JP4797434B2 - 酸素ポンプ素子とそれを用いた酸素供給装置 - Google Patents

酸素ポンプ素子とそれを用いた酸素供給装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4797434B2
JP4797434B2 JP2005138027A JP2005138027A JP4797434B2 JP 4797434 B2 JP4797434 B2 JP 4797434B2 JP 2005138027 A JP2005138027 A JP 2005138027A JP 2005138027 A JP2005138027 A JP 2005138027A JP 4797434 B2 JP4797434 B2 JP 4797434B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode film
solid electrolyte
pump element
oxygen pump
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005138027A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006315884A (ja
Inventor
浩直 沼本
邦弘 鶴田
章広 梅田
彪 長井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2005138027A priority Critical patent/JP4797434B2/ja
Publication of JP2006315884A publication Critical patent/JP2006315884A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4797434B2 publication Critical patent/JP4797434B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)

Description

本発明は、酸素イオン伝導性の固体電解質を用いた酸素ポンプ素子とそれを用いた酸素供給装置に関するものである。
従来、この種の酸素ポンプは複数枚の酸素イオン伝導性基板を同時に使用する場合、同じ面側の電極膜をリード線等で電気的に接続し、電源電圧を並列に印加するものであった(例えば、特許文献1参照)。
図6は特許文献1に記載された酸素ポンプの平面図であり、図7は酸素ポンプの断面図である。25枚の酸素イオン導電性基板1が図示され、支持部材2に固定されている。それぞれの電極膜3の周縁部からリード線4が引き出されて集結し、配線に同電位の状態で接続されている。配線からはリード線5が引き出され、電源の一方の極に接続されている。また裏面からは同様にして引き出されたリード6線が、電源のもう一方の極に接続されている。
国際公開第96/28589号パンフレット
しかしながら、前記従来の構成では、複数個の酸素イオン伝導性基板が並列に接続されているため、各リード線が集結したリード線には大きな電流が流れることになる。したがって、十分に太いリード線や電気抵抗の小さな特別なリード線を使う必要があるという課題を有していた。また、接続部やスイッチ部などの抵抗値が小さい部分でも発熱することがあった。さらに、例えば家庭での実使用を考慮した場合、数十ボルトの電圧よりも数十アンペアの電流の方が、電源回路の構成が複雑になり、高コストという課題もあった。
本発明は、前記従来の課題を解決するのもので、小電流型の酸素ポンプを提供するとともに、固体電解質を介して両側に存する空間部を十分にガスシールし、酸素ポンプ素子の急激な熱衝撃に対してもクラックあるいは剥離を生じることのない酸素ポンプ素子を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の酸素ポンプ素子は、1つの固体電解質には、正電極膜と負電極膜が複数に分割されて略コンデンサを構成するような対構造で配置され、前記正電極膜および前記負電極膜は前記固体電解質に貫通孔を配設し、前記正電極膜は、隣接する正電極膜の反対側に位置する前記負電極膜と貫通孔を介して導通させる導通構造とすることで電気的に直列回路となるように構成され、前記固体電解質の外周部は開口部を具備した金属箔部材にてガスシール構造となるように接合部を有して固定され、前記接合部は前記固体電解質表面上に配設された絶縁層を介して導電層によって前記金属箔部材に固定される構成としたものである。
これによって、固体電解質の外周部は絶縁層を介して導電層によって金属箔部材と固定されているので、固体電解質の表面上に配設された複数の正電極膜および負電極膜と金属箔部材との間の抵抗値は、固体電解質の最外周部までとなり、固体電解質の寸法を最大限有効に活用することができる。固体電解質の電極膜に電圧が印加された時、直列回路に構成されているので固体電解質に印加される電圧は目論見通りに所定の電圧へと積み上がることとなる。その結果酸素ポンプ素子を高電圧小電流化して動作させることが可能となる。また固体電解質は絶縁層を介して導電層によって金属箔部材と接合されているので、熱衝撃、熱歪に対しても十分な柔軟な構造を有している。
本発明の酸素ポンプ素子は、固体電解質の寸法を最大限有効に活用しながら、印加される電圧を所定の電圧まで積み上げることができ、高電圧小電流化して汎用的な電源で動作させることが可能となる。
