JP2007001949A - シリルエーテル化合物からシリル基の除去方法 - Google Patents

シリルエーテル化合物からシリル基の除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 シリルエーテル化合物からシリル基を除去する改良方法。
【解決手段】 シリルエーテル化合物からシリル基を除去する方法において、四塩化チタンとニトロ化合物からなる錯体を用いることを特徴とする方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、シリルエーテル化合物からシリル基を除去する方法に関する。
従来、シリルエーテル化合物からのシリル基の除去方法としては、(1)テトラヒドロフラン等の有機溶媒中に、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム等の4級アンモニウムのフッ化物を作用させる方法(非特許文献1参照)、(2)アセトニトリル等の無水の有機溶媒または含水有機溶媒中で鉱酸または有機の強酸を作用させる方法(特許文献1参照)、(3)ジメチルスルホキシド中、N−ブロモコハク酸イミド)を作用させる方法(非特許文献2参照)、(4)水またはアルコール等の溶媒中でアルカリ金属の硫酸水素塩を作用させる方法(特許文献2参照)、(5)酢酸水溶液を作用させる方法(非特許文献1参照)、(6)過剰のフッ化カリウム・2水和物と過剰のテトラブチルアンモニウムクロリドとをアセトニトリル中で反応させる方法(非特許文献3参照)、(7)有機溶媒中アミンのフッ化水素塩と反応させる方法(特許文献3参照)等の方法が知られている。
特開平1−83633号公報 特開昭62−120325号公報 特開平7−70126号公報 J. Am. Chem. Soc., 1972, 94, 6190 Synthesis 1980, 234 J. Chem. Soc. Chem. Comm., 1979, 514-5
従来のこれらの方法は、いずれも安全性、環境に及ぼす影響の点で、なお改良の余地のある方法であった。
本発明者らは、シリルエーテル化合物からシリル基を除去する方法について鋭意研究した結果、安価で安全性に富み、環境汚染の心配もない四塩化チタンとニトロ化合物からなる錯体を用い、これとシリルエーテル化合物とを有機溶媒中で反応させることにより、意外にも、容易に、効率よくシリル基の除去が可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、一般式(I)
Figure 2007001949
(式中、Xは炭素数が1〜3のアルキル基で置換されたメチン、メチレンまたはイオウ原子を示し、R1、R2およびR3は同一または異なって、アルキル基、アルコキシ基、アリール基またはアラルキル基を示し、R4は水素原子、または有機基を示し、そしてR5は水素原子またはカルボン酸の保護基を示す。)
で表されるシリルエーテル化合物またはその塩を有機溶媒中で、四塩化チタンとニトロ化合物からなる錯体と反応させ、一般式(II)
Figure 2007001949
(式中、X、R4およびR5は前記と同じ意味を示す。)
で表される化合物を製造することを特徴とするシリルエーテル化合物のシリル基の除去方法に関する。
発明を実施するための形態
以下に、本発明方法の原料として用いられるシリルエーテル化合物(I)について、具体的に説明する。
Xは、アルキル基、好ましくは炭素数が1〜3のアルキル基、特に好ましくはメチル基で置換されたメチン、メチレンまたはイオウ原子を示し、
1、R2およびR3は、同一または異なって、アルキル基、好ましくは炭素数1〜6、より好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基;アルコキシ基、好ましくは炭素数1〜6、より好ましくは、炭素数1〜4のアルコキシ基;アリール基、好ましくは、炭素数6〜10のアリール基;またはアラルキル基、好ましくは、炭素数6〜10のアラルキル基を示す。
Siで示される代表的なシリル基としては、トリアルキルシリル基、アリール(アルキル)アルコキシシリル基、アルコキシジアリールシリル基、トリアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基、アリールジアルキルシリル基、トリアラルキルシリル基などが挙げられ、例えばトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジメチルヘキシルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、メチルジイソプロピルシリル基、イソプロピルジメチルシリル基、tert−ブチルメトキシフェニルシリル基、tert−ブトキシジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、ジメチルクメニルシリル基、トリベンジルシリル基が挙げられる。
4は、水素原子または有機基を示し、有機基としては、例えば、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルキルチオ基、置換されていてもよい低級アルキルオキシ基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよい複素環低級アルキル基、置換されていてもよい複素環チオ基、置換されていてもよい複素環低級アルキルチオ基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアラルキル基などが挙げられる。例えば、カルバペネム化合物に用いられる公知の2位側鎖であれば、特に限定されるものでないが、5−ジメチルアミノカルボニル−1−アリルオキシカルボニルピロリジン−3−イルチオ、1−アリルオキシカルボニル−5−(N−スルファモイルアミノ)メチルピロリジン−3−イルチオ、6,7−ジヒドロ−5H−ピラゾロ[1,2−a][1,2,4]トリアゾリウム−6−イルチオ、2−テトラヒドロフラニル、[1−(1,3−チアゾリン−2−イル)アゼチジン−3−イル]チオ、6,7−ジヒドロ−5H−ピロロ[1,2−a]イミダゾール−6−イルチオ、2−オキソ−ピロリジン−4−イルチオ、ピロリジン−2−チオン−4−イルチオが挙げられるが、好ましくは5−ジメチルアミノカルボニル−1−アリルオキシカルボニルピロリジン−3−イルチオが挙げられる。
