JP4803483B2 - インサートナットの螺入方法及びインサートナット螺入装置 - Google Patents

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Description

この発明は、インサートナットを自動的に被工作物に螺入させるインサートナットの螺入方法及びインサートナット螺入装置に関する。
内周面に内ねじが形成され、外周面に外ねじが形成されているインサートナットは、従来から、専用の挿入工具を使用して、被工作物のねじ穴に螺入していた。専用の挿入工具としては、例えば図9に示すように、先端部51aに、インサートナット40の内周面40aの内ねじ41に対応するおねじ52が形成された軸体51と、軸体51の外周を覆い、軸体51の軸回りに回転可能なシェル53とで構成された挿入工具50が提案されている。より詳しくは、シェル53の基端部53aには切欠き54が設けられていて、対応する位置において軸体51から係止ピン55が突設している。軸体51とシェル53とは、係止ピン55が切欠き54の一端54aから他端54bの間で移動する範囲において、相対回転可能となっている。図9に示すとおり、供給部56に収容されたインサートナット40は、挿入工具50のおねじ52をインサートナット40の内ねじ41に螺入させることによって、挿入工具50と一体となって、取り出すことが可能となる。次に、図10に示すように、挿入工具50に螺入されたインサートナット40は、被工作物57の螺入位置58の予めタッピング加工された穴59に、挿入工具50とともに締付方向であるP方向に回転させ、外周面40bの外ねじ42が穴59のめねじを成形あるいは切削し、螺入される。そして、図11に示すとおり、インサートナット40の基端部40cまで、インサートナット40を被工作物57に螺入させた後、挿入工具50の回転方向をQ方向に反転させて、挿入工具50をインサートナット40から取り外す。
このような挿入工具50の他にも、インサートナットを螺入させる挿入工具、方法としては次のようなものが提案されている。例えば、専用の突起を有する回転冶具と、これに対応する係合用欠切部が設けられたインサートナットを組み合わせることで、被工作物に螺入させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。より詳しくは、専用の回転冶具は、インサートナットに挿入される挿入体と、その外周に段付き状に後退して、その外周先端に突起が設けられた回転体と、挿入体の側面に、押圧により内部に引っ込むように設けられる弾発ピンとを備えている。また、対応するインサートナットには、回転冶具を挿入する一端部に回転冶具の回転体に設けられた突起と係合することが可能な係合用欠切部が設けられている。このインサートナットに専用の回転冶具を挿入し、回転冶具の突起とインサートナットの係合用欠切部とが係合し、インサートナットの内ねじに弾発ピンが係合することで、回転冶具とインサートナットが一体となり、被工作物に螺入可能となっている。
特開平9−96308号公報
ところで、前者の挿入工具50について、シェル53は軸体51に対して回転可能であるが、シェル53を固定させて軸体51を回転させないと、係止ピン55は切欠き54の内部でシェル53の挙動によって不確定に移動してしまう。例えば、図11に示すように、挿入工具50をインサートナット40に螺入させた時に、他端54bに当接した位置Cになる場合がある。この場合、挿入工具50をインサートナット40から取り外す際、挿入工具50の軸体51をQ方向に回転させると、係止ピン55によってシェル53はQ方向側に係止されているので、シェル53は軸体51とともにQ方向に回転する。また、シェル53の先端部53bは、インサートナット40の基端部40cと当接し、互いを摩擦によって拘束した状態にある。このため、挿入工具50とともにインサートナット40も回転してしまい、結果的に、被工作物57からインサートナット40が再び抜け出てしまう。また、係止ピン55の位置が切欠き54の中間位置である位置Dにある場合、軸体51がQ方向に回転すると、係止ピン55が軸体51とともに回転し位置Cに移動するまで、シェル53は軸体51と供に回転しない。