JP2007314053A - ワイパアームおよびワイパ装置 - Google Patents

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和之 鷲見
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Abstract

【課題】アーム部材を払拭面側へ付勢するための加圧部材をアームヘッド内に収容することによって、ワイパアームのデザイン設計自由度を向上させることができると共に、アーム部材を起立姿勢で保持可能なワイパアームおよび該ワイパアームを備えたワイパ装置を提供する。
【解決手段】本発明のワイパアーム2では、アームヘッド20は、スプリング29を収容する保持部24と、スプリング29によって付勢されスプリング29の付勢方向に沿って移動可能な移動部材30と、移動部材30に一端が回動可能に連結されたリンク部材33と、を備え、アーム部材40には、リンク部材33の他端と回動可能に連結可能な連結部45が設けられ、連結部45は、アーム部材40の払拭姿勢において、移動部材30およびリンク部材33を介してスプリング29から伝達される付勢力によって、アーム部材40を払拭面方向へ回動付勢する位置に設けられた。
【選択図】図6

Description

本発明はワイパアームおよびワイパ装置に係り、特に払拭姿勢において加圧部材によってアーム部材が払拭面方向に付勢されるワイパアームおよび該ワイパアームを備えたワイパ装置に関する。
従来、ワイパアームは、ピボット軸に固定されるアームヘッドと、アームヘッドに連結されたアーム部材とを備えて構成されている。アーム部材は、アームヘッドにヒンジ軸にて連結され、払拭面に対して接離する方向に回動可能となっている。
アーム部材とアームヘッドには、それぞれ加圧部材であるコイルスプリングの端部が接続されている。アーム部材の基部(リテーナ)は、払拭面側が開口する断面略コ字状となっており、コイルスプリングは、この断面略コ字状の凹部に収容されている。このコイルスプリングによって、アーム部材は、常時は、その先端部を払拭面側へ押圧するように付勢されている。
ところで、ピボット軸に固定されたアームヘッド内に加圧部材を配設し、この加圧部材によってアームヘッドに回動可能に連結されたアーム部材を払拭面側へ付勢する構造を有するワイパアームが知られている(特許文献1参照)。
詳しくは、このワイパアームでは、アーム部材の基端部は、アームヘッド(ホルダ)とアーム部材とを回動可能に連結するヒンジ軸よりもピボット軸側へ延出している。加圧部材である圧縮コイルスプリングは、ピボット軸の先端部の軸周りに装着されており、アーム部材の基端部をピボット軸上方へ付勢している。
このような構成により、特許文献1に記載のワイパアームでは、圧縮コイルスプリングによる付勢力によって、アーム部材がヒンジ軸周りに、その先端部を払拭面へ押圧するように回動しようとする。これにより、アーム部材の先端部に取付けられたワイパブレードが払拭面であるヘッドランプのカバーに押圧されるようになっている。
特許文献1に記載のワイパアームでは、加圧部材がアームヘッド内に配設されているため、アーム部材を長手方向に断面略コ字状としてその内部に加圧部材を収容する必要がない。このため、アーム部材の長手方向のデザインが制約されず、ワイパアームのデザイン設計の自由度が向上するというメリットがある。特に、フロントウインドウ用のワイパアームは走行風の影響を受け易く、しかも人目に付いて車両全体のデザイン性にも影響を及ぼすため、ワイパアームの空気力学的デザイン設計をすることは近年極めて重要視されてきている。
実開昭49−93180号公報
しかしながら、特許文献1に記載のワイパアームでは、圧縮コイルスプリングによってアーム部材をヒンジ軸周りに回動付勢して、アーム部材先端のワイパブレードを払拭面に対して押圧可能であるが、アーム部材を起立状態で保持することはできない。このため、特許文献1に記載のワイパアームでは、例えば、ブレードラバーの交換時やメンテナンス時,払拭面の清掃時,寒冷地におけるブレードラバーの払拭面への貼り付き防止時等において、アーム部材を起立姿勢で保持(ロックバック)させることができないという問題があった。
本発明の目的は、上記課題に鑑み、アーム部材を払拭面側へ付勢するための加圧部材をアーム部材内ではなくアームヘッド内に収容することによって、ワイパアームのデザイン設計自由度を向上させることができると共に、アーム部材をアームヘッドに対して起立姿勢で保持可能なワイパアームおよび該ワイパアームを備えたワイパ装置を提供することにある。
本発明は、ピボット軸に固定されるアームヘッドに回動軸を介して回動可能に連結されたアーム部材が、その払拭姿勢において加圧部材によって払拭面方向に付勢され、前記アーム部材の先端に連結されるワイパブレードによって払拭面を押圧状態で払拭可能なワイパアームにおいて、前記アームヘッドは、前記加圧部材を収容する保持部と、前記加圧部材によって付勢され該加圧部材の付勢方向に沿って移動可能な移動部材と、該移動部材に一端が回動可能に連結されたリンク部材と、を備え、前記アーム部材には、前記リンク部材の他端と回動可能に連結可能な連結部が設けられ、該連結部は、前記アーム部材の払拭姿勢において、前記移動部材および前記リンク部材を介して前記加圧部材から伝達される付勢力によって、前記アーム部材を払拭面方向へ回動付勢する位置に設けられたことを特徴とする。
