JP4802005B2 - 位置決めクランプ装置 - Google Patents

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JP4802005B2 JP2006027183A JP2006027183A JP4802005B2 JP 4802005 B2 JP4802005 B2 JP 4802005B2 JP 2006027183 A JP2006027183 A JP 2006027183A JP 2006027183 A JP2006027183 A JP 2006027183A JP 4802005 B2 JP4802005 B2 JP 4802005B2
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本発明は、パネル材を位置決め固定するための位置決めクランプ装置に関する。
自動車車体は、複数のパネル材をスポット溶接等によって接合することにより製造される。パネル材を接合する溶接工程においては、自動車車体を構成する様々なパネル材を位置決め固定する必要があるため、溶接ラインに配置される搬送台車やロボットアーム等には、パネル材を位置決め固定するための位置決めクランプ装置が取り付けられている。
このような位置決めクランプ装置は、軸方向に延びるロケートピンを備えており、ロケートピンをパネル材の位置決め孔に嵌合させてパネル材の位置決めを行うようにしている。また、ロケートピンに形成されるスリットにはクランプアームが組み込まれており、このクランプアームをスリットから迫り出させてパネル材を固定するようにしている。つまり、パネル材の位置決め孔に対してロケートピンを嵌合させた後に、クランプアームをスリットから迫り出させることにより、パネル材を位置決め固定することが可能となっている。
また、円形だけでなく角形の位置決め孔を備えるパネル材を高精度に位置決めするため、ロケートピンに形成されるスリットの一部を壁部によって覆うようにした位置決めクランプ装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。すなわち、ロケートピンにはクランプアームを収容するスリットが形成されており、ロケートピンの断面形状は切り欠かれた円形となるため、角形の位置決め孔に対してロケートピンを挿入したときには、隙間が生じてしまい位置決め精度を高めることが困難となっていた。そこで、特許文献1に記載される位置決めクランプ装置にあっては、スリットの一部を壁部によって覆うことにより、角形の位置決め孔に嵌合するロケートピンの断面形状を完全な円形に形成している。
特開2002−321130号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるように、スリットの一部を覆うように壁部を形成することは、ロケートピン形状の複雑化を招くことから、位置決めクランプ装置の高コスト化を招く要因となっていた。したがって、ロケートピン形状の簡素化を図ることにより、角形の位置決め孔に対応する位置決めクランプ装置の低コスト化を図ることが所望されている。
また、位置決めクランプ装置の高機能化を図ることにより、位置決め孔の大きさが異なる複数のパネル材を固定することも望まれているが、このような位置決めクランプ装置を角形の位置決め孔に対応させることは困難であった。すなわち、大きさの異なる複数の位置決め孔に対して位置決めクランプ装置を対応させるためには、ロケートピンの径寸法を段階的に変化させるとともに、位置決め孔の大きさに応じてロケートピンを軸方向に移動させる必要がある。しかしながら、壁部とクランプアームとの干渉を招くことから、軸方向に移動するロケートピンに対して、角形の位置決め孔に対応させるための壁部を形成することは極めて困難となっていた。
本発明の目的は、角形に形成された位置決め孔に対応する位置決めクランプ装置の低コスト化を達成することにある。
本発明の目的は、角形の位置決め孔に対応させることが可能であり、大きさの異なる複数の位置決め孔に対応させることが可能な位置決めクランプ装置を提供することにある。
本発明の位置決めクランプ装置は、パネル材に接触するワーク接触面を先端に備えるワーク受け筒体と、前記ワーク接触面から突出して設けられ、前記パネル材の位置決め孔に基端側の大径軸部を嵌合させる前進位置と先端側の小径軸部を嵌合させる後退位置とに移動するロケートピンと、前記ロケートピンに形成されるスリットに収容され、前記スリットから迫り出して前記ワーク接触面との間に前記パネル材を締結するクランプアームと、前記ロケートピンとは別個に形成されるとともに前記ワーク受け筒体に取り付けられ、前記ワーク接触面から突出するとともに前記スリットに入り込むガイド片を備えるガイド部材とを有し、前記ロケートピンが前進移動するときには、前記ガイド片によって前記大径軸部の外周面が略円形に形成される一方、前記ロケートピンが後退移動するときには、前記ガイド片によって前記小径軸部の外周面が略円形に形成されることを特徴とする。
