JP4797440B2 - 芳香族化合物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、芳香族化合物の製造方法に関する。
ジベンゾフラン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、カルバゾール誘導体は、医薬中間体、電荷輸送材料や発光材料等として有用である。
そして、その芳香環の所望の位置に、置換基を有するものを製造する方法が検討されている。
例えば、ジベンゾフラン誘導体及びジベンゾチオフェン誘導体の1,8位に置換基を有する芳香族化合物の製造方法が知られている。(特許文献1、非特許文献1、非特許文献2)
Figure 0004797440
(AはO、S等を表す)
特開昭 48−39471号公報 Journal of Medicinal Chemistry, 1974, Vol. 17, No. 1, 108-112. Acta Pharm. Suec. 1978, Vol. 15, 337-360.
しかしながら、1,8位に置換基を有し、かつ2位および/または7位に置換基を有するジベンゾフラン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、カルバゾール誘導体等の芳香族化合物を選択性よく製造する方法は知られていなかった。
本発明の目的は、1,8位に置換基を有し、かつ2位および/または7位に置換基を有するジベンゾフラン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、カルバゾール誘導体等の芳香族化合物を選択性よく製造する方法を提供することにある。
即ち本発明は、下記式(1−1)で示される化合物

Figure 0004797440

[式中、R1およびR2はそれぞれ独立に、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、置換シリルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アリールアルキルチオ基、置換シリルチオ基、ヘテロアリールチオ基、アミド基、酸イミド基または二置換アミノ基を表し、R1とR2は一緒になって、
−A3−T−A4−を表してもよく、A1、A3およびA4はそれぞれ独立に酸素原子、硫黄原子または−NR11−を表し、Tは炭素数が6以上のアルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基を表し、アルキレン基、アルケニレン基およびアルキニレン基の飽和炭素原子は酸素原子、硫黄原子、窒素原子または珪素原子で置換されていてもよく、
3、R4、R5およびR6はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、置換シリル基または1価の複素環基を表す。R3とR4、R4とR5、R5とR6は互いに連結して環を形成してもよく、R11はアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、置換シリル基または1価の複素環基を表す。]

と有機リチウム化合物
とを反応させて、
式(1−3)または式(1−4)

Figure 0004797440

Figure 0004797440

[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびA1は前記と同じ意味を表し、R3とR4、R4とR5、R5とR6は互いに連結して環を形成してもよい。]
で示されるリチウム化合物を製造し、

該リチウム化合物と、求電子剤

とを反応させることを特徴とする下記式(2−1)

Figure 0004797440

[式中、X1およびX2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ホウ酸エステル基、−B(OH)2で示される基、ホルミル基、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、1価の複素環基、置換シリル基、置換ホスフィノ基または置換スタニル基を表す。ただし、X1とX2が同時に水素原子になることはない。R1、R2、R3、R4、R5、R6およびA1、はそれぞれ独立に、前記と同じ意味を表し、R3とR4、R4とR5、R5とR6は互いに連結して環を形成してもよい。]

で示される芳香族化合物の製造方法を提供するものである。
本発明の製造方法によれば1,8位に置換基を有し、かつ2位および/または7位に置換基を有するジベンゾフラン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、カルバゾール誘導体等の芳香族化合物を選択性よく製造することができる
本発明の製造方法の出発物質として用いる式(1-1)で示される化合物において、
1およびR2は、それぞれ独立に、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、置換シリルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アリールアルキルチオ基、置換シリルチオ基、ヘテロアリールチオ基、アミド基、酸イミド基または二置換アミノ基を表し、R1とR2は一緒になって、−A3−T−A4−を表してもよく、A1、A3およびA4はそれぞれ独立に酸素原子、硫黄原子または−NR11−を表し、Tは炭素数が6以上のアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基を表し、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基の飽和炭素原子は酸素原子、硫黄原子、窒素原子または珪素原子で置換されていてもよい。
ここに、アルキルオキシ基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、置換基を有していてもよく、炭素数が通常1〜20程度であり、その具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、i−プロピルオキシ基、ブトキシ基、 i−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、パーフルオロブトキシ基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、メトキシメチルオキシ基、2−メトキシエチルオキシ基などが例示される。
アリールオキシ基は、芳香環上に置換基を有していてもよく、炭素数が通常6〜60程度であり、その具体例としては、フェノキシ基、C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、ペンタフルオロフェニルオキシ基、などが例示される。
アリールアルキルオキシ基は、置換基を有していてもよく、炭素数が通常7〜60程度であり、その具体例としては、フェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基、1−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基、2−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基などが例示される。
置換シリルオキシ基としては、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基または1価の複素環基 から選ばれる1、2または3個の基で置換されたシリルオキシ基(H3SiO-)があげられ、炭素数は通常1〜60程度であり、好ましくは炭素数3〜30である。なお該アルキル基、アリール基、アリールアルキル基または1価の複素環基は置換基を有していてもよい。
具体的には、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、トリ−n−プロピルシリルオキシ基、トリ−i−プロピルシリルオキシ基、t−ブチルシリルジメチルシリルオキシ基、トリフェニルシリルオキシ基、トリ−p−キシリルシリルオキシ基、トリベンジルシリルオキシ基、ジフェニルメチルシリルオキシ基、t−ブチルジフェニルシリルオキシ基、ジメチルフェニルシリルオキシ基などが例示される。
アルキル基としては、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、置換基を有していてもよい。炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル基、 i−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ラウリル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基などが例示される。
アリール基は、置換基を有していてもよく、炭素数は通常6〜60程度であり、具体的には、フェニル基、C1〜C12アルキルオキシフェニル基(C1〜C12は、炭素数1〜12であることを示す。以下も同様である。)、C1〜C12アルキルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、ペンタフルオロフェニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジル基、ピラジル基、トリアジル基などが例示される。
アリールアルキル基としては、置換基を有していてもよく、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキル基、2−ナフチル−C1〜C12アルキル基などが例示される。
1価の複素環基とは、複素環化合物から水素原子1個を除いた残りの原子団をいい、炭素数は通常4〜60程度であり、具体的には、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、オキサゾリル基、チアゾール基、チアジアゾール基などが例示される。
ヘテロアリールオキシ基は、Q1-O−で示される基(Q1は1価の複素環基)を表す。1価の複素環基としては、上記の1価の複素環基に例示の基が例示される。
アルキルチオ基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、置換基を有していてもよく、炭素数が通常1〜20程度であり、その具体例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、 i−プロピルチオ基、ブチルチオ基、 i−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基、ラウリルチオ基、トリフルオロメチルチオ基などが例示される。
アリールチオ基としては、芳香環上に置換基を有していてもよく、炭素数は通常3〜60程度であり、具体的には、フェニルチオ基、C1〜C12アルコキシフェニルチオ基、C1〜C12アルキルフェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基、ペンタフルオロフェニルチオ基などが例示される。
アリールアルキルチオ基は、置換基を有していてもよく、炭素数が通常7〜60程度であり、その具体例としては、フェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルチオ基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルチオ基などが例示される。
置換シリルチオ基は、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基または1価の複素環基から選ばれる1、2または3個の基で置換されたシリルチオ基(H3SiS-)
があげられ、炭素数は通常1〜60程度であり、好ましくは炭素数3〜30である。なお該アルキル基、アリール基、アリールアルキル基または1価の複素環基は置換基を有していてもよい。
具体例としてはトリメチルシリルチオ基、トリエチルシリルチオ基、トリ−n−プロピルシリルチオ基、トリ−i−プロピルシリルチオ基、t−ブチルシリルジメチルシリルチオ基、トリフェニルシリルチオ基、トリ−p−キシリルシリルチオ基、トリベンジルシリルチオ基、ジフェニルメチルシリルチオ基、t−ブチルジフェニルシリルチオ基、ジメチルフェニルシリルチオ基などが例示される。
ヘテロアリールチオ基は、Q2−S−で示される基(Q2は1価の複素環基)を表す。1価の複素環基としては、上記の1価の複素環基に例示の基が例示される。
アミド基は、炭素数が通常2〜20程度であり、その具体例としては、ホルムアミド基、アセトアミド基、プロピオアミド基、ブチロアミド基、ベンズアミド基、トリフルオロアセトアミド基、ペンタフルオロベンズアミド基、ジホルムアミド基、ジアセトアミド基、ジプロピオアミド基、ジブチロアミド基、ジベンズアミド基、ジトリフルオロアセトアミド基、ジペンタフルオロベンズアミド基、スクシンイミド基、フタル酸イミド基などが例示される。
酸イミド基としては、酸イミドからその窒素原子に結合した水素原子を除いて得られる残基があげられ、通常炭素数2〜60程度であり、好ましくは炭素数2〜48である。具体的には以下に示す基が例示される。

