JP3598531B2 - バックライト - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、透過型又は、半透過型パネルを背面より照射するパネル用バックライトに関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、ラップトップ型又は、ブック型のワ−ドプロセッサ−やコンピュ−タ等の表示装置として、薄型でしかも見易いバックライト機構を有する液晶表示装置が用いられている。このようなバックライトには、図1に示すように透光性の導光板の一端部に、蛍光管のような線状光源を併設するエッジライト方式がよく用いられる。
【0003】
このエッジライト方式の場合、図2中6に示すように、導光板の一方の面に、光を拡散させる性質を有するTiO2 、SiO2 、BaSO4 などの粒子を含む物質を導光板表面に光学的に接続した状態で、又は導光板表面に微小な凹状又は凸状で光拡散性エレメントをドット状またはストライプ状に形成し、その面のほぼ全面を鏡面反射シ−ト又は光拡散反射シ−ト(図中3)で覆い、導光板の反対側の面(光の出光面)をポリエチレンテレフタレート(PET)などの透光性ベ−スフィルム上にTiO2 、SiO2 、BaSO4 などの光拡散性物質を施すか、ポリカーボネート(PC)などの透光性シ−トをエンボス加工して光拡散性を付与した光拡散シ−ト(図中2)で覆うように配置されたものが多い。
【0004】
特にバックライトの軽量化のため、図3に示すように、導光板の厚さが線状光源から離れるに従って薄くなっている形状のものも用いられている。このように導光板の線状光源側の厚さを他の部分に比べて厚くしなければならない理由は、蛍光管のような線状光源は、発光点がある大きさを有している(例えば3mmΦ)ので、線状光源から出射した光を効率良く導光板の端面部に入射させるために導光板端面部の厚さを線状光源の厚さ(例えば3mm)近くか又はそれ以上(例えば4mm)にする必要があるからである。
【0005】
導光板の厚さが均一ないわゆる平板状のものは、図4(a)に示したように、導光板端面に入射した光線は導光板に施した光拡散性エレメントを照射しない限り導光板内で全反射を繰り返し、図4(b)に示したように、光拡散性エレメントに当たった光線のみが透過又は反射されて結果的に導光板の出光面から出射される。
【0006】
一方、厚さが線状光源から離れるに従って薄くなっている形状の導光板では、特に光拡散性エレメントを導光板に形成しなくとも、図5に示したように、導光板端面に入射した光線は導光板界面で全反射を繰り返すに従って徐々に全反射条件から外れる方向になり、ついには導光板の出光面から斜め方向に出射する。しかし、この導光板の出光面から出射する光は、強度のバラツキを持ち光源の中心軸にほぼ平行な状態に高輝度部と低輝度部が数cmの間隔の開いたストライプ状で現れ(以下縞模様と記す)、均一な面状光源として使用できなかった。特に、導光板の広い2面に対して垂直な断面の辺が直線状である場合は、前記ストライプ状の高輝度部分の輝度とそれ以外の部分の間の輝度の比が100:1以上となり、極めて深刻な問題となっていた。
【0007】
一方、バックライトの消費電力−輝度変換効率のより一層の向上が望まれており、バックライトの出光面に同一面に微細な間隔で直線状頂稜をもつプリズム又は同凸部が、前記頂稜がほぼ平行となる状態で多数有する透光性材料からなるシ−トを配し、バックライトから出光する光に指向性を付与し出光面の法線方向の輝度を増加させることが提案されている。出光面の法線方向の輝度が重視される理由は、バックライトを使用する表示パネルは法線方向近傍から視認される場合が多く、特に液晶表示パネルの場合には、パネルのコントラストが良好な範囲が法線方向近傍に限られているからである。
【0008】
しかし、図6に示したように、線状光源から離れるに従って厚さが薄くなる導光板を用い、前記直線状頂稜をもつシ−ト(図中8)を直線状頂稜の延長線が、線状光源とほぼ平行な状態に配置した場合は、導光板から出光する前記ストライプ状の高輝度部分の原因となる光線が、出光面の法線方向に屈折されてしまうため、出光面の法線方向近傍に対する消費電力−輝度変換効率は向上するものの、前記縞模様が出光面の法線方向近傍にも出現し、均一な面状光源として使用できなかった。
