JP4796005B2 - ワイパ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ワイパアームの先端側を払拭面側に付勢する付勢部材を備えたワイパ装置に関するものである。
車両用ワイパのワイパアームは、払拭面を払拭するワイパブレードをその払拭面側に押圧させるべく、アームの先端側を払拭面側に付勢する付勢部材が備えられている。詳しくは、ワイパアームは、ワイパモータの駆動力にて回動されるピボット軸に固定するためのアームヘッドと、基端がアームヘッドに回動可能に連結され払拭面側が開口する断面コ字状のアーム部材(リテーナ)とを有し、そのコ字状部分にコイルバネが収容されて構成されている。コイルバネは、アーム部材とアームヘッドとにそれぞれ係止され、該バネの例えば引っ張り力を利用してアーム部材の先端側を払拭面側に付勢するものである。
ところで、近年のワイパアーム(ワイパ)には、意匠性向上、走行風の影響低減、及び、運転視界の妨げ防止等の目的で更なる薄型化(高さ方向の小型化)が要求されている。例えば特許文献1にて開示されているワイパにおいては、一般的な巻回形状が円形状のコイルバネを扁平四角形状に変更し、その短手方向をワイパアームの高さ方向としてアーム部材のコ字状部分に収容して、ワイパアームの薄型化を図っている。また、例えば特許文献2にて開示されているワイパにおいては、そのコイルバネを板バネに変更して、ワイパアームの薄型化を図っている。
欧州特許第1125806号明細書 実開平2−106958号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2のいずれの場合も、コイルバネや板バネといった付勢部材を収容するアーム部材のコ字状部分が、その付勢部材を収容するだけの大きさ(厚さ)で少なくとも形成する必要があることから、デザインの自由度が著しく制約されてしまう。そのため、近年の意匠性の高い車両への搭載に合わせた意匠性の高い形状をワイパアームに反映させるのが困難であり、また走行風を利用してワイパを払拭面に押圧させる空気力学的効果を奏する形状を反映させることも困難であった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ワイパアームの先端側を払拭面側に付勢するための付勢部材の配置を適正化し、ワイパアームの形状の自由度を向上させることができるワイパ装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車体に取り付けられるピボットホルダに回動可能に支持されたピボット軸には、揺動部材が固定されるとともに該ピボット軸の先端にワイパアームが連結され、該ワイパアームが前記揺動部材及び前記ピボット軸と一体的に回動されるワイパ装置であって、前記ワイパアームは、先端側が払拭面に対して接離するように基端部が前記ピボット軸の先端に回動可能に連結され、前記ワイパアームは、前記ピボット軸に連結されるベース部材と、該ベース部材に取り付けられる長尺のアーム部材とで構成され、前記ベース部材には、前記ワイパアームを主として払拭面側に付勢するためのバネよりなる付勢部材の一方が直接又は間接的に係止され、前記付勢部材が、前記ベース部材と前記揺動部材とに直接又は間接的に係止されたことをその要旨とする。
この発明では、ワイパアームの先端側が払拭面に対して接離するようにそのワイパアームの基端部がピボット軸の先端に回動可能に連結され、そのピボット軸には揺動部材が固定されている。そして、バネよりなる付勢部材がベース部材と揺動部材とに直接又は間接的に係止されて、両部材間にその付勢力が作用するように取り付けられる。つまり、このように付勢部材をワイパアームの外に配置してワイパアーム、揺動部材及びピボット軸と一体的に移動しつつ、ワイパアームを主として払拭面側に付勢することができる。これにより、ワイパアームにおける付勢部材の収容を考慮しなくて済むため、ワイパアームの形状を比較的自由に設定可能となる。
この発明では、ワイパアームは、ピボット軸に連結されるとともに付勢部材の一方が係止されるベース部材と、ベース部材に取り付けられる長尺のアーム部材とで構成される。つまり、ピボット軸への連結と付勢部材との係止とはベース部材に対してのみ考慮すればよく、アーム部材ではそれらを考慮する必要もなくなるため、形状の自由度がより高いものとなる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載のワイパ装置において、前記アーム部材は、前記ベース部材に対して着脱可能に取り付けられたことをその要旨とする。
この発明では、アーム部材はベース部材に対して着脱可能に取り付けられるため、アーム部材の交換等が容易で安価に行うことが可能となる。
請求項に記載の発明は、請求項又はに記載のワイパ装置において、前記ベース部材は、前記ピボット軸と平行な固定軸を有し、前記アーム部材は、前記固定軸周りに位置調整可能にその固定軸に対して取り付けられたことをその要旨とする。
この発明では、ベース部材はピボット軸と平行な固定軸を有し、アーム部材はその固定軸周りに位置調整可能にその固定軸に対して取り付けられる。これにより、アーム部材を所望位置に容易かつ確実に取り付けることが可能となる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載のワイパ装置において、前記付勢部材の付勢力が、前記ベース部材の両側若しくは幅方向中央に作用するように構成されたことをその要旨とする。
この発明では、付勢部材の付勢力が、ベース部材の両側若しくは幅方向中央に作用するように構成されるため、ワイパアームを付勢するのに必要な付勢力をバランスよく付与できる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載のワイパ装置において、前記ベース部材又は前記揺動部材と前記付勢部材との間に介在し、前記付勢部材の付勢力を前記ベース部材又は前記揺動部材に間接的に伝達する伝達部材を用いて構成されたことをその要旨とする。
この発明では、ベース部材又は揺動部材と付勢部材との間に介在され、付勢部材の付勢力をベース部材又は揺動部材に間接的に伝達する伝達部材が用いられる。つまり、付勢部材は、ワイパアーム、揺動部材及びピボット軸と一体的に移動することから比較的大きな占有スペースを必要とするために周囲の部材への干渉を懸念する必要があるが、伝達部材の構成を工夫することにより付勢部材の配置の自由度が高くなるため周囲の部材への干渉を回避でき、ワイパ装置の車両への搭載性が向上する。
請求項に記載の発明は、車体に取り付けられるピボットホルダに回動可能に支持されたピボット軸には、揺動部材が固定されるとともに該ピボット軸の先端にワイパアームが連結され、該ワイパアームが前記揺動部材及び前記ピボット軸と一体的に回動されるワイパ装置であって、前記ワイパアームは、先端側が払拭面に対して接離するように基端部が前記ピボット軸の先端に回動可能に連結され、前記ワイパアームを主として払拭面側に付勢するためのバネよりなる付勢部材が、前記ワイパアームと前記揺動部材とに直接又は間接的に係止され、前記ワイパアーム又は前記揺動部材と前記付勢部材との間に介在し、前記付勢部材の付勢力を前記ワイパアーム又は前記揺動部材に間接的に伝達する伝達部材を用いて構成され、前記伝達部材は、前記ワイパアームの両側に対で配置されその両側で前記ワイパアームに連結されたことをその要旨とする。
この発明では、ワイパアームの先端側が払拭面に対して接離するようにそのワイパアームの基端部がピボット軸の先端に回動可能に連結され、そのピボット軸には揺動部材が固定されている。そして、バネよりなる付勢部材がワイパアームと揺動部材とに直接又は間接的に係止されて、両部材間にその付勢力が作用するように取り付けられる。つまり、このように付勢部材をワイパアームの外に配置してワイパアーム、揺動部材及びピボット軸と一体的に移動しつつ、ワイパアームを主として払拭面側に付勢することができる。これにより、ワイパアームにおける付勢部材の収容を考慮しなくて済むため、ワイパアームの形状を比較的自由に設定可能となる。
