JP4793165B2 - 被浸漬部材用容器 - Google Patents

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Description

本発明は、被浸漬部材を浸漬させるための被浸漬部材用容器に関する。特に、該被浸漬部材用容器が被浸漬部材の梱包材を兼ねたものに関する。
疾患や事故等により、ヒトの神経、血管、腱、靱帯、又は器官等が損傷された場合の治療として、切断された部位を接続する外科縫合手術や移植等が用いられている。また、最近では、再生医療と称される治療が研究され、例えば、神経が損傷された箇所に人工器具を用いて神経細胞の足場を形成して、神経を再生させる治療法が提案されている。このような神経の再生治療における上記人工器具として、コラーゲンのような生体分解性材料又は生体吸収性材料からなる管状体や、該管状体の内部に生体分解性材料又は生体吸収性材料からなるスポンジ状のマトリックスを形成したものがある(特許文献1参照)。また、血管や腱等を再生するための足場として、同様の生体分解性材料又は生体吸収性材料からなる管状や短冊状の医療用部材が考えられている(特許文献2,3参照)。
特開2004−208808号公報 特開2004−188037号公報 国際公開第2005/070340号パンフレット
例えば、コラーゲン等の生体分解性材料又は生体吸収性材料からなる管状体は、その両端から損傷された神経端が管内部に挿入され、該管状体と神経とが生体用縫合糸で縫合されて、生体内における神経組織再生の足場とされる。上記管状体は、医療用部材として製造されて医療施設等に供給されるが、前述されたように使用される前に、生理食塩水に所定時間浸漬されて膨潤状態にされる。
例えば、シャーレのような皿状の被浸漬部材用容器に上記管状体を載置し、生理食塩水を被浸漬部材用容器に注入して管状体を浸漬状態として所定時間放置することにより、該管状体を膨潤させることができる。しかし、被浸漬部材用容器に生理食塩水を注入する際に、管状体が液表面に浮き上がったり、管状体の内空に気泡が残存することを防止するために、管状体をピンセット等で固定したり、振動させたりするなどの作業が必要であった。また、管状体を梱包材から被浸漬部材用容器に移し替える作業や、滅菌等された被浸漬部材用容器を準備する必要もある。さらに、管状体を梱包材から被浸漬部材用容器に移し替える際に床などに落下させたり、紛失するおそれもある。
また、前述された管状体は、損傷された神経端の長さ等に合致するものが好適であるが、該管状体を市販する場合には、様々な損傷部位や用途に対応すべく、管状体を十分な長さのものとすることが一般的である。したがって、医療現場においては、市販の管状体を、使用すべき損傷部位や所望の用途に合致した長さとすべく切断する必要がある。この管状体の切断は、通常、管状体を膨潤させた後に行われるが、前述されたシャーレのような被浸漬部材用容器で行うとすれば、管状体をピンセット等で固定しながらミクロトーム等の切断器具で切断することとなり、作業性がよくない。また、管状体を所望の長さとするためには、測量器具に沿って管状体を固定する必要があり、このような作業も煩雑である。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、被浸漬部材を液中に浸漬させ、所望の長さに切断することを簡易且つ迅速に行うことができる被浸漬部材用容器を提供することを目的とする。
(1) 本発明に係る被浸漬部材用容器は、被浸漬部材を収容するとともに、該被浸漬部材を浸漬するための液を貯留する収容部と、該収容部を横断して、上記被浸漬部材を切断する刃を案内するスリットと、を備えたものである。
本発明における「被浸漬部材」とは、使用前などの通常は乾燥した状態であるが、使用に際して液体に浸漬したときに、液体により膨潤し又は液体を吸収して、軟化、硬化、湿潤化又は重量増加などの物理的性質が変化する成形体をいう。被浸漬部材として、例えば、ゲル乾燥物、架橋成形体、微細繊維を含む構造体、及びスポンジマトリックスなどを含む成形体が挙げられる。被浸漬部材は、例えば、神経再生誘導管、人工血管、人工靱帯、人工腱、ステント、医療用貼付材、薬物徐放マトリックス、及び吻合器具などの医療用器具又は医療用材料として用いることができる。
