JP2004087309A - 面光源装置及びそれに用いる導光体 - Google Patents

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Abstract

【課題】光入射端面近傍の光出射面領域での輝線及び暗線の発生が防止され光出射面全体としての輝度の均斉度の向上した面光源装置用導光体を提供する。
【解決手段】一次光源2から発せられる光を導光し、光入射端面41と光出射面43と裏面44とを有する板状導光体4。光出射面41には、光入射端面41の近傍の領域43−1に多数の微小突起が形成されており、その平均高さ(H)が7〜13μm、平均底部面積(S)が500〜1100μm、それぞれにつき最も近くに隣接する他の微小突起との平均距離(L)が10μm以上、 平均底部縦幅(d)に対する平均高さ(H)の比率であるアスペクト比(H/d)が0.25〜0.4、平均分布密度(N)が3×10−5〜11×10−5/μmである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エッジライト方式の面光源装置に関するものであり、特に、発光面のうちの一次光源近傍の領域に現れる輝線や暗線の発生の防止を企図した面光源装置に関するものであり、更に、それに用いられる導光体であって、一次光源と対向する光入射端面の近傍の光出射面領域に現れる輝線や暗線の発生の防止を企図した面光源装置用導光体に関するものである。本発明の面光源装置は、例えば、携帯用ノートパソコン等のモニターや液晶テレビやビデオ一体型液晶テレビ等の表示部として使用される液晶表示装置のバックライトに、或は、携帯電話機などの携帯型電子機器のディスプレイパネルや各種機器のインジケータとして使用される比較的小型の液晶表示装置のバックライトに、好適に適用される。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、液晶表示装置は、携帯用ノートパソコン等のモニターとして、あるいは液晶テレビやビデオ一体型液晶テレビ等の表示部として、更にはその他の種々の分野で広く使用されてきている。液晶表示装置は、基本的にバックライトと液晶表示素子とから構成されている。バックライトとしては、液晶表示装置のコンパクト化の観点からエッジライト方式のものが多用されている。従来、バックライトとしては、矩形板状の導光体の少なくとも1つの端面を光入射端面として用いて、該光入射端面に沿って直管型蛍光ランプなどの線状または棒状の一次光源を配置し、該一次光源から発せられた光を導光体の光入射端面から導光体内部へと導入し、該導光体の2つの主面のうちの一方である光出射面から出射させるものが広く利用されている。
【0003】
また、近年、携帯電話機や携帯用ゲーム機などの携帯用電子機器あるいは各種電気機器また電子機器のインジケータなどの比較的小さな画面寸法の液晶表示装置について、小型化とともに消費電力の低減が要望されている。そこで、消費電力低減のために、バックライトの一次光源として、点状光源である発光ダイオード(LED)が使用されている。LEDを一次光源として用いたバックライトとしては、例えば特開平7−270624号公報に記載されているように、線状の一次光源を用いるものと同様な機能を発揮させるために、複数のLEDを導光体の光入射端面に沿って一次元に配列している。このように複数のLEDの一次元配列による一次光源を用いることにより、所要の光量と画面全体にわたる輝度分布の均一性とを得ることができる。
【0004】
また、特公平7−27137号公報では、光出射面が粗面(マット面)の導光体を用い、多数のプリズム列を配列形成した面を有するプリズムシートを、そのプリズム列形成面が導光体側となるように(即ちプリズム列形成面が入光面となるように)導光体の光出射面上に配置し、バックライトの消費電力を抑えるとともに、輝度も極力犠牲にしないために出射光の分布を狭くする方法が提案されている。
【0005】
ところで、近年の液晶表示装置等の各種機器の軽量化及び薄型化の要求に基づき、バックライトにおいても、導光体の薄型化が進められている。この場合、導光体の光入射端面に近接する光出射面領域(即ち導光体の入光部近傍の光出射面領域)では、光入射端面から導光体に入射した光が該導光体の一方の主面たる光出射面とその反対側の主面たる裏面との間で繰り返し反射されて伝搬する際に、光の分布が未だ十分に平均化されずに光出射面から光出射がなされることで、光入射端面に沿った線状または帯状の繰り返しパターンを形成するように配列された高輝度部分と低輝度部分としての上記輝線及び暗線が現れるようになる。このようなバックライトの輝線及び暗線の発生する光出射面領域に対応する領域をも有効表示面として利用しようとすると、輝線及び暗線の影響により液晶表示装置の表示画像の品位が著しく低下する。
【0006】
このため、従来、このような輝線及び暗線の発生する一次光源近傍の導光体光出射面部分が液晶表示装置の有効表示面から外れるように、面光源装置又は液晶表示装置の筐体により一次光源近傍の領域を覆った状態にて面光源装置が使用されていた。 しかしながら、近年、有効表示画面の寸法をできるだけ大きく維持した状態で液晶表示装置の外形寸法をできるだけ小さくすることが要求されており、そのため、エッジライト型面光源装置の一次光源近傍の導光体光出射面領域をも有効表示面として利用することが必要となっている。
【0007】
例えば、特開2001−83507号公報には、導光板の出射面に光出射を促す程度の異なる複数の出射促進領域を設けることで、導光板のエッジの写り込みによる輝線の発生を防止し、且つ均一な光量を出射させるようにした面光源装置が開示されている。ここでは、輝線の発生頻度の高い導光板入射面近傍において、光出射を促す程度が高い第1の出射促進領域間を光出射を促す程度が低い第2の出射促進領域で漏れなく埋めることで、輝線を発生を防止している。なお、第1の出射促進領域は、ドーム型の突起形状をなしその表面が粗面化されたものであるが、これらの具体的な形状及び寸法については開示されていない。
【0008】
また、特開2001−51124号公報には、導光板の入射端面部の半部以下の部分や裏面部などに特定幅の微細な凸状部や凹状部を設けることで光線を散乱させて入射端面部の近傍などでの輝線の出現を防ぎ、均一で明るい出射光を得るようにした平面光源装置が開示されている。しかしながら、微細な凸状部や凹状部の具体的な形状及び寸法については開示されていない。
【0009】
また、特開2001−337229号公報には、エッジライトパネルの光出射面にドット状の導光パターンを形成し、高輝度及び高均一性で導光パターンの透けのない照明を確保するようにした面光源装置が開示されている。ここでは、厚さ30μmで、径が1〜300μmで、間隔が5〜1000μmの感光性耐熱樹脂からなる成形パターンを用いて成形された高密度導光パターンが例示されている。しかしながら、ここには、このような導光パターンを、線光源に隣接するエッジライトパネルの光入射端面近傍での輝線及び暗線の発生の防止に利用することについての示唆は全くない。
【0010】
本発明の目的は、導光体の光入射端面近傍の光出射面領域での輝線及び暗線の発生の防止された面光源装置及びそれに用いる導光体を提供することを目的とするものである。更に、本発明の目的は、導光体光入射端面近傍の光出射面領域での輝度上昇に基づく明帯や輝度低下に基づく暗帯を生じさせることなく、しかもこの領域での他の欠陥たとえばぎらつきを生じさせることなく、上記輝線及び暗線の発生の防止を行うことにある。
【0011】
更に、本発明の目的は、以上のようにして導光体の光入射端面近傍の光出射面領域での輝線及び暗線の発生を防止するとともに、光出射面全体としての輝度の均斉度を向上させることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、以上の如き目的を達成するものとして、
一次光源から発せられる光を導光し、且つ前記一次光源から発せられる光が入射する光入射端面と導光される光が出射する光出射面と該光出射面の反対側の裏面とを有する板状の導光体であって、
前記光出射面及び前記裏面の少なくとも一方には、前記光入射端面の近傍の領域に多数の微小突起が形成されており、該多数の微小突起はその平均底部縦幅(d)に対する平均高さ(H)の比率であるアスペクト比(H/d)が0.25〜0.4の範囲内にあることを特徴とする面光源装置用導光体、
が提供される。
【0013】
本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、前記平均高さ(H)が7〜13μmの範囲内にある。本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、その高さのばらつき(ΔH)が9μm以下である。
【0014】
本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、その平均底部面積(S)に対する前記平均高さ(H)の比率である面積アスペクト比(H/S)が0.01〜0.016/μmの範囲内にある。
【0015】
本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、その平均底部横幅(D)が20〜40μmの範囲内にある。本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、その底部横幅のばらつき(ΔD)が11μm以下である。
【0016】
本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、その平均底部面積(S)が500〜1100μmの範囲内にある。本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、その平均縦幅方向断面傾斜角(A)が25〜40°の範囲内にある。本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、それぞれにつき最も近くに隣接する他の微小突起との平均距離(L)が10μm以上である。
【0017】