この場合、係止ピン55が位置Dから位置Cまで移動する間、シェル53とインサートナット40とは互いに拘束した状態であるので、軸体51のみが回転し、軸体51はおねじ52のピッチに従い僅かに後退する。また、これに伴いシェル53も不回転のまま後退し、シェル53とインサートナット40との摩擦による拘束力は小さくなるが、係止ピン55が位置Cに達した段階で、シェル53とインサートナット40との拘束力が無くなった状態になっていないと、結局インサートナット40が挿入工具50と供回りしてしまう。このように、挿入工具50においては、切欠き54に対して係止ピン55の位置が不確定であると、インサートナット40から挿入工具50を取り外す際に、シェル53とインサートナット40の拘束状態が解除されず、挿入工具50とインサートナット40が供回りしてしまう恐れがあった。また、このような供回りが発生すると、インサートナット40の外ねじ42が再び穴59のめねじを切削してしまうことで、被工作物57が損傷してしまい、再び同位置にインサートナット40を螺入させることができなくなってしまう場合もあった。挿入工具50を用いたインサートナット螺入装置において、インサートナットを自動的に被工作物に螺入させ、インサートナットを供回りさせずに挿入工具を取り外すには、挿入工具50の係止ピン55の位置を自動的に確定させておく必要があった。
また、後者の特許文献1の方法では、インサートナットを装着する際は、回転冶具の突起とインサートナットの係合用欠切部との向きを調整して、挿入する必要があり、インサートナットの螺入作業を自動化するという点では、むしろ難しくなってしまう。また、被工作物に螺入する際、特に被工作物の強度が大きく回転抵抗が大きい場合、回転冶具の挿入体と、インサートナットの内周面の内ねじとは、互いに噛み合った状態では無く、当接した状態にあるので、内ねじが損傷してしまう恐れがあった。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、挿入工具とインサートナットとの供回りに起因する被工作物の損傷の恐れがなく、自動的に、インサートナットを取り出して被工作物に螺入させることが可能なインサートナットの螺入方法及びインサートナット螺入装置を提供する。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、軸体と、該軸体の軸回りに回転可能なシェルとで構成される2重構造で、前記軸体と前記シェルとの一方に係止ピンを設け、他方に該係止ピンと当接し係合可能な第一の係止位置と第二の係止位置を有する切欠きを設けた挿入工具を、内周面に内ねじが形成され、外周面に外ねじが形成されるインサートナットに螺入して、被工作物に螺入させ、挿入回転時は前記係止ピンが前記第一の係止位置に当接して、前記軸体と前記シェルとが一体回転し、抜き取り回転時には、前記係止ピンが前記第一の係止位置から前記第二の係止位置に移動し当接するまで、前記シェルは前記軸体とともに一体となって回転せずに軸方向のみに一体となって移動するようにしたインサートナットの螺入方法であって、前記シェルに対して前記軸体を相対的に回転させることが可能な調節パッドを、前記シェルに当接して前記軸体を回転させることで、前記係止ピンを前記第一の係止位置に位置決めして、前記被工作物に前記インサートナットを螺入させることを特徴としている。
請求項2に係る発明は、軸体と、該軸体の軸回りに回転可能なシェルとで構成される2重構造で、前記軸体と前記シェルとの一方に係止ピンを設け、他方に該係止ピンと当接し係合可能な第一の係止位置と第二の係止位置を有する切欠きを設けた挿入工具を、内周面に内ねじが形成され、外周面に外ねじが形成されるインサートナットに螺入して、被工作物に螺入させ、挿入回転時は前記係止ピンが前記第一の係止位置に当接して、前記軸体と前記シェルとが一体回転し、抜き取り回転時には、前記係止ピンが前記第一の係止位置から前記第二の係止位置に移動し当接するまで、前記シェルは前記軸体とともに一体となって回転せずに軸方向のみに一体となって移動するようにしたインサートナット螺入装置であって、前記シェルに当接して、前記第一の係止位置に当接するまで前記シェルに対して前記軸体を相対的に回転させる調節パッドを備え、締め付け時は該調節パッドに前記シェルを当接させて前記シェルに対して前記軸体を回転させて、前記係止ピンを前記第一の係止位置に位置決めするようにしたことを特徴としている。