5は、水素原子またはカルボン酸の保護基を示し、該保護基としては、β−ラクタム系化合物の技術分野で通常使用されるものであれば、特に限定されず、具体的には、低級アルキルエステル;適当な置換基を少なくとも1つ有していてもよい低級アルキルエステル、例えば、低級アルカノイルオキシ低級アルキルエステル、低級アルカンスルホニル(低級)アルキルエステル、モノ、ジまたはトリハロ低級アルキルエステル、低級アルコキシカルボニルオキシ低級アルキルエステル、フタリジリデン低級アルキルエステル、または(5−低級アルキル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)低級アルキルエステル;低級アルケニルエステル;低級アルキニルエステル;適当な置換基を少なくとも1つ有していてもよいアリール低級アルキルエステル;適当な置換基を少なくとも1つ有していてもよいアリールエステル;フタリジルエステルなどを挙げることができる。
上記各置換基(R,R,R,R,R)としては、本反応を阻害しない限り、β−ラクタム系化合物の技術分野において、常用の、あるいは公知の置換基が特に限定されず、対象とされる。
シリルエーテル化合物(I)の塩としては、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩など)、アンモニウム塩、有機アミン塩(例えば、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、エタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩など)、無機酸付加塩(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩など)、有機酸付加塩(例えば、蟻酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩など)、塩基性または酸性アミノ酸(例えば、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸など)との塩、および分子間または分子内四級塩が挙げられる。
本発明方法に使用される四塩化チタンとニトロ化合物からなる錯体は
これらをジクロロメタンなどの適当な溶媒中で混合して作成される。
ニトロ化合物としては、ニトロメタンなどのニトロアルカン類、ニトロベンゼン、メトキシニトロベンゼン、クロロニトロベンゼンなどのニトロ置換アリール化合物、ニトロ置換アラルキル化合物が挙げられ、四塩化チタンと錯体を形成しうるものであれば特に限定されず、好ましくは、ニトロメタンである。
そのニトロ化合物は、シリルエーテル化合物(I)に対して、1−10当量、好ましくは3−8当量用いられる。
本発明方法に用いる有機溶媒は、シリルエーテル化合物(I)と四塩化チタンとニトロ化合物からなる錯体を溶解し、本反応を阻害しない限り特に限定されず、好適な溶媒としては、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、二塩化エチレン、モノクロルベンゼン等の塩素系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、アセトン、エチルメチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類が挙げられる。
反応温度は、低温が好ましく、例えば−80℃前後の範囲で選択することができる。
反応後の処理方法としては、水洗し、溶媒を留去した後カラムクロマトグラフィーや再結晶などの単離操作を行うことで目的とする化合物(II)を収率良く得ることができる。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1]
4-ニトロベンジル(4R,5S,6S)-3-シクロヘキシルチオ-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボキシレート(1)
四塩化チタン(138mg, 727μmol) とニトロメタン(44.3mg, 727μmol)をジクロロメタン(0.6ml)に加え、錯体を形成せしめ、この混合物を4-ニトロベンジル(4R,5S,6S)-3-シクロヘキシルチオ-6-[(1R)-1-t-ブチルジメチルシリルオキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボキシレート (87.0 mg. 152μmol)のジクロロメタン(0.6ml)溶液にアルゴン雰囲気中攪拌下-78℃で加え、この混合物を14時間同温度で攪拌した。反応混液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機相を水、食塩水で洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル = 3 : 2)で精製し、表題の化合物(63.3mg, 91%)を得た。
無色結晶; mp 165−167oC; 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 1.19-2.04 (10H, m), 1.28 (3H, d, J = 7.6 Hz), 1.38 (3H, d, J = 6.5 Hz), 3.03-3.12 (1H, m), 3.26 (1H, dd, J = 2.4, 6.5 Hz), 3.41 (1H, dq, J = 7.6, 8.9 Hz), 4.22 (1H, dd, J = 2.4, 8.9 Hz), 4.27 (1H, dq, J = 6.5, 6.5 Hz), 5.23 (1H, d, J = 13.8 Hz), 5.52 (1H, d, J = 13.8 Hz), 7.64-7.70 (2H, m), 8.19-8.24 (2H, m); 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ = 17.26, 21.95, 25.29, 25.71, 26.12, 32.08, 36.14, 43.40, 44.17, 56.10, 59.48, 65.16, 66.12, 123.69, 123.98, 128.17, 143.16, 147.56, 152.36, 160.33, 172.45; IR (KBr) 3405, 2938, 1749, 1711, 1514, 1342, 1144 cm-1.
