JP4800694B2 - ダイシング・ダイボンドフィルム - Google Patents

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Description

本発明はダイシング・ダイボンドフィルムに関する。ダイシング・ダイボンドフィルムは、チップ状ワーク(半導体チップ等)と電極部材とを固着するための接着剤を、ダイシング前にワーク(半導体ウエハ等)に付設した状態で、ワークをダイシングに供するために用いられる。また本発明は、当該ダイシング・ダイボンドフィルムを用いたチップ状ワークの固定方法及び半導体装置の製造方法に関する。更には、当該固定方法又は製造方法により、チップ状ワークが接着固定された半導体装置に関する。
従来の半導体装置の製造に於いて、リードフレームや電極部材への半導体チップの固着には、銀ペーストが用いられていた。かかる固着処理は、リードフレームのダイパッド等の上にペースト塗工した後、これに半導体チップを搭載してペースト層を硬化させて行っていた。
回路パターン形成の半導体ウェハは、必要に応じて裏面研磨による厚さ調整(バックグラインドエ程)後、半導体チップにダイシングされ(ダイシングエ程)、この半導体チップを接着剤にてリードフレーム等の被着体に固着(ダイアタッチ工程)し、更にワイヤーボンディング工程が行われていた。ダイシング工程では、切断屑の除去のため、半導体ウェハを適度な液圧で洗浄するのが通常である。
この処理工程に於いて、接着剤をリードフレームや形成チップに別途塗布する方法では、接着剤層の均一化が困難であり、また接着剤の塗布には特殊な装置や長い時間が必要となる。このため、下記特許文献1では、ダイシングエ程で半導体ウェハを接着保持するとともに、ダイアタッチ工程に必要なチップ固着用の接着剤層をも付与するダイシング・ダイボンドフィルムを提案している。
このダイシング・ダイボンドフィルムは、支持基板上に接着剤層を剥離可能に設けてなるものであり、その接着剤層による保持下に半導体ウェハをダイシングしたのち、支持基材を延伸して形成チップを接着剤層とともに剥離し、これを個々に回収してその接着剤層を介してリードフレーム等の被着体に固着させるようにしたものである。
ここで、ダイシング・ダイボンドフィルムは、半導体ウェハのダイシング時には、支持基材と接着剤層とが剥離しない様な強い粘着力を要求されるのに対し、ダイシング後には半導体チップが接着剤層と共に支持基材から容易に剥離できることが求められている。
しかし、前記構成のダイシング・ダイボンドフィルムであると、接着剤層の粘着力を調整することが困難である。このため、支持基材と接着剤層との間に粘着剤層を設けることにより、粘着性と剥離性とのバランスが良好になる様に構成されたダイシング・ダイボンドフィルムが開示されている(下記特許文献2参照)。
ところで、ダイシング工程に於いては、回路パターン形成の半導体ウェハを切断する際に、ダイシング・ダイボンドフィルムから糸状屑が発生し、半導体チップやダイシング・ダイボンドフィルムに付着することがある。この糸状屑は、更に、次工程であるダイアタッチ工程、ワイヤーボンド工程に於いて、被着体である有機基板やリードフレーム、又は半導体チップ上に付着し、作業性を著しく低下させるだけでなく、半導体チップの信頼性も低下させ、大きな課題となっている。
特開昭60−57642号公報(第1頁) 特開平2−248064号公報(第1頁)
本発明は前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、糸状屑の発生を抑制し、半導体チップの品位の低下を防止したダイシング・ダイボンドフィルム、それを用いたチップ状ワークの固定方法、当該方法により得られた半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
本発明者等は、前記の目的を達成するために検討した結果、糸状屑の発生がダイシングブレードによる支持基材の切断に起因することを見出し、下記構成を採用することにより本発明を完成するに至った。
即ち、本発明に係るダイシング・ダイボンドフィルムは、前記の課題を解決するために、支持基材上に粘着剤層及びダイ接着用接着剤層が順次積層されたダイシング・ダイボンドフィルムであって、前記粘着剤層の厚みが10〜80μmであり、23℃に於ける貯蔵弾性率が1×10〜1×1010Paであることを特徴とする。
前記構成の発明は、粘着剤層の厚みを10〜80μmとし、該粘着剤層の23℃に於ける貯蔵弾性率を1×10〜1×1010Paの範囲内にすることにより、粘着剤層の弾性成分(即ち、硬さ)を所定範囲内に設定するものである。即ち、前記数値範囲内にすることにより、ダイシングの際の切り込み深さを粘着剤層でとどめ、支持基材がダイシングされるのを防止する。その結果、糸状屑の発生を防止することができる。貯蔵弾性率が1×10Pa未満であると、例えばワークをダイシングする際にワークが振動により動くことがある。しかし、前記数値範囲内にすることにより、これを抑制し、その結果チップ化されたワークの一部が破損する、いわゆるチッピングの低減が図れる。更に、貯蔵弾性率が1×1010Paを超えると、粘着剤層がダイ接着用接着剤層に対して粘着力不足となることがある。しかし、前記数値範囲内とすると、粘着力の過度な低減を抑制し、その結果ダイシング・ダイボンドフィルム上にワークを確実に固定して、ダイシングの際のチップ飛びやズレの発生を抑制できる。
前記粘着剤層は、放射線硬化型粘着剤層であることが好ましい。
前記粘着剤層に於ける貯蔵弾性率の数値範囲は、少なくとも前記ダイ接着用接着剤層上のワーク貼り付け部分に対応する部分で満たされることが好ましい。
前記粘着剤層とダイ接着用接着剤層との界面であって、前記ワーク貼り付け部分に対応する界面の剥離性が、それ以外の部分の一部又は全部に対応する界面の剥離性よりも大きいことが好ましい。
前記界面の剥離性の関係は、前記粘着剤層のダイ接着用接着剤層に対する粘着力であって、前記ワーク貼り付け部分に対応する部分の粘着力が、それ以外の部分の一部又は全部に対応する部分の粘着力よりも小さい構成とすることにより得られる。
前記構成とすることにより、ワーク貼り付け部分以外の部分の一部又は全部に対応する部分に於いては、ワーク貼り付け部分に対応する部分と比較して、粘着剤層とダイ接着用接着剤層とが適度に接着した状態にする。その結果、例えばダイシングやエキスパンドの際にも、粘着剤層とダイ接着用接着剤層とが容易に剥離しない様にできる。一方、ワーク貼り付け部分に対応する部分では、他の部分と比較して、軽剥離が可能な様にしている。そのため、例えば10mm×10mmを超える様な大型チップに対してもダイシング不良をきたすことなく、ダイシング後に得られたチップ状ワークを容易に剥離でき、ピックアップ性に優れたダイシング・ダイボンドフィルムが得られる。即ち、前記構成は、ダイシング等の際の保持力とピックアップの際の剥離性とを適度にバランスさせている。
前記ダイ接着用接着剤層の粘着力であって、前記ワーク貼り付け部分でのワークに対する粘着力が、前記ワーク貼り付け部分に対応する部分での粘着剤層に対する粘着力よりも大きいことが好ましい。
前記構成とすることにより、例えばワークをダイシングすることにより得られたチップ状ワークをピックアップする際に、該チップ状ワークがダイ接着用接着剤層を付設した状態で粘着剤層から剥離するのを容易にする。
前記ワーク貼り付け部分以外の部分の一部が、ダイシングリング貼り付け部分であることが好ましい。
前記ダイ接着用接着剤層の粘着力であって、前記ダイシングリング貼り付け部分でのダイシングリングに対する粘着力が、前記ダイシングリング貼り付け部分に対応する部分での粘着剤層に対する粘着力よりも小さいことが好ましい。
前記構成とすることにより、ダイシングリングがダイ接着用接着剤層から容易に剥離できる様にし、該ダイシングリングにダイ接着用接着剤層が貼着した状態で粘着剤層から剥離するのを防止する。
前記ダイ接着用接着剤層は、前記粘着剤層上の一部にワーク貼り付け部分として設けられており、前記粘着剤層に於ける、ワーク貼り付け部分に対応する部分の粘着力が、それ以外の部分の粘着力よりも小さいことが好ましい。
これにより、ダイ接着用接着剤層が、粘着剤層上の一部にワーク貼り付け部分として設けられている構成の場合に於いても、チップ状ワークをピックアップする際には、該チップ状ワークがダイ接着用接着剤層を付設した状態で粘着剤層から容易に剥離できる様にする。
