JP4799922B2 - 半導電性樹脂組成物および配線回路基板 - Google Patents
半導電性樹脂組成物および配線回路基板 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4799922B2 JP4799922B2 JP2005185424A JP2005185424A JP4799922B2 JP 4799922 B2 JP4799922 B2 JP 4799922B2 JP 2005185424 A JP2005185424 A JP 2005185424A JP 2005185424 A JP2005185424 A JP 2005185424A JP 4799922 B2 JP4799922 B2 JP 4799922B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- semiconductive
- base layer
- cover layer
- resin composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
- Conductive Materials (AREA)
- Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
Description
本発明の目的は、電子部品に損傷を与えることなく、帯電を防止することができるとともに、耐熱性などの樹脂特性を保持することのできる半導電性層を形成することのできる半導電性樹脂組成物、および、その半導電性樹脂組成物からなる半導電性層を備える配線回路基板を提供することにある。
また、本発明の半導電性樹脂組成物では、前記導電性ポリマーが、ポリアニリンであることが好適である。
また、本発明の配線回路基板は、導体層と、前記導体層に隣接する樹脂層と、前記樹脂層が開口されることにより露出される導体層からなる端子部とを備える配線回路基板において、前記樹脂層が、上記した半導電性樹脂組成物からなる半導電性層であることを特徴としている。
また、本発明の配線回路基板では、樹脂層が半導電性樹脂組成物からなる半導電性層であるので、配線回路基板が帯電することを防止して、実装される電子部品の静電破壊を防止することができる。しかも、導電性ポリマーが半導電性層から脱離しにくいので、電子部品に損傷を与えることを防止することができる。さらに、耐熱性などの樹脂特性を保持することができる。
本発明において、イミド樹脂としては、例えば、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミドなどが挙げられる。これらは、市販品として入手でき、そのような市販品として、ポリイミドとして、例えば、PI−113、PI−117、PI−213B(以上、丸善石油化学社製)、リカコート−20(新日本理化社製)が挙げられる。また、ポリエーテルイミドとして、ウルテム1000、ウルテムXH6050(以上、日本イージープラスチック社製)が挙げられる。また、ポリアミドイミドとして、例えば、HR16NN、HR11NN(東洋紡績社製)が挙げられる。
有機テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン酸二無水物などが挙げられる。また、これら有機テトラカルボン酸二無水物は、単独使用または2種以上併用することができる。
また、導電性ポリマーは、好ましくは、還元体である。導電性ポリマーが酸化体であると、導電性ポリマーとポリアミック酸とを混合する場合に、ゲル化する傾向がある。なお、導電性ポリマーは、後述するように、半導電性樹脂組成物から半導電性層を形成した後、ドーピング剤によるドーピングによって、導電性が付与される。
還元剤としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、ヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、ジメチルアミノプロピオニトリル、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノプロパノール、ピペラジン、モルホリンなどが挙げられる。酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤などが挙げられる。また、これら還元剤および酸化防止剤は、単独使用または2種以上併用することができる。
導電性ポリマーの配合割合は、イミド樹脂またはイミド樹脂前駆体100重量部に対して、例えば、1〜300重量部、好ましくは、5〜100重量部である。導電性ポリマーの配合割合が、これより少ないと、導電性が十分でない場合がある。また、これより多いと、イミド樹脂またはイミド樹脂前駆体の良好な膜特性が損なわれる場合がある。また、還元剤または酸化防止剤の配合割合は、例えば、導電性ポリマー100重量部に対して、0.1〜1000重量部、好ましくは、1〜500重量部である。還元剤または酸化防止剤の配合割合が、これより少ないと、パターンニングの精度が低下する場合がある。また、これより多いと、最終的な膜物性が低下する場合がある。