本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、平均分布密度(N)が3×10−5〜11×10−5/μm2 の範囲内にある。本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、前記平均高さ(H)と平均底部横幅(D)との積(H*D)が200〜500μm2 の範囲内にある。本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、平均分布密度(N)と前記平均高さ(H)との積(N*H)が3.2×10−4〜12×10−4/μmの範囲内にある。本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、平均分布密度(N)と平均底部横幅(D)との積(N*D)が0.001〜0.0034/μmの範囲内にある。
【0018】
本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、平均分布密度(N)と平均底部面積(S)との積(N*S)が0.023〜0.085の範囲内にある。本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、その平均縦幅方向断面傾斜角(A)の正接(Tan(A))と平均底部面積(S)との積(Tan(A)*S)が330〜750μmの範囲内にある。本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、その平均縦幅方向断面傾斜角(A)の正接(Tan(A))と平均分布密度(N)との積(Tan(A)*N)が2×10−5〜7.4×10−5/μmの範囲内にある。
【0019】
本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、その平均縦幅方向断面傾斜角(A)の正接(Tan(A))と平均分布密度(N)と平均底部面積(S)との積(Tan(A)*N*S)が0.016〜0.061の範囲内にある。本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、平均分布密度(N)と 前記平均高さ(H)と平均底部横幅(D)との積(N*H*D)が0.01〜0.039の範囲内にある。
【0020】
また、本発明によれば、
一次光源から発せられる光を導光し、且つ前記一次光源から発せられる光が入射する光入射端面と導光される光が出射する光出射面と該光出射面の反対側の裏面とを有する板状の導光体であって、
前記光出射面及び前記裏面の少なくとも一方には、前記光入射端面の近傍の領域に多数の微小突起が形成されており、該多数の微小突起はその平均縦幅方向断面傾斜角(A)の正接(Tan(A))と平均分布密度(N)と平均底部面積(S)との積(Tan(A)*N*S)が0.016〜0.061の範囲内にあることを特徴とする面光源装置用導光体、
が提供される。
【0021】
本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、前記平均分布密度(N)と前記平均底部面積(S)との積(N*S)が0.023〜0.085の範囲内にある。本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、その前記平均縦幅方向断面傾斜角(A)の正接(Tan(A))と前記平均底部面積(S)との積(Tan(A)*S)が330〜750μmの範囲内にある。本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、その前記平均縦幅方向断面傾斜角(A)の正接(Tan(A))と前記平均分布密度(N)との積(Tan(A)*N)が2×10−5〜7.4×10−5/μmの範囲内にある。
【0022】
また、本発明によれば、
一次光源から発せられる光を導光し、且つ前記一次光源から発せられる光が入射する光入射端面と導光される光が出射する光出射面と該光出射面の反対側の裏面とを有する板状の導光体であって、
前記光出射面及び前記裏面の少なくとも一方には、前記光入射端面の近傍の領域に多数の微小突起が形成されており、該多数の微小突起は平均分布密度(N)と平均高さ(H)と平均底部横幅(D)との積(N*H*D)が0.01〜0.039の範囲内にあることを特徴とする面光源装置用導光体、
が提供される。
【0023】
本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、前記平均高さ(H)と前記平均底部横幅(D)との積(H*D)が200〜500μm2 の範囲内にある。本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、前記平均分布密度(N)と前記平均高さ(H)との積(N*H)が3.2×10−4〜12×10−4/μmの範囲内にある。本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、前記平均分布密度(N)と前記平均底部横幅(D)との積(N*D)が0.001〜0.0034/μmの範囲内にある。
【0024】
本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、前記光入射端面からの距離が前記光入射端面での前記導光体の厚さの4倍までの領域においてほぼ一定の分布密度にて形成されている。本発明の一態様においては、前記多数の微小突起がほぼ一定の分布密度にて形成されている領域の少なくとも一部が粗面化されている。本発明の一態様においては、前記多数の微小突起は、前記ほぼ一定の分布密度にて形成されている領域に続いて、前記光入射端面からの距離が更に大きい領域にて前記光入射端面からの距離が大きくなるにつれて分布密度が次第に小さくなるように形成されている。本発明の一態様においては、前記多数の微小突起がほぼ一定の分布密度で形成されている領域の分布密度の1/2の分布密度となる前記光入射端面からの位置が前記光入射端面での導光体の厚さの5倍以下の距離にある。
【0025】
本発明の一態様においては、前記光出射面または前記裏面には前記導光される光を出射させる機能を有する光出射機能部としてのマット面が形成されており、該マット面は少なくとも前記多数の微小突起が形成されている領域より前記光入射端面からの距離が更に大きい領域にて形成されている。本発明の一態様においては、前記マット面は、平均傾斜角(Δa)が0.5〜8°の範囲内にある。
【0026】
本発明の一態様においては、前記光入射端面は、平均傾斜角(Δa)が0.5〜4°の範囲内にあり、10点平均粗さ(Rz)が0.5〜3μmの範囲内にあり、中心線平均粗さ(Ra)が0.1〜0.4μmの範囲内にある。本発明の一態様においては、前記導光体は矩形板状をなしており、該矩形板状導光体の一端縁に対応して前記光入射端面が形成されている。
【0027】
本発明の一態様においては、前記導光体の一方の面に、前記光入射端面に略直交する方向に延びる2つのプリズム面から構成されるプリズム列が多数並列して形成され、該プリズム列の頂角が70〜110°である。本発明の一態様においては、前記プリズム列の先端にプリズム列ピッチの0.1〜0.5倍の曲率半径を有する曲面が形成されている。
【0028】
更に、本発明によれば、
以上のような面光源装置用導光体と、該導光体の前記光入射端面に隣接して配置されている前記一次光源と、前記導光体の光出射面に隣接して配置されているシート状の光偏向素子とを備えており、該光偏向素子は、前記導光体の光出射面に対向して位置する入光面とその反対側の出光面とを有しており、前記入光面に複数のプリズム列が並列して形成されていることを特徴とする面光源装置、
が提供される。
【0029】
本発明の一態様においては、前記光偏向素子のプリズム列のそれぞれは前記導光体の前記光入射端面に対応する端縁と略平行の方向に直線状に延びている。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0031】
図1は本発明による面光源装置の一実施形態を示す分解斜視図である。図1に示されているように、本実施形態の面光源装置は、Y方向に延びた線状の一次光源2と、該一次光源から発せられる光を導光する板状の導光体4と、光偏向素子6と、光反射素子8とを備えている。また、一次光源2はリフレクタ(反射器)10を伴っている。
【0032】
導光体4は、XY面と平行に配置され、全体として矩形板状をなしている。導光体4は、4つの側端面を有しており、そのうちのYZ面と平行な1対の側端面の一方が光入射端面41とされ、該光入射端面と対向するように一次光源2が隣接配置されている。導光体4のYZ面と平行な1対の側端面のうちの他方の側端面42をも光入射面としてもよい。その場合には、光入射端面41の場合と同様に、側端面42に対向するように同様な一次光源及びリフレクタが配置される。導光体4の光入射端面に略直交する2つの主面は、いずれもZ方向と略直交するように配置されており、一方の主面である上面が光出射面43とされており、他方の主面が裏面44である。
【0033】
図2に、一次光源2及び導光体4の平面図を示す。図1及び図2に示されているように、光出射面43は第1領域43−1と第2領域43−2とからなる。第1領域43−1は、光入射端面41に隣接する領域であり、Y方向に沿って幅(X方向寸法)Wを有する。残りの領域が第2領域43−2とされている。
【0034】
第2領域43−2は、光出射制御機能構造としての粗面(マット面)からなる。該マット面の詳細については後述するが、第2領域43−2からは、光出射面43の法線方向(Z方向)及び光入射端面41と直交するX方向の双方を含むXZ面内の分布において指向性のある光を出射させる。この出射光分布のピークの方向が光出射面となす角度は例えば10°〜40°であり、出射光分布の半値全幅は例えば10°〜40°である。
【0035】
第1領域43−1は、本発明の主要な特徴をなす多数の微小突起が形成された領域である。この領域は、光出射面において光入射端面の近傍(入光部近傍)にて輝線及び暗線が発生するのを抑制するための光出射制御を行う領域である。
【0036】
