JP4805002B2 - 鋼管を使用した土留め構造体、その構築方法及びシールドマシンの発進到達工法 - Google Patents
鋼管を使用した土留め構造体、その構築方法及びシールドマシンの発進到達工法 Download PDFInfo
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Description
ゲート用鋼板103が鋼管101の内側に在るので、ゲート用鋼板103に土水圧がかかった場合、その土水圧を鋼管101の外周面101aではなく内周面101bとの間又は内側に構築した支持部105で受けることになる。このため、これらのゲート用鋼板のシール部に高い止水性が要求され、そのために構造が大がかりとなる。
ここで、「シールドマシン」とは、その本体にジャッキが装備されている所謂シールドマシンに限らず、ジャッキが本体とは別体で例えば立坑内にジャッキが設けられて元押し機構になっている推進機も含む意味で使われている。
本発明の第3の態様によれば、ゲート用鋼板は鋼管に仮止めされているので、ゲート用鋼板は鋼管と一緒に移動し、鋼管を打設する際にゲート用鋼板が鋼管から取り残されることがない。打設完了後に仮止めを解くことで、ゲート用鋼板はスライド可能となる。
本発明の第9の態様によれば、第8の態様と同様の作用効果が得られる。
(1)土留め構造体の構造(図1、図2参照)
図1は土留め構造体の概略を示した要部斜視図、図2は土留め構造体を示す概略平面図である。
この土留め構造体1は、トンネル施工に先立って構築され、シールドマシンの発進部または到達部の立坑の側壁として使用されるもので、リング状の複数の鋼管2を上下に連結しながら地盤中に打設して行くことによって形成される。具体的には、リング状鋼管2を、図示してない専用の機械により揺動・回転圧入・切削し、このリング状鋼管2を上下に繋いで打設して行き、円形の発進立坑・到達立坑を構築する(以下「立坑構築工法」という)。
図8はシールドマシン3の発進の手順を6段階に分けた前半の3段階(a)〜(c)を示す側断面図、図9は同上、後半の3段階(d)〜(f)を示す側断面図である。
シールドマシン3の発進到達工法は、複数のリング状鋼管2を連結しながら地盤中に打設して行くことによって構築される土留め構造体1によって形成される発進用の立坑からシールドマシン3を発進させ、あるいは同様の構成の土留め構造体1によって形成される到達用の立坑に対してシールドマシン3を到達させる工法である。
シールドマシン投入工程では、図8(c)に示すように、シールドマシン3の発進部位の周囲に坑口コンクリート19を打設し、養生、固化させた後、坑口コンクリート19の端面にパッキン20を設置して、エントランス4を完成させる。そして、シールドマシン3を地上から降ろして立坑である鋼管2内に投入し、シールドマシン3を上下方向の所定の発進位置に位置させる。
先ず、締結手段のボルト7(図7)を外すことにより、二重鋼管部8において開口部5を覆って鋼管2の外側に位置するゲート用鋼板6の仮止めを解除する。これにより、ゲート用鋼板6は上方にスライド可能になる。
ゲート用鋼板6の引抜き工程では、上記チャンバー22内の圧力と切羽側の土水圧とのバランスを確保した状態のまま、ゲート用鋼板6を上方に引き抜く。この状態では、シールドマシン3の本体側胴部23にパッキン20が撓み変形しながら当接したままであるため、立坑の内部空間とは遮断されて側圧のバランスが確保される。
シールドマシン発進工程では、シールドマシン3を作動状態とし、シールドマシン3を所定の速度で推進させながらカッターフェイス21を回転させて、シールドマシン3を発進用の立坑の開口部5から発進させる。尚、この状態でも上記の切羽側の土水圧とのバランスはそのまま保たれているから、従来のように地盤改良を行ったり防護工を設置することなく、直接シールドマシンを発進させることが可能である。
本願発明に係る鋼管を使用した土留め構造体についての実施例2を以下説明する。
上記の実施例1,2では、打設される鋼管2に予めシールドマシン通過用の開口部5を設けると共に、この開口部5を覆って鋼管2の外側に密接状態で重ね合わせてゲート用鋼板6を配置し、鋼管2とゲート用鋼板6からなる二重鋼管部8を設けたが、打設後において実際の開口部5を形成することもできる。