そして、半導電性層をドーピング剤を溶解した溶液(溶媒としては、例えば、水、メタノールなど)に浸漬することによって、導電性ポリマーに導電性を付与することができる。
また、導電性ポリマー溶液にドーピング剤を直接溶解させることによって、導電性ポリマーに導電性を付与することもできる。
また、この半導電性層では、導電性ポリマーが半導電性層から脱離しにくいので、電子部品に損傷を与えることを防止することができる。さらに、耐熱性などの樹脂特性を保持することができる。
このようにして得られた、感光剤が含有された本発明の半導電性樹脂組成物(以下、感光性半導電性樹脂組成物という。)には、感光剤が含有されているので、塗布および乾燥した後に、露光および現像し、必要により硬化させれば、半導電性層10を所望のパターンで形成することができる。
図1は、本発明の配線回路基板の一実施形態である回路付サスペンション基板を示す概略平面図、図2は、図1に示す回路付サスペンション基板の長手方向に沿う部分断面図である。
導体パターン4は、磁気ヘッド側接続端子部6Aと、外部側接続端子部6Bと、これら磁気ヘッド側接続端子部6Aおよび外部側接続端子部6Bを接続するための配線7とを、一体的に連続して備えている。
磁気ヘッド側接続端子部6Aは、金属支持基板2の先端部に配置され、各配線7の先端部がそれぞれ接続されるように、複数設けられている。この磁気ヘッド側接続端子部6Aには、磁気ヘッドの端子部が接続される。
また、金属支持基板2の先端部には、磁気ヘッドを実装するためのジンバル8が設けられている。ジンバル8は、磁気ヘッド側接続端子部6Aを長手方向において挟むように、金属支持基板2を切り抜くことによって形成されている。
また、カバー層5には、磁気ヘッド側接続端子部6Aまたは外部側接続端子部6Bが配置される部分に対応して、厚さ方向を貫通する開口部9が形成されており、この開口部9から露出する導体パターン4が、磁気ヘッド側接続端子部6Aまたは外部側接続端子部6B(以下、総称して端子部6とする。)として設けられている。なお、図2では、磁気ヘッド側接続端子部6Aおよび外部側接続端子部6Bのいずれか一方のみが示されている。
半導電性層10は、上記したカバー層5の上面のみに形成され、側面には形成されていない。また、半導電性層10は、カバー層5の上面に加え、端子部6を囲むカバー層5の内周側面および端子部6の周縁部にも形成されている。
図3は、図2に示す回路付サスペンション基板において、半導電性樹脂組成物から半導電性層を形成する工程を示す、工程図である。次に、図3を参照して、回路付サスペンション基板1に半導電性層10を形成する方法を説明する。
ベース層3は、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、アクリル、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂から形成される。好ましくは、ポリイミドからなる。ベース層3の厚みは、例えば、5〜50μmである。
そして、この回路付サスペンション基板1には、上記した端子部6が、カバー層5を開口させて、導体パターン4を露出させることによって、その導体パターン4の露出部分として形成されている。
半導電性層10の厚みは、例えば、0.5〜5μm、好ましくは、0.5〜2μmである。半導電性層10の厚みが、これより薄いと、均一な層が得られない場合があり、これより厚いと、乾燥が不十分となり、かつ、コストの上昇を生じる場合がある。
次いで、この方法では、図3(c)に示すように、端子部6(周縁部を除く)、および、ベース層3およびカバー層5から露出する金属支持基板2(金属支持基板2に隣接するカバー層5およびベース層3の側面を含む)を除く半導電性層10の表面を、エッチングレジスト11で被覆する。エッチングレジスト11は、例えば、ドライフィルムフォトレジストを半導電性層10の表面に積層し、露光および現像する公知の方法により形成する。
そして、この方法では、図3(e)に示すように、エッチングレジスト11を、エッチングまたは剥離により除去する。
なお、半導電性層10を形成した後に導電性ポリマーをドーピングする場合には、上記したエッチングレジスト11を除去した後に、上記した半導電性層10が形成された回路付サスペンション基板1を、ドーピング剤を溶解した溶液に浸漬することによって、導電性ポリマーに導電性を付与する。
そして、この回路付サスペンション基板1は、その後、金属支持基板2を、化学エッチングによって切り抜いて、ジンバル8を形成するとともに、外形加工することにより、形成される。
図4は、図2に示す回路付サスペンション基板において、感光性半導電性樹脂組成物から半導電性層を形成する工程を示す、工程図である。次に、図4を参照して、感光性半導電性樹脂組成物を用いて、回路付サスペンション基板1に半導電性層10を所望のパターンで形成する方法を説明する。
