JP6505249B2 - エレベータかごの非常止め装置 - Google Patents
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Description
ここで、ロープ切れ発生時のみレール当たりが上昇できるように制約するものもある(例えば、特許文献1参照)。
図1は、本発明に係るエレベータかごの非常止め装置の実施の形態1を示し、その中で、図1(1)は、かご1の上部から、誤動作防止ばねとしての引きばね2が接続された例を示し、図1(2)の場合には、かご1の下部から、やはり誤動作防止ばねとしての押しばね2が接続された例を示している。
ロープ切れが発生したときには、ローラガイド3にレール当たり4が当接することになって、かご1の落下を停止させる。
一方、閾値xthより低いEストップ時(0.5G)では、ばね反力が失われず、引き上げ抵抗を維持して巻上機のブレーキを発揮させることができる。
・レール当たり4の自重:m2
・調速機系回転慣性の合計(調速機ロープ自重と調速機・張り車の回転慣性):M
・かご変位:x1
・レール当たり4の変位:x2
・回転中心反対側部の変位:x4
・誤動作防止ばね2の定数:k1
・ばねと回転中心との距離−調速機ロープと回転中心との距離の比:h
すなわち、図1(2)に示すように、押込み方向にばね2bを用いたり、レール当たり4の側に設置したり、引上げに連動する別のリンクを設けて、そのリンク上にばねを設置したり、さらには、回転中心に回転ばねを設置したりする、等のバリエーションが考えられる。
図1に示す本実施の形態1におけるばね2としては、図2に示すばね特性を有するものとして、以下の変形例が挙げられる。なお、ロープ切れ発生時のみばね反力が除去され、非常止め装置が動作するように設計するため、非常止め動作後に引上げ抵抗力が復帰しなくても、非常止め装置が動作しやすい状態で保持されるため、安全上問題にはならない。
引きばねにおいては、一定以上の張力が掛かった際に破断するようにばねを、図2に示すばね特性に設計することで、非線形特性を実現することができる。
ばねを、図4(a1)〜(a3)に示すように予め折り曲げた状態で設置することで、途中で折れ曲がりを発生させ、図2に示す非線形特性(座屈)を、図4(a3)に示す状態で実現する。
図4(b1)〜(b3)に示すように、ばねを、ばね2a,2bで構成し、これらを摩擦保持部材10a,10bによって一体化する。これにより、圧縮力や引張力が閾値を超えると、図4(b3)に示すように摩擦力で保持できなくなり、分離されてばね反力が無くなる。また、摩擦部材の代わりに、磁石による磁力や吸盤の圧力変化、接着剤、強度の弱い部位を設けるなどして、中間部材を一体化させても良い。
図5(d1)〜(d3)に示すように、ばねと引上げ部材又はかごとの接続部である、ばね受けにリンク等を用いて、一定以上の力が掛かると外れる機構12を構築する。この例では、押込みにより外れる構造を示すが、引抜きにより外れる構造としても、上記の中間部の場合と同様に、接続・分離構造には、摩擦や磁力、接着力などを用いて良いし、変位を基準に外れる構造としても良い。
上記の実施の形態1は、かご加速度に拠らず、たとえ誤動作であっても、所定の変位量だけ移動してしまうとばね反力が低下してしまうため、ばね反力が除去される変位量を比較的大きな値に設定しなければならない。従って、ロープ切れ発生時も、切り替わり位置までの動作は既存の構成と同じだけ時間を要するため、全体としての動作時間の短縮効果が限られる。
一方で、Eストップ時は、付加錘7の上昇量が小さいため、切り替わり位置までのレール当たり4の引き上げ量が大きくなる。
また、付加錘7自体は、エレベータ装置の仕様に対して独立して設計することが可能であるので、既存の機構を用いながら、非常止め動作時間のみ短縮することができる。
Claims (5)
- かごに設置された回転軸を中心として調速機ロープの移動により回転させられるリンクと、
前記リンクの一端に設けられたレール当たりと、
前記かごに取り付けられたローラガイドと、
前記リンクの他端と前記かごとの間に設けられた弾性体とを備え、
前記弾性体は、巻上機のブレーキ時には、前記調速機ロープの移動に伴って前記リンクにより変位させられても前記レール当たりが前記ローラガイドに当接しないようなばね反力を有し、ロープ切れ発生時には前記調速機ロープの移動に伴ってさらに前記リンクにより変位させられることにより前記変位が予め設定した閾値を超えたときには前記ばね反力を低下させることにより前記レール当たりを前記ローラガイドに当接させる特性を有し、
