JP4801689B2 - 光劣化を抑制した容器詰高Brix果汁飲料 - Google Patents

光劣化を抑制した容器詰高Brix果汁飲料 Download PDF

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本発明は、光劣化を抑制した容器詰高Brix(高糖度)果汁飲料や、容器詰高Brix(高糖度)果汁飲料の光劣化抑制方法に関する。
果汁飲料は、年齢や性別を問わず多くの人に愛飲されている嗜好性飲料の一つである。容器詰された果汁飲料は、いつでも手軽に果汁飲料を楽しむことができるため、その利便性により消費者ニーズが拡大してきた。また、消費者の嗜好も多岐にわたるため、果汁飲料を工業的に生産した容器詰果汁飲料が数多く上市されている。
以前は、濃縮果汁と液糖(果糖ブドウ糖液糖)等の糖類を水で希釈して製造する従来の容器詰果汁飲料が果汁飲料の市場の大半を占めていた。しかし、近年における消費者の本格志向により、容器詰果汁飲料であっても、果実をそのまま搾汁して得られる呈味や風味を有する果汁飲料が市場を占めるようになってきた。
容器詰果汁飲料の呈味や風味を向上させて、果汁をそのまま搾汁して得た果汁飲料のおいしさに近づけるためには、各種添加物や香料(フレーバー)を添加する方法や、濃縮果汁を水で還元する度合いを調整する方法などがあり、通常は複数の手段を併用して容器詰果汁飲料を製造している。しかし、各種添加物や香料(フレーバー)を用いる場合には、不自然な風味が残ってしまう場合がある。
また、濃縮果汁を水で還元する度合いを調整する方法では、還元液の糖度(Brix)を従来品よりも高めに設定することにより、果実搾汁液同様の風味を担保することができる。ところが、還元液の糖度(Brix)を従来品よりも高めに設定した果汁飲料(以下、高Brix果汁飲料ともいう)は、そのBrix値に比例するように劣化しやすくなる(実施例1及び図1を参照)。容器詰果実飲料では中長期間の保存を前提とするため、この問題は重要である。
一方、容器詰飲料の品質劣化は経時的に観察されるものであるが、品質劣化の原因は必ずしも単一ではない。容器詰飲料は製造後に倉庫や販売店舗まで搬送されて店舗に並べられるまでには、温度、光、湿度、又はこれらが複合要因として作用する。商品が各種の劣化に耐えられないと商品価値が単に下がるだけでなく当該ブランド価値が下落する恐れがあるため、容器詰飲料の製造・販売において品質劣化の抑制手段を研究・開発することは重要である。しかし、容器詰果汁飲料は他の容器詰飲料と比較して処方・設計が単純であるため、上記劣化要因をコントロールして品質維持する手段は限られており、果汁飲料に対して人為的に通電する方法(特許文献1、2)や、劣化防止剤を添加する方法(特許文献3)や、液中の溶存酸素量を低下させる方法(特許文献4、5)等が知られている。しかし、高Brix果汁飲料(ストレートジュース、濃縮還元100%ジュース)が劣化(特に光劣化)に弱いという技術課題や、かかる果汁飲料における糖度と溶存酸素量とを調整するとかかる前記技術課題が解決することや、さらにカムカム果汁をかかる果汁飲料に添加するとさらに相乗効果的に前記技術課題が解決することはこれまでに知られておらず、またこれを示唆する記述も見当たらない。
特開2002−85028 特開2005−80562 特開2004−275120 特開平10−295341 特開2006−166880 特表2007−504821
本発明の課題は、経時的な光による劣化が抑制された高Brix果汁飲料や、高Brix果汁飲料の経時的な光による劣化を抑制する方法に関する。
本発明者らは、糖度が9〜15、且つ溶存酸素量が1.7〜4ppmに果汁飲料を調整すると、容器詰高Brix果汁飲料における経時的な光劣化が抑制されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
