斉度が損なわれる傾向にある。
【0027】
光偏向素子6は、導光体4の光出射面43上に配置されている。光偏向素子6の2つの主面は、それぞれ全体としてXY面と平行に位置する。2つの主面のうちの一方(導光体の光出射面43側に位置する主面)は入光面61とされており、他方が出光面62とされている。出光面62は、導光体4の光出射面43と平行な平坦面とされている。入光面61は、多数の第2プリズム列61aが互いに平行に配列されたプリズム列形成面とされている。
【0028】
入光面61の第2プリズム列61aは、導光体4に入射したLED2からの光の指向性の方向と略直交する方向に延び、互いに平行に形成されている。本実施形態では、第2プリズム列61aはX方向に延びている。なお、第2プリズム列61aは直線状に限定されず、LED2を囲むような湾曲状のものであってもよい。第2プリズム列61aの配列ピッチP2は、10〜100μmの範囲とすることが好ましく、より好ましくは10〜80μm、さらに好ましくは20〜70μmの範囲である。また、第2プリズム列61aの頂角は、50〜80°の範囲とすることが好ましく、より好ましくは50〜70°の範囲である。
【0029】
図5に、光偏向素子6による光偏向の様子を示す。この図は、YZ面内での導光体4からのピーク出射光(出射光分布のピークに対応する光)の進行方向を示すものである。導光体4の光出射面43から斜めに出射される光は、第2プリズム列61aの第1面へ入射し第2面により全反射されてほぼ出光面62の法線の方向に出射する。また、XZ面内では、上記のような第1プリズム列44aの作用により出光面62の法線の方向の輝度の十分な向上を図ることができる。
【0030】
本発明においては、光偏向素子6は、導光体4からの出射光を目的の方向に偏向(変角)させる機能を果たすものであり、少なくとも一方の面に多数のレンズ単位が並列して形成されたレンズ面を有するレンズシート等を使用することができるが、本発明のように指向性の高い光を出射する導光体4の場合には、レンズシートを使用することが特に好ましい。レンズシートに形成されるレンズ形状は、目的に応じて種々のものが使用され、例えば、プリズム形状、レンチキュラーレンズ形状、フライアイレンズ形状、波型形状等が挙げられる。中でも断面略三角形状の多数のプリズム列が配列されたプリズムシートが特に好ましい。
【0031】
光反射素子8としては、例えば表面に金属蒸着反射層を有するプラスチックシートを用いることができる。本発明においては、光反射素子8として反射シートに代えて、導光体4の光出射面の反対側の主面44に金属蒸着等により形成された光反射層等を用いることも可能である。尚、導光体4の4つの側端面(光入射端面41,42を除く)にも反射部材を付することが好ましい。
【0032】
本発明の導光体4及び光偏向素子6は、光透過率の高い合成樹脂から構成することができる。このような合成樹脂としては、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、環状ポリオレフィン樹脂が例示できる。特に、メタクリル樹脂が、光透過率の高さ、耐熱性、力学的特性、成形加工性に優れており、最適である。このようなメタクリル樹脂としては、メタクリル酸メチルを主成分とする樹脂であり、メタクリル酸メチルが80重量%以上であるものが好ましい。導光体4及び光偏光素子6の粗面の表面構造やプリズム列等の表面構造を形成するに際しては、透明合成樹脂板を所望の表面構造を有する型部材を用いて熱プレスすることで形成してもよいし、スクリーン印刷、押出成形や射出成形等によって成形と同時に形状付与してもよい。また、熱あるいは光硬化性樹脂等を用いて構造面を形成することもできる。更に、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリメタクリルイミド系樹脂等からなる透明フィルムあるいはシート等の透明基材上に、活性エネルギー線硬化型樹脂からなる粗面構造またレンズ列配列構造を表面に形成してもよいし、このようなシートを接着、融着等の方法によって別個の透明基材上に接合一体化させてもよい。活性エネルギー線硬化型樹脂としては、多官能(メタ)アクリル化合物、ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル類、アリル化合物、(メタ)アクリル酸の金属塩等を使用することができる。
【0033】