このように本発明のワイパアームは、アームヘッドに設けられた保持部に収容された加圧部材によって移動部材を付勢し、この移動部材と一端が回動可能に連結されたリンク部材に対して付勢力を伝達している。そして、このリンク部材の他端は、アーム部材の基端側に設けられた連結部に回動可能に連結されている。したがって、加圧部材は、移動部材およびリンク部材を介して連結部に付勢力を伝達している。連結部は、払拭姿勢において、加圧部材から伝達される付勢力によって、アーム部材を払拭面方向へ回動付勢する位置に設けられている。これにより、アーム部材は、払拭姿勢において、常時、払拭面側へ押圧された状態が保持される。
そして、本発明では、加圧部材がアームヘッドに設けられた保持部に配設されており、アーム部材には加圧部材を配設しない構成であるので、アーム部材の基端部付近を含めた全体のデザイン設計の自由度を向上させることができる。
また、上記発明において、前記アーム部材は、前記連結部と前記リンク部材の連結軸線が、前記移動部材と前記リンク部材の連結軸線と、前記回動軸の軸線とを結ぶ直線上に位置する節度点を越えて回動可能であることを特徴とする。
このように構成すると、アーム部材をアームヘッドに対して起立姿勢方向へ回動させていくと、連結部と前記リンク部材の連結軸線が節度点を越えた時点で、アーム部材に掛かる回動付勢力が払拭面方向から起立姿勢方向へ切替わり、アーム部材を起立姿勢状態(ロックバック状態)に保持することが可能となる。
また、上記発明において、前記回動軸の軸線から前記移動部材と前記リンク部材との連結軸線までの距離をL1とするとき、前記アームヘッドに対する前記アーム部材の回動に伴う前記L1の可変量は、前記移動部材の移動によって吸収されることを特徴とする。
本発明においては、アーム部材が回動しても連結部とリンク部材との連結軸線から移動部材とリンク部材との連結軸線までの距離(L2)と、回動軸の軸線から連結部とリンク部材との連結軸線との距離(L3)は不変であるが、回動軸の軸線から移動部材とリンク部材との連結軸線までの距離L1はアーム部材の回動に伴って変動するので、この可変量を移動部材の移動によって吸収でき、アーム部材を付勢状態で回動させることが可能である。
また、前記回動軸の軸線から前記移動部材と前記リンク部材との連結軸線までの距離をL1,前記連結部と前記リンク部材との連結軸線から前記移動部材と前記リンク部材との連結軸線までの距離をL2,前記回動軸の軸線から前記連結部と前記リンク部材との連結軸線との距離をL3,とするとき、払拭姿勢において、L2+L3>L1の関係を満たすことを特徴とする。このように払拭姿勢においてL2+L3>L1の関係を満たすことによって、加圧部材からの付勢力によってアーム部材を回動付勢することができる。
また、前記加圧部材は、ピボット軸周りに配置されピボット軸が挿通されると好適である。このように構成すると、アームヘッドに加圧部材を配設することによって、アームヘッドをピボット軸周りにコンパクトに構成することができる。
また、具体的には、前記加圧部材は、圧縮コイルスプリングとすることができる。
また、前記移動部材は、ピボット軸の軸線方向、又は、ピボット軸の軸線の径方向に沿って移動可能に配設することができる。
また、前記連結部は、前記アーム部材の基端部から前記回転軸の径方向外側に延出する一体のリンク部材とすることができる。このように連結部をアーム部材と一体のリンク部材とすることにより、アーム部材に対する不動のリンクを容易に寸法精度よく構成できる。
また、上記ワイパアームと、該ワイパアームをピボット軸周りに揺動させる駆動部と、を備えたワイパ装置を構成すると好適である。
本発明によれば、アーム部材内ではなくアームヘッド内に加圧部材を収容するための保持部を設け、この保持部に加圧部材を配設することによって、アーム部材の基端部を含めたワイパアームのデザイン設計自由度を向上させることができる。また、アームヘッド内に配設した加圧部材からの付勢力を移動部材およびリンク部材を介してアーム部材の連結部に伝達して、アーム部材を回動付勢するように構成したので、常時は、アーム部材を払拭面方向に回動付勢可能である。一方、アーム部材を起立姿勢方向へ所定角度回動させれば、リンク部材を介して伝達される回動付勢力がアーム部材を起立姿勢方向へ回動付勢する方向に切り替え可能となるので、アーム部材をアームヘッドに対して起立姿勢で保持可能となる。
以下、本発明の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
図1〜図9は本発明の一実施形態に係るものであり、図1はワイパ装置の全体構成図、図2はワイパ装置の断面説明図、図3はワイパアームの基端部付近の斜視図、図4は図1のA−A線,B−B線,C−C線,D−D線端面図、図5はワイパアームの基端部付近の分解斜視図、図6,図7はワイパアームの基端部付近の断面説明図、図8はワイパアームの払拭姿勢での動作説明図、図9はワイパアームの起立姿勢方向への動作説明図である。
図10〜図16は本発明の他の実施形態に係るものであり、図10,図11はワイパアームの動作説明図、図12はワイパアームの要部説明図、図13はワイパアームの全体構成図、図14は図13のワイパアームの要部拡大説明図、図15は図13のワイパアームの要部断面説明図、図16は図13のワイパアームの動作説明図である。
本例のワイパ装置Wは、フロントウインドウガラス用のワイパ装置であって、図1〜図3に示すように、駆動部1と、駆動部1のピボット軸11に固定されたワイパアーム2を主要構成要素としている。なお、図2ではヘッドカバー37の図示を省略している。
ワイパ装置Wは、駆動部1の作動によってピボット軸11が往復回動し、これによりワイパアーム2が揺動するように構成されている。ワイパアーム2の揺動によって、ワイパアーム2の先端に取付けられたワイパブレード60が払拭面としてのガラス面9を往復払拭する。