【0009】
この問題を解決するため、前記直線状頂稜をもつシ−トと導光板の間に前記縞模様を消去するのに充分な光拡散能力を有する光拡散シ−トを配置することが提案されているが、この方法は光線透過率および消費電力−輝度変換効率が低下し実用的ではなかった。また、前記直線状頂稜をもつシ−トの出光面側に前記縞模様を消去するのに充分な光拡散能力を有する光拡散シ−トを配置することも提案されているが、このものも光線透過率、消費電力−輝度変換効率が低下するばかりでなく、光の指向性も低下し、出光面の法線方向の輝度も低下し、実用的ではなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、線状光源から離れるに従って薄くなる導光板を用いたバックライト、特に導光板の広い2面に対して垂直な断面の辺が直線状である導光板を用いたバックライトに於いて、これを使用時に高輝度でかつ縞模様のない均一な面状発光が得られるバックライトを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上述の点につき種々の検討を行った結果、線状光源から離れるに従って薄くなる導光板を用いたバックライトの出光面側の状態を、ある状態にすることにより、縞模様のない均一な面状発光が得られるバックライトとなることを見出し本発明を完成した。
【0012】
即ち本発明は、少なくとも一側面端部にこれに近接した線状光源を有し、線状光源から離れるに従って厚さが薄くなる透光性材料からなる導光板を用い、その出光面の反対側の広い面に、光拡散性エレメントを形成し、導光板の出光面側に、微細な間隔で直線状頂稜をもつプリズム又は同凸状部が、前記頂稜がほぼ平行となる状態で同一面に多数有する透光性材料からなるシ−トを、前記直線状頂稜の延長線が、線状光源の中心軸とほぼ直角に交わる状態に1枚以上配置したバックライトに関するものである。次に本発明を図面に基づいて更に詳述する。
【0013】
図7は本発明の一実施態様の斜視図であり、図8は、本発明の一実施態様の断面図である。図中1は導光板であり、線状光源から離れるに従って薄くなる、その断面が図8に示したようにいわゆるクサビ状で、光を効率よく通過させる物質であればよく、石英、ガラス、透光性の天然又は合成樹脂、例えばアクリル系樹脂等で構成される。
【0014】
本発明で用いる導光板の形状は、その厚さが線状光源から離れるに従って薄くなる形状であることが必須である。線状光源から最も離れた部分の厚さ、即ち、導光板の有効面の最も薄い部分の厚さは特に限定されないが、導光板の機械的な強度の面から通常は0.5mm以上、好ましくは1mm以上で、線状光源側の有効面の最も厚い部分の厚さの25% 〜75% の厚さが目安となる。導光板の線状光源側の最も厚い部分の厚さは用いる線状光源の直径により適宜選択されるが、光の利用効率を向上させる上で線状光源の直径以上であることが好ましく、一方、バックライトの薄型化、軽量化のためには可能な限り薄い方が好ましいが、通常は線状光源の直径の0.5〜1.6倍である。導光板の形状をこのようにその厚さが線状光源から離れるに従って薄くなる形状にすることによって、線状光源から導光板端面への光線の入射効率を維持したままで導光板の重量を軽くすることが出来る。
【0015】
このような導光板の厚さの減少状態は、連続的又は段階的いづれの状態でも良いが、本発明の効果が最も顕著に現れるのは導光板の厚さが連続的に一定の割合で直線的に減少しているもの、特に、導光板の広い面に対して垂直な断面の辺が直線状であるものである。このような形状の導光板は、導光板の制作が容易である点からも好ましい。
【0016】
導光板の裏面(出光面の反対側の広い面)に光拡散性エレメント(図8中6)を形成するには、光を拡散させる作用がある物質、例えばシリカ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、チタンホワイト、ガラスビ−ズ、樹脂ビ−ズ、気泡等を含んだ塗料、印刷インキ等の光拡散性物質をスクリ−ン印刷等の方法で導光板面上にドット状又はストライプ状に印刷する方法、又は導光板の表面をドット状又はストライプ状に粗面化する方法、導光板の表面に小孔を開けるか小突起を形成する方法、などの方法がある。ここで言うドット状の光拡散性エレメントは、例えばこれをスクリ−ン印刷する場合、円形、角型などの形状のものであり、又、ストライプ状の光拡散性エレメントは、直線状に形成したものである。