次いで、この方法では、図4(b)に示すように、端子部6の表面を含むカバー層5の表面、および、ベース層3およびカバー層5から露出する金属支持基板2の表面に、感光性半導電性樹脂組成物からなる皮膜12を形成する。皮膜12を形成するには、まず、感光性半導電性樹脂組成物を、端子部6の表面を含むカバー層5の表面、および、ベース層3およびカバー層5から露出する金属支持基板2の表面に、上記と同様の方法により、均一に塗布する。次いで、塗布された感光性半導電性樹脂組成物を、上記と同様に、乾燥する。
これによって、上記と同様に、半導電性層10が、カバー層5の表面に形成される(但し、端子部6を囲むカバー層5の内周側面および端子部6の周縁部には、半導電性層10が形成されている。また、カバー層5の側面には、半導電性層10が形成されていない。)。
なお、半導電性層10は、その目的および用途により、ベース層3に形成してもよく、また、ベース層3およびカバー層5の両方に形成してもよい。
また、本発明の配線回路基板は、図5に示すように、カバー層5の表面に半導電性層10を形成せずに、ベース層3および/またはカバー層5を、直接、半導電性層から形成することにより、形成することもできる。
この方法では、図6(a)に示すように、まず、金属支持基板2を用意する。金属支持基板2としては、例えば、上記と同様の金属箔が用いられ、好ましくは、ステンレス箔が用いられる。また、その厚みは、例えば、15〜30μm、好ましくは、20〜25μmである。
ベース層3は、半導電性層または樹脂層から形成する。すなわち、カバー層5を半導電性層から形成しない場合には、必ず半導電性層から形成し、カバー層5を半導電性層から形成する場合には、その目的および用途により、半導電性層または樹脂層から適宜選択して形成する。
また、この半導電性層の表面抵抗値は、例えば、105〜1012Ω/□、好ましくは、106〜1011Ω/□である。半導電性層の表面抵抗値が、これより小さいと、実装された電子部品の誤動作を生じる場合があり、また、これより大きいと、静電気の帯電を有効に除去できない場合がある。
ベース層3のエッチングは、例えば、エッチング液として水酸化カリウム水溶液などのアルカリ現像液を用いて、浸漬法またはスプレー法によって、ウエットエッチングする。
これによって、金属支持基板2の上に、半導電性層からなるベース層3が、導体パターン4を積層可能な所望のパターンとして形成される。
感光性半導電性樹脂組成物から、所望のパターンでベース層3を形成するには、図8(a)に示すように、まず、感光性半導電性樹脂組成物を、金属支持基板2の表面に、上記と同様の方法により、均一に塗布し、次いで、塗布された感光性半導電性樹脂組成物を、上記と同様に、乾燥して、ベース皮膜14を形成する。
その後、図8(d)に示すように、感光性半導電性樹脂組成物が、イミド樹脂前駆体を含有する場合には、ベース皮膜14を、例えば、減圧下、250℃以上で加熱することにより、硬化(イミド化)させて、ベース層3を形成する。
また、ベース層3を樹脂層から形成する場合には、公知の方法に準拠すればよく、例えば、まず、図7(a)に示すように、ポリイミド(上記したイミド樹脂前駆体を含む。)、ポリアミドイミド、アクリル、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂のワニスを調製して、そのワニスを、例えば、ロールコート法、グラビアコート法、スピンコート法、バーコート法など公知の塗布方法により、金属支持基板2の表面に均一に塗布し、乾燥後、必要により加熱硬化させて、樹脂層からなるベース層3を形成する。
これによって、金属支持基板2の上に、樹脂層からなるベース層3が、導体パターン4を積層可能な所望のパターンとして形成される。
例えば、感光剤を含むポリイミド前駆体(以下、感光性ポリアミック酸樹脂という。)のワニスを用いる場合には、図8(a)に示すように、まず、感光性ポリアミック酸樹脂のワニスを、金属支持基板2の表面に、上記と同様の方法により、均一に塗布し、次いで、塗布されたワニスを、上記と同様に、乾燥して、ベース皮膜14を形成する。
その後、図8(d)に示すように、ベース皮膜14を、例えば、減圧下、250℃以上で加熱することにより、硬化(イミド化)させて、ベース層3を形成する。
また、このようにして形成されるベース層3の厚みは、例えば、5〜20μm、好ましくは、8〜15μmである。
次いで、この方法では、図6(c)に示すように、ベース層3の上に、導体パターン4を形成する。導体パターン4は、例えば、上記と同様の導体箔からなり、好ましくは、銅箔からなる。また、導体パターン4を形成するには、ベース層3の表面に、例えば、サブトラクティブ法、アディティブ法などの公知のパターンニング法によって、導体パターン4を、上記した端子部6および配線7が一体的に形成される配線回路パターンとして形成する。
また、アディティブ法では、まず、ベース層3の全面に、導体薄膜からなる種膜を形成し、次いで、この種膜の表面に、配線回路パターンと逆パターンでめっきレジストを形成した後、めっきレジストから露出する種膜の表面に、電解めっきにより、配線回路パターンとして導体パターン4を形成し、その後に、めっきレジストおよびそのめっきレジストが積層されていた部分の種膜を除去する。
