JP4800471B2 - シートベルト巻取装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車等の車両に装備されるシートベルト巻取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車等に装備されるシートベルト巻取装置は、乗員が着席してシートベルトを引き出し、タングをバックル装置に締結した際に、その余分な引き出し分を吸収する機能を有している。この機能を実現するために、従来のシートベルト巻取装置においては単一のリターンスプリングが使用されている。シートベルトの装着の際には、人間がこのリターンスプリングの付勢力に抗してシートベルトを引き出し、タングをバックルに係合させてから手を離すと、リターンスプリングの力により、余分に引き出された部分が、人間の体にフィットするまでシートベルト巻取装置に引き込まれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、シートベルト巻取装置においては、
(1)余分に引き出されたシートベルトを、人間の体にフィットするまで確実に巻き取ること、また、人間が装着しない場合においては、引き出されたシートベルトを確実に収納部に収納するまで巻き取ること
(2)正常装着した状態で乗員の胸部等に不必要な圧追感を与えないようにすること
を同時に満足することが必要とされる。しかしながら、単一のリターンスプリングの付勢力を利用したシートベルト巻取装置においては、装着時における乗員の胸部への圧迫感を小さくするために付勢力の弱いスプリングを使用すると、ベルト巻取り時(収容時)の巻込み力が弱くなり、操作性、格納性が低下する。反対に、巻取り時に充分な巻取り力を発揮するために付勢力の強いスプリングを使用すると、正常装着時における乗員の胸部への圧追感が大きくなってしまうという問題があった。
【0004】
また、従来のシートベルト巻取装置では、単一のリターンスプリングが内蔵されているので、シートベルトの引き出し量が増すにつれてリターンスプリングが巻回されてその付勢力が増大し、シートベルトの引き出し量が増すにつれて、引き出し力も増大するという問題もあった。
【0005】
このような問題点を解決する1手段として、本出願人の出願に係る発明が、特開平3−552号公報に開示されている。これは、リターンスプリングとして、主スプリングと付加スプリングの2つのスプリングを使用し、シートベルトのタングとバックルが係合したことを検出器により検出し、タングとバックルが係合していない状態においては主スプリングと付加スプリングの両方の付勢力を、タングとバックルが係合している場合においては主スプリングのみの付勢力を、巻取機構に伝達することにより、ベルト巻取り時の巻き込み力を確保しながら、正常装着時における乗員の圧迫感を低減しようとするものである。
【0006】
しかしながら、この場合においても、シートベルトの引き出し量が増すにつれて引き出し力が増大するという問題は避けられず、かつ、シートベルトを外すときに、タングとバックルの係合を外したとたんに急激に巻取り力が強くなり、乗員に対して違和感を与えるという、別の事象も発生していた。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、巻取り時には十分に大きな巻取力により確実にシートベルトを巻き取ると共に、正常装着時には人間に圧迫感を与えることがなく、かつ、巻取時に発生する違和感をなくすことができ、さらに、人間がシートベルトを引き出す際には、大きな力を要しないシートベルト巻取装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための第1の手段は、乗員がシートベルトを装着したときに乗員に圧迫感を与えない程度の弱い巻取力を発生するばね部材と、シートベルトを巻き取るためのモーターと、を有するシートベルト巻き取り装置であって、タングとバックルとの係合が外れたときは、前記ばね部材よりも強い巻取力でシートベルトを巻き取る方向にのみ駆動力を与えるように、前記モーターを制御し、かつ、前記駆動力を与えているときにシートベルトが引き出されたときには当該駆動力の付与を停止するように、前記モーターを制御する手段を設け、前記モーターを制御する手段は、前記駆動力の付与の停止後に前記シートベルトの引き出しが止んだ場合は、所定時間の経過後に、前記ばね部材よりも強い巻取力でのシートベルトを巻き取る方向への駆動力の付与を開始するように、前記モーターを制御することを特徴とするシートベルト巻取装置(請求項1)である。
【0009】
本手段においては、シートベルトが正常に装着されている場合には、ばね部材により巻取力を与えるようにし、タングとバックルが係合していない状態でのシートベルトの巻取時には、これにモーターによる巻取力を付加した巻取力又はモーター単独の巻取力をシートベルトに与えるようにすることができる。よって、正常装着時には人間に圧迫感を与えない巻取力で人間にシートベルトをフィットさせることができ、巻取時には大きな巻取力で巻き取ることができる。また、大きな巻取力をモーターにより発生させているので、タングとバックルの係合が外れた際に急に大きな巻取力がかかっても、タングが窓等にぶつかるような事態が発生しない。正常装着時か巻取時かの判断は、従来と同じように、タングとバックルの係合が解除されてから所定時間の間は巻取時とし、その他の場合は、シートベルトの引き出し時を含めて正常装着時とするような例が考えられる。