本発明の位置決めクランプ装置は、前記小径軸部と前記大径軸部とは互いに中心をずらして設けられることを特徴とする。
本発明の位置決めクランプ装置は、前記クランプアームとこれを駆動する駆動手段との間にロッド部材を設けることを特徴とする。
本発明によれば、ワーク接触面から突出してクランプアームのスリットに入り込むガイド片を設け、ロケートピンが前進移動するときにはガイド片によって大径軸部の外周面を略円形に形成する一方、ロケートピンが後退移動するときにはガイド片によって小径軸部の外周面を略円形に形成するようにしたので、角形の位置決め孔を備えるパネル材であっても高精度に位置決め固定することができるだけでなく、大きさが異なる複数の位置決め孔に対して位置決めクランプ装置を対応させることが可能となる。
しかも、ロケートピンとガイド片とを別個に形成するようにしたので、ロケートピンの加工コストを大幅に引き下げることができ、位置決めクランプ装置の低コスト化を達成することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態である位置決めクランプ装置10(以下、クランプ装置という)を示す側面図であり、図2はクランプ装置10の内部構造を示す断面図である。
図1および図2に示すように、図示するクランプ装置10は、複数の取付孔11が形成される取付ブロック12と、これに一体となって上方に延びるワーク受け筒体13とを有している。また、ワーク受け筒体13には、パネル材の位置決め孔に嵌合するロケートピン14が往復動自在に組み付けられており、このロケートピン14に形成されるスリット15には、パネル材を固定するクランプアーム16が収容されている。さらに、取付ブロック12の下面17にはエアシリンダ18が取り付けられており、このエアシリンダ18を作動させることによって、ロケートピン14を実線で示す前進位置と一点鎖線で示す後退位置とに移動させることが可能となる。同様に、取付ブロック12の側面19にはエアシリンダ20が取り付けられており、このエアシリンダ20を作動させることによって、クランプアーム16を実線で示す締結位置と一点鎖線で示す解放位置とに移動させることが可能となる。
このようなクランプ装置10は、自動車車体の溶接ラインに配置される搬送台車やロボットアーム等に取り付けられ、車体を構成するパネル材を所定の位置に位置決め固定するために使用される。ここで、図3および図4はクランプ装置10によってパネル材を位置決め固定する際の手順を示す説明図であり、図3にはロケートピン14を後退位置に移動させた状態が示され、図4にはロケートピン14を前進位置に移動させた状態が示されている。図3(A)および図4(A)に示すように、自動車車体を構成するパネル材P1,P2には、正方形の位置決め孔H1,H2が形成されている。そして、図3(B)および図4(B)に示すように、位置決め孔H1,H2に対してロケートピン14を嵌合させることにより、パネル材P1,P2を所定の位置に位置決めすることが可能となる。続いて、図3(C)および図4(C)に示すように、クランプアーム16をスリット15から迫り出させることにより、ワーク受け筒体13の先端に形成されるワーク接触面21との間にパネル材P1,P2を挟み込んで固定することが可能となる。なお、図示する場合には、クランプ装置10に対してパネル材P1,P2を近づけるようにしているが、これに限られることはなく、パネル材P1,P2に対してクランプ装置10を近づけることにより、或いはパネル材P1,P2とクランプ装置10とを互いに近づけることにより、位置決め孔H1,H2にロケートピン14を嵌合させても良い。
続いて、クランプ装置10の内部構造を断面図や分解斜視図を用いて詳細に説明する。図5はクランプ装置10の先端部構造を示す分解斜視図であり、図6はロケートピン14の支持構造を示す分解斜視図であり、図7はクランプアーム16の支持構造を示す分解斜視図である。また、図8および図9はクランプ装置10の内部構造を示す断面図であり、図8にはロケートピン14を後退位置に移動させるとともにクランプアーム16を締結位置に移動させた状態が示され、図9にはロケートピン14を後退位置に移動させるとともにクランプアーム16を解放位置に移動させた状態が示されている。