第1の発明は、1つの固体電解質には、正電極膜と負電極膜が複数に分割されて略コンデンサを構成するような対構造で配置され、前記正電極膜および前記負電極膜は前記固体電解質に貫通孔を配設し、前記正電極膜は、隣接する正電極膜の反対側に位置する前記負電極膜と貫通孔を介して導通させる導通構造とすることで電気的に直列回路となるように構成され、前記固体電解質の外周部は開口部を具備した金属箔部材にてガスシール構造となるように接合部を有して固定され、前記接合部は前記固体電解質表面上に配設された絶縁層を介して導電層によって前記金属箔部材に固定される構成とすることにより、固体電解質の表面上に配設された複数の正電極膜および負電極膜と金属箔部材との間の抵抗値は、固体電解質の最外周部までとなり、固体電解質の寸法を最大限有効に活用することができる。複数の正電極膜および負電極膜が金属箔部材との間に固体電解質の十分な抵抗成分を有することで、固体電解質に印加される電圧を目論見通りに所定の電圧まで積み上げることができ、酸素ポンプ素子を高電圧小電流化して汎用的な電源で動作させることが可能となる。また固体電解質は絶縁層を介して導電層によって金属箔部材と接合されているので、熱衝撃、熱歪に対しても十分な柔軟な構造を有することとなる。
第2の発明は、特に、第1の発明の固体電解質に対して、貫通孔によって、正電極膜および負電極膜へ電圧を印加するリード部は同一面方向から取り出す構造とすることにより、結線回路を簡素化できるとともに、酸素イオン伝導に必要な電源回路を一方向にまとめて限定できるため装置のレイアウト構成が自由度を有することとなる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の貫通孔に対して、正電極膜と、隣接する正電極膜の反対側に位置する負電極膜とを導通構造する貫通孔が複数個配設されことにより、電極膜上での生じる電力損失を少なくできるので省電力化が図れるとともに、比較的大きな電流が分散して流れるため、固体電解質のクラックに対しても改善される。
第4の発明は、特に、第1〜第3の発明の固体電解質に対して、金属箔部材と固定されていない面に配置される正電極膜あるいは負電極膜は金属箔部材と固定されている面に配置される負電極膜あるいは正電極膜よりも外周方向へ広い面積を有することにより、熱伝導性に優れた電極膜を利用して固体電解質の外周方向への温度ムラを抑制することができ、その結果酸素ポンプ素子の様々な制御動作時における耐クラックにも対応可能となる。
第5の発明は、特に、第1〜第4の発明の金属箔部材に対して、複数の開口部を備え、前記開口部に固体電解質が配置され、複数の前記固体電解質が電気的に直列回路となるように構成されていることにより、固体電解質の寸法と正電極膜および負電極膜の各面積を最適化することで、高流量の酸素ポンプ素子を高電圧小電流にして提供することができる。熱衝撃からの固体電解質クラック発生に対してもそれらを勘案することで対応可能となる。
第6の発明は、特に、第1〜第5の発明の絶縁層に対して、ガラスセラミック層で構成することで、固体電解質との熱膨張係数を整合化させながら、固体電解質と導電層との間に十分な絶縁性を保持させることができる。
第7の発明は、特に、第1〜第5の発明の絶縁層に対して、ガラスセラミック層中に安定化されたZrO2粒子あるいはAl2O3粒子がフィラーとして分散し、構成することで、絶縁層の厚みを厚くすることができるとともにさらに絶縁性を良好とすることができる。また固体電解質とも密着性は少し低下するので、熱膨張係数が固体電解質と多少整合化していなくても、熱衝撃、熱歪に対する固体電解質への負荷も軽減させることができる。
第8の発明は、特に第6または7発明のガラスセラミック膜に対して、主体がSiO2―ZnO―CaO−BaO系、SiO2―ZnO―CaO−BaO系あるいはSiO2―Al2O3―CaO−BaO系でアルカリ土類金属の酸化物を15〜25wt%含有し、アルカリ金属の酸化物を2wt%以下含有する結晶化ガラスとすることにより、高い耐熱性を有しながら、固体電解質基板と熱膨張係数を整合化させることができるので熱歪を生じることなく、固体電解質基板と金属箔部材との間に必要な絶縁性を保持させることができる。
第9の発明は、特に、第1〜第8のいずれか一つの発明の貫通孔に対して、Pt成分を主体として導通構造を構成することにより、電極膜よりも融点の高い材料で貫通孔を導通できるので、製造プロセスの手順をスムーズに構成できる。
第10の発明は、特に、第1〜第9のいずれか一つの発明の導電層は貴金属成分を主体として構成されることにより、酸素ポンプを動作させる高温時には固体電解質と金属箔部材とを緩やかな接合状態に保つことができるため、固体電解質で発生した熱衝撃および熱歪に対して良化させることができ、金属箔部材から固体電解質が剥離するのを抑制できる。
第11の発明は、特に、第1〜第10のいずれか一つの発明の正電極膜と負電極膜に対して、固体電解質に直接接合する第一電極膜と、前記第一電極膜上に形成された第二電極膜とで構成され、固体電解質上に複合金属酸化物成分を主体とする膜を第一電極膜とし、貴金属成分を主体とする膜を第二電極膜として前記第一電極膜上に配設した構成とすることにより、第二電極膜は導電性の高い材料で構成されるので、ある程度の面積を有する電極部に対して等しい電位を印加することができた。また第一電極膜は固体電解質と第二電極膜の中間層として酸素を解離吸着する電極反応を高めることができるので酸素分子から酸素イオンへと変化するための良好な触媒作用を得ることができる。
第12の発明は、特に、第1〜第11の固体電解質に対して、ランタンガレートを使用することにより、ランタンガレートはランタンとガリウムを主成分としたペロブスカイト型複合金属酸化物であり、400℃以上で酸素イオン伝導性を有す。したがって酸素ポンプ素子の動作温度を600℃程度の比較的低温に保持することで十分な能力を得ることができるため、長期的にも酸素ポンプ素子の劣化を抑制できる。
第13の発明は、特に、第11または第12のいずれか一つの発明の第一電極膜の複合金属酸化物として、ペロブスカイト型構造を使用することにより、固体電解質と第二電極膜の中間層として酸素を解離吸着する電極反応を高めることができるので酸素ポンプ素子としての酸素イオン伝導性を向上させることができる。
第14の発明は、特に、第1〜第13のいずれか一つの発明の金属箔部材として、アルミニウムを含有したフェライト系ステンレスを使用することにより、高温酸化に対して優れた特性を有するようになり、800℃付近で長期使用に対して安定した特性を維持できる。
