JP4804475B2 - カルバペネム化合物 - Google Patents

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Description

本発明は、2−(置換メルカプト)−1β−メチル−カルバペネム系抗生物質の製造中間体である、新規カルバペネム化合物に関する。
本願は、2005年11月2日に出願された特願2005−319343号に基づいて優先権を主張し、その内容をここに援用する。
1976年にチエナマイシンが発見されて以来、カルバペネム系抗生物質の合成研究が精力的になされ、イミペネムを始めとして、多くの優れた抗菌活性を持つカルバペネム化合物が開発された。しかし、これらのカルバペネム化合物の多くは腎デヒドロぺプチターゼ−I(DHP−I)により容易に代謝されてしまう欠点を有していた。
そのため、DHP−Iに対する安定性向上を目指した研究が精力的に行われ、1984年にメルク社の研究グループにより、優れた抗菌活性を維持しつつ、化学的、物理的にも安定で、しかもDHP−Iに対しても優れた抵抗性を併せ持つ1β−メチルカルバペネム系化合物が開発された。
これ以降、多くの研究グループにより、カルバペネム骨格の2位に置換メルカプタンが導入された、2−(置換メルカプト)−1β−メチル−カルバペネム系抗生物質が開発され、一部は実用化されるに至っている。
このような化合物として、例えば、次式に示すL−627(biapenem):
次式に示すS4661(doripenem):
次式に示すSM7338(meropenem):
等が開発されている。
ところで、従来、これらの2−(置換メルカプト)−1β−メチル−カルバペネム系抗生物質は、下記反応式に示す一般的に知られた方法により製造されている。
〔式中、Rは薬学的に許容されるエステル基、または容易に除去できるカルボキシル基の保護基を表し、R及びRはそれぞれ独立して、(ハロゲン原子、アルキル基、シアノ基、ニトロ基等)で置換されていてもよいフェニル基;またはハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C6アルキル基;等を表し、Xは塩素、臭素等のハロゲン原子を表す。〕
すなわち、式(II)で示される化合物を、アセトニトリル等の適当な溶媒中、ジイソプロピルエチルアミン等の塩基の存在下、式(III)で示される化合物と反応させることにより、式(I)で表されるリン酸エステル化合物へ誘導した後、さらにメルカプタン類とを反応させることにより、最終生成物を得ている。
(上記式中、Rは薬学的に許容されるエステル基、または容易に除去できるカルボキシル基の保護基を表し、R及びRはそれぞれ独立して、(ハロゲン原子、アルキル基、シアノ基、ニトロ基等)で置換されていてもよいフェニル基;またはハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C6アルキル基;等を表し、Xは塩素、臭素等のハロゲン原子を表す。)
上記製造方法において、式(I)で示される化合物は、2−(置換メルカプト)−1β−メチル−カルバペネム系抗生物質を製造する上で重要な製造中間体である。このものは、特に工業的な規模での生産を前提とする場合においては、高純度で取り扱いが容易な結晶状態のものが好ましい。
前記式(I)で示される化合物に関しては、例えば、特許文献1には、式(Ib)で示される化合物(以下、「化合物(Ib)」という)が結晶状態で単離できることが記載されている。またこの文献には、この化合物は結晶状態の安定性に優れ、バルク原料として有用である旨も記載されている。しかし、反応させる器質によっては、化合物(Ib)のジフェニルリン酸部の反応性が相対的に乏しく、リン酸脱離能が低いという問題があった。
また、化合物(Ib)においては、カルボキシル保護基としてp−ニトロベンジル基が用いられている。この基は通常パラジウムカーボンを触媒とした接触水素還元法により容易に除去できるものである。しかしながら、工業的プロセスにおいてはパラジウムカーボンの濾過や水素の使用は発火の危険が大きく好まれない。また、p−ニトロベンジル基を用いる場合には製造コストが相対的に高くなる。従って、カルボキシル基の保護基として、p−ニトロベンジル基に代えて、より安価で、より効率良くかつ安全に除去できる保護基が望まれていた。
本発明に関連して、特許文献2には、前記式(I)において、R1がアリル基である化合物の例が記載されているが、具体的な合成例はほとんど記載されていない。
特開平4−330085号公報 特開平4−217985号公報