この発明に係るインサートナットの螺入方法及び螺入装置によれば、挿入工具でインサートナットを被工作物に螺入させる前に、挿入工具のシェルを調節パッドに当接させて、締め付ける方向に回転させることで、調節パッドによってシェルは拘束されているので、締め付ける方向の第一の係止位置に係止ピンを当接させて位置決めすることができる。この位置決め作業によって、挿入回転時は軸体とシェルとが一体となって回転し、抜き取り回転時は係止ピンが第一の係止位置から前記第二の係止位置に移動し当接するまで、シェルは軸体とともに一体となって回転せずに、軸方向のみに一体となって移動する。インサートナットの螺入完了後、インサートナットと挿入工具のシェルとは互いに当接し、摩擦によって拘束した状態である。しかし、挿入工具の軸体の抜き取り回転に伴い、シェルは不回転で後退し、インサートナットと挿入工具のシェルの拘束状態が解除されるので、挿入工具ととともに、インサートナットが回転することはない。このため、インサートナットが被工作物から抜け出てしまう恐れが無く、供回りに起因して被工作物を損傷させる恐れも無い。
本発明によれば、インサートナットの挿入工具の係止ピンの位置を調節パッドで位置決めすることによって、被工作物に螺入されたインサートナットから挿入工具を取り外す際の供回りを防止することができる。このため、供回りに起因する被工作物の損傷を防ぎ、インサートナットの取り出しから被工作物への螺入までを自動化することができる。
図1から図7は、この発明に係る実施形態を示している。図1はインサートナット螺入装置における被工作物にインサートナットを螺入する状態の説明図、図2はインサートナットの一部を破断した側面図、図3は挿入工具を調節パッドで調節する状態の詳細図、図4はナット検出部の詳細図、図5から図7は挿入工具でインサートナットを被工作物に螺入する工程の説明図を示している。
図2に示すように、インサートナット20は、略円筒状で、内周面20aに内ねじ21が形成され、外周面20bに外ねじ22が形成されている。図1に示すとおり、このようなインサートナット20は、内周面20aの内ねじ21に挿入工具30を螺入することによって、挿入工具30と一体になって、被工作物2の所定の螺入位置12まで移送され、螺入位置12の予めタッピングされた穴に、外周面20bの外ねじ22によって、螺入されるものである。
図1は、インサートナット螺入装置1を示している。インサートナット螺入装置1は、インサートナット20を取り出し、螺入させる挿入工具30と、インサートナット20を収容する供給部3と、挿入工具30を先端部4aに装着可能な作業アーム4と、作業アーム4を制御する制御部5と、略板状の調節パッド6と、挿入工具30にインサートナット20が螺合されているかを検知するナット検出部7とを備える。
図3に示すように、挿入工具30は、先端部31aにおねじ32が形成された軸体31と、軸体31に設けられたベアリング33と、軸体31の外周面31bを覆い、ベアリング33によって軸体31の軸回りに回転可能であるシェル34とで構成される2重構造となっている。図5に示すように、シェル34の先端部34aは、軸体31のおねじ32の終端32aに位置し、おねじ32をインサートナット20に螺入する際に、インサートナット20の基端部20cと、シェル34の先端部34aが当接可能に設定されている。また、シェル34の基端部34bには、切欠き35が設けられていて、対応する位置において、軸体31の外周面31bから係止ピン36が突出している。このため、図3に示すように、軸体31とシェル34とは、切欠き35の一端35aに係止ピン36が当接する第一の係止位置Aから、切欠き35の他端35bに係止ピン36が当接する第二の係止位置Bまでの範囲において、相対的に回転可能となっている。ここで、第一の係止位置Aとは、係止ピン36が当接することによって、締め付け方向であるP方向に軸体31とシェル34とが一体となって回転することが可能となる位置であり、第二の係止位置Bとは、取り外す方向であるQ方向に一体となって回転することが可能となる位置である。
