JP5192457B2 - ワイパアーム - Google Patents

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本発明は、先端に連結されるワイパブレードを往復揺動運動させて払拭面を払拭するためのワイパアームに関するものである。
従来、車両に搭載されるワイパ装置は、ワイパアームの先端部にワイパブレードを回動自在に連結してなるワイパをワイパモータにて駆動して、車両のフロントガラス等の払拭面を前記ワイパブレードにて払拭する。そして、ワイパアームには、例えば特許文献1に記載されているように、ワイパモータの駆動力により往復回動される駆動軸にその基端部が一体回動可能に連結されるメインアームと、駆動軸の近傍に配置された従動軸にその基端部が回動自在に連結されるサブアームとを備えたパンタグラフ式のワイパアームがある。メインアームは、駆動軸の先端部に一体回動可能に連結固定されるメインアームヘッドと、該アームヘッドに連結ピンにて連結されたメインリテーナとを有する。メインアームヘッドの駆動軸への連結固定は、駆動軸の先端部に形成されたテーパセレーションにメインアームヘッドを外嵌し、更に駆動軸においてテーパセレーションよりも先端側に形成された螺子部にナットを螺合することによりなされている。そして、このメインアームは、連結ピンを中心としてメインアームヘッドに対してメインリテーナが回動されることにより、該メインアームの先端部が払拭面と直交する方向に沿って移動(上下動)するようになっている。また、サブアームは、ボールジョイントにて従動軸に連結されている。即ち、従動軸の先端部には球体状の球体連結部が一体に設けられるとともに、サブアームの基端部には、該球体連結部の表面に対応した球面凹部を有するボールリテーナが一体的に設けられている。そして、球体連結部が球面凹部内に係合されるようにボールリテーナが同球体連結部に外嵌されることにより、サブアームは従動軸に対し球体連結部を中心として回動可能に連結されている。
このようなワイパアームには、メインアーム及びサブアームの先端部に連結部材を介してワイパブレードが回動自在に連結される。そして、駆動軸を中心としてメインアームが回動されると、該メインアームの回動に従動してサブアームが従動軸を中心として回動されるとともに、メインアームの回動に連動してワイパアームに対するワイパブレードの払拭姿勢が変化される。また、メインアームの往復回動によってワイパブレードが往復揺動運動されることにより、払拭面が所定の払拭パターンで払拭される。更に、ワイパの作動時には、サブアームは、メインアームの回動に従動して従動軸の軸線周りに回動するだけでなく、球体連結部を中心として従動軸の軸線に対して傾斜するように回動することにより、払拭面の起伏や湾曲等によるメインアームの先端部の上下動等に追従してその先端部を上下動させる。
しかしながら、特許文献1に記載されたワイパアームは、ボールリテーナの球体連結部への外嵌によってのみサブアームを従動軸に連結するものであるため、サブアームが球体連結部を中心に回動されてその先端部が払拭面から離間する方向に大きく傾斜されると、ボールリテーナが球体連結部から外れてしまう虞がある。そのため、サブアームがボールジョイントのみで従動軸に連結された特許文献1に記載のワイパアームは、サブアームと従動軸との連結は容易であるが、洗車時やメンテナンス時等にメインアーム及びサブアームを起立姿勢とするロックバックができないという問題がある。
一方、ロックバック可能に構成された従来のパンタグラフ式のワイパアームにおいては、サブアームは、メインアームの駆動軸への連結と同様に従動軸に連結されている。即ち、従動軸の先端部にはテーパセレーション及び螺子部が形成され、サブアームは、従動軸のテーパセレーションに外嵌され螺子部に螺合されるナットにて従動軸に一体回動可能に連結固定されるサブアームヘッドと、該サブアームヘッドに連結ピンにて連結されたサブリテーナとを備えて構成されている。
実開昭62−43861号公報
しかし、ロックバック可能に構成された従来のパンタグラフ式のワイパアームは、従動軸の螺子部へのナットの螺合等、サブアームと従動軸との連結構造が複雑なため、部品点数が多くなったり、サブアームと従動軸との連結にかかる作業工数が多くなったりする。
また、従来のパンタグラフ式のワイパアームは、ロックバックが有る仕様か無い仕様かによってサブアームの従動軸への連結構造及び連結方法が異なるため、製造コストが増大されるという問題もある。そこで、サブアームの従動軸への連結構造及び連結方法を統一するために、ロックバック可能に構成された従来のパンタグラフ式のワイパアームにおいて、サブアームのサブアームヘッドをボールジョイントにて従動軸に連結することが考えられる。しかしながら、このようにすると、サブアームは、サブアームヘッドに対してサブリテーナの先端部が上下動するように連結ピンを中心として回動可能であるとともに、サブアームヘッドが従動軸の球体連結部を中心としても転動可能(従動軸に対して傾斜可能)となるため、メインアームに従動して回動するサブアームの回動動作が不安定(サブアームの従動軸とワイパブレードとの連結部との距離が変化)となり、ワイパブレードによる払拭パターンが所定の払拭パターンから変化する虞が出てくる。