図5に示すように、パネル材P1,P2を位置決めするロケートピン14は、先端側に形成される小径軸部22と基端側に形成される大径軸部23とを備えており、大きさの異なる2つの位置決め孔H1,H2に対応させることが可能となっている。また、ロケートピン14にはクランプアーム16を収容するスリット15が形成されており、このスリット15はロケートピン14の長手方向に延びるとともに径方向に開口している。さらに、ロケートピン14を構成する小径軸部22と大径軸部23とは互いに中心をずらして形成されており、ロケートピン14を軸方向から見た場合には、大径軸部23の輪郭を構成する円に対して小径軸部22の輪郭を構成する円が内接するようになっている。そして、その内接する部位にスリット15が開口するようになっている。
このようなロケートピン14をワーク受け筒体13に支持するため、ワーク受け筒体13内には連結スリーブ24が往復動自在に収容されており、連結スリーブ24の先端部にロケートピン14が固定されている。また、図2および図6に示すように、連結スリーブ24の基端部にはピストンロッド25が連結されており、このピストンロッド25は下方側のエアシリンダ18によって駆動されるようになっている。エアシリンダ18は、取付ブロック12の下面17に取り付けられるシリンダチューブ26と、シリンダチューブ26内に摺動自在に組み込まれるピストン27とを有している。また、シリンダチューブ26の一端側にはヘッドカバー28が取り付けられており、ピストン27とヘッドカバー28とによって前進圧力室29が区画されている。一方、シリンダチューブ26の他端側には貫通孔30aを備えるロッドカバー30が取り付けられており、ピストン27とロッドカバー30とによって後退圧力室31が区画されている。なお、ピストン27と連結スリーブ24とを連結するピストンロッド25はロッドカバー30の貫通孔30aに案内されている。
また、圧縮空気を供給してエアシリンダ18を駆動するため、シリンダチューブ26には前進圧力室29に連通する給排ポート29aと後退圧力室31に連通する給排ポート31aとが形成されている。したがって、図2および図4に示すように、給排ポート29aから前進圧力室29に対して圧縮空気を供給することにより、ロケートピン14の大径軸部23をワーク接触面21から突出させる前進位置に移動させることができ、大きな位置決め孔H2を備えるパネル材P2の位置決めを行うことが可能となる。一方、図3および図8に示すように、給排ポート31aから後退圧力室31に対して圧縮空気を供給することにより、ロケートピン14の小径軸部22をワーク接触面21から突出させる後退位置に移動させることができ、小さな位置決め孔H1を備えるパネル材P1の位置決めを行うことが可能となる。なお、ロケートピン14とエアシリンダ18との間に連結スリーブ24を設けることにより、ロケートピン14の全長を短く設定することができ、硬度が要求されるロケートピン14の製造コストを引き下げることが可能となっている。
続いて、パネル材P1,P2を固定するクランプアーム16について説明する。図2および図5に示すように、ロケートピン14のスリット15内に格納されるクランプアーム16は、直線部40aと傾斜部40bとを備えるカム孔40が形成される基板部41と、先端がU字状に屈曲するフック部42とを備えている。また、カム孔40にはカムピン43が収容されており、このカムピン43の両端は連結スリーブ24に形成される長孔24aを通してワーク受け筒体13に固定されている。さらに、クランプアーム16の基板部41には連結ピン44を介してロッド部材45が連結されており、このロッド部材45の基端部は取付ブロック12内に組み込まれたスライダ46によって支持されている。
図2および図7に示すように、取付ブロック12にはロケートピン14の往復方向に直交する収容孔47が形成されており、この収容孔47にはロッド部材45を支持するスライダ46が摺動自在に組み込まれている。ピストンとして機能するスライダ46には進行方向に対して傾斜するカム孔46aが形成されており、このカム孔46aに組み付けられるカムピン48を介してスライダ46とロッド部材45とは連結されている。また、カム孔46aに組み付けられるカムピン48は、連結スリーブ24に形成される長孔24bに案内されるようになっている。
