JP4800849B2 - ガラス封着材料、平面型表示装置用枠ガラス及び平面型表示装置 - Google Patents

ガラス封着材料、平面型表示装置用枠ガラス及び平面型表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子部品の封止などに用いられるガラス封着材料に係り、また、ガラス封着材料を用いて封着された平面型表示装置に関する。本発明は、更に、ガラス封着材料を具備する平面型表示装置用枠ガラスに関する。
電子部品などを気密封着するための封着材料としては、PbOを主成分としたガラスに低熱膨張フィラーを混合したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。しかし、Pbの有毒性からPbを含まない無鉛系ガラスが用いられるようになってきた。その一つが、VとTeOを主成分とするV−TeO系ガラスに低膨張セラミックフィラーを混合したものである(例えば、特許文献2参照)。また、特許文献1に記載された、Vを主成分としPとSbを含有したガラスに低熱膨張フィラーを混合したものである。
特開平2−267137号公報 特開2004−250276号公報
しかしながら、V−TeO系ガラスは熱膨張係数が非常に大きく、封着材料として用いるためにはZWP(リン酸ジルコニウムタングステン)等のように熱膨張係数が極めて小さいフィラーを使用し且つ多量に混合しなければならない。フィラーの選択肢が狭い上、低熱膨張係数の小さいフィラーを多量に混合するので、溶融状態のガラスの一部又は全部が結晶になる、つまり、失透しやすいという問題がある。失透すると、封着工程における流動性が損なわれ、封着したい領域全体に濡れ広がらなくなり、封着の目的を果たせなくなる。
一方、近年では情報処理装置或いはテレビジョン放送の高画質化に伴い、高輝度、高精細の特性を有すると共に軽量、省スペース化が図れることから、平面型表示装置(FPD:Flat Panel Display)への関心が高まっている。この平面型表示装置の代表的なものが液晶表示装置やプラズマディスプレイであり、また、最近注目されているフィールドエミッションディスプレイ(Field Emission Display、以下、FEDと称する)である。
これらの平面型表示装置では、二枚のガラスパネルを気密に封止する必要があり、ガラス封着材料が使用される。また、FEDの場合には、ガラスパネルの周縁部に枠ガラスを配置し封着材料で接合する。パネルに通常用いられるソーダガラスやバンテアンなどのガラス板の熱膨張係数は70〜80×10−7/℃の範囲内である。したがって、封着材料としては、ガラスパネルの熱膨張係数に近く、封着工程において失透がなく、しかも、高い接合強度が得られることが望まれる。また、封着温度を低くできることも望まれる。前述のV主成分としPとSbを含有する封着材料も、失透しやすく、平面型表示装置の封着材料としては不十分である。
本発明の目的は、Pbを含有せず、失透せず、しかも高い接合強度が得られるガラス封着材料と、このガラス封着材料を用いてパネルが接着された平面型表示装置及び平面型表示装置用枠ガラスを提供することにある。
本発明は、Vを主成分とするバナジンリン酸ガラスにフィラーを混合したものからなり、ガラスの成分組成が重量%でV:45〜60%、P:20〜30%、BaO:5〜15%、TeO:0〜10%、Sb:5〜10%、WO:0〜5%よりなり、フィラーがシリカ系ガラス、ムライト、磁器、粘土質耐火物、ステアタイト、アルミナ及びスピネルからなる群から選ばれたいずれかよりなり、フィラーの粒子径が1〜150μmの範囲内であり、フィラーの含有率が50体積%以下であることを特徴とするガラス封着材料にある。