図1に示すように、供給部3は、インサートナット20を収容可能な収容溝3aが複数、等間隔に設けられている。インサートナット20は、収容溝3aの内部において、軸回りに回転規制され、挿入工具30によって取り出し可能な状態で一つずつ収容されている。作業アーム4は、制御部5による制御の下、先端部4aに装着された挿入工具30の軸体31と軸回りに一体となって回転することが可能で、また供給部3と被工作物2との間を水平、鉛直に移動可能である。制御部5には、被工作物2のインサートナットの螺入位置12、サイズなどの情報、供給部3に収容されたインサートナット20の数量や位置情報を入力可能で、これらの情報に従って作業アーム4を制御するものである。また、図1、図3に示すように、調節パッド6は、例えば板状で、作業アーム4の誘導で、回転する挿入工具30のシェル34を当接させて係止ピン36と切欠き35との位置決め調整を行うものであり、少なくとも当接面6aは、ウレタン、ゴムなどの軟質材で形成されている。また、ナット検出部7は被工作物2にインサートナット20を螺入させた後、挿入工具30を引き抜いた時に、インサートナット20が供回りしてしまって、挿入工具30に螺合したままであるか否かを判別するものである。図4に示すように、ナット検出部7は、インサートナット20が螺合された挿入工具30の軸体31の先端部31aを収容可能な収容部8と、収容部8の一側端に設けられた発光部9と、他側端に設けられた受光部10とを備えている。発光部9から発光された光線11は、受光部10で検出され、その検出結果は制御部5に入力される。また、収容部8の位置情報は制御部5に予め入力されており、制御部5による制御の下、作業アーム4は挿入工具30の先端部31aを、先端部31aにインサートナット20が螺合されている際に、インサートナット20が光線11と干渉するように収容部8に収容させることができる。
次に、この発明のインサートナット螺入装置1の作用について説明する。まず、図1、図3に示すように、挿入工具30の係止ピン36が、第一の係止位置Aに当接するように調節を行う。挿入工具30のシェル34が調節パッド6の当接面6aに当接するように、作業アーム4を移動させる。当接させた際の押圧力は、挿入工具30の軸体31を回転させた時、シェル34が当接面6aとの摩擦力によって軸体31とともに回転しない程度とする。この調節パッド6によって、挿入工具30の係止ピン36が第一の係止位置Aに当接するまで、インサートナット20に挿入工具30のおねじ32を締め込む方向であるP方向に軸体31を回転させる。
次に、図1に示すように、制御部5に予め入力された供給部3に収容されたインサートナット20の位置情報に従い、制御部5は作業アーム4を移動させて、供給部3に収容されたいずれかのインサートナット20と挿入工具30とを同軸上に配置させる。そして、作業アーム4は、挿入工具30をP方向に回転させて、インサートナット20の基端部20cに挿入工具30のシェル34の先端部34aが当接するまで、インサートナット20の内ねじ21に挿入工具30のおねじ32を螺入させて、インサートナット20を取り出す。次に、被工作物2の螺入位置12まで移送して、インサートナット20を被工作物2に螺入させる。被工作物2にインサートナット20を螺入させる工程を図5から図7に示す。図5に示すように、挿入工具30の係止ピン36は第一の係止位置Aに当接し、インサートナット20とシェル34とは当接し摩擦によって互いを拘束した状態にある。このため、挿入工具30の軸体31を締付方向であるP方向に回転させると、挿入工具30の軸体31及びシェル34と、インサートナット20とは一体となって回転する。そして、被工作物2の螺入位置12に設けられた予めタッピングされた穴13を、インサートナット20の外ねじ22が成形あるいは切削することで、インサートナット20は螺入される。