【0017】
図9に、導光板上の光拡散性エレメント形成の例を示した。このような導光板上に形成する光拡散性エレメントどうしの間隔は0.01mm〜5mmの範囲が好ましいが、3mm以上になると光拡散性エレメントの形状そのものが透視され易くなり、又、0.03mmより小さくなると製造上の歩留まりが極端に悪化するので、好ましくは0.03mm〜2mmの範囲である。
【0018】
4は線状光源で、好ましい態様としては、導光板の端部に光が入光するための間隙(スリット)を有するAg、Alなどの鏡面の反射シ−ト、又はポリエチレンテレフタレート(PET)にBaSO4 、TiO2 、気泡などで光拡散性を付与した光拡散反射シ−トで形成された光反射器5で、線状光源の光源面とある幅の間隙をもたせた状態で覆われており、例えば1灯式(片側)、2灯式(例えば図10に示した)、等の導光板の少なくとも一端面部に近接してその中心軸が導光板の端面とほぼ平行となるように設置される。前記線状光源は、蛍光管、タングステン白熱管、オプティカルロッド、LEDを配列した物等があるが、蛍光管が好ましく、省電力の面から、電極部を除く均一発光部の長さが、近接する導光板の端部の長さとほぼ等しいことが好ましい。
【0019】
Ag、Alなどの鏡面の反射シ−トまたはPETにBaSO4 、TiO2 、気泡などで光拡散性を付与した光拡散反射シ−ト(図中3)は光拡散性エレメントを形成した導光板の面のほぼ全面を覆うように配置する。
【0020】
導光板の反対側の面(光の出光面)は、微細な間隔で直線状頂稜をもつプリズム又は同凸部(図中8又は11)が、前記頂稜がほぼ平行となる状態で同一面に多数有する透光性材料からなるシ−トを、前記直線状頂稜の延長線が、線状光源とほぼ直角に交わる状態に1枚以上配置する。図7に本発明の一実施態様の斜視図を示したが、ここで用いる透光性のシート(図中8又は11)のプリズム又は凸状の、凹凸の形状の明示は省略した。
【0021】
前記直線状頂稜をもつ透光性材料からなるシ−トは、同一面に微細な間隔で互いに平行な、例えば、図11に示したような直線状頂稜(図11中10)を持つプリズム、又は図12に示したような同じく凸状部が、前記頂稜がほぼ平行になるように多数有するもので、導光板の出光面側に、頂稜が外側(導光板と相対する面と反対側)になるように配置する。前記したプリズムの形状は図11に示した形状のものばかりでなく、その斜辺の長さが異なる形状のものでも良い。
【0022】
本発明はこのようなシ−トを導光板の出光面に配置する際、前記直線状頂稜の延長線が、線状光源の中心軸とほぼ直角に交わる状態に1枚以上配置したことが特徴である。シ−トをこのように配置することにより、バックライトの出光面より出光した光の指向性を変化させ、出光面に降ろした法線方向近傍に対する指向性をより強くすることができ、消費電力−輝度変換効率が高いバックライトが得られるばかりでなく、線状光源から離れるに従って薄くなる導光板を用いたバックライト、特に導光板の広い面に対して垂直な断面の辺が直線状である導光板を用いたバックライトに於いて、これを使用時に縞模様のない均一な面状発光が得られるバックライトが得られる。
【0023】
前記直線状頂稜の延長線と線状光源の中心軸とが交わる角度は、ほぼ90度であることが縞模様を確実に消去する上で最も好ましいが、縞模様が消去される前記角度の範囲はおおよそ45〜135度の範囲である。
【0024】
尚、必要に応じて更に従来の光拡散シ−トを配しても良いが、その場合の光拡散シ−トの光拡散性は、本発明の効果により従来のものよりもかなり低くても良い。そのために光拡散シ−トの光線透過率が良好になり、光拡散シ−トを導光板と前記シ−トとの間に配しても輝度は殆ど低下しないばかりか光拡散シ−トの出光面が入光面よりも粗面であるものを用いると輝度が更に向上する。また、光拡散シ−トを前記シ−トの外側に配しても前記シ−トによって得られた光の指向性はあまり変化しない。