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、ロックバックの有る仕様と無い仕様とでサブアームの従動軸への連結構造を統一できるとともに、サブアームの従動軸への連結を容易に行うことができるパンタグラフ式のワイパアームを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、基端部が駆動軸に一体回動可能に連結されるメインアームと、前記駆動軸の近傍に配置された従動軸に基端部が連結されるサブアームと、を備え、前記メインアーム及び前記サブアームの先端部に払拭面を払拭するワイパブレードが回動自在に連結され、前記メインアームの往復回動に伴って前記サブアームが従動して回動されるとともに前記メインアームの回動に連動して前記ワイパブレードの払拭姿勢を変化させるワイパアームであって、前記メインアームは、基端部が前記駆動軸に一体回動可能に連結固定されるメインアームヘッドと、前記メインアームヘッドの先端部に回動可能に連結され払拭姿勢位置から起立姿勢位置へと前記メインアームヘッドに対して回動されるメインリテーナとを備え、前記サブアームは、前記従動軸の先端部に設けられた球体状の球体連結部が係合される係合部及び前記球体連結部から前記従動軸の先端側に突出形成された先端軸部が挿入される挿入部が形成され前記先端軸部の中心軸線回りに回動するボールリテーナを基端部に有するサブアームヘッドと、前記サブアームヘッドの先端部に回動可能に連結され払拭姿勢位置から起立姿勢位置へと前記サブアームヘッドに対して回動されるサブリテーナとを備えたことをその要旨としている。
同構成によれば、挿入部に先端軸部を挿入しつつ球体連結部を係合部に係合することにより、ロックバックの無い仕様の従来のパンタグラフ式のワイパアームと同様に、連結構造及び連結作業が簡単なボールジョイントにてサブアームの従動軸への連結を行うことができる。そして、本発明のワイパアームは、メインリテーナをメインアームヘッドに対して回動させて起立姿勢位置に配置すると同時に、サブリテーナをサブアームヘッドに対して回動させて起立姿勢位置に配置することによりロックバックが可能である。これらのことから、本発明のワイパアームは、ロックバックの有る仕様と無い仕様との両方のワイパアームに使用することができる。即ち、ロックバックの有る仕様のワイパアームとロックバックの無い仕様のワイパアームとの両方の仕様のワイパアームについてサブアームの従動軸への連結構造を簡単な構造に統一して適用することができ、サブアームの従動軸への連結を行う作業者の混乱を防止してその作業性を向上させることができる。その結果、生産性が向上し、製造コストの低減が図られる。また、ボールリテーナは、係合部に球体状の球体連結部が係合されるとともに、挿入部に球体連結部から従動軸の先端側に突出した先端軸部が挿入されるため、従動軸に対して先端軸部の中心軸線回りに回動する。即ち、サブアームは、ロックバックの無い仕様の従来のパンタグラフ式のワイパアームと同様にボールジョイントにて従動軸に連結されるが、球体連結部の中心を回動中心として転動自在ではなく、先端軸部の中心軸線回りに回動するようになっている。従って、ワイパの作動時に所定の払拭パターンを得ることができ、ワイパアームの先端に連結されるワイパブレードによって安定して払拭面の払拭を行うことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のワイパアームにおいて、前記係合部は、前記球体連結部が係合される球面凹部であり、前記挿入部の中心軸線は、該挿入部に挿入された前記先端軸部の中心軸線と一致するとともに前記係合部の中心を通り、且つ前記メインアームヘッドの回動中心となる中心軸線と平行をなすことをその要旨としている。
同構成によれば、メインアームヘッドの回動中心となる中心軸線と、サブアームヘッドの回動中心となる先端軸部の中心軸線とが平行をなすことになるため、メインアームの回動に従動して行われるサブアームの回動が円滑となる。また、ボールリテーナが、挿入部の内周面を先端軸部の外周面に摺接させるとともに係合部の内周面を球体連結部の表面に摺接させて回動する場合には、挿入部の中心軸線が係合部の中心からずれると、即ち、ボールリテーナの回動中心となる先端軸部の中心軸線が球体連結部の中心からずれると、ボールリテーナにおける先端軸部回りの回動と球体連結部回りの回動との回動中心がずれて、挿入部の内周面と先端軸部の外周面との摺接と、係合部の内周面と球体連結部の表面との摺接が円滑でなくなり、ボールリテーナが回動し辛くなる。そこで、挿入された先端軸部の中心軸線と一致する挿入部の中心軸線が、球体連結部が係合される係合部の中心を通るようにすることにより、ボールリテーナの従動軸に対する回動を円滑にすることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のワイパアームにおいて、前記サブアームは、前記サブリテーナを前記サブアームヘッドに対して回動可能に連結する連結軸を備え、前記連結軸の中心軸線は、前記サブアームヘッドの基端から先端に延びる前記サブアームヘッドの長手軸線と直交するとともに、前記サブアームヘッドの前記長手軸線は、前記挿入部に挿入された前記先端軸部の中心軸線と、前記先端軸部の軸方向の両端部間で直交することをその要旨としている。
同構成によれば、サブリテーナをサブアームヘッドに回動可能に連結する連結軸の中心軸線は、サブアームヘッドの長手軸線と直交するとともに、サブアームヘッドの長手軸線は、挿入部に挿入された先端軸部の中心軸線と、先端軸部の軸方向の両端部間で直交している。そのため、サブアームの先端側から基端側に加わる外力は、サブリテーナからサブアームヘッドの長手軸線方向に沿って連結軸に作用し、更に、サブアームヘッドを介して先端軸部に対し該先端軸部の中心軸線と直角をなすように作用する。従って、従動軸に対して該従動軸を拗らせるような力が作用することが抑制されるため、ボールリテーナの内周面に局所的に面圧の高い部分が生じることが抑制され、ボールリテーナ及び従動軸の摩耗が抑制される。更に、先端軸部の中心軸線回りにサブアームヘッドが回動した場合には、軸受の役割を果たすボールリテーナの挿入部及び係合部の内周面と、先端軸部及び球体連結部の外周面とは面で摺接するため、ボールリテーナは軸受の役割を良好に果たすことができ、サブアームヘッドの従動軸に対する回動がより良好に行われる。
