JP4806160B2 - 研磨パッド、研磨方法ならびに半導体デバイスの製造方法および半導体デバイス - Google Patents

研磨パッド、研磨方法ならびに半導体デバイスの製造方法および半導体デバイス Download PDF

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本発明は、被研磨体の研磨に使用する研磨パッドおよびそれを用いた研磨方法に関するものであり、好ましくは半導体デバイスの製造工程においてCMP(化学的機械研磨またはケミカルメカニカルポリッシング)により層間絶縁膜等の平坦化処理などを行う時に用いる研磨パッドおよびこの研磨パッドを用いた研磨方法ならびに半導体デバイスの製造方法および当該製造方法によって得られた半導体デバイスに関するものである。
近年の半導体集積回路の微細化および高集積化は急速に進化し、微細に加工することが必要になってきており、またデバイスが複雑な構造になって立体化するようになってきている。微細化は、半導体装置の製造工程における微細加工技術の進歩、特に、光を利用して回路パターンをウエハ面上に塗布された感光性有機膜(フォトレジスト)に転写する技術であるリソグラフィー工程における高解像力化により達成されてきた。具体的には、リソグラフィー工程において、短波長化された光源を用いて露光する技術が開発されている。また、デバイス構造の高低差をできるだけ低減することで、焦点深度の不足を補い、微細なパターンの焦点ずれを引き起こさず確実に解像させる方法が検討されている。
そこで、デバイス構造の高低差を平坦化する方法として、最近では、シリコンウエハの鏡面加工を応用したCMP法が採用されており、この装置は、回転する研磨プレート回転軸に支承され表面に研磨パッドが接着された研磨プレートと、ダイヤモンド粉などを金属板に電着などで形成した、研磨パッドの表面を目立てするためのドレッサと、層間絶縁膜などの被研磨層が形成された被研磨体(以下、ウエハと称する)をウエハバッキングフィルムにより保持するキャリアと、研磨スラリを研磨パッド上に供給する研磨スラリ供給ノズルを有する研磨スラリ供給装置とから概ね構成されている。
その1方法として、研磨パッドをドレッサによりドレッシング(研削)した後に、研磨プレート回転軸およびキャリア回転軸を回転させ、研磨スラリ供給ノズルから研磨パッドの中央部に研磨スラリを供給しながら、研磨圧力調整機構によりウエハを研磨パッド上に押圧させてウエハを研磨する方法がある。このようなCMP法では、ウエハの絶縁膜などの被研磨層にマイクロスクラッチの発生や研磨レートのばらつきや研磨量のウエハ面内でのバラツキが大きいことが問題となっている。
マイクロスクラッチの発生を抑制するためには、研磨パッドのドレッシング時に発生する研磨パッドの削りクズやドレッサのダイヤモンド、層間膜、ウエハの破片クズや研磨済みの研磨スラリなど(以降、これらを総称して不純物とも表記する)を研磨パッド外へ排出する必要がある。このような従来のCMP装置においては、研磨作業中に研磨スラリを研磨パッドの中央部に間断なく十分に流し出し、不純物をこの研磨スラリにより研磨パッド外へ除去あるいは押し流すという対策をとっている。このようにドレッシングによりパッド表面に目立て層を形成し、研磨スラリを供給してウエハの研磨を行う時、研磨スラリは研磨パッドの回転による遠心力およびウエハを研磨パッドに押し付けることにより押し出され、殆どが研磨に直接寄与することなく研磨パッド外に排出されてしまうため、高価な研磨スラリを余分に消費してしまうことになる。
これらの課題を解決するために、研磨パッド面に径が150μm程度の突起部を所定間隔で多数配列し、ドレッシングの不要なマイクロスクラッチ発生を抑止する研磨パッド(特許文献1参照)、研磨パッド面に径が0.1mm〜5.0mm程度の凸状部を所定間隔で多数配列し、ドレッシングの不要な良好な平坦化性能と研磨速度を有する研磨パッド(特許文献2参照)や研磨パッド面にスラリ収容のための溝やドットを異なる容積比となるように数種の研磨面領域を形成し、研磨均一性を有する研磨パッドが提案されている(特許文献3参照)。
特許文献1開示の研磨パッドにおいては、研磨パッド面に径が150μm程度の突起部を所定間隔で多数配列することで、不純物の排出が良好となりマイクロスクラッチの発生を抑制した研磨パッドを得ているが、「研磨スラリの余分な消費の抑制、研磨量のウエハ面内でのバラツキ抑制、および研磨中の研磨パッドと被研磨体との吸い付き発生による被研磨体がホルダーから離脱することの防止や研磨終了時に研磨パッドと被研磨体とのスムースな離脱ができないことの防止」を同時に実現することができず、特に研磨量のウエハ面内でのバラツキ抑制において課題を有している。
また、特許文献2開示の研磨パッドにおいても、平坦性などを向上させるために、0.1mm〜5.0mm程度の凸状部を所定間隔で多数配列したものであるが、研磨レートを維持し得ても、「研磨スラリの余分な消費の抑制、研磨量のウエハ面内でのバラツキ抑制、および研磨中の研磨パッドと被研磨体との吸い付き発生による被研磨体がホルダーから離脱することの防止や研磨終了時に研磨パッドと被研磨体とのスムースな離脱ができないことの防止」を同時に解決しうるものではなく、特に研磨量のウエハ面内でのバラツキ抑制において課題を有している。
