JP4794411B2 - スラストころ軸受用軌道輪、スラストころ軸受、スラストころ軸受用軌道輪の製造方法、およびスラストころ軸受用軌道輪の製造装置 - Google Patents

スラストころ軸受用軌道輪、スラストころ軸受、スラストころ軸受用軌道輪の製造方法、およびスラストころ軸受用軌道輪の製造装置 Download PDF

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Description

この発明は、スラストころ軸受用軌道輪、スラストころ軸受およびスラストころ軸受用軌道輪の製造装置に関し、特に自動車用トランスミッションやトルクコンバーター、カーエアコン用コンプレッサに使用されるスラストころ軸受用軌道輪、スラストころ軸受およびスラストころ軸受用軌道輪の製造装置に関するものである。
自動車用トランスミッションやトルクコンバーター、カーエアコン用コンプレッサにおいて、スラスト荷重が発生する箇所にはスラストころ軸受が配置される。スラストころ軸受は、複数のころと、ころを保持する保持器と、ころが転動する軌道面を有する軌道輪とを含む。ここで、従来におけるスラストころ軸受に含まれるスラストころ軸受用軌道輪の構成について簡単に説明する。図11は、従来におけるスラストころ軸受用軌道輪を示す断面図である。図11を参照して、スラストころ軸受用軌道輪101は、円板状の部材であって、その中央に貫通孔102を有する。また、内径側には、軸方向に延びる鍔部103が設けられている。なお、円板状部材のうち、鍔部103が設けられた側の面が軌道面104となる。
次に、上記した構成のスラストころ軸受用軌道輪の製造方法について、簡単に説明する。まず、円板状の部材を用意し、その中央に貫通孔を設ける。その後、内径側の端部を軸方向に折曲げて、鍔部を形成する。図12は、従来におけるスラストころ軸受軌道輪の製造装置の一部を示す断面図である。図12を参照して、スラストころ軸受用軌道輪の製造装置111は、パンチ112と、ダイス113とを備える。パンチ112およびダイス113はいずれも、円筒状部材である。ダイス113の内径側の角部114は、所定の曲面115を有している。パンチ112の側部116は、真直ぐなストレート形状である。
ここで、鍔部を形成する工程について説明する。まず、その中央に貫通孔を設けたスラストころ軸受用軌道輪部材117を、ダイス113上に配置する。次に、パンチ112を図12中の矢印Xで示す方向に押し進める。そうすると、スラストころ軸受用軌道輪部材117は、角部114の曲面115および側部116の形状に沿って折曲げられる。このようにして、鍔部118を形成する。その後、熱処理等を施して、スラストころ軸受用軌道輪を製造する。このような製造方法によると、安価に製造することができる。
なお、このような構成のスラストころ軸受用軌道輪を含むスラストころ軸受が、特開2003−287035号公報(特許文献1)、特表2005−517135号公報(特許文献2)、特開2005−76779号公報(特許文献3)に開示されている。
特開2003−287035号公報 特表2005−517135号公報 特開2005−76779号公報
上記した構成のスラストころ軸受用軌道輪101を含むスラストころ軸受は、軸やハウジング等の相手部材に取り付けられて使用される。再び図11を参照して、具体的には、スラストころ軸受用軌道輪101の軌道面104と反対側の面105が、相手部材に取り付けられる。一般的には、相手部材は、スラストころ軸受軌道輪の外形に沿う形状であり、鍔部103を折曲げた際に形成される折曲げ部106は、相手部材に設けられた隅部の形状に沿って取り付けられる。この場合において、折曲げ部106の半径Rが小さいと、相手部材の隅部と干渉してしまうことになる。そうすると、干渉部分の発熱や摩耗が発生する恐れがある。また、スラストころ軸受用軌道輪101が浮いた状態で取り付けられ、負荷を受けることになり、損傷を受け易くなると共に、ころのエッジロードを発生させてしまう。
この干渉を防止するには、相手部材の隅部の半径に対して、折曲げ部106の半径Rを大きくする方法や、相手部材の隅部の半径を小さくする方法、折曲げ部106や隅部を削るようなぬすみを設ける方法がある。