本発明によれば、ロックバックの有る仕様と無い仕様とでサブアームの従動軸への連結構造を統一できるとともに、サブアームの従動軸への連結を容易に行えるパンタグラフ式のワイパアームを提供することができる。
ワイパ装置の概略図。 (a)はサブアームの基端部付近の平面図、(b)はサブアームの基端部付近の側面図、(c)は従動軸に連結されたサブアームの基端部の断面図(図2(b)におけるA−A断面図)。 別の形態のサブアームの一部断面図。 別の形態のサブアームの一部断面図。 (a)は別の形態のワイパアームを説明するための説明図、(b)はワイパブレードの払拭姿勢を説明するための説明図。 別の形態のサブアームの基端部付近の断面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、ワイパ装置1は、車両のフロントガラス2の車室外側の面である払拭面2aを払拭するためのものである。このワイパ装置1は、ワイパ駆動部3と、ワイパ5とを備えており、ワイパ駆動部3のワイパモータ4が駆動されると、同ワイパ駆動部3のリンク機構(図示略)を介してワイパモータ4の駆動力がワイパ5に伝達され、ワイパ5が往復回動運動されるようになっている。
本実施形態のワイパ5は、パンタグラフ式のワイパアーム6の先端部にワイパブレード7を回動自在に連結してなる。そして、ワイパアーム6は、略棒状のメインアーム8と、該メインアーム8に沿うように配置される略棒状のサブアーム9とを備えている。
メインアーム8は、該メインアーム8の基端側に設けられたメインアームヘッド11と、該メインアームヘッド11の先端部に連結されたメインリテーナ12と、該メインリテーナ12にてその基端部が保持された棒状のメインアームピース13とから構成されている。
メインアームヘッド11は、例えばアルミダイキャストにて形成され、略棒状をなすとともに、該メインアームヘッド11の基端部は、車体に支持された略円柱状の駆動軸14の先端部に連結固定されている。駆動軸14の先端部には、テーパセレーション14aが形成されるとともに、駆動軸14におけるテーパセレーション14aよりもさらに先端側には外周面に螺子歯を有する螺子部14bが形成されている。そして、メインアームヘッド11は、その基端部が駆動軸14の先端部に貫通されて前記テーパセレーション14aに外嵌され、更に駆動軸14の先端の螺子部14bにナット(図示略)が螺合されることにより駆動軸14の先端部に回り止めされて一体回動可能に連結固定されている。このようにメインアームヘッド11の基端部が駆動軸14の先端部に固定されることにより、メインアーム8は、駆動軸14と一体回動可能に連結される。尚、駆動軸14の基端部には、前記ワイパ駆動部3のリンク機構が連結される。
前記メインリテーナ12は、金属板にプレス加工を施して払拭面方向に開口した断面略コ字状となる略棒状に形成されている。そして、メインリテーナ12は、前記メインアームヘッド11の先端部に、第1の連結ピン15にて連結されている。詳しくは、メインリテーナ12は、メインアームヘッド11の先端部と該メインアームヘッド11の先端部に重なり合うメインリテーナ12の基端部とを駆動軸14の中心軸線L1とねじれの位置関係となる方向に貫通した円柱状の第1の連結ピン15によってメインアームヘッド11の先端部に連結されている。従って、メインリテーナ12は、第1の連結ピン15の中心軸線L3を中心としてメインアームヘッド11に対して起立姿勢位置と払拭姿勢位置との間を回動自在である。
前記サブアーム9は、該サブアーム9の基端側に設けられたサブアームヘッド21と、該サブアームヘッド21の先端部に連結されたサブリテーナ22と、該サブリテーナ22にてその基端部が保持された棒状のサブアームピース23とから構成されている。
サブアームヘッド21は、略棒状をなすサブアームヘッド本体24と、該サブアームヘッド本体24の基端部(即ち長手方向の一端部であってサブリテーナ22と反対側の端部)に設けられたボールリテーナ25とから構成されている。
図2(a),図2(b)及び図2(c)に示すように、サブアームヘッド本体24は、金属板にプレス加工を施して形成されている。サブアームヘッド本体24は、略帯状の連結壁24aと、該連結壁24aの短手方向の両端部から該連結壁24aと直角をなすように延びる一対の側壁24bとから構成され、長手方向と直交する断面形状が下方(図1において払拭面2a側)に開口するコ字状をなしている。このサブアームヘッド本体24の基端部に設けられたボールリテーナ25は、摺動特性に優れたPOM(ポリアセタール樹脂)よりなり、サブアームヘッド本体24の基端部を部分的に埋設するように同サブアームヘッド本体24の基端部にインサート成形により形成されている。そして、サブアームヘッド21は、このボールリテーナ25において従動軸26の先端部に連結される。
ここで、従動軸26について説明する。図1及び図2(c)に示すように、従動軸26は、例えばSUS(ステンレス鋼)よりなり、円柱状の基端軸部26aと、該基端軸部26aの先端部に一体に形成された球体状の球体連結部26bと、該球体連結部26bから更に先端側(即ち基端軸部26aと反対側)に突出した円柱状の先端軸部26cとが一体に形成されてなる。この従動軸26は、前記駆動軸14の近傍で、車体に固定されたアルミニウム合金からなるリンクホルダ27にて回動不能に支持されるとともに、基端軸部26aの中心軸線L4(即ち従動軸26の中心軸線)は、駆動軸14の中心軸線L1と平行をなしている。そして、前記球体連結部26bの直径は、基端軸部26aの外径よりも大きいとともに、同球体連結部26bの中心O1は、基端軸部26aの中心軸線L4上に位置する。また、前記先端軸部26cは、円柱状をなすことによりその外周に円周面を備えている。そして、先端軸部26cの外径は基端軸部26aの外径と略等しいとともに、同先端軸部26cの中心軸線L5は、球体連結部26bの中心O1を通り、基端軸部26aの中心軸線L4と一致している(平行をなしている)。