本例の駆動部1は、不図示のワイパモータおよびワイパモータの出力軸に連結されたリンク機構(揺動機構)から構成されている。なお、ワイパ装置Wの駆動部1をワイパモータのみから構成し、ワイパモータの出力軸(ピボット軸)にワイパアーム2を固定する構成としてもよい。
本例のワイパアーム2は、ピボット軸11の先端部に固定されるアームヘッド20と、アームヘッド20に連結されたアーム部材40とを備えている。アーム部材40は、回動軸49によってアームヘッド20に回動可能に連結されており、ガラス面9に対して接離方向に回動可能となっている。
アーム部材40の先端部には、ガラス面9と接触してガラス面9を払拭するためのワイパブレード60が接続されている。ワイパブレード60は、ガラス面9と接触するブレードラバー61と、このブレードラバー61を保持する複数の保持レバー62等を備えて構成されている。
本例のアーム部材40は、板状部材をプレス成形したものである。図4に示すように、基端部付近(A−A付近)はガラス面9側が開口するように断面略コ字状(図4(A)参照)に形成されており、先端部付近(D−D付近)は板状部材が二重に折畳まれて断面略長矩形状に形成されている(図4(D)参照)。中間部位(B−B,C−C付近)は、幅方向の一方側の角部を内部に没入させるようにして凹部40aが形成されている(図4(B),(C)参照)。この凹部40aは、車両前方から吹き付ける走行風に対する空力学的特性を向上させるためのものであり、走行時のワイパアーム2の浮き上がりを防止する。
なお、本例のアーム部材40は、上記構成に限られるものではなく、長尺状のリテーナと、リテーナの先端側に固定されたアームピースによって構成してもよい。
図5,図6に示すように、アーム部材40の基端側は、両側壁41,42とこれらの上端を連結する上壁43によって断面略コ字状に形成されている。側壁41,42には、回動軸49を挿通させるための挿通孔44が形成されている。
また、側壁41,42は、アーム部材40の長手方向の端部(図5の左端部)において挿通孔44の径方向外方でワイパアームの長手方向基端側(ピボット軸側)に向けてそれぞれ連結部45が一体に延出形成されている。連結部45の先端部には、挿通孔45aが形成されている。本例の連結部45は、アーム部材40の一対の側壁41,42と一体に形成されたアーム部材40に対して不動のリンクを構成するリンク部材であり、所定長さに設定されている。連結部45をアーム部材40と一体のリンク部材とすることにより、後述する距離L3の長さを容易に寸法精度よく構成できる。
なお、本例では、アーム部材40(側壁41,42)と一体に連結部45を延出形成したが、これに限らず、別体のリンク部材をアーム部材40(側壁41,42)に固定して、連結部45に替えてもよい。また、本例では、連結部45は、挿通孔44よりも長手方向の基端側に向けて延出しているが、これに限らず、挿通孔44の径方向外側に連結部45の先端部が位置していればよい。
本例のアームヘッド20は、本体部21と、円筒状の移動部材30と、移動部材30に一端が回動可能に連結されたリンク部材33と、本体部21の上部を覆う凹状のヘッドカバー37を備えている。
本体部21は、円柱形状の取付部22と、取付部22から径方向外側かつ上方へ延出する支持部26とを備えている。
取付部22には、下端部が大径で、上端部ほど小径となる取付孔23が形成されている。この取付孔23の下端側の開口からピボット軸11が挿入され、ピボット軸11の先端部を取付孔23の上端側の開口から突出させた状態で、ピボット軸11の先端部にワッシャ12を介してナット13を締め付けることによって、取付部22はピボット軸11に固定されている。なお、ピボット軸11の先端部位には、テーパセレーションが形成されており、これが取付孔23の内面に形成されたテーパセレーションと係合することによって、取付部22は回り止めがなされている。
また、取付部22の上面22aには、取付孔23を中心としてその周囲に有底の円環状溝である保持部24が形成されている。この保持部24には、加圧部材である圧縮コイルスプリング29(以下「スプリング29」という)が、その一端側を保持部24の底部に当接させた状態で収容されて保持されている。
なお、本例では、加圧部材として圧縮コイルスプリングを用いているが、後述するように移動部材30を上方へ付勢することができれば、これに限定されるものではない。例えば、円筒状ゴムを用いてもよいし、板バネを用いてもよい。
また、保持部24には、取付孔23を挟んで、支持部26の延出方向に対して両側の部位に所定の周方向幅を有する案内溝25が上下方向(ピボット軸11の軸線11aの軸線方向P)に形成されている。この案内溝25は、移動部材30を回り止め状態で上下方向に案内するためのものである。
支持部26は、取付部22の側面から径方向外側かつ上方へ延出しており、先端部には、支持部26の延出方向および取付部22の上下方向(軸線方向P)と直交する方向に挿通孔27が形成されている。アームヘッド20とアーム部材40とは、挿通孔27,挿通孔44に回動軸49が挿通されることにより連結されている。これにより、アーム部材40は、アームヘッド20に対して起立姿勢方向Raおよび反起立姿勢方向(払拭面方向)Rbに回動可能となっている。
また、支持部26の先端部位には、ストッパ突起28が形成されている。ストッパ突起28は、アーム部材40が払拭面方向Rbへ所定角度回動したときに、アーム部材40の上壁43の内面と当接して、アーム部材40のそれ以上の回動を規制するものである。
移動部材30は円筒状の部材であり、上端には2箇所に板状の取付片31が突出形成されている。この取付片31は、移動部材30の周方向に180度離間し、中心方向を向くように相対して設けられている。取付片31には、挿通孔32が形成されている。