上記した製造方法において、折曲げ部106の半径Rは、外径側に形成される半径Rに対して、その板厚を足した長さにほぼ等しい。また、半径Rの中心は、半径Rの中心とほぼ同じである。したがって、半径Rは、半径Rまたは半径Rと板厚によって決められる。
ここで、板厚を厚くして半径Rを大きくする方法は、軸方向の総幅が限定されているため、ころ径を小さくせざるを得ない。そうすると、スラストころ軸受の負荷容量が小さくなってしまい、問題が生ずることになる。また、半径Rを大きくして半径Rを大きくする方法では、保持器とスラストころ軸受用軌道輪が干渉してしまうことになる。この場合、特許文献3で示すように、保持器の鍔の高さを低くして干渉を防止することも考えられる。しかし、保持器強度の低下を招くことになる。また、保持器の案内幅の減少を招き、不具合を生ずることになる。
さらに、相手部材の隅部の半径を小さくする方法では、応力集中による強度低下を引き起こすことになる。また、削りによるぬすみを設ける方法によっても、応力集中による強度低下を引き起こすと共に、加工工程が増加し、コストの増大を招くことになる。特に、相手部材がプレス加工品であれば、相手部材の加工自体が困難である。
この発明の目的は、適切に相手部材に取り付けることができるスラストころ軸受用軌道輪を提供することである。
この発明の他の目的は、長寿命を図ることができるスラストころ軸受を提供することである。
この発明のさらに他の目的は、適切に相手部材に取り付けることができるスラストころ軸受用軌道輪を安価に製造することができるスラストころ軸受用軌道輪の製造装置を提供することである。
この発明に係るスラストころ軸受用軌道輪は、円板状であって、その中央に貫通孔を有し、ころを転動させる軌道面を備える。また、スラストころ軸受用軌道輪は、内径側端部または外径側端部が軸方向に折曲げられている。ここで、軸方向に折曲げられた折曲げ部には、その板厚を減ずるような薄肉部が設けられている。
このような薄肉部を設けることにより、スラストころ軸受用軌道輪を相手部材に取り付けた際に、スラストころ軸受用軌道輪と相手部材とが干渉することはない。具体的には、スラストころ軸受用軌道輪の折曲げ部が、相手部材の隅部と干渉することはなくなる。したがって、適切に、スラストころ軸受用軌道輪を相手部材に取り付けることができる。なお、この明細書中、折曲げ部とは、内径側の端部を折曲げた際には内径側の折曲げられた部分を指し、外径側の端部を折曲げた際には外径側の折曲げられた部分を指す。
好ましくは、薄肉部は、折曲げ部を面押しすることにより設けられる。また、薄肉部は、折曲げ部を圧延することにより設けられるようにしてもよい。こうすることにより、面押しや圧延によって、容易に折曲げ部に薄肉部を形成することができる。この場合、端部を折曲げて鍔部を形成する際に薄肉部を形成することができる。したがって、加工工程数を増加させることはなく、コスト低減を図ることもできる。
この発明の他の局面においては、スラストころ軸受は、上記したいずれかのスラストころ軸受用軌道輪と、複数のころとを備える。このようなスラストころ軸受用軌道輪を備えるスラストころ軸受は、ころのエッジロードの発生や損傷等を防止することができるため、破損の恐れが少なく、長寿命を図ることができる。
この発明のさらに他の局面においては、スラストころ軸受用軌道輪の製造装置は、円板状であって、その中央に貫通孔を有し、ころを転動させる軌道面を備え、内径側端部または外径側端部が軸方向に折曲げられており、軸方向に折曲げられた折曲げ部には、その板厚を減ずるような薄肉部が設けられているスラストころ軸受用軌道輪を製造するスラストころ軸受用軌道輪の製造装置である。ここで、スラストころ軸受用軌道輪の製造装置は、薄肉部を形成する薄肉形成部を含むパンチと、ダイスとを備える。
このような製造装置によれば、薄肉形成部を含むパンチを押し進めて薄肉部を形成することができるため、容易に折曲げ部に薄肉部を形成することができる。
好ましくは、薄肉部の寸法を任意に定めることができる。こうすることにより、相手部材に対してより適切な寸法の薄肉部を形成することができる。
この発明によれば、スラストころ軸受用軌道輪を相手部材に取り付けた際に、スラストころ軸受用軌道輪と相手部材とが干渉することはない。したがって、適切に、スラストころ軸受用軌道輪を相手部材に取り付けることができる。