本発明では、導光体4の光出射機構としては、上記の粗面の他に、図6に示すように、プリズム列、レンチキュラーレンズ列またはV字状溝等の多数のレンズ列を、導光体4に入射したLED2からの光の指向性の方向と略直交する方向(X方向)に延び、互いに平行に形成したものを用いることができる。なお、この場合のレンズ列は直線状に限定されず、LED2を囲むような湾曲状のものであってもよい。この目的で使用される第3プリズム列43aは、配列ピッチP3が好ましくは10〜100μm、より好ましくは10〜80μm、さらに好ましくは20〜70μmの範囲であり、頂角が好ましくは130〜179°、より好ましくは140〜179°の範囲である。
【0034】
この光出射機構は、導光体4の光出射面43内で出射率が不均一分布となるように設けることもできる。例えば、光出射機構として粗面を使用する場合には、その表面粗さの光出射面43内での分布が不均一となるように粗面化処理を施すことによって出射率の不均一分布を形成することができる。
【0035】
以上の説明では、導光体4の光出射面43に光出射機構を形成し、その反対側の主面(裏面)を第1プリズム列44aのプリズム列形成面44としているが、本発明においては、光出射面を第1プリズム列のプリズム列形成面とし且つその反対側の主面に光出射機構を形成してもよい。この場合には、以上のようなプリズム列形成面の粗面化による効果を維持しながら、X方向と平行な面において集光された出射光を出射させるという上記の作用効果を得る上で、第1プリズム列の頂角を80〜100゜の範囲とすることが好ましい。
【0036】
光出射機構としての粗面やレンズ列形成面は、ISO4287/1−1984による平均傾斜角θaが0.5〜25°の範囲のものとすることが、光出射面43内での輝度の均斉度を図る点から好ましい。平均傾斜角θaは、さらに好ましくは0.5〜20°の範囲である。この平均傾斜角θaは、導光体4の厚さ(t)と入射光が伝搬する方向の長さ(L)との比(L/t)によって最適範囲が設定されることが好ましい。すなわち、導光体4としてL/tが100〜200程度のものを使用する場合は、平均傾斜角θaを0.5〜8°とすることが好ましく、さらに好ましくは0.5〜6°の範囲であり、より好ましくは0.5〜4°の範囲である。また、導光体4としてL/tが50〜100程度のものを使用する場合は、平均傾斜角θaを0.8〜15°とすることが好ましく、さらに好ましくは0.5〜10°の範囲であり、より好ましくは1〜6°の範囲である。さらに、導光体4としてL/tが50以下程度のものを使用する場合は、平均傾斜角θaを1.5〜25°とすることが好ましく、さらに好ましくは2〜20°の範囲である。
【0037】
導光体4のレンズ列形成面に形成されるレンズ列、レンズ列の面に形成される粗面および光出射機構としての粗面あるいはレンズ列の平均傾斜角θaは、ISO4287/1−1984に従って、触針式表面粗さ計を用いて粗面形状を測定し、測定方向の座標をxとして、得られた傾斜関数f(x)から次の(1)式および(2)式を用いて求めることができる。なお、レンズ列の面に形成される粗面の場合は、レンズ列の延在方向と平行な方向の平均傾斜角を測定する。ここで、Lは測定長さであり、Δaは平均傾斜角θaの正接である。
【0038】
Δa=(1/L)∫0 L|(d/dx)f(x)|dx ・・・ (1)
θa=tan-1(Δa) ・・・ (2)
さらに、導光体4としては、その光出射率が0.5〜5%の範囲にあるものが好ましく、より好ましくは1〜3%の範囲である。これは、光出射率が0.5%より小さくなると導光体4から出射する光量が少なくなり十分な輝度が得られなくなる傾向にあり、光出射率が5%より大きくなると光源2近傍で多量の光が出射して、光出射面43内でのY方向における光の減衰が著しくなり、光出射面43での輝度の均斉度が低下する傾向にあるためである。このように導光体4の光出射率を0.5〜5%とすることにより、光出射面から出射するピーク光の角度が光出射面の法線に対し50〜80°の範囲にあり、Y方向を含み光出射面43に垂直な面における出射光分布の半値幅が10〜40°であるような指向性の高い出射特性の光を導光体4から出射させることができ、その出射方向を光偏向素子6で効率的に偏向させることができ、高い輝度を有する面光源装置を提供することができる。
【0039】
本発明において、導光体4からの光出射率は次のように定義される。光出射面43の光入射端面41側での出射光の光強度(I0 )と該端面から距離Lの位置での出射光強度(I)との関係は、導光体4の厚さ(Z方向寸法)をtとすると、次の(3)式のような関係を満足する。
【0040】
I=I0 ・α(1−α)L/t ・・・ (3)