1. 糖度が9を超え且つ15以下であって、溶存酸素量が1.7〜4ppmであることを特徴とする容器詰高Brix果汁飲料、
2. カムカム果汁を含有することを特徴とする上記1記載の容器詰高Brix果汁飲料、
3. カムカム果汁の添加量が0.1〜50重量%であることを特徴とする上記2記載の容器詰高Brix果汁飲料、
4. 容器が透明であることを特徴とする上記1〜3のいずれか記載の容器詰高Brix果汁飲料、
5. 糖度が9を超え且つ15以下であって、且つ溶存酸素量を1.7〜4ppmに調整することを特徴とする容器詰高Brix果汁飲料の光劣化抑制方法、
6. カムカム果汁を添加する工程を含むことを特徴とする上記5記載の容器詰高Brix果汁飲料の光劣化抑制方法、
7. カムカム果汁の添加量が0.1〜50重量%であることを特徴とする上記6記載の容器詰高Brix果汁飲料の光劣化抑制方法。
8. 透明容器に充填することを特徴とする上記5〜7のいずれか記載の高Brix果汁飲料の光劣化抑制方法、
に関する。
本発明の課題は、経時的な光による劣化が抑制された高Brix果汁飲料や、高Brix果汁飲料の経時的な光による劣化を抑制する方法を提供することができる。
本発明において果汁飲料とは、『食品表示マニュアル』(食品表示研究会編集、中央法規出版、平成元年2月改訂)の「果実ジュース」(第1461〜1472頁)又は「果実ミックスジュース」(第1473〜1485頁)に記載されているものが該当し、果汁の使用割合を表示する場合にいずれも「果汁100%」と表示できるものをいう(公正競争規約)。なお、上記以外の果汁配合飲料、例えば「果粒入り果実ジュース」(第1486〜1490頁)、「果実・野菜ミックスジュース」(第1501〜1505頁)、「果汁入り飲料」(第1506〜1521頁)、果汁の使用割合が10%未満の飲料(第1522〜1525頁)等は、本発明の果汁飲料には該当しない。
果汁飲料に用いる果実としては、柑橘類果実(オレンジ、温州ミカン、レモン、グレープフルーツ、ライム、マンダリン、ユズ、タンジェリン、テンプルオレンジ、タンジェロ、カラマンシー等)、リンゴ、ブドウ、モモ、パイナップル、グアバ、バナナ、マンゴー、アセロラ、プルーン、パパイヤ、パッションフルーツ、ウメ、ナシ、アンズ、ライチ、メロン、西洋ナシ、スモモ類等が挙げられる。本発明における果汁飲料は、上記果実のいずれか単独種であってもよいし、2種以上混合して果実ミックスジュースとしてもよい。
本発明においてBrixとは、溶液100g中に含まれるショ糖(砂糖)のグラム量を計測する単位であり、一般的には糖度とほぼ同義に用いられている。Brix又は糖度は、市販の屈折率計又は糖度計を用いて容易に測定することができる。本発明における容器詰高Brix果汁飲料とは、最終製品である容器詰状態での糖度が9を超え且つ15以下であるものを指すのであって、製造の中間段階である果汁、例えば製造工程の中間段階における希釈前コンク(濃縮液)は本発明の範囲に含まれない。例えば、特表2007−504821では、かかる中間段階におけるものを「飲料組成物」とよんでいるが、本発明における高Brix果汁飲料はかかる飲料用組成物は含まれない。
但し、本発明における容器詰果汁飲料を製造するにあたって、コンク(濃縮液)を原料としてこれを希釈し、最終製品の糖度を9を超え且つ15以下の範囲内に調整したものは含まれる。また、希釈前の果汁コンク(濃縮液)を容器詰して最終製品として販売等の実施をした場合には、本発明の実施に該当する。
本発明において高Brix果汁飲料とは、JAS規格にて規定されている果実ジュース(ストレートジュース、濃縮還元汁)であって、例えば公正競争規約により果汁100%と標記できるものを含む(『食品表示マニュアル』、食品表示研究会編、中央法規出版)。ストレートジュースとは果実を搾汁してそのまま、又はJAS規格により許容されている抗酸化剤(ビタミンC;L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウムを含む)だけを添加したものをいう。また濃縮還元汁とは、果実を搾汁してそのまま、又はJAS規格により許容されている成分(抗酸化剤、砂糖、香料等)を1又は2種以上添加していてよい。添加可能な成分については、例えば『食品表示マニュアル』(食品表示研究会編集、中央法規出版、平成元年2月改訂)による。
また、本発明の果汁飲料には、『食品表示マニュアル』において果実ミックスジュースや果粒入り果実ジュースも含まれるが、果汁割合が低い果汁入り飲料は本発明に含まれない。本発明において果汁割合はBrix(糖度)で規定するが、Brix(糖度)が9を超え且つ15以下、好ましくは糖度が9を超え且つ13以下、さらに好ましくは糖度が10以上13以下(10〜13)、最も好ましくは11以上12以下(11〜12)であるのが好ましい。
果実毎にJAS規格にて規定されている果実飲料のBrix値は、以下の通りである(『食品表示マニュアル』)。例えば、オレンジジュースは10〜20°Bx,うんしゅうみかんジュースは9〜18°Bx,グレープフルーツジュースは9〜18°Bx,レモンジュースは6°Bx以上,りんごジュースは10〜20°Bx,ぶどうジュースは11〜30°Bx,パインアップルジュースは10〜27°Bx,ももジュースは8〜16°Bxである。また、濃縮果汁を希釈したものであって下記の糖用屈折計示度(Brix)の基準値以上のものを還元果汁という(個別品質表示基準)。
本発明の高Brix果汁飲料は、上記のBrix値範囲内の果実を1種又は2種以上を組み合わせてミックスジュースにしたものであってもよい。ミックスジュースの場合には、各果実汁の割合を適宜調整することができる。
本発明において溶存酸素とは容器詰果実飲料の液中における酸素量をいい、溶存酸素量とはかかる液中の酸素量をいう。溶存酸素量は、液中に含まれる酸素量をいい、単位はppmで表記されるのが一般的である。
果汁飲料中の溶存酸素量を低減させるためには、濃縮還元の場合には予め脱気した水を用いたり、窒素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素等の不活性化ガスを液中に吹き込むこと等により液中の溶存酸素量を低減させることができる。さらに果汁飲料を容器充填してから容器内部に生じる空間に上記不活性化ガスを吹き込むことにより、容器詰果汁飲料の保管時に果汁が接触し得る酸素量を低減することもできる。本発明における高Brix果汁飲料には、上記方法から1又は2種以上を用いることができる。
なお上述のとおり、一般的に溶存酸素量の低減が各種飲料の劣化を抑制することはすでに公知である。しかし、高Brix果汁飲料(ストレートジュース、濃縮還元100%ジュース)が劣化(特に光劣化)に弱く、かかる技術課題は、果汁飲料の糖度と溶存酸素量との範囲を設定すると解決されることは知られていなかった。本発明における果汁飲料の溶存酸素量は、1.7〜4ppm、好ましくは2〜4ppm、さらに好ましくは2〜3ppm、最も好ましくは2〜2.5ppmである。
本発明においてカムカム果汁とは、カムカム果実を搾汁して得られたものをいう。カムカムとはフトモモ科の常緑低木であって、アマゾン川流域の熱帯雨林において生育する。本発明の果汁飲料にカムカム果汁を添加すると、さらに好ましい効果が得られることが試験的に明らかになった。本発明における果汁飲料にカムカム果汁を必ずしも添加する必要はない。また、カムカム果汁の添加量も果汁飲料の呈味バランスを考慮して適宜配合することができるが、カムカム果汁の添加量は、5倍濃縮果汁のカムカムを使用した場合において、果汁飲料全体に対して0.1〜50重量%とするのが好ましい、さらには0.5〜1.0重量%とするのが好ましい。カムカム果汁の添加量が0.1重量%を超えると一般的に果汁飲料の酸味が強くなりすぎる傾向がある。また、カムカム果汁の添加量が50重量%を下回ると本願発明における技術的効果が得られなくなる。
本発明に用いる容器としては、金属缶(スチール缶、アルミニウム缶など)、PETボトル、紙容器、壜等であってよく、これら容器の形状や色彩は問わない。しかし、本発明における光劣化抑制効果を最大限に享受できる点を考慮すると、容器原料が透明又は半透明のプラスチックを用いて製造されたPETボトル容器やガラスを用いるのが好ましい。
本発明において劣化とは、果汁飲料の品質が製造時よりも低下していることをいい、果汁飲料の呈味性、香味性、色、沈殿物発生等の1又は2種以上の指標において品質が製造時よりも低下又は商品としての適正が低下したものをいう。飲料中の成分の化学的変化や物理的変化が関与していると考えられ、その因子として熱や光がある。本願発明の果汁飲料は、特に光を因子とする劣化を抑制する効果がある。
以下に本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
実施例1: 高Brix果汁飲料の劣化
グレープフルーツジュース(濃縮還元)でBrixが異なる3種類のサンプルを作製し、香味と色調の経時的劣化度合いを調べた。Brix値が9、12、15のサンプルを調製し、各サンプルを37℃と45℃とで暗所にて保管した。経時劣化試験開始から1週間目、2週間目及び3週間目において、香味と色調をコントロール(5℃)と比較しての経時的劣化度合いを専門家が評価した(図1−2)。また、コントロール(5℃)と比較しての色調変化をデルタE値として測定した(図3)。図1−3から、Brix値が高ければ高いほど経時劣化しやすいことがわかった。
実施例2:光劣化抑制作用
グレープフルーツジュース(濃縮還元、Brix9)で溶存酸素量が異なるサンプルを作製し、香味と色調の経時的劣化度合いを調べた。溶存酸素量を、1.7ppm、4ppm及び7ppmにそれぞれ調製した果汁飲料を作製して試験に供した。なお溶存酸素量は、窒素ガスを果汁中に吹き込むことにより調製した。次に三種類のサンプルを2群に分けた。一群を25℃で暗所保管し、もう一群を光6000ルクス照射状態(照射時間:24時間/日)として25℃で保管した。なお、光照射には人工気象器(日本医化器械製作所社製)を用い、照射光の強度は、店舗のショーケースに商品を陳列した場合に受ける数値範囲(3000〜10000ルクス)の間で平均的であると考えられる6000ルクスで設定した。光6000ルクス照射したサンプルが暗所で保管したサンプルと比較してどの程度劣化しているかを専門家が観察した(図4)。
図4は、溶存酸素量が1.7ppm又は4ppmである果汁飲料では1ヶ月経過しても香味や色調が全く又は殆ど劣化しなかったのに対して、溶存酸素量が7ppmである果汁飲料では1ヶ月経過すると香味や色調が顕著に劣化したことを示している。
また、それぞれのサンプルの酸化還元電位を調べたところ、溶存酸素量が7ppmであるサンプルは、溶存酸素量が1.7ppm又は4ppmであるサンプルと比較して1ヵ月後の酸化還元電位が低くなった(図5)。以上から、高Brix果汁飲料の溶存酸素量を1.7〜4ppmに調製すると、果汁飲料の光劣化が抑制されることが明らかになった。
比較例1: 温度劣化抑制作用
グレープフルーツジュース(濃縮還元、Brix9)で溶存酸素量が異なるサンプルを作製し、香味と色調の経時的劣化度合いを調べた。溶存酸素量を、1.7ppm、4ppm及び7ppmにそれぞれ調製した果汁飲料を作製して試験に供した。なお溶存酸素量は、窒素ガスを果汁中に吹き込むことにより調製した。次に三種類のサンプルを2群に分けた。一群を5℃で暗所保管し、もう一群を45℃で暗所保管した。それぞれのサンプルにつき、試験開始から1週間目、2週間目、3週間目及び1ヶ月目における香味と色調とを専門家が観察した。評価方法としては、各サンプルについてコントロール(5℃暗所保管)と比較してその程度劣化が進んでいるかを評価した(図6)。