更に、特許文献3開示の研磨パッドにおいても、研磨均一性を向上させるために、スラリ収容のための溝やドットを異なる容積比となるように数種の研磨面領域を形成したものであるが、研磨均一性を向上し得ても、「研磨スラリの余分な消費の抑制、研磨量のウエハ面内でのバラツキ抑制、および研磨中の研磨パッドと被研磨体との吸い付き発生による被研磨体がホルダーから離脱することの防止や研磨終了時に研磨パッドと被研磨体とのスムースな離脱ができないことの防止」を同時に解決しうるものではなく、特に被研磨体がホルダーから離脱することの防止や研磨終了時に研磨パッドと被研磨体とのスムースな離脱ができないことを防止する点で課題を有している。
その他、特許文献4においても溝やドットなどの凹部を研磨パッド面内において中心部と外周部とで変化せしめて形成した研磨パッドが開示されているが、本発明における微小凸状部を中心部と外周部とでその凸状部頂部面積を変化せしめて、非研磨体との接触面積を部位によって制御しかつ被研磨体と研磨パッドとその間のスラリによる表面張力などによる「被研磨体がホルダーから離脱することや研磨終了時に研磨パッドと被研磨体とのスムースな離脱ができないこと」を同時に解決しうるものではない。
特開平10−337651号公報 特許第3056714号公報 特開2000−117620号公報 特開2001−001255号公報
本発明は、半導体デバイスの製造工程などにおいてCMPにより層間絶縁膜などの平坦化処理などを行う時に用いる研磨パッドおよびこの研磨パッドを用いた研磨方法における、「研磨レートを維持し、かつ研磨量のウエハ面内でのバラツキを抑制し、被研磨体がホルダーから離脱することや研磨終了時に研磨パッドと被研磨体とのスムースな離脱ができないことを防止する」ことを主眼とする課題を同時に解決せんとするものである。
本発明は、前記課題を同時に解決し、たとえば半導体デバイスの製造工程等においてCMPにより層間絶縁膜等の平坦化処理などを行う時に用いる研磨パッドおよびこの研磨パッドを用いた効率的研磨方法を提供するものである。即ち、本発明は、研磨面に微小凸状部を多数有する研磨パッドであって、前記微小凸状部の頂部がすべて研磨面において同一高さを有しており、該頂部の面積において研磨パッドの単位面積における頂部の面積総計(sA)の占める平均比率が研磨パッドの領域によって異なることを特徴とする研磨パッドである。
更に、本発明を好適に実施するためには、
前記微小凸状部の頂部における直径もしくは最も長い部分の平均長さ(r)が、研磨パッド中央部に比して周辺部が小さく、
前記微小凸状部同士の間隔(p)が、研磨パッド中央部に比して周辺部が大きく、
前記微小凸状部の頂部における直径もしくは最も長い部分の平均長さ(r)が、研磨パッドの中心部において小さく、中央部において大きく、周辺部において小さく、
前記微小凸状部同士の間隔(p)が、研磨パッドの中心部において大きく、中央部において小さく、周辺部が大きく、
前記微小凸状部の頂部の形状が真円、楕円、正方形、長方形、ひし形、多角形であり、
前記微小凸状部の直径もしくは最も長い部分の長さ(r)が50μm〜2mmであり、
前記研磨パッドが無発泡の樹脂からなり、
前記微小凸状部の頂部面積の総和の前記研磨パッド全体の面積に占める割合が20〜90%であり、
研磨パッドが化学的機械研磨で半導体ウエハを研磨するために使用される円板状の研磨パッドである
ことが好ましい。
本発明の別の態様として、前記研磨パッドを用い、化学的機械研磨することを特徴とする研磨方法、また前記の研磨方法を用いて製造されることを特徴とする半導体デバイスの製造方法、更に前記の製造方法で製造された半導体デバイスがある。
本発明における研磨パッドは、CMPで被研磨体の平坦化処理を行う時に用いる研磨パッドに好適に使用されるものであり、研磨スラリの余分な消費の抑制、更に被研磨体と研磨パッドとの間の適切な研磨スラリの保持、研磨レートの維持、研磨量のウエハ面内でのバラツキ抑制、研磨中の被研磨体のホルダーからの離脱防止、研磨終了時における研磨パッドと被研磨体とのスムースな離脱を同時に解決するためのものであり、そのため研磨面内に、表面に微小凸状部を多数設け、前記微小凸状部の頂部がすべて研磨面において同一高さを有しており、研磨パッドの単位面積における該頂部の面積総計(sA)の占める平均比率が研磨パッドの領域によって異なるように形成した研磨パッドである。
本発明の研磨パッドを使用する半導体ウエハなどの研磨においては、研磨レートを維持し、かつ研磨量のウエハ面内でのバラツキを抑制し、被研磨体がホルダーから離脱することや研磨終了時に研磨パッドと被研磨体とのスムースな離脱ができないことを防止することができ、半導体ウエハ等のCMPによる生産上においてきわめて有効なものである。
本発明の研磨パッドは、表面に微小凸状部を多数設け、前記微小凸状部の頂部がすべて研磨面において同一高さを有しており、該頂部の面積において研磨パッドの単位面積における頂部の面積総計(sA)の占める平均比率が研磨パッドの領域(例えば、中心部、中央部、周辺部等)によって異なるように形成したものである。次に、本発明の研磨パッドを図1および図2を用いて具体的に説明する。図1は、本発明の研磨パッドの1つの実施態様の概略平面図であり、図2は、本発明の研磨パッドの別の実施態様の概略平面図である。図1および図2に示す(これらの図は円形研磨パッドの部分模式図であって正確な寸法を示すものではない)ように、半径方向で微小凸状部の大きさやそのピッチが異なり、中心部の該頂部の面積において研磨パッドの単位面積における頂部の面積総計(sA)の占める平均比率(以下単位面積比率という)が小さく(図のaゾーン)、中央部において単位面積比率が大きく(図のbゾーン)、周辺部において単位面積比率が中央部より小さい(図のcゾーン)ように形成したものである。