図3は第1領域43−1の模式的部分斜視図であり、図4は微小突起の平面図であり、図5は微小突起の側面図である。これらの図に示されているように、各微小突起5は、高さがH’で、底部縦幅(底部の平面形状におけるX方向の寸法)がd’で、底部横幅(底部の平面形状におけるY方向の寸法)がD’で、底部面積がS’である。尚、図示はされていないが、X方向における微小突起の断面(XZ断面)の傾斜角に関する指標A’(縦幅方向断面傾斜角)は、前記微小突起の底部縦幅d’と高さH’とからA’=Tan−1(2H’/d’)と定義する。また、隣接する微小突起5の間隔(即ち各微小突起の底部同士の離隔距離:これは、各微小突起について、それと最も近接する他の微小突起との間隔を指すものとする)はL’である。
【0037】
ここで、第1領域に設けられている多数の微小突起5についての高さH’の平均値である平均高さHは、7〜13μmの範囲内にあることが好ましく、更に好ましくは8〜13μmの範囲内であり、特に好ましくは8〜12μmの範囲内である。Hが上限値を超えて大きくなりすぎると、必要以上に光出射率が大きくなり、第1領域に明帯を引き起こす傾向にある。また、導光体4を射出成形等の転写成形加工により作製する場合には、Hが上限値を超えて大きくなりすぎると、成形時の形状転写性が低下しやすくなり、また、転写斑に起因する導光体4からの出射光の輝度斑が発生しやすくなり、かくして輝度分布品位低下を引き起こしやすくなる傾向にある。また、導光体4を光偏向素子4としてのプリズムシートと組み合わせて面光源装置を構成した場合に、アセンブリ後のプリズムシートとの耐摩耗性が低下しやすくなり、導光体4を合成樹脂により作製する場合には樹脂粉が発生しやすくなる傾向にある。一方、Hが下限値を下まわって小さくなりすぎると、所望の輝線及び暗線発生抑止効果が得にくくなる傾向にあり、更に第1領域に輝度低下に基づく暗帯が発生しやすくなる傾向にある。
【0038】
また、多数の微小突起5についての高さH’のばらつきΔHは、9μm以下であるのが好ましく、更に好ましくは8μm以下、特に好ましくは7μm以下である。ここで、ΔHとは、図6に示されているように、高さに対する微小突起個数の分布において平均高さHを含み80%の個数が分布する高さ範囲をいうものとする。ΔHが上限値を越えて大きくなりすぎると、導光体で輝度斑や光出射率のむら等が生じやすくなる傾向にある。
【0039】
第1領域に設けられている多数の微小突起5についての横幅D’の平均値である平均横幅Dは、20〜40μmの範囲内にあることが好ましく、更に好ましくは25〜35μmの範囲内であり、特に好ましくは25〜32μmの範囲内である。Dが上限値を超えて大きくなりすぎると、第1領域で光出射率が大きくなって明帯が発生する傾向にある。尚、明帯防止のために所望の光出射率を得ようとすると、微小突起5の平均分布密度(N)を低下させることが必要になり、その場合には個々の微小突起5が輝点となって視認されやすく、ぎらつき感を引き起こす傾向にある。一方、Dが下限値を下回って小さくなりすぎると、第1領域で出射率が著しく低下して暗帯が発生する傾向にあり、また微小突起5の寸法が小さくなりすぎるため導光体作製の際に安定した微小突起形状転写パターン(凹形状)の寸法の金型を作製することが困難になり、金型加工の歩留まりが著しく低下する傾向にある。
【0040】
また、多数の微小突起5についての横幅D’のばらつきΔDは、11μm以下であるのが好ましく、更に好ましくは10μm以下、特に好ましくは9μm以下である。ここで、ΔDとは、図7に示されているように、横幅に対する微小突起個数の分布において平均横幅Dを含み80%の個数が分布する横幅範囲をいうものとする。ΔDが上限値を越えて大きくなりすぎると、導光体で輝度斑や光出射率のむら等が生じやすくなる傾向にある。
【0041】
第1領域に設けられている多数の微小突起5についての底部縦幅(d’)の平均値である平均底部縦幅(d)に対する平均高さ(H)の比率であるアスペクト比(H/d)は、0.25〜0.4の範囲内にあることが好ましく、更に好ましくは0.3〜0.4の範囲内である。特に好ましくは0.3〜0.37の範囲内である。H/dが上限値を超えて大きくなりすぎると、必要以上に光出射率が大きくなり、第1領域に明帯を引き起こす傾向にある。また、導光体4を射出成形等の転写成形加工により作製する場合には、H/dが上限値を超えて大きくなりすぎると、成形時の形状転写性が低下しやすくなり、また、転写斑に起因する導光体4からの出射光の輝度斑が発生しやすくなり、かくして輝度分布品位低下を引き起こしやすくなる傾向にある。また、導光体作製の際に安定した微小突起形状転写パターン(凹形状)の寸法の金型を作製することが困難になり、金型加工の歩留まりが著しく低下する傾向にある。一方、H/dが下限値を下まわって小さくなりすぎると、第1領域に必要以上の輝度低下を引き起こしやすくなる傾向にある。また、導光体作製の際に安定した微小突起形状転写パターン(凹形状)の寸法の金型を作製することが困難になり、金型加工の歩留まりが著しく低下する傾向にある。
【0042】
第1領域に設けられている多数の微小突起5についての底部面積(S’)についての平均値である平均底部面積(S)は、500〜1100μmの範囲内あることが好ましく、更に好ましくは600〜1000μmの範囲内であり、特に好ましくは700〜900μmの範囲内である。Sが上限値を超えて大きくなりすぎると、第1領域で光出射率が大きくなって明帯が発生する傾向にある。尚、明帯防止のために所望の光出射率を得ようとすると、微小突起5の平均分布密度(N)を低下させることが必要になり、その場合には個々の微小突起5が輝点となって視認されやすく、ぎらつき感を引き起こす傾向にある。一方、Sが下限値を下回って小さくなりすぎると、第1領域で出射率が著しく低下して暗帯が発生する傾向にあり、また微小突起5の寸法が小さくなりすぎるため導光体作製の際に安定した微小突起形状転写パターン(凹形状)の寸法の金型を作製することが困難になり、金型加工の歩留まりが著しく低下する傾向にある。
【0043】
第1領域に設けられている多数の微小突起5についての平均底部面積(S)に対する平均高さ(H)の比率である面積アスペクト比(H/S)は、0.01〜0.016/μmの範囲内にあることが好ましく、更に好ましくは0.012〜0.016/μmの範囲内である。特に好ましくは0.012〜0.015/μmの範囲内である。H/Sが上限値を超えて大きくなりすぎると、必要以上に光出射率が大きくなり、第1領域に明帯を引き起こす傾向にある。また、導光体4を射出成形等の転写成形加工により作製する場合には、H/Sが上限値を超えて大きくなりすぎると、成形時の形状転写性が低下しやすくなり、また、転写斑に起因する導光体4からの出射光の輝度斑が発生しやすくなり、かくして輝度分布品位低下を引き起こしやすくなる傾向にある。また、導光体作製の際に安定した微小突起形状転写パターン(凹形状)の寸法の金型を作製することが困難になり、金型加工の歩留まりが著しく低下する傾向にある。一方、H/Sが下限値を下まわって小さくなりすぎると、第1領域に必要以上の輝度低下を引き起こしやすくなる傾向にある。また、導光体作製の際に安定した微小突起形状転写パターン(凹形状)の寸法の金型を作製することが困難になり、金型加工の歩留まりが著しく低下する傾向にある。
【0044】
第1領域に設けられている多数の微小突起5についての縦幅方向断面傾斜角(A’)の平均値である平均縦幅方向断面傾斜角(A)は、25〜40°の範囲内にあることが好ましく、更に好ましくは30〜40°の範囲内である。特に好ましくは30〜37°の範囲内である。Aが上限値を超えて大きくなりすぎると、必要以上に光出射率が大きくなり、第1領域に明帯を引き起こす傾向にある。また、導光体4を射出成形等の転写成形加工により作製する場合には、Aが上限値を超えて大きくなりすぎると、成形時の形状転写性が低下しやすくなり、また、転写斑に起因する導光体4からの出射光の輝度斑が発生しやすくなり、かくして輝度分布品位低下を引き起こしやすくなる傾向にある。また、導光体作製の際に安定した微小突起形状転写パターン(凹形状)の寸法の金型を作製することが困難になり、金型加工の歩留まりが著しく低下する傾向にある。一方、Aが下限値を下まわって小さくなりすぎると、第1領域に必要以上の輝度低下を引き起こしやすくなる傾向にある。また、導光体作製の際に安定した微小突起形状転写パターン(凹形状)の寸法の金型を作製することが困難になり、金型加工の歩留まりが著しく低下する傾向にある。
【0045】
多数の微小突起5は、それぞれにつき最も近くに隣接する他の微小突起との平均距離(L)が10μm以上であることが好ましく、更に好ましくは15μm以上であり、特に好ましくは20μm以上である。Lが下限値を下まわって小さくなりすぎると、導光体4を射出成形等の転写成形加工により作製する場合には、導光体作製のための金型の作製時に互いに隣接する微小突起形状転写パターン(凹形状)同士の融合が生じたりして安定した微小突起形状転写パターン(凹形状)の寸法の金型を作製することが困難になり、金型加工の歩留まりが著しく低下する傾向にある。
【0046】
多数の微小突起5は、第1領域での平均分布密度(N)が3×10−5〜11×10−5/μm2 の範囲内にあることが好ましく、更に好ましくは5×10−5〜10×10−5/μm2 の範囲内であり、特に好ましくは6×10−5〜9.5×10−5/μm2 の範囲内である。Nが上限値を超えて大きくなりすぎると、第1領域での光出射率が必要以上に大きくなり、明帯が発生する傾向にある。また、微小突起5の分布は液晶表示素子(液晶パネル)との間でのモアレを回避するためにランダム化することが好ましく、その場合には微小突起間距離もランダムに分散することになる。この場合、微小突起の分布密度が高いと微小突起間距離が小さくなり、エッチング法等による金型の微小突起形状転写パターン(凹形状)の加工時に転写パターン間融合が生じやすく、それに伴い金型歩留まりが低下する傾向にある。一方、Nが下限値を下まわって小さくなりすぎると、第1領域において微小突起5がまばらに存在するようになるため輝点となって視認されやすくなる傾向にある。また、Nが下限値を下まわって小さくなりすぎると、第1領域において輝度の著しい低下から暗帯を引き起こしやすくなる傾向にある。
【0047】
ところで、本発明者は、以上のような第1領域での多数の微小突起の形態と導光体4からの光出射率との間の重要な関係を見いだした。即ち、図8は、微小突起5の平均密度と法線輝度との関係を示したもので、微小突起の平均高さをパラメータとしてプロットしたものである。平均高さが15μmの場合も30μmの場合も、平均密度と法線輝度とはおおよそ比例関係にあり、それぞれについて線形近似を行って得られた近似式直線の傾きは平均高さにほぼ比例している。これらのことから、以下の(1)式