また、本手段においては、タングとバックルが係合していない状態においても、人間等により、シートベルトが引き出されたときには、モーターの駆動を停止している。よって、人間がシートベルトを引き出す場合に、モーターの駆動力に逆らって引き出す必要がないので、軽く引出すことができる。
【0014】
前記課題を解決するための第2の手段は、前記第1の手段であって、前記モーターを制御する手段は、タングとバックルの係合が検知されてから所定時間、又は所定回転数だけ、巻取を行なうように、前記モーターを制御することを特徴とするもの(請求項2)である。
【0015】
本手段においては、シートベルトが装着されてタングとバックルの係合が検知されてから所定時間、又は所定回転数だけモーターによる巻取を行なってほとんどの弛みを迅速にとることができる。その後は、モーターによる巻取でなく、ばね部材による巻取を行なうので、人間に圧迫感を与えることがない。
【0016】
前記課題を解決するための第3の手段は、前記第1の手段又は第2の手段であって、シートベルトを巻きつけるスプールの回転方向を検知する検出器が設けられていることを特徴とするもの(請求項3)である。
【0017】
本手段においては、例えば、手動でシートベルトを引き出した場合、その回転を検出して、モーターの回転を停止する等の制御を行なうことができる。
【0018】
前記課題を解決するための第4の手段は、前記第1の手段から第3の手段のいずれかであって、前記ばね部材と前記モーターの巻取力をシートベルトに伝達する動力伝達機構を有し、当該動力伝達機構は、外力によりシートベルトが引き出される方向に駆動されたとき、又は前記モーターがシートベルトを巻き取る方向に駆動されていないときには、前記モーターとシートベルトとの間の機械的な動力伝達経路を切り離すクラッチ機構を有するものであることを特徴とするシートベルト巻取装置(請求項4)である。
【0019】
本手段においては、外力によりシートベルトが引き出される方向に駆動されたときには、クラッチ機構により、モーターとシートベルトとの間の機械的な動力伝達経路が切り離される。よって、モーターが引き出し力の負荷とならないので、小さな力でシートベルトを引き出すことができる。また、モーターがシートベルトを巻き取る方向に駆動されていないときにも、クラッチ機構により、モーターとシートベルトとの間の機械的な動力伝達経路が切り離される。よって、モーターがばね部材による巻取力の負荷とならないので、ばね部材の付勢力が小さくても、シートベルトの弛みを確実に吸収することができる。
【0020】
前記課題を解決するための第5の手段は、前記第4の手段であって、前記クラッチ機構が、モーターの駆動力をシートベルトに伝達する回転部材の内部に組み込まれていることを特徴とするシートベルト巻取装置(請求項5)である。
【0021】
本手段においては、クラッチ機構が、モーターの駆動力をシートベルトに伝達する回転部材(例えばギア、プーリー)の内部に組み込まれているので、装置全体をコンパクトにすることができる。
【0022】
前記課題を解決するための第6の手段は、前記第4の手段又は第5の手段であって、クラッチ機構が、シートベルトを巻きつけるスプールに直結していることを特徴とするもの(請求項6)である。
【0023】
外力によりシートベルトが引き出される方向に駆動され、クラッチ機構によりモーターとシートベルト巻取器(スプール)との機械的な動力伝達経路が切り離される際に、部品間に若干の摩擦があるため、その摩擦抵抗により引き出し時のフィーリングが悪くなることがある。モーターとスプールの間の減速機構中にクラッチ機構を設置すると、スプール側から見たこの摩擦力が減速比に応じて大きなものとなり、フィーリングを特に悪くする。本手段においては、クラッチ機構をシートベルトを巻きつけるスプールに直結しているので、スプール側から見た摩擦力の影響は小さくなり、フィーリングの悪化を最低限に抑えることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例を図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態の1例であるシートベルト巻取装置の分解斜視図、図2はその組立図である。図1、図2において、1はリテーナー、2はモーター、3はモーターギア、4はLギア(特許請求の範囲の第1の回転部材に相当)、5はSギア(特許請求の範囲の第2の回転部材に相当)、5aはローラー保持部、6は保持部材、7はローラー、8はコネクトギア、9はブッシュギア、9aは摺動部、9bはスプライン部、10はリターンスプリング、11はスプリングカバー、12は回転方向検出スイッチ、12aはスイッチプレート、12bはスイッチスプリング、13はリミットスイッチ、14はカバーである。図2(a)はカバー14を外した状態でカバー14側から見た正面図、(b)は(a)における切断線A−A’に沿って切断した断面を示す。
【0043】