前記ダイ接着用接着剤層の粘着力であって、前記ワーク貼り付け部分でのワークに対する粘着力が、前記ワーク貼り付け部分に対応する部分での粘着剤層に対する粘着力よりも大きいことが好ましい。
これにより、前記同様、チップ状ワークをピックアップする際には、該チップ状ワークがダイ接着用接着剤層を付設した状態で粘着剤層から容易に剥離することができる。
前記粘着剤層が放射線硬化型粘着剤により形成されており、前記ワーク貼り付け部分に対応する部分が放射線照射により硬化した状態であることが好ましい。
また、本発明に係るチップ状ワークの固定方法は、前記の課題を解決するために、前記に記載のダイシング・ダイボンドフィルムを用いたチップ状ワークの固定方法であって、前記ダイ接着用接着剤層のワーク貼り付け部分上にワークを圧着する工程と、前記ワークを前記ダイ接着用接着剤層と共にチップ状にダイシングする工程であって、前記粘着剤層でダイシングを止める工程と、前記チップ状のワークを、前記ダイ接着用接着剤層のワーク貼り付け部分と共に、前記粘着剤層から剥離する工程と、前記ダイ接着用接着剤層のワーク貼り付け部分を介して、チップ状ワークを半導体素子に接着固定する工程とを有することを特徴とする。
前記方法の発明は、厚さが10〜80μmとし、23℃に於ける貯蔵弾性率が1×10〜1×1010Paの粘着剤層を備えたダイシング・ダイボンドフィルムを使用するので、ワークを少なくともダイ接着用接着剤層と共にチップ状にダイシングする際には、ダイシングを粘着剤層でとどめ、支持基材が切断されない様にする。その結果、支持基材の切断により発生する糸状屑の発生を防止することができる。また、ダイシングの際にワークが振動により動くのを抑制することができる。その結果、チップ状ワークのチッピングを低減できる。また、粘着剤層のダイ接着用接着剤層に対する粘着力不足を抑制するので、ワークをダイシング・ダイボンドフィルム上に確実に固定し、ダイシングの際にチップ飛びやズレが発生するのを低減させる。
また、本発明に係る半導体装置は、前記の課題を解決するために、前記に記載のチップ状ワークの固定方法により、前記ダイ接着用接着剤層のワーク貼り付け部分を介してチップ状ワークが半導体素子に接着固定されたものであることを特徴とする。
また、本発明に係る半導体装置の製造方法は、前記の課題を解決するために、前記に記載のダイシング・ダイボンドフィルムを用いた半導体装置の製造方法であって、前記ダイ接着用接着剤層のワーク貼り付け部分上に、ワークを圧着する工程と、前記ワークを前記ダイ接着用接着剤層と共にチップ状にダイシングする工程であって、前記粘着剤層でダイシングを止める工程と、前記チップ状のワークを、前記ダイ接着用接着剤層のワーク貼り付け部分と共に、前記粘着剤層から剥離する工程と、前記ダイ接着用接着剤層のワーク貼り付け部分を介して、チップ状ワークを半導体素子に接着固定する工程とを有することを特徴とする。
前記方法の発明に於いても、厚さが10〜80μmとし、23℃に於ける貯蔵弾性率が1×10〜1×1010Paの粘着剤層を備えたダイシング・ダイボンドフィルムを使用するので、支持基材がダイシングされるのを防止し、その結果糸状屑の発生を防止する。また、ダイシングの際のチップ状ワークのチッピングを低減すると共に、チップ飛びやズレの発生を抑制することができる。
また、本発明に係る半導体装置は、前記の課題を解決するために、前記に記載の半導体装置の製造方法により、前記ダイ接着用接着剤層のワーク貼り付け部分を介してチップ状ワークが半導体素子に接着固定されたものであることを特徴とする。
本発明は、前記に説明した手段により、以下に述べるような効果を奏する。
即ち、本発明のダイシング・ダイボンドフィルムによれば、厚さが10〜80μm、23℃に於ける貯蔵弾性率が1×10〜1×1010Paの粘着剤層を有するので、ワークのダイシングの際に支持基材が切断されるのを防止し、その結果糸状屑の発生を防止することができる。その結果、チップ状ワークに糸状の屑が付着する等して汚染されるのを防止することができる。
本発明の実施の形態について、図を参照しながら以下に説明する。但し、説明に不要な部分は省略し、また説明を容易にするために拡大又は縮小等して図示した部分がある。
図1は、本発明のダイシング・ダイボンドフィルムの一例を示す断面模式図である。同図に示すように、ダイシング・ダイボンドフィルム10は、支持基材1上に、粘着剤層2、ダイ接着用接着剤層3及び剥離可能な保護層4を順次積層した構成である。
前記支持基材1は、ダイシング・ダイボンドフィルム10の強度母体となるものである。支持基材1としては、例えば低密度ポリエチレン、直鎖状ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ランダム共重合ポリプロピレン、ブロック共重合ポリプロピレン、ホモポリプロレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル(ランダム、交互)共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、全芳香族ポリアミド、ポリフェニルスルフイド、アラミド(紙)、ガラス、ガラスクロス、フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、セルロース系樹脂、シリコーン樹脂、これらの混合物等からなるプラスチックフィルムが挙げられる。又、前記樹脂の架橋体等のポリマーも挙げられる。
また、支持基材1としては、無延伸のものを用いてもよい。更に、適宜必要に応じて一軸又は二軸延伸処理を施したものを用いてもよい。延伸処理等により熱収縮性を付与した樹脂シートからなる支持基材1であると、ダイシング後にその支持基材1を熱収縮させることにより粘着剤層2とダイ接着用接着剤層3との接着面積を低下させて、チップ状ワークの回収の容易化が図れる。
支持基材1の表面は、隣接する層との密着性、保持性等を高めるため、慣用の表面処理を行ってもよい。その方法としては、例えばクロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理等の化学的又は物理的処理、下塗剤(例えば、後述する粘着物質)によるコーティング処理等が挙げられる。
前記支持基材1は、同種又は異種のものを適宜に選択して使用することができる。また、必要に応じて数種をブレンドしたものを用いることができる。更に、支持基材1としては、帯電防止能を付与するため、前記のプラスチックフィルム上に金属、合金又はこれらの酸化物等からなる、厚さが30〜500Å程度の導電性物質の蒸着層を設けたフィルムを用いることもできる。更に、前記フィルム同士、又は他のフィルムとを貼り合わせたラミネート体等を用いることもできる。また、支持基材1は、単層又は前記材料を用いたフィルム等を2層以上に複層化した積層フィルムであってもよい。尚、粘着剤層2が放射線硬化型の場合にはX線、紫外線、電子線等の放射線を少なくとも一部透過するものを用いる。
また粘着フィルムには、その接着時や剥離時等に於ける静電気の発生やそれによる半導体ウェハの帯電で回路が破壊されること等を防止する目的で帯電防止能をもたせることもできる。帯電防止能の付与は、支持シートないし粘着剤層への帯電防止剤や導電剤の添加、支持シートへの電荷移動錯体や金属膜等からなる導電層の付設等、適宣な方式で行うことができ、半導体ウェハを変質させるおそれのある不純物イオンが発生しにくい方式が好ましい。
支持基材1の厚さは、例えば5〜200μm程度であり、前記熱収縮によってダイ接着用接着剤層3による張力に耐えられる厚さで有れば、特に制限されるものではない。尚、この支持基材1は、紫外線を透過するものであってもよい。
前記粘着剤層2は、その厚さが10〜80μmであり、23℃に於ける貯蔵弾性率が1×10〜1×1010Paとなる物性を有する。厚さ及び23℃に於ける貯蔵弾性率を前記数値範囲内とするのは、ダイシングの際の切り込み深さを粘着剤層2の範囲にとどめて、支持基材1にまで及ぶのを防止するためである。粘着剤層2の厚さ及び貯蔵弾性率の数値範囲が本発明の作用・効果を十分に発揮するためのダイシング条件は、例えばダイシング速度が5〜150mm/秒の範囲であり、かつダイシングブレードの回転数が25000〜50000rpmの範囲内の場合である。