Figure 0004797440
二置換アミノ基は、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基または1価の複素環基から選ばれる2個の基で置換されたアミノ基があげられ、該アルキル基、アリール基、アリールアルキル基または1価の複素環基は置換基を有していてもよい。
炭素数は通常1〜40程度であり、具体例としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジイソブチルアミノ基、ジt−ブチルアミノ基、ジペンチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ジヘプチルアミノ基、ジオクチルアミノ基、ジ2−エチルヘキシルアミノ基、ジノニルアミノ基、ジデシルアミノ基、ビス(3,7−ジメチルオクチル)アミノ基、ジラウリルアミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ジトリフルオロメチルアミノ基などが例示される。
ここに、炭素数6以上のアルキレン基としては、その炭素数は通常6〜18程度であり、置換基を有していてもよく、その置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基およびシアノ基などがあげられる。
炭素数6以上のアルキレン基の好ましい例としては、−C612−、−C714−、−C816−、−C918−、−C1020−、−C1224−などが挙げられる。
炭素数6以上のアルケニレン基としては、その炭素数は通常6〜18程度であり、置換基を有していてもよく、その置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基およびシアノ基等があげられる。
炭素数6以上のアルケニレン基の好ましい例としては、−CH=CH−C48−、C24−CH=CH−C36−、−CH=CH−C714−などが挙げられる。
炭素数6以上のアルキニレン基としては、その炭素数は通常6〜18程度であり、置換基を有していてもよく、その置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基およびシアノ基等があげられる。
炭素数6以上のアルキニレン基の好ましい例としては、−C≡C−C48−、−C24−C≡C−C36−、−C48−C≡C−C510−などが挙げられる。
アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基の飽和炭素原子は酸素原子、硫黄原子、窒素原子、ケイ素原子で置換されていてもよい。
1とR2は一緒になって、−A3−T−A4−を表してもよく、A1、A3およびA4はそれぞれ独立に酸素原子、硫黄原子または−NR11−を表し、Tは炭素数が6以上のアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基を表し、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基の飽和炭素原子は酸素原子、硫黄原子、窒素原子または珪素原子で置換されていてもよい。
本発明の製造方法においては、上記式(1-1)で示される化合物と、有機リチウム化合物とを反応させて、上記式(1-3)または(1-4)で示されるリチウム化合物を得る。
有機リチウム化合物としては、メチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウムなどのアルキルリチウム化合物;フェニルリチウム、ナフチルリチウム、トリルリチウムなどのアリールリチウム化合物;リチウムジイソプロピルアミド、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムヘキサメチルジシラザドなどのリチウムアミド化合物が例示され、これらの混合物であってもよい。好ましくはアルキルリチウム化合物であり、塩基共存下において反応を行ってもよい。
有機リチウム化合物の使用量は、上記式(1−1)で示される化合物に対して1当量〜20当量が例示され、1当量〜10当量が好ましい。
塩基共存下において反応を行う場合、用いられる塩基としては、ルイス塩基が好ましく、3級アミン類がより好ましく、その例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−i−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ジ−i−プロピルエチルアミンなどの3級アミン類;N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンなどの多座の3級アミン類;ピリジン、N, N−ジメチルアミノピリジンなどの置換ピリジン類が例示される。
塩基の使用量は、上記式(1−1)で示される化合物に対して1当量〜100当量が例示され、1当量〜30当量が好ましい。
反応の方法は特に限定されないが、窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下、溶媒存在の下に実施することができる。反応温度は−100℃〜溶媒の沸点が例示され、−100℃〜10℃が好ましい。反応時間は30分から200時間程度である。
反応に用いられる溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサンなどの飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレンなどの不飽和炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサンなどのエーテル類およびこれらの混合物が例示される。
次に上記で得たリチウム化合物(1-3)または(1-4)を求電子剤と反応させる。
求電子剤としてはハロゲン化剤、ホウ酸エステル化剤、アルキル化剤、アリール化剤、アリールアルキル化剤、1価の複素環化剤、置換シリル化剤、置換ホスフィノ化剤、置換スタニル化剤、アシル化剤、ケトン、アルデヒドが例示される。
ハロゲン化剤としてはN−クロロスクシンイミド、N−クロロフタル酸イミド、N−クロロジエチルアミン、N−クロロジブチルアミン、N−クロロシクロヘキシルアミン、塩素、三塩化アルミ、塩化テルル(IV)、塩化モリブテン、塩化アンチモン、塩化鉄(III)、四塩化チタン、五塩化リン、塩化チオニル、1, 2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエタンなどの塩素化剤、N−ブロモスクシンイミド、N−ブロモフタル酸イミド、N−ブロモジトリフルオロメチルアミン、臭素、1, 2−ジブロモエタン、三臭化ホウ素、臭化銅、臭化銀、臭化−t−ブチル、酸化臭素、1,2−ジブロモ−1,1,2,2−テトラフルオロエタンなどの臭素化剤、ヨウ素、ヨウドトリクロライド、N−ヨードフタル酸イミド、N−ヨードスクシンイミドなどのヨウ素化剤などが例示される。
ホウ酸エステル化剤としては、トリメトキシボラン、トリエトキシボランなどのホウ酸エステル、2−クロロー1,3,2−ベンゾジオキサボランなどのハロゲン化ホウ酸エステルが例示される。
アルキル化剤としてはヨードメチル、1−ヨードオクチルなどのヨウ化アルキル、ブロモメチル、ブロモエチル、2−ブロモプロピル、1−ブロモブチル、2−ブロモヘキシルなどの臭化アルキル、1−クロロプロピル、クロロt−ブチルなどの塩化アルキル、メチルトシレート、エチルトシレートn−ブチルトシレートなどのアルキルトシレート、メチルメシレート、エチルメシレート、n−ブチルメシレートなどのアルキルメシレート、メチルトリフレート、エチルトリフレート、n−ブチルトリフレートなどのアルキルトリフレートなどが例示される。
アリール化剤としてはヨードベンゼン、ヨードビフェニルなどのヨウ化アリール、臭ブロモベンゼン、ブロモビフェニルなどの臭化アリール、クロロベンゼン、クロロビフェニルなどの塩化アリール、ベンゼントシレート、ビフェニルトシレートなどのアリールトシレート、ベンゼンメシレート、ビフェニルメシレートなどのアリールメシレート、ベンゼントリフレート、ビフェニルトリフレートなどのアリールトリフレートなどが例示される。
アリールアルキル化剤としては4−オクチルヨードベンゼン、3−t−ブチルヨードビフェニルなどのヨウ化アリールアルキル、4−オクチルブロモベンゼン、3−t−ブチルブロモビフェニルなどの臭化アリールアルキル、4−オクチルクロロベンゼン、3−t−ブチルクロロビフェニルなどの塩化アリールアルキル、4−オクチルベンゼントシレート、3−t−ブチルビフェニルトシレートなどのアリールアルキルトシレート、4−オクチルベンゼンメシレート、3−t−ブチルビフェニルメシレートなどのアリールアルキルメシレート、4−オクチルベンゼントリフレート、3−t−ブチルビフェニルトリフレートなどのアリールアルキルトリフレートなどが例示される。
1価の複素環化剤としては1−ヨードピリジン、2−ヨードベンゾチオフェン、2−ヨードピロール、ヨウ化トリアゾールなどの複素環ヨウ化物、1−ブロモピリジン、2−ブロモ−ベンゾチオフェン、2−ブロモピロール、ブロモトリアゾールなどの複素環臭化物、1−クロロピリジン、2−クロロ−ベンゾチオフェン、2−クロロピロール、クロロトリアゾールなどの複素環塩化物、1−メシレートピリジン、2−メシレートベンゾチオフェン、2−メシレートピロール、メシレートトリアゾールなどの複素環メシレート、1−トシレートピリジン、2−トシレートベンゾチオフェン、2−トシレートピロール、トシレートトリアゾールなどの複素環トシレート、1−トリフレートピリジン、2−トリフレートベンゾチオフェン、2−トリフレートピロール、トリフレートトリアゾールなどの複素環トリフレートが例示される。
置換シリル化剤としてはヨードトリメチルシラン、ヨードトリエチルシラン、ヨードトリブチルシラン、ヨードトリシクロヘキシルシラン、ヨードトリフェニルシランなどの置換シリルヨウ化物、ブロモトリメチルシラン、ブロモトリエチルシラン、ブロモトリブチルシラン、ブロモトリシクロヘキシルシラン、ブロモトリフェニルシランなどの置換シリル臭化物、クロロトリメチルシラン、クロロトリエチルシラン、クロロトリブチルシラン、クロロトリシクロヘキシルシラン、クロロトリフェニルシランなどの置換シリル塩化物、メシレートトリメチルシラン、メシレートトリエチルシラン、メシレートトリブチルシラン、メシレートトリシクロヘキシルシラン、メシレートトリフェニルシランなどの置換シリルメシレート、トシレートトリメチルシラン、トシレートトリエチルシラン、トシレートトリブチルシラン、トシレートトリシクロヘキシルシラン、トシレートトリフェニルシランなどの置換シリルトシレート、トリフレートトリメチルシラン、トリフレートトリエチルシラン、トリフレートトリブチルシラン、トリフレートトリシクロヘキシルシラン、トリフレートトリフェニルシランなどの置換シリルトリフレートが例示される。
置換ホスフィノ化剤としてはヨードジメチルホスフィン、ヨードジエチルホスフィン、ヨードジブチルホスフィン、ヨードジシクロヘキシルホスフィン、ヨードジフェニルホスフィンなどの置換ホスフィノヨウ化物、ブロモジメチルホスフィン、ブロモジエチルホスフィン、ブロモジブチルホスフィン、ブロモジシクロヘキシルホスフィン、ブロモジフェニルホスフィンなどの置換ホスフィノ臭化物、クロロジメチルホスフィン、クロロジエチルホスフィン、クロロジブチルホスフィン、クロロジシクロヘキシルホスフィン、クロロジフェニルホスフィンなどの置換ホスフィノ塩化物、メシレートジメチルホスフィン、メシレートジエチルホスフィン、メシレートジブチルホスフィン、メシレートジシクロヘキシルホスフィン、メシレートジフェニルホスフィンなどの置換ホスフィノメシレート、トシレートジメチルホスフィン、トシレートジエチルホスフィン、トシレートジブチルホスフィン、トシレートジシクロヘキシルホスフィン、トシレートジフェニルホスフィンなどの置換ホスフィノトシレート、トリフレートジメチルホスフィン、トリフレートジエチルホスフィン、トリフレートジブチルホスフィン、トリフレートジシクロヘキシルホスフィン、トリフレートジフェニルホスフィンなどの置換シリルトリフレートが例示される。
置換スタニル化剤としてはヨードトリメチルスズ、ヨードトリエチルスズ、ヨードトリブチルスズ、ヨードトリシクロヘキシルスズ、ヨードトリフェニルスズなどの置換スタニルヨウ化物、ブロモトリメチルスズ、ブロモトリエチルスズ、ブロモトリブチルスズ、ブロモトリシクロヘキシルスズ、ブロモトリフェニルスズなどの置換スタニル臭化物、クロロトリメチルスズ、クロロトリエチルスズ、クロロトリブチルスズ、クロロトリシクロヘキシルスズ、クロロトリフェニルスズなどの置換スタニル塩化物、メシレートトリメチルスズ、メシレートトリエチルスズ、メシレートトリブチルスズ、メシレートトリシクロヘキシルスズ、メシレートトリフェニルスズなどの置換スタニルメシレート、トシレートトリメチルスズ、トシレートトリエチルスズ、トシレートトリブチルスズ、トシレートトリシクロヘキシルスズ、トシレートトリフェニルスズなどの置換スタニルトシレート、トリフレートトリメチルスズ、トリフレートトリエチルスズ、トリフレートトリブチルスズ、トリフレートトリシクロヘキシルスズ、トリフレートトリフェニルスズなどの置換スタニルトリフレートが例示される。
アシル化剤としては、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、置換基を有していてもよい。炭素数は通常1〜20程度であり、具体的にはN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどが例示される。
ケトンとしては、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、置換基を有していてもよい。炭素数は通常1〜20程度であり、具体的にはアセトン、メチルエチルケトンなどが例示される。
アルデヒドとしては、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、置換基を有していてもよい。炭素数は通常1〜20程度であり、具体的にはアセトアルデヒド、ホルムアルデヒド、ベンズアルデヒドなどが例示される。
反応に用いる求電子剤の使用量は、上記リチウム化合物(1−3)、(1−4)で示される化合物に対して1当量〜100当量が例示され、1当量〜30当量が好ましい。
反応の方法は特に限定されないが、窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下、溶媒存在の下に実施することができる。反応温度は−100℃〜溶媒の沸点が好ましい。
反応に用いられる溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサンなどの飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレンなどの不飽和炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサンなどのエーテル類およびこれらの混合物が例示される。
上記リチウム化合物(1−3)、(1−4)を銅やマグネシウムなどと反応させ、メタル交換を行い、求電子剤と反応させてもよい。
反応後は、例えば水でクエンチした後に有機溶媒で抽出し、溶媒を留去するなどの通常の後処理で得ることができる。生成物の単離および精製はクロマトグラフィーによる分取や再結晶などの方法により行うことができる。
上記のようにして本発明の目的物である下記式(2−1)で示される芳香族化合物を得ることができる。