B〜H・N・D ・・・・・(1)
の関係が示唆される。次に、H・N・D=(H/D)・N・Dであり、
(H/D)〜Tan(A)
〜S
と置き換えることができるため、(1)式から以下の(2)式
B〜Tan(A)・N・S ・・・・・(2)
が導出される。(1)式及び(2)式は、いずれも無次元である。
【0048】
従って、(1)式及び(2)式のいずれかの組み合わせパラメータの積において、個々のパラメータが上記の好適範囲から外れても、導光体4の第1領域の出射率や輝度品位に関して良好に補完することができ、これにより設計の自由度が大きくなる。従って、出射光輝度、その均斉度、品位や、成形歩留まりなどに関しても、より安定して良好な光学特性を有する導光体を製造することができる。
【0049】
上記(2)式に関連して、多数の微小突起5はその平均縦幅方向断面傾斜角(A)の正接(Tan(A))と平均分布密度(N)と平均底部面積(S)との積(Tan(A)*N*S)が0.016〜0.061の範囲内にあることが好ましく、更に好ましくは0.026〜0.052の範囲内であり、特に好ましくは0.031〜0.049の範囲内である。Tan(A)*N*Sが上限値を超えて大きくなりすぎると、第1領域で光出射率が必要以上に大きくなり明帯が発生しやすくなる傾向にある。一方、Tan(A)*N*Sが下限値を下回って小さくなりすぎると、第1領域において輝度の著しい低下から暗帯を引き起こしやすくなる傾向にある。
【0050】
多数の微小突起5は、平均分布密度(N)と平均底部面積(S)との積(N*S)が0.023〜0.085の範囲内にあることが好ましく、更に好ましくは0.039〜0.08の範囲内であり、特に好ましくは0.047〜0.075の範囲内である。
【0051】
また、多数の微小突起5は、その平均縦幅方向断面傾斜角(A)の正接(Tan(A))と平均底部面積(S)との積(Tan(A)*S)が330〜750μmの範囲内にあることが好ましく、更に好ましくは400〜680μmの範囲内であり、特に好ましくは470〜610μmの範囲内である。
【0052】
また、多数の微小突起5は、その平均縦幅方向断面傾斜角(A)の正接(Tan(A))と平均分布密度(N)との積(Tan(A)*N)が2×10−5〜7.4×10−5/μmの範囲内にあることが好ましく、更に好ましくは3.4×10−5〜6.8×10−5/μmの範囲内であり、特に好ましくは4.1×10−5〜6.3×10−5/μmの範囲内である。
【0053】
次に、上記(1)式に関連して、多数の微小突起5は、平均分布密度(N)と平均高さ(H)と平均底部横幅(D)との積(N*H*D)が0.01〜0.039の範囲内にあることが好ましく、更に好ましくは0.017〜0.033の範囲内であり、特に好ましくは0.02〜0.031の範囲内である。N*H*Dが上限値を超えて大きくなりすぎると、第1領域で光出射率が必要以上に大きくなり明帯が発生しやすくなる傾向にある。一方、N*H*Dが下限値を下回って小さくなりすぎると、第1領域において輝度の著しい低下から暗帯を引き起こしやすくなる傾向にある。
【0054】
多数の微小突起5は、平均高さ(H)と平均底部横幅(D)との積(H*D)が200〜500μm2 の範囲内にあることが好ましく、更に好ましくは250〜450μmの範囲内であり、特に好ましくは250〜400μmの範囲内である。
【0055】
また、多数の微小突起5は、平均分布密度(N)と平均高さ(H)との積(N*H)が3.2×10−4〜12×10−4/μmの範囲内にあることが好ましく、更に好ましくは5.3×10−4〜11×10−4/μmの範囲内であり、特に好ましくは6.3×10−4〜10×10−4/μmの範囲内である。
【0056】
また、多数の微小突起5は、平均分布密度(N)と平均底部横幅(D)との積(N*D)が0.001〜0.0034/μmの範囲内にあることが好ましく、更に好ましくは0.0016〜0.0031/μmの範囲内であり、特に好ましくは0.0019〜0.0029/μmの範囲内である。
【0057】
ここで、N*H、N*D、N*SまたはTan(A)*Nが上限値を超えて大きくなりすぎると、第1領域で光出射率が必要以上に大きくなり明帯が発生しやすくなる傾向にある。一方、これらが下限値を下回って小さくなりすぎると、第1領域において輝度の著しい低下から暗帯を引き起こしやすくなる傾向にある。
【0058】
また、H*DまたはTan(A)*Sが上限値を超えて大きくなりすぎると、第1領域で光出射率が必要以上に大きくなり明帯が発生しやすくなる傾向にある。また、個々の微小突起における光出射率が必要以上に高くなり、ぎらつきが発生しやすくなる傾向にある。一方、これらが下限値を下回って小さくなりすぎると、第1領域において輝度の著しい低下から暗帯を引き起こしやすくなる傾向にある。
【0059】
上記多数の微小突起5の形成されている第1領域43−1は、輝線及び暗線の発生を効果的に防止する観点からは、光入射端面41からの距離W(第1領域の幅)が光入射端面での導光体4の厚さTの1.3倍以上であることが好ましい。一方、この第1領域の幅Wは、導光体作製上の観点から、導光体4の厚さTの10倍までであるのが好ましく、更に好ましくは8倍まで、特に好ましくは4倍までである。これは、光入射端面41近傍で発現する輝線や暗線は光入射端面41の厚さの影響を受けるものであり、第1領域の幅Wが光入射端面41での導光体の厚さTの1.3倍未満であると、第1領域の幅Wが輝線や暗線が発生する領域よりも狭くなり、輝線や暗線の発生を抑止する効果を十分発揮することができなくなる傾向にあるためである。また、第1領域の幅Wが光入射端面41での導光体4の厚さTの10倍を超えると、第1領域の幅Wが輝線や暗線が発生する領域より広くなり、光出射面全体での輝度の均一性を低下させる傾向にあるためである。
【0060】
一方、この第1領域の幅Wは、導光体作製上の観点からも上記範囲とすることが好ましい。導光体4は、金型を用いた転写成形加工により作製するのが好ましい。その場合、第2領域43−2のマット面を転写形成するための金型転写パターン部の作製にはブラスト加工が最も容易で好ましい。一方、上記第1領域43−1の多数の微小突起を有する面を転写形成するための金型転写パターン部の作製にはウェットエッチングなどのエッチング加工が最も適しており、現実的である。但し、エッチング加工はブラスト加工に比べて条件設定や設計変更が容易とはいえない。このため、輝線及び暗線の防止対策以外についての導光体の細部に至る品位調整・改善(たとえば冷陰極管などの一次光源2の両端部近傍の隅暗部、導光体4の両脇暗部などの改善)に関しては、設計変更が容易なブラストパターンにより調整することが金型加工の容易さの観点から好ましい。かくして、輝線及び暗線の防止対策に著しい効果を奏する多数の微小突起を付与する領域は、出来る限り入光部の近傍にのみとどめ、それ以外の領域はブラスト加工によりマット構造を付与することが、導光体金型製作手段として最も好ましい。
【0061】
また、本発明の面光源装置においては、出射光の分布をさらに制御したり、面光源装置の品位を向上させるために、光偏向素子6の出光面62上に光拡散素子を配置する場合がある。しかし、本発明の面光源装置では、このように光拡散素子を配置した上に液晶ユニットを配置すると、個々の微小突起からの局所的な出射光に起因した、発色が観測される場合がある。これは、微小突起間の間隔と液晶表示素子のRGBのカラーフィルターの配列ピッチとの関係に起因して生じるものであり、RGBのカラーフィルターの配列ピッチに比べて微小突起間隔が大きいと、微小突起からの出射光が局所的に特定のカラーフィルターのみを通過するために発色する。このような問題を解決するために、微小突起を一定の分布密度で形成した領域の少なくとも一部を粗面化して微小突起による離散的な光出射特性を緩和させることが好ましい。この場合、形成する粗面の程度が強すぎると、光出射の寄与が粗面構造による出射機能に依存しすぎることになり、輝線や暗線を抑止する効果が低下する傾向にあるため、微小突起の出射機構による光出射の寄与が全光出射量の30%以上、好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上となるような範囲で粗面化を行うことが好ましい。
【0062】
また、上記のような発色は、微小突起を形成した全ての領域で起こるわけではなく、入射面近傍のある特定領域の範囲ではほとんど発生しないことがわかった。このため、微小突起を形成した領域を粗面化しない場合には、第1領域の幅Wをより狭い範囲に設定することが好ましい。このため、第1領域43−1の幅Wは、導光体4の厚さTの4倍までであるのが好ましく、更に好ましくは3倍まで、特に好ましくは2.5倍まで、最も好ましくは2倍までである。
【0063】
第1領域43−1では、多数の微小突起5は、ほぼ一定の分布密度にて形成されている。但し、本発明においては、図9に示されているように、第1の領域43−1と第2の領域43−2との間に第3領域43−3を形成することができる。この第3領域は、図10に示されているように、第1領域に続いて光入射端面41からの距離が更に大きい領域にて光入射端面からの距離が大きくなるにつれて微小突起の分布密度nが次第に小さくなるように形成されている。この第3領域を設けることで、第1領域と第2領域との間での光学的特性の急激な変化を避けて、輝度均斉度の一層の向上を図ることができる。第3領域は、微小突起に加えてマット面をも形成して、微小突起とマット面との併設構造となしてもよい。この場合、マット面の平均傾斜角を第1領域の方に向かって次第に小さくすることで、第1領域と第2領域との間での光学的特性の急激な変化を避けて、輝度均斉度の更なる向上を図ることができる。
【0064】
第3領域を幅広く形成し過ぎると上述したような発色が発生する場合があるため、微小突起がほぼ一定の分布密度で形成されている第1領域の分布密度の1/2の分布密度となる光入射端面からの位置が前記光入射端面での導光体の厚さの5倍以下の距離にあるように形成することが好ましく、更に好ましくは4倍以下、特に好ましくは3倍以下の距離にあるように形成する。ただし、第1領域とともに粗面化を施す場合は、第3領域での微小突起の分布密度nの勾配はより緩やかにすることができる。