【0025】
本発明で用いる透光性材料からなるシ−ト(図中8又は11)について更に詳述する。このシ−トの材料は透光性材料からなるものであれば特に限定されないが、例えばメタクリル酸エステル、ポリカ−ボネイト、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、繊維素系樹脂、ガラス等である。又、シ−トの、出光面側に形成する互いに平行な直線状頂稜の形状の一例としては図11に示したように、光学的平面を2つ以上持ついわゆるプリズム状のもので、前記2つの光学的平面が交わる頂稜(図11中10)は実質的に直線状で、同一面内には微細な間隔(図中P)で互いに平行な多数の直線状プリズムが存在する状態のものである。シ−トに形成するこれら頂稜の頂角(図11中9)は実質的に同じ形状の部分を持つもので、このことは、頂点を中心として同一の条件で裁断した際にその頂角が実質的に同じ角度を持つことを意味する。
【0026】
前記したシ−トの頂稜の頂角(図中9)は70〜150度であることが好ましい。前記頂稜のより好ましい角度範囲は用いるシ−トの材料の屈折率および用いる面状発光体の配光特性に依存する。例えば屈折率の大なる材料(ポリカ−ボネイト、屈折率n=1.59)を用いた場合は、頂角は90度より小になると面状発光体から出光する光が出光面に降ろした法線方向近傍以外にも出光してしまい、110度より大になると前記法線方向近傍での光の指向性が減少するので、90〜110度であることが特に好ましい。
【0027】
本発明で用いる透光性シ−トの他の例として、頂稜の形状が円弧を持った凸状部(図12中12)を持つものがある。これらのシ−トの凸状の形状は凸状の頂稜が互いにほぼ平行となる状態であればよく特に限定されないが、頂稜に垂直な断面が、円型の一部、楕円型の一部の形状、又は波型、さらに、いわゆるカマボコ型などがある。このような頂稜の形状が凸状であると、凸状の形状そのものがレンズ作用を有しているので前述した光拡散性エレメントの形状を歪めてその形状を透視しにくくするので、特に好ましい。
【0028】
シ−トに形成した多数の頂稜と頂稜との間隔は、表面から出光される光によってこれら頂稜同士の凹凸が人間の目で視認されにくくする上で、互いに隣り合った頂稜と頂稜との間隔は1〜1000μm が好ましく、特に10〜1000μm であることがより好ましい。特に本発明のバックライトを液晶ディスプレイに用いる場合は、液晶の画素ピッチよりシ−トに形成した頂稜と頂稜との間隔を狭く、特に3分の1以下(例えば、液晶の画素ピッチが0.3mmの時はシ−トに形成した頂稜と頂稜との間隔は0.3mm以下、特に好ましくは0.1mm以下)にすることが、液晶ディスプレイの画素と本発明のバックライトのシ−トに形成した多数の頂稜との間での空間的モアレ現象を抑制する上で好ましい。
【0029】
そして前記頂稜部の厚さ(図11中t2 )は前記した頂稜の頂角又は凸状部の大きさ及び頂稜と頂稜の間隔で決まるが、多数の直線状頂稜を微細な間隔で互いに平行な位置関係に維持するための厚さ(図11中t1 )が必要で、このt1 は光線透過率及びバックライトの薄型化のためには薄い方が良いが、前記シ−トの製造上の理由及び強度の点から、前記シ−トの総厚(図11中T)は10〜3000μm 、好ましくは50〜1000μm である。又、同一面に形成する頂稜は、より効果的には同一形状のものが良い。
【0030】
本発明で用いるシ−トを成形する方法は特に限定されるものではなく、例えば熱プレスによる金型成形加工、エンボス加工、鋳型加工、ベ−スフィルム上に紫外線硬化樹脂を用いる方法、化学処理等の方法で実質的に同形の頂稜を微細な間隔で互いに平行な状態で多数有するように成形可能な方法であれば良い。尚、製造上の理由から頂稜には若干のだれが生じるが、本発明の効果が認められる範囲であれば良い。
【0031】
前記シ−トと導光板とは光学的に密着しないこと(例えば空気層を介していること)が好ましいので、前記シ−トの導光板と相対する面を若干粗面化したり、スペ−サ−的要素を配して光学的密着を軽減することが好ましい。
【0032】