Figure 0004797440

[式中、X1およびX2、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ホウ酸エステル基、−B(OH)2で示される基、ホルミル基、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、1価の複素環基、置換シリル基、置換ホスフィノ基、置換スタニル基を表す。ただし、X1とX2が同時に水素原子になることはない。R1、R2、R3、R4、R5およびR6はそれぞれ独立に、前記と同じ意味を表し、R3とR4、R4とR5、R5とR6は互いに連結して環を形成してもよい。A1は前記と同じ意味を表す。]
1およびX2におけるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が例示される。
ホウ酸エステル基としては、下記式で示される基が例示される。
Figure 0004797440
アルキル基としては、上記における例示と同様である。
アリール基としては、上記における例示と同様である。
アリールアルキル基としては、上記における例示と同様である。
1価の複素環基としては、上記における例示と同様である。
置換シリル基としては、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アリル基および1価の複素環基から選ばれる1、2または3個の基で置換されたシリル基があげられ、炭素数は通常1〜40程度、好ましくは炭素数2〜32である。なお該アルキル基、アリール基、アリールアルキル基または1価の複素環基は置換基を有していてもよい。
置換シリル基の具体例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリ−i−プロピルシリル基、ジメチル−i−プロピリシリル基、ジエチル−i−プロピルシリル基、t−ブチルシリルジメチルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキシルジメチルシリル基、ヘプチルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリル基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリル基、ノニルジメチルシリル基、デシルジメチルシリル基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリル基、ラウリルジメチルシリル基、フェニル−C1〜C12アルキルシリル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルシリル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルシリル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルシリル基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルシリル基、フェニル−C1〜C12アルキルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、トリ−p−キシリルシリル基、トリベンジルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、トリアリルシリルなどが例示される。
置換ホスフィノ基としては、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アリル基および1価の複素環基から選ばれる1または2つの基で置換されたホスフィノ基があげられ、炭素数は通常1〜60程度、好ましくは炭素数3〜48である。なお該アルキル基、アリール基、アリールアルキル基または1価の複素環基は置換基を有していてもよい。
置換ホスフィノ基の具体例としては、ジメチルホスフィノ基、ジエチルホスフィノ基、ジ−i−プロピルホスフィノ基、ジ−t−ブチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基、ジトリルホスフィノ基、ジアリルホスフィノ基などが例示される。
置換スタニル基としては、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アリル基および1価の複素環基から選ばれる1、2または3つの基で置換されたスタニル基があげられ、炭素数は通常1〜40程度、好ましくは炭素数2〜36である。なお該アルキル基、アリール基、アリールアルキル基または1価の複素環基は置換基を有していてもよい。
置換スタニル基の具体例としては、トリメチルスズ基、トリエチルスズ基、トリ−i−プロピルスズ基、トリ−n−ブチルスズ基、トリフェニルスズ基、トリシクロヘキシルスズ基、トリアリルスズ基などが例示される。
上記式(2−1うち置換基変換可能な観点からX1、X2が水素原子、ハロゲン原子である下記式(3−1)が好ましい。