ここで、定数αが光出射率であり、光出射面43におけるY方向での単位長さ(導光体厚さtに相当する長さ)当たりの導光体4から光が出射する割合(%)である。この光出射率αは、縦軸に光出射面43からの出射光の光強度の対数と横軸に(L/t)をプロットすることで、その勾配から求めることができる。
【0041】
以上のようなLED2、導光体4、光偏向素子6および光反射素子8からなる面光源装置の発光面(光偏光素子6の出光面62)上に、液晶表示素子を配置することにより液晶表示装置が構成される。液晶表示装置は、図1における上方から液晶表示素子を通して観察者により観察される。また、本発明においては、十分にコリメートされた狭い分布の光を面光源装置から液晶表示素子に入射させることができるため、液晶表示素子での階調反転等がなく明るさ、色相の均一性の良好な画像表示が得られるとともに、所望の方向に集中した光照射が得られ、この方向の照明に対する一次光源の発光光量の利用効率を高めることができる。
【0042】
図7は、本発明による面光源装置用導光体をLEDとともに示す平面図である。本図において、図1〜図6におけると同様の機能を有する部材または部分には同一の符号が付されている。
【0043】
本実施形態では、点状の一次光源としてのLED2が、導光体4の隅部の切欠部に形成された光入射端面41に隣接して配置されている。LED2から発せられた最大強度光L0 は、導光体4の切欠部の形成されている隅部とその対角位置の隅部とを結ぶ対角線と平行に進行する。導光体裏面44の第1プリズム列44aは、最大強度光L0 の進行方向と平行な方向に延びている。第1プリズム列44aのプリズム頂角及び表面の粗面の平均傾斜角は上記の実施形態のものと同様である。本実施形態においても上記実施形態と同様な作用効果が奏される。
【0044】
図8は、本発明による面光源装置用導光体をLEDとともに示す平面図である。本図において、図1〜図7におけると同様の機能を有する部材または部分には同一の符号が付されている。
【0045】
本実施形態では、導光体裏面44の粗面の平均傾斜角が場所により異なる。即ち、導光体4を用いて面光源装置を構成し、該面光源装置を用いて液晶表示装置を構成する場合には、導光体4の有効発光領域Fから出射した光のみが表示に直接寄与し、それ以外の部分から出射した光は機構部材(いわゆる額縁)により遮られる。そこで、有効発光領域Fを含む導光体裏面44の第1の領域441では比較的小さな平均傾斜角となし、導光体裏面44の第1の領域441以外の第2の領域442では第1の領域441より大きな平均傾斜角となしている。これにより、第2の領域442では光のXY面内での広がりを均一として一次光源のイメージが有効発光領域Fに現れるのを防止し、第1の領域441では粗面の粗さを制御することによって出射率を適度に維持して第1プリズム列44aによるX方向と平行な面における集光された出射光の出射を確保するようにしている。このような目的のためには、第1の領域441の平均傾斜角は0.5〜4°が好ましく、第2の領域442の平均傾斜角は2〜8°が好ましい。
【0046】
このように、本発明においては、輝度分布の均一性をさらに向上させる目的で、レンズ列の一部の領域に粗面の平均傾斜角が他の領域より大きい領域あるいは小さい領域を形成して、部分的に光の広がりを調整してもよい。この場合、平均傾斜角が異なる領域では、導光体からの出射率に与える影響が他の領域と異なるため、それを補償するようにその領域の光出射機構の平均傾斜角を調整し、例えば光出射機構の平均傾斜角をレンズ列の表面に形成された粗面の平均傾斜角が大きい領域ほど小さくなるようにして、導光体からの出射率が同程度となるようにすることが好ましい。
【0047】
以上の実施形態では導光体の光出射面43または裏面44に形成した第1プリズム列の全面を粗面となしているが、本発明においては各第1プリズム列の一部の領域(例えば頂部近傍)のみを粗面となしてもよい。この場合、上記のような作用効果を十分に発揮させるためには、粗面領域の面積割合が20%以上となるようにすることが好ましい。
【0048】
以上の実施形態では1つのLED2を一次光源として配置しているが、本発明においては、複数のLEDなどの点状光源を用いることも可能である。この場合、複数の点状光源を導光体の同一の端縁に沿って適宜の距離隔てて配置してもよいし、導光体の互いに平行な2つの端縁のそれぞれに隣接配置してもよい。また、導光体の対角位置にそれぞれ形成した切欠部に隣接配置してもよい。複数の点状光源は、それらから発せられる光の最大強度光L0 の方向が互いに平行となるように配置するのが好ましい。