第15の発明は、特に、第1〜第14のいずれか一つの発明の酸素ポンプ素子と、前記酸素ポンプ素子に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段を制御する電圧制御手段と、前記酸素ポンプ素子を加熱する加熱手段と、前記酸素ポンプ素子の固体電解質温度を検知して前記加熱手段を制御する温度制御手段と、前記加熱手段および前記酸素ポンプ素子の熱拡散を防止する通気性の断熱手段と、前記酸素ポンプ素子を介して発生した酸素を空気と混合して所定酸素濃度の混合ガスにする混合手段とを備えた構成とすることにより、固体電解質の表面上に配設された複数の正電極膜および負電極膜と金属箔部材との間の抵抗値は、固体電解質の最外周部までとなり、固体電解質の寸法を最大限有効に活用することができる。複数の正電極膜および負電極膜が金属箔部材との間に十分な抵抗値を有することで、固体電解質に印加される電圧を所定の電圧まで積み上げることができ、酸素ポンプ素子を高電圧小電流化して汎用的な電源で動作させることが可能となる。また固体電解質は絶縁層を介して導電層によって金属箔部材と接合されているので、熱衝撃、熱歪に対しても十分な柔軟性を有している。また酸素ポンプ素子、区画手段、加熱手段が断熱材に覆われた簡素な構造とすることができるので酸素ポンプの小型化が可能となり、機器への実装を容易にすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における酸素ポンプ素子となる固体電解質の負電極膜方向からの構成図を示し、図2は、本発明の第1の実施の形態における酸素ポンプ素子となる固体電解質の正電極膜方向からの構成図を示し、図3は、本発明の第1の実施の形態における酸素ポンプ素子となる固体電解質のA−A部分における断面構成図を示すものである。
固体電解質7は置換型のランタンガレート(La0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.2)の焼結体を任意の厚さの平板状に成型したものであり、固体電解質7は4個の貫通孔8を有し、貫通孔8は製造プロセス後に十分な導通性を保持させるため、電極膜を形成する前に導電材で貫通孔8を塞いでいる。具体的にはPtペーストを使用した。貫通孔の大きさはφ0.3mmとした。
次に、固体電解質7の表面上に第一電極膜として、各4個の正電極膜9と負電極膜10が酸素イオン伝導性を発現するように形成されている。ここでは固体電解質7として寸法30×30mm、厚み130μmを想定して説明する。正電極膜9と負電極膜10には、導電性を有するペロブスカイト型複合酸化物を用いた。具体的には、Sm0.5Sr0.5CoO3を有機溶剤であるセルロース系ビヒクルと混合したペーストを、スクリーン印刷により印刷膜を形成し、乾燥後、1100℃にて3時間焼成することにより膜厚約15μmの多孔性を有した電極膜を形成した。
次に固体電解質7の正極側の外周部に幅2.5mmで絶縁膜となるガラスセラミック膜11を形成した。具体的にはガラスセラミック膜11にはSiO2―ZnO―CaO−BaO系でアルカリ土類金属の酸化物を20wt%含有し、アルカリ金属の酸化物を約1.0wt%含有する結晶化ガラスを使用した。結晶化ガラスは先ず1300℃にて溶解後、ロール冷却機にてカレット状態に加工され、その後さらにボールミル等にて所定の粒度に粉砕される。粉砕されたガラス粒子を印刷ペーストに加工して供した。結晶化ガラスの結晶化開始温度は約850℃であるため、スクリーン印刷を2回行った後、900℃で焼成するとある程度結晶化が進み、耐熱衝撃性に強いガラスセラミック膜が約20μm形成された。固体電解質であるランタンガレートの線熱膨張係数は11.5×10-6/℃であり、ガラスセラミック膜の線熱膨張係数も11.2×10-6/℃とほぼ等しい関係とした。
更に、正電極膜9と負電極膜10の表面上には、第二電極膜としてAu多孔性の正第二電極膜12、負第二電極膜13を積層した。この場合、Auペーストを使い、スクリーン印刷により印刷膜を形成し、乾燥後、800℃にて10分間焼成することにより膜厚約3μmの第二電極膜を形成した。1.5mm間隔で分散した正第二電極膜12、負第二電極膜13は貫通孔8を介して導通構造が保てるようにレイアウトされており、4番目と1番目とは抵抗値を大きくするため間隔2.0mmとした。また4番目の負電極膜は貫通孔を介してリード部を正電極側へと配置できるようにリード取り出し部14が構成されている。正第二電極膜12、負第二電極膜13は、正電極膜9と負電極膜10間に電圧を印加した時の電位に対して固体電解質の面分布ムラを改善できる。負第二電極膜13と正第二電極膜12を比較した場合、負第二電極膜13は正第二電極膜12よりも固体電解質の外周方向へ大きな面積を有することで、固体電解質で生じた熱をより外周部へと伝達して均熱化できる構成となっている。
図4は酸素ポンプ素子の概略構成図を示すものであり、図5は酸素ポンプ素子のB-B部分における断面構成図を示すものである。ここでは固体電解質7が8枚使用された酸素ポンプ素子について説明する。
個々の固体電解質は開口部を有した金属箔部材14と接合固定されて酸素ポンプ素子は構成される。金属箔部材15としてはFe−20Cr−5Al、12μmを使用した。金属箔部材15には、固体電解質の正第二電極膜12面が露出するように27×27mmの開口部が設けられている。固体電解質のガラスセラミック膜11は導電層16によって金属箔部材15と接合幅1.5mmで接合されている。正電極膜あるいは負電極膜と外周囲方向の金属箔部材15との抵抗成分は固体電解質7の外周部が幅2.5mmでガラスセラミック膜によって絶縁されているので、固体電解質7の最外周部となる。したがって接合幅1.5mmも含めて固体電解質7に電圧を印加した時に抵抗成分とでき、電圧の積み上げ時での漏れ電流を低減できる。個々の正負電極膜間の抵抗値は、電極膜と金属箔部材までの抵抗値と比較すると十分に小さく、おおよそ1000分の1程度となる。したがって電極膜からの金属箔部材への漏れ電流はほとんど無視することが可能である。