このようなスライダ46を収容孔47に沿って移動させるため、スライダ46の一端にはピストンロッド49が連結されており、このピストンロッド49は側面側のエアシリンダ20によって駆動されるようになっている。駆動手段としてのエアシリンダ20は、取付ブロック12の側面に取り付けられるシリンダチューブ50と、シリンダチューブ50内に摺動自在に組み込まれるピストン51とを有している。また、シリンダチューブ50の端部にはヘッドカバー52が取り付けられており、ピストン51とヘッドカバー52とによって締結圧力室53が区画されている。一方、取付ブロック12には収容孔47を閉塞するヘッドカバー54が取り付けられており、スライダ46とヘッドカバー54とによって解放圧力室55が区画されている。さらに、圧縮空気を供給してエアシリンダ20を駆動するため、ヘッドカバー52には締結圧力室53に連通する給排ポート53aが形成され、ヘッドカバー54には解放圧力室55に連通する給排ポート55aが形成されている。
したがって、図9に示すように、給排ポート55aから解放圧力室55に対して圧縮空気を供給することによってスライダ46を矢印a方向に移動させた場合には、傾斜するカム孔46aに沿ってカムピン48が上方に移動するため、ロッド部材45とクランプアーム16とは上方に押し上げられる。そして、クランプアーム16が押し上げられるときには、ワーク受け筒体13に固定されるカムピン43に対してカム孔40の傾斜部40bが嵌合するため、クランプアーム16は連結ピン44を支点に引き起こされてスリット15内に収容されることになる。このようにクランプアーム16を解放位置に移動させることにより、パネル材P1,P2の位置決め固定を解除することが可能となる。
一方、図2に示すように、給排ポート53aから締結圧力室53に対して圧縮空気を供給することによってスライダ46を矢印b方向に移動させた場合には、傾斜するカム孔46aに沿ってカムピン48が下方に移動するため、ロッド部材45とクランプアーム16とは下方に引き下げられる。そして、クランプアーム16が引き下げられるときには、ワーク受け筒体13に固定されるカムピン43に対してカム孔40の直線部40aが嵌合するため、クランプアーム16は連結ピン44を支点に傾斜してスリット15から迫り出すことになる。このようにクランプアーム16を締結位置に移動させることにより、クランプアーム16とワーク接触面21との間にパネル材P1,P2を位置決め固定することが可能となる。また、カム孔46aの傾斜角を変えることにより、クランプアーム16に伝達する力を増減させることが可能となる。
前述したように、クランプアーム16を締結位置に移動させる際には、カム孔46aおよびカムピン48を介してエアシリンダ20からの推力をクランプアーム16に伝達することにより、パネル材P1,P2に対するクランプアーム16の押圧力を増大させるようにしたので、パネル材P1,P2を確実に固定することが可能となる。また、スライダ46とクランプアーム16との間にロッド部材45を設けるようにしたので、クランプアーム16の全長を短く設定することが可能となる。これにより、クランプアーム16の迫り出し量を制御するカム孔40と、スリット15から迫り出してパネル材P1,P2を押さえるフック部42とを近づけることができるため、クランプアーム16の迫り出し量を高精度に制御することができる。さらには、クランプアーム16の全長を短く設定することにより、高い剛性が要求されるクランプアーム16の低コスト化を達成することができる。
続いて、本発明のクランプ装置10が備える特徴点の1つであるガイド構造について説明する。図5および図9に示すように、ロケートピン14やクランプアーム16を収容するワーク受け筒体13は、取付ブロック12に連なるスリーブ本体60とこれの先端に装着されるキャップ部材61とを有している。また、スリーブ本体60とキャップ部材61との間には環状のガイド部材62が組み付けられており、このガイド部材62は軸方向に延びてワーク接触面21から突出するガイド片62aを備えている。さらに、ガイド部材62のガイド片62aは、ロケートピン14のスリット15に入り込むように設けられるとともに、円弧状に形成された外周面を備えており、図3(A)や図4(A)に示すように、スリット15の一部はガイド片62aによって閉塞されるようになっている。
ここで、図10(A)は図3(B)のa−a線に沿う断面図であり、図10(B)は図4(B)のa−a線に沿う断面図である。なお、図10においてはクランプアーム16を省略して図示している。図10(A)に示すように、ロケートピン14を後退位置に移動させた場合には、径方向に開口するスリット15を備える小径軸部22の外周面が、ガイド片62aによって略円形に形成されるようになっている。また、図10(B)に示すように、ロケートピン14を前進位置に移動させた場合であっても、径方向に開口するスリット15を備える大径軸部23の外周面が、ガイド片62aによって略円形に形成されるようになっている。