【0049】
【実施例】
以下、本発明の実施例及び比較例を示す。尚、実施例及び比較例において、平均傾斜角の測定及び輝度分布の均一性の評価のための輝度むらの測定は次のようにして行った。
【0050】
平均傾斜角の測定
触針式表面粗さ計(東京精器社製サーフコム570A型)にて、触針として1μmR、55゜円錐ダイヤモンド針(010−2528)を用いて、駆動速度0.03mm/秒で測定した。抽出曲線の平均線から、傾斜の補正を行った後、前記(1)式および(2)式に従ってその曲線を微分した曲線の中心線平均値を求めた。なお、プリズム列表面の粗面の平均傾斜角の測定の際には、プリズム列の延在方向に沿って触針式表面粗さ計にて測定した。
【0051】
輝度むらの測定
面光源装置の光出射面における光入射端面側の端縁から4mm〜4.5mmの幅0.5mmの領域にてその長さ方向に沿って1mmの間隔の位置ごとに輝度測定を行い、測定した輝度値の最小値と最大値との比(最小値/最大値)を求めた。
【0052】
[実施例1]
鏡面仕上げをした有効面積34mm×48mm、厚さ3mmのステンレススチール板の表面を、粒径53μm以下のガラスビーズ(不二製作所社製FGB−400)を用いて、ステンレススチール板から吹付けノズルまでの距離を40cmとして、吹付け圧力3.0kgf/cm2 で全面にブラスト処理を行って、粗面化した。これにより、粗面の形状転写面を有する第1の金型を得た。
【0053】
一方、鏡面仕上げをした有効面積34mm×48mm、厚さ3mmの真鍮板の表面に、頂角130°の二等辺三角形断面を有するピッチ50μmのプリズム列を長さ48mmの辺に平行に連設したプリズムパターンを切削加工により形成した後、その表面を粒径53μm以下のガラスビーズ(不二製作所社製FGB−400)を用いて、真鍮板から吹付けノズルまでの距離を40cmとして、吹付け圧力1.0kgf/cm2 で全面にブラスト処理を行って、粗面化した。これにより、粗面化されたプリズムパターンの形状転写面を有する第2の金型を得た。
【0054】
以上の第1の金型及び第2の金型を用いて射出成形を行い、短辺34mm、長辺48mmの長方形で、厚さが長辺に沿って1mm〜0.7mmと変化するくさび形状であり、一方の面が粗面からなり、他方の面が粗面化表面を有するプリズム面からなる透明アクリル樹脂板を作製し、これを導光体とした。得られた導光体の粗面側の平均傾斜角は3.4°であり、プリズム面側の粗面の平均傾斜角は5.0°であった。
【0055】
導光体の厚さ1mmの短辺側端面に対向するようにして、3個のLED(日亜化学工業社製NSCW215biR)を9.0mmの間隔で配置した。この導光体のプリズム面側には光散乱反射シート(辻本電機製作所社製SU−119)を配置し、粗面側には頂角65°でピッチ50μmのプリズム列が多数並列に形成されたプリズムシート(三菱レイヨン社製M165)を、そのプリズム形成面が対向するように配置し、図10に示したような面光源装置を作製した。即ち、導光体の粗面からなる面を光出射面として用いた。なお、得られた面光源装置の有効発光領域Fは図示した通りである。
【0056】
得られた面光源装置の有効発光領域Fの光入射端面近傍の0.5mm幅の領域での輝度むらを測定したところ、輝度の最小値と最大値との比(最小値/最大値)は0.7であり、有効発光領域F内での輝度むらは観察されなかった。
【0057】
[実施例2]
鏡面仕上げをした有効面積34mm×48mm、厚さ3mmの真鍮板の表面に、頂角130°の二等辺三角形断面を有するピッチ50μmのプリズム列を長さ48mmの辺に平行に連設したプリズムパターンを切削加工により形成した。次いで、真鍮板の一つ長さ34mmの辺の近傍の幅4mm以外の部分を覆うようにアクリル樹脂製遮蔽板を真鍮板の表面から40mm離して配置し、真鍮板の表面の遮蔽板により覆われていない領域を粒径53μm以下のガラスビーズ(不二製作所社製FGB−400)を用いて、真鍮板から吹付けノズルまでの距離を40cmとして、吹付け圧力1.0kgf/cm2 で幅4mmの帯状にブラスト処理を行って、粗面化した。これにより、部分的に粗面化されたプリズムパターンの形状転写面を有する第1の金型を得た。
【0058】