図6に示すように、インサートナット20の螺入が完了したら、挿入工具30の回転をQ方向に反転させて、螺入されたインサートナット20から挿入工具30を取り外す。この際、係止ピン36は第一の係止位置Aから第二の係止位置Bに当接するまで移動するので、その間シェル34は回転せずに、軸体31のみが回転する。このため、軸体31は回転とともに後退し、シェル34は不回転のまま軸体31とともに後退する。そして、図7に示すように、シェル34の先端部34aがインサートナット20の基端部20cと離間し、インサートナット20とシェル34との拘束状態は解除される。その後、係止ピン36が第二の係止位置Bに当接すると、シェル34は軸体31と一体となってQ方向に回転しながら後退する。この時には、インサートナット20とシェル34との拘束状態は完全に解除されているので、インサートナット20の供回りは発生しない。このようにして、挿入工具30をインサートナット20から取り外すことができる。
次に、図1、図4に示すように、作業アーム4によって挿入工具30はナット検出部7に移動され、挿入工具30の軸体31の先端部31aは、収容部8に収容される。ここで、先端部31aにはインサートナット20が螺合されていないので、光線11は遮られずに受光部10で感知され、その結果が制御部5に入力され、インサートナット20が先端部31aに螺合されていないと判定される。そして、調節パッド6の位置まで移動し、次のインサートナット20の取り出し作業を開始する。また、仮にインサートナット20が、供回りのために挿入工具30の先端部31aに螺合された状態であるならば、受光部10が光線11を感知せず、その結果が制御部5に入力され、次工程は停止される。このため、インサートナット20が挿入工具30の先端部31aに螺合された状態まま、供給部3に移動して、次のインサートナット20を取り出そうとして、インサートナット螺入装置1を損傷してしまう恐れがない。
以上のように、調節パッド6を設けることで、自動的に挿入工具30の係止ピン36の位置を調節することができる。このため、インサートナット20の供回りを防止し、供回りを起因とする被工作物2の損傷を防止することができる。また、調節パッド6の当接面6aがウレタン、ゴムなどの軟質材で形成されているので、小さい押圧力でシェル34を効果的にかつ適度に拘束することができる。このため、係止ピン36の位置を容易に調節することができるとともに、係止ピン36が第一の係止位置Aに当接した後、さらに挿入工具30の軸体31が回転したとしても、調節パッド6の拘束力で係止ピン36が折損してしまうなどの恐れがない。このように、調節パッド6によって係止ピン36の位置調整を自動的に行うことにより、インサートナット20を取り出し、被工作物2に螺入し、インサートナット20から挿入工具30を取り外すまでを自動化することができる。
また、図8に本実施形態における変形例を示す。図8はこの変形例における挿入工具60を示している。図8に示すように、挿入工具60は、先端部61aにおねじ62が形成された軸体61と、軸体61に設けられたベアリング63と、軸体61の外周面61bを覆い、ベアリング63によって軸体61の軸回りに回転可能であるシェル64とで構成される2重構造となっている。シェル64の基端部64bには、軸体61側に突設する係止ピン65が設けられていて、対応する位置において、軸体61の外周面61bは、長溝状の切欠き66が形成されている。このため、軸体61とシェル64とは、切欠き66の一端66aに係止ピン65が当接する第一の係止位置Eから、切欠き66の他端66bに係止ピン65が当接する第二の係止位置Fまでの範囲において、相対的に回転可能となっている。このような挿入工具60においても、調節パッド6によって係止ピン65の位置を調節し、位置決めすれば、インサートナットを取り出して、被工作物に螺入させて、インサートナットを供回りさせずに取り外すことができる。