一方、ニトロメタンに代えて、酢酸エチルを用い、上記と同様に反応を行ったところ、微量の表題の化合物が得られたに過ぎなかった。
[実施例2]
4-ニトロベンジル (4R,5S,6S)-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-3-オクチルチオ-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボキシレート(2)
実施例1の方法に従い、四塩化チタン(134mg, 706μmol)とニトロメタン(43.0mg, 706 μmol)のジクロロメタン(0.6ml)の混合物を用い、t-ブチルジメチルシリルエーテル(88.7mg, 147μmol)の脱シリル化を行い、表題の化合物(57.7mg, 80%)を得た。
無色結晶; mp 96-99oC; 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 0.88 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.23-1.44(10H, m), 1.27 (3H, d, 7.2 Hz), 1.38 (3H, d, 6.5 Hz), 1.60-1.70 (2H, m), 2.80 (1H, dt, 7.6, 12.0 Hz), 2.87 (1H, dt, 7.6, 12.0 Hz), 3.27 (1H, dd, J = 2.4, 6.9 Hz), 3.41 (1H, dq, J = 7.2, 8.9 Hz), 4.21 (1H, dd, J = 2.4, 8.9 Hz), 4.26 (1H, dq, J = 6.5, 6.5 Hz), 5.23 (1H, d, J = 13.8 Hz) , 5.51 (1H, d, J = 13.8 Hz), 7.64-7.69 (2H, m), 8.19-8.24 (2H, m); 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ = 14.04, 16.93, 21.92, 22.59, 28.75, 29.07, 29.72, 31.54, 31.73, 43.20, 56.13, 59.40, 65.14, 66.05, 122.95, 123.70, 128.14, 143.15, 147.57, 153.80, 160.49, 172.52; IR (KBr) 3400, 2930, 1774, 1726, 1522, 1342, 1148 cm-1.
[実施例3]
4-ニトロベンジル(4R,5S,6S)-3-ベンジルチオ-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボキシレート(3)
実施例1の方法に従い、四塩化チタン(135mg, 710μmol)とニトロメタン(43.3mg, 710μmol)のジクロロメタン(0.6ml)の混合物を用い、11時間攪拌し、t-ブチルジメチルシリルエーテル(86.2mg, 148μmol)の脱シリル化を行い、表題の化合物(54.6mg, 79%)を得た。
無色結晶; mp 156−157oC; 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 1.28 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.36 (3H, d, J = 6.5 Hz), 3.25 (1H, dd, J = 2.4, 6.5 Hz), 3.40 (1H, dq, J = 7.2, 9.3 Hz), 4.09 (2H, d, J = 2.1 Hz), 4.14 (1H, dd, 2.4, 9.3 Hz), 4.25 (1H, dq, J = 6.5, 6.5 Hz), 5.23 (1H, d, J = 13.8 Hz), 5.51 (1H, d, J = 13.8 Hz), 7.28-7.34 (5H, m), 7.62-7.67 (2H, m), 8.19-8.23 (2H, m); 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ = 16.80, 21.93, 36.27, 43.42, 56.11, 59.52, 65.22, 66.06, 123.71, 123.78, 127.82, 128.16, 128.72, 128.86, 135.95, 143.03, 147.58, 152.34, 160.33, 172.57; IR (KBr) 3486, 1759, 1703, 1520, 1345, 1215, 1142 cm-1.