固体電解質の正第二電極膜から貫通孔8を介して負極側に配設されたリード取出し部14と隣に位置する固体電解質の負第二電極膜13とが結線されることで電気的に直列回路となっている。結線はφ0.1mmの金線17によって行った。図4において、個々の固体電解質の負第二電極膜には直列回路に電極膜を結線した場合の序列を番号付けしている。8枚の固体電解質を利用して合計32個の電極膜が直列回路にレイアウトされている。最終的には1番目となる固体電解質の正第二電極膜と結線されたリード部18と、36番目となる固体電解質のリード取り出し部14と結線されたリード部19から酸素ポンプ素子全体に電圧を印加する構成となる。
図6は上記酸素ポンプ素子を使用した酸素供給装置の概略断面構成図を示すものである。
8枚の固体電解質に対して空間区画手段となる一枚の金属箔部材14の周囲には、電気絶縁性のガス封止剤20で支持体21に固定されている。また、リード部18およびリード部19には、導線を介して電圧印加手段22が接続されており、電圧印加手段22には、電圧制御手段23が接続されている。加熱手段24を構成するヒータ25は、負電極側の表面に対向して配置され、固体電解質の温度を検知する手段261を有する温度制御手段26が、加熱手段24に信号を送っている。ここではヒータ25としてFe-20Cr-5Alからなるリボンヒータを使用した。
固体電解質の温度を検知する手段261は、温度センサーあるいは他の方法であってもよい。センサーの場合、固体電解質の近傍に配置されるかあるいは、任意の個所に配置してよい。温度制御手段26が検知する固体電解質の温度によって、温度制御手段26が、加熱手段24を構成するヒータ25の入力制御を行う。
ヒータ25が発生する熱の損失を抑制するための断熱部材が断熱手段27および断熱手段28である。ここでは、シリカとアルミナを主成分とする平板状に成型された断熱部材を用いた。断熱手段27には給気のために通気孔271が配設されている。通気孔271断熱部材の広い面積に空間部を設け、通気に伴う拡散抵抗によって均一に固体電解質10の負極側へ供給されるように設計した。
送風ポンプ29から外気は熱交換器301を具備した送風回路30の給気通路302を経て、通気孔271へと導かれ、最後に断熱手段27によって給気が受熱して固体電解質7の負極側へ至る。したがって冷たい外気が固体電解質7の負極側へ来ることはない。その後排気通路303を経て外部へと排出される。この時熱交換器301によって給気通路302を通過する空気は排気通路303を通過する空気から熱を得る。
酸素ポンプ素子が収納されている容器31の正極側には、通気口311を介して、ガスの混合手段33が連結されている。混合手段33は、ガス誘導管34と、被混合ガス導入管35と、ガス混合器36と、ガスポンプ37によって構成されている。
以上のように構成された酸素供給装置について、以下その動作、作用を説明する。図7には酸素供給装置を起動させて定常時に至る操作手順を示す。
温度制御手段26によってヒータ25に通電すると、断熱手段27および断熱手段28内の固体電解質の温度が上昇する。温度制御手段26は、固体電解質が動作するに必要な温度、約600℃となるよう、ヒータ25を制御しながら通電していく。但し、この温度が限定を受けるものではなく、固体電解質の特性に合わせて、任意の温度の動作も可能である。ここではヒータ25に200Wを入力して酸素ポンプ素子の起動を行った。その結果、約60secで600℃とすることができた。その後は酸素供給装置全体への熱拡散も考慮しながら、温度制御手段26で制御する。
固体電解質のイオン伝導可能な温度に達した時点で、正第二電極膜と負第二電極膜を介して個々の固体電解質に電圧を印加すると、負電極膜側の表面近傍の酸素が、電気化学反応によって負電極膜から固体電解質の内部を酸素イオンとして、正電極膜へと移動し、正電極膜側の表面から酸素分子として放出される。8枚の固体電解質からなる酸素ポンプ素子に19Vを印加することによって3.0Aの電流が流れる。その結果、酸素イオン伝導によって酸素ポンプ素子の正極側から酸素ガス約360ml/minを得ることが可能となる。
この時送風ポンプ29も起動させることで、所定量の外気が給気通路302を経て、通気孔271へと導かれ、最後に断熱手段27によって受熱しながら、固体電解質7の負極側へと給気される。ここでは2200ml/minの空気を供給した。酸素ポンプ素子が動作していると固体電解質7の負極側から正極側へと酸素が引き抜かれ、負極側が窒素リッチ状態に陥る。これを抑制するために窒素リッチ状態の空気は排気通路303を経て外部へと排出し、新たな空気を連続的に給気通路302から供給している。この時熱交換器301によって給気通路302を通過する空気は排気通路303を通過する空気から熱を得ることになる。熱交換器301による熱回収率はほぼ50%で設計した。ここでは熱交換用部材としてアルミニウムのフィンを使用した。
その後ヒータ25への入力を徐々に低減させていくとともに、酸素ポンプ素子の電流値3.0Aを維持させるように、印加する電圧を徐々に上昇させた。最終的には酸素ポンプ素子への印加電圧を30Vとして、加熱手段によるヒータ25への入力をゼロにすることができた。すなわち酸素イオン伝導によって生じた30V、3.0Aの90Wによって断熱部材内部は給排気に伴う熱ロスも含めて熱平衡となり、固体電解質を定常的に動作可能とさせることができた。
この時金属箔部材も600℃の雰囲気温度に加えて高温状態に曝されることになる。金属箔部材はアルミニウムを含有するフェライト系ステンレスを使用することで優れた耐酸化性を得ることができる。
正電極膜側の表面近傍は、発生した酸素ガスによって純酸素に近い状態となり、正電極側の表面から離れ、通気性を有する断熱手段28を通過することになる。したがって、空間を区画する手段となる金属箔部材15とガス封止剤20が、負電極膜側からのガスリークを防ぐ手段として有効に作用する。また固体電解質7と金属箔部材15とをガスシールする導電層16も負電極膜側からのガスリークを防ぐ手段として有効に作用する。