また、23℃に於ける貯蔵弾性率を前記数値範囲内にすることにより、チッピングの発生を防止すると共に、チップ状ワークをピックアップする際のチップ飛びやズレの発生を防止するためである。前記貯蔵弾性率としては、より好ましくは1×10〜1×1010Paであり、特に好ましくは1×10〜1×10Paが好ましい。貯蔵弾性率が1×10Pa未満であると、支持基材1までダイシングが容易に行われることになり、糸状屑の発生が増大する。更に、ダイシング工程にてチップ状ワークが動きやすくなることによりチッピングも発生する。その一方、1×1010Paより大きいと、ダイシング工程にてチップ飛びが発生しやすくなり、またダイアタッチ工程に於いて、チップをピックアップするときにチップ飛び、ずれが発生する。更に、ダイシングブレードの磨耗量の増加や、チッピング発生率が多くなる傾向がある。
更に、粘着剤層2の厚さを前記数値範囲内にするのは、チップ切断面の欠け防止やダイ接着用接着剤層3の固定保持の両立性等のためである。該厚さとしては、より好ましくは20〜70μmであり、更に好ましくは20〜60μmであり、特に好ましくは20〜50μmである。
前記粘着剤層2は、ダイ接着用接着剤層3との剥離性に関して、次の様な関係を有する様に構成されている(図2参照)。即ち、ダイ接着用接着剤層3のワーク貼り付け部分3a(以下、ダイ接着用接着剤層3aと言うことがある)に対応する界面Aと、それ以外の部分3b(以下、ダイ接着用接着剤層3bと言うことがある)に対応する界面Bとの間には、界面Aの剥離性>界面Bの剥離性、の関係がある。この関係を満たすため、粘着剤層2は、例えばワーク貼り付け部分3a(後述する)に対応する部分2a(以下、粘着剤層2aと言うことがある)の粘着力<それ以外の部分の一部又は全部に対応する部分2b(以下、粘着剤層2bと言うことがある)の粘着力、となるように設計される。
前記粘着剤層2aの粘着力は、常温(23℃)での粘着力(90度ピール値、剥離速度300mm/分)に基づいて、ウェハの固定保持力や形成したチップの回収性等の点より0.5N/20mm以下、更には0.01〜0.42N/20mm、特に0.01〜0.35N/20mmであるのが好ましい。一方、粘着剤層2bの粘着力は、0.5〜20N/20mm程度であるのが好ましい。粘着剤層2aが低いピール粘着力であっても、粘着剤層2bの粘着力によりチップ飛び等の発生を抑え、ウェハ加工に充分な保持力を発揮させることができる。
粘着剤層2に於いてその面内で粘着力を異ならせる方法としては、例えば放射線硬化型粘着剤の使用が挙げられる。放射線硬化型粘着剤の使用により、粘着剤層2に対して部分的に放射線照射をすれば、照射部分ではこれを構成する高分子化合物の架橋度を増大させることができ、その結果粘着力を低下させることができる。よって、本実施の形態に於いては、粘着剤層2aには放射線を照射して硬化させ、粘着力を著しく低下させる。その一方、粘着剤層2bには放射線を照射させないで十分な粘着力を維持させる。これにより、粘着剤層2は、ダイ接着用接着剤層3を接着・剥離のバランスよく支持することが可能になる。即ち、粘着剤層2bではダイ接着用接着剤層3と十分に接着させ、粘着剤層2aではダイ接着用接着剤層3との剥離を容易にして、ピックアップ性の向上が図れる。
粘着剤層2を構成する粘着剤としては特に制限されないが、本発明に於いては前述の放射線硬化型粘着剤が好適である。粘着剤層2aと粘着剤層2bとの粘着力に差異を付与し易いからである。放射線硬化型粘着剤は、紫外線等の放射線の照射により架橋度を増大させてその粘着力を容易に低下させることができる。従って、ワーク貼り付け部分3aに対応する粘着剤層2aを放射線照射し硬化させることにより、粘着力が著しく低下した領域に容易にできる。硬化し、粘着力が低下した粘着剤層2aには、ダイ接着用接着剤層3のワーク貼り付け部分3aが位置するため、粘着剤層2aとワーク貼り付け部分3aとの界面は、ピックアップ時に容易に剥離する性質を有する。
一方、放射線が照射されない粘着剤層2bは未硬化の放射線硬化型粘着剤を含み構成されるので、十分な粘着力を有している。このため、粘着剤層2bはダイ接着用接着剤層3と確実に粘着しており、その結果、粘着剤層2全体としては、ダイシングの際にもダイ接着用接着剤層3を十分に固着できる保持力を確保できる。この様に放射線硬化型粘着剤を含み構成される粘着剤層2は、基板又はチップ状ワーク等の被着体(半導体素子という)にチップ状ワーク(半導体チップ等)を固着するためのダイ接着用接着剤層3を、接着・剥離のバランスよく支持することができる。
粘着剤層2を構成する粘着剤としては特に制限されないが、本発明に於いては放射線硬化型粘着剤が好適である。放射線硬化型粘着剤としては、炭素−炭素二重結合等の放射線硬化性の官能基を有し、かつ粘着性を示すものを特に制限なく使用できる。
放射線硬化型粘着剤としては、例えば、前記アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリビニルエーテル系粘着剤等の一般的な感圧性粘着剤に、放射線硬化性のモノマー成分やオリゴマー成分を配合した添加型の放射線硬化型粘着剤を例示できる。前記感圧性粘着剤としては、半導体ウェハ又はガラス等の汚染をきらう電子部品の超純水やアルコール等の有機溶剤による清浄洗浄性等の点から、アクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤が好ましい。
前記アクリル系ポリマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、s−ブチルエステル、t−ブチルエステル、ペンチルエステル、イソペンチルエステル、ヘキシルエステル、ヘプチルエステル、オクチルエステル、2−エチルヘキシルエステル、イソオクチルエステル、ノニルエステル、デシルエステル、イソデシルエステル、ウンデシルエステル、ドデシルエステル、トリデシルエステル、テトラデシルエステル、ヘキサデシルエステル、オクタデシルエステル、エイコシルエステル等のアルキル基の炭素数1〜30、特に炭素数4〜18の直鎖状又は分岐鎖状のアルキルエステル等)及び(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル(例えば、シクロペンチルエステル、シクロヘキシルエステル等)の1種又は2種以上を単量体成分として用いたアクリル系ポリマー等が挙げられる。尚、(メタ)アクリル酸エステルとはアクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルをいい、本発明の(メタ)とは全て同様の意味である。
前記アクリル系ポリマーは、凝集力、耐熱性等の改質を目的として、必要に応じ、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル又はシクロアルキルエステルと共重合可能な他のモノマー成分に対応する単位を含んでいてもよい。この様なモノマー成分として、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸等のカルボキシル基含有モノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有モノマー;スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸等のスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート等のリン酸基含有モノマー;アクリルアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。これら共重合可能なモノマー成分は、1種又は2種以上使用できる。これら共重合可能なモノマーの使用量は、全モノマー成分の40重量%以下が好ましい。
更に、前記アクリル系ポリマーは、架橋されるため、多官能性モノマー等も必要に応じて共重合用モノマー成分として含むことができる。この様な多官能性モノマーとして、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの多官能性モノマーも1種又は2種以上用いることができる。多官能性モノマーの使用量は、粘着特性等の点から、全モノマー成分の30重量%以下が好ましい。