【0065】
以上の説明では、光出射面43に微小突起及び光出射機能構造としてのマット面が形成されているものとしているが、微小突起及びマット面を裏面に形成し、光出射面をプリズム列などのレンズ列形成面としてもよい。
【0066】
光入射端面41は、粗面化されていることが望ましく、平均傾斜角(Δa)が0.5〜4°の範囲内特に2〜3°の範囲内にあり、10点平均粗さ(Rz)が0.5〜3μmの範囲内特に1〜2μmの範囲内にあり、中心線平均粗さ(Ra)が0.1〜0.4μmの範囲内にあることが好ましく、更に好ましくは平均傾斜角(Δa)が2〜3°の範囲内特に0.2〜0.3μmの範囲内にあることが好ましい。これは、これらの特性値が上限値を越え手大きくなりすぎると、光入射端面41が荒れすぎるので、光の散乱が顕著になり、第1領域にて入光部近傍に明帯が発生する傾向にあり、一方、これらの特性値が下限値を下回って小さくなりすぎると、輝度の著しい低下が生じて暗帯を引き起こしやすくなると同時に、輝線/暗線の発生が顕著となる傾向にあるためである。
【0067】
図1に示されているように、導光体4の光出射面43と反対側の主面(裏面)44には、光出射面43からの出射光の一次光源2の延在方向と平行な面(例えばYZ面)内での指向性を制御するために、光入射端面41に対して略垂直の方向(X方向)に互いに平行に延びる多数のレンズ列(縦プリズム列)44aが形成されている。該レンズ列44aとしては、プリズム列、レンチキュラーレンズ列、V字状溝等を用いることができるが、YZ断面の形状が略三角形状のプリズム列を用いるのが好ましい。このプリズム列の頂角は、70〜110°の範囲とすることが好ましい。これは、プリズム頂角をこの範囲とすることで、光出射面43からの出射光を十分に集光させることができ、面光源装置としての輝度の一層の向上を図ることができるからである。即ち、プリズム頂角をこの範囲とすることで、出射光分布におけるピーク光を含みXZ面に垂直な面において出射光分布の半値全幅が35〜55°である集光された出射光を出射させることができ、面光源装置としての輝度を向上させることができる。特に、導光体4を作製する際のプリズム列形状の転写性の観点からは、プリズム列の深さが浅い形状で、輝度向上にも効果のある90〜110°の頂角とすることが好ましく、より好ましくは95〜105°の範囲である。
【0068】
一方、輝度向上の観点からは、プリズム列の頂角を70〜80°とすることが好ましい。さらに、プリズム列の頂角をこの範囲とすることによって、輝線や暗線の発生位置が導光体4の光入射端面41により近い近傍領域となり、前述の発色が発生する領域がより狭くなることからも好ましい。しかし、このようにプリズム列の頂角を比較的鋭角とすることによって、導光体4を作製する際のプリズム列形状の転写性は低下する傾向にあるため、プリズム列の頂部を図15に示すように曲面とすることで転写性の低下を抑止することが好ましい。この場合、形成する曲面の曲率半径Rをプリズム列のピッチP1に対して大きくし過ぎると、XZ面に垂直な方向の出射光分布(YZ面内での出射光分布)の集光性が低下し法線輝度の低下を招く傾向にあり、逆に曲率半径Rが小さすぎると転写性改善や品位改善の効果を十分発揮できなくなる。このため、プリズム列の頂部に形成する曲面は、その曲率半径Rとプリズム列のピッチP1との割合(R/P1)が0.1〜0.5の範囲となるようにすることが好ましく、さらに好ましくは0.1〜0.4、特に好ましくは0.1〜0.3の範囲である。
【0069】
また、レンズ列44aの配列ピッチP1は、例えば10〜100μm、好ましくは20〜80μm、より好ましくは30〜60μmである。なお、導光体4からの出射光のYZ面内での指向性を高めることがそれほど要求されない場合には、導光体裏面44にレンズ列44aを形成しなくともよい。
【0070】
なお、導光体4に形成される光出射機能構造としては、上記の様な光出射面43に形成したマット面からなるものと併用して、導光体4の内部に光拡散性微粒子を混入分散することで形成したものを用いることができる。また、導光体4としては、図1に示される様な全体として一様な厚さ(光出射面43の微小突起形状や凹凸マット面の微細形状及び裏面44のプリズム列形状を無視した場合の厚さ)の板状のものの他に、X方向に関して光入射端面41から端面42の方へと次第に厚さが小さくなる様なくさび状のものや、或は、端面42に対向して更に一次光源を配置する場合には、X方向に関して光入射端面41から導光体中央部に向かって及び端面42から導光体中央部に向かっていずれも次第に厚さが小さくなる様な船型状のもの等の種々の断面形状のものを使用することができる。
【0071】
光偏向素子6は、導光体4の光出射面43上に配置されている。光偏向素子6の2つの主面は、それぞれ全体としてXY面と平行に位置する。2つの主面のうちの一方(導光体の光出射面43側に位置する主面)は入光面61とされており、他方が出光面62とされている。出光面62は、導光体4の光出射面43と平行な平坦面とされている。入光面61は、多数のプリズム列61aが互いに平行に配列されたプリズム列形成面とされている。
【0072】
入光面61のプリズム列61aは、一次光源2の方向と略平行のY方向に延び、互いに平行に形成されている。プリズム列61aの配列ピッチP2は、10〜100μmの範囲とすることが好ましく、より好ましくは20〜80μm、さらに好ましくは30〜70μmの範囲である。また、プリズム列61aの頂角は、40〜80°の範囲とすることが好ましく、より好ましくは45〜75°の範囲である。また、光偏向素子6の厚さは、例えば50〜300μmである。
【0073】
図11に、光偏向素子6による光偏向の様子を示す。この図は、XZ面内での導光体4からのピーク出射光(出射光分布のピークに対応する光)の進行方向を示すものである。導光体4の光出射面43から斜めに出射される光は、プリズム列61aの第1面へ入射し第2面により全反射されてほぼ出光面62の法線の方向に出射する。また、YZ面内では、上記のようなレンズ列44aの作用により出光面62の法線の方向の輝度の向上を図ることができる。
【0074】
図11では、光出射面43の第2領域43−2からの光出射が示されており、上記のように、この光出射は指向性光出射機能構造としてのマット面の作用によりXZ面内で高い指向性をもってなされる。第1領域43−1からの光出射も指向性の程度は異なる場合もあるが第2領域の場合とほぼ同様なピーク光方向をもってなされる。
【0075】
光偏向素子6は、導光体4からの出射光を目的の方向に偏向(変角)させる機能を果たすものであり、少なくとも一方の面に多数のレンズ単位が並列して形成されたレンズ面を有するレンズシート等を使用することができる。上記の様な指向性の高い光を出射する導光体4と組み合わせる場合には、レンズシートを使用することが特に好ましい。レンズシートに形成されるレンズ形状は、目的に応じて種々のものが使用され、例えば、プリズム形状、レンチキュラーレンズ形状、フライアイレンズ形状、波型形状等が挙げられる。中でも断面略三角形状の多数のプリズム列が並列に配置されたプリズムシートが特に好ましい。
【0076】
導光体4及び光偏向素子6は、光透過率の高い合成樹脂から構成することができる。このような合成樹脂としては、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、環状ポリオレフィン樹脂が例示できる。特に、メタクリル樹脂が、光透過率の高さ、耐熱性、力学的特性、成形加工性に優れており、最適である。このようなメタクリル樹脂としては、メタクリル酸メチルを主成分とする樹脂であり、メタクリル酸メチルが80重量%以上であるものが好ましい。導光体4及び光偏光素子6の微小突起または粗面の表面構造やプリズム列等の表面構造を形成するに際しては、透明合成樹脂板を所望の表面構造を有する型部材を用いて熱プレスすることで形成してもよいし、スクリーン印刷、押出成形や射出成形等によって成形と同時に形状付与してもよい。また、熱あるいは光硬化性樹脂等を用いて構造面を形成することもできる。更に、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリメタクリルイミド系樹脂等からなる透明フィルムあるいはシート等の透明基材上に、活性エネルギー線硬化型樹脂からなる粗面構造またレンズ列配列構造を表面に形成してもよいし、このようなシートを接着、融着等の方法によって別個の透明基材上に接合一体化させてもよい。活性エネルギー線硬化型樹脂としては、多官能(メタ)アクリル化合物、ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル類、アリル化合物、(メタ)アクリル酸の金属塩等を使用することができる。
【0077】
本発明の導光体は、第1領域に極めて小さくアスペクト比の比較的大きな微小突起が多数形成されているものであるので、その作製には金型に形成した転写パターンを転写するものが好ましい。この金型は、例えばステンレススチールからなる基材の表面に感光性樹脂膜を形成し、該感光性樹脂膜を所望の形状にパターニングして、所望の微小突起形成位置に微小開口を有するマスクを形成し、その後ウェットエッチングを適宜の時間行うことで、得ることが出来る。尚、第2領域等に形成するマット面のための転写パターンは、金型基材に対するガラスビーズなどのブラスト加工により形成することができる。
【0078】
光反射素子8としては、例えば表面に金属蒸着反射層を有するプラスチックシートを用いることができる。本発明においては、光反射素子8として反射シートに代えて、導光体4の裏面44に金属蒸着等により形成された光反射層等を用いることも可能である。尚、導光体4の光入射端面として利用される端面以外の端面にも反射部材を付することが好ましい。
【0079】
一次光源2には、一次光源2から発せられる光を少ないロスで導光体4の光入射端面41へと導くためのリフレクタ10が付されている。該リフレクタ10としては、例えば、表面に金属蒸着反射層を有するプラスチックフィルムを用いることができる。図示されているように、リフレクタ10は、光反射素子8の端縁部外面から一次光源2の外面を経て光偏光素子6の出光面端縁部へと巻き付けられている。別法として、光源リフレクタ10は、光偏光素子6を避けて、光反射素子8の端縁部外面から一次光源2の外面を経て導光体4の光出射面端縁部へと巻き付けることも可能である。このリフレクタ10による被覆で光出射が阻止される例えば幅(X方向寸法)1mm程度の光出射面領域には微小突起を形成しなくともよい。