本発明は、上記した従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、2−(置換メルカプト)−1β−メチル−カルバペネム系抗生物質の製造中間体であって、取り扱いが容易で、安価であり、かつ、リン酸エステル部の反応性が高く、容易にリン酸エステル部を脱離させることができる新規カルバペネム化合物を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく、2−(置換メルカプト)−1β−メチル−カルバペネム系抗生物質の有用な製造中間体について鋭意研究した。その結果、下記式(Ia)で示される化合物が特異的に結晶化すること、反応させる基質によっては、式(Ia)で示される化合物のリン酸エステル部の反応性が高く、リン酸エステル部を容易に脱離させることができること、及び、式(Ia)で示される化合物のカルボキシル基の保護基を容易に脱離させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、下記式(Ia)
で示されるカルバペネム化合物が提供される。
本発明のカルバペネム化合物においては、結晶形態を有することが好ましく、面間隔(Å)として、15.64、9.93、6.83、6.52、5.44、5.01、4.72、4.50、4.33、4.24、3.98、3.85、3.57、3.41、3.31、3.10、2.76、2.67にピークを有する粉末X線回折パターンを有する結晶形態であることがより好ましい。
本発明化合物は、これまでカルバペネム骨格を有する製造中間体として知られている結晶状態のバルク原料である、化合物(Ib)と同様に安定である。
また、本発明化合物は、反応させる基質によっては、化合物(Ib)に比してリン酸エステル部の反応性が高く、また、カルボキシル基の保護基として、比較的安価で、かつ、除去が容易であるアリール基が結合した化合物である。
従って、本発明化合物はカルバペネム骨格を有する抗生物質のより優れた製造中間体となり得る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、前記式(Ia)で示されるカルバペネム化合物〔化合物名:アリル−(1R,5R,6S)−2−[ビス(2,2,2−トリクロロエチル)ホスホリルオキシ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−カルバペネム−3−カルボキシレート、以下、「本発明化合物」又は「化合物(Ia)」という。〕である。
この化合物は新規物質である。
本発明化合物においては、結晶形態を有することが好ましく、粉末X線回折パターンにおいて、面間隔(Å)として、15.64、9.93、6.83、6.52、5.44、5.01、4.72、4.50、4.33、4.24、3.98、3.85、3.57、3.41、3.31、3.10、2.76、2.67に、特徴的なピークを有することがより好ましい。
本発明化合物は、本発明化合物と類似の骨格を有する公知化合物を製造する方法と同様にして製造することができる。
例えば、下記式に示すように、式(IIa)で示される化合物〔化合物名:アリル(1R,5R,6S)−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−2−オキソ−カルバペネム−3−カルボキシレート、以下、「化合物(IIa)」という。〕を、適当な有機溶媒中、塩基の存在下、式(IV)で示されるビス(2,2,2−トリクロロエチル)リン酸ハライド(以下、「ビス(2,2,2−トリクロロエチル)リン酸ハライド(IV)」という)とを反応させることで製造することができる。
ここで用いるビス(2,2,2−トリクロロエチル)リン酸ハライド(IV)としては、ビス(2,2,2−トリクロロエチル)リン酸クロライド、ビス(2,2,2−トリクロロエチル)リン酸ブロマイド等が挙げられる。
用いるビス(2,2,2−トリクロロエチル)リン酸ハライド(IV)の使用量は、式(IIa)で示される化合物1モルに対して、通常1〜5倍モルである。
用いる塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の金属水酸化物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、マグネシウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド等の金属アルコキシド;水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウム等の金属水素化物;ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン等の3級アミン;ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、ピコリン、ルチジン等の芳香族アミン;1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン(DBU)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.0]オクタン(Dabco)等の脂環式環状アミン;等が挙げられる。