前記弾性体は、前記変位が押込まれる方向にあり、予め中間部に曲げ部を有し、前記弾性体の変位が前記閾値を超えた場合に、前記曲げ部で折れ曲がる特性を有する
エレベータかごの非常止め装置。 - かごに設置された回転軸を中心として調速機ロープの移動により回転させられるリンクと、
前記リンクの一端に設けられたレール当たりと、
前記かごに取り付けられたローラガイドと、
前記リンクの他端と前記かごとの間に設けられた弾性体とを備え、
前記弾性体は、巻上機のブレーキ時には、前記調速機ロープの移動に伴って前記リンクにより変位させられても前記レール当たりが前記ローラガイドに当接しないようなばね反力を有し、ロープ切れ発生時には前記調速機ロープの移動に伴ってさらに前記リンクにより変位させられることにより前記変位が予め設定した閾値を超えたときには前記ばね反力を低下させることにより前記レール当たりを前記ローラガイドに当接させる特性を有し、
前記弾性体は、前記変位が引っ張られる方向にあり、前記弾性体の変位が前記閾値を超えた場合に、一部が破断する特性を有する
エレベータかごの非常止め装置。 - かごに設置された回転軸を中心として調速機ロープの移動により回転させられるリンクと、
前記リンクの一端に設けられたレール当たりと、
前記かごに取り付けられたローラガイドと、
前記リンクの他端と前記かごとの間に設けられた弾性体とを備え、
前記弾性体は、巻上機のブレーキ時には、前記調速機ロープの移動に伴って前記リンクにより変位させられても前記レール当たりが前記ローラガイドに当接しないようなばね反力を有し、ロープ切れ発生時には前記調速機ロープの移動に伴ってさらに前記リンクにより変位させられることにより前記変位が予め設定した閾値を超えたときには前記ばね反力を低下させることにより前記レール当たりを前記ローラガイドに当接させる特性を有し、
前記弾性体は、中間部に互いに結合可能な2つの部材が介在しており、前記弾性体の変位が前記閾値を超えた場合、前記2つの部材の結合が外れる構造を有する
エレベータかごの非常止め装置。 - かごに設置された回転軸を中心として調速機ロープの移動により回転させられるリンクと、
前記リンクの一端に設けられたレール当たりと、
前記かごに取り付けられたローラガイドと、
前記リンクの他端と前記かごとの間に設けられた弾性体とを備え、
前記弾性体は、巻上機のブレーキ時には、前記調速機ロープの移動に伴って前記リンクにより変位させられても前記レール当たりが前記ローラガイドに当接しないようなばね反力を有し、ロープ切れ発生時には前記調速機ロープの移動に伴ってさらに前記リンクにより変位させられることにより前記変位が予め設定した閾値を超えたときには前記ばね反力を低下させることにより前記レール当たりを前記ローラガイドに当接させる特性を有し、
前記弾性体は、前記変位が押込まれる方向にあり、前記かごとの固定部において、前記弾性体の変位が一定値を超えた場合、固定状態を変化させて前記ばね反力を低下させる構造を有する
エレベータかごの非常止め装置。 - かごに設置された回転軸を中心として調速機ロープの移動により回転させられるリンクと、
前記リンクの一端に設けられたレール当たりと、
前記かごに取り付けられたローラガイドと、
前記リンクの他端と前記かごとの間に設けられた弾性体とを備え、
前記弾性体は、巻上機のブレーキ時には、前記調速機ロープの移動に伴って前記リンクにより変位させられても前記レール当たりが前記ローラガイドに当接しないようなばね反力を有し、ロープ切れ発生時には前記調速機ロープの移動に伴ってさらに前記リンクにより変位させられることにより前記変位が予め設定した閾値を超えたときには前記ばね反力を低下させることにより前記レール当たりを前記ローラガイドに当接させる特性を有し、
前記弾性体の一端は前記リンクに接続され、前記弾性体の他端には錘が設けられ、
前記錘は、別の弾性部材によって前記かごに保持され、
前記錘と前記リンクとの間の前記弾性体の変位が前記閾値を超えたとき、前記ばね反力を低下させる
エレベータかごの非常止め装置。
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