この面積比率を変化させるには、単位面積における微小凸状部の頂部の面積総和を変化させればよく、その方法に限定はないが、「研磨レートを維持し、かつ研磨量のウエハ面内でのバラツキを抑制し、被研磨体がホルダーから離脱することや研磨終了時に研磨パッドと被研磨体とのスムースな離脱ができないことを防止する」という本発明の目的から、微小凸状部の頂部面積の総和の研磨パッド全体の面積に占める割合が20〜90%であることが望ましく、微小凸状部の頂部における直径もしくは最も長い部分の平均長さ(r)が研磨パッド中央部に比して周辺部が小さいことが望ましく、更に微小凸状部同士の間隔(p)が研磨パッド中央部に比して周辺部が大きいことが望ましい。上記微小凸状部の頂部面積の総和の研磨パッド全体の面積に占める割合は、好ましくは25〜70%、より好ましくは30〜50%である。上記割合が20%より小さいと、微小凸状部の頂部面積の総和が小さすぎ、研磨レートが低下したり、研磨圧力が高くなりすぎて、スクラッチが増加する。上記割合が90%より大きいと、スラリの保持ができず、研磨圧が低下して研磨レートが低下する。
更に、微小凸状部の頂部の形状が真円、楕円、正方形、長方形、ひし形、多角形であることが望ましく、また微小凸状部の直径もしくは最も長い部分の平均長さ(r)が50μm〜2mm、好ましくは100μm〜1mm、より好ましくは200μm〜500μmであることが望ましい。上記rの値が、50μmより小さいと研磨圧が高くなり過ぎてスクラッチが増加し、2mmより大きいと過剰なスラリが凸状部上面に残留し、研磨レートが低下する。
上記微小凸状部の高さは、上記r値が50μm〜2mmであることと関連して微小凸状部の撓みと剛性のバランスから選択されるもので、0.2mm〜3mm程度であることが好ましく、これらの範囲を逸脱すると「研磨レートを維持し、かつ研磨量のウエハ面内でのバラツキを抑制し、被研磨体がホルダーから離脱することや研磨終了時に研磨パッドと被研磨体とのスムースな離脱ができる」ことが達成し難くなる。本発明においては、研磨パッドの研磨面である表面に微小凸状部を形成したものであるが、前記本発明の目的から逸脱しない限りにおいて、微小凸状部以外に溝や貫通孔などを形成してもよい。更に、微小凸状部の頂部はすべて研磨面において同一高さを有する必要があるが、微小凸状部自身の高さは同じであっても、異なっていてもよい。
前記研磨パッドの中心部、中央部および周辺部は、被研磨体寸法と研磨パッドの寸法、研磨条件との関係で決定されるものであり限定的なものではないが、好ましくは図1に示すように、aゾーンが中心部、bゾーンが中央部、cゾーンが周辺部を表すものであり、aゾーンはパッド半径の1/10以下を含みパッド半径の4/10を含まない円部分であり、bゾーンはパッド半径の1/2を含む輪部分、cゾーンはパッド半径の9/10以上を含みパッド半径の6/10を含まない輪部分である。
本発明においては、前記中心部、中央部、周辺部で、微小凸状部の単位面積比率が異なるものであるが、その変化(差異)は不連続に変化するよりも、前記限定範囲内で連続的に変化する研磨パッドであることがより好ましいものである。
本発明における研磨パッドとして、従来一般に使用されている単層型パッドであってもよく、またはウエハ等の被研磨体に当接する硬質表面層および硬質表面層とプラテンとの間に位置する弾性支持層の少なくとも2層を有する積層パッドであってもよいし、更に他層を重ねての多層研磨パッドのような積層研磨パッドであってもよい。生産上、性能上、硬質表面層とプラテン(定盤)との間に位置する弾性支持層の少なくとも2層を有するものが好ましい。本発明はこのように単層、積層の研磨パッドに限定されるものではない。
前記の積層研磨パッドにおいて、硬質表面層と弾性支持層とで大別して形成されるものであるが、上記硬質表面層の硬度(JIS K6253−1997に準拠して行った。2cm×2cm(厚み:任意)の大きさに切り出したものを硬度測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定時には、試料を重ね合わせ、厚み6mm以上とした。硬度計(高分子計器社製 アスカーD型硬度計)を用い、硬度を測定した。)は、45〜80であることが好ましい。上記硬度が45度未満の場合、被研磨物のプラナリティ(平坦性)が悪化し、また、80度より大きい場合は、プラナリティは良好であるが、被研磨物のユニフォミティ(均一性)が悪化してしまう。弾性支持層の硬度(JIS K6253−1997準拠、高分子計器社製 アスカーA型硬度計)は、好ましくは25〜100、より好ましくは30〜85である。また、硬質表面層の厚さは、好ましくは0.2〜4.0mm、より好ましくは0.8〜3.0mm、弾性支持層の厚さは好ましくは0.5〜2.5mm、より好ましくは0.8〜2.0mmとすることが望ましい。
単層型研磨パッドにおいては、厚さは1.0〜5.0mm程であり、その材料は硬質表面層と弾性支持層にそれぞれ使用される材料から適宜選択使用されるものであってよい。
積層研磨パッドにおいて硬質表面層としては光硬化性樹脂、無発泡ポリウレタンや発泡ポリウレタンなどのポリウレタン、弾性支持層としてはポリエチレンフォーム、ポリウレタンフォーム、ポリエステルの不織布などが好ましいが、これらに限定されるものではない。硬質表面層、弾性支持層を不織布で形成する場合、ポリウレタン樹脂等の含浸剤を不織布に含浸させてもよい。但し、前記硬度範囲を満足すれば、前記以外の材質で研磨パッドを構成してもよい。硬質表面層としては、容易に微小凸状部を形成することができるため、光硬化性樹脂が好ましい。