一方、鏡面仕上げをした有効面積34mm×48mm、厚さ3mmのステンレススチール板の表面を、粒径53μm以下のガラスビーズ(不二製作所社製FGB−400)を用いて、ステンレススチール板から吹付けノズルまでの距離を40cmとして、吹付け圧力1.0kgf/cm2 で全面にブラスト処理を行った。次いで、ステンレススチール板の一つの長さ34mmの辺の近傍の幅4mmの部分を覆うようにアクリル樹脂製遮蔽板をステンレススチール板の表面から40mm離して配置し、ステンレススチール板の表面の遮蔽板により覆われていない領域を粒径53μm以下のガラスビーズ(不二製作所社製FGB−400)を用いて、ステンレススチール板から吹付けノズルまでの距離を40cmとして、吹付け圧力3.0kgf/cm2 でブラスト処理を行って、粗面化した。これにより、粗面の形状転写面を有する第2の金型を得た。
【0059】
以上の第1の金型及び第2の金型を用いて射出成形を行い、短辺34mm、長辺48mmの長方形で、厚さが長辺に沿って1mm〜0.7mmと変化するくさび形状の透明アクリル樹脂板を作製し、これを導光体とした。射出成形の際には、2つの金型を帯状ブラスト処理された部分どうしが対向するように配置し、且つこれらの帯状ブラスト処理された部分が導光体の厚肉側となるようにした。得られた導光体の粗面側の平均傾斜角は、厚肉端面から4mmの帯状領域では0.5°であり、この帯状領域に隣接する約1mmの帯状領域では平均傾斜角が徐々に変化しており、それ以外の領域では3.4°であった。また、プリズム面側の粗面の平均傾斜角は、厚肉端面から4mmの帯状領域では5.0°であった。
【0060】
得られた導光体を用いて、実施例1と同様にして、図10に示したような面光源装置を作製した。
【0061】
得られた面光源装置の有効発光領域Fの光入射端面近傍の0.5mm幅の領域での輝度むらを測定したところ、輝度の最小値と最大値との比(最小値/最大値)は0.7であり、有効発光領域F内での輝度むらは観察されなかった。
【0062】
[比較例1]
プリズムパターンの形状転写面を有する第2の金型に対するブラスト処理を施さないこと以外は実施例1と同様にして、面光源装置を作製した。
【0063】
得られた面光源装置の有効発光領域Fの光入射端面近傍の0.5mm幅の領域での輝度むらを測定したところ、輝度の最小値と最大値との比(最小値/最大値)は0.2であり、有効発光領域F内で図11に示したような輝度むらが観察された。
【0064】
[比較例2]
鏡面仕上げをした有効面積34mm×48mm、厚さ3mmのステンレススチール板の表面を、粒径53μm以下のガラスビーズ(不二製作所社製FGB−400)を用いて、ステンレススチール板から吹付けノズルまでの距離を40cmとして、吹付け圧力3.0kgf/cm2 で全面にブラスト処理を行った。次いで、ステンレススチール板の一つの長さ34mmの辺の近傍の幅4mm以外の部分を覆うようにアクリル樹脂製遮蔽板をステンレススチール板の表面から40mm離して配置し、ステンレススチール板の表面の遮蔽板により覆われていない領域を粒径53μm以下のガラスビーズ(不二製作所社製FGB−400)を用いて、ステンレススチール板から吹付けノズルまでの距離を40cmとして、吹付け圧力5.0kgf/cm2 で幅4mmの帯状にブラスト処理を行って、粗面化した。これにより、粗面の形状転写面を有する第1の金型を得た。
【0065】
一方、鏡面仕上げをした有効面積34mm×48mm、厚さ3mmの真鍮板の表面に、頂角130°の二等辺三角形断面を有するピッチ50μmのプリズム列を長さ48mmの辺に平行に連設したプリズムパターンを切削加工により形成した。これにより、プリズムパターンの形状転写面を有する第2の金型を得た。
【0066】
以上の第1の金型及び第2の金型を用いて射出成形を行い、短辺34mm、長辺48mmの長方形で、厚さが長辺に沿って1mm〜0.7mmと変化するくさび形状の透明アクリル樹脂板を作製し、これを導光体とした。射出成形の際には、2つの金型を第1の金型の帯状ブラスト処理された部分が導光体の厚肉側となるようにした。得られた導光体の粗面側の平均傾斜角は、厚肉端面から4mmの帯状領域では5.0°であり、この帯状領域に隣接する約1mmの帯状領域では平均傾斜角が徐々に変化しており、それ以外の領域では3.4°であった。
【0067】
得られた導光体を用いて、実施例1と同様にして、図10に示したような面光源装置を作製した。
【0068】