【0080】
さて、本実施形態では、導光体4の光出射面43のマット面は、ISO4287/1−1984による平均傾斜角θaが0.5°〜8.0°の範囲のものとすることが、上記指向性光出射に基づく輝度向上及び光出射面43内での輝度均斉度の向上を図る点から好ましい。平均傾斜角θaは、さらに好ましくは0.5°〜5.0°の範囲であり、特に好ましくは1.0°〜3.0°の範囲である。
【0081】
尚、本明細書において、平均傾斜角などの角度または方向の基準としてレンズ列の形成された裏面44や微小突起形成面及びマット面とされた光出射面43などの面をとる場合には、それらに形成されているレンズ列構造や微小突起構造や粗面構造の微細形状を度外視した平面をいうものとする。
【0082】
導光体4の光出射面43に形成される微小突起5に関する寸法や平均傾斜角等の諸特性値は、超深度形状測定顕微鏡により得られた画像を解析することで求めることができる。
【0083】
導光体4の光出射面43に形成される光出射機能構造としてのマット面の平均傾斜角θaは、ISO4287/1−1984に従って、触針式表面粗さ計を用いて粗面形状を測定し、測定方向の座標をxとして、得られた傾斜関数f(x)から次の(3)式および(4)式を用いて求めることができる。ここで、Lは測定長さであり、Δaは平均傾斜角θaの正接である。
【0084】
Δa=(1/L)∫ |(d/dx)f(x)|dx ・・・ (3)
θa=tan−1(Δa) ・・・ (4)
さらに、導光体4としては、その光出射率が0.5%〜5%の範囲にあるものが好ましく、より好ましくは1%〜3%の範囲である。これは、光出射率が0.5%より小さくなると導光体4から出射する光量が少なくなり十分な輝度が得られなくなる傾向にあり、光出射率が5%より大きくなると光源2近傍で多量の光が出射して、光出射面43内でのY方向における光の減衰が著しくなり、光出射面43での輝度の均斉度が低下する傾向にあるためである。このように導光体4の光出射率を0.5%〜5%とすることにより、光出射面から出射するピーク光の角度が光出射面の法線に対し50°〜80°の範囲にあり、X方向を含み光出射面43に垂直な面における出射光分布の半値全幅が10°〜40°であるような指向性の高い出射特性の光を導光体4から出射させることができ、その出射方向を光偏向素子6で効率的に偏向させることができ、高い輝度を有する面光源装置を提供することができる。
【0085】
導光体4からの光出射率は次のように定義される。光出射面43の光入射端面41側での出射光の光強度(I )と該端面から距離Lの位置での出射光強度(I)との関係は、導光体4の厚さ(Z方向寸法)をtとすると、次の(5)式のような関係を満足する。
【0086】
I=I ・α(1−α)L/t   ・・・ (5)
ここで、定数αが光出射率であり、光出射面43におけるY方向での単位長さ(導光体厚さtに相当する長さ)当たりの導光体4から光が出射する割合(%)である。この光出射率αは、縦軸に光出射面43からの出射光の光強度の対数と横軸に(L/t)をプロットすることで、その勾配から求めることができる。
【0087】
なお、導光体の光出射機能構造は、導光体4の光出射面43内で出射率が不均一分布となるように設けることもできる。例えば、光出射機能構造としてのマット面の表面粗さの光出射面43内での分布が不均一となるように粗面化処理を施すことによって出射率の不均一分布を形成することができる。
【0088】
以上のような一次光源2、導光体4、光偏向素子6および光反射素子8からなる面光源装置の発光面(光偏光素子6の出光面62)上に液晶表示素子を配置することにより液晶表示装置が構成される。液晶表示装置は、図1における上方から液晶表示素子を通して観察者により観察される。十分に輝線、暗線、明帯及び暗帯の発生が抑制され且つ十分にコリメートされた狭い分布の光を面光源装置から液晶表示素子に入射させることができるため、液晶表示素子での階調反転等がなく明るさ、色相の均一性の良好な画像表示が得られるとともに、所望の方向に集中した光照射が得られ、この方向の照明に対する一次光源の発光光量の利用効率を高めることができる。
【0089】
なお、光偏光素子6の出光面62上に、光拡散素子を隣接配置することができる。この光拡散素子により、画像表示の品位低下の原因となるぎらつきや輝度斑などを抑止し、画像表示の品質を更に向上させることができる。光拡散素子は、光拡散材を混入したシート状のものとすることができ、光偏向素子6の出光面62側にて該光偏向素子6に接合などにより一体化させてもよいし、光偏向素子6上に載置してもよい。
【0090】
図12は本発明による面光源装置の他の一実施形態を示す斜視図である。この図において、上記図1及び図2におけると同様の機能を有する部材または部分等には同一の符号が付されている。
【0091】
本実施形態では、一次光源2として、略点状の光源であるLEDを複数個使用している。図12において、符号Fは、面光源装置と組み合わせて使用される液晶表示素子の有効表示領域に対応する当該面光源装置の発光面の有効発光領域を示す。本実施形態では、リフレクタ10は、有効発光領域F以外の領域の光偏向素子6、導光体4及び光反射素子8の積層体の端面部並びにLED2を覆うように配置されている。これにより、積層体の端面部から出射する光及びLED2のケースから漏れ出す光をXY面内において良好に拡散させて反射させ導光体4へと再入射させることができ、導光体光出射面43の広い領域へと所要の強度の光を導くことができ、輝度の均斉度の向上に寄与することができる。
【0092】
図13は本発明による面光源装置の更に別の実施形態を示す側面図である。図13において、図1、図2及び図12におけると同様の機能を有する部材または部分等には同一の符号が付されている。
【0093】
本実施形態では、有効発光領域F以外の領域の導光体4及び光反射素子8の積層体の端面部並びにLED2を覆うようにして、光拡散性を有する反射シート10が付設されている。その上に、光偏向素子6が配置されている。これによっても、図12の実施形態と類似の作用効果を得ることができる。
【0094】
以上の実施形態では、LEDなどの点状一次光源を複数用いている。この場合、複数の点状光源は、それらから発せられる光の最大強度光の方向が互いに平行となるように配置するのが好ましい。
【0095】
図14は本発明による面光源装置の更に別の実施形態を示す部分分解斜視図である。この図において、上記図1及び図2におけると同様の機能を有する部材または部分等には同一の符号が付されている。
【0096】
本実施形態では、一次光源2として、図1に示した冷陰極管に代えて点状の光源であるLED72を棒状の導光体71の両端面(入射端面)70に対向させて配置してなる線状光源を用いたものである。この棒状導光体71にはその側面(YZ面)に、Z方向に平行に多数の鋸歯状のプリズム列71’が形成されており、入射端面70より入射したLED72からの光が、棒状導光体71内部での導光過程において、プリズム列71’の作用によりX方向に導光体4の光入射端面41の方へと光が出射するように設計されている。このような実施形態の面光源装置は、1.5〜4インチ程度の比較的小型のモバイル機器用液晶表示装置の面光源装置に特に適しており、冷陰極管を用いるよりも小型軽量かつ低消費電力で高品位な液晶表示装置用バックライトを提供することができる。
【0097】
【実施例】
以下、本発明の実施例示す。尚、実施例において、導光体光出射面第1領域の微小突起に関する特性値の測定は、超深度形状測定顕微鏡(キーエンス社製VK−8500)を用いて行った。まず、100倍の対物レンズを用いた超深度測定によりレーザー3次元形状測定を実施した。その後、測定データをキ−エンス社製のVK形状解析ソフトを用いて、線粗さプロファイル(突起断面形状プロファイル)を抽出解析することで得られた微小形状の区間幅を微小突起底部形状(円形)のサイズ(直径)とし、同プロファイルでの最大高さをドット高さとした。これらの操作を無作為に抽出した100〜200点の微小形状について実施しその形状パラメ−タの分布と平均値を求めた。
【0098】
また、平均傾斜角θa、中心線平均粗さRa及び十点平均粗さRzの測定は次のようにして行った。即ち、触針式表面粗さ計(東京精器社製サーフコム570A型)にて、触針として1μmR、55゜円錐ダイヤモンド針(010−2528)を用いて、駆動速度0.03mm/秒で、表面粗さを測定した。測定長は2mmとした。抽出曲線の平均線の傾斜の補正を行った後、中心線平均粗さRaの値及び十点平均粗さRzの値を得、更に前記(1)式および(2)式に従ってその曲線を微分した曲線の中心線平均値を求めることで平均傾斜角θaの値を得た。
【0099】
[実施例1]
鏡面仕上げをした240mm×310mmのステンレススチール板(SUS板)の表面のうちの一方の長辺側の幅9mmの領域に、ネガ型のレジスト液を塗布し、その上に端縁から幅4mmを直径30μmの円形パタ−ンを分布密度9×10−5個/mmで形成した一定密度領域(第1領域)と、これに隣接し円形パタ−ンの分布密度が徐々に減少する幅5mmの領域(第3領域)とを形成した露光用原板を重ね露光し、次いで円形パタ−ン部の未硬化レジスト部を除去することで、直径30μmの貫通穴が多数存在する厚さ5〜6μmのレジスト膜を形成した。次いで、貫通穴に対応するSUS板の部分を凹状にウエットエッチングし、最後にレジスト膜を完全に取り除いて、SUS板の表面に微小凹部パターンを形成した。
【0100】
次に、上記SUS板の表面のうち微小凹部パターンを形成した領域のパタ−ン形成開始端より幅4mmの第1領域をテ−ピングでマスキングを施し、それ以外の幅5mmの第3領域を微小線状窓(ガラスビ−ズが通過する窓)を有する樹脂製のブラスト用マスクを介してガラスビーズ(ポッターズバロティーニ社製J220)を用いて、ステンレススチール板から吹付けノズルまでの距離を35cmとして、吹付け圧力0.10MPaで全面にブラスト処理を行って粗面化した。なお、ブラスト処理時間を変えることで形成できるが、前記ブラスト用マスクの微小窓をブラスト処理時間と連動させて順次移動させブラスト処理を行うことにより、粗面のグラデーションを形成した。最後に、前記幅9mmの領域以外のエッチングパタ−ンが施されていないSUS板の残り鏡面部分をブラスト処理し粗面構造を形成し、光出射面転写用の第1の金型を得た。