被浸漬部材用容器は、収容部とスリットとを有する。被浸漬部材は、被浸漬部材用容器の収容部に収容される。収容部には、液が注入される。収容部に液が満たされると、被浸漬部材は液により膨潤等する。スリットは、収容部を横断している。したがって、被浸漬部材は、スリットを跨ぐようにして収容部に収容される。スリットは、被浸漬部材を切断可能なミクロトームやメスなどの刃を案内可能なものである。スリットに刃を挿入し、スリットに沿って移動させることにより、収容部に収容された被浸漬部材が切断される。
(2) 上記被浸漬部材用容器は、上記収容部に沿って、上記スリットからの距離を示す目盛りを備えたものであってもよい。これにより、切断された被浸漬部材の長さを容易に把握することができる。
(3) 上記被浸漬部材用容器は、上記収容部に、被浸漬部材を浮遊方向に対して係止するための係止凸部を備えたものであってもよい。これにより、収容部に液を注入した際に、表面張力や浮力等により被浸漬部材が浮かび上がることが防止される。
(4) 上記収容部は、被浸漬部材をスリットに対してスライド可能に収容するものが好適である。これにより、収容部に収容された被浸漬部材を、スリットに対して任意の位置にスライド移動させることができるので、任意の長さに被浸漬部材を切断することができる。
(5) 上記スリットは、その深さが上記収容部の深さより深いものが好適である。これにより、スリットに案内された刃によって被浸漬部材が確実に切断される。
(6) 上記スリットは、被浸漬部材を浸漬するための液を貯留可能なものが好適である。これにより、収容部に液が満たされた状態で被浸漬部材を切断することができる。
(7) 上記目盛りは、少なくとも、上記収容部に貯留される液の液面より上側に配置されたものが好適である。これにより、収容部に液が満たされた状態であっても、目盛りを容易に読み取ることができる。
(8) 上記被浸漬部材用容器は、被浸漬部材の梱包材を兼ねたものであってもよい。
被浸漬部材用容器の収容部に被浸漬部材を収容させた状態で、該被浸漬部材用容器が被浸漬部材の梱包材となり、被浸漬部材が被浸漬部材用容器とともに箱等の外装包材に封入される。使用の際には、外装包材から被浸漬部材用容器を取り出して、該被浸漬部材用容器の収容部に液を注入することにより、被浸漬部材を液中に浸漬させることができる。また、スリットに沿って刃をスライドさせることにより、被浸漬部材を切断することができる。これにより、梱包材から、液を注入する又は所望の長さに切断する被浸漬部材用容器に被浸漬部材を移し替える必要がなく、便利である。
(9) 上記被浸漬部材用容器は、被浸漬部材を梱包して滅菌されるものであってもよい。
(10) 上記被浸漬部材が、生体分解性材料又は生体吸収性材料からなる医療用部材であることが考えられる。
(11) 上記生体分解性材料又は生体吸収性材料がコラーゲンであることが考えられる。
本発明に係る被浸漬部材用容器によれば、被浸漬部材を収容する収容部を横断して、被浸漬部材を切断する刃を案内するスリットを有するので、スリットに刃を挿入し、スリットに沿って移動させることにより、収容部に収容された被浸漬部材が容易に切断される。これにより、被浸漬部材用容器内において、被浸漬部材を容易に切断することができる。また、収容部は液を貯留可能であるので、収容部に液を注入することにより、被浸漬部材を液中に容易に浸漬させることができる。
また、上記被浸漬部材用容器が梱包材を兼ねるものとしたので、被浸漬部材を梱包材から被浸漬部材用容器に移し替えることなく、所望の液中に浸漬させて所望の長さに切断することができる。これにより、被浸漬部材を使用する際の作業が簡易になり、また、浸漬や切断のために、被浸漬部材を梱包材から移動させる必要がないので、被浸漬部材を落下させたり、紛失することが防止される。
以下、本発明の好ましい実施形態を説明する。なお、本実施形態は本発明の一実施態様にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で実施態様を変更できることは言うまでもない。
図1は、本発明の実施形態に係る被浸漬部材用容器1の外観構成を示す斜視図である。図2は、被浸漬部材用容器1の平面図であり、図3は、被浸漬部材用容器1のIII−III断面図である。図4及び図5は、神経再生誘導管2が収容された被浸漬部材用容器1に生理食塩水が満たされた状態を示す平面図及びV−V断面図である。
被浸漬部材用容器1は、被浸漬部材である神経再生誘導管2(図4,5参照)を生理食塩水に浸漬して所望の長さに切断するための被浸漬部材用容器であるとともに、神経再生誘導管2の梱包材でもある。つまり、被浸漬部材用容器1は梱包材として兼用され、神経再生誘導管2とともに滅菌処理されるものである。滅菌処理は、γ線滅菌、EOG滅菌、蒸気圧滅菌、又は電子線滅菌等により行うことができるが、特に、γ線滅菌又は電子線滅菌が再生医療に用いられる神経再生誘導管2に好適である。