移動部材30は、少なくとも下端側の一部が取付部22の保持部24に挿入された状態で、上下方向(軸線方向P)に移動可能となっている。このとき、幅方向(径方向)に突出する2箇所の取付片31が取付部22の案内溝25に案内されるようになっている。これにより、移動部材30は、取付部22に対して回動が規制された状態で、取付部22の上下方向(軸線方向P)にのみ移動が可能となっている。
また、移動部材30の取付片31とアーム部材40の連結部45とは、支持部26の幅方向両側において、それぞれ所定長さのリンク部材33によって連結されている。詳しくは、リンク部材33の両端には、それぞれ挿通孔33a,33bが形成されており、連結部45とリンク部材33とは、挿通孔45aと挿通孔33aに連結軸34が挿通されることによって回動可能に連結され、また、取付片31とリンク部材33とは、挿通孔32と挿通孔33bに連結軸35が挿通されることによって回動可能に連結されている。
図7に示すように、アーム部材40は基端側で回動軸49によってアームヘッド20の支持部26に連結されている。したがって、アーム部材40の本体部分から基端側へさらに延出する連結部45とリンク部材33とを連結する連結軸34の軸線(連結軸線)34aは、アーム部材40の回動に伴って円弧状の軌跡Ta上を移動する。軌跡Taは、回動軸49の軸線49aを中心とし、軸線49aから連結軸線34aまでの径方向の距離L3を半径とする円弧状の軌跡である。
また、移動部材30は、保持部24に上下移動可能に保持されている。したがって、取付片31とリンク部材33とを連結する連結軸35の軸線(連結軸線)35aは、アーム部材40の回動に伴って上下方向(軸線方向P)の直線状の軌跡Tb上を移動する。
本例では、軸線49aと連結軸線35aとの水平距離(軸線方向Pと直交する方向の距離)Lよりも、距離L3の方が短く設定されている(L3<L)。また、連結軸線34aと連結軸線35aとの距離をL2とすると、距離Lよりも距離L2と距離L3の和の方が長く設定されている(L2+L3>L)。これらの距離L,L2,L3は、アーム部材40が回動しても不変である。
なお、軸線49a,連結軸線34a,連結軸線35aは、互いに略平行となっている。
一方、軸線49aと連結軸線35aとの距離L1は、アーム部材40の回動に伴って変動する。図7に示すように、本例では、アーム部材40が払拭姿勢にあるとき(すなわち、ワイパブレード60がガラス面9と当接しているとき)、距離L2と距離L3の和の方が、距離L1よりも長くなるように設定されている。
図7に示す払拭姿勢では、軸線49a,連結軸線34a,連結軸線35aによって三角形が形成されている。連結部45は略水平に延出しており、連結軸線35aは連結部45に対して下方に位置している。連結軸線34aは、連結軸線35aと軸線49aを結ぶ線分Tcよりも上方に位置している。すなわち、連結部45は、払拭姿勢において、連結軸線34aが線分Tcよりも上方に位置するようにアーム部材40に設けられており、このとき連結部45およびリンク部材33は線分Tcよりも上方に位置している。
本例のワイパアーム2は、上述のようにアーム部材40をガラス面9に対する接離方向に付勢するための加圧部材であるスプリング29が、アーム部材40とアームヘッド20とを連結する回動軸49よりもアーム部材40の基端側に配設されている。詳しくは、スプリング29は、ピボット軸11周りに配置され、実質的にピボット軸11を挿通された状態となっており、アーム部材40内には収容されない構成となっている。
したがって、本例のアーム部材40では、挿通孔44付近を除いて、その断面を略コ字状に形成する必要がないため(スプリング等の加圧手段を収容する収容部を設ける必要がないため)、凹部40aを形成することが可能である。すなわち、本例のワイパアーム2では、アーム部材40の長手方向のデザインが制約されず、デザイン設計の自由度を大きくすることができる。
次に、図8,図9に基づいて、アーム部材40が払拭面に対して接離方向に回動するときの動作について説明する。
図8(A)は、図6と同様にアーム部材40がピボット軸11の軸線方向Pに対して約90度の方向(水平方向)を向いている払拭姿勢状態を示している。このような払拭姿勢では、スプリング29は保持部24内で軸線方向Pに圧縮された状態となっており、スプリング29は移動部材30を上方へ付勢している。この付勢力によって、リンク部材33はその長手方向に押圧される。これにより、リンク部材33の端部に連結された連結部45も押圧される。
アーム部材40は、この連結部45に掛かった押圧力によって、回動軸49の軸線49a周りに払拭面方向Rbへ回動しようとする。アーム部材40の先端部に連結されたワイパブレード60はガラス面9と当接しているから、アーム部材40は、ワイパブレード60をガラス面9へ押し付けた状態で回動が規制される。このようにして、常時は、アーム部材40は、ガラス面9を払拭可能な払拭姿勢に保持される。
この状態から、駆動部1が作動してピボット軸11が往復回動すると、ワイパアーム2もガラス面9上を揺動する。車両のガラス面9は湾曲しているから、ワイパアーム2の揺動に伴って、アーム部材40は図8(B),(C)のように、ピボット軸11の軸線方向Pに対して約85度〜約95度の範囲で接離方向に回動する。このとき、連結部45に連結されたリンク部材33を介して、移動部材30は保持部24に案内されて上下方向へ移動する。移動部材30はスプリング29によって常時、上方へ付勢されているから、この付勢力は移動部材30,リンク部材33を介して連結部45へ伝達され、アーム部材40は払拭面方向Rbへ所定の押圧力で押圧される。これにより、アーム部材40の先端に連結されたワイパブレード60は、ガラス面9を常時、所定の押圧力で押圧した状態で、往復払拭が可能となっている。