また、ワイパアーム又は揺動部材と付勢部材との間に介在され、付勢部材の付勢力をワイパアーム又は揺動部材に間接的に伝達する伝達部材が用いられる。つまり、付勢部材は、ワイパアーム、揺動部材及びピボット軸と一体的に移動することから比較的大きな占有スペースを必要とするために周囲の部材への干渉を懸念する必要があるが、伝達部材の構成を工夫することにより付勢部材の配置の自由度が高くなるため周囲の部材への干渉を回避でき、ワイパ装置の車両への搭載性が向上する。
また、伝達部材はワイパアームの両側に対で配置されその両側で該アームに連結されるため、ワイパアームを付勢するのに必要な付勢力を伝達部材を介してバランスよく付与できる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載のワイパ装置において、前記付勢部材は、1個であることをその要旨とする。
この発明では、1個の付勢部材としつつその付勢力を伝達する伝達部材がワイパアームの両側で連結されるため、ワイパアームを付勢するのに必要な付勢力をバランスよく付与しながら、部品点数を少なく構成できる。
請求項に記載の発明は、請求項5又は6に記載のワイパ装置において、前記伝達部材は、前記ワイパアームの幅方向中央に連結されたことをその要旨とする。
この発明では、伝達部材はワイパアームの幅方向中央に連結されるため、ワイパアームを付勢するのに必要な付勢力を伝達部材を介してバランスよく付与できる。
請求項に記載の発明は、車体に取り付けられるピボットホルダに回動可能に支持されたピボット軸には、揺動部材が固定されるとともに該ピボット軸の先端にワイパアームが連結され、該ワイパアームが前記揺動部材及び前記ピボット軸と一体的に回動されるワイパ装置であって、前記ワイパアームは、先端側が払拭面に対して接離するように基端部が前記ピボット軸の先端に回動可能に連結され、前記ワイパアームを主として払拭面側に付勢するためのバネよりなる付勢部材が、前記ワイパアームと前記揺動部材とに直接又は間接的に係止され、前記付勢部材は、前記ワイパアームの両側に対で配置されその両側で前記ワイパアームに係止され、前記付勢部材の付勢力が、前記ワイパアームの両側に作用するように構成されたことをその要旨とする。
この発明では、ワイパアームの先端側が払拭面に対して接離するようにそのワイパアームの基端部がピボット軸の先端に回動可能に連結され、そのピボット軸には揺動部材が固定されている。そして、バネよりなる付勢部材がワイパアームと揺動部材とに直接又は間接的に係止されて、両部材間にその付勢力が作用するように取り付けられる。つまり、このように付勢部材をワイパアームの外に配置してワイパアーム、揺動部材及びピボット軸と一体的に移動しつつ、ワイパアームを主として払拭面側に付勢することができる。これにより、ワイパアームにおける付勢部材の収容を考慮しなくて済むため、ワイパアームの形状を比較的自由に設定可能となる。
また、付勢部材はワイパアームの両側に対で配置されその両側で該アームに係止されるため、ワイパアームを付勢するのに必要な付勢力をバランスよく付与できる。また、付勢部材が対となることから必要な付勢力を各付勢部材それぞれで分担できるため、個々の付勢部材にコイルバネを用いるとその線径を細く外径を小型に構成できる等、ワイパ装置の小型化に貢献できる。
また、付勢部材の付勢力が、ワイパアームの両側に作用するように構成されるため、ワイパアームを付勢するのに必要な付勢力をバランスよく付与できる。
請求項1に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載のワイパ装置において、前記揺動部材は、平板状に形成されその平面方向が前記ピボット軸の軸直交方向に沿うように設けられるものであり、前記付勢部材は、前記揺動部材の平面方向に沿うように配置されたことをその要旨とする。
この発明では、平板状の揺動部材はその平面方向がピボット軸の軸直交方向に沿うように設けられ、付勢部材は揺動部材の平面方向に沿うように配置される。つまり、付勢部材は、ワイパアーム、揺動部材及びピボット軸と一体的に移動することから比較的大きな占有スペースを必要とするが、揺動部材の平面方向に沿わせて配置することによりピボットホルダ周囲の部材への干渉を回避でき、ワイパ装置の車両への搭載性が向上する。
請求項1に記載の発明は、請求項1〜1のいずれか1項に記載のワイパ装置において、前記ピボット軸に対する前記ワイパアームの回動に伴って、前記付勢部材の付勢力が前記ワイパアームの払拭面側への付勢と前記ワイパアームの起立側への付勢とのいずれかに切り替わるように構成されたことをその要旨とする。
この発明では、ピボット軸に対するワイパアームの回動に伴って、付勢部材の付勢力がワイパアームの払拭面側への付勢とワイパアームの起立側への付勢とのいずれかに切り替わる。つまり、ワイパアームの払拭面側への付勢とワイパアームの起立側への付勢とを1種類の付勢部材で付勢することで、ワイパアームを払拭姿勢と起立姿勢とに択一的に姿勢保持させる所謂ロックバックが可能な構成の簡素化に貢献できる。
本発明によれば、ワイパアームの先端側を払拭面側に付勢するための付勢部材の配置を適正化し、ワイパアームの形状の自由度を向上させることができるワイパ装置を提供することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面に従って説明する。
図1(a)(b)は、本実施形態のワイパ装置10aを示す。本実施形態のワイパ装置10aは、車両のウインドガラス表面(払拭面)を払拭するワイパ装置である。
車体に取り付けられる円筒状のピボットホルダ11には、ピボット軸12が挿通されて回動可能に支持されている。ピボット軸12の基端(下端)には、平板状をなす揺動レバー13の基端が固定されている。揺動レバー13は、その平面方向がピボット軸12の軸直交方向に沿うように設けられている。揺動レバー13の先端は、リンク機構(図示略)を構成するリンクが連結され、ワイパモータ(図示略)によるリンク機構の作動により、揺動レバー13が所定角度で揺動し、これに伴いピボット軸12が所定角度で回動する。
ピボット軸12の先端(上端)には、ワイパアーム14が取り付けられる。ワイパアーム14は、基端部であるベース部材15と、該ベース部材15に固定される長尺のアーム部材16とを有している。ベース部材15は、ピボット軸12の先端に立設された連結片12aを挟むべく対で設けられる連結部15aをその基端に有し、各連結部15a間にその連結片12aを挿入した状態で連結ピン17が前記ピボット軸12と直交する方向に両部材を挿通するようにして取り付けられる。これにより、ベース部材15は、連結ピン17によりピボット軸12の先端に回動可能に取り付けられるとともに、その連結ピン17による回動軸がピボット軸12の軸直交方向とされている。
ベース部材15の先端には、長尺のアーム部材16を固定するための固定軸15bが立設されている。固定軸15bは、略円柱状をなし、その先端に雄ねじ部15cを有している。ここで、アーム部材16の先端には、払拭面上に接触配置されるワイパブレード(図示略)が取り付けられるものであり、そのワイパブレードが払拭面に接触する図2(a)に示すワイパアーム14のセット位置において、固定軸15bがピボット軸12と略平行となるように設けられている。そして、固定軸15bにはアーム部材16の基端が嵌挿され、このアーム部材16を固定軸15b周りに位置調整した後に先端の雄ねじ部15cにナット(図示略)が締め付けられてアーム部材16が所望位置にて固定される。尚、アーム部材16は、ベース部材15に対して着脱可能とされている。
ベース部材15の一側面には、連結ピン17の軸方向と平行に突出する係止部15dが設けられている。ここで、前記揺動レバー13には、その一部が屈曲されて形成された係止部13aがベース部材15の係止部15dに対応して設けられている。これら各係止部13a,15d間には、引っ張りバネよりなるコイルバネ18が掛装されている。コイルバネ18は、コイル状のバネ本体18aと、該バネ本体18aの各端部からそれぞれ突出する掛止部18b,18cとを有し、一方の掛止部18bがベース部材15の係止部15dに、他方の掛止部18cが揺動レバー13の係止部13aにそれぞれ係止される。コイルバネ18は、ピボットホルダ11(ピボット軸12)の一側においてその軸方向に沿うようにして配置され、各係止部13a,15d間に引っ張り力を作用させる。