光硬化性樹脂組成物としては、例えば、光重合性モノマ、ベースレジン、光重合開始剤等からなる組成物が挙げられる。前記光重合成モノマとしては、各種アクリレート、各種アクリルアミド、ビニル化合物等の単官能性、多官能性のエチレン性不飽和モノマ等を用いることができる。ベースレジンとしては、ポリエステル、エポキシ、ポリウレタンの各アクリレート等がより好ましい。
光硬化性樹脂組成物の光重合開始剤としては、例えばベンゾフェノン、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシイソブチルフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパン、t−ブチルアントントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2−ベンジル−2−N,N−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダール2量体等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
これらの光重合開始剤は単独でまたは2種類以上を組合せて使用される。本成分の使用量は、光硬化性樹脂組成物中の固形分総量の0.01〜25重量%とすることが好ましく、1〜20重量%であることがより好ましい。更に必要に応じて、増感剤、密着向上剤等の添加剤を加えてもよい。
光硬化性樹脂層は単独でシート材として使用してもよく、支持材の上に塗布して表層として使用してもよく、支持材上への塗布方法としては、ロールコータ塗布、スピンコータ塗布、スプレー塗布、ディップコータ塗布、カーテンフローコータ塗布、ワイヤバーコータ塗布、グラビアコータ塗布、エアナイフコータ塗布、ダイコータ塗布等がある。露光機としては、カーボンアーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、蛍光ランプ、タングステンランプ等が挙げられる。
ポリウレタン樹脂としては、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーと有機ジアミン化合物とからなり、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーは、ポリイソシアネートと高分子ポリオールと低分子ポリオールからなる。ポリイソシアネートとしては、例えば2,4−および/または2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−、2,4’−および/または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−およびm−フェニレンジイソシアネート、ダイメリルジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニル−4,4’−ジイソシネート、1,3−および1,4−テトラメチルキシリデンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−および1,4−ジイソシアネート、1−イソシアナト−3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(=イソホロンジイソシアネート)、ビス−(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン(=水添MDI)、2−および4−イソシアナトシクロヘキシル−2’−イソシアナトシクロヘキシルメタン、1,3−および1,4−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、ビス−(4−イソシアナト−3−メチルシクロヘキシル)メタン、等が挙げられる。
また、高分子ポリオールとしては、例えばヒドロキシ末端ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、ポリエーテル、ポリエーテルカーボネート、ポリエステルアミド等が挙げられるが、これらのうち耐加水分解性の良好なポリエーテルおよびポリカーボネートが好ましく、価格面と溶融粘度面からはポリエーテルが特に好ましい。ポリエーテルポリオールとしては、反応性水素原子を有する出発化合物と、例えば酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化ブチレン、酸化スチレン、テトラヒドロフラン、エピクロルヒドリンの様な酸化アルキレンまたはこれら酸化アルキレンの混合物との反応生成物が挙げられる。反応性水素原子を有する出発化合物としては、水、ビスフェノールA並びに後述のようなポリエステルポリオールを製造するための二価アルコールが挙げられる。
更に、ヒドロキシ基を有するポリカーボネートとしては、例えば、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよび/またはポリテトラメチレングリコールの様なジオールとホスゲン、ジアリルカーボネート(例えばジフェニルカーボネート)もしくは環式カーボネート(例えばプロピレンカーボネート)との反応生成物が挙げられる。ポリエステルポリオールとしては、二価アルコールと二塩基性カルボン酸との反応生成物が挙げられるが、耐加水分解性向上の為には、エステル結合間距離が長い方が好ましく、いずれも長鎖成分の組み合わせが望ましい。
二価アルコールとしては、特に限定はしないが、例えばエチレングリコール、1,3−および1,2−プロピレングリコール、1,4−および1,3−および2,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサングリコール、1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、1,4−ビス−(ヒドロキシメチル)−シクロヘキサン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ジブチレングリコール等が挙げられる。
二塩基性カルボン酸としては、脂肪族、脂環族、芳香族および/または複素環式のものがあるが、生成する末端NCOプレポリマーを液状または低溶融粘度とする必要上から、脂肪族や脂環族のものが好ましく、芳香族系を適用する場合は脂肪族や脂環族のものとの併用が好ましい。これらカルボン酸としては、限定はしないが、例えばコハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸(o−、m−、p−)、ダイマー脂肪酸、例えばオレイン酸、等が挙げられる。これらポリエステルポリオールとしては、カルボキシル末端基の一部を有することもできる。例えば、ε−カプロラクトンの様なラクトン、またはε−ヒドロキシカプロン酸の様なヒドロキシカルボン酸のポリエステルも使用することができる。
低分子ポリオールとしては、前述のポリエステルポリオールを製造するのに用いられる二価アルコールが挙げられるが、本発明の低分子ポリオールとは、ジエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオールおよび1,6−ヘキサメチレングリコールのいずれか1種またはそれらの混合物を用いることが好ましい。
イソシアネート成分は、注型成形時に必要とされるポットライフに応じて適宜に選定されると共に、生成する末端NCOプレポリマーを低溶融粘度とすることが必要である為、単独または2種以上の混合物で適用される。それらの具体例としては、特に限定はしないが、2,4−および/または2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−、2,4’−および/または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−およびm−フェニレンジイソシアネート、ダイメリルジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニル−4,4’−ジイソシネート、1,3−および1,4−テトラメチルキシリデンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−および1,4−ジイソシアネート、1−イソシアナト−3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(=イソホロンジイソシアネート)、ビス−(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン(=水添MDI)、2−および4−イソシアナトシクロヘキシル−2’−イソシアナトシクロヘキシルメタン、1,3−および1,4−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、ビス−(4−イソシアナト−3−メチルシクロヘキシル)メタン、等が挙げられる。
本発明で使用される有機ジアミン化合物としては、特に限定されないが、例えば、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、クロロアニリン変性ジクロロジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタン、トリメチレングリコール−ジ−p−アミノベンゾエート、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミン等が挙げられる。
ポリウレタン樹脂を発泡させる場合、その発泡方法は化学的な発泡剤による発泡、機械的な泡を混入させる発泡および微小中空体の混入または熱によって微小中空体となる前駆体の混入、これらの共用であってもよいものである。これらの発泡方法で本発明における研磨パッドに使用する微細発泡体とする。前記微細発泡体の平均気泡径は、70μm以下であることが好ましく、更に好ましくは50μm以下である。平均気泡径が70μm以下であれば、プラナリティ(平坦性)が良好となる。
微小凸状部を形成する方法としては、感光性樹脂を露光、現像する方法、機械切削する方法、金型に樹脂を流し込む方法、プレス板でプレスする方法、レーザー光を用いる方法等が挙げられる。
本発明における研磨領域の比重が、0.5〜1.0g/cmであることが好ましい。比重が0.5g/cm未満の場合、研磨領域の表面の強度が低下し、被研磨物のプラナリティ(平坦性)が悪化し、また、1.0g/cmより大きい場合は、研磨領域表面での微細気泡の数が少なくなり易く、プラナリティは良好であるが、研磨速度が悪化してしまうため好ましくない。
