JP2001313451A - フレキシブル配線板の製造方法 - Google Patents

フレキシブル配線板の製造方法

Info

Publication number
JP2001313451A
JP2001313451A JP2000130235A JP2000130235A JP2001313451A JP 2001313451 A JP2001313451 A JP 2001313451A JP 2000130235 A JP2000130235 A JP 2000130235A JP 2000130235 A JP2000130235 A JP 2000130235A JP 2001313451 A JP2001313451 A JP 2001313451A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulating layer
layer
polyamic acid
predetermined pattern
forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000130235A
Other languages
English (en)
Inventor
Kyoya Oyabu
恭也 大藪
Hitoshi Ota
仁志 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP2000130235A priority Critical patent/JP2001313451A/ja
Publication of JP2001313451A publication Critical patent/JP2001313451A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Of Printed Circuit Boards (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着剤層を有していないフレキシブル配線板
を生産効率良く作製するための、フレキシブル配線板の
製造方法を提供すること。 【解決手段】 フレキシブル配線板の製造方法におい
て、導体層11の一方の面に、ポリアミック酸樹脂層1
2pを形成した後、加熱によりイミド化して、ポリイミ
ド樹脂からなる第1の絶縁層12を形成する工程、導体
層11をエッチングして所定のパターンに加工する工
程、所定のパターンとされた導体層11の上に、ポリア
ミック酸樹脂層14pを形成した後、加熱によりイミド
化して、ポリイミド樹脂からなる第2の絶縁層14を形
成する工程、第1の絶縁層12および第2の絶縁層14
を、同時にエッチングして、所定のパターンに加工し、
導体層11を露出させる工程を含むようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フレキシブル配線
板の製造方法、詳しくは、導体層の両面にポリイミド樹
脂からなる絶縁層を有し、接着剤が介在されていない、
フレキシブル配線板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フレキシブル配線板は、所定の回路パタ
ーンとして形成される導体層が、可撓性を有する絶縁層
によって被覆されている回路配線板であって、各種の電
気機器や電子機器に用いられている。特に、導体層と絶
縁層とが接着剤層を介さずに接合されているフレキシブ
ル配線板は、柔軟性および屈曲信頼性にとりわけ優れて
おり、そのような物性が要求される分野において、有効
に用いられている。
【0003】そして、そのような接着剤層を有していな
いフレキシブル配線板は、例えば、特開平9−1811
4号公報に記載され、かつ、図7に示すような方法によ
って作製されている。
【0004】すなわち、図7に示すように、まず、銅箔
1の一方の面に、ポリアミック酸樹脂層2pを形成し
(図7(a))、そのポリアミック酸樹脂層2pをフォ
トレジスト3をマスクとしてエッチングし(図7
(b))、所定のパターンに加工して、フォトレジスト
3を除去した後(図7(c))、加熱によりイミド化し
て、ポリイミド樹脂からなる第1の絶縁層2を形成する
(図7(d))。次いで、銅箔1を、フォトレジスト4
をマスクとしてエッチングし(図7(e))、所定のパ
ターンに加工して、フォトレジスト4を除去する(図7
(f))。その後、所定のパターンとされた銅箔1の上
に、ポリアミック酸樹脂層5pを形成し(図7
(g))、そのポリアミック酸樹脂層5pをフォトレジ
スト6をマスクとしてエッチングし(図7(h))、所
定のパターンに加工して、フォトレジスト6を除去した
後(図7(i))、加熱によりイミド化して、ポリイミ
ド樹脂からなる第2の絶縁層5を形成する(図7
(j))。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記の方法
において、ポリアミック酸樹脂層をフォトレジストをマ
スクとしてエッチングし、所定のパターンに加工する工
程では、フォトレジストを形成するために、露光および
現像する工程、あるいは、エッチング後のフォトレジス
トを除去する工程などが必要で、手間がかかるが、上記
の方法においては、そのような手間のかかる工程が、2
回、つまり、第1の絶縁層2を形成する工程および第2
の絶縁層5を形成する工程のぞれぞれにあるため、非常
に手間がかかり、生産効率の向上を図ることができな
い。
【0006】そのため、例えば、銅箔1の一方の面に、
ポリアミック酸樹脂層2pを形成した後、銅箔1を、フ
ォトレジスト4をマスクとしてエッチングして、所定の
パターンに加工し、次いで、その所定のパターンとされ
た銅箔1の上に、ポリアミック酸樹脂層5pを形成した
後、銅箔1の両面のポリアミック酸樹脂層2pおよび5
pを、フォトレジスト3および6をマスクとして同時に
エッチングし、所定のパターンに加工することが考えら
れる。
【0007】しかし、この場合には、銅箔1をエッチン
グする工程において、フォトレジストの剥離液(水酸化
ナトリウム水溶液)が、その銅箔1に形成されているポ
リアミック酸樹脂層2pを溶解してしまうため、実現は
不可能である。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、その目的とするところは、接着剤層を有してい
ないフレキシブル配線板を生産効率良く作製するため
の、フレキシブル配線板の製造方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のフレキシブル配線板の製造方法は、導体層
の一方の面に、ポリイミド樹脂からなる第1の絶縁層を
直接形成する工程、前記導体層をエッチングして所定の
パターンに加工する工程、所定のパターンとされた前記
導体層の上に、ポリイミド樹脂からなる第2の絶縁層を
直接形成する工程、前記第1の絶縁層および前記第2の
絶縁層を、同時にエッチングして、所定のパターンに加
工し、前記導体層を露出させる工程を含むことを特徴と
している。
【0010】また、本発明は、導体層の一方の面に、ポ
リアミック酸樹脂層を形成した後、加熱によりイミド化
して、ポリイミド樹脂からなる第1の絶縁層を形成する
工程、前記導体層をエッチングして所定のパターンに加
工する工程、所定のパターンとされた前記導体層の上
に、ポリアミック酸樹脂層を形成した後、加熱によりイ
ミド化して、ポリイミド樹脂からなる第2の絶縁層を形
成する工程、前記第1の絶縁層および前記第2の絶縁層
を、同時にエッチングして、所定のパターンに加工し、
前記導体層を露出させる工程を含む、フレキシブル配線
板の製造方法をも含むものである。
【0011】また、本発明のフレキシブル配線板の製造
方法は、前記第1の絶縁層および前記第2の絶縁層を、
同時にエッチングして、所定のパターンに加工し、前記
導体層を露出させる工程において、前記導体層の所定位
置において、その両面が露出されるものに、好ましく用
いられる。
【0012】また、本発明のフレキシブル配線板の製造
方法は、前記第1の絶縁層および前記第2の絶縁層を、
化学エッチングによって同時にエッチングすることが好
ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のフレキシブル配線板の製
造方法では、まず、図1(a)に示すように、導体層1
1の一方の面に、ポリイミド樹脂からなる第1の絶縁層
12を直接形成する。導体層11の一方の面に、ポリイ
ミド樹脂からなる第1の絶縁層12を直接形成するに
は、例えば、図2(a)に示すように、導体層11の一
方の面に、ポリアミック酸樹脂層12pを形成した後、
図2(b)に示すように、加熱によりイミド化するか、
あるいは、図3(a)に示すように、予めポリイミドフ
ィルムからなる第1の絶縁層12を用意して、図3
(b)に示すように、その上に、導体層11をめっきに
より形成すればよい。
【0014】導体層11としては、特に限定されず、フ
レキシブル配線板の導体層として通常使用されるもので
よく、例えば、銅、金、ステンレス、アルミニウム、ニ
ッケルなどの金属およびこれらの合金などの金属箔が挙
げられる。これらのうち、柔軟性、加工性、電気特性お
よびコストなどを考慮すると、銅箔および銅の合金箔が
好ましい。また、導体層11の厚みは、通常、2〜10
0μmであり、好ましくは、5〜70μmである。さら
に、弾性率は、通常、19.6〜196.2GN/m2
であり、好ましくは、39.2〜117.7GN/m2
である。
【0015】また、導体層11の一方の面に、ポリアミ
ック酸樹脂層12pを形成した後、加熱によりイミド化
する場合において、使用されるポリアミック酸樹脂は、
酸二無水物とジアミンとを反応させることにより得るこ
とができる。
【0016】酸二無水物としては、例えば、3,3’,
4,4' −オキシジフタル酸二無水物(ODPA)、
2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)へキサ
フルオロプロパン二無水物(6FDA)、エチレングリ
コールとトリメリット酸とのエステル化合物(TME
G)の二無水物、3,3' ,4,4' −ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物(BTDA)、3,3' ,
4,4' −ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BP
DA)、2,2' ,3,3' −ビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物、2,2' ,3,3' −ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカ
ルボキシフェニル)へキサフルオロプロパン二無水物、
ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水
物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無
水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン
二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スル
ホン二無水物、ピロメリット酸二無水物などが挙げられ
る。それらは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用
してもよい。
【0017】ジアミンとしては、例えば、4,4' −ジ
アミノジフェニルエーテル(DDE)、3,4' −ジア
ミノジフェニルエーテル(34DDE)、3,3' −ジ
アミノジフェニルエーテル、ビスアミノプロピルテトラ
メチルジシロキサン(APDS)、1,3−ビス(3−
アミノフェノキシ)ベンゼン(APB)、1,3−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、m−フェニレンジ
アミン(MPD)、p−フェニレンジアミン(PP
D)、4,4' −ジアミノジフェニルプロパン、3,
3' −ジアミノジフェニルプロパン、4,4' −ジアミ
ノジフェニルメタン、3,3' −ジアミノジフェニルメ
タン、4,4' −ジアミノジフェニルスルフィド、3,
3' −ジアミノジフェニルスルフィド、4,4' −ジア
ミノジフェニルスルホン、3,3' −ジアミノジフェニ
ルスルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベ
ンゼン、2,2' −ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]プロパン、へキサメチレンジアミン、
1,8−ジアミノオクタン、1,12−ジアミノドデカ
ン、4,4' −ジアミノベンゾフェノン、オキシジアニ
リン、2−メトキシ−1,4−フェニレンジアミンなど
が挙げられる。それらは、単独で用いてもよいし、2種
以上を併用してもよい。
【0018】そして、ポリアミック酸樹脂は、これら酸
二無水物とジアミンとを、実質的に等モル比となるよう
な割合で、適宜の有機溶媒、例えば、N−メチル−2−
ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−
ジメチルホルムアミドなどの有機溶媒中で、常温常圧の
下、所定の時間反応させることよって、ポリアミック酸
樹脂の溶液として得ることができる。なお、このように
して得られるポリアミック酸樹脂には、必要に応じて、
エポキシ樹脂、ビスアリルナジックイミド、マレイミド
などを配合してもよい。また、ポリアミック酸樹脂は、
そのイミド化後のガラス転移温度(Tg)が、250℃
以上、さらには、300℃以上であることが好ましい。
【0019】そして、図2(a)に示すように、導体層
11の一方の面に、ポリアミック酸樹脂層12pを形成
するには、例えば、上記した導体層11の上に、ポリア
ミック酸樹脂を一定の厚さで公知の方法により塗工した
後、例えば、約80〜130℃で、有機溶媒を乾燥させ
るようにするか、あるいは、予め、一定の厚さで有機溶
媒を乾燥させたポリアミック酸樹脂のドライフィルムを
形成しておき、このドライフィルムを導体層11にラミ
ネートすればよい。次いで、図2(b)に示すように、
ポリアミック酸樹脂層12pを、例えば、275〜42
0℃で加熱することによって、硬化(イミド化)させ、
これによって、ポリイミド樹脂からなる第1の絶縁層1
2を形成する。なお、第1の絶縁層12の厚みは、通
常、1〜50μmであり、好ましくは、12〜25μm
である。
【0020】また、図3(a)に示すように、予めポリ
イミドフィルムからなる第1の絶縁層12を用意して、
図3(b)に示すように、その上に、導体層11をめっ
きにより形成する場合には、例えば、予め、上記した厚
さでフィルム状に成形されたポリイミドフィルムを第1
の絶縁層12として用意し、そのポリイミドフィルムの
表面に、Ni/Crなどの金属薄膜を、スパッタ蒸着法
などの真空蒸着法により形成した後、電解めっきによ
り、上記した導体層11を形成すればよい。
【0021】次いで、この製造方法では、図1(b)に
示すように、導体層11をエッチングして所定のパター
ンに加工する。導体層11のエッチングは、公知の方法
でよく、例えば、図4(a)に示すように、導体層11
の上に、所定のパターンに対応させて、フォトレジスト
13を形成し、図4(b)に示すように、導体層11
を、このフォトレジスト13をマスクとして、塩化第二
鉄水溶液などのエッチング液により化学エッチングした
後、図4(c)に示すように、フォトレジスト13を、
水酸化ナトリウム水溶液などの剥離液により除去すれば
よい。なお、導体層11の上にフォトレジスト13を形
成するには、例えば、導体層11に、ドライフィルムか
らなるフォトレジストを積層した後、フォトマスクを介
して露光させ、これを現像することにより、所定のパタ
ーンに対応するように形成すればよい。
【0022】その後、この製造方法では、図1(c)に
示すように、所定のパターンとされた導体層11の上
に、ポリイミド樹脂からなる第2の絶縁層14を直接形
成する。所定のパターンとされた導体層11の上に、ポ
リイミド樹脂からなる第2の絶縁層14を直接形成する
には、例えば、図5(a)に示すように、導体層11の
上に、ポリアミック酸樹脂層14pを形成した後、図5
(b)に示すように、加熱によりイミド化すればよい。
なお、ポリアミック酸樹脂組成、ポリアミック酸樹脂層
を形成する方法、イミド化の条件および第2の絶縁層の
厚みなどは、第1の絶縁層12を形成する場合と同様で
ある。
【0023】そして、この製造方法では、図1(d)に
示すように、第1の絶縁層12および第2の絶縁層14
を、同時にエッチングして、所定のパターンに加工し、
導体層11を露出させるようにする。第1の絶縁層12
および第2の絶縁層14のエッチングは、化学エッチン
グやプラズマエッチングにより行なうことができるが、
化学エッチングにより行なうことが、生産性が高く、安
価に製造できるため好ましい。
【0024】第1の絶縁層12および第2の絶縁層14
を、同時に化学エッチングするには、例えば、図6
(a)に示すように、第1の絶縁層12および第2の絶
縁層14の上に、所定のパターンに対応させて、フォト
レジスト15を形成し、図6(b)に示すように、第1
の絶縁層12および第2の絶縁層14を、このフォトレ
ジスト15をマスクとして、例えば、エタノールアミン
2重量%および水酸化カリウム16重量%を含むアルカ
リ性水溶液などの公知のエッチング液によりエッチング
した後、図6(c)に示すように、フォトレジスト15
を、脂肪族アミンを含むアルカリ性水溶液などの剥離液
により除去すればよい。なお、第1の絶縁層12および
第2の絶縁層14の上にフォトレジスト15を形成する
には、例えば、第1の絶縁層12および第2の絶縁層1
4に、ドライフィルムからなるフォトレジストを積層し
た後、フォトマスクを介して露光させ、これを現像する
ことにより、所定のパターンに対応するように形成すれ
ばよい。
【0025】そして、このようなエッチングにより露出
した導体層11は、他のフレキシブル配線板や電子部品
などと接続するための端子16として用いられ、例え
ば、図6(c)に示すように、導体層11の同じ位置に
おいて、その両面が露出する、フライングリードとして
形成される。なお、端子16となる露出部分の形状は、
矩形または円形など特に限定されず、また、その大きさ
は、通常、矩形の場合には、その一辺が、20〜300
μm、円形の場合には、その直径が50〜300μmで
ある。また、この露出した導体層11の両面には、端子
16として用いるために、通常、Auなどのめっき層
(図示せず。)などが形成される。
【0026】このようなフレキシブル配線板の製造方法
によると、第1の絶縁層12および第2の絶縁層14
を、同時に1回でエッチングするので、従来のように、
第1の絶縁層を形成する工程および第2の絶縁層を形成
する工程のぞれぞれについてエッチングする場合に比べ
て、接着剤層を有していないフレキシブル配線板を生産
効率良く作製することができる。
【0027】また、上記したように、端子16を、導体
層11の両面が露出するフライングリードとして形成す
る場合には、従来の方法では、第1の絶縁層を形成する
工程でのエッチングにおいて、導体層の一方の面が露出
するので、後の工程の搬送中に、その露出している表面
に傷などがつくおそれがあるが、本発明の製造方法で
は、最終工程において、第1の絶縁層12および第2の
絶縁層14を、同時にエッチングして、導体層11の両
面を露出させるので、工程中において、その表面に傷な
どがつくおそれがなく、端子16を信頼性の高いフライ
ングリードとして形成することができる。
【0028】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明は、何ら実施例に限定されること
はない。
【0029】実施例1 まず、導体層として、厚さ18μmの銅箔を用意し、そ
の銅箔の上に、以下の組成からなるポリアミック酸樹脂
の溶液を塗工した。その後、115℃で30分間乾燥さ
せることにより、銅箔の上にポリアミック酸樹脂層を形
成し、次いで、ポリアミック酸樹脂層を、420℃で5
分間加熱することによって、硬化(イミド化)させ、こ
れによって、ポリイミド樹脂からなる第1の絶縁層を形
成した。なお、形成された第1の絶縁層の厚さは、12
μmであった。
【0030】ポリアミック酸樹脂組成(第1の絶縁層) 酸二無水物:ピロメリット酸二無水物 ジアミン :オキシジアニリン 有機溶媒 :N−メチル−2−ピロリドン 次いで、銅箔の上に、ドライフィルムからなるフォトレ
ジストを積層した後、フォトマスクを介して露光させ、
これを現像することにより、形成しようとする所定のパ
ターンに対応するフォトレジストを形成した。次いで、
このフォトレジストをマスクとして、銅箔を塩化第二鉄
水溶液により化学エッチングした後、フォトレジスト
を、水酸化ナトリウム水溶液により除去することによ
り、銅箔を所定のパターンとして形成した。
【0031】その後、所定のパターンとされた銅箔の上
に、以下の組成からなるポリアミック酸樹脂のドライフ
ィルムをラミネートすることにより、銅箔の上にポリア
ミック酸樹脂層を形成し、次いで、ポリアミック酸樹脂
層を、300℃で2分間加熱することによって、硬化
(イミド化)させ、これによって、ポリイミド樹脂から
なる第2の絶縁層を形成した。なお、形成された第2の
絶縁層の厚さは、12μmであった。
【0032】ポリアミック酸樹脂組成(第2の絶縁層) 酸二無水物:ピロメリット酸二無水物 ジアミン :ジアミノジフェニルエーテルおよび2−メ
トキシ−1,4−フェニレンジアミン そして、第1の絶縁層および第2の絶縁層の上に、ドラ
イフィルムからなるフォトレジストをそれぞれ積層した
後、フォトマスクを介して露光させ、これを現像するこ
とにより、形成しようとする所定のパターンに対応する
フォトレジストをそれぞれ形成した。次いで、このフォ
トレジストをマスクとして、第1の絶縁層および第2の
絶縁層を、エタノールアミン2重量%および水酸化カリ
ウム16重量%を含むアルカリ性水溶液により化学エッ
チングした後、フォトレジストを、脂肪族アミンを含む
アルカリ性水溶液により除去することにより、第1の絶
縁層および第2の絶縁層を所定のパターンとし、これに
より、銅箔の同じ位置において、その両面を露出させ
た。次いで、その露出した銅箔の両面に、Auをめっき
して、フライングリードの端子を形成した。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のフレキシブ
ル配線板の製造方法によれば、第1の絶縁層および第2
の絶縁層を、同時に1回でエッチングするので、従来の
ように、第1の絶縁層を形成する工程および第2の絶縁
層を形成する工程のぞれぞれについてエッチングする場
合に比べて、接着剤層を有していないフレキシブル配線
板を生産効率良く作製することができる。
【0034】また、端子を、導体層の所定位置において
その両面が露出するフライングリードとして形成する場
合には、従来の方法では、第1の絶縁層を形成する工程
でのエッチングにおいて、導体層の一方の面が露出する
ので、後の工程の搬送中に、その露出している表面に傷
などがつくおそれがあるが、本発明のフレキシブル配線
板の製造方法では、最終工程において、第1の絶縁層お
よび第2の絶縁層を、同時にエッチングして、導体層の
両面を露出させるので、工程中において、その表面に傷
などがつくおそれがなく、端子を信頼性の高いフライン
グリードとして形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフレキシブル配線板の製造方法の一実
施形態を示す工程図であって、(a)は、導体層の一方
の面に、ポリイミド樹脂からなる第1の絶縁層を直接形
成する工程、(b)は、導体層をエッチングして所定の
パターンに加工する工程、(c)は、所定のパターンと
された導体層の上に、ポリイミド樹脂からなる第2の絶
縁層を直接形成する工程、(d)は、第1の絶縁層およ
び第2の絶縁層を、同時にエッチングして、所定のパタ
ーンに加工し、導体層を露出させる工程を示す。
【図2】図1(a)に示す、導体層の一方の面に、ポリ
イミド樹脂からなる第1の絶縁層を直接形成する工程に
おいて、(a)は、導体層の一方の面に、ポリアミック
酸樹脂層を形成する工程、(b)は、ポリアミック酸樹
脂層を加熱によりイミド化する工程を示す断面図であ
る。
【図3】図1(a)に示す、導体層の一方の面に、ポリ
イミド樹脂からなる第1の絶縁層を直接形成する工程に
おいて、(a)は、予めポリイミドフィルムからなる第
1の絶縁層を用意する工程、(b)は、ポリイミドフィ
ルムの上に、導体層をめっきする工程を示す断面図であ
る。
【図4】図1(b)に示す、導体層をエッチングして所
定のパターンに加工する工程において、(a)は、導体
層の上に、所定のパターンに対応させて、フォトレジス
トを形成する工程、(b)は、導体層を、フォトレジス
トをマスクとして化学エッチングする工程、(c)は、
フォトレジストを、剥離液により除去する工程を示す断
面図である。
【図5】図1(c)に示す、所定のパターンとされた導
体層の上に、ポリイミド樹脂からなる第2の絶縁層を直
接形成する工程において、(a)は、導体層の上に、ポ
リアミック酸樹脂層を形成する工程、(b)は、ポリア
ミック酸樹脂層を加熱によりイミド化する工程を示す断
面図である。
【図6】図1(d)に示す、第1の絶縁層および第2の
絶縁層を、同時にエッチングして、所定のパターンに加
工し、導体層を露出させる工程において、(a)は、第
1の絶縁層12および第2の絶縁層14の上に、所定の
パターンに対応させて、フォトレジストを形成する工
程、(b)は、第1の絶縁層12および第2の絶縁層1
4を、フォトレジストをマスクとして化学エッチングす
る工程、(c)は、フォトレジストを、剥離液により除
去する工程を示す断面図である。
【図7】従来のフレキシブル配線板の製造方法を示す工
程図であって、(a)は、銅箔の一方の面に、ポリアミ
ック酸樹脂層を形成する工程、(b)は、ポリアミック
酸樹脂層を、フォトレジストをマスクとしてエッチング
する工程、(c)は、ポリアミック酸樹脂層を所定のパ
ターンに加工した後、フォトレジストを除去する工程、
(d)は、ポリアミック酸樹脂層を加熱によりイミド化
する工程、(e)は、銅箔を、フォトレジストをマスク
としてエッチングする工程、(f)は、銅箔を所定のパ
ターンに加工した後、フォトレジストを除去する工程、
(g)は、所定のパターンとされた銅箔の上に、ポリア
ミック酸樹脂層を形成する工程、(h)は、ポリアミッ
ク酸樹脂層を、フォトレジストをマスクとしてエッチン
グする工程、(i)は、ポリアミック酸樹脂層を所定の
パターンに加工した後、フォトレジストを除去する工
程、(j)は、ポリアミック酸樹脂層を加熱によりイミ
ド化する工程を示す断面図である。
【符号の説明】
11 導体層 12 第1の絶縁層 14 第2の導体層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体層の一方の面に、ポリイミド樹脂か
    らなる第1の絶縁層を直接形成する工程、 前記導体層をエッチングして所定のパターンに加工する
    工程、 所定のパターンとされた前記導体層の上に、ポリイミド
    樹脂からなる第2の絶縁層を直接形成する工程、 前記第1の絶縁層および前記第2の絶縁層を、同時にエ
    ッチングして、所定のパターンに加工し、前記導体層を
    露出させる工程を含むことを特徴とする、フレキシブル
    配線板の製造方法。
  2. 【請求項2】 導体層の一方の面に、ポリアミック酸樹
    脂層を形成した後、加熱によりイミド化して、ポリイミ
    ド樹脂からなる第1の絶縁層を形成する工程、 前記導体層をエッチングして所定のパターンに加工する
    工程、 所定のパターンとされた前記導体層の上に、ポリアミッ
    ク酸樹脂層を形成した後、加熱によりイミド化して、ポ
    リイミド樹脂からなる第2の絶縁層を形成する工程、 前記第1の絶縁層および前記第2の絶縁層を、同時にエ
    ッチングして、所定のパターンに加工し、前記導体層を
    露出させる工程を含むことを特徴とする、フレキシブル
    配線板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の絶縁層および前記第2の絶縁
    層を、同時にエッチングして、所定のパターンに加工
    し、前記導体層を露出させる工程において、 前記導体層の所定位置において、その両面が露出される
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載のフレキシ
    ブル配線板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の絶縁層および前記第2の絶縁
    層を、化学エッチングによって同時にエッチングするこ
    とを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のフレ
    キシブル配線板の製造方法。
JP2000130235A 2000-04-28 2000-04-28 フレキシブル配線板の製造方法 Pending JP2001313451A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000130235A JP2001313451A (ja) 2000-04-28 2000-04-28 フレキシブル配線板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000130235A JP2001313451A (ja) 2000-04-28 2000-04-28 フレキシブル配線板の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001313451A true JP2001313451A (ja) 2001-11-09

Family

ID=18639378

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000130235A Pending JP2001313451A (ja) 2000-04-28 2000-04-28 フレキシブル配線板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001313451A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006269558A (ja) * 2005-03-22 2006-10-05 Nippon Steel Chem Co Ltd フレキシブル積層基板の製造方法
JP2006310689A (ja) * 2005-05-02 2006-11-09 Nippon Mektron Ltd ダブルアクセス型可撓性回路基板の製造方法
JP2008210962A (ja) * 2007-02-26 2008-09-11 Fujitsu Ltd フレキシブル基板、光学部品、光送信器および光受信器
JP2013145628A (ja) * 2007-04-18 2013-07-25 Dainippon Printing Co Ltd サスペンション用基板の製造方法
US9564153B2 (en) 2007-04-18 2017-02-07 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Substrate for suspension, process for producing the same, suspension for magnetic head, and hard disk drive

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006269558A (ja) * 2005-03-22 2006-10-05 Nippon Steel Chem Co Ltd フレキシブル積層基板の製造方法
JP2006310689A (ja) * 2005-05-02 2006-11-09 Nippon Mektron Ltd ダブルアクセス型可撓性回路基板の製造方法
JP2008210962A (ja) * 2007-02-26 2008-09-11 Fujitsu Ltd フレキシブル基板、光学部品、光送信器および光受信器
JP2013145628A (ja) * 2007-04-18 2013-07-25 Dainippon Printing Co Ltd サスペンション用基板の製造方法
US9564153B2 (en) 2007-04-18 2017-02-07 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Substrate for suspension, process for producing the same, suspension for magnetic head, and hard disk drive

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW588089B (en) Resin composition
JP4029517B2 (ja) 配線基板とその製造方法及び半導体装置
JP5983825B2 (ja) フレキシブルプリント基板の製法
TW200418355A (en) Processes for manufacturing flexible wiring circuit boards
JP2000195032A (ja) 磁気ヘッド用サスペンションの製造方法
JP2007281361A (ja) ポリイミド系プリント基板及びポリイミド系プリント配線板
KR100795617B1 (ko) 적층체 및 그의 용도
JP4448610B2 (ja) 回路基板の製造方法
JP4031756B2 (ja) 配線回路基板
JP2001313451A (ja) フレキシブル配線板の製造方法
JP2002245609A (ja) Hdd用サスペンション及びその製造方法
JP2002363283A (ja) ポリアミド酸とそれより得られるポリイミド樹脂とそれらの回路基板への利用
JPH10289432A (ja) Hddサスペンション用保護膜材料、hddサスペンション及びその製造方法
JP4799740B2 (ja) 配線回路基板用樹脂組成物、配線回路基板用基材および配線回路基板
JP3969902B2 (ja) チップサイズパッケージ用インターポーザーの製造方法
JP2003236973A (ja) 耐熱性積層フィルムおよび金属層付き積層フィルム、ならびにこれらを用いた半導体装置
JP3602206B2 (ja) 配線構造体とその製造法
JP4570799B2 (ja) 配線回路基板の製造方法
JP4203972B2 (ja) 半導体装置用回路部材の製造方法
JPH11154314A (ja) 磁気ヘッドサスペンション及びその製造方法
JP4571013B2 (ja) 配線回路基板
JP2000311962A (ja) 半導体装置用回路部材の製造方法及びそれにより得られる半導体装置用回路部材
JP2005329641A (ja) フレキシブルプリント配線板用基板及びその製造方法
JP3474519B2 (ja) 積層体の使用方法及び回路基板
JP2005088465A (ja) 導体被覆ポリイミドフィルムの製造方法及び導体被覆ポリイミドフィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061106

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090617

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090709

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091119