また、このようなスラストころ軸受は、ころのエッジロードの発生や損傷等を防止することができるため、破損の恐れが少なく、長寿命を図ることができる。
また、このようなスラストころ軸受用軌道輪の製造装置は、薄肉形成部を含むパンチを押し進めて薄肉部を形成することができるため、容易に折曲げ部に薄肉部を形成することができる。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、この発明の一実施形態に係るスラストころ軸受用軌道輪の一部を示す断面図である。図1を参照して、スラストころ軸受用軌道輪11は、円板状の部材であって、その中央に貫通孔12を有する。このようなスラストころ軸受用軌道輪11には、0.6〜2mmの板厚のものが採用される。また、内径側の端部13が軸方向に折曲げられ、軸方向に延びる鍔部14が形成されている。円板状部材のうち、鍔部14が形成された側の面は、軌道面15となる。ここで、端部13を軸方向に折曲げた際に形成される折曲げ部16には、その板厚を減ずるような薄肉部17が設けられている。
このように構成することにより、スラストころ軸受用軌道輪11を相手部材に取り付ける際に、折曲げ部16が相手部材と干渉することはなくなる。具体的には、スラストころ軸受用軌道輪11の折曲げ部16が、相手部材の隅部と干渉することはなくなる。したがって、適切に、スラストころ軸受用軌道輪11を相手部材に取り付けることができる。
なお、薄肉部17の径方向の寸法Aおよび軸方向の寸法B等、薄肉部17の形状については、相手部材の隅部の形状によって、任意に定められる。
次に、この発明の一実施形態に係るスラストころ軸受の構成について説明する。図2は、この発明の一実施形態に係るスラストころ軸受をハウジングに取り付けた状態を示す断面図である。図3は、図2中のIIIで示す部分の拡大図である。図1〜図3を参照して、スラストころ軸受21は、上記した構成のスラストころ軸受用軌道輪11と、外径側の端部が軸方向に折曲げられた鍔部を有するスラストころ軸受用軌道輪22と、複数のころ23と、ころ23を保持する断面略M字型の保持器24とを備える。
スラストころ軸受用軌道輪11を取り付ける相手部材となるハウジング25は、スラストころ軸受用軌道輪11の外形に沿う形状である。すなわち、ハウジング25は、平らな装着面26や隅部27を備える。スラストころ軸受用軌道輪11は、相手部材となるハウジング25に取り付けられる。具体的には、スラストころ軸受用軌道輪11のうち、軌道面15と反対の面18が、ハウジング25の装着面26と対面するように取り付けられる。
ここで、従来における折曲げ部の外形形状を図3中の点線で示す。このような折曲げ部16の外形形状であれば、ハウジング25の隅部27の半径が大きくなると、折曲げ部と隅部27が干渉してしまう恐れがある。
しかし、スラストころ軸受用軌道輪11の折曲げ部16には、その肉厚を減ずるような薄肉部17が設けられている。そうすると、ハウジング25に設けられた隅部27と、折曲げ部16とが干渉することはない。したがって、スラストころ軸受用軌道輪11を、適切に、相手部材となるハウジング25に取り付けることができる。また、このようなスラストころ軸受用軌道輪11を備えるスラストころ軸受21は、ころ23のエッジロードを発生させることはない。さらに、浮いた状態で取り付けられた際に生ずる負荷を受けることもないため、損傷を受けることもない。したがって、破損の恐れは少なく、長寿命を図ることができる。
次に、上記した構成のスラストころ軸受用軌道輪の製造方法について説明する。図4は、スラストころ軸受用軌道輪の代表的な製造工程を示すフローチャートである。図4を参照して、まず、円板状のスラストころ軸受用軌道輪部材を用意し、穴開け工程において、その中央に貫通孔を設ける(図4(A))。次に、開口された貫通孔の端部、すなわち、内径側の端部を軸方向に折曲げる(図4(B))。