また、本発明は、対向配置された二枚のガラスパネルの周縁部が枠ガラスで封止された構造を有する平面型表示装置における枠ガラスであって、少なくともガラスパネルと接着される部分にガラス封着材料よりなる層が設けられ、そのガラス封着材料が前述のガラス封着材料からなることを特徴とする平面型表示装置用枠ガラスにある。
また、本発明は、二枚のガラスパネルが対向配置され、周縁部分が接着層を介して枠ガラスで封止された構造を有する平面型表示装置において、前記接着層の材料が前述のガラス封着材料からなることを特徴とする平面型表示装置にある。
また、本発明は、Vを主成分とするバナジンリン酸ガラスにフィラーとガラスビーズを混合してなるガラス封着材料であって、バナジンリン酸ガラスとフィラーが前述の構成を有し、ガラスビーズの粒子径が50〜200μmの範囲内であり、その含有率が0.1〜1.0体積%であることを特徴とするガラス封着材料にある。
また、本発明は、ディスプレイ用ガラスを封着する、バナジンリン酸系ガラスにフィラーを混合した封着材料において、バナジンリン酸系ガラスは電気抵抗率が10Ωcm以上、熱膨張係数が60〜90×10−7/℃の範囲内であり、フィラーは熱膨張係数が60×10−7/℃以下、含有率が50体積%以下、粒子径が1〜150μmの範囲内であることを特徴とするガラス封着材料にある。
本発明のガラス封着材料は平面型表示装置のガラスパネルの封着材料として適しており、封着工程において失透がなく、しかも、高い接合強度が得られるという優れた効果を有する。
を主成分とするバナジンリン酸ガラスにおいて、成分組成が重量%でV:45〜60%、P:20〜30%、BaO:5〜15%、TeO:0〜10%、Sb:5〜10%、WO:0〜5%の範囲内にあるものは、熱膨張係数が90×10−7/℃以下、多くの場合に60〜90×10−7/℃の範囲内になる。このように熱膨張係数を小さくできるので、被封着ガラスの熱膨張係数に整合させるために混合するフィラー材料の選択肢が広くなり、安定な性質を有するセラミックスを用いることができるようになる。また、混合するフィラーの量を少なくすることができ、失透しにくくすることができる。
本発明のガラス封着材料は、ガラス自身の熱膨張係数が小さいので、熱膨張係数が60×10−7/℃以下のものであればフィラー材として十分に使用できる。実際には、安定な性質を有するシリカ系ガラス、ムライト、磁器、粘土質耐火物、ステアタイト、アルミナ及びスピネルからなる群から選ばれたものを、フィラー材に使用することが望ましい。
失透させないために、また、均質な性質を有する接合部を得るためにフィラーの粒子径は重要である。フィラーの粒子径が小さすぎると、活性な表面が増大するため、結晶化しやすくなる。逆にフィラーの粒子径が大きすぎると、局所的なフィラーの分布にむらが生じ、均一な性質を有する封着材料にならない。フィラーの粒子径は1μm以上、150μm以下が好ましく、特に1〜50μmの範囲が望ましい。
封着材料を封着温度に加熱するとガラス母材が溶融し、被封着部材上に濡れ広がるが、フィラーはこの濡れ広がり具合を調整する。フィラーを入れすぎた場合には、被封着部材と濡れ難くなり、封着用途としては不向きとなる。フィラーの混合量は50体積%以下が好ましく、特に30体積%以下、5体積%以上が好ましい。
ガラス母材であるバナジンリン酸ガラスにおいて、VとPはガラスを形成する成分として働く。BaO、TeO、Sb及びWOはガラスの熱膨張係数、流動性、軟化温度等を調整するために働く。TeOには、ガラスの融点を下げ、封着温度を低くするという効果がある。これらの成分の含有量は、前記した範囲にすることが、ガラスを形成しつつ、熱膨張係数を60〜90×10−7/℃以下にするために必要であり、この範囲をはずれるとガラスを形成しない恐れがある。
本発明のガラス封着材料は、ガラス母材であるバナジンリン酸ガラスの粉末に、フィラー粉末を混合することにより製造することができる。
ここで、本発明のガラス封着材料によりパネルの封着が行なわれる平面型表示装置の一例として、FEDを簡単に説明する。FEDは、冷陰極素子の電子放出素子をマトリクス状に配置した電子源を有する自発光型の表示装置である。電子放出素子としては、表面伝導型放出素子(SED型)、電界放出型素子(FE型)、金属/絶縁膜/金属型放出素子(MIM型)などが知られている。また、FE型では、モリブデン等の金属やシリコン等の半導体物質で作られたスピン型や、カーボンナノチューブを電子源とするCNT型などが知られている。
FEDでは、電子源が形成された背面パネルと、電子源から放出された電子によって励起されて発光する蛍光体が形成された前面パネルとの間に3〜5mm程度の空間を設けて、この部分を真空雰囲気に保つ必要がある。このために、背面パネルと前面パネルの内周縁部に枠ガラスが設けられ、封着材料で封着される。
図1は、FEDの一般的な構造を示したものであり、(a)は斜視図、(b)は(a)のA−A線に沿った概略断面図である。また、図2は、図1(a)のA−A線に沿った断面の詳細構造を一部拡大して示したものである。
これらの図に示すように、背面パネル201は、背面基板211の内面に信号線(データ線、カソード電極線)212と走査線(ゲート電極線)213を有しており、信号線と走査線の交差部近傍に電子源214が形成されている。また、前面パネル202は、前面基板221の内面に遮光膜(ブラックマトリクス)222、アノード(メタルバック)223及び蛍光体層224等が形成されている。
背面基板211と前面基板221の内周縁部には枠ガラス203が設けられ、この枠ガラスと背面基板及び前面基板が本発明のガラス封着材料により接着され、封止接着層204が形成される。なお、図では省略したが、背面基板及び前面基板の枠ガラスと接着される表面部分には絶縁膜が形成されている。これによって、背面パネルと前面パネルとの間に空間部分が形成される。この空間部分は真空雰囲気に保持され、表示領域207となる。FEDでは、背面基板211の内面に形成された走査線213と前面基板221の内面に形成された遮光膜(ブラックマトリクス)222との間に、スペーサ101が配置され、パネルと導電性接着層115を介して接着される。
背面基板211及び前面基板の材料には、通常、ガラスが用いられる。前面基板には透明なガラスが用いられる。
FEDにおいて、封止接着層204は幅に対する高さの比を0.06〜0.18とすることが望ましい。封止接着層204の幅は枠ガラスの幅であり、通常は6mm程度である。高さは枠ガラスとパネルガラスの間隔であり、封着材料が充填されている部分の厚みになる。この厚みが薄ければ、せん断応力に強くなり、接合強度が高くなる。厚ければクラックが生じ易くなる。本発明の封着材料を用いた場合、幅に対する高さの比を0.06〜0.18の範囲にすることで、接合強度が高く、クラックを生じにくい接合部が得られるようになる。
FEDの組み立て作業を行なうにあたっては、枠ガラスの表面に予め本発明のガラス封着材料を塗布等によりコートしておくことが好ましい。コートする領域は、枠ガラスの表面全体でも良いし、パネルガラスと接着する部分だけでも良い。
本発明のガラス封着材料には、ガラスビーズを混合することができる。ガラスビーズを混合した封着材料は、プラズマディスプレイ(PDF)のパネルガラスを封着するのに適する。
PDFでは、枠ガラスを挟まずに、二枚のパネルガラスを等間隔で張り付ける必要がある。間隔を一定にするために、封着材料中に骨材が必要であり、ガラスビーズがその役目をする。ガラスビーズの粒子径は封着部の厚みを決定することになり、50〜200μmの範囲内にすることが望ましい。ガラスビーズの混合量は封着材料の熱膨張係数に悪影響を与えない程度の少量、具体的には0.1〜1体積%の範囲内が望ましい。混合する量が少ないことから、封着材料の熱膨張係数に与える影響は少ないので、ガラスビーズの熱膨張係数には特に注意を払わなくても良い。しかし、でき得るならば、フィラーと同程度の熱膨張係数を有する材料を用いるのが良い。
ディスプレイ用ガラスを封着する封着材料においては、ガラス母材のバナジンリン酸系ガラスの電気抵抗率を10Ωcm以上、熱膨張係数を60〜90×10−7/℃の範囲内にすることが好ましく、フィラーの熱膨張係数を60×10−7/℃以下、含有率を50体積%以下、粒子径を1〜150μmの範囲内にすることが望ましい。これは、今まで述べてきた本発明のガラス封着材料によって実現できる。
本実施例では、まず、ガラス母材について説明し、次いで、フィラーを混合して被接着部材を接着した場合について説明する。
ガラス母材の製造における出発原料は、V(高純度化学研究所、99.9%)、P(高純度化学研究所、99.9%)、BaO(和光試薬、99.9%)、Sb(高純度化学研究所、99.9%)、WO(和光試薬、99.9%)、TeO(和光試薬、99.9%)である。表1に、V−P系封着ガラスの成分組成を重量%で示す。
いずれのガラスサンプルを作製する場合でも、Pを除く全ての原料をあらかじめ混合しておく。Pは吸湿性が高いため、長時間大気中に放置しないためである。P以外の混合粉末をアルミナるつぼに入れ、アルミナるつぼごと秤に乗せ、Pを所定量秤量し、同時に金属製のスプーンで混合する。このとき、乳鉢やボールミルを用いた混合はしない。
上記の原料混合粉末が入ったアルミナるつぼを、ガラス溶解炉に設置し、加熱を開始する。昇温速度を5℃/minとし、目標温度に到達した時点から1時間保持する。本実施例では、目標温度を1000℃にしている。溶解しているガラスを撹拌しながら1時間保持し、保持後はアルミナるつぼを溶解炉から取り出し、あらかじめ300℃に加熱していた黒鉛鋳型に鋳込む。黒鉛鋳型に鋳込んだガラスは、あらかじめ歪取り温度に加熱している歪取り炉に移動し、1時間保持により歪を除去した後、1℃/minの速度で室温まで冷却した。得られたガラスは30×40×80mmの大きさである。このような手順で、表1に示す組成のガラスを作製した。
Figure 0004800849
得られたガラスブロックの表面抵抗を評価した後、ガラスブロックを4×4×15mmの大きさに切断し、熱膨張係数を評価した。また、残材を粉砕した粉末を用いてDTA分析を行なった。作製したV−P系封着ガラスの物性値を表2に示す。表2において、Tgはガラス転移点、Mgは屈伏点、Tsは軟化点、Tfは流動点を表す。適切な封着温度は、ガラス軟化点Tsとガラス流動点Tfの間の温度である。
ガラス組成を変化させることにより、表2に示すように熱膨張係数を60〜90×10−7/℃の範囲内で変化させることができる。TeOを少量混合することより封着温度を低くすることができる。TAS−4,6,8はそれぞれ、TeO2の量が多い、WOの量が多い、Vの量が多いため、熱膨張係数が90×10−7/℃を超え、60〜90×10−7/℃以下の範囲内にならない。
Figure 0004800849
表1のV−P系ガラスの中からTAS−1を選定し、フィラー材及びガラスビーズを混合した。フィラー材及びガラスビーズは共にシリカ系ガラスとした。本発明のガラスは封着用途として用いるものであることから、混合粉末の流動性及び結晶化挙動により評価した。
流動性に関しては、ボタンフロー試験と称する試験を採用した。ボタンフロー試験とは、非封着ガラス板上に、ボタン状に成形した封着フリット粉末を載置し、これを加熱することにより溶融したボタン状サンプルの直径を測定するものである。このとき同時に、基板との反応性、基板間のクラック発生の有無、ガスによる気泡の多少等も観察する。ここでは直径10mm、厚さ5mmに成型したボタンサンプルの直径が15mm以上となり、基板間にクラック等がなく、かつ気泡の発生が見られないものを合格品とした。
ボタンフロー試験は以下のように行った。常温で被封着ガラス基板の上に、ボタン状に成型したTASF−1〜18のサンプルを載置し、これを毎分5℃で昇温し、420℃で30分保持する。その後、毎分2℃で200℃まで降温し、放置して室温まで冷却する。