正電極側から放出される酸素ガスは、通気口311を通り、ガス混合手段33を構成するガス誘導管34と、被混合ガス導入管35と、ガス混合器36とによって被混合ガスと混合される。本実施例では、被混合ガスは大気である。生成される混合ガスは酸素富化ガスであり、その流量は、ガスポンプ37の吸引と排出速度によって決められる。
また、混合ガス中の酸素濃度は、混合ガス流量と、固体電解質を流れる酸素イオン量すなわちイオン電流の大きさによって決められる。
(実施の形態2)
図7は、本発明の第2の実施の形態における酸素ポンプ素子の負極側概略構成図を示し、図8は、本発明の第2の実施の形態における酸素ポンプ素子の正極側概略構成図を示すものである。概略の構成は実施の形態1と重複しているので異なる部分について説明を加える。固体電解質38の表面上に形成する第一電極膜および第二電極膜の構成は同じである。
ここでは各4個の正電極膜と負電極膜とを分散し、固体電解質38の各電極膜には3個の貫通孔39が設けられ、4分割された正第二電極膜40と負第二電極膜41とは電気的に直列回路となるように構成されている。固体電解質38を直列回路に結線した電位序列を番号付けしている。また4番目の負電極膜は貫通孔を介してリード部を正電極側へと配置できるようにリード取り出し部42が設けられている。
ここでは固体電解質38の正極側の外周部に幅2.5mmで絶縁膜となるガラスセラミック膜43として、実施例1で使用したガラスセラミック用の印刷ペーストに3wt%イットリア安定化ZrO2を5wt%添加したものを使用した。ガラスセラミックの結晶化開始温度は約850℃であるため、900℃で焼成するとある程度結晶化が進むがイットリア安定化ZrO2は変化しないので、ガラスセラミック膜中にZrO2粒子がフィラーとして分散した状態となる。固体電解質であるランタンガレートの線熱膨張係数は11.5×10-6/℃であり、ZrO2を分散したガラスセラミック膜の線熱膨張係数も11.3×10-6/℃とほぼ等しい関係とした。
本実施の形態での固体電解質を使用して金属箔部材と接合させることで酸素ポンプ素子を構成、その後酸素供給装置とした。その結果電流値として5Aまで流して動作させても固体電解質にクラックを生じることはなかった。したがって負第二電極膜41から正第二電極膜40への電流通路を分散して多く配設することで、固体電解質での温度ムラを軽減することができたと考える。
本実施の形態では各電極膜に3個の貫通孔を設けたが、最適な貫通孔の数は電極膜の寸法を勘案して、固体電解質の機械的強度に影響がない程度にすることが重要である。したがって130μmの固体電解質では貫通孔の間隔を3mm以上にすることが望ましいと考える。
(実施の形態3)
図9は、本発明の第3の実施の形態における酸素ポンプ素子の正極側概略構成図を示し、図10は、本発明の第3の実施の形態における酸素ポンプ素子の負極側概略構成図を示すものである。概略の構成は実施の形態1と重複しているので異なる部分について説明を加える。固体電解質44の表面上に形成する第一電極膜および第二電極膜の構成は同じである。
ここでは各4個の正電極膜と負電極膜とを分散し、固体電解質44の各電極膜には4個の貫通孔45が設けられ、4分割された正第二電極膜46と負第二電極膜47とは電気的に直列回路となるように構成されている。隣り合う正電極膜あるいは負電極膜の間隔は1mmとした。固体電解質44を直列回路に結線した電位序列を番号付けしている。また4番目の負電極膜は貫通孔を介してリード部を正電極側へと配置できるようにリード取り出し部48が設けられている。
ここでは固体電解質44の正極側の外周部に幅2.5mmで絶縁膜となるガラスセラミック膜49として、SiO2―Al2O3―CaO−BaO系でアルカリ土類金属の酸化物を18wt%含有し、アルカリ金属の酸化物を0.7wt%含有する結晶化ガラスを使用した。さらにガラスセラミック用の印刷ペーストに平均粒径 0.8μmのAl2O3を5wt%添加したものを使用した。ガラスセラミックの結晶化開始温度は約830℃であるため、880℃で焼成するとある程度結晶化が進むがAl2O3は変化しないので、ガラスセラミック膜中にAl2O3粒子が分散した状態となる。固体電解質であるランタンガレートの線熱膨張係数は11.5×10-6/℃であり、Al2O3を分散したガラスセラミック膜の線熱膨張係数も11.4×10-6/℃とほぼ等しい関係とした。
正第二電極膜46と負第二電極膜47とを比較した場合、正第二電極膜46は負第二電極膜47よりも固体電解質の外周方向へ大きな面積を有することで、固体電解質で生じた熱をより外周部へと伝達して均熱化できる構成となっている。
本実施の形態では、固体電解質44に対して絶縁膜となるガラスセラミック膜48が負電極側に配置しているので正第二電極膜46を固体電解質の外周方向へ大きな面積を有する構成とした。実施の形態1では固体電解質7に対して絶縁膜となるガラスセラミック膜11が正電極側に配置しているので負第二電極膜13を固体電解質の外周方向へ大きな面積を有する構成としている。すなわち金属箔部材と固定されない面に配置させる電極膜を反対側の電極膜よりも外周方向へ広い面積を有する構成することで、固体電解質で生じた熱に対する有効な均熱化が図れた。
本実施の形態のように電極膜が長方形の場合には貫通孔を一箇所にすると電極膜表面で生じる電力損失がかなり大きくなるとともに、高電流を流した場合には固体電解質のクラックを抑制することが困難であった。したがって負電極膜から正電極膜へと固体電解質の一箇所を電流が通過するよりも数箇所の貫通孔を分散して通過するほうが、固体電解質のクラックに対して圧倒的に有利であることがわかった。
実施の形態では、固体電解質の貫通孔をPtペーストで塞ぎ、第一電極膜および第二電極膜を形成したが、これに限定されるものではない。ダミーとなる材料を充填しておき、最終プロセスでAuなどの導電材料を使用して電極膜の導通状態を形成することもできる。しかしスクリーン印刷の都合上貫通孔は印刷時に塞いでおくことが必要となるので、第一電極膜の熱処理温度よりも高い耐熱性を有する導電材料で印刷前に処理しておくほうが、製造プロセスとしてはスムーズに進めることができた。