神経再生誘導管2は、損傷した神経端が挿入される管状体であり、挿入すべき神経の太さに応じて内径及び外径が設定される。これらは任意に設定しうるが、末梢神経や脊椎神経の再生に用いる場合は、通常、外径が約0.3〜20mm程度、内形が0.1〜10mm程度、肉厚が0.1〜5mm程度の範囲内で設定される。神経再生誘導管2の長さは任意に設定しうるが、10〜100mm程度のものが一般的である。神経再生誘導管2は、生体分解性材料又は生体吸収性材料で形成されたものが好適である。生体分解性材料としては、例えば、コラーゲン、ゼラチンなどのタンパク質、ポリペプチド又はそれらの誘導体などが用いられる。生体吸収性材料としては、例えば、タンパク質、ポリペプチド又はそれらの誘導体、多糖類又はその誘導体、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、グリコール酸と乳酸の共重合体、乳酸とe−アミノカプロン酸の共重合体、ラクチド重合体などの脂肪酸ポリエステルなどが用いられる。これらのうち、コラーゲンが特に好適である。
コラーゲンを用いる場合の一態様として、コラーゲン繊維を円柱状の芯材に巻き取ることによりコイル状に集束させ、該芯材を抜き取ることによりコラーゲン繊維からなる管状体として神経再生誘導管2を得ることができる。必要であれば、管状体の内空にコラーゲンのスポンジ状マトリックスを形成してもよい。なお、神経再生誘導管2は、本発明に係る医療用の被浸漬部材の一例であり、本発明に係る被浸漬部材用容器が本実施形態に係る神経再生誘導管2のための使用に限定されないことは当然である。
被浸漬部材用容器1は、合成樹脂製の薄肉平板が所定の形状に成形されてなる成形体であり、ブリスター包装や、箱状の外装材に封入される内包材などの梱包材として用いられるが、本発明に係る被浸漬部材用容器の素材や梱包材としての用途は、これらに限定されない。
図1から図3に示されるように、被浸漬部材用容器1は、机の天板などの平面と接触して被浸漬部材容器1を静置状態に安定させるベース板10と、ベース板10から上方へ直方体形状に膨出された容器本体11とを有する。容器本体11は直方体形状の外面のみから構成されており、内部は中空である。
容器本体11の上面12には、略中央の所定領域が凹陥されることにより収容部13が形成されている。収容部13は、容器本体11の上面12から下方へ略直方体形状に凹陥された空間であり、全体として容器本体11の幅方向(図2の左右方向、図3の左右方向)に長尺の空間であって上側が開口されている。収容部13には、所定容量の液が貯留可能である。収容部13は、上面12へ向かって空間が拡大するように漏斗形状に拡がる上部空間14と、直方体形状の下部空間15とに大別される。
収容部13の下部空間15の長さ(図2の左右方向、図3の左右方向)は、被浸漬部材用容器1によって梱包される神経再生誘導管2の軸方向長さより十分に長く設定されている。好ましい下部空間15の長さは、下部空間15に収容された神経再生誘導管2を後述されるスリット23に対して任意の位置にスライド移動できる程度である。この作用効果については後述される。下部空間15の幅(図2の上下方向、図3の紙面垂直方向)は、神経再生誘導管2の外径より若干大きく設定されている。この幅は、液により膨潤された神経再生誘導管2の外形に対しても若干大きくなるように設定されている。なお、本実施形態で示される収容部13を変形して、下部空間15を含む収容部13の一部において幅を拡大して、神経再生誘導管2を把持するピンセット等の把持具を挿入する空間を形成してもよい。下部空間15の深さ(図2の紙面垂直方向、図3の上下方向)は、神経再生誘導管2の外径より十分に深い。この深さは、容器本体11の高さ範囲内で、神経再生誘導管2の外径より十分に深くなるように任意に設定しうるが、図3に示すように、収容部13の下部空間15の底面16とベース板10とを上下方向に隔てて、被浸漬部材用容器1の裏面側であって収容部13の下側に所定の空間を形成することにより、該空間を脱酸素剤や除湿剤を封入するためのスペースとして利用することができる。