表3に試験結果を示す。ボタンフロー試験の結果、ボタンサンプルの直径が15mm以上となり、基板間にクラック等がなく、かつ気泡の発生が見られないものには二重丸、ボタンサンプルの直径が15mm以上となったものには一重丸、ボタンサンプルの直径が15mm以下のものには×印を付けた。また、結晶化挙動に関しては、上記ボタンフロー試験後のサンプル表面をX線回折法により分析し、結晶ピークが全くみられず、また肉眼による観察で光沢を有するものに二重丸、X線回折による結晶ピークは見られないものの肉眼による観察で光沢の鈍りが認められるものに一重丸、結晶相のピークが見られるものに×印を付けた。結晶化挙動において、×印があるものは失透するものである。
このような手順で検討した結果、フィラーの粒子径は1〜150μmの範囲がよいことがわかった。また、ガラスビーズの混合量はあまり多くすることは好ましくなく、粒子径50〜200μm、混合率は0.1〜1.0体積%とすることが好ましいことがわかった。
Figure 0004800849
実施例1で作製したフィラー及びガラスビーズを含む封着材料を用い、接合強度を評価した。図3は封着材料を用いて接合した接合強度評価試験片の説明図である。また、図4は、図3の接合強度評価試験片を用いた強度評価試験の説明図である。図3に示したように、接合強度評価試験片300は、サイズ(幅w1,高さh1,厚みd1)の第1部品310と、サイズ(幅w2,高さh2,厚みd2)第2部品320を本発明の封着ガラスでT字形に接合して構成する。接合寸法はw1が25mm、w2が15mm、h1が50mm、h2が20mm、厚みd1が2.8mm、d2が2.8mmである。また、第2部品320を接合する位置、すなわち第1部品の上端から第2部品までの距離tは15mmとした。
接合強度試験では、図3で説明した接合強度評価試験片すなわち図4(a)に示す接合強度評価試験片300における第1部品310の一端を図4(b)に示す試料固定冶具330の溝に挿入する。接合強度試験のイメージを図4(c)に示すが、第1部品はねじ穴にねじをねじ込んで固定する。試料固定冶具330を固定台340に固定する。なお、図4(c)には上面図と側面図が示してある。
このようにして試料固定冶具330に固定した接合強度評価試験片300に対し、図4(c)に示したように第2部品に押圧具350を押し当て、荷重Wを加える。この荷重Wを徐々に増加して行き、封着材料による接合部が破断した時点での荷重Wを計測する。計測結果を表4に示す。なお、表4には、比較のために公知のPb系ガラス及びVとTeOを主成分とするV−Te系ガラスの破断応力も示した。
強度計測の結果、フィラー粒子径が150μmを超えて大きくなると、破断応力は低下し接合強度が低下することがわかった。また、フィラーの混合率が大きくなるほど、破断応力は低下の傾向にあることを確認した。ガラスビーズ混合量が1.0体積%以下の場合には破断応力に大きな影響を及ぼさないが、1.5体積%を超えて多くなると破断応力が低くなり接合強度が低下することがわかった。
Figure 0004800849
FEDの構成を示した概略図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)のA−A線に沿った断面図である。 図1(a)のA−A線に沿った拡大断面図である。 接合強度評価試験片の構成を示した概略図である。 接合強度評価試験の方法を説明するための図である。
符号の説明
101…スペーサ、115…導電性接着層、201…背面パネル、202…前面パネル、203…枠ガラス、204…封止接着層、211…背面基板、212…信号線、213…走査線、214…電子源、207…表示領域、221…前面基板、222…遮光膜(ブラックマトリクス)、223…アノード、224…蛍光体層。