又、透光性材料からなるシ−トを2枚積層すると、輝度は前記したシ−トが1枚の時と比較して更に増加されるが、2枚積層する場合は、モワレ現象の防止のため、互いの直線状頂稜が平行にならない状態にすることが必須である。特に、輝度を最も向上させるためには、互いの直線状頂稜が交差する状態、更に好ましくは直交する状態とすると良い。
【0033】
本発明の主要部は、このような構成からなり、パネル、特に液晶パネルのバックライトとして使用される。
【0034】
【発明の効果】
本発明は、線状光源から離れるに従って薄くなる導光板を用いたバックライト、特に導光板の広い面の断面が直線状である導光板を用いたバックライトに於いて、高輝度でかつ縞模様のない均一な面状発光が得られる軽量なバックライトとして利用できる。
【0035】
【実施例】
次に比較例及び実施例で本発明を更に詳述する。図7に示すような線状光源側の厚さが3mm、最遠部の厚さが1.5mmで線状光源側の端面部から中心部方向へ向かって直線的に厚さが薄くなる透明なポリメチルメタクリレート(PMMA)からなる導光板(外形 210mm× 155mm)の短手の端部に、直径3mmの太さの冷陰極蛍光管(ハリソン電機株式会社製)を配置し、導光板に接する部分に3mmのスリットを持つAgフィルムを反射面が光源と対向するように楕円形に配置し、スリットから出光した光が導光板の端部から導光板に入光するように配置した。
【0036】
一方、導光板の出光面と反対側の面には、光拡散性物質(チタンホワイトを含む白色の塗料)を、導光板上に夫々1mmの間隔を持った交点(グリッド)上に、被覆率が最小の地点(光源側)を10% とし、順次増加させて、最大の地点(光源から最遠部)で85% となるように円形のドットパタ−ンで印刷して形成した。
【0037】
また、線状光源の中心軸と平行方向での導光板面の光拡散物質の被覆率は、線状光源の長手方向の中央部分で前記軸に垂直な線を基準にして、光源側から導光板のほぼ中央部分まで、前記垂直な線近傍で最小として両側に向かうにつれて順次増加した値となるように印刷した。
【0038】
導光板の光拡散エレメントを印刷した面を厚さ0.125mmの光拡散反射シ−ト(ICI社製メリネックス 329)で覆った。さらに、導光板の出光面側に厚さ0.18mmの片面が粗面のポリカ−ボネイトからなる光拡散シ−ト(三省物産株式会社製 8B36 )を粗面側が導光板の出光面とは反対側になるように1枚配置した。冷陰極管に、インバ−タ(TDK製 CXAM−10 L)より30KHz の交番電圧をかけて一定電流(5mA)で駆動させたときの平均輝度(発光面内100点均等割りの平均値)を、輝度計(トプコン BM−8 )により視野角2度で出光面に降ろした法線方向に対して測定したところ1300cd/m2 であった。この際、導光板面のには光の縞模様が観察された(比較例1)。
【0039】
光拡散シ−トの出光面側に50μmの間隔で直線状頂稜をもつ頂角が90度のプリズムが、前記頂稜がほぼ平行となる状態で同一面に多数有するポリカ−ボネイトからなるシ−ト(3M製BEF−90)を、前記直線状頂稜の延長線が、冷陰極管線とほぼ平行な状態に1枚配置した以外は比較例1と同一の装置、条件で操作し、測定した輝度は1950cd/m2 であった。しかし、導光板面には光の縞模様が観察され、特に出光面に降ろした法線方向に対する縞模様は比較例1よりも顕著になり、均一な面状発光の状態は得られなかった。この様な縞模様の部分(高輝度部)は他の部分に対して10倍以上の高輝度でバックライトとしての使用は困難であった(比較例2)。
【0040】
光拡散シ−トの出光面側に前記シ−ト(3M製BEF−90)を、前記直線状頂稜の延長線が、冷陰極管線とほぼ直角に交わる状態に1枚配置した以外は比較例1と同一の装置、条件で操作し、測定した輝度は1950cd/m2 であった。この時、導光板面には光の縞模様が観察されなかった(実施例1)。
【0041】
シ−ト(3M製BEF−90)の出光面側に更に別のシ−ト(3M製BEF−90)を、前記直線状頂稜の延長線が、冷陰極管線とほぼ平行な状態に1枚配置した以外は実施例1と同一の装置、条件で操作し、測定した輝度は2700cd/m2 であった。この時、導光板面には光の縞模様が観察されなかった(実施例2)。
【0042】