Figure 0004797440

[式中、X5およびX6は、それぞれ独立に、水素原子またはハロゲン原子を表す。ただし、X5とX6が同時に水素原子になることはない。
1、R2、R3、R4、R5、R6、A1は上記と同じ意味を表す。]
本発明の化合物(3−1)は上記式(1−1で示される化合物と有機リチウム化合物とを反応させた後、ハロゲン化剤と反応させることにより合成することができる。
また、本発明の化合物(3−1)は、例えばメタル化剤と反応させた後、求電子剤と反応させることによりハロゲン原子を、他の基に置き換えることができる。
メタル化剤としては有機リチウム化合物、マグネシウムなどが例示される。
メタル化は有機リチウム化合物でリチオ化した後、銅やマグネシウムと反応させることにより、メタル交換を行い、求電子剤と反応させてもよい。
また、本発明の化合物(3−1)は、パラジウム触媒の存在下、ホウ酸アリールまたはホウ酸エステルアリール求電子剤と反応させるSuzukiカップリング反応により置換基交換を行うことができる。
Suzukiカップリング反応の場合は、触媒として、例えばパラジウム[テトラキス(トリフェニルホスフィン)]、パラジウムアセテート類などを用い、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化バリウム等の無機塩基、トリエチルアミン等の有機塩基、フッ化セシウムなどの無機塩を単量体に対して当量以上、好ましくは1〜10当量加えて反応させる。無機塩を水溶液として、2相系で反応させてもよい。溶媒としては、 N、N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどが例示される。反応温度は0℃〜溶媒の沸点があげられ、50℃〜150℃が好ましい。反応時間は1時間から200時間程度である。
また、本発明の化合物(3−1)は、パラジウム触媒の存在下、置換スタニル化アリールと反応させるStilleカップリング反応により置換基交換を行うことができる。
Stilleカップリング反応の場合は、触媒として、例えばパラジウム[テトラキス(トリフェニルホスフィン)]、パラジウムアセテート類などを用い、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化バリウム等の無機塩基、トリエチルアミン等の有機塩基、フッ化セシウムなどの無機塩を単量体に対して当量以上、好ましくは1〜10当量加えて反応させる。無機塩を水溶液として、2相系で反応させてもよい。溶媒としては、 N、N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどが例示される。反応温度は0℃〜溶媒の沸点があげられ、50℃〜150℃が好ましい。反応時間は1時間から200時間程度である。
また、本発明の化合物(3−1)は、ニッケル触媒の存在下、ハロゲン化アリールと反応させるNi(0)を用いたカップリング反応により置換基交換を行うことができる。
Ni(0)触媒により重合する場合は、例えばニッケル[ビスシクロオクタジエン] などを用い、2,2’−ビピリジルなどの配位子を当量以上、好ましくは1〜10当量加えて反応させる。溶媒としては、 N、N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどが例示される。反応温度は0℃〜溶媒の沸点があげられ、50℃〜150℃が好ましい。反応時間は1時間から200時間程度である。
本発明の化合物(3−1)のうち、X5およびX6がいずれも水素原子以外であるものを、縮合重合させることにより、高分子化合物を製造することができる。
高分子化合物の製造方法として、例えば〔1〕Suzukiカップリング反応により重合する方法、〔2〕Grignard反応により重合する方法、〔3〕Ni(0)触媒により重合する方法、〔4〕Stilleカップリング反応により重合する方法などが例示される。上記〔1〕〜〔4〕までの重合法について、以下に式で示す。
〔1〕
Figure 0004797440
〔2〕
Figure 0004797440
〔3〕
Figure 0004797440
〔4〕
Figure 0004797440
Suzukiカップリング反応の場合は、触媒として、例えばパラジウム[テトラキス(トリフェニルホスフィン)]、パラジウムアセテート類などを用い、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化バリウム等の無機塩基、トリエチルアミン等の有機塩基、フッ化セシウムなどの無機塩を単量体に対して当量以上、好ましくは1〜10当量加えて反応させる。無機塩を水溶液として、2相系で反応させてもよい。溶媒としては、 N、N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどが例示される。反応温度は0℃〜溶媒の沸点があげられ、50℃〜150℃が好ましい。反応時間は1時間から200時間程度である。
Grignardカップリング反応の場合は、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタンなどのエーテル系溶媒中でハロゲン化物と金属Mgとを反応させてGrignard試薬溶液とし、これと別に用意した単量体溶液とを混合し、ニッケルまたはパラジウム触媒を過剰反応に注意しながら添加する方法が例示される。反応温度は0℃〜溶媒の沸点があげられ、50℃〜150℃が好ましい。Grignard試薬は単量体に対して当量以上、好ましくは2〜30当量、より好ましくは2〜5当量用いる。
Ni(0)触媒により重合する場合は、例えばニッケル[ビスシクロオクタジエン] などを用い、2,2’−ビピリジルなどの配位子を当量以上、好ましくは1〜10当量加えて反応させる。溶媒としては、 N、N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどが例示される。反応温度は0℃〜溶媒の沸点があげられ、50℃〜150℃が好ましい。反応時間は1時間から200時間程度である。
Stilleカップリング反応の場合は、触媒として、例えばパラジウム[テトラキス(トリフェニルホスフィン)]、パラジウムアセテート類などを用い、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化バリウム等の無機塩基、トリエチルアミン等の有機塩基、フッ化セシウムなどの無機塩を単量体に対して当量以上、好ましくは1〜10当量加えて反応させる。無機塩を水溶液として、2相系で反応させてもよい。溶媒としては、 N、N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどが例示される。反応温度は0℃〜溶媒の沸点があげられ、50℃〜150℃が好ましい。反応時間は1時間から200時間程度である。
これら以外の方法で重合する場合も、公知の方法に従って反応させることができる。
単量体を、必要に応じ、有機溶媒に溶解し、例えばアルカリや適当な触媒を用い、有機溶媒の融点以上沸点以下で、反応させることができる。例えば、“オルガニック リアクションズ(Organic Reactions)”,第14巻,270−490頁,ジョンワイリー アンド サンズ(John Wiley&Sons,Inc.),1965年、“オルガニック リアクションズ(Organic Reactions)”,第27巻,345−390頁,ジョンワイリー アンド サンズ(John Wiley&Sons,Inc.),1982年、“オルガニック シンセシス(Organic Syntheses)”,コレクティブ第6巻(Collective Volume VI),407−411頁,ジョンワイリー アンド サンズ(John Wiley&Sons,Inc.),1988年、ケミカル レビュー(Chem.Rev.),第95巻,2457頁(1995年)、ジャーナル オブ オルガノメタリック ケミストリー(J.Organomet.Chem.),第576巻,147頁(1999年)、ジャーナル オブ プラクティカル ケミストリー(J.Prakt.Chem.),第336巻,247頁(1994年)、マクロモレキ
マクロモレキュラー ケミストリー マクロモレキュラー シンポジウム(Makromol.Chem.,Macromol.Symp.),第12巻,229頁(1987年)などに記載の公知の方法を用いることができる。
有機溶媒としては、用いる化合物や反応によっても異なるが、一般に副反応を抑制するために、用いる溶媒は十分に脱酸素処理を施し、不活性雰囲気化で反応を進行させることが好ましい。また、同様に脱水処理を行うことが好ましい。(但し、Suzukiカップリング反応のような水との2相系での反応の場合にはその限りではない。)
反応させるために適宜アルカリや適当な触媒を添加する。これらは用いる反応に応じて選択すればよい。該アルカリまたは触媒は、反応に用いる溶媒に十分に溶解するものが好ましい。アルカリまたは触媒を混合する方法としては、反応液をアルゴンや窒素などの不活性雰囲気下で攪拌しながらゆっくりとアルカリまたは触媒の溶液を添加するか、逆にアルカリまたは触媒の溶液に反応液をゆっくりと添加する方法が例示される。
上記式(2−1)のうちSuzukiカップリング反応による官能基変換が可能な観点からX1、X2が水素原子、−B(OH)2で示される基、ホウ酸エステル基である下記式(4−1)が好ましい。

Figure 0004797440

[式中、X9およびX10は、それぞれ独立に、水素原子、−B(OH)2で示される基またはホウ酸エステル基を表す。ただし、X9とX10が同時に水素原子になることはない。
1、R2、R3、R4、R5、R6およびA1は上記と同じ意味を表す]
ホウ酸エステル基としては、X1およびX2における例示と同様である。
本発明の化合物(4−1)は上記式(1−1)で示される化合物と有機リチウム化合物とを反応させた後、ホウ酸エステル化剤と反応させることにより合成することができる。
また、(4−1)で示される化合物をリチオ化した後に銅やマグネシウムとメタル交換をした後にホウ酸エステル化剤と反応させてもよい。
ホウ酸エステル化剤としては、上記と同様である。
また、本発明の化合物(4−1)は、パラジウム触媒の存在下、ハロゲン化アリールと反応させるSuzukiカップリング反応により官能基交換を行うことができる。
反応方法としては(3−1)の場合に記載の方法と同様である。
本発明の化合物(4−1)のうちX9およびX10がいずれも水素原子以外であるものを縮合重合することにより、高分子化合物を製造することができる。
反応方法としては(3−1)の場合に記載のSuzukiカップリング反応と同様である。
上記式(2−1)のうちStilleカップリング反応が可能な観点からX1、X2が水素原子または置換スタニル基である下記式(5−1)が好ましい。

Figure 0004797440

[式中、X13およびX14は、それぞれ独立に、水素原子、置換スタニル基を表す。ただし、X13とX14が同時に水素原子になることはない。
1、R2、R3、R4、R5、R6、およびA1は上記と同じ意味を表す。]
置換スタニル基としては、X1およびX2における例示と同様である。
本発明の化合物(5−1)は上記式(1−1)で示される化合物と有機リチウム化合物とを反応させた後、置換スタニル化剤と反応させることにより合成することができる。
置換スタニル化剤としては、上記と同様である。
また、本発明の化合物(5−1)は、パラジウム触媒の存在下、ハロゲン化アリールと反応させるStilleカップリング反応により官能基変換を行うことができる。
反応方法としては(3−1)の場合に記載の方法と同様である。
本発明の化合物(5−1)のうちX13およびX14がいずれも水素原子以外であるものを縮合重合することにより、高分子化合物を製造することができる。
反応方法としては(3−1)の場合に記載のStilleカップリング反応と同様である。
上記式(2−1)のうち官能基変換反応が可能な観点からX1、X2が置換シリル基である下記式(6−1)が好ましい。

Figure 0004797440

[式中、X17、X18は、それぞれ独立に、水素原子または置換シリル基を表す。ただし、X17とX18が同時に水素原子になることはない。
1、R2、R3、R4、R5、R6およびA1は上記と同じ意味を表す。]
置換シリル基としては、X1およびX2における例示と同様である。
本発明の化合物(6−1)は上記式(1−1)で示される化合物と有機リチウム化合物とを反応させた後、置換シリル化剤と反応させることにより合成することができる。
置換シリル化剤としては、上記と同様である。
また、本発明の化合物(6−1)は、パラジウム触媒の存在下、ハロゲン化アリールと反応させることにより置換基交換を行うことができる。
反応方法としては、例えば、Journal of Organometallic Chemistry,687(2),570−573;2003記載の方法で行うことができる。
上記式(2−1)のうちX1、X2がアルキル基である下記式(7−1)で示される化合物は医薬中間体、電荷輸送材料や発光材料に用いることができる。

Figure 0004797440

[式中、X21およびX22は、それぞれ独立に、水素原子またはアルキル基を表す。ただし、X21とX22が同時に水素原子になることはない。
1、R2、R3、R4、R5、R6およびA1は上記と同じ意味を表す。]
アルキル基としては、X1およびX2における例示と同様である。
本発明の化合物(7−1)は上記式(1−1)で示される化合物と有機リチウム化合物とを反応させた後、アルキル化剤と反応させることにより合成することができる。また上記式(4−1)示される化合物とメタル化剤を反応させた後、アルキル化剤と反応させることにより合成することができる。
アルキル化剤としては、上記と同様である。
メタル化剤としては有機リチウム化合物、マグネシウムなどが例示される。
メタル化は有機リチウム化合物でリチオ化した後、銅やマグネシウムと反応させ、メタル交換を行い求電子剤と反応させてもよい。
上記式(2−1)のうちX1、X2がアリール基である下記式(8−1)で示される化合物は医薬中間体、電荷輸送材料や発光材料に用いることができる。

Figure 0004797440

[式中、X25およびX26は、それぞれ独立に、水素原子またはアリール基を表す。ただし、X25とX26が同時に水素原子になることはない。
1、R2、R3、R4、R5、R6およびA1は上記と同じ意味を表す。]
アリール基としては、X1およびX2における例示と同様である。
本発明の化合物(8−1)は上記式(1−1)で示される化合物と有機リチウム化合物とを反応させた後、アリール化剤と反応させることにより合成することができる。また上記式(4−1)で示される化合物とメタル化剤を反応させた後、ニッケル触媒、パラジウム触媒存在下、アリール化剤と反応させることにより合成することができる。
アリール化剤としては、上記と同様である。
メタル化剤としては有機リチウム化合物、マグネシウムなどが例示される。
メタル化は有機リチウム化合物でリチオ化した後、銅やマグネシウムと反応させ、メタル交換を行い求電子剤と反応させてもよい。
上記式(2−1)のうちX1、X2がアリールアルキル基である下記式(9−1)で示される化合物は医薬中間体、電荷輸送材料や発光材料に用いることができる。

Figure 0004797440

[式中、X29およびX30は、それぞれ独立に、水素原子またはアリールアルキル基を表す。ただし、X29とX30が同時に水素原子になることはない。
1、R2、R3、R4、R5、R6およびA1は上記と同じ意味を表す。]
アリールアルキル基としては、X1およびX2における例示と同様である。
本発明の化合物(9−1)は上記式(1−1)で示される化合物と有機リチウム化合物とを反応させた後、アリールアルキル化剤と反応させることにより合成することができる。また上記式(4−1)で示される化合物とメタル化剤を反応させた後、アリールアルキル化剤と反応させることにより合成することができる。
アリールアルキル化剤としては、上記と同様である。
メタル化剤としては有機リチウム化合物、マグネシウムなどが例示される。
メタル化は有機リチウム化合物でリチオ化した後、銅やマグネシウムと反応させることにより、メタル交換を行い、求電子剤と反応させてもよい。
上記式(2−1)のうちX1、X2が1価の複素環基である下記式(10−1)で示される化合物は医薬中間体、電荷輸送材料や発光材料に用いることができる。

Figure 0004797440

[式中、X33およびX34は、それぞれ独立に、水素原子または1価の複素環基を表す。ただし、X33とX34が同時に水素原子になることはない。
1、R2、R3、R4、R5、R6およびA1は上記と同じ意味を表す。]
1価の複素環基としては、X1およびX2における例示と同様である。
本発明の化合物(10−1)は上記式(1−1)で示される化合物と有機リチウム化合物とを反応させた後、複素環化剤と反応させることにより合成することができる。また上記式(4−1)示される化合物とメタル化剤を反応させた後、複素環化剤と反応させることにより合成することができる。
複素環化剤としては、上記と同様である。
メタル化剤としては有機リチウム化合物、マグネシウムなどが例示される。
メタル化は有機リチウム化合物でリチオ化した後、銅やマグネシウムと反応させることにより、メタル交換を行い、求電子剤と反応させてもよい。
上記式(2−1)のうちX1、X2が置換ホスフィノ基である下記式(11−1)で示される化合物は医薬中間体、電荷輸送材料や発光材料に用いることができる。

Figure 0004797440

[式中、X37およびX38は、それぞれ独立に、水素原子または置換ホスフィノ基を表す。ただし、X37とX38が同時に水素原子になることはない。
1、R2、R3、R4、R5、R6およびA1は上記と同じ意味を表す。]
置換ホスフィノ基としては、X1およびX2における例示と同様である。
本発明の化合物(11−1)は上記式(1−1)で示される化合物と有機リチウム化合物とを反応させた後、置換ホスフィノ化剤と反応させることにより合成することができる。また上記式(4−1)で示される化合物とメタル化剤を反応させた後、置換ホスフィノ化剤と反応させることにより合成することができる。
置換ホスフィノ化剤としては、上記と同様である。
メタル化剤としては有機リチウム化合物、マグネシウムなどが例示される。
メタル化は有機リチウム化合物でリチオ化した後、銅やマグネシウムと反応させることにより、メタル交換を行い、求電子剤と反応させてもよい。
また、本発明は、下記式(12−1)で示される新規化合物を提供するものである。
上記式(1−1)で示される化合物のうちR1、R2の炭素数が3以上である化合物(12−1)は、ポリマーにしたときの溶媒への溶解度の観点から好ましい。

Figure 0004797440
[式中、R12およびR13はそれぞれ独立に、炭素数が3以上のアルキルオキシ基、炭素数が3以上のアリールオキシ基、炭素数が3以上のアリールアルキルオキシ基、炭素数が3以上の置換シリルオキシ基、炭素数が3以上のヘテロアリールオキシ基、炭素数が3以上のアルキルチオ基、炭素数が3以上のアリールチオ基、炭素数が3以上のアリールアルキルチオ基、炭素数が3以上の置換シリルチオ基、炭素数が3以上のヘテロアリールチオ基、炭素数が3以上のアミド基、炭素数が3以上の酸イミド基または炭素数が3以上の二置換アミノ基を表し、R3、R4、R5、R6およびA1は前記と同じ意味を表す。]
ここに上記式(12−1)におけるR12、R13はそれぞれ独立に、炭素数が3以上のアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、置換シリルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アリールアルキルチオ基、置換シリルチオ基、ヘテロアリールチオ基、アミド基、酸イミド基または二置換アミノ基を表す。
本発明は、上記式(1−1)において、R1とR2が一緒になって、−A3−T−A4−を表す新規化合物を提供するものである。
本発明は、上記式(2−1))において、R1とR2が一緒になって、−A3−T−A4−を表す新規化合物を提供するものである。
本発明の化合物において、縮合多環の化合物の場合も下記式(13)に示す部位を1,7位、2,8位とする。

Figure 0004797440
(2−1)で示される化合物の具体的な例を示す。

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上記式(2−1)において、R1とR2が一緒になって、−A3−T−A4−を表す化合物の具体的な例を示す。

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上記化合物(A−3)〜(X−3)は金属原子を内包することができる。
金属原子としてはアルカリ金属、アルカリ土類金属、第四周期の遷移金属、第五周期の遷移金属、第六周期の遷移金属が例示され、燐光発光が可能である観点から第五周期の遷移金属、第六周期の遷移金属が好ましく、第六周期の遷移金属が最も好ましい。
アルカリ金属としてはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムが例示される。
アルカリ土類金属としてはベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムが例示される。
第四周期の遷移金属としてはチタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛が例示される。
第五周期の遷移金属としてはジルコニウム、ニオブ、モリブテン、テクチニウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カドミウムが例示される。
第六周期の遷移金属としてはハフハニウム、タンタル、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金が例示される。
本発明の化合物は医薬中間体や農薬中間体として用いることができる。
本発明の化合物を重合し高分子LEDの発光材料として用いる場合、その純度が発光特性に影響を与えるため、重合前のモノマーを蒸留、昇華精製、再結晶等の方法で精製したのちに重合することが好ましく、また合成後、再沈精製、クロマトグラフィーによる分別等の純化処理をすることが好ましい。
本発明の分子を単一重合または共重合することにより得られた高分子化合物は電子素子用の材料としても用いることができ、有機トランジスタ用の有機半導体、レーザー用色素、有機太陽電池用材料などとしても用いることができる。
特に本発明の化合物を重合した、単一重合体及び共重合体は、高分子LEDの発光材料として用いられる。
以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1(化合物14の合成)
500 ml-3口フラスコをアルゴン置換した後、ジベンゾフラン3.00 g(17.9 mmol)をとり、60 mlの脱水ジエチルエーテルに溶解させ、N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン8.2 ml(53.6 mmol、3.0 eq.)を加えた。-78 ℃に冷却した後、s-ブチルリチウム54 ml(0.99 Mシクロヘキサン・ヘキサン溶液、53.6 mmol、3.0 eq.)を10分で滴下した。室温まで昇温し、4時間攪拌した後、-78 ℃に冷却し、トリメトキシボラン7.1 ml(62.5 mmol、3.5 eq.)を一度に加えた。室温まで昇温し、4時間攪拌した。0 ℃まで冷却し、30%過酸化水素水20 ml(89 mmol、10 eq.)を30分で滴下した。滴下後、1時間攪拌し、飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液20 mlを20分で滴下した。室温で3時間攪拌した後、1 N塩酸を加え酸性にし、100 mlのジエチルエーテルで3回抽出した。硫酸ナトリウムで乾燥した後、3.76 gの(14)を得た。
1H-NMR(CD3OD, 300MHz):δ 7.46(2H, d), 7.18(2H, t), 6.97(2H,d)
MS(ESI-negative, KCl添加)m/z:199.1([M-H]-

Figure 0004797440
実施例2(化合物15の合成)
100 ml-3口フラスコを窒素置換した後、化合物(14)0.50 g(2.3 mmol)をとり、18 mlの脱水DMFに溶解させ、炭酸カリウム0.80 g(5.7 mmol、2.5 eq.)、1-ブロモオクタン0.9 ml(5.1 mmol、2.2 eq.)を加えた。バス温120 ℃で2時間攪拌した後放冷し、水50 ml加えて50 mlのトルエンで3回抽出した。有機相を合わせ、シリカゲルでろ過した後に溶媒を留去することにより化合物(15)0.90gを得た。
1H-NMR(CDCl3, 300MHz)δ 7.50(2H, d), 7.22(2H, t), 6.97(2H, d), 4.24(4H, t), 1.96〜1.87(4H, m), 1.58〜1.48(4H, m), 1.43〜1.30(16H, m), 0.89(6H, t).
13C-NMR(CDCl3, 300MHz)δ 146.0, 145.6, 126.4, 123.6, 113.0, 111.3, 69.7, 32.1, 29.7, 29.6, 29.5, 26.3, 23.0, 14.4.
MS(APCI-positive)m/z:425.3([M+H]+).

Figure 0004797440
実施例3(化合物16の合成)
100 ml-3口フラスコをアルゴン置換した後、化合物(15)0.83 g(1.7 mmol)をとり、17 mlの脱水ジエチルエーテルに溶解させ、N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン0.8 ml(5.0 mmol、3.0 eq.)を加え、-78 ℃に冷却した。s-ブチルリチウム5.1 ml(0.99 Mシクロヘキサン・ヘキサン溶液、5.0 mmol、3.0 eq.)を5分間で滴下し、滴下後10分攪拌した後、冷浴をはずし、室温にて4時間攪拌した後、-78 ℃に冷却した。この溶液に1,2-ジブロモ-1,1,2,2-テトラフルオロエタン0.7 ml(5.9 mmol、3.5 eq.)を5 mlのジエチルエーテルに溶解した溶液を5分で滴下した。5分攪拌後、冷浴をはずし、室温にて3時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液10 ml加えて水相を10 mlのトルエンで2回抽出した。有機相を合わせ、シリカゲルでろ過した後に溶媒を留去することにより化合物(16)1.10 gを得た。
1H-NMR(CDCl3, 300MHz):δ 7.47(2H, d), 7.39(2H, d), 4.47(4H, t), 1.92〜1.83(4H, m), 1.61〜1.51(4H, m), 1.40〜1.25(16H, m), 0.89(6H, t).
13C-NMR(CDCl3, 300MHz):δ 147.7, 142.3, 128.3, 125.9, 115.3, 114.1, 74.1, 32.1, 30.5, 29.7, 29.6, 26.3, 23.0, 14.4.
MS(ESI-positive):m/z:619.0, 621.0, 622.5([M+H]+).

Figure 0004797440
実施例4(化合物17の合成)
500 ml-3口フラスコをアルゴン置換した後、ジベンゾチオフェン5.00 g(27.1mmol)をとり、100 mlの脱水ジエチルエーテルに溶解させ、N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン12.5 ml(81.4 mmol、3.0 eq.)を加えた。-78 ℃に冷却した後、s-ブチルリチウム82 ml(0.99 Mシクロヘキサン・ヘキサン溶液、81.4 mmol、3.0 eq.)を10分で滴下した。室温まで昇温し、3時間攪拌した後、-78℃に冷却し、トリメトキシボラン11 ml(95.0 mmol、3.5 eq.)を一度に加えた。室温まで昇温し、1.5時間攪拌した。0 ℃まで冷却し、30%過酸化水素水30 ml(8 9mmol、10 eq.)を20分で滴下した。滴下後、1時間攪拌し、飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液30 mlを10分で滴下した。室温で3時間攪拌した後、1N塩酸を加え酸性にし、100 mlのジエチルエーテルで3回抽出した。硫酸ナトリウムで乾燥した後、6.31 gの粗生成物を得た。トルエン:エタノール=5:1混合溶媒から2回再結晶することにより化合物(17)0.61gを得た。
1H-NMR(CD3OD, 300MHz)δ 7.69(2H, d), 7.31(2H, t), 6.90(2H, d).
MS(ESI-negative, KCl添加)m/z:215.1([M-H]-).

Figure 0004797440
実施例5(化合物18の合成)
100 ml-3口フラスコを窒素置換した後、化合物(17)0.50g(1.8mmol)をとり、14 mlの脱水DMFに溶解させ、炭酸カリウム0.86 g(6.1 mmol、3.5 eq.)、1-ブロモオクタン0.9 ml(5.3 mmol、3.0 eq.)を加えた。バス温120 ℃で2時間攪拌した後放冷し、水50 ml加えて50 mlのトルエンで3回抽出した。有機相を合わせ、シリカゲルでろ過した後に溶媒を留去することにより化合物(18)0.95gを得た。
1H-NMR(CDCl3, 300MHz)δ 7.69(2H, d), 7.35(2H, t), 6.86(2H, d), 4.14(4H, t), 1.92〜1.82(4H, m), 1.54〜1.47(4H, m), 1.42〜1.30(16H, m), 0.89(6H, t).
13C-NMR(CDCl3, 300MHz)δ 154.6, 138.0, 129.2, 125.8, 114.5, 107.9, 68.9, 32.2, 29.7, 29.6, 26.4, 23.0, 14.5.

Figure 0004797440
実施例6(化合物19の合成)
500 ml-3口フラスコをアルゴン置換した後、化合物(18)9.00g(18.8mmol)をとり、180 mlの脱水ジエチルエーテルに溶解させ、N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン8.7 ml(56.5 mmol、3.0 eq.)を加えた。-78 ℃に冷却した後、s-ブチルリチウム57 ml(0.99 Mシクロヘキサン・ヘキサン溶液、56.5 mmol、3.0 eq.)を10分で滴下した。徐々に室温まで昇温した後、5時間還流した後、-78 ℃に冷却し、1,2-ジブロモ-1,1,2,2-テトラフルオロエタン8 ml(65.9 mmol、3.5 eq.)を40 mlの脱水ジエチルエーテルに溶解した溶液を30分で滴下した。室温まで昇温し、3時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100 ml加え、100 mlのヘキサンで2回抽出した。シリカゲルショートカラムを通した後、溶媒を留去することにより、化合物(19)11.20gを得た。
1H-NMR(CDCl3, 300MHz)δ 7,62(2H, d), 7.56(2H, d), 4.20(4H, t), 1.96〜1.84(4H, m), 1.64〜1.48(4H, m), 1.40〜1.25(16H, m), 0.90(6H, t).
MS(APPI−positive)600, 598, 596([M]+).

Figure 0004797440
実施例7(化合物20の合成)
500 ml-3口フラスコを窒素で置換した後、化合物(14) 4.5 g(21.7 mmol)をとり、170 mlの脱水ジメチルホルムアミドに溶解させ、炭酸カリウム8.5 g(60.7 mmol)、ブロモメチルシクロヘキサン10.1 g(54.2 mmol)を加え、120 ℃で2時間攪拌した。その後、炭酸カリウム3.2 g、ブロモメチルシクロヘキサン4.0 gを追加し、120 ℃で1時間攪拌した後放冷し、水500 mlを加えてトルエン500 mlで2回抽出した。得られたトルエン溶液をシリカゲルショートカラムを通した後、溶媒を留去し粗生成物を得た。得られた個体をエタノールから再結晶することにより8.1 gの化合物(20)を得た。
MS (ESI-pos, KCl添加) m/z : 431, 432, 433 〔M+K〕+.

Figure 0004797440
実施例8(化合物15の合成)
50 ml−三つ口フラスコをアルゴンで置換した後、化合物(20)1.0 g (2.5mmol)をとり、20 mlの脱水ジエチルエーテルに溶解させ、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン1.2 ml (7.5mmol)を加え、-78 ℃に冷却した。sec-ブチルリチウム7.6 ml (0.99Mシクロヘキサン・ヘキサン溶液、7.5mmol)を滴下し、冷浴をはずし、室温にて5時間攪拌した後、-78 ℃に冷却した。この溶液に1,2-ジブロモ-1,1,2,2-テトラフルオロエタン1.1 ml(8.7mmol)を10 mlの脱水ジエチルエーテルに溶解した溶液を滴下した。攪拌後、冷浴をはずし、室温にて3時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液10 mlを加えて水相を100 mlのトルエンで2回抽出した。有機相を合わせ、シリカゲルでろ過した後に溶媒を留去することにより化合物(21)1.45 gを得た。
MS (ESI-pos, KCl添加) m/z : 589, 590, 591 〔M+K〕+.

Figure 0004797440
実施例9(化合物16の合成)
300 ml-三つ口フラスコを窒素で置換した後、化合物(14)3.5 g(16.9mmol)をとり、130 mlの脱水ジメチルホルムアミドに溶解させ、炭酸カリウム5.2 g(37.1mmol)、1,8−ジブロモオクタン4.6 g(16.9mmol)を加えた。バス温120 ℃で4時間攪拌した後放冷し、水500 mlを加えてトルエン500 mlで2回抽出した。得られたトルエン溶液をシリカゲルショートカラムを通した後、溶媒を留去し粗生成物を得た。エタノール及びn−ヘキサンで再結晶を行い2.1 gの化合物(22)を得た。
MS (ESI-pos, KCl添加) m/z : 349, 350 〔M+K〕+.

Figure 0004797440
実施例10(化合物23の合成)
50 ml-三つ口フラスコをアルゴンで置換した後、化合物(22)1.0 g(3.1mmol)をとり、20 mlの脱水ジエチルエーテルに溶解させ、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン1.4 ml(9.2mmol)を加え、-78 ℃に冷却した。sec-ブチルリチウム9.3 ml(0.99Mシクロヘキサン・ヘキサン溶液、9.2mmol)を滴下し、攪拌した後、冷浴をはずし室温にて6時間攪拌した後、-78 ℃に冷却した。この溶液に1,2-ジブロモ-1,1,2,2-テトラフルオロエタン1.3 ml(10.7mmol)を10 mlの脱水ジエチルエーテルに溶解した溶液を滴下した。5分攪拌後、冷浴をはずし、室温にて3時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液1加10 mlえて水相を100 mlのトルエンで2回抽出した。有機相を合わせ、シリカゲルでろ過した後に溶媒を留去することにより1.26 gの化合物(23)を得た。
1H-NMR(CD3OD, 300MHz)δ 7.46(4H, m), 4.35(4H, t), 1.95(4H, m), 1.70(4H, m), 1.58(4H, m).
MS (ESI-pos, KCl添加) m/z : 507, 508, 509 〔M+K〕+.

Figure 0004797440
実施例11(高分子化合物24の合成)
上記化合物(16)500mg(0.086mmol)と2,2‘−ビピリジル402mgを反応容器に仕込んだ後、反応系内をアルゴンガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)40mlを加えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0){Ni(COD)2}を708mg加え、室温で30分間攪拌した後、60℃で3.3時間反応した。なお、反応は、窒素ガス雰囲気中で行った。反応後、この溶液を冷却した後、メタノール30ml/イオン交換水30ml/25%アンモニア水5mlの混合溶液中にそそぎ込み、約2時間攪拌した。次に、生成した沈殿物を、ろ過することにより回収した。この沈殿物を減圧乾燥した後、トルエンに溶解した。この溶液を濾過し、不溶物を除去した後、この溶液を、アルミナを充填したカラムを通すことにより精製した。次にこの溶液を1規定塩酸、2.5%アンモニア水、イオン交換水で洗浄し、メタノール中にそそぎ込み、再沈して、生成した沈殿を回収した。この沈殿を減圧乾燥して、重合体(24)104mgを得た。
この重合体のポリスチレン換算数平均分子量は、4.5×103であり、ポリスチレン換算重量平均分子量は9.0×103であった。
実施例12(高分子化合物 25の合成)
上記化合物(23)500mg(0.0011mmol)、2,2‘−ビピリジル500mgとを反応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)40mlを加えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0){Ni(COD)2}を2.2g加え、室温で30分間攪拌した後、60℃で3.3時間反応した。なお、反応は、窒素ガス雰囲気中で行った。反応後、この溶液を冷却した後、メタノール30ml/イオン交換水30ml/25%アンモニア水5mlの混合溶液中にそそぎ込み、約2時間攪拌した。次に、生成した沈殿物を、ろ過することにより回収した。この沈殿物を減圧乾燥した後、トルエンに溶解した。この溶液を濾過し、不溶物を除去した後、この溶液を、アルミナを充填したカラムを通すことにより精製した。次にこの溶液を1規定塩酸、2.5%アンモニア水、イオン交換水で洗浄し、メタノール中にそそぎ込み、再沈して、生成した沈殿を回収した。この沈殿を減圧乾燥して、重合体(25)70mgを得た。
この重合体のポリスチレン換算数平均分子量は、1.0×103であり、ポリスチレン換算重量平均分子量は8.7×102であった。

Claims (5)

  1. 下記式(1−1
    Figure 0004797440
    [式中、A 1、A3およびA4はそれぞれ独立に酸素原子、硫黄原子または−NR11−を表し、Tは炭素数が6以上のアルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基を表し、アルキレン基、アルケニレン基およびアルキニレン基の飽和炭素原子は酸素原子、硫黄原子、窒素原子または珪素原子で置換されていてもよく、
    3、R4、R5およびR6はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、置換シリル基または1価の複素環基を表す。R3とR4、R4とR5、R5とR6は互いに連結して環を形成してもよく、R11はアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、置換シリル基または1価の複素環基を表す。]

    で示される化合物と有機リチウム化合物とを反応させて、式(1−3)または式(1−4)
    Figure 0004797440
    [式中、R 3、R4、R5、R6 1 、A 3 、A 4 およびTは前記と同じ意味を表し、R3とR4、R4とR5、R5とR6は互いに連結して環を形成してもよい。]

    で示されるリチウム化合物を製造し、該リチウム化合物と求電子剤とを反応させることを特徴とする下記式(2−1)
    Figure 0004797440
    [式中、X1およびX2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ホウ酸エステル基、−B(OH)2で示される基、ホルミル基、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、1価の複素環基、置換シリル基、置換ホスフィノ基または置換スタニル基を表す。
    ただし、X1とX2が同時に水素原子になることはない。R 3、R4、R5、R6 1 3 、A 4 およびTは、前記と同じ意味を表し、R3とR4、R4とR5、R5とR6は互いに連結して環を形成してもよい。]

    で示される芳香族化合物の製造方法。
  2. 式(2-1)においてX1およびX2がそれぞれ独立に、水素原子またはハロゲン原子である(ただし、X1とX2が同時に水素原子になることはない。)芳香族化合物の製造方法であって、求電子剤としてハロゲン化剤を用いることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 式(2-1)においてX1およびX2がそれぞれ独立に水素原子、−B(OH)2で示される基またはホウ酸エステル基である(ただし、X1とX2が同時に水素原子になることはない。)芳香族化合物の製造方法であって、求電子剤として、ホウ酸エステルまたはホウ酸エステルハロゲン化物を用いることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  4. 下記式(1−1)
    Figure 0004797440
    [式中、A 1 、A 3 およびA 4 はそれぞれ独立に酸素原子、硫黄原子または−NR 11 −を表し、Tは炭素数が6以上のアルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基を表し、アルキレン基、アルケニレン基およびアルキニレン基の飽和炭素原子は酸素原子、硫黄原子、窒素原子または珪素原子で置換されていてもよく、
    3 、R 4 、R 5 およびR 6 はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、置換シリル基または1価の複素環基を表す。R 3 とR 4 、R 4 とR 5 、R 5 とR 6 は互いに連結して環を形成してもよく、R 11 はアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、置換シリル基または1価の複素環基を表す。]
    で示される化合物。
  5. 下記式(2−1)
    Figure 0004797440
    [式中、X 1 およびX 2 は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ホウ酸エステル基、−B(OH) 2 で示される基、ホルミル基、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、1価の複素環基、置換シリル基、置換ホスフィノ基または置換スタニル基を表す。
    ただし、X 1 とX 2 が同時に水素原子になることはない。
    1 、A 3 およびA 4 はそれぞれ独立に酸素原子、硫黄原子または−NR 11 −を表し、Tは炭素数が6以上のアルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基を表し、アルキレン基、アルケニレン基およびアルキニレン基の飽和炭素原子は酸素原子、硫黄原子、窒素原子または珪素原子で置換されていてもよく、
    3 、R 4 、R 5 およびR 6 はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、置換シリル基または1価の複素環基を表す。R 3 とR 4 、R 4 とR 5 、R 5 とR 6 は互いに連結して環を形成してもよく、R 11 はアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、置換シリル基または1価の複素環基を表す。]
    で示される芳香族化合物。
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