Claims (8)

  1. を主成分とするガラスにフィラーを混合してなるガラス封着材料において、前記ガラスが重量%でV:45〜60%、P:20〜30%、BaO:5〜15%、TeO:0〜10%、Sb:5〜10%、WO:0〜5%よりなるバナジンリン酸ガラスよりなり、前記フィラーがシリカ系ガラス、ムライト、磁器、粘土質耐火物、ステアタイト、アルミナ及びスピネルからなる群から選ばれたいずれかよりなり、前記フィラーの粒子径が1〜150μmの範囲内であり、前記フィラーの含有率が50体積%以下であることを特徴とするガラス封着材料。
  2. 請求項1において、二枚のガラスパネルが対向して配置され、その周縁部に枠ガラスが封着材料によって接合された構造を有する平面型表示装置の前記封着材料として用いられることを特徴とするガラス封着材料。
  3. 対向配置された二枚のガラスパネルの周縁部が枠ガラスで封止された構造を有する平面型表示装置の前記枠ガラスであって、少なくとも前記ガラスパネルと接着される部分にガラス封着材料よりなる層が設けられ、前記ガラス封着材料がVを主成分とするバナジンリン酸ガラスにフィラーを混合したものからなり、前記バナジンリン酸ガラスの組成が重量%でV:45〜60%、P:20〜30%、BaO:5〜15%、TeO:0〜10%、Sb:5〜10%、WO:0〜5%よりなり、前記フィラーがシリカ系ガラス、ムライト、磁器、粘土質耐火物、ステアタイト、アルミナ及びスピネルからなる群から選ばれたいずれかよりなり、前記フィラーの粒子径が1〜150μmの範囲内であり、前記フィラーの含有率が50体積%以下であることを特徴とする平面型表示装置用枠ガラス。
  4. 二枚のガラスパネルが対向配置され、周縁部分が接着層を介して枠ガラスで封止された構造を有する平面型表示装置において、前記接着層の材料がVを主成分とするバナジンリン酸ガラスにフィラーを混合したものからなり、前記バナジンリン酸ガラスの組成が重量%でV:45〜60%、P:20〜30%、BaO:5〜15%、TeO:0〜10%、Sb:5〜10%、WO:0〜5%よりなり、前記フィラーがシリカ系ガラス、ムライト、磁器、粘土質耐火物、ステアタイト、アルミナ及びスピネルからなる群から選ばれたいずれかよりなり、前記フィラーの粒子径が1〜150μmの範囲内であり、前記フィラーの含有率が50体積%以下であることを特徴とする平面型表示装置。
  5. 請求項において、前記平面型表示装置が二枚のガラスパネルの一方に電子源を有し、他方に前記電子源から放出された電子によって励起されて発光する蛍光体を有するフィールドエミッションディスプレイであることを特徴とする平面型表示装置。
  6. 請求項において、前記接着層の幅に対する高さの比が0.06〜0.18の範囲内であることを特徴とする平面型表示装置。
  7. を主成分とするガラスにフィラーとガラスビーズを混合してなるガラス封着材料であって、前記ガラスが重量%でV:45〜60%、P:20〜30%、BaO:5〜15%、TeO:0〜10%、Sb:5〜10%、WO:0〜5%の組成を有するバナジンリン酸ガラスよりなり、前記フィラーがシリカ系ガラス、ムライト、磁器、粘土質耐火物、ステアタイト、アルミナ及びスピネルからなる群から選ばれたいずれかよりなり、前記フィラーの粒子径が1〜150μmの範囲内であり、前記フィラーの含有率が50体積%以下であり、前記ガラスビーズの粒子径が50〜200μmの範囲内であり、含有率が0.1〜1.0体積%であることを特徴とするガラス封着材料。
  8. 請求項において、二枚のガラスパネルが対向して配置され、その周縁部が封着材料で封止された構造を有するプラズマディスプレイの前記封着材料として用いられることを特徴とするガラス封着材料。
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