図5は、スラストころ軸受用軌道輪部材の端部を折曲げるバーリング工程の際に使用されるスラストころ軸受用軌道輪の製造装置の一部を示す断面図である。図1〜5を参照して、スラストころ軸受用軌道輪の製造装置31は、軸方向に移動可能なパンチ32と、固定部材34に固定されるダイス33とを備える。パンチ32およびダイス33はそれぞれ、円筒状の部材である。パンチ32の側部35aの外径側の寸法は、ダイス33の側部35bの内径側の寸法に、スラストころ軸受用軌道輪部材の板厚を足したものにほぼ等しい。側部35aには、スラストころ軸受用軌道輪部材41に、その肉厚を減ずるような薄肉部を形成するための薄肉形成部36が設けられている。薄肉形成部36は、側部35aから径方向に膨出した形状であり、所定の曲面37aを有している。薄肉形成部36は、部材を面押しすることが可能である。また、ダイス33には、所定の曲面37bを有する角部38が設けられている。
ここで、端部を折曲げると共に薄肉部を形成する工程について説明する。まず、ダイス33上に、スラストころ軸受用軌道輪部材41を配置する。このとき、軌道面となる側の面42が下方となるように配置する。その後、図5中の矢印Cで示す方向にパンチ32を押し進める。そうすると、面42はダイス33によって支持され、スラストころ軸受用軌道輪部材41の端部43は軸方向に折曲げられ、軸方向に延びる鍔部44が形成される。ここで、パンチ32の側部35aには薄肉形成部36が設けられているため、パンチ32を押し進めると、端部43が軸方向に折曲げられると共に、折曲げ部45を薄肉形成部36によって面押しする。このようにして、折曲げ部45に、その肉厚を減ずるような薄肉部46を形成する。すなわち、薄肉部46は、折曲げ部45を面押しすることにより設けられる。
このように構成することにより、端部43を折曲げる際に薄肉部46を形成することができるため、改めて薄肉部46を形成する工程を設ける必要はない。したがって、上記した構成のスラストころ軸受用軌道輪11を安価に製造することができる。この場合、曲面37a、37bにより、容易に、薄肉部46を設けた折曲げ部45の形状を、相手部材となるハウジングの隅部に沿う形状とすることができる。なお、曲面37a、37bの形状を任意の形状とすることにより、薄肉部46の径方向の寸法Aおよび軸方向の寸法Bを任意に定めることができる。
その後、熱処理等を施し(図4(C))、上記した構成のスラストころ軸受用軌道輪11を製造する。また、このようにして製造されたスラストころ軸受用軌道輪11および外径側の端部が軸方向に折曲げられたスラストころ軸受用軌道輪22に、ころ23および保持器24を組み込んで、スラストころ軸受21が製造される。
なお、上記の実施の形態においては、折曲げ部を面押しすることにより、薄肉部を形成することにしたが、これに限らず、折曲げ部を圧延することにより、薄肉部を形成することにしてもよい。
図6は、この場合におけるスラストころ軸受用軌道輪の一部を示す断面図であり、図1に対応する。図6を参照して、スラストころ軸受用軌道輪51の折曲げ部52には、その肉厚を減ずるような薄肉部53が設けられている。薄肉部53は、折曲げ部52を圧延することにより設けられる。ここでは、薄肉部53の径方向の寸法Aよりも、薄肉部53の軸方向の寸法Bを長くするように圧延されている。このような構成の薄肉部53であってもよい。
図7は、図6に示すスラストころ軸受用軌道輪を製造する際に使用されるスラストころ軸受用軌道輪の製造装置の一部を示す断面図であり、図5に対応する。図6および図7を参照して、スラストころ軸受用軌道輪の製造装置61は、パンチ62と、ダイス63とを備える。基本的な構成は、上記した図5に示すスラストころ軸受用軌道輪の製造装置と同じであるため、その相違点を説明する。パンチ62の側部64には、薄肉形成部65が設けられている。薄肉形成部65の形状は、側部64から斜め方向に延びる形状である。薄肉形成部65は、部材を圧延することが可能である。
このように構成することにより、スラストころ軸受用軌道輪部材66の端部67を折曲げて鍔部68を形成する際に、折曲げ部69を圧延して、薄肉部70を形成することができる。したがって、容易に、薄肉部70を設けることができる。なお、この場合において、薄肉部70の軸方向の寸法Bは、薄肉形成部65の圧延条件、例えば、薄肉形成部65の傾きやパンチ62の軸方向の移動量、すなわち、パンチ62の下死点等により、任意に定めることができる。