リテーナー1に取り付けられたモーター2の駆動力は、モーターギア3からLギア4に伝達される。そして、後に述べるように、Sギア5、保持部材6、ローラー7で構成されるクラッチ機構を介してSギア5に伝達され、Sギア5からコネクトギア8を介してブッシュギア9に伝達される。図2に示されるように、ブッシュギア9の回転軸にはリターンスプリング10が結合されており、ブッシュギア9の回転を、シートベルトの巻取方向に付勢している。なお、実際のシートベルト巻取装置においては、ブッシュギア9のスプライン部9bに、シートベルトを巻き付けるスプールが結合されているが、図1、図2においてはこの部分の図示を省略している。なお、Lギア4、Sギア5、保持部材6はリテーナー1に設けられた回転軸に同軸状に保持され、コネクトギア8はリテーナー1に設けられた別の回転軸に保持されている。ブッシュギア9はカバー14に設けられた回転軸に保持されている。
【0044】
ブッシュギア9には摺動部9aが設けられ、その外周部に回転方向検出スイッチ12のスイッチスプリング12bが弾接している。そして、ブッシュギア9の回転方向に応じて、スイッチプレート12aが時計回り又は反時計周りに回動する。ブッシュギア9がシートベルトが引き出される方向に回転したとき、スイッチプレート12aのストライカー部がリミットスイッチ13の接点をオンとするように作動させるようになっている。このリミットスイッチプレート12aも、リテーナー1に保持されている。
モーター2は1方向回転のモーターであり、シートベルトを巻き取る方向、すなわち、リターンスプリング10の付勢方向と同一方向に駆動されるようになっている。
【0045】
図3にLギア4の構造図を示す。以下の図面においても、前出の図面に表された部位には同じ符号を付してその説明を省略する。Lギア4は外周にモーターギア3と噛み合う歯車が切られたドーナツ型をしており、その内部に、Sギア5、保持部材6の一部とローラー7を収納するようになっている。さらに詳しく説明すると、内径部の断面は図に示すようにT字型をしており、両側の内径の大きい部分に、それぞれSギア5と保持部材6が嵌まり込み、中央部の径の小さい部分がローラー7と接する部分となっている。
【0046】
図4にSギア5の構造図を示す。図4において、5bはギア部、5cは拡径部である。Sギア5は、コネクトギア8と噛み合うギア部5bと、それに隣接しLギア4の内径よりわずかに小さい外径を有する拡径部5cを主要部としてなり、拡径部5cには、3個のローラー保持部5aが設けられている。拡径部5bがLギア4の内径の大きな部分に内部に嵌まり込む。ローラー保持部5aにはローラー7が嵌め込まれて、このローラー7は、Lギア4の内径の小さい部分と、後述する保持部材6の切り欠き部との間に収納されるようになっている。さらに、ローラー保持部5aの先端は、後述する保持部材6に設けられた円弧状の長穴に嵌まり込むようになっている。
【0047】
図5に保持部材6の構造図を示す。図5において、6aは切り欠き部、6bは長穴、6cは突出部である。保持部材6の外径は、Lギア4の内径の大きな部分の内径よりわずかに小さくされており、Lギア4の内径の大きな部分中に嵌まり込むようになっている。さらにSギア5には、Lギア4の内径の小さい部分の内径よりわずかに小さい外径を有する、扇風機の羽根状の突出部6cが設けられている。そして、これにより、突出部6cが設けられていない部分には、3個の切り欠き部6aが形成されている。切り欠き部6aには、円弧状の長穴6bがそれぞれ形成されており、この長穴6bには、前述のようにSギア4のローラー保持部5aが嵌まり込むようになっている。
【0048】
Sギア5のローラー保持部5aに保持されたローラー7は、Lギア6の内径の小さい部分と切り欠き部6aの間に収納される。図5に示すように、切り欠き部6aの形状は、その1端(図では反時計回り側の端)では、Lギア6の内径部と突出部6cで挟まれる切り欠き部6aの空間が、ローラー7の直径よりも小さくなり、他端(図では時計回り側の端)では、この空間がローラー7の直径よりも大きくなるようになっている。
【0049】
ローラー7は、Sギア5の回転に伴って、ローラー保持部5aに保持されて、保持部材6の軸(Lギア4とSギア5の軸でもある)を中心にして公転するが、この際、ローラー7の外周部がLギア4の内径の小さい部分に当接して自転又は滑動しながら、ローラー7が公転するように、ローラー保持部5aの位置が決定されている。
【0050】
このように構成されたSギア5、保持部材6、ローラー7がLギア4の内部に収納されてクラッチ機構を構成するが、その作動を図6を使用して説明する。図6においては、説明を分かりやすくするために、断面図を除いて、各部品が透明であると仮定してその主要部を表している。図6(a)は組立図を示すものである。Lギア4の内径の大きな部分に、右側からSギア5が、左側から保持部材6が嵌まり込み、ローラー保持部5aに回転自在に保持されたローラー7が、Lギア3の内径の小さい部分の内周に当接している。ローラー保持部5aは、保持部材6に設けられた長穴6bに嵌まり込んでいる。
【0051】