溶存酸素量に関わらずいずれのサンプルにおいても、試験開始から1〜2週間後では香味と色調とで大きな変化はなかった。しかし、試験開始から3週間目以降では、溶存酸素量に関わらずいずれのサンプルにおいても顕著に劣化が観察された。この結果から、果汁飲料中の溶存酸素量に関わらず熱による劣化は等しく生じることがわかり、また果汁飲料中の溶存酸素量が異なると熱劣化と光劣化とで挙動が異なることもわかった。
実施例3:
ビタミンC無添加のりんごストレート果汁(長野興農社製、Brix:12)を用いてサンプルを作製して三群に分けた。第一群にはビタミンC(VC)を添加した。第二群にはカムカム果汁(Brix:25)を添加した。第三群には何も添加せずにコントロールとして用いた。なお、第一群に添加するビタミンC量と、第2群に添加するカムカム果汁中のビタミンC量とは、いずれも100mg/100gに調整した。
得られたサンプルの三群につき、熱劣化と光劣化とについて調べた。熱劣化の試験については、三種類のサンプル(コントロール、ビタミンC添加、カムカム果汁添加)を37℃で保管し、試験開始時から1週間目と3週間目とで香味と色調とを専門家が評価した(図6−7)。
コントロール飲料(無添加)及びビタミンC添加飲料は、熱劣化と光劣化とのいずれに対しても同程度の劣化を示した。一方、カムカム果汁添加飲料では、ビタミンC添加飲料とほぼ同程度の熱劣化を示したが、光劣化については熱劣化の程度までには劣化を示さなかった。上述のとおり、カムカム果汁中のビタミンCの含有量は添加されたビタミンC量と同量に調整されているため、劣化の種類に関する挙動の違いはビタミンC添加量によるものではない。よって、カムカム果汁を果汁飲料に添加すると、光劣化を抑制できることが明らかになった。
Brix値が異なる果汁飲料を37℃暗所で保管した場合の劣化を調べた結果である。 Brix値が異なる果汁飲料を45℃暗所で保管した場合の劣化を調べた結果である。 Brix値が異なる果汁飲料を37℃と45℃暗所で保管した場合の色調変化をデルタE値として測定した結果である。 Brix値が異なる果汁飲料を光6000ルクス照射条件下(25℃)で保管した場合の劣化を調べた結果である。 Brix値が異なる果汁飲料を光6000ルクス照射条件下(25℃)で保管した場合の酸化還元電位を調べた結果である。 液中溶存酸素量が異なる果汁飲料を45℃暗所で保管した場合の劣化を調べた結果である。 ビタミンC添加飲料とカムカム果汁添加飲料を37℃暗所で保管した場合の劣化を調べた結果である。 ビタミンC添加飲料とカムカム果汁添加飲料を光6000ルクス照射条件下(25℃)で保管した場合の劣化を調べた結果である。

Claims (4)

  1. 糖度が9を超え且つ15以下であって、且つ溶存酸素量を1.7〜4ppmに調整することを特徴とするPETボトル容器詰高Brix果汁飲料の光劣化抑制方法。
  2. カムカム果汁を添加する工程を含むことを特徴とする請求項1記載のPETボトル容器詰高Brix果汁飲料の光劣化抑制方法。
  3. カムカム果汁の添加量が0.1〜50重量%であることを特徴とする請求項2記載のPETボトル容器詰高Brix果汁飲料の光劣化抑制方法。
  4. 透明容器に充填することを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のPETボトル高Brix果汁飲料の光劣化抑制方法。
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