前記アクリル系ポリマーの調製は、例えば1種又は2種以上の成分モノマーの混合物に溶液重合方式や乳化重合方式、塊状重合方式や懸濁重合方式等の適宜な方式を適用して行うことができる。粘着剤層は、ウェハの汚染防止等の点より低分子量物質の含有を抑制した組成が好ましく、かかる点より重量平均分子量が30万以上、特に40万〜300万のアクリル系ポリマーを主成分とするものが好ましいことから粘着剤は、内部架橋方式や外部架橋方式等による適宜な架橋タイプとすることもできる。
また、粘着剤層2の架橋密度の制御のため、例えば多官能イソシアネート系化合物、エポキシ系化合物、メラミン系化合物、金属塩系化合物、金属キレート系化合物、アミノ樹脂系化合物、又は過酸化物等の適宜な外部架橋剤を用いて架橋処理する方式や、炭素−炭素二重結合を2個以上有する低分子化合物を混合してエネルギー線の照射等により架橋処理する方式等の適亘な方式を採用することができる。外部架橋剤を使用する場合、その使用量は、架橋すべきベースポリマーとのバランスにより、更には、粘着剤としての使用用途によって適宜決定される。一般的には、前記ベースポリマー100重量部に対して、5重量部程度以下、更には0.1〜5重量部配合するのが好ましい。尚、粘着剤には、必要により、前記成分のほかに、各種の粘着付与剤、老化防止剤等の添加剤を用いてもよい。
配合する放射線硬化性のモノマー成分としては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、放射線硬化性のオリゴマー成分はウレタン系、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリブタジエン系等種々のオリゴマーがあげられ、その分子量が100〜30000程度の範囲のものが適当である。放射線硬化性のモノマー成分やオリゴマー成分の配合量は、前記粘着剤層の種類に応じて、粘着剤層の粘着力を低下できる量を、適宜に決定することができる。一般的には、粘着剤を構成するアクリル系ポリマー等のベースポリマー100重量部に対して、例えば5〜500重量部、好ましくは70〜150重量部程度である。
また、放射線硬化型粘着剤としては、前記添加型の放射線硬化型粘着剤の他に、ベースポリマーとして炭素−炭素二重結合をポリマー側鎖又は主鎖中もしくは主鎖末端に有するものを用いた内在型の放射線硬化型粘着剤も挙げられる。内在型の放射線硬化型粘着剤は、低分子成分であるオリゴマー成分等を含有する必要がなく、又は多くを含まないため、経時的にオリゴマー成分等が粘着剤在中を移動することなく、安定した層構造の粘着剤層を形成することができるため好ましい。
前記炭素−炭素二重結合を有するベースポリマーは、炭素−炭素二重結合を有し、かつ粘着性を有するものを特に制限なく使用できる。この様なベースポリマーとしては、アクリル系ポリマーを基本骨格とするものが好ましい。アクリル系ポリマーの基本骨格としては、前記例示したアクリル系ポリマーが挙げられる。
前記アクリル系ポリマーへの炭素−炭素二重結合の導入法は特に制限されず、様々な方法を採用できるが、炭素−炭素二重結合はポリマー側鎖に導入するのが分子設計の上で容易である。例えば、予め、アクリル系ポリマーに官能基を有するモノマーを共重合した後、この官能基と反応しうる官能基及び炭素−炭素二重結合を有する化合物を、炭素−炭素二重結合の放射線硬化性を維持したまま縮合又は付加反応させる方法が挙げられる。
これら官能基の組合せの例としては、カルボン酸基とエポキシ基、カルボン酸基とアジリジル基、ヒドロキシル基とイソシアネート基等が挙げられる。これら官能基の組合せのなかでも反応追跡の容易さから、ヒドロキシル基とイソシアネート基との組合せが好適である。また、これら官能基の組み合わせにより、前記炭素−炭素二重結合を有するアクリル系ポリマーを生成するような組合せであれば、官能基はアクリル系ポリマーと前記化合物のいずれの側にあってもよいが、前記の好ましい組み合わせでは、アクリル系ポリマーがヒドロキシル基を有し、前記化合物がイソシアネート基を有する場合が好適である。この場合、炭素−炭素二重結合を有するイソシアネート化合物としては、例えば、メタクリロイルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等が挙げられる。また、アクリル系ポリマーとしては、前記例示のヒドロキシ基含有モノマーや2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングルコールモノビニルエーテルのエーテル系化合物等を共重合したものが用いられる。
前記内在型の放射線硬化型粘着剤は、前記炭素−炭素二重結合を有するベースポリマー(特にアクリル系ポリマー)を単独で使用することができるが、特性を悪化させない程度に前記放射線硬化性のモノマー成分やオリゴマー成分を配合することもできる。放射線硬化性のオリゴマー成分等は、通常ベースポリマー100重量部に対して30重量部以下の範囲内であり、好ましくは0〜10重量部の範囲である。
前記放射線硬化型粘着剤には、紫外線等により硬化させる場合には光重合開始剤を含有させる。光重合開始剤としては、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒドロキシ−α,α’−メチルアセトフェノン、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のα−ケトール系化合物;メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)−フェニル]−2−モルホリノプロパン−1等のアセトフェノン系化合物;ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アニゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物;2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン等のα−ケトン系化合物、ベンジルジメチルケタール等のケタール系化合物;2−ナフタレンスルホニルクロリド等の芳香族スルホニルクロリド系化合物;1−フェノン−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム等の光活性オキシム系化合物;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;チオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系化合物;カンファーキノン;ハロゲン化ケトン;アシルホスフィノキシド;アシルホスフォナート等が挙げられる。光重合開始剤の配合量は、粘着剤を構成するアクリル系ポリマー等のベースポリマー100重量部に対して、例えば0.05〜20重量部程度である。
また、粘着剤層2の形成に用いる放射線硬化型粘着剤としては、例えば、特開昭60−196956号公報に開示されている、不飽和結合を2個以上有する付加重合性化合物、エポキシ基を有するアルコキシシラン等の光重合性化合物と、カルボニル化合物、有機硫黄化合物、過酸化物、アミン、オニウム塩系化合物等の光重合開始剤とを含有するゴム系粘着剤やアクリル系粘着剤等が挙げられる。前記の不飽和結合を2個以上有する付加重合性化合物としては、例えば、アクリル酸若しくはメタクリル酸の多価アルコール系エステル又はオリゴエステル、エポキシ系若しくはウレタン系化合物等が挙げられる。
前記光重合性化合物、又は光重合開始剤の配合量は、それぞれベースポリマー100重量部あたり10〜500重量部、0.05〜20重量部が一般的である。これらの配合成分のほかに、必要に応じて、エチレングリコールジグリシジルエーテル等の分子中にエポキシ基を1個又は2個以上有するエポキシ基官能性架橋剤を追加配合して、粘着剤の架橋効率を上げるようにしてもよい。
前記放射線硬化型粘着剤を使用した粘着剤層2中には、必要に応じて、放射線照射により着色する化合物を含有させることもできる。放射線照射により、着色する化合物を粘着剤層2に含ませることによって、放射線照射された部分のみを着色することができる。即ち、ワーク貼り付け部分3aに対応する粘着剤層2aを着色することができる。従って、粘着剤層2に放射線が照射されたか否かが目視により直ちに判明することができ、ワーク貼り付け部分3aを認識し易く、ワークの貼り合せが容易である。また光センサー等によって半導体素子を検出する際に、その検出精度が高まり、半導体素子のピックアップ時に誤動作が生ずることがない。