この場合、図2(a)に示すワイパアーム14のセット位置において、ベース部材15の回動軸(連結ピン17)の中心点と揺動レバー13の係止部13aの係止点とを結ぶ直線L0に対し、ベース部材15の係止部15dはワイパアーム14の先端側に位置している。そのため、係止部13a,15d間に作用するコイルバネ18の引っ張り力により、このワイパアーム14のセット位置においては、ベース部材15の先端側が連結ピン17周りに下方に付勢され、この付勢力がワイパアーム14の先端側の払拭面側への付勢力となり、ワイパアーム14の先端に取り付けられるワイパブレードの払拭面側への押圧力となる。
また、ワイパアーム14の先端側を払拭面から離間するように起立させていくと、図2(b)に示すように、ベース部材15の係止部15dは、やがてベース部材15の回動軸(連結ピン17)と揺動レバー13の係止部13aとを結ぶ直線L0を越える。すると、係止部13a,15d間に作用するコイルバネ18の引っ張り力がワイパアーム14の起立方向への付勢力に切り替わり、ワイパアーム14が所定の起立位置(ロックバック位置)に保持されるようになっている。
そして、本実施形態のワイパ装置10aでは、その払拭動作時において、ワイパモータによるリンク機構の作動により揺動レバー13が所定角度で揺動し、これに伴いピボット軸12を介してワイパアーム14が所定角度で揺動する。このとき、揺動レバー13とワイパアーム14のベース部材15とがピボット軸12周りに同期して揺動するため、これらの揺動に伴って、コイルバネ18はピボットホルダ11の外周を捻れ力が加わることなく周方向に往復動する。つまり、コイルバネ18は、ワイパアーム14(より詳しくはアーム部材16)の外に配置されてワイパアーム14、揺動レバー13及びピボット軸12と一体的に移動しつつ、ワイパアーム14を払拭面側に付勢している。このようにコイルバネ18をワイパアーム14(ベース部材15)と揺動レバー13との間に配置することで、アーム部材16において付勢部材の収容を考慮しなくて済み、アーム部材16の形状を比較的自由に設定できるようになっている。
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)本実施形態では、ワイパアーム14の先端側が払拭面に対して接離するようにそのワイパアーム14基端部のベース部材15がピボット軸12の先端に回動可能に連結され、そのピボット軸12の基端には揺動レバー13が固定されている。そして、付勢部材であるコイルバネ18は、ワイパアーム14のベース部材15と揺動レバー13とに係止されて、両部材間にその付勢力が作用するように取り付けられている。つまり、このようにコイルバネ18をワイパアーム14の外に配置してワイパアーム14、揺動レバー13及びピボット軸12と一体的に移動しつつ、ワイパアーム14を払拭面側に付勢することができる。これにより、ワイパアーム14における付勢部材(コイルバネ18)の収容を考慮しなくて済むため、ワイパアーム14の形状、この場合、アーム部材16を比較的自由に設定することができる。
(2)本実施形態のワイパアーム14は、ピボット軸12に連結されるとともにコイルバネ18の一方(掛止部18b)が係止されるベース部材15と、ベース部材15に取り付けられる長尺のアーム部材16とで構成されている。つまり、ピボット軸12への連結とコイルバネ18との係止とはベース部材15に対してのみ考慮すればよく、アーム部材16ではそれらを考慮する必要もなくなるため、形状の自由度がより高い。
(3)本実施形態のアーム部材16はベース部材15に対して着脱可能に取り付けられるため、アーム部材16の交換等が容易で安価に行うことができる。言い換えれば、アーム部材16の交換が可能であることからワイパピボット(ピボット軸12、揺動レバー13、コイルバネ18)及びベース部材15を標準化若しくは共用化することができる。
(4)本実施形態のベース部材15はピボット軸12と平行な固定軸15bを有し、アーム部材16はその固定軸15b周りに位置調整可能にその固定軸15bに対して取り付けられる。これにより、アーム部材16を所望位置に容易かつ確実に取り付けることができる。
(5)本実施形態では、ピボット軸12に対するワイパアーム14の回動に伴って、コイルバネ18の付勢力がワイパアーム14の払拭面側への付勢とワイパアーム14の起立側への付勢とのいずれかに切り替わるように構成されている。つまり、ワイパアーム14の払拭面側への付勢とワイパアーム14の起立側への付勢とを1種類のコイルバネ18で付勢することで、ワイパアーム14を払拭姿勢と起立姿勢とに択一的に姿勢保持させる所謂ロックバックが可能な構成の簡素化に貢献することができる。
(第2実施形態)
以下、本発明を具体化した第2実施形態を図面に従って説明する。尚、本実施形態では、ワイパアームの先端側を払拭面側に付勢する付勢部材をワイパアームと揺動レバーとの間に配置するという構成は前記第1実施形態と同じであるが、その付勢部材として圧縮バネを一対用いている点が本実施形態の特有の構成である。
詳述すると、図3(a)(b)に本実施形態のワイパ装置10bを示すように、車体に取り付けられる円筒状のピボットホルダ21にはピボット軸22が挿通されて回動可能に支持されており、ピボット軸22の基端(下端)には平板状をなす揺動レバー23の基端が固定されている。揺動レバー23はその平面方向がピボット軸22の軸直交方向に沿うように設けられており、該揺動レバー23の先端はワイパモータにより作動するリンク機構に連結されている。
ピボット軸22の先端(上端)には、ワイパアーム24が取り付けられる。ワイパアーム24は、基端部であるベース部材25と、該ベース部材25に固定される長尺のアーム部材26とを有している。ベース部材25は、ピボット軸22の先端に一体に設けられる連結部22aを挟むべく対で設けられる連結片25aをその基端に有し、各連結片25a間にその連結部22aを挿入した状態で両部材を挿通させてピボット軸22と直交する方向に連結ピン27が取り付けられる。ベース部材25は、連結ピン27による回動軸がピボット軸22の軸直交方向とされ、連結ピン27によりピボット軸22の先端に回動可能に取り付けられる。
ベース部材25の先端には、アーム部材26を固定するための先端に雄ねじ部25cを有する固定軸25bが立設され、該固定軸25bにはアーム部材26がその軸25b周りに位置調整可能に雄ねじ部25cへのナットの締結により固定されるようになっている。尚、アーム部材26は、ベース部材25に対して着脱可能とされている。
ベース部材25の各連結片25aには、圧縮バネよりなるコイルバネ28を挿通して支持するガイド部材29が、前記連結ピン27と平行な方向とされた連結ピン30にてそれぞれ取り付けられている。各ガイド部材29は、板状部材にて逆L字状に形成され、一方の直線部分先端が連結片25aに連結ピン30にて回動可能に連結され、他方の直線部分がコイルバネ28を挿通支持した状態でその先端が前記揺動レバー23に設けた係止部23aの係止孔23bに挿通される。コイルバネ28は、ピボットホルダ21(ピボット軸22)の両側においてその軸方向に沿うようにしてそれぞれ配置され、係止部23aと連結ピン30との間にガイド部材29を介して拡張力を作用させる。
この場合、図4(a)に示すワイパアーム24のセット位置において、ベース部材25の回動軸(連結ピン27)の中心点と揺動レバー23の係止部23aの係止点とを結ぶ直線L0に対し、ベース部材25に取り付けられる連結ピン30はワイパアーム24の基端側に位置している。そのため、係止部23aと連結ピン30との間に作用するコイルバネ28の拡張力により、このワイパアーム24のセット位置においては、ベース部材25の先端側が連結ピン27周りに下方に付勢され、この付勢力がワイパアーム24の先端側の払拭面側への付勢力となり、ワイパアーム24の先端に取り付けられるワイパブレードの払拭面側への押圧力となる。