光拡散シ−トの出光面側に、厚さ100μmのPETフィルム上に紫外線硬化樹脂を用いて直線状凸部(頂稜に垂直な断面が楕円の一部の形状をなす)がほぼ平行となる状態で110μmの間隔で同一面に多数有するように形成したシ−トを、前記直線状頂稜の延長線が、冷陰極管線とほぼ平行な状態に1枚配置した以外は比較例1と同一の装置、条件で操作し、測定した輝度は1690cd/m2 であった。しかし、導光板面には光の縞模様が観察され、特に出光面に降ろした法線方向に対する縞模様は比較例1よりも顕著になり、均一な面状発光の状態は得られなかった。この様な縞模様の部分(高輝度部)は他の部分に対して10倍以上の高輝度でバックライトとしての使用は困難であった(比較例3)。
【0043】
光拡散シ−トの出光面側に前記直線状凸部を有するシ−トを、前記直線状頂稜の延長線が、冷陰極管線とほぼ直角に交わる状態に1枚配置した以外は比較例3と同一の装置、条件で操作し、測定した輝度は1690cd/m2 であった。この時、導光板面には光の縞模様が観察されなかった(実施例3)。
【0044】
直線状凸部を有するシ−トの出光面側に更に別のシ−ト(3M製BEF−90)を、前記直線状頂稜の延長線が、冷陰極管線とほぼ平行な状態に1枚配置した以外は実施例1と同一の装置、条件で操作し、測定した輝度は2530cd/m2 であった。この時、導光板面には光の縞模様が観察されなかった(実施例4)。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のバックライト例の斜視図
【図2】従来のバックライト例の断面図
【図3】従来のクサビ型導光板を用いたバックライト例の断面図
【図4】従来のバックライトの平板導光板内の光線の進み方を示す図
【図5】従来のクサビ型導光板内の光線の進み方を示す図
【図6】従来のクサビ型導光板に直線状頂稜を有するシ−トを用いた場合の光線の進み方を示す図
【図7】本発明の一実施態様のバックライトの斜視図
【図8】本発明の一実施態様のバックライトの断面図
【図9】本発明で用いる導光板の光拡散性エレメントを例示する正面図
【図10】本発明の他の一実施態様のバックライトの断面図
【図11】本発明で用いる透光性シ−トの面の構造の一例を示す図
【図12】本発明で用いる透光性シ−トの面の構造の他の例を示す図
【符号の説明】
1:導光板
2:光拡散シート
3:光反射シート
4:線状光源
5:線状光源を覆う光反射シート
6:光拡散性エレメント
7:光線
8:プリズム形状を有する透光性シ−ト
9:頂角
10:プリズム形状の頂稜
11:凸状部の形状を有する透光性シ−ト
12:凸状部の形状の頂稜
Claims (2)
- 少なくとも一側面端部にこれに近接した線状光源を有し、線状光源から離れるに従って厚さが薄くなる透光性材料からなる導光板を用い、その出光面の反対側の広い面に、光拡散性エレメントを形成し、導光板の出光面側に、微細な間隔で直線状頂稜をもつプリズム又は同凸状部が、前記頂稜がほぼ平行となる状態で同一面に多数有する透光性材料からなるシ−トを、前記直線状頂稜の延長線が、線状光源の中心軸とほぼ直角に交わる状態に1枚以上配置したバックライト。
- 導光板の広い面に垂直な断面の辺が直線状である導光板を用いる請求項1記載のバックライト。
Priority Applications (7)
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---|---|---|---|
JP8622294A JP3598531B2 (ja) | 1994-04-25 | 1994-04-25 | バックライト |
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DE69518868T DE69518868T2 (de) | 1994-03-02 | 1995-02-28 | Hinterleuchtungsvorrichtung mit einer Lichtdurchlässigen, gerade Rillen aufweisenden Scheibe |
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