得られた面光源装置の有効発光領域Fの光入射端面近傍の0.5mm幅の領域での輝度むらを測定したところ、輝度の最小値と最大値との比(最小値/最大値)は0.4であり、有効発光領域F内で輝度むらが観察され、特に光源の近傍のみが明るくなる現象が観察された。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、導光体の光出射面及びその裏面のうちの一方に、光出射面に沿った面内での一次光源の発光の指向性の方向に沿って延び且つ互いに平行に配列された複数のレンズ列を形成し、該レンズ列のそれぞれの表面の少なくとも一部に粗面を設けたことで、面光源装置の低消費電力化のための少ない数の点状一次光源の使用に伴う輝度均斉度の不均一を、出射光の進行方向分布を劣化させることなしに解消して、高品位の面光源装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による面光源装置を示す分解斜視図である。
【図2】本発明による導光体を一次光源とともに示す底面図である。
【図3】本発明による導光体のプリズム列形成面の断面図である。
【図4】LEDの出射光強度分布及び導光体内での強度分布を示す図である。
【図5】光偏向素子による光偏向の様子を示す図である。
【図6】本発明による導光体を一次光源とともに示す平面図である。
【図7】本発明による導光体を一次光源とともに示す底面図である。
【図8】本発明による導光体を一次光源とともに示す底面図である。
【図9】本発明による導光体を一次光源とともに示す底面図である。
【図10】実施例で使用した面光源装置の寸法を示す模式図である。
【図11】面光源装置における輝度分布不均一の発生を説明するための模式図である。
【図12】面光源装置における輝度分布不均一の発生を説明するための模式図である。
【符号の説明】
2 LED
4 導光体
41 光入射端面
43 光出射面
43a 第3プリズム列
44 プリズム列形成面
44a 第1プリズム列
441 プリズム列形成面の第1の領域
442 プリズム列形成面の第2の領域
6 光偏向素子
61 入光面
61a 第2プリズム列
62 出光面

Claims (8)

  1. 点状の一次光源と、
    一次光源から発せられる光を導光し、且つ前記一次光源から発せられる光が入射する光入射端面及び導光される光が出射する光出射面を有する板状の導光体と、
    該導光体の前記光出射面に隣接して配置されている光偏向素子とを備えている面光源装置であって、
    前記導光体は、前記光出射面及びその反対側の裏面のうちの一方に、前記光出射面に沿った面内での前記一次光源から前記導光体に入射した光の指向性の方向に略沿って延び且つ互いに平行に配列された複数の第1のレンズ列が形成されており、該第1のレンズ列のそれぞれの表面の少なくとも一部に第1の粗面が形成されており、該第1の粗面の平均傾斜角は場所により異なっており、
    前記導光体は、更に、前記光出射面及びその反対側の裏面のうちの他方に光出射機構を備えており、該光出射機構は、第2の粗面、または前記光入射端面の形成されている入射端縁と略平行の方向に延びており且つ互いに平行な複数の第2のレンズ列からなり、前記光出射機構の平均傾斜角は、場所により異なっており且つ前記第1の粗面の平均傾斜角が大きい領域ほど小さくなっていることを特徴とする面光源装置
  2. 前記第1の粗面の平均傾斜角が0.1〜8°であることを特徴とする、請求項1に記載の面光源装置
  3. 前記第1のレンズ列はプリズム列またはレンチキュラーレンズ列であることを特徴とする、請求項1または2に記載の面光源装置
  4. 前記第1のレンズ列は、平均傾斜角が8〜60°であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の面光源装置
  5. 前記第1の粗面は、前記光入射端面の近傍の領域で他の領域より平均傾斜角が大きいことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の面光源装置
  6. 前記光偏向素子は、前記導光体の光出射面に対向して位置する入光面とその反対側の出光面とを有しており、前記入光面及び前記出光面の少なくとも一方に、前記導光体の前記光入射端面の形成されている入射端縁と略平行の方向に延び且つ互いに平行な複数のプリズム列を備えていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の面光源装置。
  7. 前記一次光源はLEDであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の面光源装置。
  8. 前記導光体の裏面に対向して光反射素子が配置されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の面光源装置。
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