また、ワイパアーム24の先端側を払拭面から離間するように起立させていくと、図4(b)に示すように、ベース部材25に取り付けられる連結ピン30は、やがてベース部材25の回動軸(連結ピン27)と揺動レバー23の係止部23aとを結ぶ直線L0を越える。すると、係止部23aと連結ピン30との間に作用するコイルバネ28の拡張力がワイパアーム24の起立方向への付勢力に切り替わり、ワイパアーム24が所定の起立位置(ロックバック位置)に保持されるようになっている。
そして、本実施形態のワイパ装置10bでは、その払拭動作時において、ワイパモータによるリンク機構の作動により揺動レバー23が所定角度で揺動し、これに伴いピボット軸22を介してワイパアーム24が所定角度で揺動する。このとき、揺動レバー23とワイパアーム24のベース部材25とがピボット軸22周りに同期して揺動するため、これらの揺動に伴って、コイルバネ28及びガイド部材29はピボットホルダ21の外周を捻れ力が加わることなく周方向に往復動する。つまり、コイルバネ28及びそれに付随するガイド部材29は、ワイパアーム24(より詳しくはアーム部材26)の外に配置されてワイパアーム24、揺動レバー23及びピボット軸22と一体的に移動しつつ、ワイパアーム24を払拭面側に付勢している。このようにコイルバネ28をワイパアーム24(ベース部材25)と揺動レバー23との間に配置することで、本実施形態においてもアーム部材26において付勢部材の収容を考慮しなくて済み、アーム部材26の形状を比較的自由に設定できるようになっている。
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)本実施形態では、ワイパアーム24の先端側が払拭面に対して接離するようにそのワイパアーム24基端部のベース部材25がピボット軸22の先端に回動可能に連結され、そのピボット軸22の基端には揺動レバー23が固定されている。そして、付勢部材であるコイルバネ28は、ワイパアーム24のベース部材25と揺動レバー23とにガイド部材29を介して係止されて、両部材間にその付勢力が作用するように取り付けられている。つまり、このようにコイルバネ28及びそれに付随するガイド部材29をワイパアーム24の外に配置してワイパアーム24、揺動レバー23及びピボット軸22と一体的に移動しつつ、ワイパアーム24を払拭面側に付勢することができる。これにより、ワイパアーム24における付勢部材(コイルバネ28)の収容を考慮しなくて済むため、ワイパアーム24の形状、この場合、アーム部材26を比較的自由に設定することができる。
(2)本実施形態のワイパアーム24は、ピボット軸22に連結されるとともにコイルバネ28の一方がガイド部材29を介して係止されるベース部材25と、ベース部材25に取り付けられる長尺のアーム部材26とで構成されている。つまり、ピボット軸22への連結とコイルバネ28との係止とはベース部材25に対してのみ考慮すればよく、アーム部材26ではそれらを考慮する必要もなくなるため、形状の自由度がより高い。
(3)本実施形態のアーム部材26はベース部材25に対して着脱可能に取り付けられるため、アーム部材26の交換等が容易で安価に行うことができる。言い換えれば、アーム部材26の交換が可能であることからワイパピボット(ピボット軸22、揺動レバー23、コイルバネ28)及びベース部材25を標準化若しくは共用化することができる。
(4)本実施形態のベース部材25はピボット軸22と平行な固定軸25bを有し、アーム部材26はその固定軸25b周りに位置調整可能にその固定軸25bに対して取り付けられる。これにより、アーム部材26を所望位置に容易かつ確実に取り付けることができる。
(5)本実施形態では、ピボット軸22に対するワイパアーム24の回動に伴って、コイルバネ28の付勢力がワイパアーム24の払拭面側への付勢とワイパアーム24の起立側への付勢とのいずれかに切り替わるように構成されている。つまり、ワイパアーム24の払拭面側への付勢とワイパアーム24の起立側への付勢とを1種類のコイルバネ28で付勢することで、ワイパアーム24を払拭姿勢と起立姿勢とに択一的に姿勢保持させる所謂ロックバックが可能な構成の簡素化に貢献することができる。
(6)本実施形態では、ワイパアーム24のベース部材25とコイルバネ28との間に介在され、コイルバネ28の付勢力をワイパアーム24のベース部材25に間接的に伝達する伝達部材としてのガイド部材29が用いられている。つまり、コイルバネ28はそのコイル状の外観形状から比較的大きな配置スペースを要し、またワイパアーム24、揺動レバー23及びピボット軸22と一体的に移動することから比較的大きな占有スペースを要するために周囲の部材への干渉を懸念する必要があるが、ガイド部材29の構成を工夫することによりコイルバネ28の配置の自由度が高くなるため周囲の部材への干渉を回避でき、ワイパ装置の車両への搭載性を向上することができる。
(7)本実施形態の伝達部材であるガイド部材29は、ワイパアーム24(ベース部材25)の両側に対で配置されその両側で該アーム24(ベース部材25)に連結され、各ガイド部材29にコイルバネ28が設けられるため、ワイパアーム24を付勢するのに必要な付勢力をバランスよく付与することができる(ピボット軸22に対して拗れ力が発生することを防止できる)。また、コイルバネ28が対となることから必要な付勢力を各コイルバネ28それぞれで分担できるため、個々のコイルバネ28の線径を細く外径を小型に構成でき、ワイパ装置の小型化に貢献することができる。
(第3実施形態)
以下、本発明を具体化した第3実施形態を図面に従って説明する。尚、本実施形態では、ワイパアームの先端側を払拭面側に付勢する付勢部材をワイパアームと揺動レバーとの間に配置するという構成は前記第1,第2実施形態と同じであるが、その付勢部材として圧縮バネを1個用いるとともにそのバネを揺動レバーに沿って配置している点が本実施形態の特有の構成である。
詳述すると、図5(a)(b)に本実施形態のワイパ装置10cを示すように、車体に取り付けられる円筒状のピボットホルダ31にはピボット軸32が挿通されて回動可能に支持されており、ピボット軸32の基端(下端)には平板状をなす揺動レバー33の基端が固定されている。揺動レバー33はその平面方向がピボット軸32の軸直交方向に沿うように設けられており、該揺動レバー33の先端はワイパモータにより作動するリンク機構に連結されている。
ピボット軸32の先端(上端)には、ワイパアーム34が取り付けられる。ワイパアーム34は、基端部であるベース部材35と、該ベース部材35に固定される長尺のアーム部材36とを有している。ベース部材35は、ピボット軸32の先端に立設された連結片32aを挟むべく対で設けられる連結部35aをその基端に有し、各連結部35a間にその連結片32aを挿入した状態で両部材を挿通させてピボット軸32と直交する方向に連結ピン37が取り付けられる。ベース部材35は、連結ピン37による回動軸がピボット軸32の軸直交方向とされ、連結ピン37によりピボット軸32の先端に回動可能に取り付けられる。尚、アーム部材36は、ベース部材35に対して着脱可能とされている。
ベース部材35の先端には、アーム部材36を固定するための先端に雄ねじ部35cを有する固定軸35bが立設され、該固定軸35bにはアーム部材36がその軸35b周りに位置調整可能に雄ねじ部35cへのナットの締結により固定されるようになっている。
ベース部材35の一方の連結部35aには、連結片35dが下方に向けて延出されている。連結片35dの下端には、圧縮バネよりなるコイルバネ38を挿通して支持するガイド部材39が、前記連結ピン37と平行な方向とされた連結ピン40にてそれぞれ取り付けられている。ガイド部材39は、板状部材にてL字状に形成され、一方の直線部分先端が連結片35dに連結ピン40にて回動可能に連結され、他方の直線部分がコイルバネ38を挿通支持した状態でその先端が前記揺動レバー33に設けた係止部33aの係止孔33bに挿通される。コイルバネ38は、ピボットホルダ31(ピボット軸32)の一側において揺動レバー33の平面方向(ピボット軸32の軸直交方向)に沿うように該レバー33の側方に配置され、係止部33aと連結ピン40との間にガイド部材39を介して拡張力を作用させる。