これらの塩基は一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
塩基の使用量は、ビス(2,2,2−トリクロロエチル)リン酸ハライド(IV)1モルに対して、通常1〜5倍モルである。
用いる有機溶媒としては、反応に不活性なものであれば特に制限されず、例えば、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセタミド等のアミド類;テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル類;アセトニトリル等のニトリル類;等が挙げられる。
有機溶媒の使用量は、式(IIa)で示される化合物1gに対して、通常0.1〜100gである。
反応は、−50℃から用いる溶媒の沸点までの温度範囲、好ましくは−20℃から+40℃の温度範囲で円滑に進行する。
反応時間は、反応規模にも依存するが、通常、数分から数十時間である。
反応終了後は、有機合成化学における通常の後処理操作等を行い、必要に応じて分離・精製操作を行うことにより、目的とする化合物(Ia)を単離することができる。
目的物の構造は、IRスペクトル、NMRスペクトル、マススペクトル等の公知の分析手段により確認することができる。
本発明においては、化合物(Ia)を結晶形態で得ることが好ましい。化合物(Ia)を結晶形態で得るためには、例えば、以下の(i)、(ii)に示す方法を採用できる。
(i)上記反応液を有機合成化学における通常の後処理操作を施すことにより得られる反応混合物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離・精製し、目的物を含むフラクションを濃縮し、濃縮物を酢酸エチルに溶解し、これにn−ヘキサンを加え冷却する方法。
(ii)反応液に水を加えて分液し、分取した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後濃縮し、得られた濃縮物に酢酸エチルとn−へキサンとの混合溶媒を加え、全体を冷却する方法。
出発原料である化合物(IIa)は公知化合物であり、公知の製造方法により得ることができる。例えば、下記式(Va)で示される化合物(以下,「化合物(Va)」という)を、ロジウムオクタネート等の存在下に、閉環させることによって製造できる。
またこの場合には、化合物(Va)の閉環反応を行った後、得られた反応液に塩基及びビス(トリクロロエチル)リン酸ハライド(IV)を添加して反応させ、目的とする化合物(Ia)を得ることができる。
この方法による場合においても、上述の(i)又は(ii)に示す方法により、式(Ia)で示される化合物の結晶を単離することができる。
本発明化合物は、上記のように結晶として単離して使用することが好ましいが、単離することなく、そのまま次工程に使用することもできる。
以上のようにして結晶形態で得られる式(Ia)で示される化合物は、後述する実施例からも明らかなように、粉末X線回折パターンにおいて、面間隔(Å)として、15.64、9.93、6.83、6.52、5.44、5.01、4.72、4.50、4.33、4.24、3.98、3.85、3.57、3.41、3.31、3.10、2.76、2.67に特徴的なピークを有し、その結晶状態において非常に安定である。
本発明化合物は、これまでカルバペネム骨格を有する中間体として知られている結晶状態のバルク原料(化合物(Ib))と同様に安定であり、化合物(Ib)に比して、反応させる基質によっては、リン酸エステル部の反応性が高く、また、カルボキシル基の保護基として、比較的安価で、かつ、除去が容易なアリール基が結合した化合物である。
従って、化合物(Ib)に比べ、カルバペネム骨格を有する抗生物質のより優れた製造中間体となり得る。
以下実施例により、本発明を更に詳細に説明する。
(実施例1)
化合物(Va)3.11gを酢酸エチル20mlに溶解し、これにロジウムオクタネートダイマー40.3mgを40℃で添加した。この溶液を50℃から54℃に加熱し、この温度で40分撹拌した後、氷冷下でビス(2,2,2−トリクロロエチル)リン酸クロライド4.07g、及び4−(ジメチルアミノ)ピリジン13.7mgを添加し、−5℃から0℃でジイソプロピルエチルアミン1.45gを15分かけ滴下し、滴下終了後、−5℃から−3℃で30分撹拌した。
反応液を水10mlで2回、10%食塩水10mlで1回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮した。得られた褐色油状残渣を酢酸エチル15mlに溶解し、n−へキサン40mlを室温で滴下した。0℃で1時間撹拌し、析出した薄褐色粉末固体をろ取し、真空乾燥することにより、粗結晶を約6.0g得た。
得られた粗結晶を25mlの酢酸エチルに加熱溶解後、n−へキサン25mlを滴下し、2時間室温で撹拌すると白色粉末状結晶が析出した。この白色粉末をろ取し、このものを酢酸エチル25ml及びn−ヘキサン25mlから再度再結晶を行うことにより、化合物(Ia)の白色針状結晶を2.81g(45%)得た。融点121〜123℃。
H−NMR(CDCl,TMS)δ:1.33(3H,d)、1.34(3H,d)、2.00(1H,br)、3.35(1H,dd)、3.45(1H,m)、4.25(2H,m)、4.6−4.9(6H,m)、5.2−5.5(2H,dd)、5.9−6.0(1H,m)
13C−NMR(CDCl,TMS)δ:14.5、21.8、39.5、54.2、60.8、65.5、66.0、77.6、94.1、118.9、119.5、131.0、154.6、158.8、175.0
(化合物(Ia)の粉末X線回折測定)
上記で得た化合物(Ia)の粉末X線回折測定を行った。測定は、X線回折装置(X’Pert PRO、PHILIPS社製)を使用して行った。測定結果を第1表に示す。
(結晶形態での化合物(Ia)の安定性試験)
実施例1と同様にして得られた結晶形態の化合物(Ia)の約2gをサンプル瓶に採り、室温(約20℃)及び約40℃に保たれた部屋内で保管した。当初の純度を100%として、数日おきに、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて化合物(Ia)の純度を測定した。HPLCの測定条件を下記に示す。また、測定結果を第2表に示す。
(測定条件)
送液システム:LC−10A(島津製作所社製)
UV,VIS検出器:SPD−10A(島津製作所社製)
検出波長:215nm
カラムヒーター:Sugai U−620(40℃で使用、SUGAI)
カラム:InertsilODS−2(径4.6mm×長さ250mm、GL Science)
第2表に示すように、20℃及び40℃において、6日経過後、17日経過後、21日経過後、及び31日経過後における純度をそれぞれ測定したところ、純度の低下は認められず、化合物(Ia)は結晶状態において、非常に安定であることが示された。
(参考例)
化合物(Va)3.12gを酢酸エチル20mlに溶解し、これにロジウムオクタネートダイマー40.3mgを室温で添加した。この溶液を50℃から53℃に加温し、この温度で45分撹拌後、−3℃でジフェニルリン酸クロライド3.00g、及び4−(N,N−ジメチル)アミノピリジン13.5mgを添加し、−3℃から−2℃でジイソプロピルエチルアミン1.43gを5分かけ滴下した。−5℃から−3℃で30分撹拌後、反応液を水10mlで2回、10%食塩水10mlで1回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮した。得られた褐色油状残渣を酢酸エチル10mlに溶解し、そこへn−へキサン15mlを室温で滴下した。−5℃から0℃で3時間撹拌したが、化合物(Ic)の結晶は得られなかった。
上記のとおり、本発明によれば、2−(置換メルカプト)−1β−メチル−カルバペネム系抗生物質の製造中間体であって、取り扱いが容易で、安価であり、かつ、反応させる基質によっては、リン酸エステル部の反応性が高く、容易にリン酸エステル部を脱離させることができる新規カルバペネム化合物を提供することができる。

Claims (3)

  1. 下記式(Ia)
    で示されるカルバペネム化合物。
  2. 結晶形態を有することを特徴とする請求項1に記載のカルバペネム化合物。
  3. 面間隔(Å)として、15.64、9.93、6.83、6.52、5.44、5.01、4.72、4.50、4.33、4.24、3.98、3.85、3.57、3.41、3.31、3.10、2.76、2.67にピークを有する粉末X線回折パターンを有する結晶形態であることを特徴とする請求項2に記載のカルバペネム化合物。
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