本例のワイパアーム2は、アーム部材40を起立姿勢状態(ロックバック状態)に保持することが可能となっている。アーム部材40を起立姿勢方向Raに回動させていくと、リンク部材33を介して移動部材30が下方へ押圧され、スプリング29の付勢力に抗して移動部材30が保持部24内へ入り込んでいく。このとき、連結部45の距離L3と、リンク部材33の距離L2は不変だから、移動部材30が沈み込んでいくことにより、距離L1が大きな値へ変化していく。このように、距離L1の可変量は、移動部材30の移動によって吸収される。
本例では、アーム部材40がピボット軸11の軸線方向Pに対して約110度まで回動したときに、距離L1が最大となる。距離L1が最大となるのは、図9(A)に示すように、連結軸線34aが、連結軸線35aと、軸線49aを結ぶ線分Tc上に位置するときである。すなわち、線分Tcと軌跡Taとの交点が節度点Qである。節度点Qに連結軸線34aが重なるとき、リンク部材33と連結部45が一直線上に並ぶから、スプリング29の付勢力は、線分Tcに沿ってアーム部材40へ伝達される。このため、アーム部材40には、接離方向の回動力は掛からない。
図9(A)の状態から、さらにアーム部材40を起立姿勢方向Raに回動させると、連結軸線34aが節度点Qを越える。このとき、スプリング29の付勢力は、移動部材30およびリンク部材33を介して連結部45へ伝達され、アーム部材40を起立姿勢方向Raへ回動させる向きに掛かる。
図9(B)に示すように、アーム部材40が所定角度(本例では約115度)まで回動すると、リンク部材33の側面が移動部材30の上縁部と当接する。これにより、リンク部材33はそれ以上の回動が規制され、リンク部材33に連結部45を介して連結されたアーム部材40も回動を規制される。
このとき、リンク部材33には、移動部材30を介してスプリング29の付勢力が連結軸線35aと軸線49aとを互いに接近させる方向に作用しているため、アーム部材40は、回動を規制された状態(ロックバック状態)に保持される。ロックバック状態では、連結軸線34aは、線分Tcよりも下方に位置する。
このようにして、本例では、アーム部材40を所定角度で起立姿勢状態に保持することが可能である。
次に、上記実施形態の改変例について説明する。なお、上記実施形態と同じ構成要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図10に示す例は、移動部材30の上下方向に移動距離を小さくして、アームヘッド20周りをコンパクトに設定した例である。
図10(A)は、アーム部材40が軸線方向Pに対して約90度に位置する払拭姿勢状態を示している。リンク部材33は軸線方向Pに対して約135度に傾斜しており、軸線49aと連結軸線34a間の距離(L3)は、連結軸線34aと連結軸線35a間の距離(L2)に対して約3.5倍の長さに設定されている(L2:L3≒1:3.5)。
なお、上記実施形態では、距離L3は距離L2に対して約2.2倍の長さに設定されている(L2:L3≒1:2.2)。
図10(B)は、アーム部材40が軸線方向Pに対して約95度に位置する払拭姿勢状態を示している。図10(C)は、連結軸線34aが節度点Qに位置する状態を示している。図10(D)は、ロックバック状態を示している。ロックバック状態では、アーム部材40は、軸線方向Pに対して約110度に位置する起立姿勢状態に保持される。
上記実施形態では、基準位置(図8(A))から節度点位置(図9(A))までの移動部材30の上下方向の移動距離は、距離L3の約1/4の長さに相当する。一方、図10の例では、基準位置(図10(A))から節度点位置(図10(C))までの移動部材30の上下方向の移動距離は、距離L3の約1/5の長さに相当する。
このように、図10の例では、上記実施形態よりも、距離L3に対する移動部材30の移動距離の比が小さく設定されているので、アームヘッド20周りをコンパクトに構成することができる。
図11に示す例は、アーム部材40の起立姿勢における角度を大きく設定した例である。
図11(A)は、アーム部材40が軸線方向Pに対して約90度に位置する払拭姿勢状態を示している。本例では、図10の例と同様に、距離L3は距離L2に対して約3.5倍の長さに設定されている(L2:L3≒1:3.5)。
しかしながら、本例では、軸線49aの水平位置が、図10の例よりも連結軸線35aに近づけて設定されており、リンク部材33は軸線方向Pに対して約180度をなしている。
図11(B)は、アーム部材40が軸線方向Pに対して約95度に位置する払拭姿勢状態を示している。図11(C)は、連結軸線34aが節度点Qに位置する状態を示している。図11(D)は、ロックバック状態を示している。ロックバック状態では、アーム部材40は、軸線方向Pに対して約135度に位置する起立姿勢状態に保持される。
一方、上記実施形態では、起立姿勢状態におけるアーム部材40の角度は、約115度であるから、図11の例では起立姿勢状態におけるアーム部材40の角度を大きくし、よりメンテナンス等を容易とすることが可能である。
上記実施形態では、加圧部材であるスプリング29がピボット軸11周りにこれを挿通させるようにして配設されていたが、これに限らず、図12に示すように構成してもよい。