収容部13の上部空間14は、下部空間15の上端17から容器本体11の上面12へ向かって、その内部空間が徐々に拡がるような漏斗形状であり、下部空間15と空間的に連続されている。したがって、図2に示される平面視において、上部空間14の上端18は、下部空間15の上端17より大きい。下部空間15の上端17から上部空間14の上端18へは、斜め上側へ向かって傾斜された4つの傾斜側壁19,20,21,22が形成されている。この4つの傾斜側壁19,20,21,22に囲繞されて上部空間14が形成されいる。
容器本体11の上面12には、平面視において収容部13と直交するようにしてスリット23が形成されている。スリット23は、上面12から下方へ溝形状に凹陥された空間であり、容器本体11の奥行き方向(図2の上下方向、図3の紙面垂直方向)に長尺の空間であって上側が開口されている。スリット23は、収容部13を横断して形成されており、収容部13とともに所定容量の液が貯留可能な空間である。スリット23により、収容部13に収容された神経再生誘導管2を切断する刃が案内される。
スリット23の長さ(図2の上下方向、図3の紙面垂直方向)は、収容部13の幅より十分に長く設定されている。好ましいスリット23の長さは、スリット23に挿入された刃の刃先が収容部13を横断するようにスライド移動できる程度である。スリット23の幅(図2の左右方向、図3の左右方向)は、神経再生誘導管2を切断する刃より若干大きく設定されている。神経再生誘導管2を切断する器具として、ミクロトームやメス、カッターなどが挙げられる。したがって、スリット23の幅は、これら器具の刃の厚みより若干大きく設定される。スリット23の深さ(図2の紙面垂直方向、図3の上下方向)は、収容部13の深さより深い。したがって、スリット23の底面24は、収容部13の底面16より下方にある。スリット23の深さを収容部13の深さより深くすることの作用効果は後述される。
容器本体11の上面12及び収容部13の上部空間14の傾斜側壁19には、収容部13の長さ方向(図2の左右方向、図3の左右方向)に沿って、目盛り25が記されている。目盛り25は、収容部13とスリット23との交差部をゼロ地点として、収容部13の長さ方向に記されている。この目盛り25により、スリット23からの距離が示される。目盛り25は、目盛り線と数字とから構成されており、傾斜側壁19に目盛り25を構成する目盛り線が記されており、上面12にスリット23からの距離を示す数字が記されている。収容部13に注入される生理食塩水の液面30(図4及び図5参照)は、下部空間15の上端17と上部空間14の上端18との間に位置することとなるので、目盛り25は、収容部13に満たされる生理食塩水の液面30より上側に記されていることとなる。なお、本実施形態では、傾斜側壁19にのみ目盛り25が記されているが、目盛り25が記される位置や数は変更されてもよい。例えば、傾斜側壁19及び傾斜側壁21の双方に目盛り25を記すことにより、被浸漬部材用容器1の左右位置(図2の左右方向)が入れ替わっても、作業者へ向かって傾斜する傾斜側壁19又は傾斜側壁21に目盛り25が記されていることになり便利である。
スリット23と交差する部分における収容部13の下部空間15の上端17には、下部空間15の幅(図2の上下方向、図3の紙面垂直方向)を狭める方向に突出する係止凸部26,27,28,29がそれぞれ形成されている。各係止凸部26,27、28,29は、上端17から水平方向に突出された小片であって、下部空間15の底面16との上下方向(図2の紙面垂直方向、図3の上下方向)の距離が神経再生誘導管2の外径より大きくなる程度の大きさである。各係止凸部26,27、28,29は、下部空間15の幅方向において対向する側壁に、係止凸部26と係止凸部27との一対と、係止凸部28と係止凸部29との一対がそれぞれ設けられている。また、一対の係止凸部26,27と、一対の係止凸部28,29とは、スリット23の幅方向(図2の左右方向、図3の左右方向)において対向している。一対の係止凸部26,27及び一対の係止凸部28,29により狭められた下部空間15の幅は、神経再生誘導管2の外径より狭くなっているが、神経再生誘導管2を径方向に若干弾性変形させることにより、一対の係止凸部26,27間及び一対の係止凸部28,29間を神経再生誘導管2を通過させることができる程度の幅とされている。なお、係止凸部26,27,28,29の収容部13における位置や数は適宜変更されてもよい。