【0101】
一方、裏面転写用の第2の金型は、鏡面仕上げの表面に対して頂角75°で先端曲面(R/P1=0.2に対応)を有するダイヤモンドバイトを用いて短手方向にピッチ50μmで多数のプリズム列を連続して切削することで作製した。
以上の第1の金型及び第2の金型を用いて射出成形を行い、長辺の長さが310mmで短辺の長さが240mmの長方形で、厚さが短辺に沿って2.0mmから0.7mmへと変化するくさび形状であり、一方の面(光出射面)が多数の微小突起がほぼ均一の密度で分布する第1領域と粗面(マット面)の第2領域と第1領域及び第2領域の間で多数の微小突起の分布密度が単調に変化する第3領域とからなり、他方の面(裏面)が75°の頂角を有する多数のプリズム列が並列した透明アクリル樹脂板を作製し、更に第1領域側の端面を所望の粗さを有する多結晶焼結ダイヤモンドバイトにより直接切削することにより粗面化して、これを導光体とした。
【0102】
得られた導光体の光出射面第1領域の微小突起に関する特性値は次の通りであった。
【0103】
平均高さ(H):10.6μm
高さのばらつき(ΔH):7μm
アスペクト比(H/d):0.34
平均底部横幅(D):31.4μm
底部横幅のばらつき(ΔD):8.6μm
平均底部面積(S):774μm
面積アスペクト比(H/S):0.014/μm
平均縦幅方向断面傾斜角(A):34°
微小突起間の平均距離(L):20μm
平均分布密度(N):9×10−5/μm2 
(H*D):333μm2 
(N*H):9.5×10−4/μm
(N*D):0.0028/μm
(N*S):0.07
(Tan(A)*S):523μm
(Tan(A)*N):6.1×10−5/μm
(Tan(A)*N*S):0.047
(N*H*D):0.03
第1領域の幅W及び第3領域の幅W’はそれぞれ4mm及び5mmであった。第3領域において第1領域の微小突起密度の1/2となる位置は、光入射端面エッジより6.5mmの位置であった。均一第2領域のマット面の平均傾斜角θaは2.1°であった。
【0104】
また、光入射端面の性状は、次の通りであった。
【0105】
平均傾斜角θa:2.5°
中心線平均粗さRa:0.25μm
十点平均粗さRz:1.5μm
導光体の厚さ2.0mmの長辺側端面に対向するようにして、該長辺に沿って冷陰極管を配置し、該冷陰極管の導光体光入射端面側の部分以外を覆う様に光源リフレクタを配置した。また、導光体の裏面側には光反射素子として光散乱反射シート(東レ社製E60)を配置し、光出射面側には光偏向素子として頂角65°でピッチ50μmのプリズム列が多数並列に形成されたプリズムシート(三菱レイヨン社製M165)を、そのプリズム列形成面が対向するように配置し、図9に関して説明したような面光源装置(但し、導光体の裏面のプリズム列の形成されていないもの)を作製した。
【0106】
得られた面光源装置の発光面を観察したところ、輝線、暗線、明帯及び暗帯は観察されず、全面にわたって輝度均斉度が良好であった。
【0107】
[実施例2]
ウエットエッチングの程度を変え、円形パターンの第1領域及び第3領域の幅をそれぞれ2.6mm及び13.4mmとしてSUS板の微小凹部パターンを形成するとともに、導光板裏面のプリズム列の頂角を100°にしたこと以外は実施例1と同一の工程を行なった。得られた導光体の光出射面第1領域の微小突起に関する特性値は次の通りであった。
【0108】
平均高さ(H):14μm
高さのばらつき(ΔH):4μm
アスペクト比(H/d):0.258
平均底部横幅(D):54.3μm
底部横幅のばらつき(ΔD):9μm
平均底部面積(S):2315μm
面積アスペクト比(H/S):0.0061/μm
平均縦幅方向断面傾斜角(A):27.3°
微小突起間の平均距離(L):10μm
平均分布密度(N):4.5×10−5/μm2 
(H*D):760μm2 
(N*H):6.3×10−4/μm
(N*D):0.0024/μm
(N*S):0.104
(Tan(A)*S):1194μm
(Tan(A)*N):2.32×10−5/μm
(Tan(A)*N*S):0.0538
(N*H*D):0.0342
第1領域の幅Wは2.6mm及び第3領域の幅W’は13.4mmであった。第3領域において第1領域の微小突起密度の1/2となる位置は、入射端面エッジより9mmの位置であった。第2領域のマット面の平均傾斜角θaは2.1°であった。
【0109】
また、光入射端面の性状は、次の通りであった。
【0110】
平均傾斜角θa:2.5°
中心線平均粗さRa:0.25μm
十点平均粗さRz:1.5μm
以上の導光体を用いて、実施例1と同様にして面光源装置を作製し、同様にして、得られた面光源装置の発光面を観察したところ、明帯が若干観察される程度であり、全面にわたって輝度均斉度が良好であった。
【0111】
[実施例3]
ウエットエッチングの程度を変え、円形パターンの第1領域及び第3領域の幅をそれぞれ2.6mm及び13.4mmとしてSUS板の微小凹部パターンを形成するとともに、導光板裏面のプリズム列の頂角を100°にしたこと以外は実施例1と同一の工程を行なった。得られた導光体の光出射面第1領域の微小突起に関する特性値は次の通りであった。
【0112】
平均高さ(H):10.2μm
高さのばらつき(ΔH):6μm
アスペクト比(H/d):0.296
平均底部横幅(D):34.5μm
底部横幅のばらつき(ΔD):10.5μm
平均底部面積(S):934μm
面積アスペクト比(H/S):0.0109/μm
平均縦幅方向断面傾斜角(A):30.6°
微小突起間の平均距離(L):15μm
平均分布密度(N):11×10−5/μm2 
(H*D):352μm2 
(N*H):11.2×10−4/μm
(N*D):0.0038/μm
(N*S):0.103
(Tan(A)*S):552.4μm
(Tan(A)*N):6.51×10−5/μm
(Tan(A)*N*S):0.0608
(N*H*D):0.0387
第1領域の幅Wは2.6mm及び第3領域の幅W’は13.4mmであった。第3領域において第1領域の微小突起密度の1/2となる位置は、入射端面エッジより8.5mmの位置であった。
【0113】
また、光入射端面の性状は、次の通りであった。
【0114】
平均傾斜角θa:2.5°
中心線平均粗さRa:0.25μm
十点平均粗さRz:1.5μm
以上の導光体を用いて、実施例1と同様にして面光源装置を作製し、同様にして、得られた面光源装置の発光面を観察したところ、輝線、暗線、明帯及び暗帯はほとんど目立たない程度であり、全面にわたって輝度均斉度が良好であった。
【0115】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、導光体の光出射面及び裏面の少なくとも一方において光入射端面の近傍の領域に多数の微小突起を形成することで、光入射端面近傍の光出射面領域での輝線及び暗線や明帯や暗帯を生じさせることなく、しかもこの領域での他の欠陥たとえばぎらつきを生じさせることなく、光出射面全体としての輝度均斉度の高い面光源度装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による面光源装置を示す分解斜視図である。
【図2】本発明による面光源装置の導光体及び一次光源を示す平面図である。
【図3】導光体の模式的部分斜視図である。
【図4】微小突起の平面図である。
【図5】微小突起の側面図である。
【図6】微小突起の高さに関する個数分布を示す図である。
【図7】微小突起の横幅に関する個数分布を示す図である。
【図8】微小突起の平均密度と法線輝度との関係を微小突起の平均高さをパラメータとして示す図である。
【図9】本発明による面光源装置の導光体及び一次光源を示す平面図である。
【図10】微小突起の分布密度を示す図である。
【図11】光偏向素子による光偏向の様子を示す図である。
【図12】本発明による面光源装置を示す斜視図である。
【図13】本発明による面光源装置を示す側面図である。
【図14】本発明による面光源装置を示す分解斜視図である。
【図15】先端曲面プリズム列を有する導光体の部分側面図である。
【符号の説明】
2  一次光源
4  導光体
41  光入射端面
43  光出射面
43−1  第1領域
43−2  第2領域
43−3  第3領域
43  光出射面
44  裏面
44a  レンズ列
5  微小突起
6  光偏向素子
61  入光面
61a  プリズム列
62  出光面
8  光反射素子
10  リフレクタ
70  棒状導光体の入射端面
71  棒状導光体
71’  棒状導光体のプリズム列
72  LED

Claims (38)

  1. 一次光源から発せられる光を導光し、且つ前記一次光源から発せられる光が入射する光入射端面と導光される光が出射する光出射面と該光出射面の反対側の裏面とを有する板状の導光体であって、
    前記光出射面及び前記裏面の少なくとも一方には、前記光入射端面の近傍の領域に多数の微小突起が形成されており、該多数の微小突起はその平均底部縦幅(d)に対する平均高さ(H)の比率であるアスペクト比(H/d)が0.25〜0.4の範囲内にあることを特徴とする面光源装置用導光体。
  2. 前記多数の微小突起は、前記平均高さ(H)が7〜13μmの範囲内にあることを特徴とする、請求項1に記載の面光源装置用導光体。