モーター2が駆動されず、かつシートベルトに引き出し力がかけられていない状態では、リターンスプリング10の付勢力が働いてシートベルトを巻き取る。このときの巻取力が、人間に圧迫感を与えないような弱い力に設定されている。この付勢力によりブッシュギア9が回転すると、その回転はSギア5に伝達され、Sギア5が反時計回りに回転する。
【0052】
すると、ローラー保持部5aに保持されたローラー7がLギア4の内周面とのフリクションにより自転しながら、Sギア5の軸を中心として公転して移動し、保持部材6の突出部6cにぶつかり、保持部材6に反時計回りの回転力を与える。保持部材6は、その軸に回転自在に保持されているため、ローラー7から回転力を与えられるとほとんど抵抗なく回転する。
【0053】
最終的には、ローラー7がLギア4の内周部と保持部材6の突出部6cとの間に挟まることになるが、保持部材6がほとんど抵抗なくSギア5と共に回転することになるので、ローラー7とLギア4の内周面とのフリクションは増加しない。従って、Sギア5が回転したとき、ローラー7はLギア4の内周面に沿って滑動又は回転し、Lギア4にはSギア5の回転力は伝達されない。逆にいえば、リターンスプリング10のみによってシートベルトの巻取が行われているときには、モーター2は、その負荷とならないことになる。よって、小さなトルクによって、シートベルトを巻き取ることが可能となる。
【0054】
図6(b)は、外力によりシートベルトの引き出しが行われた場合の動作を示す図である。この場合、Sギア5は、矢印のように時計回りに駆動される。すると、ローラー保持部5aに保持されたローラー7がLギア4の内周面とのフリクションにより自転しながら、Sギア5の軸を中心として公転して移動し、保持部材6の突出部6cにぶつかり、保持部材6に時計回りの回転力を与える。保持部材6は、その軸に回転自在に保持されているため、ローラー7から回転力を与えられるとほとんど抵抗なく回転する。
【0055】
この場合は、前記(a)で説明した場合と異なり、ローラー7は、Lギア6の内径部と突出部6cで挟まれる切り欠き部6aの空間が、ローラー7の直径よりも大きくされている側で突出部6cにぶつかる。よって、ローラー7がLギア6の内径部と突出部6cで挟まれることがないので、ローラー7のフリクションが増すことがない。
【0056】
従って、Sギア5が回転したとき、ローラー7はLギア4の内周面に沿って滑動又は回転し、Lギア4にはSギア5の回転力は伝達されない。逆にいえば、外力によってシートベルトの引き出しが行われているときには、モーター2は、その負荷とならないことになる。よって、人間がシートベルトを引き出す場合にも、モーター2がその負荷とならないので、小さな力で引き出しが可能となる。また、上記の動作はモーター2の駆動中でも行われるので、モーター2の駆動中においても、容易にシートベルトを引き出すことができる。
【0057】
図6(c)は、外部からシートベルトの引き出しが行われていない状態で、モーター2による巻取駆動が行われている状態を示すものである。(a)で説明したように、初期状態においては、リターンスプリング10の付勢力により、ローラー7はLギア4の内周部と保持部材6の突出部6cとの間に、フリクションを増大させない状態で挟まっている。
【0058】
この状態において、Lギア4が矢印のように反時計方向に駆動されると、ローラー7をLギア4の内周部と保持部材6の突出部6cとの間にさらに挟み込むような力が作用する。この力はローラー7を介して突出部6cを押すことになるので、保持部材6がSギア5に対して相対的に反時計回りに回転し、ローラー7が挟み込まれる空間を広げようとする。しかしながら、Sギア5のローラー保持部5aが保持部材6の長穴6b中に嵌まり込んでいるため、Sギア5と保持部材6との相対的な回転量は長穴6bの寸法によって規制され、所定値以上にはならない。
【0059】
よって、この相対的な回転量が最大値に達した状態で、ローラー7がLギア4の内周部と保持部材6の突出部6cとの間に挟み込まれ、ローラー7とLギア4の内周面とのフリクションが大きくなる。よって、ローラー7は滑動も回転もできなくなり、Lギア4の回転力がローラー7とローラー保持部材5aを介してSギア5に伝達される。この回転力は最終的にはブッシュギア9に伝達され、シートベルトの巻取が行われる。モーター2のシートベルト巻取力は、リターンスプリング10のシートベルト巻取力より大きく設定されているので、モーター2を駆動したときは、大きな巻取力でシートベルトの巻取を行なうことができる。
【0060】
以上の説明をまとめると、このクラッチ機構は、外力によりシートベルトが引き出される方向に駆動されたとき、又はモーターがシートベルトを巻き取る方向に駆動されていないときには、モーターとシートベルトとの間の機械的な動力伝達経路を切り離す機能を有しているものである。
【0061】
このような動作を行なうクラッチ機構の別の例を図7に、その動作を図8に示す。これらの図において、2aはモーター軸、15はホールドスプリング、15aは端部、15b、15cは支点部、16はレバー、17、18はレバー16に保持されたギアである。
【0062】
図7に示すように、モーター2のモーター軸2aには、それを両側から挟み込むようにホールドスプリング15が当接しており、ホールドスプリングの1端部15cは、リテーナー1に固定されている。レバー16はモーター2と同心の回転軸を有し、支点部15b、15cにおいて、リターンスプリング15に結合されている。モーターギア3はギア17に結合され、ギア17は図示を省略した2つの歯車を介してギア18に結合されている。