なお、挿入工具30の係止ピン36の位置を調節パッド6で調節する作業は、挿入工具30を供給部3に収容されたインサートナット20に螺入する前工程としたが、これに限ることはない。少なくとも、調節パッド6の当接面6aにシェル34を当接させて、軸体31を回転させることによって、係止ピン36が第一の係止位置Aとなれば良く、インサートナット20を被工作物2に螺入させる前であれば良い。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
この発明の実施形態のインサートナット螺入装置の全体図である。 インサートナットの一部を破断した側面図である。 挿入工具の係止ピンを調節パッドで位置決めする状態を示す詳細図である。 この発明の実施形態のナット検出部の詳細図である。 挿入工具でインサートナットを螺入する状態を示す詳細図である。 挿入工具でインサートナットを螺入する状態を示す詳細図である。 挿入工具でインサートナットを螺入する状態を示す詳細図である。 この発明の実施形態の変形例の挿入工具の側面図である。 従来の挿入工具でインサートナットを螺入する状態を示す詳細図である。 従来の挿入工具でインサートナットを螺入する状態を示す詳細図である。 従来の挿入工具でインサートナットを螺入する状態を示す詳細図である。
符号の説明
1 インサートナット螺入装置
2 被工作物
3 供給部
4 作業アーム
6 調節パッド
6a 当接面
20 インサートナット
20a 内周面
20b 外周面
20c 基端部
21 内ねじ
22 外ねじ
30、60 挿入工具
31、61 軸体
31a、61a 先端部
31b、61b 外周面
32、62 おねじ
32a 終端
33、63 ベアリング
34、64 シェル
34a 先端部
34b、64b 基端部
35、66 切欠き
35a、66a 一端
35b、66b 他端
36、65 係止ピン
A、E 第一の係止位置
B、F 第二の係止位置
P 締め付け方向
Q 取り外す方向

Claims (2)

  1. 軸体と、該軸体の軸回りに回転可能なシェルとで構成される2重構造で、前記軸体と前記シェルとの一方に係止ピンを設け、他方に該係止ピンと当接し係合可能な第一の係止位置と第二の係止位置を有する切欠きを設けた挿入工具を、内周面に内ねじが形成され、外周面に外ねじが形成されるインサートナットに螺入して、被工作物に螺入させ、挿入回転時は前記係止ピンが前記第一の係止位置に当接して、前記軸体と前記シェルとが一体回転し、抜き取り回転時には、前記係止ピンが前記第一の係止位置から前記第二の係止位置に移動し当接するまで、前記シェルは前記軸体とともに一体となって回転せずに軸方向のみに一体となって移動するようにしたインサートナットの螺入方法であって、
    前記シェルに対して前記軸体を相対的に回転させることが可能な調節パッドを、前記シェルに当接して前記軸体を回転させることで、前記係止ピンを前記第一の係止位置に位置決めして、前記被工作物に前記インサートナットを螺入させることを特徴とするインサートナットの螺入方法。
  2. 軸体と、該軸体の軸回りに回転可能なシェルとで構成される2重構造で、前記軸体と前記シェルとの一方に係止ピンを設け、他方に該係止ピンと当接し係合可能な第一の係止位置と第二の係止位置を有する切欠きを設けた挿入工具を、内周面に内ねじが形成され、外周面に外ねじが形成されるインサートナットに螺入して、被工作物に螺入させ、挿入回転時は前記係止ピンが前記第一の係止位置に当接して、前記軸体と前記シェルとが一体回転し、抜き取り回転時には、前記係止ピンが前記第一の係止位置から前記第二の係止位置に移動し当接するまで、前記シェルは前記軸体とともに一体となって回転せずに軸方向のみに一体となって移動するようにしたインサートナット螺入装置であって、
    前記シェルに当接して、前記第一の係止位置に当接するまで前記シェルに対して前記軸体を相対的に回転させる調節パッドを備え、締め付け時は該調節パッドに前記シェルを当接させて前記シェルに対して前記軸体を回転させて、前記係止ピンを前記第一の係止位置に位置決めするようにしたことを特徴とするインサートナット螺入装置。
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