[実施例4]
4-ニトロベンジル(4R,5S,6S)-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-3-フェニルチオ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボキシレート(4)
実施例1の方法に従い、四塩化チタン(142mg, 751mol)とニトロメタン(45.8mg, 751μmol)のジクロロメタン(0.6ml)の混合物を用い、t-ブチルジメチルシリルエーテル(89.1mg, 157μmol) の脱シリル化を行い、表題の化合物(63.8mg, 89%)を得た。
無色結晶; mp 149−153 oC; 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 0.97 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.31 (3H, d, J = 6.5 Hz), 3.10 (1H, dq, J = 7.2, 9.3 Hz), 3.21 (1H, dd, J = 2.8, 6.5 Hz), 4.18 (1H, dd, J = 2.8, 9.3 Hz), 4.23 (1H, dq, J = 6.5, 6.5 Hz), 5.29 (1H, d, J = 13.8 Hz), 5.56 (1H, d, J = 13.8 Hz), 7.37-7.42 (3H, m), 7.49-7.56 (2H, m), 7.67-7.71 (2H, m), 8.20-8.25 (2H, m); 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ = 16.27, 21.85, 43.56, 56.00, 59.77, 65.39, 65.91, 123.58, 123.77, 128.24, 128.26, 129.33, 129.44, 134.07, 142.97, 147.65, 152.07, 160.46, 172.99; IR (KBr) 3407, 1748, 1717, 1518, 1343, 1182, 1144 cm-1.
[実施例5]
アリル(4R,5S,6S)-3-(シクロヘキシルチオ)-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボキシレート(5)
実施例1の方法に従い、四塩化チタン(141mg, 743μmol)とニトロメタン(45.3mg, 743μmol)のジクロロメタン(0.6ml)の混合物を用い、t-ブチルジメチルシリルエーテル(74.3mg, 155μmol)の脱シリル化を行い、表題の化合物(46.6mg, 82%)を得た。
無色油状物; 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 1.18-2.03 (10H, m), 1.26 (3H, d, 7.2 Hz), 1.37 (3H, d, 6.2 Hz), 2.99-3.10 (1H, m), 3.24 (1H, dd, 2.4, 6.5 Hz), 3.37 (1H, dq, 7.2, 8.9 Hz), 4.19 (1H, dd, 2.4, 8.9 Hz), 4.25 (1H, dq, 6.5, 6.5 Hz), 4.64-4.71 (1H, m), 4.80-4.87 (1H, m), 5.23-5.28 (1H, m), 5.42-5.49 (1H, m), 5.91-6.04 (1H, m); 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ = 17.17, 21.91, 25.35, 25.75, 26.18, 32.05, 36.08, 43.29, 44.02, 56.14, 59.37, 65.62, 66.27, 118.32, 124.75, 131.74, 150.75, 160.58, 172.22; IR (neat) 3509, 2926, 1780, 1709, 1545, 995 cm-1.
[実施例6]
アリル(4R,5R,6S)-3-[(3S,5S)-5-ジメチルアミノカルボニル-1-アリルオキシカルボニルピロリジン-3-イルチオ]-6-[(1R)-1-(ヒドロキシ)エチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボキシレート(6)
実施例1の方法に従い、四塩化チタン(205mg, 1.08mmol)とニトロメタン(65.9mg, 1.08mmol)のジクロロメタン(1.2ml)の混合物を用い、t-ブチルジメチルシリルエーテル(140mg, 225μmol)の脱シリル化を行い、表題の化合物(68.0mg, 60%)を得た。このものの物性データは欧州特許第256377号明細書に記載のものと一致した。
[実施例7−9]
4-ニトロベンジル(4R,5S,6S)-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-3-フェニルチオ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボキシレート(4)
実施例1の方法に従い、ニトロメタンに代えて、
ニトロベンゼン、
p−メトキシニトロベンゼン、
p−クロロニトロベンゼンをそれぞれ用い、
t-ブチルジメチルシリルエーテルの脱シリル化を行った結果、表題の化合物をそれぞれ、80%、83%及び62%の収率で得た。
本発明方法によれば、安価で、安全性に勝れ、且つ環境汚染の恐れの少ない四塩化チタンとニトロ化合物からなる錯体を用い、選択的に効率よく脱シリル化しうるので、β−ラクタム系化合物の製造に極めて有用である。

Claims (3)

  1. 一般式(I)
    Figure 2007001949
    (式中、Xはアルキル基で置換されたメチン、メチレンまたはイオウ原子を示し、R1、R2およびR3は同一または異なって、アルキル基、アルコキシ基、アリール基またはアラルキル基を示し、R4は水素原子または有機基を示し、そしてR5は水素原子またはカルボン酸の保護基を示す。)
    で表されるシリルエーテル化合物またはその塩を有機溶媒中で、四塩化チタンとニトロ化合物からなる錯体と反応させ、シリル基を除去することを特徴とする一般式(II)
    Figure 2007001949
    (式中、X、R4およびR5は前記と同じ意味を示す。)
    で表される化合物の製造方法。
  2. ニトロ化合物がニトロアルカンまたはニトロ置換アリール化合物である請求項1に記載の化合物の製造方法。
  3. 4が5−ジメチルアミノカルボニル−1−アリルオキシカルボニルピロリジン−3−イルチオ基である請求項1に記載の化合物の製造方法。
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