次に、この方法では、図6(d)に示すように、カバー層5を、ベース層3の上に、導体パターン4を被覆し、かつ、開口部9が形成される所望のパターンとして、形成する。
カバー層5は、半導電性層または樹脂層から形成する。すなわち、ベース層3を半導電性層から形成しない場合には、必ず半導電性層から形成し、ベース層3を半導電性層から形成する場合には、その目的および用途により、半導電性層または樹脂層から適宜選択して形成する。
そして、上記と同様の方法により、図9(b)に示すように、カバー層5の表面を、所望のパターンに対応してエッチングレジスト11で被覆し、図9(c)に示すように、エッチングレジスト11から露出するカバー層5をエッチングにより除去した後、図9(d)に示すように、エッチングレジスト11を、エッチングまたは剥離により除去する。
また、上記と同様に、感光性半導電性樹脂組成物を用いれば、カバー層5をエッチングせずとも、カバー層5を所望のパターンとして形成することができる。
感光性半導電性樹脂組成物から、所望のパターンでカバー層5を形成するには、図10(a)に示すように、まず、感光性半導電性樹脂組成物を、導体パターン4を被覆するように、導体パターン4から露出するベース層3、および、ベース層3から露出する金属支持基板2の表面に、上記と同様の方法により、均一に塗布し、次いで、塗布された感光性半導電性樹脂組成物を、上記と同様に、乾燥して、カバー皮膜15を形成する。
なお、ポジ画像でパターンニングする場合には、図示しないが、上記した逆、すなわち、カバー層5を形成しない部分には、光透過部分13bが対向し、それ以外のカバー層5を形成する部分には、遮光部分13aが対向するように、フォトマスク13を配置して、露光した後、必要によりポジ画像を形成するために所定温度で加熱後、現像する。
これによって、上記と同様に、ベース層3の上に、半導電性層からなるカバー層5が、導体パターン4を被覆し、かつ、開口部9が形成される所望のパターンとして形成される(図6(d))。
これによって、ベース層3の上に、樹脂層からなるカバー層5が、導体パターン4を被覆し、かつ、開口部9が形成される所望のパターンとして形成される(図6(d)参照)。
例えば、感光剤を含むポリイミド前駆体(感光性ポリアミック酸樹脂)のワニスを用いる場合には、図10(a)に示すように、まず、感光性ポリアミック酸樹脂のワニスを、導体パターン4を被覆するように、導体パターン4から露出するベース層3、および、ベース層3から露出する金属支持基板2の表面に、上記と同様の方法により、均一に塗布し、次いで、塗布されたワニスを、上記と同様に、乾燥して、カバー皮膜15を形成する。
その後、図10(d)に示すように、カバー皮膜15を、例えば、減圧下、250℃以上で加熱することにより、硬化(イミド化)させて、カバー層5を形成する。
また、このようにして形成されるカバー層5の厚みは、例えば、2〜10μm、好ましくは、3〜7μmである。
そして、この回路付サスペンション基板1は、その後、金属支持基板2を、化学エッチングによって切り抜いて、ジンバル8を形成するとともに、外形加工することにより、形成される。なお、端子部6の表面には、必要に応じて、金やニッケルからなるめっき層が、電解めっきまたは無電解めっきにより形成される。
例えば、図11に示す片面フレキシブル配線回路基板21では、ベース層3、導体パターン4およびカバー層5が順次積層されており、カバー層5が開口されることにより、導体パターン4の露出部分が端子部6として形成されている。そして、半導電性層10が、端子部6の表面を除くカバー層5の表面に形成されている(但し、端子部6を囲むカバー層5の内周側面および端子部6の周縁部には、半導電性層10が形成されている。また、カバー層5の側面には、半導電性層10が形成されていない。)。
合成例1(ポリアミック酸樹脂の合成)
撹拌機および温度計を備えた1Lのセパラブルフラスコに、p−フェニレンジアミン27.6g(0.25mol)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル9.0g(0.05mol)を入れ、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)767gを添加して攪拌し、p−フェニレンジアミンと4,4’−ジアミノジフェニルエーテルを溶解させた。
実施例1(カバー層の表面に半導電性層を備える回路付サスペンション基板)
ステンレス箔からなる金属支持基板の上に、ポリイミドからなるベース層、銅箔からなる導体パターン、ポリイミドからなるカバー層が、順次積層されてなる回路付サスペンション基板を用意した(図4(a)参照)。なお、カバー層には、開口部が形成されており、その開口部から露出する導体パターンの露出部分が端子部とされている。
合成例1で得られたポリアミック酸樹脂の溶液10gに、感光剤(ニフェジピン0.42gとアセチル体0.28g)を添加して撹拌し、さらに、上記ポリアニリンNMP溶液2.8gを添加して攪拌し、ポリアニリンが均一に溶解した感光性半導電性樹脂組成物を得た。