図2(a),図2(b)及び図2(c)に示すように、前記ボールリテーナ25は、サブアームヘッド21の長手方向と直交する方向であって前記連結壁24aの厚さ方向に沿って延びる略円柱状をなしている。また、ボールリテーナ25は、サブアームヘッド本体24の基端部において一対の側壁24b間に配置されるともに、ボールリテーナ25における連結壁24a側の軸方向の端部(図2(c)において上側の端部)は、連結壁24aにおけるサブアームヘッド本体24の基端側の端部に貫通形成された固定孔24cを通ってサブアームヘッド本体24の外側に突出している。そして、ボールリテーナ25は、連結壁24aの厚さ方向の両側から該連結壁24aにおける固定孔24cの外周部分を埋設することにより、サブアームヘッド本体24からの抜けが防止されている。
また、ボールリテーナ25の径方向の中央部には、下方に開口する係合部25aが凹設されている。係合部25aは、前記球体連結部26bの表面に対応した球面状の内周面を備えた球面凹部であり、その内周面の曲率は、球体連結部26bの表面の曲率と略等しい値に設定されている。また、ボールリテーナ25における係合部25aの上底部中央には、係合部25a内に開口する挿入部25bが凹設されている。この挿入部25bは、前記従動軸26の先端に形成された先端軸部26cに対応して円筒状に凹設して形成されており、その内径は先端軸部26cの外径と略等しく、その深さは先端軸部26cの軸方向の長さと等しいか若干長く形成されている。また、挿入部25bの中心軸線L6は、係合部25aの中心O2を通り、且つサブアームヘッド21の長手方向と直交している。
このようなボールリテーナ25を備えたサブアームヘッド21は、挿入部25b内に先端軸部26cを挿入しつつ、球体連結部26bを係合部25a内に圧入して係合することにより、従動軸26の先端部に連結される。ボールリテーナ25が従動軸26の先端部に連結された状態においては、挿入部25bの中心軸線L6が先端軸部26cの中心軸線L5と一致するとともに、係合部25aの中心O2が球体連結部26bの中心O1と一致する。また、同状態においては、挿入部25bの内周面に先端軸部26cの外周面(円周面)が当接するとともに、係合部25aの球面状の内周面に球体連結部26bの球体状の表面が当接する。そして、ボールリテーナ25は、挿入部25bの内周面及び係合部25aの内周面を、それぞれ先端軸部26cの外周面及び球体連結部26bの外周面に摺接させながら、先端軸部26cの中心軸線L5回りにのみ回動自在である。即ち、サブアーム9は、ボールリテーナ25の基端部が従動軸26の先端部に連結されることにより、先端軸部26cの中心軸線L5回りにのみ回動可能に従動軸26に連結される。
前記サブリテーナ22は、SUS(ステンレス鋼)等の金属板にプレス加工を施して形成されており、サブアームヘッド21よりも長い棒状をなしている(図1参照)。このサブリテーナ22は、その基端側の部位における長手方向と直交する断面形状が下方に開口するコ字状をなしている。そして、サブリテーナ22は、サブアームヘッド21の先端部に、連結軸としての第2の連結ピン28にて連結されている。詳しくは、サブリテーナ22は、サブアームヘッド21の先端部と該サブアームヘッド21の先端部に重なり合うサブリテーナ22の基端部とを先端軸部26cの中心軸線L5と捩れの位置関係となる方向であってサブアームヘッド21の長手軸線L7と直交する方向に貫通する円柱状の第2の連結ピン28によって、サブアームヘッド21の先端部に連結されている。また、第2の連結ピン28は、その中心軸線L8が、サブアームヘッド21の長手軸線L7と直交し、且つ、第2の連結ピン28の中心軸線L8と直交したサブアームヘッド21の長手軸線L7が、先端軸部26cの中心軸線L5と先端軸部26cの軸方向の両端間(即ち先端軸部26cの基端と先端との間の範囲α)で直交する位置で、サブアームヘッド21及びサブリテーナ22を貫通している。そして、第2の連結ピン28にてサブアームヘッド21の先端部に連結されたサブリテーナ22は、第2の連結ピン28の中心軸線L8を回動中心としてサブアームヘッド21に対して回動自在である。
図1に示すように、メインアーム8及びサブアーム9の先端部は、それぞれ連結部材31が払拭面2aと略平行な面に沿って回動自在に連結されるとともに、該連結部材31に対しては、ワイパブレード7が払拭面2aに対して略垂直な方向の面に沿って回動自在に連結されている。即ち、メインアーム8及びサブアーム9の先端部には、連結部材31を介してワイパブレード7がワイパアーム6に対して2つの面に沿った回動が可能に連結されている。そして、ワイパブレード7は、払拭面2aを払拭する長尺状のブレードラバー7aを備えるとともに、その長手方向の中央部において連結部材31に連結されている。
図1に示すように、上記のように構成されたワイパ装置は、払拭面2aの払拭を行う場合には、ワイパアーム6は払拭姿勢とされている。即ち、ワイパアーム6は、図1に実線にて示すように、メインリテーナ12が払拭面2aに沿って倒伏した払拭姿勢位置に配置されるとともに、サブリテーナ22が払拭面2aに沿って倒伏した払拭姿勢位置に配置され、メインアーム8及びサブアーム9の先端部が払拭面2aに近接して配置される。この状態でワイパモータ4が駆動されて駆動軸14がその中心軸線L1回りに往復回動運動されると、それに伴って駆動軸14の先端部に固定されたメインアーム8が駆動軸14の中心軸線L1回りに往復回動運動される。同時に、メインアーム8の回動に伴って、サブアーム9が、先端軸部26cの中心軸線L5回りに従動して回動される。また同時に、メインアーム8及びサブアーム9の先端部に連結部材31を介して回動自在に連結されたワイパブレード7は、メインアーム8の往復回動運動に伴って往復揺動運動されて払拭面2aにおける所定の払拭範囲を払拭するとともに、同メインアーム8の回動に連動してワイパアーム6に対する払拭姿勢が変化される。そして、払拭面2aの起伏や湾曲等によってメインアーム8の先端部が上下動すると、即ち、払拭面2aの起伏や湾曲等によって第1の連結ピン15を中心としてメインリテーナ12が回動されると、その先端部が連結部材31を介してメインアーム8の先端部と連結されたサブアーム9は、第2の連結ピン28を中心としてサブリテーナ22を回動させることにより、メインアーム8の先端部の上下動に追従する。このように、本実施形態のサブアーム9においては、サブアームヘッド21は先端軸部26c回りにのみ回動され、メインアーム8の先端部の上下動には、サブリテーナ22の第2の連結ピン28回りの回動によって追従するようになっている。
また、洗車時やワイパ5のメンテナンス時等にワイパアーム6のロックバックを行う場合には、図1に二点鎖線にて示すように、メインアーム8の先端部が払拭面2aから遠ざかるようにメインリテーナ12を第1の連結ピン15を中心としてメインアームヘッド11に対して回動させて起立姿勢位置に配置すると同時に、サブアーム9の先端部が払拭面2aから遠ざかるようにサブリテーナ22を第2の連結ピン28を中心としてサブアームヘッド21に対して回動させて起立姿勢位置に配置する。このとき、サブアーム9のサブアームヘッド21は、先端軸部26c回り以外の方向への回動が制限されるので、従動軸26に対しては払拭姿勢位置に位置するときと同じ状態(連結姿勢)が維持される。これにより、ワイパアーム6が起立姿勢となりロックバックされる。
上記したように、本実施形態によれば、以下の作用効果を有する。
(1)挿入部25bに先端軸部26cを挿入しつつ球体連結部26bを係合部25aに係合することにより、ロックバックの無い仕様の従来のパンタグラフ式のワイパアームと同様に、連結構造及び連結作業が簡単なボールジョイントにてサブアーム9の従動軸26への連結を行うことができる。そして、本実施形態のワイパアーム6は、メインリテーナ12をメインアームヘッド11に対して回動させて起立姿勢位置に配置すると同時に、サブリテーナ22をサブアームヘッド21に対して回動させて起立姿勢位置に配置することによりロックバックが可能である。これらのことから、本実施形態のワイパアーム6は、ロックバックの有る仕様と無い仕様との両方のワイパアームに使用することができる。即ち、ロックバックの有る仕様のワイパアームとロックバックの無い仕様のワイパアームとの両方の仕様のワイパアームについてサブアーム9の従動軸26への連結構造を簡単な構造に統一して適用することができ、サブアーム9の従動軸26への連結を行う作業者の混乱を防止してその作業性を向上させることができる。その結果、生産性が向上し、製造コストの低減が図られる。また、ボールリテーナ25は、球体状の球体連結部26bが係合部25aに係合されるとともに、球体連結部26bから従動軸26の先端側に突出した先端軸部26cが挿入部25bに挿入されるため、従動軸26に対して先端軸部26cの中心軸線L5回りにのみ回動する。即ち、サブアーム9は、ロックバックの無い仕様の従来のパンタグラフ式のワイパアームと同様にボールジョイントにて従動軸26に連結されるが、球体連結部26bの中心O1を回動中心として従動軸26の中心軸線(即ち基端軸部26aの中心軸線L4)に対して傾斜する方向には回動自在ではなく、先端軸部26cの中心軸線L5回りにのみ回動するようになっている。従って、ワイパ5の作動時に所定の払拭パターンを得ることができ、ワイパアーム6の先端に連結されるワイパブレード7によって安定して払拭面2aの払拭を行うことができる。
(2)挿入部25bの中心軸線L6は、該挿入部25bに挿入された先端軸部26cの中心軸線L5と一致するとともに係合部25aの中心O2を通り、且つメインアームヘッド11の回動中心となる駆動軸14の中心軸線L1と平行をなしている。即ち、メインアームヘッド11の回動中心となる駆動軸14の中心軸線L1と、サブアームヘッド21の回動中心となる先端軸部26cの中心軸線L5とが平行をなすため、メインアーム8の回動に従動して行われるサブアーム9の回動が円滑となる。また、ボールリテーナ25は、挿入部25bの内周面を先端軸部26cの外周面に摺接させるとともに、係合部25aの内周面を球体連結部26bの表面に摺接させて回動する。そのため、挿入部25bの中心軸線L6が係合部25aの中心O2からずれると、即ち、ボールリテーナ25の回動中心となる先端軸部26cの中心軸線L5が球体連結部26bの中心O1からずれると、ボールリテーナ25における先端軸部26c回りの回動と球体連結部26b回りの回動との回動中心がずれて、挿入部25bの内周面と先端軸部26cの外周面との摺接と、係合部25aの内周面と球体連結部26bの表面との摺接が円滑でなくなり、ボールリテーナ25が回動し辛くなる。そこで、挿入された先端軸部26cの中心軸線L5と一致する挿入部25bの中心軸線L6が、球体連結部26bが係合される係合部25aの中心O2を通るようにすることにより、ボールリテーナ25の従動軸26に対する回動を円滑にすることができる。
(3)サブリテーナ22をサブアームヘッド21に回動可能に連結する第2の連結ピン28の中心軸線L8は、サブアームヘッド21の長手軸線L7と直交するとともに、第2の連結ピン28の中心軸線L8と直交したサブアームヘッド21の長手軸線L7は、挿入部25bに挿入された先端軸部26cの中心軸線L5と、先端軸部26cの軸方向の両端部間(即ち図2(b)中、範囲α)で直交している。そのため、サブアーム9の先端側から基端側に加わる外力は、サブリテーナ22からサブアームヘッド21の長手軸線L7方向に沿って第2の連結ピン28に作用し、更に、サブアームヘッド21を介して先端軸部26cに対し該先端軸部26cの中心軸線L5と直角をなすように作用する。従って、従動軸26に対して該従動軸26を拗らせるような力が作用することが抑制されるため、ボールリテーナ25の内周面(即ち係合部25aの内周面及び挿入部25bの内周面)に局所的に面圧の高い部分が生じることが抑制され、ボールリテーナ25及び従動軸26の摩耗が抑制される。更に、先端軸部26cの中心軸線L5回りにサブアームヘッド21が回動した場合には、軸受の役割を果たすボールリテーナ25の挿入部25bの内周面及び係合部25aの内周面と、先端軸部26cの外周面及び球体連結部26bの表面とは面で摺接するため、ボールリテーナ25は軸受の役割を良好に果たすことができ、サブアームヘッド21の従動軸26に対する回動がより良好に行われる。
(4)ボールリテーナ25は樹脂製であるため、該ボールリテーナ25を容易に形成することができる。また、ボールリテーナ25は、摺動特性の優れたPOM(ポリアセテート樹脂)にて形成されているため、従動軸26との摺動が良好になされ、サブアームヘッド21の従動軸26に対する回動が更に円滑に行われる。
(5)サブアームヘッド本体24は、金属板にプレス加工を施して形成されているため、例えばアルミダイキャストにより形成する場合に比べて製造コストを低減できる。
(6)ボールリテーナ25は、インサート成形によりサブアームヘッド本体24に一体に形成されている。そのため、ボールリテーナ25とサブアームヘッド本体24とが密着しやすく、ボールリテーナ25はサブアームヘッド本体24から脱落し難くなる。また、ボールリテーナ25の形成とボールリテーナ25のサブアームヘッド本体24への組付けが同時になされるため、ボールリテーナ25をサブアームヘッド本体24に組み付ける手間が省かれる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、サブリテーナ22をサブアームヘッド21に回動可能に連結する第2の連結ピン28の中心軸線L8は、サブアームヘッド21の長手軸線L7と直交するとともに、第2の連結ピン28の中心軸線L8と直交したサブアームヘッド21の長手軸線L7は、挿入部25bに挿入された先端軸部26cの中心軸線L5と先端軸部26cの軸方向の両端部間で直交している。しかしながら、第2の連結ピン28の中心軸線L8と直交したサブアームヘッド21の長手軸線L7が、先端軸部26cの軸方向の両端部間以外の部位、即ち、範囲α(図2(b)参照)以外の場所で従動軸26の中心軸線等と交差するように構成してもよい。例えば、第2の連結ピン28の中心軸線L8と直交したサブアームヘッド21の長手軸線L7が、係合部25aの中心O2(即ち係合部25aに係合された球体連結部26bの中心O1)を通るようにしてもよい。このようにすると、サブアーム9の先端側から基端側に加わる外力は、サブリテーナ22からサブアームヘッド21の長手軸線L7方向に沿って第2の連結ピン28に作用し、更にサブアームヘッド21を介して球体連結部26bに対し該球体連結部26bの直径方向であってサブアームヘッド21の長手軸線L7と平行な方向に作用する。従って、従動軸26に対して該従動軸26を拗らせるような力が作用することが抑制されるため、ボールリテーナ25の内周面に局所的に面圧の高い部分が生じることが抑制され、ボールリテーナ25及び従動軸26の摩耗が抑制される。更に、先端軸部26cの中心軸線L5回りにサブアームヘッド21が回動した場合には、軸受の役割を果たすボールリテーナ25の挿入部25b及び係合部25aの内周面と、先端軸部26c及び球体連結部26bの外周面とは面で摺接するため、ボールリテーナ25は軸受の役割を良好に果たすことができ、サブアームヘッド21の従動軸26に対する回動がより良好に行われる。また更に、球体連結部26bは、先端軸部26cよりも従動軸26の基端側に位置するため、サブアーム9における従動軸26の中心軸線方向の幅を短く抑えることができる。
・上記実施形態では、サブアームヘッド本体24は、金属板にプレス加工を施して形成されている。しかしながら、サブアームヘッド本体24の構成はこれに限らない。例えば、図3に示すサブアーム51のサブアームヘッド52のように、サブアームヘッド本体53をアルミダイキャストにて形成してもよい。このサブアームヘッド本体53は、その基端部に下方に開口する収容凹部53aを有し、該収容凹部53aの内部に樹脂材料(例えばPOM)よりなるボールリテーナ54がインサート成形により形成されている。ボールリテーナ54には、係合部25a及び挿入部25bが形成されている。そして、サブアームヘッド52の先端部には、第2の連結ピン28にて略棒状のサブリテーナ55の基端部が回動可能に連結されるとともに、ボールリテーナ54は、挿入部25bに先端軸部26cが挿入されつつ係合部25aに球体連結部26bが圧入されて係合されることにより、従動軸26の先端部に連結される。尚、ボールリテーナ54は、サブアームヘッド本体53と別体で形成された後に、収容凹部53a内に組み付けられてもよい。
また、図4に示すサブアーム61のサブアームヘッド62のように、サブアームヘッド本体とボールリテーナとを樹脂材料にて一体に形成してもよい。このようにすると、サブアームヘッド62を構成する部品の数が低減されるため、製造コストの低減を図ることができる。
・上記実施形態では、サブリテーナ22は、サブアームヘッド21の先端部及びサブリテーナ22の基端部をサブアームヘッド21の長手軸線L7と直交するように貫通した第2の連結ピン28によってサブアームヘッド21に回動可能に連結されている。しかしながら、サブリテーナ22とサブアームヘッド21との連結構造はこれに限らない。例えば、図4に示すサブリテーナ63の基端部には、サブリテーナ63の長手方向と直交するように延びる円柱状の連結軸64が設けられている。また、サブアームヘッド62の先端部には、サブアームヘッド62の長手方向(図4において左右方向)と直交する方向に貫通した断面円形状の連結孔62aと、該連結孔62aから下方に向かって切り欠かれ下方に開口する導入部62bとが形成されている。連結孔62aの内径は、連結軸64の外径と略等しいとともに、導入部62bは、下方に向かうに連れてサブアームヘッド62の長手方向の幅が広くなるように形成されている。また、連結孔62aと導入部62bとの境界部分におけるサブアームヘッド62の長手方向の幅は、連結軸64の外径よりも狭くなっている。そして、サブリテーナ63は、連結軸64を導入部62bから連結孔62a内に圧入して該連結孔62aに係合することにより、サブアームヘッド62の先端部に回動可能に連結される。このようにサブアームヘッド62に連結されたサブリテーナ63は、連結軸64の中心軸線を回動中心として、連結軸64の外周面と連結孔62aの内周面とを摺接させながらサブアームヘッド62に対して回動する。このようにすると、連結軸64を連結孔62aに係合するだけで容易にサブリテーナ63をサブアームヘッド62に連結することができる。尚、図4に示す例では、サブリテーナ63の基端部に連結軸64が設けられ、サブアームヘッド62の先端部に連結孔62a及び導入部62bが形成されているが、サブリテーナ63の基端部に連結孔62a及び導入部62bを形成し、サブアームヘッド62の先端部に連結軸64を設けてもよい。
・上記実施形態では、ボールリテーナ25は、インサート成形によりサブアームヘッド本体24に一体に形成されている。しかしながら、ボールリテーナ25は、サブアームヘッド本体24とは別体で形成され、後からサブアームヘッド本体24に対して組み付けられるものであってもよい。
・上記実施形態では、ボールリテーナ25は、POMにて形成されているが、POM以外の樹脂材料にて形成してもよい。この場合、摺動特性に優れた樹脂材料を用いると、先端軸部26cの中心軸線L5回りのボールリテーナ25の回動を円滑なものとすることができる。
・上記実施形態では、メインアームヘッド11の回動中心である駆動軸14の中心軸線L1と、サブアームヘッド21の回動中心である先端軸部26cの中心軸線L5(挿入部25bの中心軸線L6に同じ)とが平行をなすように構成されている。しかしながら、図5(a)に示すように、メインアームヘッド11の回動中心とサブアームヘッド21の回動中心とがねじれの位置関係となるように、即ち駆動軸14の中心軸線L1と先端軸部26cの中心軸線L5とがねじれの位置関係となるように構成してもよい。例えば、図5(a)では、駆動軸14の中心軸線L1と平行をなす基端軸部26aの中心軸線L4に対して先端軸部26cの中心軸線L5が傾斜するように従動軸26が形成されている。尚、先端軸部26cの中心軸線L5(挿入部25bの中心軸線L6)は、球体連結部26bの中心O1(係合部25aの中心O2)を通っている。このようにすると、図5(b)に示すように、ワイパアーム6の回動位置に応じて払拭面2aに対するワイパブレード7の傾きを設定することができるようになる。図5(b)には、ワイパブレード7の長手方向と直交する断面を図示している。例えば、払拭位置X1、払拭位置X2、払拭位置X3へとワイパブレード7が矢印にて示す払拭方向に順に移動された場合に、ワイパブレード7の払拭面2aに対する傾き(払拭面2aとワイパブレード7のブレードラバー7aとの接触角度)を変化させるようにすることができる。従って、ワイパアーム6の回動位置に応じてワイパブレード7による払拭面2aの払拭をより的確に行えるようにすることが可能となる。
・上記実施形態では、サブアーム9は、リンクホルダ27を介して車体に固定された従動軸26の球体連結部26bを、ボールリテーナ25の係合部25a内に係合することにより、車体に対して組み付けられる。この場合、球体連結部26bからボールリテーナ25が外れる時にボールリテーナ25に作用する力と、球体連結部26bにボールリテーナ25を組み付ける時に要する力とがほぼ同じ大きさであるため、球体連結部26bからボールリテーナ25が不用意に外れることを防止するためにボールリテーナ25と従動軸26との連結強度を大きくすると、ワイパアーム6を車体に配置する際に球体連結部26bにボールリテーナ25を組み付け難くなるという問題がある。そこで、球体連結部26bからボールリテーナ25が不用意に外れることを防止しつつ、ワイパアーム6の車体への配置を容易に行えるようにするために、図6に示す例のように、従動軸をサブアーム9側の構成部品としてアセンブリ化してもよい。
図6に示す例では、従動軸101の基端部に設けられた基端軸部101aは、先端軸部26cと同軸状となる略円柱状をなしている。そして、基端軸部101aにおける球体連結部26b側の先端部には該基端軸部101aを拡径してなる段差部101bが形成されるとともに、同基端軸部101aの基端部には、基端軸部101aの周方向に沿った円環状をなす係合溝101cが形成されている。そして、この係合溝101c内には、C形状をなしその直径が変化するように弾性変形可能な固定部材102が配置されている。固定部材102は、従動軸101の基端側から先端側に向かうに連れてその外径が大きくなるように形成されている。また、固定部材102の内径は、基端軸部101aにおける係合溝101cの底面となる部分の外径より若干大きく且つ基端軸部101aの外径よりも小さく形成されている。更に、固定部材102の最大外径は、基端軸部101aの外径よりも大きく形成されている。このような従動軸101は、ワイパアーム6が車体に配置される前に予め球体連結部26bがボールリテーナ25の係合部25aに係合されてサブアーム9に連結されている。一方、車体に固定されたリンクホルダ103には、基端軸部101aの外径と略等しい内径を有する固定孔103aが形成されている。そして、サブアーム9に連結された従動軸101の基端軸部101aを固定孔103aに挿入すると、固定部材102は、固定孔103aの内周面によって縮径されつつ該固定孔103aを通過し、固定孔103aを完全に通過したところで原形に復帰する。すると、段差部101bと固定部材102とによってリンクホルダ103における固定孔103aの周縁部分が挟持されて(図6において二点鎖線参照)、従動軸101がリンクホルダ103に対して固定される。即ち、固定部材102によってリンクホルダ103からの従動軸101の抜けを防止しつつ、サブアーム9が車体に対して配置される。尚、従動軸101のリンクホルダ103への固定強度は、サブアーム9のボールリテーナ25と従動軸101の球体連結部26bとの連結強度よりも小さく設定される。このようにすると、ボールリテーナ25と従動軸26との連結強度を大きくしても、ワイパアーム6の車体への配置を容易に行うことができる。尚、固定部材102を利用して従動軸101をリンクホルダ103に固定する以外に、固定孔103aに挿入された基端軸部101aをがたつき無くリンクホルダ103に抜け止め固定するのであれば、螺子等を利用して従動軸101をリンクホルダ103に固定してもよい。
・上記実施形態では、ワイパ装置1は、車両のフロントガラス2の払拭面2aを払拭するために用いられている。しかしながら、ワイパ装置1は、車両の後部に設けられたリヤガラスにおける車室外側の払拭面を払拭するために用いられてもよい。
上記実施形態及び上記各変更例から把握できる技術的思想を以下に記載する。
(イ)請求項1又は請求項3に記載のワイパアームにおいて、前記係合部は、前記球体連結部が係合される球面凹部であり、前記挿入部の中心軸線は、該挿入部に挿入された前記先端軸部の中心軸線と一致するとともに前記係合部の中心を通ることを特徴とするワイパアーム。ボールリテーナが、挿入部の内周面を先端軸部の外周面に摺接させるとともに、係合部の内周面を球体連結部の表面に摺接させて回動する場合には、挿入部の中心軸線が係合部の中心からずれると、即ち、ボールリテーナの回動中心となる先端軸部の中心軸線が球体連結部の中心からずれると、ボールリテーナにおける先端軸部回りの回動と球体連結部回りの回動との回動中心がずれて、挿入部の内周面と先端軸部の外周面との摺接と、係合部の内周面と球体連結部の表面との摺接が円滑でなくなり、ボールリテーナが回動し辛くなる。そこで、挿入された先端軸部の中心軸線と一致する挿入部の中心軸線が、球体連結部が係合される係合部の中心を通るようにすることにより、ボールリテーナの従動軸に対する回動を円滑にすることができる。
(ロ)請求項1又は前記(イ)に記載のワイパアームにおいて、前記挿入部の中心軸線は、該挿入部に挿入された前記先端軸部の中心軸線と一致するとともに、前記メインアームヘッドの回動中心となる中心軸線とねじれの位置関係にあることを特徴とするワイパアーム。同構成によれば、ワイパアームの回動位置に応じて払拭面に対するワイパブレードの傾きを設定することができるようになる。従って、ワイパアームの回動位置に応じてワイパブレードによる払拭面の払拭をより的確に行えるようにすることが可能となる。
2a…払拭面、7…ワイパブレード、8…メインアーム、9,51,61…サブアーム、11…メインアームヘッド、12…メインリテーナ、14…駆動軸、21,52,62…サブアームヘッド、22,55,63…サブリテーナ、25,54…ボールリテーナ、25a…係合部、25b…挿入部、26,101…従動軸、26b…球体連結部、26c…先端軸部、28…連結軸としての第2の連結ピン、64…連結軸、L1…メインアームヘッドの回動中心としての中心軸線、L5…先端軸部の中心軸線、L6…挿入部の中心軸線、L7…サブアームヘッドの長手軸線、L8…連結軸の中心軸線としての第2の連結ピンの中心軸線、O2…係合部の中心。

Claims (3)

  1. 基端部が駆動軸に一体回動可能に連結されるメインアームと、
    前記駆動軸の近傍に配置された従動軸に基端部が連結されるサブアームと、
    を備え、前記メインアーム及び前記サブアームの先端部に払拭面を払拭するワイパブレードが回動自在に連結され、前記メインアームの往復回動に伴って前記サブアームが従動して回動されるとともに前記メインアームの回動に連動して前記ワイパブレードの払拭姿勢を変化させるワイパアームであって、
    前記メインアームは、基端部が前記駆動軸に一体回動可能に連結固定されるメインアームヘッドと、前記メインアームヘッドの先端部に回動可能に連結され払拭姿勢位置から起立姿勢位置へと前記メインアームヘッドに対して回動されるメインリテーナとを備え、
    前記サブアームは、前記従動軸の先端部に設けられた球体状の球体連結部が係合される係合部及び前記球体連結部から前記従動軸の先端側に突出形成された先端軸部が挿入される挿入部が形成され前記先端軸部の中心軸線回りに回動するボールリテーナを基端部に有するサブアームヘッドと、前記サブアームヘッドの先端部に回動可能に連結され払拭姿勢位置から起立姿勢位置へと前記サブアームヘッドに対して回動されるサブリテーナとを備えたことを特徴とするワイパアーム。
  2. 請求項1に記載のワイパアームにおいて、
    前記係合部は、前記球体連結部が係合される球面凹部であり、
    前記挿入部の中心軸線は、該挿入部に挿入された前記先端軸部の中心軸線と一致するとともに前記係合部の中心を通り、且つ前記メインアームヘッドの回動中心となる中心軸線と平行をなすことを特徴とするワイパアーム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のワイパアームにおいて、
    前記サブアームは、前記サブリテーナを前記サブアームヘッドに対して回動可能に連結する連結軸を備え、
    前記連結軸の中心軸線は、前記サブアームヘッドの基端から先端に延びる前記サブアームヘッドの長手軸線と直交するとともに、前記サブアームヘッドの前記長手軸線は、前記挿入部に挿入された前記先端軸部の中心軸線と、前記先端軸部の軸方向の両端部間で直交することを特徴とするワイパアーム。
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