【0063】
モーター2が駆動されていない状態においては、図7に示すように、ギア18とブッシュギア9とが歯合しないように、ホールドスプリング15がレバー16を付勢している。よって、モーター2が駆動されていない状態では、モーター2とシートベルトとの間の機械的な動力伝達経路は切り離されており、モーター2は、リターンスプリングやシートベルトを引き出す力の負荷にはならない。
【0064】
この状態で、モーター2が駆動され、時計方向に回転すると、図8(a)に示すように、モーター軸2aより、ホールドスプリング15が図に矢印で示すような時計回りの力を受ける。これにより、レバー16も時計回りの力を受けて回転し、(b)に示すように、ギア18とブッシュギア9が歯合して、モータートルクがブッシュギア9に伝達され、シートベルトの巻取がモーター2により行われることになる。一度ギア18とブッシュギア9が歯合すると、そのトルクは歯合を助長するように働くので、安定した動力の伝達が行われる。よって、最初の歯合を行なわせるためにホールドスプリング15に与える力は、極弱いもので十分である。モーター2の回転が停止すると、再びホールドスプリング15の付勢力によりレバー16が反時計方向に回転し、ギア18とブッシュギア9の歯合が外れる。
【0065】
図8(c)は、モーター2の回転中に外力によりシートベルトが引き出されたときの状態を示すものである。このとき、図に示すようにブッシュギア9は時計方向の回転力を受けるが、ギア18も時計方向に駆動されており、両者の間に、ギア18を反時計回りに押す力が発生する。前述のように、レバー16を時計方向に回転させているモーター軸2aからの力は極弱いものであるので、このような状態が発生したときには、レバー16は反時計回りに回転し、ギア18とブッシュギア9の歯合が外れる。よって、モーター2とシートベルトとの間の機械的な動力伝達経路は切り離され、モーター2がシートベルト引き出し力の負荷となることが防止される。
【0066】
図9に、本発明の実施の形態の他の例であるシートベルト巻取装置の分解斜視図を示す。図9において、21はブッシュシャフト、22はホールドブロック、23はクラッチスプリング、24はローラー、25はブッシュカバー、26、27はコネクトギアである。
【0067】
この実施の形態においては、リターンスプリングはリテーナー1の右側(図示せず)に設けられるシートベルトを巻き取る部分側(スプール側)に設けられるようになっている。リテーナー1に取り付けられたモーター2の駆動力は、モーターギア3からコネクトギア26、27を介してLギア4に伝達される。そして、後に述べるように、ブッシュシャフト21、ホールドブロック22、クラッチスプリング23、ローラー24、ブッシュカバー25で構成されるクラッチ機構を介してブッシュシャフト21に伝達される。ブッシュシャフト21の中心部には、スプライン孔が設けられており、これに、リテーナー1の右側に設けられるシートベルト巻取部のスプラインシャフトが嵌合して回転するようになっている。スイッチプレート12a、スイッチスプリング12b、リミットスイッチ13の役割は、図1に示した実施の形態と同様である。
【0068】
図10にLギア4の構造図を示す。Lギア4の外周の大きい部分には、コネクトギア27と噛み合う歯車が切られており、その内周部は断面は図に示すようにT字型をしており、両側の内径の大きな部分にそれぞれブッシュシャフト21とブッシュカバー25が嵌まり込み、内径の小さな部分には、ホールドブロック22、ローラー24、およびクラッチスプリング23が入るようになっている。
【0069】
図11にブッシュシャフト21の構造図を示す。ブッシュシャフト21は、中心部にスプラインシャフトが入る幅広部を有するシルクハット状の円板を基本形状としており、その片面に凸部21aが6個等間隔で設けられている。また、その中心部近くには、ホールドブロック22を貫通してブッシュカバー25の穴と嵌合する突起21bが3個等間隔で設けられている。さらに、その中心部の、幅広部に対応する部分には、スプラインシャフトが嵌合するスプライン穴21cが開けられている。
【0070】
図12にホールドブロック22の構造図を示す。ホールドブロック22は図に示すような構造をしており、等間隔に6個の突出部22aを有している。また、その中心部付近には、ブッシュシャフト21の突起21bが貫通する長穴22bが、円周に沿って開けられている。また、突出部22aの反時計回り方向側には、突起部22aに沿って、クラッチスプリング23を収納するための凹部22cが設けられている。
【0071】
ホールドブロック22の突出部22aを除く周部22dは、ホールドブロック22の中心とは離れた位置に中心を有する円弧から形成されている。従って、周部22dとホールドブロック22の中心間の距離は、周部22dの時計回り側で小さく、反時計回り側で大きくなるようになっている。
【0072】
図13にブッシュカバー25の構造図を示す。ブッシュカバー25は図に示すようにシルクハット状の形状をしており、その中心部付近には、ブッシュシャフト21の突起21bが嵌合して係止される孔25aが3個等間隔に開けられている。