このように、小径軸部22や大径軸部23の外周面をガイド片62aによって略円形に形成することができるため、パネル材P1,P2の位置決め孔H1,H2が角形である正方形に形成される場合であっても、ロケートピン14の外周面に対して位置決め孔H1,H2の4辺を確実に接触させることが可能となる。したがって、位置決め孔H1,H2の中心とロケートピン14の中心とを高精度に一致させることができ、パネル材P1,P2の高精度な位置決めを達成することができる。
ここで、図11(A)および(B)は、比較例としてガイド部材62を取り外した状態のロケートピン14を示す断面図である。図11(A)および(B)に示すように、比較例のロケートピン14にあっては、ガイド部材62を取り外しているため小径軸部22や大径軸部23からスリット15が開口した状態となっている。つまり、スリット15が開口する部位においては、パネル材P1と小径軸部22との間に隙間D1が発生することになり、パネル材P2と大径軸部23との間に隙間D2が発生することになるため、パネル材P1,P2を高精度に位置決めすることが不可能となる。これに対し、本発明のクランプ装置10にあっては、前述したように、スリット15に対してガイド片62aを組み込むことにより、パネル材P1,P2とロケートピン14との間から隙間を排除することができ、パネル材P1,P2を確実に位置決めすることが可能となっている。
また、ガイド片62aをワーク接触面21から突出するように固定し、このガイド片62aに沿ってロケートピン14を前進位置と後退位置とに移動させるようにしたので、ガイド片62aによってワーク接触面21の直上に位置するスリット15だけを部分的に閉塞することが可能となる。すなわち、ロケートピン14をワーク接触面21から大きく突出させた場合であっても、ロケートピン14の移動に伴ってガイド片62aが上方に移動してしまうことはなく、スリット15から迫り出すクランプアーム16の動作を確保することができる。これにより、正方形の位置決め孔H1,H2を備えるパネル材P1,P2を高精度に位置決めすることができるだけでなく、大きさが異なる複数の位置決め孔H1,H2に対してクランプ装置10を対応させることができる。
しかも、ロケートピン14とガイド部材62とを別個に形成するようにしたので、ロケートピン14の加工コストを引き下げることが可能となる。つまり、ロケートピン14を正方形の位置決め孔H1,H2に対応させるためには、ロケートピン14の嵌合部位の断面形状を円形に形成する必要があり、スリット15の一部を塞ぐようにロケートピン14に対して壁部を形成する必要がある。しかしながら、ガイド部材62によってスリット15の一部を塞ぐようにしたので、ロケートピン形状の複雑化を回避することができ、ロケートピン14の加工コストを大幅に引き下げることが可能となる。
また、図示する場合には、パネル材P1,P2に対して正方形の位置決め孔H1,H2が形成されているが、位置決め孔の形状としては正方形に限られることはなく円形であっても良い。ここで、図12(A)および(B)は、円形の位置決め孔H3,H4とロケートピン14との嵌合状態を示す断面図であり、図10と同様の部位を示している。図12(A)および(B)に示すように、それぞれのパネル材P3,P4に大きさの異なる円形の位置決め孔H3,H4が形成される場合であっても、本発明のクランプ装置10に組み込まれたロケートピン14を前進位置と後退位置とに移動させることにより、パネル材P3,P4を高精度に位置決め固定することが可能となっている。
さらに、本発明のクランプ装置10によって位置決めすることができる位置決め孔の形状としては、正方形や円形に限られることはなく長孔の位置決め孔であっても良い。ここで、図13(A)は長孔の位置決め孔H5が形成されるパネル材P5を示す平面図であり、図13(B)は長孔の位置決め孔H5とロケートピン14との嵌合状態を示す断面図である。図13(A)に示すように、パネル材P5は、一端側に形成される円形の位置決め孔H3と、他端側に形成される長孔の位置決め孔H5とを備えており、このパネル材P5は2つのクランプ装置10によって位置決め固定されるようになっている。つまり、一方のクランプ装置10のロケートピン14を円形の位置決め孔H3に対して挿し込むとともに、図13(B)に示すように他方のクランプ装置10のロケートピン14を長孔の位置決め孔H5に対して挿し込むことにより、円形の位置決め孔H3を中心にパネル材P5が回動してしまうことを抑制することができ、パネル材P5を高精度に位置決め固定することが可能となっている。このように、パネル材P5に対して長孔の位置決め孔H5が形成される場合であっても、本発明のクランプ装置10を用いることによってパネル材P5を幅方向に位置決めすることが可能となる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、図示する場合にはロケートピン14に対して小径軸部22と大径軸部23とを形成することにより、大きさが異なる2つの位置決め孔H1,H2にクランプ装置10を対応させているが、ロケートピン14に対して径寸法が異なる軸部を新たに形成することにより、3つ以上の位置決め孔にクランプ装置10を対応させても良い。