実施の形態では、ガラスセラミック膜として、SiO2―ZnO―CaO−BaO系、SiO2―Al2O3―CaO−BaO系を使用したがこれらに限定されるものではない。他にSiO2―B2O3―MgO−BaO系を使用することもできる。しかし固体電解質と熱膨張係数を整合化させるためには、アルカリ土類金属の酸化物を15〜25wt%含有し、アルカリ金属の酸化物を2wt%以下含有する結晶化ガラスであることが必要であった。アルカリ金属の酸化物含有率を抑えることでガラスの特性は高温化し、アルカリ土類金属の酸化物を15〜25wt%とすることで結晶化開始温度は750〜850℃とすることができた。またガラスセラミック膜中に熱膨張係数の大きなZrO2あるいはAl2O3のサブミクロン微粒子を分散させることでガラスセラミック膜の絶縁耐圧はさらに高まるとともに固体電解質との密着性は低下するので、固体電解質とガラスセラミック膜との熱膨張係数に1×10-6/℃程度の差であれば問題なかった。
実施の形態では、固体電解質としてランタンガレートを使用したがこれに限定させるものではなく、イットリウムドープ型のジルコニア(YSZ)、サマリウムト゛ープ型のセリア(SDC)などであっても良い。YSZはランタンガレートに近い線熱膨張係数を有しているが、SDCの場合にはSDCに近い線熱膨張係数のガラスセラミック膜を選択する必要がある。但し現状ではランタンガレート系の材料が酸素イオン伝導体として動作温度が低いので材料の耐久性を鑑みた場合、もっとも好ましい材料といえる。
また実施の形態では、第一電極膜の複合金属酸化物としてSm0.5Sr0.5CoO3を使用したがこれに限定されるものではない。しかしペロブスカイト型構造を有する複合金属酸化物は酸素分子との電極反応性が高く、かつそれ自体が導電性を有するので優れた酸素イオン伝導性を実現することができる。特に、ペロブスカイト型複合酸化物の中でもAサイトにランタン、サマリウムの少なくとも1種と、Bサイトにコバルト、鉄、マンガンの少なくとも1種で構成されるもの、また、Aサイトの一部をストロンチウムで置換したものが優れた導電性と高い酸素分子の電極反応性を有していた。
また実施の形態では、金属箔部材としてFe−20Cr−5Alの材料を使用したがこれに限定させるものではなく、高温酸化に対して耐久性を有する材料であれば他の金属箔材料を使用することができる。しかし現状ではアルミニウムを含有したフェライト系ステンレスが高温酸化に対して優れた特性を有していた。さらに耐高温酸化性を向上させる目的で希土類金属を添加することも可能である。また厚み12μmを使用したが金属箔部材としては5〜20μmが好ましいと考えられる。すなわち固体電解質で発生した熱を外周部方向へと伝熱拡散させないためには厚みが薄いほど好ましい。しかし5μm以下になると製造時でのハンドリングが悪くなるためである。さらに金属箔部材に対して、絶縁保護膜となるTiO膜を液相析出法で形成したものを使用してもよい。その他にZrO膜、Al膜が使用できる。これらは金属箔を処理する水溶液中に浸漬することによって薄い酸化被膜を短時間で形成させることができ、酸素ポンプ素子を動作させる高温雰囲気下でも十分な絶縁性を保持させることができた。絶縁保護膜は非常に薄い膜なので、金属箔部材の柔軟性を損なうことなく、固体電解質が金属箔部材から剥離するのを抑制できた。
また実施の形態では、導電層としてAu系を使用したがこれに限定させるものではない。抵抗値の小さな耐熱性を有する材料であればよく、他にもAg系、AgPd系のものが使用できる。貴金属成分を主体として構成することによって金属箔部材に対して固体電解質を柔軟にガスシール構造で固定させることができた。
また実施の形態では、第二電極膜、導電膜としてAu系を使用したがこれに限定させるものではなく、抵抗値の小さな耐熱性を有する材料であれば他にもAg系、AgPd系のものが使用できる。
また本実施の形態では、固体電解質表面上の正電極膜と負電極膜にさらに第二電極膜を配置した場合について説明したが、第二電極膜を配置しない構造についても適用できる。たとえば固体電解質表面上に形成される電極膜の寸法が5×5mmであれば、流す電流値も0.5A程度となり、電極膜上で生ずる電位ムラもそれ程大きくないので第二電極膜は必要とならない。
以上のように、本発明にかかる酸素ポンプ素子および酸素供給装置は、長期間に渡って安定した良好な電気電流特性が得られるため、酸素を利用する空気清浄機や空調機器あるいは健康促進機器、健康増進機器など広範な用途に適用できる。
本発明の第1の実施の形態における酸素ポンプ素子となる固体電解質の負電極膜方向からの構成図 本発明の第1の実施の形態における酸素ポンプ素子となる固体電解質の正電極膜方向からの構成図 図1のA−A部分における断面構成図 本発明の第1の実施の形態における酸素ポンプ素子の概略構成図 図4のB−B部分における断面構成図 本発明の第1の実施の形態における酸素供給装置の概略断面構成図 本発明の第2の実施の形態における酸素ポンプ素子の正極側の概略構成図 本発明の第2の実施の形態における酸素ポンプ素子の負極側の概略構成図 本発明の第3の実施の形態における酸素ポンプ素子の正極側の概略構成図 本発明の第3の実施の形態における酸素ポンプ素子の負極側の概略構成図 従来の特許文献1参照による酸素ポンプの平面図 従来の特許文献1参照による酸素ポンプの断面図
符号の説明
7、34、43 固体電解質
8 貫通孔
9 正電極膜
10 負電極膜
11 ガラスセラミック膜
12、36、45 正第二電極膜
13、36、45 負第二電極膜
14 リード取り出し部
15、35、44 金属箔部材
16、39、48 導電層
17、40、49 金線
18、19、41、42、50、51 リード部
22 電圧印加手段
23 電圧制御手段
24 加熱手段
26 温度制御手段
27、28 断熱手段
33 混合手段