また、上記の実施の形態においては、軸方向の寸法を長く圧延させて薄肉部を形成することにしたが、これに限らず、径方向の寸法を長く圧延させて薄肉部を形成することにしてもよい。図8は、この場合におけるスラストころ軸受用軌道輪の一部を示す断面図であり、図1に対応する。図8を参照して、スラストころ軸受用軌道輪71の折曲げ部72には、その肉厚を減ずるような薄肉部73が設けられている。薄肉部73は、折曲げ部72を圧延することにより設けられる。ここでは、軸方向の寸法Bよりも、径方向の寸法Aを長くするように圧延されている。このような構成の薄肉部73であってもよい。
図9は、図8に示すスラストころ軸受用軌道輪を製造する際に使用されるスラストころ軸受用軌道輪の製造装置の一部を示す断面図であり、図5に対応する。図8および図9を参照して、スラストころ軸受用軌道輪の製造装置81は、パンチ82と、ダイス83とを備える。基本的な構成は、上記した図7に示すスラストころ軸受用軌道輪の製造装置と同じであるため、その相違点を説明する。パンチ82の側部84には、薄肉形成部85が設けられている。薄肉形成部85の形状は、側部84から斜め方向に延びる形状である。また、径方向への膨出量は大きく、図7に示す薄肉形成部よりも大きい。また、その傾きについても、図7に示す薄肉形成部よりも大きい。
このように構成することにより、スラストころ軸受用軌道輪部材86の端部87を折曲げて鍔部88を形成する際に、折曲げ部89を圧延して、薄肉部90を形成することができる。したがって、容易に、薄肉部90を設けることができる。なお、この場合において、薄肉部90の径方向の寸法Aは、薄肉形成部85の圧延条件、例えば、薄肉形成部85の径方向の寸法、すなわち、側部84からの膨出量やパンチ82の軸方向の移動量、すなわち、パンチ82の下死点等により、任意に定めることができる。
なお、上記の実施の形態においては、内径側の端部が軸方向に折曲げられたスラストころ軸受用軌道輪について説明したが、これに限らず、外径側の端部が軸方向に折曲げられたスラストころ軸受用軌道輪についても適用される。図10は、この場合におけるスラストころ軸受用軌道輪の一部を示す断面図である。図10を参照して、スラストころ軸受用軌道輪91は、円板状の部材であって、その中央に貫通孔92を有する。また、外径側の端部93が軸方向に折曲げられ、軸方向に延びる鍔部94が形成されている。円板状部材の鍔部94が形成された側の面は、軌道面95となる。ここで、端部93を軸方向に折曲げた際に形成される折曲げ部96には、その板厚を減ずるような薄肉部97が設けられている。
このように構成することにより、上記した構成のスラストころ軸受用軌道輪と同様、スラストころ軸受用軌道輪91を相手部材に取り付ける際に、折曲げ部96が相手部材と干渉することはなくなる。具体的には、スラストころ軸受用軌道輪91の折曲げ部96が、相手部材の隅部と干渉することはなくなる。したがって、適切に、スラストころ軸受用軌道輪91を相手部材に取り付けることができる。
なお、薄肉部97の径方向の寸法および軸方向の寸法等、薄肉部97の形状についても、上記したスラストころ軸受用軌道輪と同様、相手部材の隅部の形状によって、任意に定められる。また、薄肉部97についても、面押しや圧延によって設けられることにしてもよい。さらに、上記した構成と同様の構成を有するスラストころ軸受用軌道輪の製造装置によって、外径側の端部を折曲げて鍔部を形成する際に、薄肉部を設けることにしてもよい。
なお、上記の実施の形態においては、折曲げ部を形成すると共に薄肉部を設けることにしたが、これに限らず、折曲げ部を形成する工程と薄肉部を形成する工程を別工程としてもよい。また、面押しおよび圧延を両方行うことにしてもよい。なお、面押しや圧延により設けられた薄肉部には、削り痕等が生じることはない。
また、上記の実施の形態においては、スラストころ軸受は、ころを保持する保持器を含むことにしたが、これに限らず、保持器を含まないタイプについても適用される。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明に係るスラストころ軸受用軌道輪は、破損の恐れの少ないスラストころ軸受に適用される場合に有効に利用される。
この発明に係るスラストころ軸受は、長寿命が要求される場合に有効に利用される。
