JP4798660B2 - 遊技機のセンターケース - Google Patents
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Description
例えば特許文献1のように、2つのギアを介して駆動源により可動体を可動させ、その状態により遊技の進行や期待度を報知し、遊技者の興趣を増大させるような遊技機がある。本文献では、駆動源によりある一定の位置まで可動体を可動させ、以降は可動体の奥手側に配置されたシーソー部材等による機構中におもり部材を設け、駆動源とシーソー部材との連繋を解除しておもり部材自体の重さによる自然落下で、シーソー部材を最終位置まで傾動させる構造になっている。
また、遊技者から視認可能な位置に配置されている可動体であり、特許文献1ではこの可動体により、可動後の遊技状態の期待度を示している。とくに自然落下により最終位置まで可動した状態が最も期待度が高い報知であることとすると、遊技者はその可動体の動きに注目する。そこで上記のようなおもり部材の自然落下による構造とすると、最終位置まで傾動する力は急激なものであり、それに伴いギアが噛合して可動するので、ギアのバックラッシュが発生する虞が大いに考えられる。とくにおもり部材が急激に傾動すれば、跳ね返りの力が生じることは当然であり、ギアの切欠内のクリアランスにより、可動体が最終位置から戻ったりする可能性が考えられるため、遊技者はその報知を正確に把握することができなくなってしまう。
前記表示部が視認可能な表示用開口部を有する枠体をなす画面枠と、
複数のオブジェクトにより形成される装飾オブジェクトと、
前記画面枠を介して前記表示部が視認可能であるとともに、前記装飾オブジェクトを視認可能な開口部を有する装飾枠体と、を備えた遊技機のセンターケースにおいて、
前記装飾オブジェクトは、
前記装飾枠体の開口部内周縁に取り付けられる第1オブジェクトと、
前記画面枠の枠体前面に取り付けられる第2オブジェクトと、からなり、
前記第2オブジェクトは、
前記画面枠の枠体前面に固定されるベース部材と、
前記表示部に平行な面に対して略直交する前後方向の回転軸を中心として回転可能となるように、前記ベース部材に対して取り付けられ、前記表示部の前面側に突出した作動状態と、前記表示部の前面側に突出しない常態とに動作可能な可動部材と、
該可動部材にギアを介してモータの出力軸を連結して該可動部材を駆動する駆動部と、
常態にある前記可動部材を隠蔽状態に保持するように、常態にある前記可動部材の前面側を覆うカバー部材と、
前記回転軸を中心に前記可動部材の重心位置と略対称となる位置に配置されて、前記可動部材に取り付けられたおもり部材と、を有し、
前記可動部材が前記作動状態に動作すると、前記第1オブジェクトの下面に前記可動部材が接合して、前記可動部材が前記第1オブジェクトとともに一つの装飾オブジェクトを完成するように構成されているとともに、
前記おもり部材に加わる重力によって前記可動部材に生じる力のモーメントの向きが、前記常態では前記可動部材を前記常態での適正位置へ向かって押す向きとなり、前記作動状態では前記可動部材を前記作動状態での適正位置へ向かって押す向きとなるように、前記おもり部材の取付位置が設定されていることを特徴とする遊技機のセンターケース。
前記ベース部材に取り付けられて前記可動部材が常態の位置にあることを検出するフォトセンサと、
前記おもり部材を取り付けるための取付部と、を有し、
前記フォトセンサによる位置検出用の検出片を、前記取付部に突設し、前記常態において、該検出片が前記フォトセンサによって検出される構成としてもよい。
しかも、可動部材にギアを介してモータの出力軸を連結して可動部材を駆動する構成(即ち、特許文献1のようにおもり部材の自然落下を利用しない構成)であるとともに、可動部材の重心位置と略対称となる位置におもり部材が取り付けられた構成である。これにより、自然落下による急激な動作は無くなり、しかもおもり部材によって可動部材に加わる重力による力のモーメントが打ち消される。このため、可動部材が最終位置から戻ったりする不具合が簡単な構造で回避されて、可動部材の安定した動作を実現できるとともに、ギアの摩耗や劣化の問題も回避される。また、駆動部のモータの負荷を軽減できる効果もある。
なお、常態においては、可動部材の出現までその可動部材を確実に隠蔽状態にしておくことで、より印象的で効果的な演出が可能となる。
また、作動状態において可動部材と第1オブジェクトの間に隙間がなくなると、後方からの演出用の照明光が不用意に前面側に漏れてしまう不具合も回避できる。
A.遊技機の正面構成
図1は本形態例のパチンコ機の遊技盤を示す正面図である。図1において、符号1は遊技盤であり、前面の略円形領域がガイドレール2で囲まれることにより遊技領域3が形成されている。
そして、このセンターケース10の凹部の底部には、遊技球が転動可能ないわゆる球見せ用のステージ21が形成されている。ここで、ステージ21は、所定の確率で遊技球を始動入賞口11又は12に誘導する機能を有する。
また、センターケース10の左辺側には、装飾部22が設けられ、この装飾部22には、遊技球をセンターケース10内に誘導するワープ口23が設けられている。このワープ口23には、例えばセンターケース10の上に流下して左に流れ落ちた遊技球等が、図示しない障害釘に当って、ある程度の確率で流入するようになっている。また、このように流入した遊技球は、ワープ口23から、ステージ21に流下する構成となっている。
また、始動入賞口11,12は、別個の特図の始動入賞口として夫々が機能する入賞口である。このうち、始動入賞口11は、始動入賞誘導口24の左端部24aの真下に配置され、始動入賞口12は、始動入賞誘導口24の右端部24bの真下に配置されている。なお本明細書では、始動入賞口11への入賞に基づいて実行される変動表示ゲームの特図を特図1とし、始動入賞口12への入賞に基づいて実行される変動表示ゲームの特図を特図2とする。
また、特図1記憶表示器17は、特図1表示器15の周囲4箇所に設けられた小さなランプよりなり、そのランプの点灯数によって、始動入賞口11への入賞により発生した始動記憶の数(この場合、上限数が4個)を表示するものである。また同様に、特図2記憶表示器18は、特図2表示器16の周囲4箇所に設けられた小さなランプよりなり、そのランプの点灯数によって、始動入賞口12への入賞により発生した始動記憶の数(この場合、上限数が4個)を表示するものである。
また、遊技状態1表示器19は、特図1記憶表示器17の隣に設けられた2個の小さなランプよりなり、その点灯状態によって、特図1に関連する遊技状態を報知する。同様に、遊技状態2表示器20は、特図2記憶表示器18の隣に設けられた2個の小さなランプよりなり、その点灯状態によって、特図2に関連する遊技状態を報知する。
次に、センターケース10の構成について、図2〜図3を参照して説明する。図2は、センターケースを示す図であり、図2(a)は正面図、図2(b)は横から斜めに見た斜視図である。また図3は、センターケース10や表示装置本体5を示す分解斜視図である。
遊技盤1を構成する基板(いわゆるベニヤ)には、上記装飾枠体31をはめ込むためのセンターケース用開口(図示省略)が形成され、上記装飾枠体31は、遊技盤1の前面からこのセンターケース用開口にはめ込まれて取り付けられる。
また装飾枠体31には、表示部6の上方に、前方に突出する鎧部34が設けられている。鎧部34は、遊技球が表示部6の前面に落下しないようにする部分であり、本例の場合には、打ち込まれた遊技球をセンターケース10の左側に誘導する。
一方、画面枠32は、裏面側から表示装置本体5が取り付けられる部材であり、前記表示部6が臨む矩形の表示用開口部33を内側に有し、遊技盤1の裏面側から装飾枠体31に対して固定される部材である。なお図3に示すように、ステージ21は、これを構成する部材を画面枠32の下端部に固定することによって、設けられている。
次に、装飾部28(第2オブジェクト)の構成について、図4〜図8を参照して説明する。図4は、第2オブジェクトの分解斜視図(前面側から斜めに見た図)である。図5は、第2オブジェクトの分解斜視図(裏面側から斜めに見た図)である。図6は、第2オブジェクトの動作を説明する裏面図(後述するベース部材39とモータ45を取外した図)であり、図6(a)は常態を示し、図6(b)は作動状態を示す。図7は、第2オブジェクトの動作を説明する裏面側斜視図(後述するベース部材39とカバー部材40を取外した図)であり、図7(a)は常態を示す図(モータ45を含むもの)、図7(b)は作動状態を示す図(モータ45を含むもの)、図7(c)は常態を示す図(モータ45を取外した図)、図7(d)は作動状態を示す図(モータ45を取外した図)である。図8は、第2オブジェクトの部分拡大斜視図である。
ここで、ベース部材39は、画面枠32の枠体前面(この場合、画面枠32の上辺右側と右辺上部)に固定される部材であり、L字状の内縁39aを有する。取付状態における内縁39aの上下方向及び左右方向の位置は、画面枠32の表示用開口部33の上辺と右辺に対応する。図4に示すように、このベース部材39の前面における所定位置(内縁39aの隅部の近傍、即ち、表示用開口部33の右上隅部の近傍)には、前後方向の軸受穴39bが、形成されている。この軸受穴39bは、後述する回転軸41aが自転可能に挿入されものである。なおこの場合軸受穴39bは、図4に示す如く内縁39aの隅部の左上に設けられている。また、ベース部材39の所定位置(内縁39aの隅部の右方)には、前後に開口したモータ取付部39cが形成されている。また、ベース部材39の前面における所定位置(軸受穴39bの左方)には、後述するセンサ基板49を固定するセンサ基板取付部39dが形成されている。
そしてこの可動部材41は、上述した作動状態(図2(a)や図6(b)等に示す)では、表示部6の上部前方に突出して装飾部27の下面に接合し、装飾部27とともに一つの装飾オブジェクト(この場合、ロボットの顔)を完成させる。また可動部材41は、上述した常態(図1や図2(b)や図6(a)に示す)では、表示部6の前方から後退して装飾部26やカバー部材40の後ろに隠れる。
そして、可動部材41において、回転軸41aを中心に前記重心Gと略対称となる位置には、板状部41eが形成されており、この板状部41eの裏面には、おもり部材42a,42b,42cをはめ込むための凹部41b,41c,41dが形成されている。
ここで、凹部41bにはおもり部材42aが、凹部41cにはおもり部材42cが、凹部41dにはおもり部材42bが、それぞれはめ込まれることによって、各おもり部材42a,42b,42cが可動部材41に取り付けられる。
また、板状部41eの裏面には、後述するギアベース48が取り付けられ、各おもり部材42a,42b,42cの脱落が阻止される構成となっている(詳細後述する)。
図5等に示すように、駆動部44は、モータ45と、駆動ギア46と、従動ギア47と、ギアベース48と、センサ基板49とを有する。
モータ45は、その後部が前述したベース部材39のモータ取付部39cにはめ込まれて、ベース部材39に固定されるもので、その前面から前方に突出する出力軸に、駆動ギア46が固定されている。
なお、上記板状部48aは、前述した可動部材41の板状部41eの裏面に接合することで、各おもり部材42a,42b,42cの脱落を阻止する機能を有する。そして、上記板状部48aのおもり部材42cに対応する位置には、このおもり部材42cの後側がはめ込まれる凹部48cが形成されている。なお、前述した凹部41b,41c,41dとこの凹部48cは、おもり部材を取り付けるための取付部を構成している。
また図5等に示すように、凹部48cの裏側には、検出片48dが突設されている。
モータ45の出力軸の回転は、この場合、従動ギア47と駆動ギア46が噛み合って回動することによって、ギアベース48(ひいては、ギアベース48が固定された可動部材41)に減速されて伝達され、可動部材41が駆動される。
なお本例では、可動部材41が前記常態になると、検出片48dがフォトセンサ50の光を遮る位置(図8に示す)にきて、フォトセンサ50がオン状態になる構成となっている。即ち、フォトセンサ50が検出する初期位置は、前記常態における可動部材41の位置である。
次に、本形態例のパチンコ機で行われる遊技の概要や遊技の流れについて説明する。
まず、遊技開始当初の時点(或は遊技開始前の時点)では、客待ち状態(デモ中)となっており、表示装置5の画面(表示部6)には客待ち画像(動画又は静止画)が表示される。
ガイドレール2を介して遊技領域3に打込まれた遊技球が、始動入賞口11又は12に入賞すると(即ち、特図の始動入賞があると)、表示部6において特図(ダミー)の変動表示が行われるとともに、対応する本特図の表示器(特図1表示器15又は特図2表示器16)で本特図の変動表示が行われて、変動表示ゲームが実行される。
なお、特図1と特図2の両方の始動記憶が存在する場合には、例えば特図1と特図2の変動表示ゲームが交互に実行されてもよいし、表示部6において、各特図表示用の領域が夫々形成されて、別個独立に表示部6における各特図の変動表示が実行され、特図1と特図2の変動表示ゲームが別個独立に実行されてもよい。また、始動入賞があった順番に特図1又は特図2の変動表示ゲームが実行される態様でもよい。
また、上記変動表示ゲームの終了前には、場合によりリーチアクションと呼ばれる特別な演出(例えば、特図の2列分を同じ図柄とし、残りの1列分の図柄をゆっくり変動させる動作)が表示部6において実行される。
即ち、何れかの特図の変動表示ゲームが大当たりで終了すれば大当たり状態に移行し、何れかの変動表示ゲームがはずれで終了し何れかの特図の始動記憶があれば再度その始動記憶に応じた変動表示ゲームが実行され、何れかの変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶がなければ客待ち状態に戻り、大当たりが終了して何れかの特図の始動記憶があれば再度その始動記憶に対応した変動表示ゲームが実行され、大当たりが終了して何れの特図についても始動記憶がなければ客待ち状態に戻る流れとなっている。
また、作動状態において可動部材41と装飾部27の間に隙間がなくなると、後方からの演出用の照明光が不用意に前面側に漏れてしまう不具合も回避できる。
また本遊技機によれば、常態検出がフォトセンサ50によって確実に行える。また、位置検出用の検出片48dを、おもり部材42a,42b,42cの取付部に突設したので、おもり部材42a,42b,42cの取付部が検出片設置スペースとしても使用でき、構造の簡素化が図れる。
例えば、上記形態例では、可動部材41が右辺側から出現する例を示したが、常態において左辺側に隠れており作動状態で左辺側から出現する態様でもよい。また、おもり部材は、一つであってもよい。
3 遊技領域
5 表示装置本体(画像表示装置)
6 表示部
10 センターケース
27 装飾部(第1オブジェクト)
28 装飾部(第2オブジェクト)
31 装飾枠体
32 画面枠
33 表示用開口部
39 ベース部材
40 カバー部材
41 可動部材
41a 回転軸
41b,41c,41d 凹部(取付部)
42a,42b,42c おもり部材
44 駆動部
45 モータ
46 駆動ギア
47 従動ギア
48c 凹部(取付部)
48d 検出片
50 フォトセンサ
Claims (2)
- 表示部を有する画像表示装置と、
前記表示部が視認可能な表示用開口部を有する枠体をなす画面枠と、
複数のオブジェクトにより形成される装飾オブジェクトと、
前記画面枠を介して前記表示部が視認可能であるとともに、前記装飾オブジェクトを視認可能な開口部を有する装飾枠体と、を備えた遊技機のセンターケースにおいて、
前記装飾オブジェクトは、
前記装飾枠体の開口部内周縁に取り付けられる第1オブジェクトと、
前記画面枠の枠体前面に取り付けられる第2オブジェクトと、からなり、
前記第2オブジェクトは、
前記画面枠の枠体前面に固定されるベース部材と、
前記表示部に平行な面に対して略直交する前後方向の回転軸を中心として回転可能となるように、前記ベース部材に対して取り付けられ、前記表示部の前面側に突出した作動状態と、前記表示部の前面側に突出しない常態とに動作可能な可動部材と、
該可動部材にギアを介してモータの出力軸を連結して該可動部材を駆動する駆動部と、
常態にある前記可動部材を隠蔽状態に保持するように、常態にある前記可動部材の前面側を覆うカバー部材と、
前記回転軸を中心に前記可動部材の重心位置と略対称となる位置に配置されて、前記可動部材に取り付けられたおもり部材と、を有し、
前記可動部材が前記作動状態に動作すると、前記第1オブジェクトの下面に前記可動部材が接合して、前記可動部材が前記第1オブジェクトとともに一つの装飾オブジェクトを完成するように構成されているとともに、
前記おもり部材に加わる重力によって前記可動部材に生じる力のモーメントの向きが、前記常態では前記可動部材を前記常態での適正位置へ向かって押す向きとなり、前記作動状態では前記可動部材を前記作動状態での適正位置へ向かって押す向きとなるように、前記おもり部材の取付位置が設定されていることを特徴とする遊技機のセンターケース。 - 前記第2オブジェクトは、
前記ベース部材に取り付けられて前記可動部材が常態の位置にあることを検出するフォトセンサと、
前記おもり部材を取り付けるための取付部と、を有し、
前記フォトセンサによる位置検出用の検出片を、前記取付部に突設し、前記常態において、該検出片が前記フォトセンサによって検出される構成としたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機のセンターケース。
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