Claims (15)

  1. 1つの固体電解質には、正電極膜と負電極膜が複数に分割されて略コンデンサを構成するような対構造で配置され、前記正電極膜および前記負電極膜は前記固体電解質に貫通孔を配設し、前記正電極膜は、隣接する正電極膜の反対側に位置する前記負電極膜と貫通孔を介して導通させる導通構造とすることで電気的に直列回路となるように構成され、前記固体電解質の外周部は開口部を具備した金属箔部材にて、ガスシール構造となるように接合部を有して固定され、前記接合部は前記固体電解質表面上に配設された絶縁膜を介して導電層によって前記金属箔部材に固定される構成であることを特徴とする酸素ポンプ素子。
  2. 固体電解質に配設された貫通孔によって、正電極膜および負電極膜へと電圧を印加するリード部は前記固体電解質の同一面方向から取り出す構造を有していることを特徴とする請求項1に記載の酸素ポンプ素子。
  3. 正電極膜と、隣接する正電極膜の反対側に位置する負電極膜とを導通構造する貫通孔が複数個配設されていることを特徴とする請求項1また2に記載の酸素ポンプ素子。
  4. 固体電解質に対して、金属箔部材と固定されていない面に配置される正電極膜あるいは負電極膜は金属箔部材と固定されている面に配置される負電極膜あるいは正電極膜よりも外周方向へ広い面積を有していることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の酸素ポンプ素子。
  5. 金属箔部材は複数の開口部を備え、前記開口部に固体電解質が配置され、複数の前記固体電解質が電気的に直列回路となるように構成されていることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の酸素ポンプ素子。
  6. 絶縁膜はガラスセラミック膜で構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の酸素ポンプ素子。
  7. 絶縁膜はガラスセラミック膜中に安定化されたZrO2粒子あるいはAl2O3粒子がフィラーとして分散し、構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記
    載の酸素ポンプ素子。
  8. ガラスセラミック膜の主体がSiO2―ZnO―CaO−BaO系、SiO2−B2O3−MgO−BaO系またはSiO2―Al2O3―CaO−BaO系でアルカリ土類金属の酸化物を15〜25wt%含有し、アルカリ金属の酸化物を2wt%以下含有する結晶化ガラスであることを特徴とする請求項6または7に記載の酸素ポンプ素子。
  9. 貫通孔はPt成分を主体として導通構造を構成することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の酸素ポンプ素子。
  10. 導電層は貴金属成分を主体として構成されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の酸素ポンプ素子。
  11. 正電極膜と負電極膜は固体電解質に直接接合する第一電極膜と、前記第一電極膜上に形成された第二電極膜とで構成され、前記固体電解質上に複合金属酸化物成分を主体とする膜を前記第一電極膜とし、貴金属成分を主体とする膜を前記第二電極膜として前記第一電極膜上に配設したことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の酸素ポンプ素子。
  12. 固体電解質がランタンガレートであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の酸素ポンプ素子。
  13. 第一電極膜の複合金属酸化物がペロブスカイト型構造であることを特徴とする請求項11または12に記載の酸素ポンプ素子。
  14. 金属箔部材がアルミニウムを含有したフェライト系ステンレスであることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の酸素ポンプ素子。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の酸素ポンプ素子と、前記酸素ポンプ素子に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段を制御する電圧制御手段と、前記酸素ポンプ素子を加熱する加熱手段と、前記酸素ポンプ素子の温度を検知して前記加熱手段を制御する温度制御手段と、前記加熱手段および前記酸素ポンプ素子の熱拡散を防止する断熱手段と、前記酸素ポンプ素子を介して発生した酸素を空気と混合して所定酸素濃度の混合ガスにする混合手段とを備えたことを特徴とする酸素供給装置。
JP2005138027A 2005-05-11 2005-05-11 酸素ポンプ素子とそれを用いた酸素供給装置 Expired - Fee Related JP4797434B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005138027A JP4797434B2 (ja) 2005-05-11 2005-05-11 酸素ポンプ素子とそれを用いた酸素供給装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005138027A JP4797434B2 (ja) 2005-05-11 2005-05-11 酸素ポンプ素子とそれを用いた酸素供給装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006315884A JP2006315884A (ja) 2006-11-24
JP4797434B2 true JP4797434B2 (ja) 2011-10-19