放射線照射により着色する化合物は、放射線照射前には無色又は淡色であるが、放射線照射により有色となる化合物である。かかる化合物の好ましい具体例としてはロイコ染料が挙げられる。ロイコ染料としては、慣用のトリフェニルメタン系、フルオラン系、フェノチアジン系、オーラミン系、スピロピラン系のものが好ましく用いられる。具体的には3−[N−(p−トリルアミノ)]−7−アニリノフルオラン、3−[N−(p−トリル)−N−メチルアミノ]−7−アニリノフルオラン、3−[N−(p−トリル)−N−エチルアミノ]−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、クリスタルバイオレットラクトン、4,4’,4”−トリスジメチルアミノトリフェニルメタノール、4,4’,4”−トリスジメチルアミノトリフェニルメタン等が挙げられる。
これらロイコ染料とともに好ましく用いられる顕色剤としては、従来から用いられているフェノールホルマリン樹脂の初期重合体、芳香族カルボン酸誘導体、活性白土等の電子受容体があげられ、更に、色調を変化させる場合は種々の発色剤を組合せて用いることもできる。
この様な放射線照射によって着色する化合物は、一旦有機溶媒等に溶解された後に放射線硬化型粘着剤中に含ませてもよく、また微粉末状にして当該粘着剤層2中に含ませてもよい。この化合物の使用割合は、粘着剤層2中に0.01〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%の量で用いられることが望ましい。該化合物の割合が10重量%を超えると、粘着剤層2に照射される放射線がこの化合物に吸収されすぎてしまうため、前記粘着剤層2aの硬化が不十分となり、粘着力が十分に低下しないことがある。その一方、化合物の割合が0.01重量%未満の量で用いられると放射線照射時に粘着シートが充分に着色しないことがあり、半導体素子のピックアップ時に誤動作が生じやすくなることがある。
粘着剤層2を放射線硬化型粘着剤により形成する場合には、支持基材1に放射線硬化型の粘着剤層2を形成した後、ワーク貼り付け部分3aに対応する部分に、部分的に放射線を照射し硬化させて、粘着剤層2aを形成する方法が挙げられる。部分的な放射線照射は、ワーク貼り付け部分3a以外の部分(3b等)に対応するパターンを形成したフォトマスクを介して行うことができる。また、スポット的に紫外線を照射し硬化させる方法等が挙げられる。放射線硬化型の粘着剤層2の形成は、セパレータ上に設けたものを支持基材1上に転写することにより行うことができる。部分的な放射線硬化はセパレータ上に設けた放射線硬化型の粘着剤層2に行うこともできる。
また、粘着剤層2を放射線硬化型粘着剤により形成する場合には、支持基材1の少なくとも片面の、ワーク貼り付け部分3aに対応する部分以外の部分の全部又は一部が遮光されたものを用い、これに放射線硬化型の粘着剤層2を形成した後に放射線照射して、ワーク貼り付け部分3aに対応する部分を硬化させ、粘着力を低下させた粘着剤層2aを形成することができる。遮光材料としては、支持フィルム上でフォトマスクになりえるものを印刷や蒸着等で作成することができる。かかる製造方法によれば、効率よく本発明のダイシング・ダイボンドフィルムを製造可能である。
尚、放射線照射の際に、酸素による硬化阻害が起こる場合は、放射線硬化型の粘着剤層2の表面よりなんらかの方法で酸素(空気)を遮断するのが望ましい。例えば、前記粘着剤層2の表面をセパレータで被覆する方法や、窒素ガス雰囲気中で紫外線等の放射線の照射を行う方法等が挙げられる。
粘着剤層2の厚さは、特に限定されないが、チップ切断面の欠け防止や接着層の固定保持の両立性等の点よりは、1〜50μm程度であるのが好ましい。好ましくは2〜30μm、更には5〜25μmが好ましい。
ダイ接着用接着剤層3は、該層上に圧着されているワーク(半導体ウェハ等)をチップ状に切断される際にはワークに密着して支持し、チップ状ワーク切断片(半導体チップ等)をマウントする際には該切断片と基板又はチップ状ワーク切断片との接着剤層として作用する機能を有している。特に、ダイ接着用接着剤層3としては、ワークの切断の際に切断片を飛散させない接着性を有していることが重要である。
ダイ接着用接着剤層3は、通常のダイ接着剤により形成することができる。ダイ接着剤としては、シート状にできるものが好ましい。ダイ接着剤の材料としては、具体的には、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂からなるものを好適に用いることができる。これらの材料は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。また、ダイ接着用接着剤層は、70℃以下で半導体ウェハ等のワークや、ダイシングリングに粘着可能なものが好ましい。更には常温で粘着可能なものが好ましい。
ダイ接着剤として用いられる熱可塑性樹脂(熱可塑性ダイ接着剤)としては、例えば、飽和ポリエステル樹脂、熱可塑性ポリウレタン系樹脂、アミド系樹脂(ナイロン系樹脂)、イミド系樹脂等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂(熱硬化性ダイ接着剤)としては、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、脱溶媒化し、シート化、Bステージ化した熱硬化性樹脂が好適である。尚、これらの熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との混合物もBステージ化された状態で使用できる。また本発明では、ガラス転移温度が高いシリコーン系、ゴム系、ウレタン系、イミド系、アクリル系等の樹脂をダイ接着剤として使用することもできる。
また、ダイ接着用接着剤層3には、導電性の付与、熱伝導性の向上等を目的として、導電性物質(導電フィラー)が配合されていてもよい。導電性物質としては、銀、アルミニウム、金、銅、ニッケル、導電性合金等の球状、針状、フレーク状の金属粉、アルミナ等の金属酸化物、アモルファスカーボンブラック、グラファイト等が挙げられる。
ダイ接着用接着剤層3は、ガラス転移温度の異なる熱可塑性樹脂、熱硬化温度の異なる熱硬化性樹脂を適宜に組み合わせて、2層以上の多層構造を有してもよい。尚、ワーク(半導体ウェハ等)のダイシング工程では切削水を使用することから、ダイ接着用接着剤層3が吸湿して、常態以上の含水率になる場合がある。この様な高含水率のまま、基板等に接着させると、アフターキュアの段階で接着界面に水蒸気が溜まり、浮きが発生する場合がある。従って、ダイ接着用接着剤としては、透湿性の高いフィルムをダイ接着剤で挟んだ構成とする。これにより、アフターキュアの段階では、水蒸気をフィルムを通じて拡散して、かかる問題を回避することが可能となる。従って、ダイ接着用接着剤層3は、接着剤層、フィルム、接着剤層の順で積層された多層構造からなってもよい。
ダイ接着用接着剤層3は、ダイシング時にワーク(半導体ウェハ等)を接着保持する機能と、チップ状ワーク切断片(半導体チップ等)を基板等の被着体に接着固着する機能とを兼ね備えたもので、その厚さは、特に限定されないが、例えば、1〜100μm、好ましくは3〜70μm、好ましくは、5〜50μm程度である。
ダイ接着用接着剤層3は、そのワーク貼り付け部分3aのワークに対する粘着力と、粘着剤層2aに対する粘着力が、ワークに対する粘着力>粘着剤層2aに対する粘着力、となるように設計されるのが好ましい。ワークに対する粘着力は、ワークの種類に応じて適宜に調整される。
ワーク貼り付け部分3aの、粘着剤層2aに対する粘着力(90度ピール値、剥離速度300mm/分)は、前述の通り、0.5N/20mm以下、更には0.01〜0.42N/20mm、特に0.01〜0.35N/20mmであるのが好ましい。一方、ワーク貼り付け部分3aのワークに対する粘着力(前記同条件)は、ダイシング時、ピックアップ時、ダイボンド時の信頼性、ピックアップ性の点から10〜50N/20mm以下、更には10〜30N/20mmであるのが好ましい。
本発明のダイシング・ダイボンドフィルムは、ワークとしての半導体ウェハをダイシングする際にダイシングリング(ウェハリング)を使用する場合には、以下の構成を採用することができる。図3は、本発明のダイシング・ダイボンドフィルムの他の例を示す断面模式図である。図4は、ダイシング・ダイボンドフィルム上に半導体ウェハ及びダイシングリングを貼り付けた様子を示す平面図である。図3に示すように、ダイシング・ダイボンドフィルム11は、支持基材1上に粘着剤層2’を有し、当該粘着剤層2’上にはダイ接着用接着剤層3’を有する構成である。ダイ接着用接着剤層3’は、前記部分3bの一部にダイシングリング貼り付け部分3b’が設けられている。また、粘着剤層2’には、ダイシングリング貼り付け部分3b’に対応する部分2b’(粘着剤層2b’と言う場合がある)が設けられている。また、粘着剤層2’は、ダイシングリング貼り付け部分3b’と、これに対応して形成された粘着剤層2b’の界面B’の剥離力が、界面Aの剥離力>界面B’の剥離力、の関係となるように設計されている。尚、図2の粘着剤層2は、粘着剤層2a以外の全部が粘着剤層2bとなっているが、図3に示すように粘着剤層2a以外の一部を粘着剤層2b’とすることもできる。
ダイシング・ダイボンドフィルム11に於いて、ワーク貼り付け部分3a以外の部分をダイシングリング貼り付け部分3b’とする場合には、ダイ接着用接着剤層3’のダイシングリング貼り付け部分3b’に於ける、ダイシングリングに対する粘着力と、粘着剤層2b’に対する粘着力が、ダイシングリングに対する粘着力<粘着剤層2b’に対する粘着力、となるように設計するのが好ましい。ダイシングリングに対する粘着力は、ダイシングリングの種類に応じて適宜に調整される。
ダイ接着用接着剤層3’の粘着剤層2b’に対する粘着力(前記同条件)は、前述の通り、0.5〜20N/20mm程度であるのが好ましい。一方、ダイ接着用接着剤層3’のダイシングリングに対する粘着力(前記同条件)は、ダイシング及びダイボンド時の作業性の点から0.3〜5N/20mm以下、更には0.5〜5N/20mmであるのが好ましい。
粘着剤層2’に於ける、ワーク貼り付け部分3aに対応する粘着剤層2aとそれ以外の粘着剤層2b’は、粘着剤層2aの粘着力<粘着剤層2b’の粘着力、に設計されている。ワーク貼り付け部分3aに対する粘着剤層2aの粘着力(前記同条件)は、前記同様、0.5N/20mm以下、更には0.01〜0.42N/20mm、特に0.01〜0.35N/20mmであるのが好ましい。
本発明のダイシング・ダイボンドフィルムは、粘着剤層2上のワークを貼り合わせる部分にのみダイ接着用接着剤層を設けた構成としてもよい。図5は、本発明のダイシング・ダイボンドフィルムの更に他の例を示す断面模式図である。同図に示すように、ダイシング・ダイボンドフィルム12は、支持基材1上に粘着剤層2を有し、当該粘着剤層2上にはダイ接着用接着剤層3”を有する構成である。
ダイ接着用接着剤層3”の粘着剤層2aに対する粘着力(前記同条件)は、前述の通り、0.5N/20mm以下、更には0.01〜0.42N/20mm、特に0.01〜0.35N/20mmであるのが好ましい。一方、ダイ接着用接着剤層3”のワークに対する粘着力(前記同条件)は、ダイシング時、ピックアップ時、ダイボンド時の信頼性、ピックアップ性の点から10〜50N/20mm以下、更には10〜30N/20mmであるのが好ましい。
前記ダイシング・ダイボンドフィルム10〜12のダイ接着用接着剤層3、3”は、保護層4により保護されていてもよい。即ち、保護層4は任意に設けることができる。保護層4は、実用に供するまでダイ接着用接着剤層3、3”を保護する保護材としての機能を有している。尚、保護層4は、更に、粘着剤層2にダイ接着用接着剤層3、3aを転写する際の支持基材として用いることができる。保護層4はダイシング・ダイボンドフィルム11〜12のダイ接着用接着剤層3、3”上にワークを貼着する際に剥がされる。保護層4としては、ポリエチレン、ポリプロピレンや、フッ素系剥離剤、長鎖アルキルアクリレート系剥離剤等の剥離剤により表面コートされたプラスチックフィルムや紙等が挙げられる。
本発明のダイシング・ダイボンドフィルム10〜12は、ダイ接着用接着剤層3、3”上に任意に設けられたセパレータを適宜に剥離して、以下のように使用される。即ち、ダイシング・ダイボンドフィルム10〜12のダイ接着用接着剤層3a(3”)上にワークを圧着し、これを接着保持して固定させる。圧着は常法により行われる。被着体であるワークとしては、例えば、半導体ウェハ、多層基板、一括封止モジュール等を用いることができる。本発明では、被着体又はワークとしては、半導体ウェハを好適に用いることができる。
次いで、図6に示すように、ワークをチップ状にダイシングする。同図は、ダイシングの様子を示す断面模式図である。ダイシングは、少なくともダイ接着用接着剤層3(3’、3”)が完全に切断されるまで行われる。粘着剤層2(2’)に対しては、ダイシングブレード13による切り込み深さが所定の値になるまで行われ、かつ、支持基材1まで到達しない様に行われる。ワークとしては、例えば、半導体ウェハ、多層基板、一括封止モジュール等が挙げられる。ダイシングは回転丸刃等による適宜の手段でダイ接着用接着剤層3も含めてワークをチップ状ワーク(半導体チップ等)にする。
次いで、チップ状ワークをダイ接着用接着剤層3のワーク貼り付け部分3a(又はダイ接着用接着剤層3”)と共に、粘着剤層2の粘着剤層2aから剥離する。ピックアップしたチップ状ワークはワーク貼り付け部分3a等を介して、被着体である半導体素子に接着固定する。半導体素子としては、リードフレーム、TABフィルム、基板又は別途作製したチップ状ワーク等が挙げられる。被着体は、例えば、容易に変形されるような変形型被着体であってもよく、変形が困難な非変形型被着体(半導体ウェハ等)であってもよい。被着体としては、半導体ウェハが好適である。ダイ接着用接着剤層3、3’、3”が熱硬化型の場合には、加熱硬化によりワークを被着体に接着固定し、耐熱強度を向上させる。尚、ダイ接着用接着剤層3a、3”を介してチップ状ワークが基板等に接着固定されたものは、リフロー工程に供することができる。
また、ダイシング・ダイボンドフィルム11〜12は、その接着時や剥離時等に於ける静電気の発生やそれによるワーク(半導体ウェハ等)の帯電で回路が破壊されること等を防止する目的で帯電防止能を持たせることができる。帯電防止能の付与は、支持基材1、粘着剤層2、2’又はダイ接着用接着剤層3、3’、3”に帯電防止剤や導電性物質の添加する方法、支持基材1への電荷移動錯体や金属膜等からなる導電層の付設等、適宜な方式で行うことができる。これら方式としては、半導体ウェハを変質させるおそれのある不純物イオンが発生しにくい方式が好ましい。導電性の付与、熱伝導性の向上等を目的として配合される導電性物質(導電フィラー)としては、銀、アルミニウム、金、銅、ニッケル、導電性合金等の球状、針状、フレーク状の金属粉、アルミナ等の金属酸化物、アモルファスカーボンブラック、グラファイト等が挙げられる。
以下に、この発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但し、この実施例に記載されている材料や配合量等は、特に限定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説明例に過ぎない。
(実施例1)
厚さ60μmのポリエチレンフィルムからなる支持基材上に、紫外線硬化可能なアクリル系粘着剤の溶液を塗布、乾燥して、厚さが20μmの粘着剤層を形成した。その後、マスクを介して、ウェハが貼り付けられる部分にのみ紫外線を500mJ/cm照射して、この支持基材とウェハに貼り付けられる部分が紫外線硬化された粘着剤層とからなる粘着フィルムAを得た。粘着剤層の厚さの測定方法及び紫外線の照射条件については、後述する。
紫外線硬化可能なアクリル系粘着剤の溶液の調整は、次の通りにした。即ち、アクリル酸ブチル70重量部、アクリル酸エチル30重量部、アクリル酸5重量部を酢酸エチル中で常法により共重合させ、重量平均分子量80万のアクリル系ポリマーを得た。次に、このアクリル系ポリマー100重量部に、架橋剤として多官能エポキシ化合物0.5重量部と、光重合性化合物としてジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレ−ト20重量部と、光重合開始剤としてα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン1重量部とを配合し、これらを有機溶剤としてのトルエンに均一に溶解させて、濃度30重量%のアクリル系粘着剤の溶液を得た。
ここで、粘着フィルムAの23℃に於ける貯蔵弾性率を測定した。その結果、3×10Paであった。尚、測定方法の詳細については、後述する。
次に、ダイ接着用接着剤層の作製を行った。即ち、アクリル酸エチル−メチルメタクリレートを主成分とするアクリル酸エステル系ポリマー(根上工業(株)製、パラクロンW−197CM)100重量部に対して、多官能イソシアネ−ト系架橋剤3部、エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、エピコート1004)23重量部、フェノール樹脂(三井化学(株)製、ミレックスXLC−LL)6重量部、をメチルエチルケトンに溶解して濃度20重量%となるように調整した。
この接着剤組成物の溶液を、厚さが50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる離型処理フィルム上に塗布した。その後、120℃で3分間乾燥させ、厚さ20μmのダイ接着用接着剤層Aを形成した。尚、離型処理フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルムにシリコーン離型処理したものを用いた。
続いて、ダイ接着用接着剤層Aを前述のアクリル系粘着剤からなる粘着フィルムA上の粘着剤層側に転写して、本実施例に係るダイシング・ダイボンドフィルムを得た。
(実施例2)
本実施例に於いては、アクリル酸エチル−メチルメタクリレートを主成分とするアクリル酸エステル系ポリマーに代えて、ブチルアクリレートを主成分としたポリマー(根上工業(株)製、パラクロンSN−710)を用いたこと、粘着フィルムAの厚さを30μmに変更したこと以外は、前記実施例1と同様にして、本実施例に係るダイシング・ダイボンドフィルムを作製した。
(実施例3)
厚さ80μmのポリエチレンフィルムからなる支持基材上に、紫外線硬化可能なアクリル系粘着剤の溶液を塗布、乾燥して、厚さが70μmの粘着剤層を形成した。その後、マスクを介して、ウェハが貼り付けられる部分にのみ紫外線を500mJ/cm照射して、この支持基材とウェハに貼り付けられる部分が紫外線硬化された粘着剤層とからなる粘着フィルムB得た。紫外線の照射条件については、後述する。
紫外線硬化可能なアクリル系粘着剤の溶液の調整は、次の通りにした。即ち、エチルアクリレート50重量部、ブチルアクリレート50重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート16重量部からなる配合組成物をトルエン溶液中で共重合させて、重量平均分子量50万のアクリル系ポリマーを得た。
次に、このアクリル系ポリマー100重量部に対し、20重量部の2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを付加反応させ、ポリマー分子内側鎖に炭素−炭素二重結合を導入した。このときの側鎖の長さは原子数で13個であった。このポリマー100重量部に対して、更に多官能イソシアネート系架橋剤1重量部、アセトフェノン系光重合開始剤を3重量部を配合し、これらを有機溶剤としてのトルエンに均一に溶解させて、濃度20重量%の前記アクリル系粘着剤の溶液を得た。
ここで、粘着フィルムBの23℃に於ける貯蔵弾性率を測定した。その結果、4×10Paであった。尚、測定方法の詳細については、後述する。
次に、厚さを10μmにしたこと以外は、前記実施例1と同様にして、ダイ接着用接着剤層Aの作製を行った。 続いて、ダイ接着用接着剤層Aを前述のアクリル系粘着剤からなる粘着フィルムB上の粘着剤層側に転写して、本実施例に係るダイシング・ダイボンドフィルムを得た。
(比較例1)
粘着剤層の厚みを100μmとしたこと以外は、前記実施例1と同様にして、本比較例に係るダイシング・ダイボンドフィルムを作製した。
(比較例2)
粘着剤層の厚みを3μmとしたこと以外は、前記実施例3と同様にして、本比較例に係るダイシング・ダイボンドフィルムを作製した。
(比較例3)
厚さ60μmのポリエチレンフィルムからなる支持基材上に、紫外線硬化可能なアクリル系粘着剤の溶液を塗布、乾燥して、厚さが30μmの粘着剤層を形成した。その後、マスクを介して、ウェハが貼り付けられる部分にのみ紫外線を500mJ/cm照射して、この支持基材とウェハに貼り付けられる部分が紫外線硬化された粘着剤層とからなる粘着フィルムC得た。紫外線の照射条件については、後述する。
紫外線硬化可能なアクリル系粘着剤の溶液の調整は、次の通りにした。即ち、アクリル酸ブチル100重量部、アクリル酸2重量部からなるモノマー混合物を、トルエン200重量部及びアゾイソブチロニトリル0.1重量部を用いて、常法により共重合させ、重量平均分子量が約30万のアクリル系ポリマーを得た。次に、このアクリル系ポリマー100重量部と、架橋剤として多官能エポキシ化合物0.5重量部と、光重合性化合物としてジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレ−ト5重量部と、光重合開始剤としてα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン1重量部とを配合し、これらを有機溶剤としてのトルエンに均一に溶解させて、濃度30重量%の前記アクリル系粘着剤の溶液を得た。
ここで、粘着フィルムCの23℃に於ける貯蔵弾性率を測定した。その結果、7×105Paであった。尚、測定方法の詳細については、後述する。
次に、粘着フィルムCを用いて、前記実施例1と同様にして、本比較例に係るダイシング・ダイボンドフィルムを作製した。
(比較例4)
厚さ60μmのポリエチレンフィルムからなる支持基材上に、紫外線硬化可能なアクリル系粘着剤の溶液を塗布、乾燥して、厚さが30μmの粘着剤層を形成した。その後、マスクを介して、ウェハが貼り付けられる部分にのみ紫外線を500mJ/cm照射して、この支持基材とウェハに貼り付けられる部分が紫外線硬化された粘着剤層とからなる粘着フィルムDを得た。紫外線の照射条件については、後述する。
紫外線硬化可能なアクリル系粘着剤の溶液の調整は、次の通りにした。即ち、メタクリル酸メチル100重量部、アクリル酸5重量部からなるモノマー混合物を、トルエン200重量部及びアゾイソブチロニトリル0.1重量部を用いて、常法により共重合させ、重量平均分子量40万のアクリル系ポリマーを得た。次に、このアクリル系ポリマー100重量部と、架橋剤として多官能エポキシ化合物3重量部と、光重合性化合物としてジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレ−ト30重量部と、光重合開始剤としてα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン3重量部とを配合し、これらを有機溶剤としてのメタノールに均一に溶解させて、濃度30重量%の前記アクリル系粘着剤の溶液を得た。
ここで、粘着フィルムDの23℃に於ける貯蔵弾性率を測定した。その結果、8×1010Paであった。尚、測定方法の詳細については、後述する。
次に、粘着フィルムDを用いて、前記実施例1と同様にして、本比較例に係るダイシング・ダイボンドフィルムを作製した。
(ダイシング及びピックアップ)
実施例1〜及び比較例1〜の各ダイシング・ダイボンドフィルムを用いて、以下の要領で、実際に半導体ウェハのダイシング・ダイボンドを行い、各ダイシング・ダイボンドフィルムの性能を評価した。
回路パターンを形成した半導体ウェハ(直径8インチ、厚さ0.6mm)を裏面研磨処理し、厚さ0.15mmのミラーウェハをワークとして用いた。研削装置には、ディスコ社製のDFG−840(商品名)を用いた。このミラーウェハを、それぞれのダイシング・ダイボンドフィルムに、40℃でロール圧着して貼り合わせ、更にダイシングを行った。貼り合わせには、日東精機(株)製のウェハ貼り合わせ装置(DR−8500)を用いた。また、ダイシングは5mm角のチップサイズとなる様にフルカットした。切断後の半導体ウェハ及びダイシング・ダイボンドフィルムについて、糸状屑の有無を調べた。糸状屑の観察方法及びダイシング条件の詳細については、後述する。
次に、実施例1〜3及び比較例1〜4の各ダイシング・ダイボンドフィルムについては、それらを引き伸ばして、各チップ間を所定の間隔とするエキスパンド工程を行った。更に、各ダイシング・ダイボンドフィルムの支持基材側からニードルによる突き上げ方式でシリコンチップをピックアップし、チップ飛び及びピックアップ性の評価を行った。また、ピックアップしたチップについてチッピングの有無を調べた。測定条件については、後述する。
[粘着剤層の厚さの測定方法]
粘着剤層の厚さの測定は、1/1000ダイヤルゲージにより行った。
[紫外線照射条件]
紫外線(UV)照射装置:NEL M−110(商品名、日東精機(株)製)
紫外線照射積算光量:500mJ/cm
[貯蔵弾性率の測定方法]
貯蔵弾性率は、レオメトリック社製の粘弾性スベクトロメータ(商品名:RSA−II)を用いて行った。測定条件は、周波数1Hz、サンプル厚2mm、圧着加重100g、昇温速度5℃/minでの−50℃〜200℃の範囲に於ける、23℃での測定値とした。
[ダイシング条件]
ダイシング装置:DFD‐651(商品名、ディスコ社製)
ダイシング速度:80mm/秒
ダイシングブレード:2050HECC(商品名、ディスコ社製)
回転数:40,000rpm
ダイシング・ダイボンドフィルムに対する切込み深さ:15μm(図6参照)
カット方式:フルカット・Aモード
チップサイズ:5mm角
[糸状屑の観察方法]
切断された半導体ウェハの中心線を含む左右3ライン(合計7ライン)を光学顕微鏡(50倍)にて観察し、10μm以上の長さの糸状屑の個数を数えた(図4参照)。糸状屑の観察は、半導体チップの表面及び側面と、ダイシング・ダイボンドフィルムの切断されたライン近傍の表面について行った。
[エキスパンド条件]
ダイシングリング:2−8−1(商品名、ディスコ社製、内径19.5cm)
引き落し量:5mm
ダイボンダー:SPA−300(商品名、(株)新川製)
[チッピング評価方法]
ダイシング後、任意の半導体チップ(被切断体)50個をピックアップ(剥離)し、半導体チップ側面のチッピングを観察した。3角形状のチップのかけをチッピングとして観察し、20μm以上の大きさのものをカウントした。
[ピックアップ性評価]
ダイシングされた5mm×5mm角の半導体チップをピックアップしたときの、半導体チップ裏面への粘着剤の付着の有無を確認した。尚、ピックアップの際には、80W/cmの高圧水銀灯の下で10秒間放置した粘着剤層を放射線硬化したのち、ピックアップをした。その結果、割れや欠けがなくチップのピックアップができた場合を○とし、割れ、欠け又はピックアップミスが生じた場合を×として評価した。
(結果)
下記表1及び表2から分かる様に、実施例1〜6では、糸状屑は全く観察されなかったが、比較例2に於いては糸状屑がどの箇所でも多く観察された。
チッピングに関しては、実施例3及び4で若干発生したが、ダイの性能上使用可能な状態であった。実施例1、2、4及び5ではチッピングが全く発生せず良好であった。その一方、比較例1、3、4、5及び6ではチッピングの発生が観察され、ダイの性能上使用不可能な状態にあった。また、チップ飛びに関しては、各実施例で全く発生せず、半導体チップを固定するために十分な粘着力を有していることが確認された。その一方、比較例4に於いては多数のチップ飛びが観察され、粘着剤層の粘着力が不足していることが確認された。また、比較例7のダイシング・ダイボンドフィルムは、ダイシングリングの貼り付けができなかったため、ダイシングそのものを行うことができなかった。
これらの試験結果からも明らかなように、粘着剤層が薄いと、ダイシングブレードが支持基材を切断することにより、糸状屑が発生し易いことが分かった。その一方、厚すぎるとチッピングが発生し、半導体チップの品位が著しく低下することが確認された。
Figure 0004800694
本発明のダイシング・ダイボンドフィルムの一例を示す断面模式図である。 前記ダイシング・ダイボンドフィルムに於ける粘着剤層とダイ接着用接着剤層3との剥離性に関する関係を説明するための断面模式図である。 本発明のダイシング・ダイボンドフィルムの他の例を示す断面模式図である。 前記ダイシング・ダイボンドフィルム上に半導体ウェハ及びダイシングリングを貼り付けた様子を示す平面図である。 本発明のダイシング・ダイボンドフィルムの更に他の例を示す断面模式図である。 ワークをチップ状にダイシングする際の様子を示す断面模式図である。
符号の説明
1 支持基材
2 粘着剤層
2a ワーク貼り付け部分に対応する部分
2b ワーク貼り付け部分以外の部分の一部又は全部に対応する部分
3 ダイ接着用接着剤層
3a ワーク貼り付け部分
3b ワーク貼り付け部分以外の部分
10〜12 ダイボンドフィルム
13 ダイシングブレード

Claims (9)

  1. 支持基材上に粘着剤層及びダイ接着用接着剤層が順次積層されたダイシング・ダイボンドフィルムであって、
    前記粘着剤層が放射線硬化型粘着剤により形成されており、且つ、前記ダイ接着用接着剤層上のワーク貼り付け部分に対応する部分が放射線照射により硬化した状態であり、
    前記粘着剤層の厚みが10〜80μmであり、23℃に於ける貯蔵弾性率が1×10〜1×1010Paであり、
    前記粘着剤層に於ける貯蔵弾性率の数値範囲は、少なくとも前記ワーク貼り付け部分に対応する部分で満たされることを特徴とするダイシング・ダイボンドフィルム。
  2. 前記粘着剤層とダイ接着用接着剤層との界面であって、前記ワーク貼り付け部分に対応する界面の剥離性が、それ以外の部分の一部又は全部に対応する界面の剥離性よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のダイシング・ダイボンドフィルム。
  3. 前記粘着剤層のダイ接着用接着剤層に対する粘着力であって、前記ワーク貼り付け部分に対応する部分の粘着力が、それ以外の部分の一部又は全部に対応する部分の粘着力よりも小さいことを特徴とする請求項に記載のダイシング・ダイボンドフィルム。
  4. 前記ダイ接着用接着剤層の粘着力であって、前記ワーク貼り付け部分でのワークに対する粘着力が、前記ワーク貼り付け部分に対応する部分での粘着剤層に対する粘着力よりも大きいことを特徴とする請求項又はに記載のダイシング・ダイボンドフィルム。
  5. 前記ワーク貼り付け部分以外の部分の一部が、ダイシングリング貼り付け部分であることを特徴とする請求項の何れか1項に記載のダイシング・ダイボンドフィルム。
  6. 前記ダイ接着用接着剤層の粘着力であって、前記ダイシングリング貼り付け部分でのダイシングリングに対する粘着力が、前記ダイシングリング貼り付け部分に対応する部分での粘着剤層に対する粘着力よりも小さいことを特徴とする請求項に記載のダイシング・ダイボンドフィルム。
  7. 前記ダイ接着用接着剤層の粘着力であって、前記ワーク貼り付け部分でのワークに対する粘着力が、前記ワーク貼り付け部分に対応する部分での粘着剤層に対する粘着力よりも大きいことを特徴とする請求項に記載のダイシング・ダイボンドフィルム。
  8. 請求項1〜の何れか1項に記載のダイシング・ダイボンドフィルムを用いたチップ状ワークの固定方法であって、
    前記ダイ接着用接着剤層のワーク貼り付け部分上にワークを圧着する工程と、
    前記ワークを前記ダイ接着用接着剤層と共にチップ状にダイシングする工程であって、前記粘着剤層でダイシングを止める工程と、
    前記チップ状のワークを、前記ダイ接着用接着剤層のワーク貼り付け部分と共に、前記粘着剤層から剥離する工程と、
    前記ダイ接着用接着剤層のワーク貼り付け部分を介して、チップ状ワークを半導体素子に接着固定する工程とを有することを特徴とするチップ状ワークの固定方法。
  9. 請求項1〜の何れか1項に記載のダイシング・ダイボンドフィルムを用いた半導体装置の製造方法であって、
    前記ダイ接着用接着剤層のワーク貼り付け部分上に、ワークを圧着する工程と、
    前記ワークを前記ダイ接着用接着剤層と共にチップ状にダイシングする工程であって、前記粘着剤層でダイシングを止める工程と、
    前記チップ状のワークを、前記ダイ接着用接着剤層のワーク貼り付け部分と共に、前記粘着剤層から剥離する工程と、
    前記ダイ接着用接着剤層のワーク貼り付け部分を介して、チップ状ワークを半導体素子に接着固定する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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