この場合、図6(a)に示すワイパアーム34のセット位置において、ベース部材35の回動軸(連結ピン37)の中心点と揺動レバー33の係止部33aの係止点とを結ぶ直線L0に対し、ベース部材35に取り付けられる連結ピン40はワイパアーム34の基端側に位置している。そのため、係止部33aと連結ピン40との間に作用するコイルバネ38の拡張力により、このワイパアーム34のセット位置においては、ベース部材35の先端側が連結ピン37周りに下方に付勢され、この付勢力がワイパアーム34の先端側の払拭面側への付勢力となり、ワイパアーム34の先端に取り付けられるワイパブレードの払拭面側への押圧力となる。
また、ワイパアーム34の先端側を払拭面から離間するように起立させていくと、図6(b)に示すように、ベース部材35に取り付けられる連結ピン40は、やがてベース部材35の回動軸(連結ピン37)と揺動レバー33の係止部33aとを結ぶ直線L0を越える。すると、係止部33aと連結ピン40との間に作用するコイルバネ38の拡張力がワイパアーム34の起立方向への付勢力に切り替わり、ワイパアーム34が所定の起立位置(ロックバック位置)に保持されるようになっている。
そして、本実施形態のワイパ装置10cでは、その払拭動作時において、ワイパモータによるリンク機構の作動により揺動レバー33が所定角度で揺動し、これに伴いピボット軸32を介してワイパアーム34が所定角度で揺動する。このとき、揺動レバー33とワイパアーム34のベース部材35とがピボット軸32周りに同期して揺動するため、これらの揺動に伴って、コイルバネ38及びガイド部材39はピボットホルダ31の外周を捻れ力が加わることなく周方向に往復動する。つまり、コイルバネ38及びそれに付随するガイド部材39は、ワイパアーム34(より詳しくはアーム部材36)の外に配置されてワイパアーム34、揺動レバー33及びピボット軸32と一体的に移動しつつ、ワイパアーム34を払拭面側に付勢している。このようにコイルバネ38をワイパアーム34(ベース部材35)と揺動レバー33との間に配置することで、本実施形態においてもアーム部材36において付勢部材の収容を考慮しなくて済み、アーム部材36の形状を比較的自由に設定できるようになっている。
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)本実施形態では、ワイパアーム34の先端側が払拭面に対して接離するようにそのワイパアーム34基端部のベース部材35がピボット軸32の先端に回動可能に連結され、そのピボット軸32の基端には揺動レバー33が固定されている。そして、付勢部材であるコイルバネ38は、ワイパアーム34のベース部材35と揺動レバー33とにガイド部材39を介して係止されて、両部材間にその付勢力が作用するように取り付けられている。つまり、このようにコイルバネ38及びそれに付随するガイド部材39をワイパアーム34の外に配置してワイパアーム34、揺動レバー33及びピボット軸32と一体的に移動しつつ、ワイパアーム34を払拭面側に付勢することができる。これにより、ワイパアーム34における付勢部材(コイルバネ38)の収容を考慮しなくて済むため、ワイパアーム34の形状、この場合、アーム部材36を比較的自由に設定することができる。
(2)本実施形態のワイパアーム34は、ピボット軸32に連結されるとともにコイルバネ38の一方がガイド部材39を介して係止されるベース部材35と、ベース部材35に取り付けられる長尺のアーム部材36とで構成されている。つまり、ピボット軸32への連結とコイルバネ38との係止とはベース部材35に対してのみ考慮すればよく、アーム部材36ではそれらを考慮する必要もなくなるため、形状の自由度がより高い。
(3)本実施形態のアーム部材36はベース部材35に対して着脱可能に取り付けられるため、アーム部材36の交換等が容易で安価に行うことができる。言い換えれば、アーム部材36の交換が可能であることからワイパピボット(ピボット軸32、揺動レバー33、コイルバネ38)及びベース部材35を標準化若しくは共用化することができる。
(4)本実施形態のベース部材35はピボット軸32と平行な固定軸35bを有し、アーム部材36はその固定軸35b周りに位置調整可能にその固定軸35bに対して取り付けられる。これにより、アーム部材36を所望位置に容易かつ確実に取り付けることができる。
(5)本実施形態では、ピボット軸32に対するワイパアーム34の回動に伴って、コイルバネ38の付勢力がワイパアーム34の払拭面側への付勢とワイパアーム34の起立側への付勢とのいずれかに切り替わるように構成されている。つまり、ワイパアーム34の払拭面側への付勢とワイパアーム34の起立側への付勢とを1種類のコイルバネ38で付勢することで、ワイパアーム34を払拭姿勢と起立姿勢とに択一的に姿勢保持させる所謂ロックバックが可能な構成の簡素化に貢献することができる。
(6)本実施形態では、ワイパアーム34のベース部材35とコイルバネ38との間に介在され、コイルバネ38の付勢力をワイパアーム34のベース部材35に間接的に伝達する伝達部材としてのガイド部材39が用いられている。つまり、コイルバネ38はそのコイル状の外観形状から比較的大きな配置スペースを要し、またワイパアーム34、揺動レバー33及びピボット軸32と一体的に移動することから比較的大きな占有スペースを必要とするために周囲の部材への干渉を懸念する必要があるが、ガイド部材39の構成を工夫することによりコイルバネ38の配置の自由度が高くなるため周囲の部材への干渉を回避でき、ワイパ装置の車両への搭載性を向上することができる。本実施形態では、コイルバネ38は揺動レバー33の平面方向に沿うように配置され、ピボットホルダ31周囲の部材への干渉を回避でき、ワイパ装置の車両への搭載性を向上させている。
(第4実施形態)
以下、本発明を具体化した第4実施形態を図面に従って説明する。尚、本実施形態では、ワイパアームの先端側を払拭面側に付勢する付勢部材をワイパアームと揺動レバーとの間に配置するという構成は前記第1〜第3実施形態と同じであるが、その付勢部材として引っ張りバネを1個用いるとともにそのバネを揺動レバーに沿って配置している点が本実施形態の特有の構成である。
詳述すると、図7(a)(b)に本実施形態のワイパ装置10dを示すように、車体に取り付けられる円筒状のピボットホルダ41にはピボット軸42が挿通されて回動可能に支持されており、ピボット軸42の基端(下端)には平板状をなす揺動レバー43の基端が固定されている。揺動レバー43はその平面方向がピボット軸42の軸直交方向に沿うように設けられており、該揺動レバー43の先端はワイパモータにより作動するリンク機構に連結されている。
ピボット軸42の先端(上端)には、ワイパアーム44が取り付けられる。ワイパアーム44は、基端部であるベース部材45と、該ベース部材45に固定される長尺のアーム部材46とを有している。ベース部材45は、ピボット軸42の先端に立設された連結片42aを挟むべく対で設けられる連結部45aをその基端に有し、各連結部45a間にその連結片42aを挿入した状態で両部材を挿通させてピボット軸42と直交する方向に連結ピン47が取り付けられる。ベース部材45は、連結ピン47による回動軸がピボット軸42の軸直交方向とされ、連結ピン47によりピボット軸42の先端に回動可能に取り付けられる。また、ベース部材45には、アーム部材46が直接固定されている。
ベース部材45の両側には第1レバー48がそれぞれ配置され、該ベース部材45の先端両側面に各第1レバー48の一端が前記連結ピン47と平行に設けられる連結ピン49によりそれぞれ回動可能に連結されている。各第1レバー48は、逆く字状をなしており、略中央部の屈曲部分が前記ピボット軸42の側方となるように配置されている。各第1レバー48の他端は、第2レバー50の一端を挟むようにして該第2レバー50と連結ピン51によりそれぞれ回動可能に連結されている。この連結ピン51は、前記連結ピン49と平行に設けられている。第2レバー50は、く字状に若干屈曲されており、中央部が前記連結ピン51と平行に設けられる連結ピン52により前記揺動レバー43の基端に回動可能に連結されている。第2レバー50の他端は揺動レバー43の下面側に配置され、その他端には係止部50aが形成されている。この第2レバー50の他端の係止部50aと対応するように、前記揺動レバー43の一部が屈曲されて形成された係止部43aが設けられている。これら各係止部43a,50a間には、引っ張りバネよりなるコイルバネ53が掛装されている。
コイルバネ53は、コイル状のバネ本体53aと、該バネ本体53aの各端部からそれぞれ突出する掛止部53b,53cとを有し、一方の掛止部53bが第2レバー50の係止部50aに、他方の掛止部53cが揺動レバー43の係止部43aにそれぞれ係止される。コイルバネ53は、ピボットホルダ41(ピボット軸42)の両側において揺動レバー43の平面方向(ピボット軸42の軸直交方向)に沿うように該レバー43の両側方に配置され、係止部43aと連結ピン49との間にレバー48,50を介して引っ張り力を作用させる。
この場合、図8(a)に示すワイパアーム44のセット位置において、ベース部材45の回動軸(連結ピン47)の中心点と第1,第2レバー48,50の連結軸(連結ピン51)の中心点とを結ぶ直線L0に対し、ベース部材45に取り付けられる連結ピン49はワイパアーム44の先端側に位置している。そのため、第2レバー50の係止部50aと揺動レバー43の係止部43aとの間に作用するコイルバネ53の引っ張り力により、このワイパアーム44のセット位置においては、ベース部材45の先端側が連結ピン47周りに下方に付勢され、この付勢力がワイパアーム44の先端側の払拭面側への付勢力となり、ワイパアーム44の先端に取り付けられるワイパブレードの払拭面側への押圧力となる。
また、ワイパアーム44の先端側を払拭面から離間するように起立させていくと、図8(b)に示すように、ベース部材45に取り付けられる連結ピン49は、やがてベース部材45の回動軸(連結ピン47)と第1,第2レバー48,50の連結軸(連結ピン51)とを結ぶ直線L0を越える。すると、第2レバー50の係止部50aと揺動レバー43の係止部43aとの間に作用するコイルバネ53の引っ張り力がワイパアーム44の起立方向への付勢力に切り替わり、ワイパアーム44が所定の起立位置(ロックバック位置)に保持されるようになっている。
そして、本実施形態のワイパ装置10dでは、その払拭動作時において、ワイパモータによるリンク機構の作動により揺動レバー43が所定角度で揺動し、これに伴いピボット軸42を介してワイパアーム44が所定角度で揺動する。このとき、揺動レバー43とワイパアーム44のベース部材45とがピボット軸42周りに同期して揺動するため、これらの揺動に伴って、コイルバネ53及び各レバー48,50はピボットホルダ41の外周を捻れ力が加わることなく周方向に往復動する。つまり、コイルバネ53及びそれに付随する各レバー48,50は、ワイパアーム44(より詳しくはアーム部材46)の外に配置されてワイパアーム44、揺動レバー43及びピボット軸42と一体的に移動しつつ、ワイパアーム44を払拭面側に付勢している。このようにコイルバネ53をワイパアーム44(ベース部材45)と揺動レバー43との間に配置することで、本実施形態においてもアーム部材46において付勢部材の収容を考慮しなくて済み、アーム部材46の形状を比較的自由に設定できるようになっている。
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)本実施形態では、ワイパアーム44の先端側が払拭面に対して接離するようにそのワイパアーム44基端部のベース部材45がピボット軸42の先端に回動可能に連結され、そのピボット軸42の基端には揺動レバー43が固定されている。そして、付勢部材であるコイルバネ53は、ワイパアーム44のベース部材45と揺動レバー43とに各レバー48,50を介して係止されて、両部材間にその付勢力が作用するように取り付けられている。つまり、このようにコイルバネ53及びそれに付随する各レバー48,50をワイパアーム44の外に配置してワイパアーム44、揺動レバー43及びピボット軸42と一体的に移動しつつ、ワイパアーム44を払拭面側に付勢することができる。これにより、ワイパアーム44における付勢部材(コイルバネ53)の収容を考慮しなくて済むため、ワイパアーム44の形状、この場合、アーム部材46を比較的自由に設定することができる。
(2)本実施形態のワイパアーム44は、ピボット軸42に連結されるとともにコイルバネ53の一方が第1,第2レバー48,50を介して係止されるベース部材45と、ベース部材45に取り付けられる長尺のアーム部材46とで構成されている。つまり、ピボット軸42への連結とコイルバネ53との係止とはベース部材45に対してのみ考慮すればよく、アーム部材46ではそれらを考慮する必要もなくなるため、形状の自由度がより高い。
(3)本実施形態では、ピボット軸42に対するワイパアーム44の回動に伴って、コイルバネ53の付勢力がワイパアーム44の払拭面側への付勢とワイパアーム44の起立側への付勢とのいずれかに切り替わるように構成されている。つまり、ワイパアーム44の払拭面側への付勢とワイパアーム44の起立側への付勢とを1種類のコイルバネ53で付勢することで、ワイパアーム44を払拭姿勢と起立姿勢とに択一的に姿勢保持させる所謂ロックバックが可能な構成の簡素化に貢献することができる。
(4)本実施形態では、ワイパアーム44のベース部材45とコイルバネ53との間に介在され、コイルバネ53の付勢力をワイパアーム44のベース部材45に間接的に伝達する伝達部材としての第1,第2レバー48,50が用いられている。つまり、コイルバネ53はそのコイル状の外観形状から比較的大きな配置スペースを要し、またワイパアーム44、揺動レバー43及びピボット軸42と一体的に移動することから比較的大きな占有スペースを必要とするために周囲の部材への干渉を懸念する必要があるが、レバー48,50の構成を工夫することによりコイルバネ53の配置の自由度が高くなるため周囲の部材への干渉を回避でき、ワイパ装置の車両への搭載性を向上することができる。本実施形態では、コイルバネ53は揺動レバー43の平面方向に沿うように配置され、ピボットホルダ41周囲の部材への干渉を回避でき、ワイパ装置の車両への搭載性を向上させている。
(5)本実施形態の伝達部材である第1レバー48は、ワイパアーム44(ベース部材45)の両側に対で配置されその両側で該アーム44(ベース部材45)に連結されるため、ワイパアーム44を付勢するのに必要な付勢力をバランスよく付与することができる(ピボット軸42に対して拗れ力が発生することを防止できる)。また本実施形態では、1個のコイルバネ53としつつその付勢力を伝達する第1レバー48がワイパアーム44の両側で連結されるため、ワイパアーム44を付勢するのに必要な付勢力をバランスよく付与しながら、部品点数を少なく構成することができる。
(第5実施形態)
以下、本発明を具体化した第5実施形態を図面に従って説明する。尚、本実施形態では、ワイパアームの先端側を払拭面側に付勢する付勢部材をワイパアームと揺動レバーとの間に配置するという構成は前記第1〜第4実施形態と同じであり、更に第4実施形態のように付勢部材としての1個の引っ張りバネを第1,第2レバーにてワイパアームに連結しているが、本実施形態では各レバーの構成を工夫している。
詳述すると、図9に本実施形態のワイパ装置10eを示すように、車体に取り付けられる円筒状のピボットホルダ61にはピボット軸62が挿通されて回動可能に支持されており、ピボット軸62の基端(下端)には平板状をなす揺動レバー63の基端が固定されている。揺動レバー63はその平面方向がピボット軸62の軸直交方向に沿うように設けられており、該揺動レバー63の先端はワイパモータにより作動するリンク機構に連結されている。
ピボット軸62の先端(上端)には、ワイパアーム64が取り付けられる。ワイパアーム64は、基端部であるベース部材65と、該ベース部材65に固定される長尺のアーム部材66とを有している。ベース部材65は、ピボット軸62の先端に一体に設けられる連結部62aの一対の連結片62b間に配置され、その状態で両部材を挿通させてピボット軸62と直交する方向に連結ピン67が取り付けられる。ベース部材65は、連結ピン67による回動軸がピボット軸62の軸直交方向とされ、連結ピン67によりピボット軸62の先端に回動可能に取り付けられる。また、ベース部材65には、アーム部材66が直接固定されている。
ベース部材65には、ワイパアーム64の先端側斜め下方に延びる連結部65aが設けられており、その連結部65a先端の幅方向中央に第1レバー68の一端が前記連結ピン67と平行に設けられる連結ピン69により回動可能に連結されている。第1レバー68は、連結部65aの延出方向(先端側斜め下方)に沿うように配置されている。第1レバー68の他端は、第2レバー70の一端と連結ピン71により回動可能に連結されている。この連結ピン71は、前記連結ピン69と平行に設けられている。第2レバー70は、第1レバー68よりも若干短く形成されており、他端が前記連結ピン71と平行に設けられる連結ピン72により前記ピボット軸62の連結片62bの先端に回動可能に連結されている。第2レバー70は、ピボット軸62の軸方向に沿うように下方に向けて配置されている。これら各レバー68,70は、前記ピボット軸62の一対の連結片62b間に、後述の係止部68a部分以外の大部分が収容されている。
また、第2レバー70と連結する第1レバー68の他端には、係止部68aが形成されている。係止部68aは、第2レバー70との連結部分(連結ピン71)の若干下部に設けられている。この第1レバー68の他端の係止部68aと対応するように、前記揺動レバー63の一部が切り起こされて形成された係止部63aが設けられている。これら各係止部63a,68a間には、引っ張りバネよりなるコイルバネ73が掛装されている。
コイルバネ73は、コイル状のバネ本体73aと、該バネ本体73aの各端部からそれぞれ突出する掛止部73b,73cとを有し、一方の掛止部73bが第1レバー68の係止部68aに、他方の掛止部73cが揺動レバー63の係止部63aにそれぞれ係止される。コイルバネ73は、ワイパアーム64の先端側におけるピボットホルダ61(ピボット軸62)の側方においてその軸方向に沿うように配置され、各係止部63a,68a間にレバー68,70を介して引っ張り力を作用させる。
この場合、図10(a)に示すワイパアーム64のセット位置において、ベース部材65の回動軸(連結ピン67)の中心点と第1,第2レバー68,70の連結軸(連結ピン71)の中心点とを結ぶ直線L0に対し、ベース部材65(連結部65a)に取り付けられる連結ピン69はワイパアーム64の基端側に位置している。そのため、第1レバー68の係止部68aと揺動レバー63の係止部63aとの間に作用するコイルバネ73の引っ張り力により、このワイパアーム64のセット位置においては、ベース部材65の先端側が連結ピン67周りに下方に付勢され、この付勢力がワイパアーム64の先端側の払拭面側への付勢力となり、ワイパアーム64の先端に取り付けられるワイパブレードの払拭面側への押圧力となる。
また、ワイパアーム64の先端側を払拭面から離間するように起立させていくと、図10(b)に示すように、ベース部材65(連結部65a)に取り付けられる連結ピン69は、やがてベース部材65の回動軸(連結ピン67)と第1,第2レバー68,70の連結軸(連結ピン71)とを結ぶ直線L0を越える。すると、第1レバー68の係止部68aと揺動レバー63の係止部63aとの間に作用するコイルバネ73の引っ張り力がワイパアーム64の起立方向への付勢力に切り替わり、ワイパアーム64が所定の起立位置(ロックバック位置)に保持されるようになっている。また本実施形態では、ワイパアーム64をセット位置からロックバック位置に移行する際、コイルバネ73の移動が極めて小さくなるように各レバー68,70の設定がなされており、該コイルバネ73の周囲部材との干渉の配慮がなされている。
そして、本実施形態のワイパ装置10eでは、その払拭動作時において、ワイパモータによるリンク機構の作動により揺動レバー63が所定角度で揺動し、これに伴いピボット軸62を介してワイパアーム64が所定角度で揺動する。このとき、揺動レバー63とワイパアーム64のベース部材65とがピボット軸62周りに同期して揺動するため、これらの揺動に伴って、コイルバネ73及び各レバー68,70はピボットホルダ61の外周を捻れ力が加わることなく周方向に往復動する。つまり、コイルバネ73及びそれに付随する各レバー68,70は、ワイパアーム64(より詳しくはアーム部材66)の外に配置されてワイパアーム64、揺動レバー63及びピボット軸62と一体的に移動しつつ、ワイパアーム64を払拭面側に付勢している。このようにコイルバネ73をワイパアーム64(ベース部材65)と揺動レバー63との間に配置することで、本実施形態においてもアーム部材66において付勢部材の収容を考慮しなくて済み、アーム部材66の形状を比較的自由に設定できるようになっている。
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)本実施形態では、ワイパアーム64の先端側が払拭面に対して接離するようにそのワイパアーム64基端部のベース部材65がピボット軸62の先端に回動可能に連結され、そのピボット軸62の基端には揺動レバー63が固定されている。そして、付勢部材であるコイルバネ73は、ワイパアーム64のベース部材65と揺動レバー63とに各レバー68,70を介して係止されて、両部材間にその付勢力が作用するように取り付けられている。つまり、このようにコイルバネ73及びそれに付随する各レバー68,70をワイパアーム64の外に配置してワイパアーム64、揺動レバー63及びピボット軸62と一体的に移動しつつ、ワイパアーム64を払拭面側に付勢することができる。これにより、ワイパアーム64における付勢部材(コイルバネ73)の収容を考慮しなくて済むため、ワイパアーム64の形状、この場合、アーム部材66を比較的自由に設定することができる。
(2)本実施形態のワイパアーム64は、ピボット軸62に連結されるとともにコイルバネ73の一方が第1,第2レバー68,70を介して係止されるベース部材65と、ベース部材65に取り付けられる長尺のアーム部材66とで構成されている。つまり、ピボット軸62への連結とコイルバネ73との係止とはベース部材65に対してのみ考慮すればよく、アーム部材66ではそれらを考慮する必要もなくなるため、形状の自由度がより高い。
(3)本実施形態では、ピボット軸62に対するワイパアーム64の回動に伴って、コイルバネ73の付勢力がワイパアーム64の払拭面側への付勢とワイパアーム64の起立側への付勢とのいずれかに切り替わるように構成されている。つまり、ワイパアーム64の払拭面側への付勢とワイパアーム64の起立側への付勢とを1種類のコイルバネ73で付勢することで、ワイパアーム64を払拭姿勢と起立姿勢とに択一的に姿勢保持させる所謂ロックバックが可能な構成の簡素化に貢献することができる。
(4)本実施形態では、ワイパアーム64のベース部材65とコイルバネ73との間に介在され、コイルバネ73の付勢力をワイパアーム64のベース部材65に間接的に伝達する伝達部材としての第1,第2レバー68,70が用いられている。つまり、コイルバネ73はそのコイル状の外観形状から比較的大きな配置スペースを要し、またワイパアーム64、揺動レバー63及びピボット軸62と一体的に移動することから比較的大きな占有スペースを必要とするために周囲の部材への干渉を懸念する必要があるが、レバー68,70の構成を工夫することによりコイルバネ73の配置の自由度が高くなるため周囲の部材への干渉を回避でき、ワイパ装置の車両への搭載性を向上することができる。本実施形態では、ワイパアーム64をセット位置からロックバック位置に移行する際(逆の移行も同じ)、コイルバネ73の移動が極めて小さくなるように各レバー68,70が設定されている。つまり、コイルバネ73の周囲部材との干渉への配慮がなされており、ワイパ装置の車両への搭載性を向上させている。
(5)本実施形態の伝達部材である第1レバー68は、ワイパアーム64(ベース部材65)の幅方向中央に連結されるため、ワイパアーム64を付勢するのに必要な付勢力をバランスよく付与することができる(ピボット軸62に対して拗れ力が発生することを防止できる)。また本実施形態では、1個のコイルバネ73としつつその付勢力を伝達する第1レバー68がワイパアーム64の幅方向中央で連結されるため、ワイパアーム64を付勢するのに必要な付勢力をバランスよく付与しながら、部品点数を少なく構成することができる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態の構成(部品形状、部品数、部品配置等)を適宜変更してもよく、また各実施形態の構成を適宜組み合わせてもよい。また、付勢部材としてコイルバネ18,28,38,53,73を用いたが、これ以外のバネを用いて構成してもよい。
・上記各実施形態において、ベース部材15,25,35,45,65に対し、アーム部材16,26,36,46,66を覆うようにして取り付けてもよい。また、ベース部材とアーム部材とを一体化したワイパアームとしてもよい。
・上記各実施形態では、ワイパアーム14,24,34,44,64をロックバック可能に構成されたが、ロックバックの設定のないワイパ装置に適用することもできる。
(a)(b)は、第1実施形態のワイパ装置の斜視図である。 (a)は、第1実施形態のワイパ装置のセット状態を示す側面図であり、(b)は、ロックバック状態を示す側面図である。 (a)(b)は、第2実施形態のワイパ装置の斜視図である。 (a)は、第2実施形態のワイパ装置のセット状態を示す側面図であり、(b)は、ロックバック状態を示す側面図である。 (a)(b)は、第3実施形態のワイパ装置の斜視図である。 (a)は、第3実施形態のワイパ装置のセット状態を示す側面図であり、(b)は、ロックバック状態を示す側面図である。 (a)(b)は、第4実施形態のワイパ装置の斜視図である。 (a)は、第4実施形態のワイパ装置のセット状態を示す側面図であり、(b)は、ロックバック状態を示す側面図である。 第5実施形態のワイパ装置の斜視図である。 (a)は、第5実施形態のワイパ装置のセット状態を示す側面図であり、(b)は、ロックバック状態を示す側面図である。
符号の説明
11,21,31,41,61…ピボットホルダ、12,22,32,42,62…ピボット軸、13,23,33,43,63…揺動部材としての揺動レバー、14,24,34,44,64…ワイパアーム、15,25,35,45,65…ベース部材、15b,25b,35b…固定軸、16,26,36,46,66…アーム部材、18,28,38,53,73…付勢部材としてのコイルバネ、29,39…伝達部材としてのガイド部材、48,50…伝達部材としての第1,第2レバー、68,70…伝達部材としての第1,第2レバー。

Claims (11)

  1. 車体に取り付けられるピボットホルダに回動可能に支持されたピボット軸には、揺動部材が固定されるとともに該ピボット軸の先端にワイパアームが連結され、該ワイパアームが前記揺動部材及び前記ピボット軸と一体的に回動されるワイパ装置であって、
    前記ワイパアームは、先端側が払拭面に対して接離するように基端部が前記ピボット軸の先端に回動可能に連結され、
    前記ワイパアームは、前記ピボット軸に連結されるベース部材と、該ベース部材に取り付けられる長尺のアーム部材とで構成され、前記ベース部材には、前記ワイパアームを主として払拭面側に付勢するためのバネよりなる付勢部材の一方が直接又は間接的に係止され、
    前記付勢部材が、前記ベース部材と前記揺動部材とに直接又は間接的に係止されたことを特徴とするワイパ装置。
  2. 請求項に記載のワイパ装置において、
    前記アーム部材は、前記ベース部材に対して着脱可能に取り付けられたことを特徴とするワイパ装置。
  3. 請求項又はに記載のワイパ装置において、
    前記ベース部材は、前記ピボット軸と平行な固定軸を有し、
    前記アーム部材は、前記固定軸周りに位置調整可能にその固定軸に対して取り付けられたことを特徴とするワイパ装置。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載のワイパ装置において、
    前記付勢部材の付勢力が、前記ベース部材の両側若しくは幅方向中央に作用するように構成されたことを特徴とするワイパ装置。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載のワイパ装置において、
    前記ベース部材又は前記揺動部材と前記付勢部材との間に介在し、前記付勢部材の付勢力を前記ベース部材又は前記揺動部材に間接的に伝達する伝達部材を用いて構成されたことを特徴とするワイパ装置。
  6. 車体に取り付けられるピボットホルダに回動可能に支持されたピボット軸には、揺動部材が固定されるとともに該ピボット軸の先端にワイパアームが連結され、該ワイパアームが前記揺動部材及び前記ピボット軸と一体的に回動されるワイパ装置であって、
    前記ワイパアームは、先端側が払拭面に対して接離するように基端部が前記ピボット軸の先端に回動可能に連結され、
    前記ワイパアームを主として払拭面側に付勢するためのバネよりなる付勢部材が、前記ワイパアームと前記揺動部材とに直接又は間接的に係止され、
    前記ワイパアーム又は前記揺動部材と前記付勢部材との間に介在し、前記付勢部材の付勢力を前記ワイパアーム又は前記揺動部材に間接的に伝達する伝達部材を用いて構成され、
    前記伝達部材は、前記ワイパアームの両側に対で配置されその両側で前記ワイパアームに連結されたことを特徴とするワイパ装置。
  7. 請求項に記載のワイパ装置において、
    前記付勢部材は、1個であることを特徴とするワイパ装置。
  8. 請求項5又は6に記載のワイパ装置において、
    前記伝達部材は、前記ワイパアームの幅方向中央に連結されたことを特徴とするワイパ装置。
  9. 車体に取り付けられるピボットホルダに回動可能に支持されたピボット軸には、揺動部材が固定されるとともに該ピボット軸の先端にワイパアームが連結され、該ワイパアームが前記揺動部材及び前記ピボット軸と一体的に回動されるワイパ装置であって、
    前記ワイパアームは、先端側が払拭面に対して接離するように基端部が前記ピボット軸の先端に回動可能に連結され、
    前記ワイパアームを主として払拭面側に付勢するためのバネよりなる付勢部材が、前記ワイパアームと前記揺動部材とに直接又は間接的に係止され、
    前記付勢部材は、前記ワイパアームの両側に対で配置されその両側で前記ワイパアームに係止され、前記付勢部材の付勢力が、前記ワイパアームの両側に作用するように構成されたことを特徴とするワイパ装置。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載のワイパ装置において、
    前記揺動部材は、平板状に形成されその平面方向が前記ピボット軸の軸直交方向に沿うように設けられるものであり、
    前記付勢部材は、前記揺動部材の平面方向に沿うように配置されたことを特徴とするワイパ装置。
  11. 請求項1〜1のいずれか1項に記載のワイパ装置において、
    前記ピボット軸に対する前記ワイパアームの回動に伴って、前記付勢部材の付勢力が前記ワイパアームの払拭面側への付勢と前記ワイパアームの起立側への付勢とのいずれかに切り替わるように構成されたことを特徴とするワイパ装置。
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