次いで、フォトマスクを介して、露光量700mJ/cm2にて、紫外線を露光し(図4(c)参照)、180℃で10分間露光後加熱した後、現像することにより、皮膜をネガ型画像でパターンニングした(図4(d)参照)。
その後、この回路付サスペンション基板を、p−フェノールスルホン酸ノボラック樹脂(ドーピング剤)の25重量%水溶液に浸漬することによって、半導電性層のポリアニリンに導電性を付与した。
なお、半導電性層の初期の表面抵抗値は5.0×1010Ω/□であった。
実施例2(半導電性層からなるカバー層を備える回路付サスペンション基板)
厚み20μmのステンレス箔からなる金属支持基板を用意して(図6(a)参照)、その金属支持基板の上に、感光性ポリアミック酸樹脂のワニスを均一に塗布し、次いで、塗布されたワニスを、90℃で15分加熱することにより、ベース皮膜を形成した(図8(a)参照)。
別途、可溶性ポリアニリン(還元体)5gおよび還元剤としてN,N−ジベンジルヒドロキシルアミン4gをN―メチル―2―ピロリドン(NMP)45gに添加して撹拌し、さらに、ドーピング剤としてポリスチレンスルホン酸2.5gを添加して撹拌し、ポリアニリンNMP溶液を調製した。
次いで、上記した感光性半導電性樹脂組成物を、導体パターンを被覆するように、金属支持基板から露出するベース層およびベース層から露出する金属支持基板の表面に、スピンコーターを用いて均一に塗布し、90℃で10分加熱することにより、厚み7μmのカバー皮膜を形成した(図10(a)参照)。
なお、半導電性層の初期の表面抵抗値は2.0×1011Ω/□であった。
2 金属支持基板
3 ベース層
4 導体パターン
5 カバー層
6 端子部
10 半導電性層
21、31 片面フレキシブル配線回路基板
Claims (5)
- イミド樹脂またはイミド樹脂前駆体、導電性ポリマー、感光剤および溶媒を含有していることを特徴とする、半導電性樹脂組成物。
- 前記導電性ポリマーが、ポリアニリンであることを特徴とする、請求項1に記載の半導電性樹脂組成物。
- 導体層と、前記導体層に隣接する絶縁層と、前記絶縁層が開口されることにより露出される導体層からなる端子部と、請求項1または2に記載の半導電性樹脂組成物からなり、前記絶縁層の表面に形成される半導電性層とを備えていることを特徴とする、配線回路基板。
- 導体層と、前記導体層に隣接する樹脂層と、前記樹脂層が開口されることにより露出される導体層からなる端子部とを備える配線回路基板において、
前記樹脂層が、請求項1または2に記載の半導電性樹脂組成物からなる半導電性層であることを特徴とする、配線回路基板。 - 金属支持層と、前記金属支持層の上に形成されるベース層と、前記ベース層の上に形成される導体層と、前記導体層の上に形成されるカバー層と、前記カバー層が開口されることにより露出される導体層からなる端子部とを備える配線回路基板において、
前記ベース層および/または前記カバー層が、請求項1または2に記載の半導電性樹脂組成物からなる半導電性層であることを特徴とする、配線回路基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005185424A JP4799922B2 (ja) | 2005-06-24 | 2005-06-24 | 半導電性樹脂組成物および配線回路基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005185424A JP4799922B2 (ja) | 2005-06-24 | 2005-06-24 | 半導電性樹脂組成物および配線回路基板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007002134A JP2007002134A (ja) | 2007-01-11 |
JP4799922B2 true JP4799922B2 (ja) | 2011-10-26 |
Family
ID=37688026
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005185424A Active JP4799922B2 (ja) | 2005-06-24 | 2005-06-24 | 半導電性樹脂組成物および配線回路基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4799922B2 (ja) |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3409226B2 (ja) * | 1995-03-27 | 2003-05-26 | 日東電工株式会社 | 半導電性樹脂シート及びその製造方法 |
JP3465727B2 (ja) * | 1995-06-22 | 2003-11-10 | 日東電工株式会社 | 導電性又は半導電性樹脂成形体及びその製造方法 |
JPH11121888A (ja) * | 1997-09-12 | 1999-04-30 | Nitto Denko Corp | 回路基板、回路付きサスペンション基板及びそれらの製造方法 |
JP2000098609A (ja) * | 1998-09-28 | 2000-04-07 | Nitto Denko Corp | ネガ型感光性組成物とこれを用いるパターン形成方法 |
JP2001214058A (ja) * | 1999-11-26 | 2001-08-07 | Nitto Denko Corp | 感光性樹脂組成物、多孔質樹脂、回路基板および回路付サスペンション基板 |
JP3721162B2 (ja) * | 2002-12-16 | 2005-11-30 | 日東電工株式会社 | 半導電性樹脂シートとその製造方法 |
JP2004205617A (ja) * | 2002-12-24 | 2004-07-22 | Nitto Denko Corp | 半導電性シームレスベルト及びその製造方法 |
JP2007002135A (ja) * | 2005-06-24 | 2007-01-11 | Nitto Denko Corp | 半導電性樹脂組成物および配線回路基板 |
-
2005
- 2005-06-24 JP JP2005185424A patent/JP4799922B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007002134A (ja) | 2007-01-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TW588089B (en) | Resin composition | |
JP4919727B2 (ja) | 配線回路基板 | |
KR102312182B1 (ko) | 플렉시블 회로기판 및 그 제조방법 | |
JP2006225625A (ja) | 半導電性樹脂組成物および配線回路基板 | |
EP1205804B1 (en) | Photosensitive resin composition and circuit board | |
JP4668688B2 (ja) | 配線回路基板およびその製造方法 | |
JP4031756B2 (ja) | 配線回路基板 | |
JP2007002135A (ja) | 半導電性樹脂組成物および配線回路基板 | |
JP4799922B2 (ja) | 半導電性樹脂組成物および配線回路基板 | |
JP4227461B2 (ja) | 感光性ポリアミド酸組成物とそれより得られるパターン化したポリイミド樹脂フィルムとそれらの回路基板への利用 | |
JPH10289432A (ja) | Hddサスペンション用保護膜材料、hddサスペンション及びその製造方法 | |
JP2007099867A (ja) | 半導電性樹脂組成物および配線回路基板 | |
JP2006332547A (ja) | 配線回路基板 | |
JP4571013B2 (ja) | 配線回路基板 | |
JP2007208191A (ja) | 配線回路基板 | |
JP2007099866A (ja) | 半導電性樹脂組成物および配線回路基板 | |
JP2002212419A (ja) | 配線回路基板用樹脂組成物、配線回路基板用基材および配線回路基板 | |
JP4128998B2 (ja) | 配線回路基板およびその製造方法 | |
JP2006332004A (ja) | 配線回路基板 | |
JP4749166B2 (ja) | 配線回路基板 | |
JP3897755B2 (ja) | フレキシブルプリント配線板 | |
JP4024918B2 (ja) | 回路基板の製造方法および回路基板 | |
JP2001313451A (ja) | フレキシブル配線板の製造方法 | |
JP2011096984A (ja) | 多層フレキシブル配線板 | |
JP2004363324A (ja) | フレキシブル配線基板の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071113 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20101108 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101116 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110112 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110802 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110803 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140812 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4799922 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |