JP4798383B2 - 車両通信システム用路側機 - Google Patents

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Description

本発明は、道路上に設置された複数の路側機と、道路を走行する車両とをそれぞれ通信ノードとして、それらノード間で無線通信を行う車両通信システムに使用される車両通信システム用路側機に関するものである。
VICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム,登録商標)など車両外部から送られてくる渋滞情報を、車両が道路沿いに設置された路側機から受信して、渋滞区間を避ける迂回路を探索し、渋滞を避けることができる。逆に、車両から路側機へ情報を送信し、例えばVICSセンタを経由して、その情報を他の車両に送信することもできる。
また、車両間で車両情報や交通情報の通信(車々間通信)を行う技術も開発されている。さらに、通信を行いたい相手車両が車々間通信可能範囲外にいる場合は、第3の車両を経由して通信を行う衝突回避システムが考案されている(特許文献1参照)。
また、例えば車両のような移動局間の通信を、管制センタを介さず信号制御機間の通信を介して行うことが可能な交通信号制御システムおよび交通信号制御装置が考案されている(特許文献2参照)。
また、路側通信装置間で、路路間の情報の通信を行うとともに、路側通信装置と車載装置との間で、路路間通信の情報とは共通の内容および別個の内容を含む路車間の情報の通信を行うことを特徴とする路側通信装置及び交通信号通信システムが考案されている(特許文献3参照)。
特開2005−227978号公報 特開2001−023080号公報 特開2006−163621号公報
特許文献1の例では、通信を中継する車両が存在しない場合には、車々間通信を行うことができないという問題がある。
特許文献2および特許文献3の例では、どのような通信をどのような範囲で行うかについては開示されていない。
また、山道など見通しが悪く、他車両が殆ど通行しない道路について、衝突回避を行うために周囲の車両情報を送受信するとき、従来では、車々間通信可能範囲内に相手車両が来るまで通信することができず、衝突回避の報知が遅れることがあった。
上記問題を背景として、本発明の課題は、路側機を介して確実に周囲の車両へ情報を伝達することが可能な車両通信システム用路側機を提供することにある。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記課題を解決するための車両通信システム用路側機は、道路上に設置された複数の路側機と、道路を走行する車両とをそれぞれ情報の送受信を行う通信ノードとし、それら通信ノード間で相互に無線通信を行う車両通信システムに使用される車両通信システム用路側機であって、主情報の配信先となる通信ノードである情報配信先ノードを1または複数含む予め定められた広さの異なるエリア群から、主情報の内容に応じた広さのエリアを選択して情報配信エリアとして設定する情報配信エリア設定手段と、情報起点ノードから情報配信エリア内の各情報配信先ノードへの情報配信経路を決定する情報配信経路決定手段と、主情報を、決定した情報配信経路を含む情報配信経路情報とともに情報配信エリア内に無線配信する情報配信手段と、を備えることを前提とする。
上記構成によって、通信を中継する車両が自車両の周囲が存在しなくても、あるいは他通信を中継する車両が存在しなくても、配信すべき情報(主情報)を配信すべき対象(車両,情報配信先ノード)に配信することができる。また、最初に車両から情報を受信した路側機が情報起点ノードとなり、主情報の内容に応じて情報配信エリアが決定されるので、車両の運転者は特に操作をすることがないという利点もある。
また、本発明の車両通信システム用路側機は、情報配信エリア内にて主情報を配信する際の中継ノードとなる場合に、配信されてくる主情報に付随する情報配信経路情報を参照して、次の配信先となるノードを決定する配信先ノード決定手段と、配信先ノードに向けて主情報を、情報配信経路情報を引き継ぐ形で中継送信する中継送信手段とを有するように構成することもできる。
上記構成によって、中継ノードでは次の配信先ノードを決定するための時間が短縮され、主情報を迅速に配信することができる。
また、本発明の路側機は、車両から主情報を受信した場合に情報起点ノードとなり、他の路側機から主情報を受信した場合に中継ノードとなるように構成することもできる。
上記構成によって、簡単な方法により情報起点ノードか中継ノードのいずれであるかを判断できる。また、それぞれのノードで、情報配信エリアの設定を重複して行うことを回避できる。
また、本発明の本発明の車両通信システム用路側機における主情報は、車両の車速情報,位置情報,および当該車両の周囲の交通障害情報のうちの少なくとも一つを含むように構成することもできる。
上記構成によって、主情報に車両の車速情報,位置情報が含まれていれば他車両の走行状況を把握することができ、主情報に交通障害情報が含まれていれば周囲の交通状況を把握することができる。
また、本発明の本発明の車両通信システム用路側機は、情報配信エリアとして、予め定められた広さの異なるエリア群が用意され、情報配信エリア設定手段は、主情報の内容に応じた広さの情報配信エリアを、エリア群から選択して設定するように構成することもできる。
上記構成によって、毎回エリア設定のための演算を行うことなく、主情報に応じた適切な情報配信エリアを設定でき、主情報を配信すべき車両に確実に配信することができる。また、必要でない情報を配信して他の通信の妨げとなったり、必要でない情報を受信した車両の運転手を混乱させることを回避できる。
また、本発明の本発明の車両通信システム用路側機における情報配信エリア設定手段は、主情報に交通障害情報を含む場合、該交通障害情報の内容に応じて情報配信エリアを設定するように構成することもできる。
上記構成によって、交通障害情報を配信すべき車両に確実に配信することができる。また、関係のない交通障害情報を配信して他の通信の妨げとなったり、関係のない交通障害情報を受信した車両の運転手を混乱させることを回避できる。
また、本発明の本発明の車両通信システム用路側機における交通障害情報は、交通事故情報および渋滞情報のうちの少なくとも一方を含み、情報配信エリア設定手段は、交通事故および渋滞の規模に応じて情報配信エリアを設定するように構成することもできる。
交通事故情報および渋滞情報は、その規模あるいは内容によって周囲の交通への影響も異なる。上記構成によって、交通事故情報および渋滞情報を配信すべき車両に確実に配信することができる。また、関係のない情報を配信して他の通信の妨げとなったり、関係のない情報を受信した車両の運転手を混乱させることを回避できる。
また、本発明の本発明の車両通信システム用路側機における情報配信エリア設定手段は、主情報に交通障害情報を含まない場合、受信した配信経路情報から情報起点ノードを特定し、その情報起点ノードから予め定められた範囲を情報配信エリアとして設定するように構成することもできる。
交通障害情報を含まない主情報とは、例えば他車両の走行情報である。上記構成によって、その主情報を、情報起点ノードに確実に配信(返信)することができる。さらに、他車両がその情報起点ノード近辺に存在しなくても、情報配信エリアが情報起点ノードを含んで広く設定されているので、その主情報を確実に発信元である他車両に配信することができる。
また、本発明の本発明の車両通信システム用路側機は、路側機の設置場所を記憶する路側機設置場所記憶手段と、情報配信エリアに含まれる情報配信先ノードを、路側機設置場所記憶手段の記憶内容から探索するノード探索手段と、を備え、情報配信経路決定手段は、その探索結果に基づいて情報配信経路を決定するように構成することもできる。
上記構成によって、実際に周囲の路側機を探索する必要がないので、短時間で情報配信経路を決定することができる。
また、本発明の本発明の車両通信システム用路側機における路側機設置場所記憶手段は、路側機周辺の道路形状データを記憶し、情報配信エリア設定手段は、当該路側機周辺の道路形状データに応じて情報配信エリアを設定するように構成することもできる。
上記構成によって、例えば、山道など見通しが悪く、他車両が殆ど通行しない道路についても、見通しの良くなる地点まで情報配信エリアを拡大して設定することも可能となり、他車両に迅速に主情報を配信することができる。
また、本発明の本発明の車両通信システム用路側機における情報配信エリア設定手段は、受信した主情報に基づいて、車両が、他車両とのすれ違いが困難な道路区間を走行している、あるいは走行が予想されると判定された場合、道路区間、および道路区間と他のすれ違い可能な道路との接続点を中心とする予め定められた範囲を情報配信エリアとして設定するように構成することもできる。
上記構成によって、他車両とのすれ違いが困難な道路に進入する前に、その道路を走行している車両が存在することを知ることができる。
また、本発明の本発明の車両通信システム用路側機における路側機探索手段は、情報配信元ノードから隣接する全てのノードを探索し、さらに該ノードから隣接するノードを探索して、情報配信先ノードを探索する幅優先探索により情報配信経路を探索するように構成することもできる。
幅優先探索はよく知られた探索アルゴリズムの一つで、全ての経路について並行に探索を進めていくため、最初に見つかる経路が最短経路となる。上記構成によって、短時間で情報配信経路を探索することができる。また、最短の情報配信経路が探索されるので、情報配信時間も短縮される。
また、本発明の本発明の車両通信システム用路側機における中継ノードおよび情報配信先ノードは、主情報を当該中継ノードおよび当該情報配信先ノードの周辺を走行する車両に対して配信するように構成することもできる。
上記構成によって、情報配信エリア内を走行している全ての車両に主情報を配信することができる。
以下、本発明の構成例を、図面を参照しながら説明する。まず、図1を用いて車両通信システムの構成を説明する。車両通信システムは車両101に搭載される車載器(図示せず)と複数の路側機(車両通信システム用路側機)250とにより構成される。路側機250は、例えば道路沿いに50m間隔、あるいは交差点毎に設置される。
図2を用いて、車両101に搭載される車載器(100)について説明する。図2の例では、車載器を車両用ナビゲーション装置の機能の一部として構成している。無論、車載器として独立した構成としてもよいし、他の車載機器の一部として構成としてもよい。
車両用ナビゲーション装置(以下、ナビゲーション装置と略称)100は、位置検出器1,地図データ入力器6,操作スイッチ群7,リモートコントロール(以下リモコンと称する)センサ11,音声案内などを行う音声合成回路24,スピーカ15,メモリ9,表示器10,送受信機13,ハードディスク装置(HDD)21,LAN(Local Area Network) I/F(インターフェース)26,これらの接続された制御回路8,リモコン端末12等を備えている。
位置検出器1は、周知の地磁気センサ2,車両101の回転角速度を検出するジャイロスコープ3,車両101の走行距離を検出する距離センサ4,および衛星からの電波に基づいて車両101の位置を検出するGPS受信機5を有している。これらのセンサ2,3,4,5は各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお、精度によっては前述したうちの一部のセンサで構成してもよく、さらに、ステアリングの回転センサや各転動輪の車輪センサ例えば車速センサ23等を用いてもよい。
操作スイッチ群7は、例えば表示器10と一体になった周知のタッチパネル22もしくはメカニカルなスイッチが用いられる。メカニカルスイッチの他に、マウスやカーソル等のポインティングデバイスを用いてもよい。
また、マイク31および音声認識ユニット30を用いて種々の指示を入力することも可能である。これは、マイク31から入力された音声信号を、音声認識ユニット30において周知の隠れマルコフモデル等の音声認識技術により処理を行い、その結果に応じた操作コマンドに変換するものである。これら操作スイッチ群7,リモコン端末12,タッチパネル22,およびマイク31により、種々の指示を入力することが可能である。
制御回路8は通常のコンピュータとして構成されており、周知のCPU81,ROM82,RAM83,入出力回路であるI/O84,A/D変換部86,描画部87,時計IC88,画像処理部89,およびこれらの構成を接続するバスライン85が備えられている。CPU81は、HDD21に記憶されたナビプログラム21pおよびデータにより制御を行う。また、CPU81からHDD21に対してデータの読み書きの制御ができなくなった場合のために、ROM82にナビゲーション装置100として必要最低限の動作を行うためのプログラムを記憶しておいてもよい。
A/D変換部86は周知のA/D(アナログ/デジタル)変換回路を含み、例えば位置検出器1などから制御回路8に入力されるアナログデータをCPU81で演算可能なデジタルデータに変換するものである。
描画部87は、HDD21等に記憶された地図データ21m(後述),表示用のデータや表示色のデータから表示器10に表示させるための表示画面データを生成する。
時計IC88はリアルタイムクロックICとも呼ばれ、CPU81からの要求に応じて時計・カレンダーのデータを送出あるいは設定するものである。CPU81は時計IC88から日時情報を取得する。また、GPS受信機5で受信したGPS信号に含まれる日時情報を用いてもよい。また、CPU81に含まれるリアルタイムカウンタを基にして日時情報を生成してもよい。取得された日時情報は、例えば走行履歴管理に用いられる。
画像処理部89は、公知のパターン認識などの技術によってカメラ32(後述)によって撮影された画像の解析を行う画像処理回路を含んで構成される。画像処理部89では、例えば、カメラ32により撮影された映像信号に一般的な2値化処理を施すことにより、ピクセル毎のデジタル多値画像データに変換する。そして、得られた多値画像データから、一般的な画像処理手法を用いて所望の画像部分を抽出する。
HDD21には、ナビプログラム21pの他に位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、道路の接続を表した道路データを含む地図データベースである地図データ21mが記憶される。地図データ21mは、表示用となる所定の地図画像情報を記憶するとともに、リンク情報やノード情報等を含む道路網情報を記憶する。リンク情報は、各道路を構成する所定の区間情報であって、位置座標,距離,所要時間,幅員,車線数,制限速度等がリンク属性に含まれる。また、ノード情報は、交差点(分岐路)等を規定する情報であって、位置座標,右左折車線数,接続先道路リンク,距離コスト等から構成される。また、リンク間接続情報には、通行の可不可を示すデータなどが設定されている。
HDD21には経路案内の補助情報や娯楽情報、その他にユーザが独自にデータを書き込むことができ、ユーザデータ21uとして記憶される。また、ナビゲーション装置100の動作に必要なデータや各種情報はデータベース21dとしても記憶される。
ナビプログラム21p,地図データ21m,ユーザデータ21u,およびデータベース21dは、地図データ入力器6を介して記憶媒体20からそのデータの追加・更新を行うことが可能である。記憶媒体20は、そのデータ量からCD−ROMやDVDを用いるのが一般的であるが、例えばメモリカード等の他の媒体を用いてもよい。また、外部ネットワークを介してデータをダウンロードする構成を用いてもよい。
メモリ9はEEPROM(Electrically Erasable & Programmable Read Only Memory:電気的消去・プログラム可能・読出し専用メモリ)やフラッシュメモリ等の書き換え可能なデバイスによって構成され、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータが記憶されている。なお、メモリ9は、ナビゲーション装置100がオフ状態になっても記憶内容が保持されるようになっている。また、ナビゲーション装置100の動作に応じて、必要な情報およびデータをメモリ9とHDD21に分けて記憶してもよい。
表示器10は周知のカラー液晶表示器で構成され、ドット・マトリックスLCD(Liquid Crystal Display)およびLCD表示制御を行うための図示しないドライバ回路を含んで構成されている。ドライバ回路は、例えば、画素毎にトランジスタを付けて目的の画素を確実に点灯させたり消したりすることができるアクティブマトリックス駆動方式が用いられ、制御回路8(描画部87)から送られる表示指令および表示画面データに基づいて表示を行う。また、表示器10として有機EL(ElectroLuminescence:電界発光)表示器,プラズマ表示器を用いてもよい。
送受信機13は、例えば道路に沿って設けられた送信機(図示せず)から出力される光ビーコン、または電波ビーコンによってVICSセンタ14から道路交通情報を受信、あるいはFM多重放送を受信するための装置である。また、送受信機13を用いてインターネット等の外部ネットワークに接続可能な構成としてもよい。
スピーカ15は周知の音声合成回路24に接続され、ナビプログラム21pの指令によって、メモリ9あるいはHDD21に記憶されるデジタル音声データが、音声合成回路24においてアナログ音声に変換されたものが送出される。なお、音声合成の方法には、音声波形をそのままあるいは符号化して蓄積しておき必要に応じて繋ぎ合わせる録音編集方式、文字入力情報からそれに対応する音声を合成するテキスト合成方式などがある。
また、ETC車載器17と通信することにより、ETC車載器17が料金所から受信した料金情報などをナビゲーション装置100に取り込むことができる。また、ETC車載器17によって外部ネットワークと接続し、VICSセンタ14等との通信を行う構成をとってもよい。
車速センサ23は周知のロータリエンコーダ等の回転検出部を含み、例えば車輪取り付け部付近に設置されて車輪の回転を検出してパルス信号として制御回路8に送るものである。制御回路8では、その車輪の回転数を車両101の速度に換算して、車両101の現在位置から所定の場所までの予想到達時間を算出したり、車両101の走行区間毎の平均車速を算出する。
LAN I/F26は車内LAN27を介して他の車載機器やセンサとのデータの遣り取りを行うためのインターフェース回路である。また、LAN I/F26を介して車速センサ23からのデータ取り込み、あるいはETC車載器17との接続を行ってもよい。
このような構成を持つことにより、ナビゲーション装置100は、制御回路8のCPU81によりナビプログラム21pが起動されると、ユーザが操作スイッチ群7,タッチパネル22,リモコン端末12の操作、あるいはマイク31からの音声入力によって、表示器10上に表示されるメニュー(図示せず)から目的地が設定された場合、位置検出器1により車両101の現在位置が求められ、周知のダイクストラ法等を用いて、該現在位置を出発地として目的地までの最適な案内経路を求める処理が行われる。そして、表示器10上の道路地図に案内経路を重ねて表示し、ユーザに適切な経路を案内する。また、表示器10およびスピーカ15の少なくとも一方によって、操作時のガイダンスや動作状態に応じたメッセージの報知を行う。
通信ユニット25は周知の無線送受信機として構成され、路側機250との通信を行うために用いられる。
カメラ32は周知のCCDビデオカメラ等で構成され、撮影された画像データは制御回路8(画像処理部89)に送られる。カメラ32は、車両前方を撮影可能なように、例えば、車両室内の天井の前方中央部あるいはダッシュパネルに取り付けられる。撮影範囲は、少なくとも運転者の視野範囲よりも広いことが望ましい。
レーダ34は、電磁波あるいは超音波を発し、前方の物体からの反射波を受信することで、周知のドップラー効果を応用して、車両101と前方の物体との距離を測るためのものである。レーダ34は、例えば、車両101の前部バンパーに取り付けられる。
上記構成によって、ナビゲーション装置100は、路側機250との通信が可能となり、路側機から受信した情報の解析を行いその情報の送信元を判定したり、路側機250へ送信する主情報の作成も行うことができるようになる。
図3を用いて路側機250の構成について説明する。路側機250は、路側機全体の動作制御を行う制御部251を含んで構成される。
制御部251は、通常のコンピュータとして構成されており、周知のCPU252,ROM253,RAM254,時計IC255,通信部256,入出力回路であるI/O257,メモリ259およびこれらの構成を接続するバスライン258が備えられている。CPU252は、ROM253に記憶された制御プログラム253pおよびデータにより制御を行う。なお、制御部251が本発明の情報配信エリア設定手段,情報配信経路決定手段,配信先ノード決定手段,ノード探索手段,に相当する。
時計IC255は、図2の時計IC88と同様の構成をとる。また、CPU252に含まれる周知のリアルタイムカウンタを基にして日時情報を生成してもよい。
通信部256は、周知の無線送受信機として構成され、ナビゲーション装置100(車載器)および他の路側機との通信を行うために用いられる。なお、通信部256が本発明の情報配信手段,中継送信手段に相当する。
メモリ259は、周知のフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、路側機を特定するための路側機ID,路側機250および例えば半径5kmのような該路側機を中心とする予め定められた範囲に設置された他の路側機の位置データ,および該路側機を中心とする予め定められた範囲の道路形状データが記憶される。道路形状データには、例えば幅員,勾配,曲率などが含まれる。また、道路形状データは、図2の道路地図データ21mと同様の内容でもよい。なお、メモリ259が本発明の路側機設置場所記憶手段に相当する。
上記構成によって、路側機250は、受信した情報あるいは情報の送信元に基づいて、その情報の発信,中継,および配信情報や配信経路情報の作成を行う。
図4を用いて、ナビゲーション装置100における主情報送信処理について説明する。なお、本処理はナビプログラム21pに含まれ、ナビプログラム21pの他の処理とともに繰り返し実行される。まず、送信するための主情報を生成する(S000)。主情報には、以下のもののうち、少なくとも一つが含まれる。
・位置検出器1により検出される車両101の現在位置。
・車速センサ23により検出される車両101の車速。
・交通障害情報(交通事故情報,渋滞情報)。
交通障害情報は、カメラ32で撮影された画像データを画像処理部89で解析し、データベース21dに予め記憶された事故画像あるいは渋滞画像と比較して、その類似度が予め定められた閾値を上回る場合に、交通事故あるいは渋滞と判定する。このとき、車両101の現在位置も合わせて送信する。
渋滞の規模は、車速により判定することもできる。例えば、20km/hで走行している場合には渋滞規模が小さく、発進・停止を繰り返す場合には渋滞規模が大きいと判定する。また、レーダ34により検出された物体(すなわち他車両)の間隔(すなわち車間距離)が、予め定められた値を下回る場合に渋滞と判定してもよい。
また、ユーザが操作スイッチ群7,タッチパネル22,リモコン端末12の操作、あるいはマイク31からの音声入力によって、表示器10上に表示されるメニュー(図示せず)から、交通障害情報作成画面(図示せず)を表示させて、事故あるいは渋滞の情報を作成する方法を用いてもよい。また、VICSセンタ14から受信した交通情報に、自車両周辺の渋滞情報が含まれている場合には、その情報を基に交通障害情報を作成してもよい。
次に、今回送信する主情報が路側機経由で受信した情報に対する返信かどうかを判定する。これは、通信ユニット25により受信した主情報が、路側機250から受信したものであるか否かを判定すればよい。路側機250から受信したものには、該主情報を送信した路側機の路側機IDが含まれているので、路側機IDの有無により、路側機250から受信したものであるか否かを判定できる。これにより返信先を決定することができる。
また、車載機すなわちナビゲーション装置100に予め固有の車載機IDを設定しておき、その車載機IDを主情報とともに路側機250に送信して、路側機250で受信データに路側機ID,車載機IDのいずれが含まれているかによって判定してもよい。
路側機経由で受信した情報に対する返信でない場合(S001:No)、通信ユニット25を用いて、車両101の周辺に車々間通信可能車両が存在するか判定する。車両101の周辺に車々間通信可能車両が存在しない場合、すなわち、予め定められた時間内に通信ユニット25により他車両からの電波を受信できなかった場合(S002:No)、送信モードをブロード送信モードに設定する(S003)。そして、路側機250に主情報を送り、路側機250において路側機経由で通信を行う路側機経由通信処理を実行する(S004,後述)。
一方、車両101の周辺に車々間通信可能車両が存在する場合(S002:Yes)、周知の車々間通信を行う(S005)。
また、路側機経由で受信した情報に対する返信である場合(S001:Yes)、送信モードを個別送信モードに設定する(S006)。そして、路側機250経由で通信を行う路側機経由通信処理を実行する(S004,後述)。
主情報には、上述のものの他に送信モード情報も含まれる。送信モード情報は路側機250経由で通信を行う場合に使用されるもので、車々間通信の場合は、送信モード情報にはブランクデータあるいは無意味な数値が設定される。
図5を用いて、図4のステップS004に相当し、路側機250の制御プログラム253pで実行される路側機経由通信処理について説明する。まず、通信部256で受信した情報の発信元を特定する。例えば、他の路側機からの情報を受信した場合には、主情報の他に配信経路情報が含まれているので、配信経路情報の有無により情報の発信元を特定することができる。
配信経路情報が含まれず主情報の発信元が車両(101)であると特定された場合(S011:No)、主情報の内容に応じて配信範囲,情報配信エリアを決定する(S012)。
図6に配信範囲,情報配信エリアの一例を示す。
・特殊:自車の存在を周辺に通知するためのもので、基本的に各路側機毎に設定された衝突回避支援に必要な範囲とする。図8のように、一般の道路では衝突回避のために、自車両が差し掛かっている交差点から一定範囲内を情報配信エリアとする。また、図9のように山道など狭幅路の場合はすれ違い支援も考慮し、一定範囲ではなく、狭幅路と広幅路との接続点や次の交差点まで等、必要に応じて情報配信エリアを広く設定する。
・返信先+小:特定の車両(あるいは路側機)に対する返信を行うもので、返信対象である配信元の路側機とその路側機を中心とする半径200mの円を情報配信エリアとする。
・中:緊急車両の接近あるいは走行の通知,小規模渋滞,あるいは小規模事故のように、周囲の交通への影響が比較的小さい情報を配信するためのもので、例えば配信元の路側機を中心とする半径2kmの円を情報配信エリアとする。
・大:大規模渋滞あるいは大規模事故のように、周囲の交通への影響が比較的大きい情報を配信するためのもので、例えば配信元の路側機を中心とする半径5kmの円を情報配信エリアとする。
図5に戻り、決定された情報配信エリアに基づいて、配信経路情報を生成する配信経路情報生成処理を実行する(S013,後述)。そして、主情報および生成された配信経路情報を、無線部256を用いて次の配信元に相当する路側機へ送信する(S014)。最後に、受信した主情報を、該路側機の周囲の車両等の指定された相手に発信する(S015)。指定先の車両の情報は、配信経路情報に含まれる。この場合、発信対象を指定せず、不特定の対象に発信してもよい。
一方、配信経路情報が含まれ主情報の発信元が路側機(250)であると特定された場合(S011:Yes)、主情報とともに受信した配信経路情報に基づき、自身が情報配信経路の終点であるか否かを判定し、自身が情報配信経路の終点でない場合(S016:No)、上述のステップS014,S015の処理を順次実行する。
また、自身が情報配信経路の終点である場合(S016:Yes)、上述のステップS015の処理を実行する。
図7に、車両101(ナビゲーション装置100)が路側機250に送信するデータの一例を示す。上述の配信範囲種別,送信モード,主情報が含まれる。車々間通信の場合には、主情報のうちの位置情報および車速情報のみが送信され、配信範囲種別,送信モードは送信しなくてもよい。また、上述の車載機IDを含めてもよい。
図10を用いて、図5のステップS013に相当する配信経路情報生成処理について説明する。本処理では、各路側機をノードと見立てて、周知の幅優先探索アルゴリズムを用いて情報配信経路を探索する。通常のブロード送信の場合は単純に幅優先探索アルゴリズムを実行する。また、個別送信の場合はまず幅優先探索で返信先の路側機までの経路を作成し、そこから小範囲のブロード配信を行う。
情報配信経路の探索に用いるアルゴリズムは、幅優先探索アルゴリズムに限定されるわけではなく、深さ優先探索アルゴリズムのような他の探索アルゴリズムを用いてもよい。
まず、現在のノード(配信元の路側機)を根ノードとしてキューに追加する(S021)。キューはFIFO(First-In,First-Out:ファーストイン・ファーストアウト=先入れ・先出し)方式で、RAM254に領域が確保される。次に、キューが空か否かを判定する。キューが空でない場合(S022:Yes)、キューに格納されている先頭ノードを取り出す(S023)。
次に、先に車両から受信した主情報から送信モードを特定する(S024)。送信モードが個別送信モードの場合、ステップS026へ進み、キューから取り出したノードが返信先ノードか否かを判定する。キューから取り出したノードが返信先ノードである場合(S026:Yes)、他の配信ルートは必要ないので根ノードから現在の配信先(返信先ノード)までの経路以外を削除し、根ノードから配信先ノードまでの一本の情報配信経路を確定する(S028)。
その後、通知範囲種別を小に設定し、返信先ノードを根ノードとし、送信モードをブロード送信モードに変更して、返信先ノードからのブロード配信経路を探索する(S029→S021)。
一方、キューから取り出したノードが返信先ノードでない場合(S026:No)、取り出したノードと通信可能な(すなわち隣接している)ノードのうち、未訪問のノード全てを次の送信先として配信経路情報に追加登録した後、そのノード全てをキューに追加する(S027)。そして、ステップS022へ戻り、ステップS022以降の処理をキューがなくなるまで繰り返す。
また、送信モードがブロード送信モードの場合、ステップS025へ進み、キューから取り出したノードが通知範囲すなわち情報配信エリア内に含まれるか否かを判定する。キューから取り出したノードが情報配信エリア内に含まれる場合(S025:Yes)、上述のステップS027の処理を実行する。そして、ステップS022へ戻り、ステップS022以降の処理をキューがなくなるまで繰り返す。
一方、キューから取り出したノードが情報配信エリア内に含まれない場合(S025:No)、ステップS022へ戻り、ステップS022以降の処理をキューがなくなるまで繰り返す。
また、キューが空となった場合(S022:No)、本処理を終了する。
次に、図11以降を用いて、上記各処理における具体例を説明する。
(具体例1:図11〜図13)
図11のように路側機(●)が配置され、A地点付近を走行中の自車両(101)の前方で大規模交通事故が発生した。しかし、自車両の周囲には、車々間通信により通信可能な他車両が存在しない。このときに、交通事故情報を周囲の他車両に伝え、交通渋滞など混乱の抑止を行うための情報配信の流れを説明する。
図4の主情報送信処理は以下のように行われる。
・ステップS001:自ら情報発信を行うのでNoへ進む。
・ステップS002:車々間通信可能範囲内に他車両が存在しないのでNoへ進む。
・ステップS003:ブロード送信モードに設定する。
・ステップS004:路側機経由で通信を行う。
図5の路側機経由通信処理は以下のように行われる(路側機A)。
・ステップS011:車載器からの発信なのでNoへ進む。
・ステップS012:大規模交通事故なので通知範囲(情報配信エリア)を大に設定。
・ステップS013:情報配信経路を決定する(配信経路情報生成処理)。
図10の配信経路情報生成処理は以下のように行われる。
・ステップS021:ノード(路側機)Aを根ノードとしてキューに追加する。
・ステップS023:ノードAがキューに入っているのでキューから取り出す。
・ステップS024:現在ブロード送信モードなのでステップS025へ進む。
・ステップS025:ノードAは通知範囲内なのでステップS027へ進む。
・ステップS027:ノードAと通信可能なのは今回ノードB,C,D,Eとする。このとき、ノードB,C,D,Eは未訪問なので全て次の情報配信経路として、A−B,A−C,A−D,A−Eの4つが登録される。その後、これらのノードB,C,D,Eをキューに追加し、ステップS022へ戻る。
同様にしてステップS023〜S027の処理が、ノードBを対象として行われる。このとき、ノードBから通信可能なのはノードAとノードFであるが、ノードAは既に訪問済みなのでノードFだけが追加され、情報配信経路は、A−B−F,A−C,A−D,A−Eとなり、キューの状態は、C,D,E,Fとなる。
同様の作業を繰り返すことで、結果として図12のような情報配信経路が作成される。
図12では、情報配信エリアは、ノードAを中心とする破線で囲まれた円形の領域R1として示されている。また、情報配信経路が各ノードを結ぶ点線で示されている。情報の配信方向は△で示されている。
配信経路情報生成処理以降の、図5の主情報送信処理は以下のように行われる。
・ステップS014:配信経路情報生成処理で生成された情報配信経路ツリーの、現在の路側機の子となる路側機(B,C,D,E)に、車両から発信された主情報と配信経路情報とを送信する。
・ステップS015:さらに、現在の路側機(A)の近傍に存在する車両にも主情報を展開するため自らも主情報を発信する。今回は不特定多数を対象とするブロード配信であるので、発信対象に制約はない。
中継ノードとなる路側機(B,C,D,E等)における、図5の路側機経由通信処理は以下のように行われる。
・ステップS011:路側機からの発信なのでYesへ進む。
・ステップS016:現在の路側機が情報配信経路の終端でない場合、ステップS014へ進み、中継および主情報の発信を行う。一方、現在の路側機が情報配信経路の終端の場合、ステップS015へ進み、現在の路側機の近傍に存在する車両にも主情報を発信。
以上の処理により、最終的に主情報は図13のように展開される。主情報の発信範囲は、各路側機を中心とする斜線で示された領域R2で示される。これにより、車々間通信可能範囲に他車両が存在しない場合も、迅速に周囲の車両へ情報展開することができる。これにより、渋滞を事前に避けることが可能となり、燃費向上などにも貢献することができる。
(具体例2:図14〜図16)
図14のように路側機(●)が配置され、車両のすれ違いを行うことが困難な幅員の狭い路地で、路側機を通して対向車両102の車両状況が受信されたと仮定する。そこで、すれ違い支援を行うために、自車両(101)の情報を車両102に送信するため、返信先路側機をノードNとして主情報を路側機Aに送信する。
図4の主情報送信処理は以下のように行われる。
・ステップS001:路側機経由で通信されたのでYesへ進む。
・ステップS006:個別送信モードに設定する。
・ステップS004:路側機経由で通信を行う。
図5の路側機経由通信処理は以下のように行われる(路側機A)。
・ステップS011:車載機からの送信なのでNoへ進む。
・ステップS012:返信情報なので通知範囲(情報配信エリア)を返信先+小に設定。
・ステップS013:情報配信経路を決定する(配信経路情報生成処理)。
図10の配信経路情報生成処理は以下のように行われる。
・ステップS021:ノードAを根ノードとしてキューに追加する。
・ステップS023:ノードAがキューに入っているのでキューから取り出す。
・ステップS024:現在個別送信モードなのでステップS026へ進む。
・ステップS026:取り出したキューが返信先ノードNではないのでNoへ進む。
・ステップS027:ノードAと通信可能なノードをノードB,C,Dとする。このとき、ノードB,C,Dは未訪問なので、次の情報配信経路として、A−B,A−C,A−Dの3つが登録される。その後、これらのノードB,C,Dをキューに追加し、ステップS022へ戻る。
同様にしてステップS023〜S027の処理が、ノードBを対象として行われる。このとき、ノードBから通信可能なのはノードAとノードEであるが、ノードAは既に訪問済みなのでノードEだけが追加され、情報配信経路は、A−B−E,A−C,A−Dとなり、キューの状態は、C,D,Eとなる。
同様の作業を繰り返すことで、情報配信経路として、A−B−E−H−K−M−N−O,A−B−E−H−K−M−N−P,A−C−F…,A−D−G…が得られる。ここで、キューからNを取り出したとき、ステップS026の判定でNoとなるので、ステップS028へ進む。
・ステップS028:返信先までの経路が、A−B−E−H−K−M−Nのように確定したので、これ以外の経路を削除する。
・ステップS029:ブロード送信モードに変更し、ステップS021へ戻る。以降、ノードNを根ノードとした通知範囲小のブロード送信用配信経路を作成し、結果として図15のような情報配信経路(A−B−E−H−K−M−N−P−Q,A−B−E−H−K−M−N−S…,A−B−E−H−K−M−N−O−R…)が生成される。
図15では、自車両101が主情報を送信したノードAから車両102の主情報の配信元であるノードNに至る破線で示された経路と、ノードNを中心とする破線R3で囲まれた円形の領域とが情報配信エリアとして示されている。また、情報の配信方向は△で示されている。
配信経路情報生成処理以降の、図5の主情報送信処理は以下のように行われる。
・ステップS014:配信経路情報生成処理で生成された情報配信経路ツリーの、現在の路側機の子となる路側機(B)に、車両から発信された主情報と配信経路情報とを送信する。
・ステップS015:さらに、現在の路側機(A)の近傍に存在する車両にも主情報を展開するため自らも主情報を発信する。今回は車両102を対象としているので、送信先を車両102に指定して主情報を発信してもよいが、当該情報配信エリア内に車両102以外の車両が走行している可能性もあるので、送信先を指定せずに主情報を発信してもよい。
送信先を指定する場合、配信元路側機から発信する主情報に上述の車載機IDを含めておけばよい。
中継ノードとなる路側機における、図5の路側機経由通信処理は以下のように行われる。
・ステップS011:路側機からの発信なのでYesへ進む。
・ステップS016:現在の路側機が情報配信経路の終端でない場合、ステップS014へ進み、中継および主情報の発信を行う。一方、現在の路側機が情報配信経路の終端の場合、ステップS015へ進み、送信先を車両102に指定して主情報を発信。このときも、当該情報配信エリア内に車両102以外の車両が走行している可能性もあるので、送信先を指定せずに主情報を発信してもよい。
以上の処理により、最終的に情報は図16のように展開され。主情報の発信範囲は、各路側機を中心とする斜線で示された領域R4で示される。これにより、リアルタイム性に多少欠ける路側機を経由した車々間通信でも確実に相手に情報を展開することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
車両通信システムの構成を示す図。 車両用ナビゲーション装置の構成を示す図。 路側機の構成を示す図。 主情報送信処理を説明するフロー図。 路側機経由通信処理を説明するフロー図。 配信範囲,情報配信エリアの一例を示す図。 車両が路側機に送信するデータの一例を示す図。 一般の道路における情報配信エリアの設定例を示す図。 狭幅路における情報配信エリアの設定例を示す図。 配信経路情報生成処理を説明するフロー図。 大規模交通事故が発生した場合の情報配信の具体例を示す図(具体例1)。 図11における情報配信エリアおよび配信経路を示す図(具体例1)。 図12における主情報の発信範囲を示す図(具体例1)。 幅員の狭い路地を通行する場合の情報配信の具体例を示す図(具体例2)。 図14における情報配信エリアおよび配信経路を示す図(具体例2)。 図15における主情報の発信範囲を示す図(具体例2)。
符号の説明
1 位置検出器
7 操作スイッチ群
8 制御回路
21 ハードディスク装置(HDD)
21d データベース
21m 地図データ
22 タッチパネル
25 通信ユニット
100 車両用ナビゲーション装置
101 車両
250 路側機
251 制御部(情報配信エリア設定手段,情報配信経路決定手段,配信先ノード決定手段,ノード探索手段)
256 通信部(情報配信手段,中継送信手段)
259 メモリ(路側機設置場所記憶手段)

Claims (9)

  1. 道路上に設置された複数の路側機と、前記道路を走行する車両とをそれぞれ情報の送受信を行う通信ノードとし、それら通信ノード間で相互に無線通信を行う車両通信システムに使用される車両通信システム用路側機であって、
    前記無線通信の際に、前記路側機を、前記車両の車速情報,位置情報,および当該車両の周囲の交通障害情報のうちの少なくとも一つを含む主情報の配信の起点である情報起点ノードとするとき、
    前記主情報の配信先となる通信ノードである情報配信先ノードを1または複数含む予め定められた広さの異なるエリア群から、前記主情報の内容に応じた広さのエリアを選択して情報配信エリアとして設定する情報配信エリア設定手段と、
    前記路側機の設置場所を記憶する路側機設置場所記憶手段と、
    設定した前記情報配信エリアに含まれる前記情報配信先ノードを、前記路側機設置場所記憶手段の記憶内容から探索するノード探索手段と、
    前記探索の結果に基づいて、前記情報起点ノードから前記情報配信エリア内の各情報配信先ノードへの情報配信経路を決定する情報配信経路決定手段と、
    前記主情報を、決定した前記情報配信経路を含む情報配信経路情報とともに前記情報配信エリア内に無線配信する情報配信手段と、
    を備えることを特徴とする車両通信システム用路側機。
  2. 前記情報配信エリア設定手段は、受信した前記主情報に基づいて、前記車両が、他車両とのすれ違いが困難な道路区間を走行している、あるいは走行が予想されると判定された場合、前記道路区間、および前記道路区間と他のすれ違い可能な道路との接続点を中心とする予め定められた範囲を前記情報配信エリアとして設定する請求項1に記載の車両通信システム用路側機。
  3. 前記情報配信エリア内にて前記主情報を配信する際の中継ノードとなる場合に、配信されてくる前記主情報に付随する前記情報配信経路情報を参照して、次の配信先となる情報配信先ノードを決定する配信先ノード決定手段と、
    前記配信先ノード決定手段が決定した情報配信先ノードに向けて、前記主情報を、前記情報配信経路情報を引き継ぐ形で中継送信する中継送信手段とを有する請求項1または請求項2に記載の車両通信システム用路側機。
  4. 前記路側機は、前記車両から前記主情報を受信した場合に前記情報起点ノードとなり、他の路側機から前記主情報を受信した場合に前記中継ノードとなる請求項3に記載の車両通信システム用路側機。
  5. 前記中継ノードおよび前記情報配信先ノードは、前記主情報を当該中継ノードおよび当該情報配信先ノードの周辺を走行する前記車両に対して配信する請求項3または請求項4に記載の車両通信システム用路側機。
  6. 前記情報配信エリア設定手段は、前記主情報に交通障害情報を含む場合、該交通障害情報の内容に応じて前記情報配信エリアを設定する請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の車両通信システム用路側機。
  7. 前記交通障害情報は、交通事故情報および渋滞情報のうちの少なくとも一方を含み、
    前記情報配信エリア設定手段は、前記交通事故および前記渋滞のうちの少なくとも一方の規模に応じて前記情報配信エリアを設定する請求項6に記載の車両通信システム用路側機。
  8. 前記情報配信エリア設定手段は、前記主情報に交通障害情報を含まない場合、受信した前記情報配信経路情報から前記情報起点ノードを特定し、その情報起点ノードから予め定められた範囲を前記情報配信エリアとして設定する請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の車両通信システム用路側機。
  9. 前記ノード探索手段は、前記情報起点ノードから隣接する全てのノードを探索し、さらに該ノードから隣接するノードを探索して、前記情報配信先ノードを探索する幅優先探索により前記情報配信経路を探索する請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の車両通信システム用路側機。
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