  3. 前記多数の微小突起は、その高さのばらつき(ΔH)が9μm以下であることを特徴とする、請求項1〜2のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  4. 前記多数の微小突起は、その平均底部面積(S)に対する前記平均高さ(H)の比率である面積アスペクト比(H/S)が0.01〜0.016/μmの範囲内にあることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  5. 前記多数の微小突起は、その平均底部横幅(D)が20〜40μmの範囲内にあることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  6. 前記多数の微小突起は、その底部横幅のばらつき(ΔD)が11μm以下であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  7. 前記多数の微小突起は、その平均底部面積(S)が500〜1100μmの範囲内にあることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  8. 前記多数の微小突起は、その平均縦幅方向断面傾斜角(A)が25〜40°の範囲内にあることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  9. 前記多数の微小突起は、それぞれにつき最も近くに隣接する他の微小突起との平均距離(L)が10μm以上であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  10. 前記多数の微小突起は、平均分布密度(N)が3×10−5〜11×10−5/μm2 の範囲内にあることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  11. 前記多数の微小突起は、前記平均高さ(H)と平均底部横幅(D)との積(H*D)が200〜500μm2 の範囲内にあることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  12. 前記多数の微小突起は、平均分布密度(N)と前記平均高さ(H)との積(N*H)が3.2×10−4〜12×10−4/μmの範囲内にあることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  13. 前記多数の微小突起は、平均分布密度(N)と平均底部横幅(D)との積(N*D)が0.001〜0.0034/μmの範囲内にあることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  14. 前記多数の微小突起は、平均分布密度(N)と平均底部面積(S)との積(N*S)が0.023〜0.085の範囲内にあることを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  15. 前記多数の微小突起は、その平均縦幅方向断面傾斜角(A)の正接(Tan(A))と平均底部面積(S)との積(Tan(A)*S)が330〜750μmの範囲内にあることを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  16. 前記多数の微小突起は、その平均縦幅方向断面傾斜角(A)の正接(Tan(A))と平均分布密度(N)との積(Tan(A)*N)が2×10−5〜7.4×10−5/μmの範囲内にあることを特徴とする、請求項1〜15のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  17. 前記多数の微小突起は、その平均縦幅方向断面傾斜角(A)の正接(Tan(A))と平均分布密度(N)と平均底部面積(S)との積(Tan(A)*N*S)が0.016〜0.061の範囲内にあることを特徴とする、請求項1〜16のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  18. 前記多数の微小突起は、平均分布密度(N)と 前記平均高さ(H)と平均底部横幅(D)との積(N*H*D)が0.01〜0.039の範囲内にあることを特徴とする、請求項1〜17のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  19. 一次光源から発せられる光を導光し、且つ前記一次光源から発せられる光が入射する光入射端面と導光される光が出射する光出射面と該光出射面の反対側の裏面とを有する板状の導光体であって、
    前記光出射面及び前記裏面の少なくとも一方には、前記光入射端面の近傍の領域に多数の微小突起が形成されており、該多数の微小突起はその平均縦幅方向断面傾斜角(A)の正接(Tan(A))と平均分布密度(N)と平均底部面積(S)との積(Tan(A)*N*S)が0.016〜0.061の範囲内にあることを特徴とする面光源装置用導光体。
  20. 前記多数の微小突起は、前記平均分布密度(N)と前記平均底部面積(S)との積(N*S)が0.023〜0.085の範囲内にあることを特徴とする、請求項19に記載の面光源装置用導光体。
  21. 前記多数の微小突起は、その前記平均縦幅方向断面傾斜角(A)の正接(Tan(A))と前記平均底部面積(S)との積(Tan(A)*S)が330〜750μmの範囲内にあることを特徴とする、請求項19〜20のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  22. 前記多数の微小突起は、その前記平均縦幅方向断面傾斜角(A)の正接(Tan(A))と前記平均分布密度(N)との積(Tan(A)*N)が2×10−5〜7.4×10−5/μmの範囲内にあることを特徴とする、請求項19〜21のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  23. 一次光源から発せられる光を導光し、且つ前記一次光源から発せられる光が入射する光入射端面と導光される光が出射する光出射面と該光出射面の反対側の裏面とを有する板状の導光体であって、
    前記光出射面及び前記裏面の少なくとも一方には、前記光入射端面の近傍の領域に多数の微小突起が形成されており、該多数の微小突起は平均分布密度(N)と平均高さ(H)と平均底部横幅(D)との積(N*H*D)が0.01〜0.039の範囲内にあることを特徴とする面光源装置用導光体。
  24. 前記多数の微小突起は、前記平均高さ(H)と前記平均底部横幅(D)との積(H*D)が200〜500μm2 の範囲内にあることを特徴とする、請求項23に記載の面光源装置用導光体。
  25. 前記多数の微小突起は、前記平均分布密度(N)と前記平均高さ(H)との積(N*H)が3.2×10−4〜12×10−4/μmの範囲内にあることを特徴とする、請求項23〜24のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  26. 前記多数の微小突起は、前記平均分布密度(N)と前記平均底部横幅(D)との積(N*D)が0.001〜0.0034/μmの範囲内にあることを特徴とする、請求項23〜25のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  27. 前記多数の微小突起は、前記光入射端面からの距離が前記光入射端面での前記導光体の厚さの4倍までの領域においてほぼ一定の分布密度にて形成されていることを特徴とする、請求項1〜26のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  28. 前記多数の微小突起がほぼ一定の分布密度にて形成されている領域の少なくとも一部が粗面化されていることを特徴とする、請求項27に記載の面光源装置用導光体。
  29. 前記多数の微小突起は、前記ほぼ一定の分布密度にて形成されている領域に続いて、前記光入射端面からの距離が更に大きい領域にて前記光入射端面からの距離が大きくなるにつれて分布密度が次第に小さくなるように形成されていることを特徴とする、請求項27に記載の面光源装置用導光体。
  30. 前記多数の微小突起がほぼ一定の分布密度で形成されている領域の分布密度の1/2の分布密度となる前記光入射端面からの位置が前記光入射端面での導光体の厚さの5倍以下の距離にあることを特徴とする、請求項29に記載の面光源装置用導光体。
  31. 前記光出射面または前記裏面には前記導光される光を出射させる機能を有する光出射機能部としてのマット面が形成されており、該マット面は少なくとも前記多数の微小突起が形成されている領域より前記光入射端面からの距離が更に大きい領域にて形成されていることを特徴とする、請求項1〜30のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  32. 前記マット面は、平均傾斜角(Δa)が0.5〜8°の範囲内にあることを特徴とする、請求項31に記載の面光源装置用導光体。
  33. 前記光入射端面は、平均傾斜角(Δa)が0.5〜4°の範囲内にあり、10点平均粗さ(Rz)が0.5〜3μmの範囲内にあり、中心線平均粗さ(Ra)が0.1〜0.4μmの範囲内にあることを特徴とする、請求項1〜32のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  34. 前記導光体は矩形板状をなしており、該矩形板状導光体の一端縁に対応して前記光入射端面が形成されていることを特徴とする、請求項1〜33のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  35. 前記導光体の一方の面に、前記光入射端面に略直交する方向に延びる2つのプリズム面から構成されるプリズム列が多数並列して形成され、該プリズム列の頂角が70〜110°であることを特徴とする、請求項1〜34のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
  36. 前記プリズム列の先端にプリズム列ピッチの0.1〜0.5倍の曲率半径を有する曲面が形成されていることを特徴とする、請求項35に記載の面光源装置用導光体。
  37. 請求項1〜36のいずれかに記載の面光源装置用導光体と、該導光体の前記光入射端面に隣接して配置されている前記一次光源と、前記導光体の光出射面に隣接して配置されているシート状の光偏向素子とを備えており、該光偏向素子は、前記導光体の光出射面に対向して位置する入光面とその反対側の出光面とを有しており、前記入光面に複数のプリズム列が並列して形成されていることを特徴とする面光源装置。
  38. 前記光偏向素子のプリズム列のそれぞれは前記導光体の前記光入射端面に対応する端縁と略平行の方向に直線状に延びていることを特徴とする、請求項37に記載の面光源装置。
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