図12の例では、幅広のアームヘッド120にピボット軸11が挿入状態でワッシャ12およびナット13を用いて締結されている。そして、このアームヘッド120には、ピボット軸11が挿入配置される部位の側部に、ピボット軸11の軸線方向Pに長手方向が沿うように有底円環状凹部である保持部124が並設されている。保持部124には移動部材30が軸線方向Pに移動可能に挿入され、移動部材30の下端部と保持部124の底部との間にスプリング29が圧縮状態で配設されている。
本例のアームヘッド120の支持部126には、アーム部材140の基端部が回動軸149によって回動可能に連結されている。
アーム部材140には、その本体に2本の連結部145が一体に固定されている。この連結部145は、回動軸149から基端部方向に延出するように取付けられている。
リンク部材33が連結軸34,35によって、それぞれ連結部145,取付片31に回動可能に連結された構成は、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
このようにピボット軸11の側部において、移動部材30を軸線方向Pに移動可能に構成しても、払拭姿勢において、アーム部材140を払拭面方向Rbに付勢した状態に保持することができる。また、アーム部材140を起立姿勢方向Raに回動させていったときには、上記実施形態と同様に起立姿勢状態に保持することが可能である。
また、上記実施形態では、移動部材30が軸線方向Pに沿って移動する構成であったが、これに限らず、図13〜図16に示す例のように構成してもよい。本例では、移動部材230を軸線方向Pではなく、ピボット軸11の径方向に沿って移動させる構成となっている。
本例のワイパアーム202は、アームヘッド220と、アーム部材240を備えている。アームヘッド220は、ピボット軸11への取付部222と、取付部222から径方向外側かつ上方へ延出する支持部226を備えている。支持部226は、取付部222から斜め上方へ延出した後、さらに略水平方向へ延出している。
アーム部材240の基端部は、支持部226の先端部に回動軸249によって回動可能に連結されている。
図14はアームヘッド220とアーム部材240との連結部位を裏面から見た説明図である。支持部226の先端部位には、保持部224が形成されている。この保持部224は、支持部226の先端部位の裏面に長手方向に沿って形成された略矩形状の凹部である。
また、支持部226の裏面には、保持部224の長手方向中間部位を幅方向に拡大するように、保持部224の内側面224aに連続して挿入溝224bが形成されている。
そして、保持部224の幅方向両側の内側面224aには、挿入溝224bが形成された部位よりも先端側に向けて長手方向に沿って2つの案内溝225a,225bが上下2段に並設されている(図15参照)。本例では、案内溝225aよりも案内溝225bの方が幅広に設定されている。
本例では、矩形板状の移動部材230がこの案内溝225a,225bに案内されて支持部226の長手方向に沿って保持部224内を移動可能に配設されている。本例の移動部材230は、矩形板状の本体の幅方向両端部に突起部232a,232bが形成されており、この突起部232a,232bがそれぞれ案内溝225a,225bと係合することによって、移動部材230は支持部226の先端部において長手方向に移動可能となっている。
なお、本例では移動部材230は、ピボット軸11の軸線方向Pに対して、約90度の方向に移動するように構成されているが、これに限らず、軸線方向Pと所定角度をなして径方向に移動するように構成すればよい。また、ここで径方向とは、ピボット軸11の軸線に対して移動部材230の移動軌跡が所定距離だけオフセットする場合を含んでいる。
移動部材230の支持部226先端側の面には、取付用突起231が先端側へ向けて突出形成されており、連結軸235を介してリンク部材233の一端と回動可能に連結されている。
また、移動部材230の支持部226基端側の面には、2箇所に略円形の凹部230aが幅方向に並設されている。また、保持部224の支持部226基端側の内側面にも、同様の略円形の凹部224cが幅方向に並設されている。
本例では、2本の圧縮コイルスプリング229(以下「スプリング229」という)が、保持部224内に幅方向に沿って並設されている。スプリング229は、移動部材230の凹部230aと保持部224の凹部224cに両端が嵌入され、圧縮状態で配設されている。これにより、スプリング229は、移動部材230を支持部226の先端側へ付勢している。
本例のアーム部材240は、基端部が断面略コ字状に形成されており、側壁241,242を貫通して回動軸249が配設されている。本例では、この回動軸249は側壁241,242に対して回動不能に固定されており、さらに回動軸249には、連結部245が回動不能に固着されている。
連結部245は、回動軸249に貫通された状態で回動軸249に固着された円筒状の本体部246と、本体部246から径方向外側に突出する突出部247を有している。突出部247には、連結軸234を介してリンク部材233の他端が回動可能に連結されている。
このように構成されているので、アーム部材240が回動軸249の軸線249aを中心として回動すると、連結部245に連結されたリンク部材233を介して移動部材230が保持部224内を長手方向に進退動する。スプリング229によって移動部材230に掛かる先端方向への付勢力は、移動部材230,リンク部材233,連結部245,回動軸249を介してアーム部材240へ伝達され、アーム部材240は、常時、接離方向へ付勢されるようになっている。
なお、軸線249a,連結軸線234a,連結軸線235aは、互いに略平行となっている。
図15に示すように、アーム部材240は基端側で回動軸249によって支持部226に連結されている。したがって、回動軸249から基端側へさらに延出する連結部245の突出部247とリンク部材233とを連結する連結軸234の連結軸線234aは、アーム部材240の回動に伴って円弧状の軌跡Ta上を移動する。軌跡Taは、回動軸249の軸線249aを中心とし、軸線249aから連結軸線234aまでの径方向の距離L3を半径とする円弧状の軌跡である。
また、移動部材230は、保持部224によって長手方向Sに移動可能に保持されている。したがって、取付用突起231とリンク部材233とを連結する連結軸235の連結軸線235aは、アーム部材240の回動に伴って長手方向Sの直線状の軌跡Tb上を移動する。
本例では、アーム部材240の回動に伴って、軸線249aと連結軸線235aとの距離L1が変動する。本例では、アーム部材240が払拭姿勢にあるとき、距離L2(連結軸線234aと連結軸線235a間の距離)と距離L3(軸線249aと連結軸線234a間の距離)の和の方が、距離L1よりも長くなるように設定されている。
図15に示す払拭姿勢では、軸線249a,連結軸線234a,連結軸線235aによって三角形を形成している。そして、連結軸線234aは、連結軸線235aと軸線249aを結ぶ線分Tcよりも上方に位置している。すなわち、連結部245(突出部247)およびリンク部材233は線分Tcよりも上方に位置している。
次に、図16に基づいて、アーム部材240が払拭面に対して接離方向に回動するときの動作について説明する。
図16(A)は、アーム部材240がピボット軸11の軸線方向Pに対して約90度の方向(水平方向)を向いている払拭姿勢状態を示している。このような払拭姿勢では、スプリング229は保持部224内で支持部226の長手方向S(本例では、軸線方向Pと略直交する方向)に圧縮された状態となっており、スプリング229は移動部材230を支持部226の先端側へ付勢している。この付勢力によって、リンク部材233はその長手方向に押圧される。これにより、連結軸線235aと軸線249aとを互いに接近させる方向に付勢力が作用し、リンク部材233の端部に連結された連結部245も押圧される。
この連結部245に掛かった押圧力によって、アーム部材240は、回動軸249を回動中心として払拭面方向Rbへ回動しようとする。払拭姿勢では、アーム部材240の先端部に連結されるワイパブレード(不図示)とガラス面との当接により、アーム部材240は払拭面方向Rbへの回動が規制される。このようにして、常時は、アーム部材240は払拭姿勢に保持される。
この状態から、図16(B)に示すように、アーム部材240を起立姿勢方向Raに回動させていくと、リンク部材233を介して移動部材230は支持部226の基端側へ押圧され、スプリング229の付勢力に抗して移動部材230は保持部224内で支持部226の基端側へ移動していく。このとき、連結部245の距離L3と、リンク部材233の距離L2は不変だから、移動部材230が基端方向へ移動していくことにより、距離L1が大きな値へ変化していく。このように、距離L1の可変量は、移動部材230の移動によって吸収される。
本例では、アーム部材240が軸線方向Pに対して約135度まで回動したときに、距離L1が最大となる。距離L1が最大となるのは、図16(B)に示すように、連結軸線234aが、連結軸線235aと、軸線249aを結ぶ線分Tc上に位置するときである。すなわち、線分Tcと軌跡Taとの交点が節度点Qであり、節度点Qに連結軸線234aが重なるとき、リンク部材233と連結部245が一直線上に並ぶから、スプリング229の付勢力は、線分Tcに沿ってアーム部材240へ伝達される。このため、アーム部材240には、接離方向の回動力は掛からない。
図16(B)の状態から、さらにアーム部材240を起立姿勢方向Raに回動させると、連結軸線234aが節度点Qを越える。このとき、スプリング229の付勢力は、移動部材230およびリンク部材233を介して連結部245へ伝達され、アーム部材240を起立姿勢方向Raへ回動させる向きに掛かる。
図16(C)に示すように、アーム部材240が所定角度(本例では約165度)まで回動すると、アーム部材240の上壁243の端部が支持部226の上面と当接する。これにより、アーム部材240はそれ以上の回動が規制される。
このとき、連結部245には、移動部材230,リンク部材233を介してスプリング229の付勢力が連結軸線235aと軸線249aとを互いに接近させる方向に作用しているため、アーム部材240は、回動を規制された状態(ロックバック状態)に保持される。このようにして、本例では、アーム部材240を所定角度で起立姿勢状態に保持することが可能である。
本発明の他の実施形態において、加圧部材として2本の圧縮コイルスプリング229を用いたが、これに限定されず、必要な加圧力に応じて1本でも良く又は3本以上であっても良い。
本発明の他の実施形態において、アーム部材240の起立姿勢におけるそれ以上の回動規制を上壁243の端部が支持部226の上面に当接することで行っているが、これに限定されるものではなく、アーム部材240とアームヘッド220とを当接させてそれ以上の回動を規制する構成であればよい。例えば、アーム部材240の側壁の下縁を延出形成して内側に折り曲げたストッパを形成してアーム部材240の起立姿勢において支持部226の下面に当接させるようにしてもよいし、アーム部材240と一体に回動する連結部245を支持部226に当接させてそれ以上の回動を規制するようにしてもよい。