本発明における研磨領域の硬度は、アスカーD硬度計にて、45〜80であることが好ましい。上記硬度が45度未満の場合、被研磨物のプラナリティ(平坦性)が悪化し、また、80度より大きい場合は、プラナリティは良好であるが、被研磨物のユニフォミティ(均一性)が悪化してしまう。
本発明における研磨領域の圧縮率は、0.5〜5.0%であることが好ましい。上記範囲に圧縮率があることにより、プラナリティとユニフォミティを両立させることが可能となる。
本発明における研磨領域の圧縮回復率が、50〜100%であることが好ましい。圧縮回復率がこの範囲を逸脱する場合、被研磨物による繰り返しの荷重が研磨中に研磨領域にかかるにつれて、研磨層厚みに大きな変化が現れ、研磨特性の安定性が悪化してしまうため好ましくない。
本発明における研磨領域の貯蔵弾性率が、測定温度40℃、測定周波数1Hzにおいて、200MPa以上であることが好ましい。貯蔵弾性率とは、微細発泡体に、動的粘弾性測定装置で引っ張り試験用治具を用い、正弦波振動を加え測定した弾性率のことをいう。貯蔵弾性率が200MPa未満の場合、研磨領域の表面の強度が低下し、被研磨物のプラナリティ(平坦性)が悪化してしまうため好ましくない。
本発明における研磨パッドは、研磨の際に必要であれば研磨領域表面の目立てであるドレッシングを施してもよいが、ドレッサー屑によるスクラッチを防止したり、研磨パッドの寿命が長くなるため、ドレスを行わないドレスレスでの研磨が望ましい。
また、本発明における研磨層の加工方法により、研磨層の厚みバラツキは100μm以下であることが好ましい。厚みバラツキが100μmを越えるものは、研磨層に大きなうねりを持ったものとなり、被研磨物に対する接触状態が異なる部分ができ、研磨特性に影響を与える。また、研磨層の厚みバラツキを解消するため、一般的には、研磨初期に研磨層表面をダイヤモンド砥粒が電着又は、融着させたドレッサーを用いてドレッシングするが、上記範囲を超えたものは、ドレッシング時間が長くなり、生産効率を低下させるものとなる。
比重測定方法
JIS Z8807−1976に準拠して行った。4cm×8.5cmの短冊状(厚み:任意)に切り出したものを比重測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定には比重計(ザルトリウス社製)を用いた。
硬度測定方法
JIS K6253−1997に準拠して行った。2cm×2cm(厚み:任意)の大きさに切り出したものを硬度測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定時には、試料を重ね合わせ、厚み6mm以上とした。硬度計(高分子計器社製 アスカーD型硬度計)を用い、硬度を測定した。
圧縮率・圧縮回復率測定方法
直径7mmの円(厚み:任意)に切り出したものを圧縮率・圧縮回復率測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で40時間静置した。測定には熱分析測定器 TMA(SEIKO INSTRUMENTS製 SS6000)を用い、圧縮率と圧縮回復率を測定した。また、圧縮率と圧縮回復率の計算式は以下の通りである。
Figure 0004806160
[式中、T1は研磨層に無負荷状態から30KPa(300g/cm)の応力の負荷を60秒間保持した時の研磨層厚みであり、T2はT1の状態から180KPa(1800g/cm)の応力の負荷を60秒間保持した時の研磨層厚みである。]
Figure 0004806160
[式中、T1は研磨層に無負荷状態から30KPa(300g/cm)の応力の負荷を60秒間保持した時の研磨層厚みであり、T2はT1の状態から180KPa(1800g/cm)の応力の負荷を60秒間保持した時の研磨層厚みであり、T3はT2の状態から無負荷状態で60秒間保持し、その後、30KPa(300g/cm)の応力の負荷を60秒間保持した時の研磨層厚みである。]
本発明の研磨パッドを使用して、研磨パッドの表面に対して研磨スラリを供給しながら、被研磨体を所望の研磨圧で押し付けながら回転させて前記研磨パッドの移動方向に対して交差する方向に揺動させることによって、前記研磨パッドの表面と被研磨体の表面との間に供給されたスラリの化学的および機械的な作用によって被研磨体の表面を研磨する方法で被研磨体が半導体ウエハである研磨方法であり、この半導体の研磨において本発明の研磨パッドがもっとも効果を発揮する。また本発明は、前記方法で研磨され製造された半導体デバイスに及ぶものである。
以下、本発明の効果を具体的に示す実施例等について説明する。但し、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、実施例等における評価項目は以下のようにして測定した。
(研磨特性の評価)
研磨装置としてSPP600S(岡本工作機械社製)を使用し、作製した研磨パッドを用いて、研磨特性として研磨レートおよび面内均一性の評価を行った。
(1)研磨レート
研磨レート(Å/分)は、8インチのシリコンウエハに熱酸化膜を1μm製膜したものを、約0.5μm研磨して、このときの時間から算出した。酸化膜の膜厚測定には、干渉式膜厚測定装置(大塚電子社製)を用いた。研磨条件としては、スラリとしてシリカスラリー(SS12、キャボット社製)を研磨中に150ミリリットル/分にて添加した。研磨荷重としては350g/cm、研磨定盤回転数35rpm、ウエハ回転数30rpmとした。
(2)面内均一性
面内均一性は、ウエハの任意25点の膜厚測定値より下記式により算出した。なお、面内均一性の値が小さいほどウエハ表面の均一性が高いことを表す。