また、図示する場合には、本発明のクランプ装置10によって自動車車体のパネル材を位置決め固定するようにしているが、ワークとしては自動車車体を構成するパネル材に限られることはなく、他のパネル材を本発明のクランプ装置10によって位置決め固定するようにしても良い。
本発明の一実施の形態である位置決めクランプ装置を示す側面図である。 位置決めクランプ装置の内部構造を示す断面図である。 (A)〜(C)は位置決めクランプ装置によってパネル材を位置決め固定する際の手順を示す説明図である。 (A)〜(C)は位置決めクランプ装置によってパネル材を位置決め固定する際の手順を示す説明図である。 位置決めクランプ装置の先端部構造を示す分解斜視図である。 ロケートピンの支持構造を示す分解斜視図である。 クランプアームの支持構造を示す分解斜視図である。 位置決めクランプ装置の内部構造を示す断面図である。 位置決めクランプ装置の内部構造を示す断面図である。 (A)は図3(B)のa−a線に沿う断面図であり、(B)は図4(B)のa−a線に沿う断面図である。 (A)および(B)は比較例としてガイド部材を取り外した状態のロケートピンを示す断面図である。 (A)および(B)は円形の位置決め孔とロケートピンとの嵌合状態を示す断面図である。 (A)は長孔の位置決め孔が形成されるパネル材を示す平面図であり、(B)は長孔の位置決め孔とロケートピンとの嵌合状態を示す断面図である。
符号の説明
10 クランプ装置(位置決めクランプ装置)
11 取付孔
12 取付ブロック
13 ワーク受け筒体
14 ロケートピン
15 スリット
16 クランプアーム
17 下面
18 エアシリンダ
19 側面
20 エアシリンダ(駆動手段)
21 ワーク接触面
22 小径軸部
23 大径軸部
24 連結スリーブ
24a 長孔
24b 長孔
25 ピストンロッド
26 シリンダチューブ
27 ピストン
28 ヘッドカバー
29 前進圧力室
29a 給排ポート
30 ロッドカバー
30a 貫通孔
31 後退圧力室
31a 給排ポート
40 カム孔
40a 直線部
40b 傾斜部
41 基板部
42 フック部
43 カムピン
44 連結ピン
45 ロッド部材
46 スライダ
46a カム孔
47 収容孔
48 カムピン
49 ピストンロッド
50 シリンダチューブ
51 ピストン
52 ヘッドカバー
53 締結圧力室
53a 給排ポート
54 ヘッドカバー
55 解放圧力室
55a 給排ポート
60 スリーブ本体
61 キャップ部材
62 ガイド部材
62a ガイド片
P1〜P5 パネル材
H1〜H5 位置決め孔

Claims (3)

  1. パネル材に接触するワーク接触面を先端に備えるワーク受け筒体と、
    前記ワーク接触面から突出して設けられ、前記パネル材の位置決め孔に基端側の大径軸部を嵌合させる前進位置と先端側の小径軸部を嵌合させる後退位置とに移動するロケートピンと、
    前記ロケートピンに形成されるスリットに収容され、前記スリットから迫り出して前記ワーク接触面との間に前記パネル材を締結するクランプアームと、
    前記ロケートピンとは別個に形成されるとともに前記ワーク受け筒体に取り付けられ、前記ワーク接触面から突出するとともに前記スリットに入り込むガイド片を備えるガイド部材とを有し、
    前記ロケートピンが前進移動するときには、前記ガイド片によって前記大径軸部の外周面が略円形に形成される一方、前記ロケートピンが後退移動するときには、前記ガイド片によって前記小径軸部の外周面が略円形に形成されることを特徴とする位置決めクランプ装置。
  2. 請求項1記載の位置決めクランプ装置において、前記小径軸部と前記大径軸部とは互いに中心をずらして設けられることを特徴とする位置決めクランプ装置。
  3. 請求項1または2記載の位置決めクランプ装置において、前記クランプアームとこれを駆動する駆動手段との間にロッド部材を設けることを特徴とする位置決めクランプ装置。
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