上記実施例では、シールドマシンの発進部についての具体的な説明をしたが、シールドマシンの到達部にも同様に本発明を適用することができる。この到達部の場合、切羽側の土水圧に対する前記圧力バランスの取り方が発進部とは異なるが、それも凍結等の公知の方法(特開2004-270252号公報)を用いることができる。
Claims (9)
- 鋼管を地盤中に打設することによって形成される土留め用の構造体であって、
前記鋼管の一部にシールドマシン通過用の開口部が設けられ、
前記開口部を覆って前記鋼管の外側に密接状態で重ね合わせるようにゲート用鋼板が配置され、これにより前記鋼管と前記ゲート用鋼板からなる二重鋼管部が形成され、
前記ゲート用鋼板は鋼管の外側をスライドして前記開口部の位置から退避可能に構成されていることを特徴とする鋼管を使用した土留め構造体。 - 鋼管を地盤中に打設することによって形成される土留め用の構造体であって、
前記鋼管の一部にシールドマシン通過用の開口部となるべき部位を覆って、前記鋼管の外側に密接状態で重ね合わせるようにゲート用鋼板が配置され、これにより前記鋼管と前記ゲート用鋼板からなる二重鋼管部が設けられており、
前記ゲート用鋼板は鋼管の外側をスライドして前記開口部の位置から退避可能に構成されていることを特徴とする鋼管を使用した土留め構造体。 - 請求項1又は2において、前記ゲート用鋼板は前記鋼管に仮止めされていることを特徴とする鋼管を使用した土留め構造体。
- 請求項1から3のいずれか1項において、前記鋼管が、全周回転による圧入を容易とするための刃口を下端に有し、この刃口の鋼管外周表面からの半径方向の突出量の幅内に前記ゲート用鋼板の肉厚が収まるように、前記ゲート用鋼板の材料に高強度の材料が用いられていることを特徴とする鋼管を使用した土留め構造体。
- 複数のリング状の鋼管を連結しながら地盤中に打設して行くことによって土留め用の構造体を形成する土留め構造体の構築方法であって、
前記鋼管の一部にシールドマシン通過用の開口部が設けられ、前記開口部を覆って前記鋼管の外側に密接状態で重ね合わせるようにゲート用鋼板が配置され、これにより前記鋼管と前記ゲート用鋼板からなる二重鋼管部が形成され、前記ゲート用鋼板は鋼管の外側をスライドして前記開口部の位置から退避可能に構成されている前記二重管部を有する鋼管を地盤中に打設することを特徴とする土留め構造体の構築方法。 - 複数のリング状の鋼管を連結しながら地盤中に打設して行くことによって土留め用の構造体を形成する土留め構造体の構築方法であって、
前記鋼管の一部にシールドマシン通過用の開口部となるべき部位を覆って、前記鋼管の外側に密接状態で重ね合わせるようにゲート用鋼板が配置され、これにより前記鋼管と前記ゲート用鋼板からなる二重鋼管部が設けられており、前記ゲート用鋼板は鋼管の外側をスライドして前記開口部の位置から退避可能に構成されている前記二重管部を有する鋼管を地盤中に打設することを特徴とする土留め構造体の構築方法。 - 請求項5または6に記載された土留め構造体の構築方法によって前記二重鋼管部を有する前記鋼管による土留め構造体を構築した後、前記ゲート用鋼板の切羽側となる外側とその反対側となる内側との圧力バランスを図った状態で、前記ゲート用鋼板をスライドさせて引き抜き、切羽を開放することなく直接シールドマシンを発進到達させるようにしたことを特徴とするシールドマシンの発進到達工法。
- 請求項7において、前記鋼管の内側の前記開口部の周りに坑口コンクリートとパッキンとによるエントランスを設備する工程と、前記エントランスのチャンバー内の圧力を切羽側の土水圧とバランスさせて圧力バランスを図る工程と、前記ゲート用鋼板を引き抜き、切羽を開放することなく直接シールドマシンを発進させる工程を含むことを特徴とするシールドマシンの発進到達工法。
- 請求項7において、前記二重鋼管部の前記開口部となるべき部位にガスバーナ等の開口用手段にて実際の開口部を形成する工程と、前記開口部の周りに坑口コンクリートとパッキンとによるエントランスを設備する工程と、前記エントランスのチャンバー内の圧力を切羽側の土水圧とバランスさせて圧力バランスを図る工程と、前記ゲート用鋼板を引き抜き、切羽を開放することなく直接シールドマシンを発進させる工程を含むことを特徴とするシールドマシンの発進到達工法。
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