Figure 0004806160
(3)微小凸状部の頂部における直径もしくは最も長い部分の平均長さ(r)
微小凸状部の頂部が、真円の場合は直径を、楕円の場合は長軸を、正方形の場合は対角線を、長方形の場合は対角線を、ひし形の場合は対角線の長い方を、多角形の場合は対角線の中で最も長いものをr1とした。rの測定には、デジタル顕微鏡VH‐6300(キーエンス社製)を用い、隣り合う3つの凸状部の3点のr1の平均値をrとした。
(4)微小凸状部同士の間隔(p)
隣り合う微小凸状部同士の最も近い距離をp1とした。pの測定には、デジタル顕微鏡VH‐6300(キーエンス社製)を用い、隣り合う3つの凸状部の3点のp1の平均値をpとした。
参考例1
光硬化性樹脂を用い、厚み1.27mmのシートを成形し、ネガフィルム上から露光した後、現像により未露光部を溶解、乾燥し、図3に示すような以下のパターンを有する直径61cmの研磨シートを作製した。
・研磨シートの中心部と中央部である中心から半径235mm以内の部分:微小凸状部の直径(r)が400μm、前記微小凸状部同士の間隔(p)が400μm、高さが400μmの円柱状の微小凸状部
・研磨シートの周辺部である前記中心部と中央部以外の研磨シート周辺部:微小凸状部の直径(r)が100μm、前記微小凸状部同士の間隔(p)が400μm、高さが400μmの円柱状の微小凸状部
得られた研磨シートを、パターン作製面と反対の面にラミネーターを使用して、両面テープ(積水化学工業社製、ダブルタックテープ)を貼り、更に、コロナ処理をしたクッションシート(東レ社製、ポリエチレンフォーム、トーレペフ、厚み0.8mm)の表面をバフ掛け、ラミネーターを使用して前記シートに貼り合せた。更にクッションシートの他面にラミネーターを使用して両面テープを貼り合せて研磨パッドを作製した。
参考例2
光硬化性樹脂を用い、厚み1.27mmのシートを成形し、ネガフィルム上から露光した後、現像により未露光部を溶解、乾燥し、図4に示すような以下のパターンを有する直径61cmの研磨シートを作製した。
・研磨シートの中心部と中央部である中心から半径235mm以内の部分:微小凸状部の直径(r)が400μm、前記微小凸状部同士の間隔(p)が100μm、高さが400μmの円柱状の微小凸状部
・研磨シートの周辺部である前記中心部と中央部以外の研磨シート周辺部:微小凸状部の直径(r)が400μm、前記微小凸状部同士の間隔(p)が400μm、高さが400μmの円柱状の微小凸状部
得られた研磨シートを用いて、参考例1と同様の方法により研磨パッドを作製した。
(実施例3)
光硬化性樹脂を用い、厚み1.27mmのシートを成形し、ネガフィルム上から露光した後、現像により未露光部を溶解、乾燥し、図5に示すような以下のパターンを有する直径61cmの研磨シートを作製した。
・研磨シートの中心部と中央部である中心から半径235mm以内の部分:微小凸状部の直径(r)が400μm、前記微小凸状部同士の間隔(p)が100μm、高さが400μmの円柱状の微小凸状部
・研磨シートの周辺部である前記中心部と中央部以外の研磨シート周辺部:微小凸状部の直径(r)が100μm、前記微小凸状部同士の間隔(p)が400μm、高さが400μmの円柱状の微小凸状部
得られた研磨シートを用いて、参考例1と同様の方法により研磨パッドを作製した。
(参考例4)
光硬化性樹脂を用い、厚み1.27mmのシートを成形し、ネガフィルム上から露光した後、現像により未露光部を溶解、乾燥し、下記のようなパターンを有する直径61cmの研磨シートを作製した。
・研磨パッドの中心から半径55mmにあたる部分:微小凸状部の直径(r)が400μm、前記微小凸状部同士の間隔(p)が400μm、高さが400μmの円柱状の微小凸状部
・それ以外の部分:微小凸状部同士の間隔(p)が400μm、高さが400μmの円柱状の微小凸状部で直径(r)は以下の4つの式および図6で表わされる。
得られた研磨シートを用いて、参考例1と同様の方法により研磨パッドを作製した。
Figure 0004806160
参考例5
光硬化性樹脂を用い、厚み1.27mmのシートを成形し、ネガフィルム上から露光した後、現像により未露光部を溶解、乾燥し、下記のようなパターンを有する直径61cmの研磨シートを作製した。
・研磨パッドの中心から半径55mmにあたる部分:微小凸状部の直径(r)が400μm前記微小凸状部同士の間隔(p)が400μm、高さが400μmの円柱状の微小凸状部
・それ以外の部分:直径(r)が400μm、高さが400μmの円柱状の微小凸状部。
なお微小凸状部同士の間隔(p)は以下の4つの式および図7で表わされる。
得られた研磨シートを用いて、参考例1と同様の方法により研磨パッドを作製した。
Figure 0004806160
(実施例6)
光硬化性樹脂を用い、厚み1.27mmのシートを成形し、ネガフィルム上から露光した後、現像により未露光部を溶解、乾燥し、下記のようなパターンを有する直径61cmの研磨シートを作製した。
・研磨パッドの中心から半径55mmにあたる部分:微小凸状部の直径(r)が400μm前記微小凸状部同士の間隔(p)が400μm、高さが400μmの円柱状の微小凸状部
・それ以外の部分:高さが400μmの円柱状の微小凸状部。
なお微小凸状部の直径(r)は以下の4つの式および図8で表わされ、微小凸状部同士の間隔(p)は以下の4つの式および図9で表わされる。
得られた研磨シートを用いて、参考例1と同様の方法により研磨パッドを作製した。
Figure 0004806160
Figure 0004806160
(比較例1)
光硬化性樹脂を用い、厚み1.27mmのシートを成形し、ネガフィルム上から露光した後、現像により未露光部を溶解、乾燥し、図10に示すようなパターンを有する直径61cmの研磨シートを作製した。即ち、研磨シートの中心部から周辺部まで、微小凸状部の直径、間隔および高さのすべてが400μmと同じである。
・研磨シートの中心部と中央部である中心から半径235mm以内の部分:微小凸状部の直径(r)が400μm、前記微小凸状部同士の間隔(p)が400μm、高さが400μmの円柱状の微小凸状部
・研磨シートの周辺部である前記中心部と中央部以外の研磨シート周辺部:微小凸状部の直径(r)が400μm、前記微小凸状部同士の間隔(p)が400μm、高さが400μmの円柱状の微小凸状部
得られた研磨シートを用いて、参考例1と同様の方法により研磨パッドを作製した。
実施例3および6並びに比較例1の研磨パッドを上記方法により評価した。その結果を表1に示す。
Figure 0004806160
上記表1の結果から明らかなように、実施例3および6の本発明の研磨パッドは、比較例1の研磨パッドに比べて、研磨レートが大きくて良好であり、面内均一性が小さくてウエハ表面の均一性が高いことがわかる。
更に、実施例3および6の研磨パッドは、研磨中にウエハがホルダーから離脱することなく、研磨終了時においてもウエハを研磨パッドから容易に離脱させることができた。これに対して、比較例1の研磨パッドは、研磨中にウエハがホルダーから離脱し、研磨終了時にウエハを研磨パッドから離脱させるのが困難であった。
本発明の研磨パッドの1つの実施態様の概略平面図である。 本発明の研磨パッドの別の実施態様の概略平面図である。 本発明の参考例1の研磨パッドの概略平面図である。 本発明の参考例2の研磨パッドの概略平面図である。 本発明の実施例3の研磨パッドの概略平面図である。 本発明の参考例4の研磨パッドにおける研磨パッド中心からの距離(d)と微小凸状部の直径(r)の関係を表わすグラフ図である。 本発明の参考例5の研磨パッドにおける研磨パッド中心からの距離(d)と微小凸状部同士の間隔(p)の関係を表わすグラフ図である。 本発明の実施例6の研磨パッドにおける研磨パッド中心からの距離(d)と微小凸状部の直径(r)の関係を表わすグラフ図である。 本発明の実施例6の研磨パッドにおける研磨パッド中心からの距離(d)と微小凸状部同士の間隔(p)の関係を表わすグラフ図である。 比較例1の研磨パッドの概略平面図である。
符号の説明
1 … 研磨パッド
2 … 微小凸状部
a … 研磨パッドの研磨面における中心部
b … 研磨パッドの研磨面における中央部
c … 研磨パッドの研磨面における周辺部

Claims (8)

  1. 研磨面に微小凸状部を多数有する研磨パッドであって、前記微小凸状部の頂部がすべて研磨面において同一高さを有しており、該頂部の面積において研磨パッドの単位面積における頂部の面積総計(sA)の占める平均比率が研磨パッドの領域によって異なり、該微小凸状部の頂部の形状の直径もしくは最も長い部分の平均長さ(r)が、研磨パッドの中心部と中央部で同じで、中心部と中央部に比して周辺部が小さく、微小凸状部同士の間隔(p)が、研磨パッドの中心部と中央部で同じで、中心部と中央部に比して周辺部が大きいことを特徴とする、化学的機械研磨で半導体ウエハを研磨するために使用される円板状の研磨パッド。
  2. 研磨面に微小凸状部を多数有する研磨パッドであって、前記微小凸状部の頂部がすべて研磨面において同一高さを有しており、該頂部の面積において研磨パッドの単位面積における頂部の面積総計(sA)の占める平均比率が研磨パッドの領域によって異なり、該微小凸状部の頂部の形状の直径もしくは最も長い部分の平均長さ(r)が、研磨パッドの中心部において小さく、中央部において大きく、周辺部において小さく、微小凸状部同士の間隔(p)が、研磨パッドの中心部において大きく、中央部において小さく、周辺部が大きいことを特徴とする、化学的機械研磨で半導体ウエハを研磨するために使用される円板状の研磨パッド。
  3. 微小凸状部の頂部の形状が、真円、楕円、正方形、長方形、ひし形、多角形であることを特徴とする請求項1または2に記載の研磨パッド。
  4. 微小凸状部の頂部の形状の直径もしくは最も長い部分の平均長さ(r)が50μm〜2mmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の研磨パッド。
  5. 研磨パッドが無発泡の樹脂からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の研磨パッド。
  6. 微小凸状部の頂部面積の総和の前記研磨パッド全体の面積に占める割合が20〜90%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の研磨パッド。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の研磨パッドを用い、化学的機械研磨することを特徴とする研磨方法。
  8. 請求項に記載の研磨方法を用いて製造されることを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
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