この発明に係るスラストころ軸受用軌道輪の製造装置は、適切に相手部材に取り付けることができるスラストころ軸受用軌道輪を安価に製造する場合に、有効に利用される。
この発明の一実施形態に係るスラストころ軸受用軌道輪の一部を示す断面図である。 この発明の一実施形態に係るスラストころ軸受をハウジングに取り付けた状態を示す断面図である。 図2中のIIIで示す部分の拡大図である。 この発明の一実施形態に係るスラストころ軸受用軌道輪の代表的な製造工程を示すフローチャートである。 この発明の一実施形態に係るスラストころ軸受用軌道輪の製造装置の一部を示す断面図である。 この発明の他の実施形態に係るスラストころ軸受用軌道輪の一部を示す断面図である。 図6に示すスラストころ軸受用軌道輪を製造する際の製造装置の一部を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るスラストころ軸受用軌道輪の一部を示す断面図である。 図8に示すスラストころ軸受用軌道輪を製造する際の製造装置の一部を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るスラストころ軸受用軌道輪の一部を示す断面図である。 従来におけるスラストころ軸受用軌道輪を示す断面図である。 従来におけるスラストころ軸受用軌道輪の製造装置の一部を示す断面図である。
符号の説明
11,22,51,71,91 スラストころ軸受用軌道輪、12,92 貫通孔、13,43,67,87,93 端部、14,44,68,88,94 鍔部、15,95 軌道面、16,45,52,69,72,89,96 折曲げ部、17,46,53,70,73,90,97 薄肉部、18,42 面、21 スラストころ軸受、23 ころ、24 保持器、25 ハウジング、26 装着面、27 隅部、31,61,81 スラストころ軸受用軌道輪の製造装置、32,62,82 パンチ、33,63,83 ダイス、34 固定部材、35a,35b,64,84 側部、36,65,85 薄肉形成部、37a,37b 曲面、38 角部、41,66,86 スラストころ軸受用軌道輪部材。

Claims (5)

  1. 円板状であって、その中央に貫通孔を有し、軸方向に垂直な方向に延びてころを転動させる軌道面を備えるスラストころ軸受用軌道輪であって、
    内径側端部または外径側端部が軸方向に折曲げられており、
    軸方向に折曲げられた折曲げ部には、前記折曲げ部の外面を面押しまたは圧延することによって、前記スラストころ軸受用軌道輪を相手部材に取り付けた際に、前記相手部材の隅部との干渉を防止するための、その板厚を減ずるような薄肉部が設けられている、スラストころ軸受用軌道輪。
  2. 請求項1に記載のスラストころ軸受用軌道輪と、
    複数のころとを備える、スラストころ軸受。
  3. 円板状であって、その中央に貫通孔を有し、軸方向に垂直な方向に延びてころを転動させる軌道面を備えるスラストころ軸受用軌道輪の製造方法であって、
    その中央に貫通孔を有する円板状のスラストころ軸受用軌道輪部材において、内径側端部または外径側端部を軸方向に折曲げると共に、折曲げられた折曲げ部の外面を面押しまたは圧延することによって、その板厚を減ずるような薄肉部を形成する端部折曲げ工程を備える、スラストころ軸受用軌道輪の製造方法。
  4. 円板状であって、その中央に貫通孔を有し、軸方向に垂直な方向に延びてころを転動させる軌道面を備え、内径側端部または外径側端部が軸方向に折曲げられており、軸方向に折曲げられた折曲げ部には、前記折曲げ部の外面を面押しまたは圧延することによって、その板厚を減ずるような薄肉部が設けられているスラストころ軸受用軌道輪を製造するスラストころ軸受用軌道輪の製造装置であって、
    円筒状の部材であって、前記円筒状の部材の軸方向一方側の側面から径方向に膨出して前記薄肉部を形成する薄肉形成部を含むパンチと、
    ダイスとを備える、スラストころ軸受用軌道輪の製造装置。
  5. 前記薄肉部の寸法を任意に定めることができる、請求項4に記載のスラストころ軸受用軌道輪の製造装置。
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