本発明の一実施形態に係るワイパ装置の全体構成図である。 本発明の一実施形態に係るワイパ装置の断面説明図である。 本発明の一実施形態に係るワイパアームの基端部付近の斜視図である。 図1のA−A線,B−B線,C−C線,D−D線端面図である。 本発明の一実施形態に係るワイパアームの基端部付近の分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係るワイパアームの基端部付近の断面説明図である。 本発明の一実施形態に係るワイパアームの基端部付近の断面説明図である。 本発明の一実施形態に係るワイパアームの払拭姿勢での動作説明図である。 本発明の一実施形態に係るワイパアームの起立姿勢方向への動作説明図である。 本発明の他の実施形態に係るワイパアームの動作説明図である。 本発明の他の実施形態に係るワイパアームの動作説明図である。 本発明の他の実施形態に係るワイパアームの要部説明図である。 本発明の他の実施形態に係るワイパアームの全体構成図である。 図13のワイパアームの要部拡大説明図である。 図13のワイパアームの要部断面説明図である。 図13のワイパアームの動作説明図である。
符号の説明
1‥駆動部、2‥ワイパアーム、9‥ガラス面、11‥ピボット軸、11a‥軸線、
12‥ワッシャ、13‥ナット、20‥アームヘッド、21‥本体部、
22‥取付部、22a‥上面、23‥取付孔、24‥保持部、25‥案内溝、
26‥支持部、27‥挿通孔、28‥ストッパ突起、
29‥圧縮コイルスプリング(加圧部材)、30‥移動部材、31‥取付片、
32‥挿通孔、33‥リンク部材、33a,33b‥挿通孔、34,35‥連結軸、
34a,35a‥連結軸線、37‥ヘッドカバー、40‥アーム部材、40a‥凹部、
41,42‥側壁、43‥上壁、44‥挿通孔、45‥連結部、45a‥挿通孔、
49‥回動軸、49a‥軸線、60‥ワイパブレード、61‥ブレードラバー、
62‥保持レバー、120‥アームヘッド、124‥保持部、126‥支持部、
140‥アーム部材、145‥連結部、149‥回動軸、202‥ワイパアーム、
220‥アームヘッド、222‥取付部、224‥保持部、224a‥内側面、
224b‥挿入溝、224c‥凹部、225a,225b‥案内溝、226‥支持部、
229‥圧縮コイルスプリング(加圧部材)、230‥移動部材、230a‥凹部、
231‥取付用突起、232a,232b‥突起部、233‥リンク部材、
234,235‥連結軸、234a,235a‥連結軸線、240‥アーム部材、
241,242‥側壁、243‥上壁、245‥連結部、246‥本体部、
247‥突出部、249‥回動軸、249a‥軸線、Q‥節度点、W‥ワイパ装置

Claims (9)

  1. ピボット軸に固定されるアームヘッドに回動軸を介して回動可能に連結されたアーム部材が、その払拭姿勢において加圧部材によって払拭面方向に付勢され、前記アーム部材の先端に連結されるワイパブレードによって払拭面を押圧状態で払拭可能なワイパアームにおいて、
    前記アームヘッドは、前記加圧部材を収容する保持部と、前記加圧部材によって付勢され該加圧部材の付勢方向に沿って移動可能な移動部材と、該移動部材に一端が回動可能に連結されたリンク部材と、を備え、
    前記アーム部材には、前記リンク部材の他端と回動可能に連結可能な連結部が設けられ、
    該連結部は、前記アーム部材の払拭姿勢において、前記移動部材および前記リンク部材を介して前記加圧部材から伝達される付勢力によって、前記アーム部材を払拭面方向へ回動付勢する位置に設けられたことを特徴とするワイパアーム。
  2. 前記アーム部材は、前記連結部と前記リンク部材の連結軸線が、前記移動部材と前記リンク部材の連結軸線と、前記回動軸の軸線とを結ぶ直線上に位置する節度点を越えて回動可能であることを特徴とする請求項1に記載のワイパアーム。
  3. 前記回動軸の軸線から前記移動部材と前記リンク部材との連結軸線までの距離をL1とするとき、前記アームヘッドに対する前記アーム部材の回動に伴う前記L1の可変量は、前記移動部材の移動によって吸収されることを特徴とする請求項1又は2に記載のワイパアーム。
  4. 前記回動軸の軸線から前記移動部材と前記リンク部材との連結軸線までの距離をL1,前記連結部と前記リンク部材との連結軸線から前記移動部材と前記リンク部材との連結軸線までの距離をL2,前記回動軸の軸線から前記連結部と前記リンク部材との連結軸線との距離をL3,とするとき、払拭姿勢において、L2+L3>L1の関係を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のワイパアーム。
  5. 前記加圧部材は、ピボット軸周りに配置されピボット軸が挿通されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のワイパアーム。
  6. 前記加圧部材は、圧縮コイルスプリングであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のワイパアーム。
  7. 前記移動部材は、ピボット軸の軸線方向、又は、ピボット軸の軸線の径方向に沿って移動可能に配設されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のワイパアーム。
  8. 前記連結部は、前記アーム部材の基端部から前記回転軸の径方向外側に延出するリンク部材であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のワイパアーム。
  9. 請求項1〜8にいずれか一項に記載のワイパアームと、該ワイパアームをピボット軸周りに揺動させる駆動部と、を備えたことを特徴とするワイパ装置。
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