Family

ID=37536880

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005138027A Expired - Fee Related JP4797434B2 (ja) 2005-05-11 2005-05-11 酸素ポンプ素子とそれを用いた酸素供給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4797434B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6435442B1 (ja) 2017-04-10 2018-12-05 三井金属鉱業株式会社 固体電解質集積素子、固体電解質集積素子の製造方法、及び、固体電解質素子

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63502040A (ja) * 1985-10-28 1988-08-11 カリフオルニア インステイテユ−ト オブ テクノロジ− 円板状の固体電解質を用いた酸素の分離又はポンプ輸送の方法及び装置
JP3985684B2 (ja) * 2003-01-30 2007-10-03 松下電器産業株式会社 酸素ポンプ素子及び該素子を搭載した酸素ポンプ装置
JP2005089816A (ja) * 2003-09-17 2005-04-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd 酸素ポンプ
JP2005089234A (ja) * 2003-09-17 2005-04-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd 酸素ポンプ
JP2006068721A (ja) * 2004-08-04 2006-03-16 Mitsubishi Materials Corp 酸素富化器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006315884A (ja) 2006-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2389110C2 (ru) Структура уплотненного узла соединения для электрохимического устройства
JP4718959B2 (ja) 横縞型燃料電池セル
WO2004088783A1 (ja) 固体酸化物形燃料電池モジュールの作製方法
JP4797434B2 (ja) 酸素ポンプ素子とそれを用いた酸素供給装置
JP2008053045A (ja) 固体電解質形燃料電池及びその製造方法
JP5920880B2 (ja) 積層型固体酸化物形燃料電池の実装構造
JP2010003623A (ja) 固体酸化物形燃料電池スタック及び接着用材料
JP2006069828A (ja) 酸素ポンプ素子及びこれを有する酸素供給装置
JP3985684B2 (ja) 酸素ポンプ素子及び該素子を搭載した酸素ポンプ装置
JP2002203580A (ja) 燃料電池用単セル及び固体電解質型燃料電池
JP2007021322A (ja) 酸素ポンプ素子とそれを用いた酸素供給装置
JP4690755B2 (ja) 横縞形燃料電池セル、セルスタック、および、燃料電池
JP2007119285A (ja) 酸素供給装置
JP2004269295A (ja) 酸素ポンプ素子および該素子を搭載した酸素ポンプ装置
JP2008120637A (ja) 酸素供給装置
JP2007270169A (ja) 酸素ポンプ素子およびそれを用いた酸素供給装置
JP2004232019A5 (ja)
JP2005315608A (ja) 酸素ポンプ素子及びこれを有する酸素供給装置
JP2004269295A5 (ja)
JP2009238506A (ja) 電気化学セル
JP2006258624A (ja) 酸素供給装置の制御方法
US6905581B2 (en) Oxygen permeable electrode system
JP2007212280A (ja) 酸素ポンプ素子の製造方法
JP2007022833A (ja) 酸素供給装置
JP2006136812A (ja) 酸素ポンプ素子とそれを用いた酸素供給装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080408

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20080513

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20091126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101102

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110705

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110718

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140812

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140812

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees