JP4807163B2 - エレベーターの安全装置 - Google Patents
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この特許文献1は、乗りかごの上部にガバナ装置が設置されている。
ガバナ装置について説明すると、レールに対向して取り付けられたタイヤ部材とレールとの間の摩擦力によりタイヤ部材を回転させて乗りかごの速度を検出している。さらにタイヤ部材の回転に伴って生じるフライウエートの遠心力を利用してタイヤ部材の回転を強制停止させるようになっている。タイヤ部材の回転が強制的に停止させられると、レールとタイヤ部材との間の摩擦力によって、回転支点を持った回転部材が前記回転支点を中心に回転して、回転部材に取り付けられたリンク部材を引上げる。リンク部材の引上げにより非常止め装置を作動させることによって乗りかごが緊急停止する。
前記引上げ機構は、前記引上げロッドと、前記前記引上げロッドに設けられたブレーキ部材と、前記ブレーキ部材が前記ガイドレールと接触した際に前記ガイドレール上に停止される引上げ部と、前記引上げ部に接続された前記非常止め引上げロッドからなり、
前記引上げ機構を作動させる前記引上げロッドを引上げる力は前記引上げ機構の非常止め引上げロッド引上げ力より小さいことにより達成される。
図8において、エレベーターは一端におもり10が取り付けられ、他端に乗りかご1が取り付けられた主ロープ9が巻き上げ機8に巻き付けられた構成となっている。この巻き上げ機8の回転に伴って主ロープ9が移動して乗りかご1が上下動するようになっている。また上下動する際に横揺れなど乗り心地を悪くする振動が乗りかご1に与えられないように、乗りかご1の両脇にはガイドローラ(図示せず)が設置され、このガイドローラがガイドレール4を挟み込むように支持している。
16はガバナ18が設置されたガイドレールと反対側のガイドレール4に押し付けられて取り付けられている。引上げレバー11は前記ガバナ18によって所定の速度以上になった時に動作するものである。この引上げレバー11には引上げロッド12が連結されている。引上げ機構13は引上げロッド12の動作によってガイドレール4を把持して非常止め引上げロッド14を引上げるものである。非常止め装置2は非常止め引上げロッド14に接続され、乗りかご1に設置されている。連動リンク部材15は非常止め装置2間を接続して非常止め装置2を同時に動作させるようになっている。これらの各機構はすべてが乗りかご1上の免振ベース17上に取り付けられている。
図2は本発明の一実施例を備えたガバナの側面図である。
図3は本実施例の動作を説明するガバナの側面図である。
図2において、ガバナ18は図1で説明したガイドレール4に対向して接するガバナプーリ34が取り付けられている。このガバナプーリ34の内部には回転可能に支持された振り子35が2個取り付けられている。36は振り子35間を連結する連結棒である。38はモータの電源を切断するスイッチである。37はスイッチ38の入切りをするスイッチレバーである。39は引上げレバー11を動作させる引上げスイッチである。41はガバナプーリ34をガイドレール4に押付ける力を発生させる押付けばねである。40はこれら機構要素からなるガバナを固定するためのプレートである。
図4(a)に示した引上げ機構13において、引上げロッド12はガイドレール4を挟み込むように配置されたブレーキ部材であるローラ19を支持するリンク機構21と連結されている。ローラ19が取り付けられている一端とは別の他端には、リターンばね20が取り付けられている。ローラ19は2個取り付けられており、通常は2個のローラが引上げ機構13の内部で押し広げられる方向(反ガイドレール4方向)にリターンばね20で支持されている。またローラ19を穴部に嵌合するように引上げ部材である引上げくさび部22が配置されている。さらに引上げくさび部22には、非常止め引上げロッド14が接続されている。
図5の引上げ機構において、図4のようにブレーキ部材であるローラをレールの両側に配置するのではなく、片側のみに配置することにより構造の簡略化を図ったものである。
図6(a)に示した引上げ機構13において、引上げ機構13はシャフト26aを備える引上げロッド26と、長穴27aと回転支点27bを持つブレーキ部材であるリーディング部材27と、リーディング部材27にばね力を付与するリターンばね29と、回転支点27bとリターンばね29の一端を固定する引上げブロック28と、引上げブロック
28に取り付けられた非常止め引上げロッド14とから成っている。リターンばね29は一端をリーディング部材27に固定されており、ガイドレール4から離間させる方向にばね力を作用させている。またシャフト26aと長穴27aは嵌めあわされており、長穴
27a内をシャフト26aが移動可能に成っている。
32に取り付けられた非常止め引上げロッド14と、から成っている。リターンばね33は、一端をリーディング部材31に固定されており、ガイドレール4から離間させる方向にばね力を作用させている。またシャフト30aと長穴31bは嵌めあわされており、長穴31b内をシャフト30aが移動可能に成っている。
1.乗りかごの移動方向に沿って昇降路壁面に設けられたガイドレールと、このガイドレールに接触して乗りかごの移動速度を検出するガバナと、このガバナによって前記乗りかごが所定の速度を超過した時に動作する引上げスイッチと、この引上げスイッチの動作によって前記ガイドレールを把持して非常止め引上げロッドを引上げる引上げ機構と、引上げられた前記引上げロッドにより動作する非常止め装置とから構成されるエレベーターの安全装置において、前記引上げスイッチの作動力は前記引上げ機構の非常止め引上げロッド引上げ力より小さくしたものである。
2.乗りかごの移動方向に沿って昇降路壁面に設けられたガイドレールと、このガイドレールに接触して乗りかごの移動速度を検出するガバナと、このガバナによって前記乗りかごが所定の速度を超過した時に動作する引上げスイッチと、この引上げスイッチの動作によって前記ガイドレールを把持して非常止め引上げロッドを引上げさせるための作動力を与える引上げレバーと、引上げられた前記引上げロッドにより動作する非常止め装置とから構成されるエレベーターの安全装置において、前記引上げレバーと連動する引上げロッドには前記ガイドレールを挟待するローラを有する引上げ機構を備え、前記引上げレバーの動作により前記ローラは前記ガイドレールと前記引上げ機構との間に形成された隙間に入り込むようにしたものである。
3.前記引上げ機構は前記ガイドレールを2個のローラによって挟持するように構成され、通常の前記ローラはばねにより反ガイドレール方向に広げられているようにしたものである。
4.前記引上げ機構に回転支持されたブレーキ部材を備え、このブレーキ部材は前記引上げレバーの動作により前記ガイドレールと前記引上げ機構との間に形成された隙間に入り込むようにしたものである。
5.前記引上げ機構は前記ガイドレールを2個のブレーキ部材によって挟持するように構成され、通常の前記ローラはばねにより反ガイドレール方向に広げられているようにしたものである。
Claims (3)
- 乗りかごの移動方向に沿って昇降路壁面に設けられたガイドレールと、このガイドレールに接触して乗りかごの移動速度を検出するガバナと、このガバナによって前記乗りかごが所定の速度を超過した時に動作する引上げスイッチと、この引上げスイッチの動作によって引上げロッドを引上げる引上げレバーと、前記引上げロッドが引上げられることにより動作して前記ガイドレールを把持して非常止め引上げロッドを引上げる引上げ機構と、引上げられた前記非常止め引上げロッドにより動作する非常止め装置とから構成されるエレベーターの安全装置において、
前記引上げ機構は、前記引上げロッドと、前記前記引上げロッドに設けられたブレーキ部材と、前記ブレーキ部材が前記ガイドレールと接触した際に前記ガイドレール上に停止される引上げ部と、前記引上げ部に接続された前記非常止め引上げロッドからなり、
前記引上げ機構を作動させる前記引上げロッドを引上げる力は前記引上げ機構の非常止め引上げロッド引上げ力より小さいことを特徴とするエレベーターの安全装置。 - 請求項1記載のエレベーターの安全装置において、
前記引上げ機構は前記ガイドレールを2個のブレーキ部材によって挟持するように構成され、通常の前記ブレーキ部材はばねにより反ガイドレール方向に広げられていることを特徴とするエレベーターの安全装置。 - 請求項1又は2のいずれかに記載のエレベーターの安全装置において、
前記ブレーキ部材としてローラを備え、前記引上げレバーの動作により前記ローラは前記ガイドレールと前記引上げ部との間に形成された隙間に入り込むことを特徴とするエレベーターの安全装置。
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