【0073】
図14に、Lギア4、ブッシュシャフト21、ホールドブロック22、クラッチスプリング23、ローラー24、ブッシュカバー25の組立図を示す。クラッチスプリング23はホールドブロック22の凹部22cに収納され、その先端部はホールドブロック22の周部22dより飛び出すようになっている。ローラー24は、ブッシュシャフト21の凸部21aとホールドブロック22の突出部22aの間に挟まるように配置され、クラッチスプリング23により、反時計方向に付勢されるようになっている。
【0074】
ホールドブロック22、クラッチスプリング23、ローラー24をこのような状態でブッシュシャフト21とブッシュカバー25の間に挟みこんでLギア4内に収納し、ブッシュシャフト21の突起21bを、ブッシュカバー25の孔25aないに貫通させて係止し、クラッチ機構が完成する。
【0075】
このようなクラッチ機構の作動を図15に基づいて説明する。図15において、(a)はLギア4に反時計方向の回転力がかかった状態を示すもので、このような状態は、モーター2によりLギア4が回転力を受けた状態に発生する。
【0076】
前述のように、ローラー24はクラッチスプリング23で図の左方向に付勢されている。また、前述ように、ホールドブロック22の周部22dの中心からの距離は、図の左に行くほど大きくなっているので、ホールドブロック22の周部22dとLギア4の内周との間隔は、図の左に行くほど狭くなっている。従って、ローラー24は、クラッチスプリング23の付勢力により、ホールドブロック22の周部22dとLギア4の内周との間隔が、ローラー24の直径に等しくなる位置まで図の左側に押し付けられている。
【0077】
よって、Lギア4が反時計方向に回転しようとすると、Lギア4の内周とホールドブロック22の周部22dの間にローラー24が挟み込まれ、Lギア4の回転は、ローラー24をますます間隔の狭い部分に押すような力を与える。よって、ローラー24が、Lギア4とホールドブロック22の間で楔作用を生じ、Lギア4の回転力がローラー24を介してホールドブロック22に与えられるので、ホールドブロック22とローラー24は、Lギア4と共に回転する。
【0078】
すると、ローラー24がブッシュシャフト21の凸部21aにぶつかり、凸部21aを反時計方向に押すので、ブッシュシャフト21もLギア4と共に回転する。ブッシュシャフト21の中心部のスプライン穴21cには、巻取部のスプランシャフトが嵌合しているので、この回転力は巻取部に伝達される。
【0079】
(b)はブッシュシャフト22に反時計回りの回転力がかかった場合の状態を示す図であり、このような状態は、モーター2が停止しており、リターンスプリングの力だけでシートベルトの巻取が行なわれている場合に発生する。ブッシュシャフト22が反時計回りに回転しようとすると、図に示すように、その凸部21aがホールドブロックの突出部22aにぶつかり、ホールドブロック22を反時計方向に回転させる。すると、ローラー24は、クラッチスプリング24の付勢力に抗して相対的にホールドブロック22の右側に移動する。
【0080】
前述のように、ホールドブロック22の周部22dとLギア4の内周の間隔は、図の右側で広くなっているので、ローラー24がホールドブロック22の右側に移動すると、Lギア4の内周−ローラー24−ホールドブロック22の周部24の間に隙間ができ、ローラー24が楔としての役割を果たさなくなる。よって、ブッシュシャフト21とホールドブロック22は反時計回りに回転するが、その回転力はLギア4には伝達されない。すなわち、Lギア4に結合されるモーター2が、この回転力の負荷となることはない。
【0081】
(c)は、ブッシュシャフト22に時計回りの回転力がかかった場合の状態を示す図であり、このような状態は、シートベルトが手動で引き出されているような場合に発生する。ブッシュシャフト22が時計方向に回転すると、その凸部21aがローラー24を押して、図の右側に移動させる。
【0082】
ホールドブロック22の周部22dとLギア4の内周の間隔は、図の右側で広くなっているので、ローラー24がホールドブロック22の右側に移動すると、Lギア4の内周−ローラー24−ホールドブロック22の周部24の間に隙間ができ、ローラー24が楔としての役割を果たさなくなる。よって、ブッシュシャフト21とホールドブロック22は反時計回りに回転するが、その回転力はLギア4には伝達されない。すなわち、Lギア4に結合されるモーター2が、この回転力の負荷となることはない。
【0083】
以上のいずれの実施の形態においても、モーターがシートベルト巻取方向に駆動されている時にベルトが外力により引き出された場合には、モーターとシートベルト巻取軸との機械的な動力伝達経路が断たれ、モーターの駆動力がシートベルト引き出しの妨げにならないようにされている。しかしながら、シートベルトの引き出し時には、モーターが停止するようにしておくことが好ましい。特に、図7、図8に示した実施の形態においては、モーターが回転していると、ギア18とブッシュギア9を噛み合わせるような力が働いているので、最悪の場合、ギア同士が擦り合って磨耗する可能性がある。また、図6、図15に示したような実施の形態の場合においても、引き出しが終わったとたんにモーターによる巻取が再開されてしまうので、操作性に問題がある。
【0084】
これらの問題点を解消するために、モーターによる巻取が行われている間であっても、一旦、シートベルトの引き出しが検出された場合には、モーターによる巻取を停止することが好ましい。このために、図1に示される回転方向検出スイッチ12とリミットスイッチ13が用いられている。前述のように、回転方向検出スイッチ12は、ブッシュギア9の回転方向に応じて、スイッチプレート12aが時計回り又は反時計周りに回動し、ブッシュギア9がシートベルトが引き出される方向に回転したとき、そのストライカー部がリミットスイッチ13の接点をオンとするように作動させるようになっている。よって、モーター2が回転中であっても、リミットスイッチ13の接点がオンとなった場合にはモーターの駆動を停止するようにすればよい。
【0085】
また、シートベルトのタングとバックルが係合している場合には、人間がシートベルトを装着している状態であるとして、モーターは作動させず、リターンスプリングのみによる巻取を行なうことが好ましい。シートベルトのタングとバックルが係合しているかどうかは、公知のバックルスイッチにより検出することができる。
【0086】
図16に、このようなモーターの制御フローを示す。このルーチンは、スタートから開始し、エンドで終わった後、所定時間(例えば100ms)後に、再びスタートから開始する動作を繰り返している。まず、ステップS1において、バックルスイッチがオンとなっているか、すなわちタングとバックルが係合しているかどうかを判断する。バックルスイッチがオンとなっている場合には、タングとバックルが係合しているので、人間がシートベルトを装着しているものとみなして、何もしないで(モーターを駆動しないで)処理を終了する。
【0087】
バックルスイッチがオフ場合は、ステップS2においてバックルスイッチの立下りかどうかを判断する。これは、このルーチンが直前に走ったときにバックルスイッチがオンであったかどうかで判断できる。バックルスイッチの立下りであるときは、バックルスイッチの係合が外れたことを意味するので、ステップS3に移行してモーターをオンとし、モーターによる巻取を開始する。
【0088】
モーターがオンとされている途中で、シートベルト引き出しを検出するスイッチ(図1における回転方向検出スイッチ12とリミットスイッチ13の組み合わせに相当)がオンとなったとき、すなわちシートベルトが引き出されたときは、ステップS4よりステップS6に飛んで、モーターを直ちにオフとする。シートベルト引き出し検出スイッチがオフであれば、ステップS5でタイマー時間が経過したかを判断し、タイマー時間が経過していなければステップS3に戻ってモーターの駆動を続ける。タイマー時間が経過した場合は、ステップS6に移行してモーターをオフとする。
【0089】
その後、ステップS7で、ベルト引き出し検出スイッチの立下りであるかどうかを判定する。これは、このルーチンが直前に走ったときのベルト引き出し検出スイッチの状態と現在のベルト引き出し検出スイッチの状態を比較することにより行なう。ベルト引き出し検出スイッチの立下りである場合には、ステップS8でタイマー時間(ステップS5のタイマー時間とは一致する必要はない)が経過するまで待機し、タイマー時間経過後、ステップS3に移行してモーターをオンとする。ベルト引き出し検出スイッチの立下りでない場合には、処理を終了する。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち請求項1に係る発明においては、正常装着時には人間に圧迫感を与えない巻取力で人間にシートベルトをフィットさせることができ、巻取時には大きな巻取力で巻き取ることができる。また、タングとバックルの係合が外れた際に急に大きな巻取力がかかっても、タングが窓等にぶつかるような事態が発生しない。
【0091】
請求項2に係る発明においては、これらの効果に加え、シートベルトの弛みの吸収と人間へのフィットは、ばね部材の付勢力のみによって行われるので、これらの過程において人間に圧迫感を与えることがない。
【0092】
請求項3に係る発明においては、これらの効果に加え、人間がシートベルトを引き出す場合に、モーターの駆動力に逆らって引き出す必要がないので、軽く引出すことができる。
【0093】
請求項4に係る発明においては、これらの効果に加え、ほとんどの弛みを迅速にとることができ、その後は、モーターによる巻取でなく、ばね部材による巻取を行なうので、人間に圧迫感を与えることがない。
【0094】
請求項5に係る発明においては、これらの効果に加え、例えば、手動でシートベルトを引き出した場合、その回転を検出して、モーターの回転を停止する等の制御を行なうことができる。
【0095】
請求項6に係る発明においては、これらの効果に加え、ばね部材の付勢力が小さくても、シートベルトの弛みを確実に吸収することができる。
請求項7に係る発明においては、これらの効果に加え、装置全体をコンパクトにすることができる。
請求項8に係る発明においては、ベルト引き出し時に、クラッチ機構の摩擦負荷の影響を最小にすることができる。
【0096】
請求項9に係る発明、請求項10に係る発明、請求項11に係る発明においては、種々の回転モードに対して、動力や制御装置を必要とせず、自動的にクラッチの入り切りを行なうことができる。
【0097】
請求項12に係る発明においては、特別な制御や動力を用いることなく、モーターの回転力を巻取装置に伝達できると共に、モーターがばね部材やシートベルト引き出し時の負荷とならないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例であるシートベルト巻取装置の分解斜視図である。
【図2】図1に示したシートベルト巻取装置の組立図である。
【図3】図1に示したLギアの構造図である。
【図4】図1に示したSギアの構造図である。
【図5】図1に示した保持部材の構造図である。
【図6】図1に示したクラッチ機構の動作を示す図である。
【図7】クラッチ機構の別の例を示す図である。
【図8】図7に示したクラッチ機構の動作を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態の他の例であるシートベルト巻取装置の分解斜視図である。
【図10】図9に示したLギアの構造図である。
【図11】図9に示したブッシュシャフトの構造図である。
【図12】図9に示したホールドブロックの構造図である。
【図13】図9に示したブッシュカバーの構造図である。
【図14】図9に示したクラッチ機構の組立図である。
【図15】図14に示したクラッチ機構の作動を示す図である。
【図16】モーターの制御フローを示す図である。
【符号の説明】
1…リテーナー、2…モーター、2a…モーター軸、3…モーターギア、4…Lギア、5…Sギア、5a…ローラー保持部、5b…ギア部、5c…拡径部、6…保持部材、6a…切り欠き部、6b…長穴、6c…突出部、7…ローラー、8…コネクトギア、9…ブッシュギア、9a…摺動部、9b…スプライン部、10…リターンスプリング、11…スプリングカバー、12…回転方向検出スイッチ、12a…スイッチプレート、12b…スイッチスプリング、13…リミットスイッチ、14…カバー、15…ホールドスプリング、15a…端部、15b、15c…支点部、16…レバー、17、18…ギア、21…ブッシュシャフト、21a…凸部、21b…突起、21c…スプライン穴、22…ホールドブロック、22a…突出部、22b…長穴、22c…凹部、22d…周部、23…クラッチスプリング、24…ローラー、25…ブッシュカバー、25a…孔、26、27…コネクトギア

Claims (6)

  1. 乗員がシートベルトを装着したときに乗員に圧迫感を与えない程度の弱い巻取力を発生するばね部材と、
    シートベルトを巻き取るためのモーターと、
    を有するシートベルト巻き取り装置であって、
    タングとバックルとの係合が外れたときは、前記ばね部材よりも強い巻取力でシートベルトを巻き取る方向にのみ駆動力を与えるように、前記モーターを制御し、かつ、前記駆動力を与えているときにシートベルトが引き出されたときには当該駆動力の付与を停止するように、前記モーターを制御する手段を設け
    前記モーターを制御する手段は、前記駆動力の付与の停止後に前記シートベルトの引き出しが止んだ場合は、所定時間の経過後に、前記ばね部材よりも強い巻取力でのシートベルトを巻き取る方向への駆動力の付与を開始するように、前記モーターを制御することを特徴とするシートベルト巻取装置。
  2. 請求項1に記載のシートベルト巻取装置であって、
    前記モーターを制御する手段は、タングとバックルの係合が検知されてから所定時間、又は所定回転数だけ、巻取を行なうように、前記モーターを制御することを特徴とするシートベルト巻取装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のシートベルト巻取装置であって、
    シートベルトを巻きつけるスプールの回転方向を検知する検出器が設けられていることを特徴とするシートベルト巻取装置。
  4. 請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載のシートベルト巻取装置であって、
    前記ばね部材と前記モーターの巻取力をシートベルトに伝達する動力伝達機構を有し、
    当該動力伝達機構は、外力によりシートベルトが引き出される方向に駆動されたとき、又は前記モーターがシートベルトを巻き取る方向に駆動されていないときには、前記モーターとシートベルトとの間の機械的な動力伝達経路を切り離すクラッチ機構を有するものであることを特徴とするシートベルト巻取装置。
  5. 請求項4に記載のシートベルト巻取機構であって、
    前記クラッチ機構が、モーターの駆動力をシートベルトに伝達する回転部材の内部に組み込まれていることを特徴とするシートベルト巻取装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載のシートベルト巻取装置であって、
    クラッチ機構が、シートベルトを巻きつけるスプールに直結していることを特徴とするシートベルト巻取装置。
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