被浸漬部材用容器1は、神経再生誘導管2の梱包材として使用される。図4及び図5に示すように、神経再生誘導管2が収容部13の下部空間15に収容されて梱包状態となる。なお、図4及び図5においては収容部13に生理食塩水が注入された状態を示しているが、梱包状態においては生理食塩水は注入されていない。神経再生誘導管2を収容した被浸漬部材用容器1は、外箱内や外袋内において神経再生誘導管2を保持する内包材として用いられ、γ線滅菌等の公知の滅菌処理が施される。
神経再生誘導管2を使用する際には、外箱又は外袋が開封され、神経再生誘導管2とともに被浸漬部材用容器1が取り出される。神経再生誘導管2は、生体内において損傷された神経と縫合される前に、生理食塩水に所定時間浸漬されて膨潤状態にされる。この生理食塩水は、本発明に係る液である。なお、本発明に係る液は、被浸漬部材の種類により適宜変更されるものであり、生理食塩水に限定されないことは当然である。
使用に際して、外箱又は外袋から神経再生誘導管2とともに取り出された被浸漬部材用容器1の収容部13の下部空間15に、生理食塩水が注入される。生理食塩水の注入は、例えばシリンジを用いて行われる。なお、生理食塩水の注入は、必ずしも収容部13の下部空間15に直接行われる必要はなく、上部空間14の傾斜側壁19,20,21,22を伝わらせて行われてもよい。
下部空間15に生理食塩水が徐々に満たされると、下部空間15に収容された神経再生誘導管2が生理食塩水内に埋没される。神経再生誘導管2を埋没するように生理食塩水が注入される際に、下部空間15に貯留された生理食塩水の表面張力や神経再生誘導管2の浮力などにより、神経再生誘導管2が生理食塩水の液面30に浮遊して下部空間15から上部空間14へ離脱しようとすることがあるが、下部空間15に収容された神経再生誘導管2は、各係止凸部26,27,28,29により下部空間15から上側(浮遊方向)へ移動することが制止されているので、下部空間15に注入される生理食塩水の液面30の上昇に伴って、神経再生誘導管2が浮き上がることが防止される。また、スリット23は、生理食塩水を貯留可能なものなので、収容部13に注入された生理食塩水がスリット23から漏れ出すことがない。
下部空間15の上端17付近まで生理食塩水が満たされると、神経再生誘導管2が完全に生理食塩水に埋没される。下部空間15が生理食塩水で完全に満たされてから、さらに生理食塩水が注入されると、図4及び図5に示されるように、生理食塩水の液面30は上部空間14に至る。上部空間14は上側へ向かって空間が拡大される漏斗形状をなしているので、上部空間14に注入された生理食塩水により、液面30が急激に上昇して上端18を超えることがない。これにより、収容部13の下部空間15への生理食塩水の注入に際して、生理食塩水が収容部13から上面12へ溢れ出すことが防止される。
下部空間15が生理食塩水で満たされると、神経再生誘導管2に生理食塩水を浸潤させるために所定時間放置される。生理食塩水は、上部空間14に液面30が至るまで収容部13に注入されているので、神経再生誘導管2に生理食塩水が浸潤することにより生理食塩水の液面30が若干降下しても、神経再生誘導管2を生理食塩水に埋没させた状態を維持することができる。
所定時間放置されて神経再生誘導管2が生理食塩水により十分に浸潤された後、神経再生誘導管2が所望の長さに切断される。前述されたように、収容部13の下部空間15は生理食塩水で満たされており、スリット23も生理食塩水を貯留可能なので、神経再生誘導管2を生理食塩水に埋没させた状態で切断することができる。
スリット23は、収容部13を横断して形成されているので、図4及び図5に示されるように、神経再生誘導管2は、スリット23を跨ぐようにして収容部13の下部空間15に収容されている。収容部13は、神経再生誘導管2をスリット23に対してスライド可能に収容している。したがって、収容部13の下部空間15に収容された神経再生誘導管2は、スリット23に対して任意の位置にスライド移動させることができる。換言すれば、神経再生誘導管2の長さ方向(軸方向)の任意の位置をスリット23と合致させることができる。スリット23と合致された位置で神経再生誘導管2が切断されるので、必要な神経再生誘導管2の長さに応じて、神経再生誘導管2をスリット23に対してスライド移動させればよい。これにより、神経再生誘導管2を切断する長さを任意にすることができる。
収容部13の上部空間14の傾斜側壁19及び上面12には、収容部13の長さ方向(図4の左右方向、図5の左右方向)に沿って、スリット23からの距離を示す目盛り25が記されている。生理食塩水の液面30は、上部空間14の上端18より下方にあるので、目盛り25は、液面30より上側にある。これにより、収容部13の下部空間15に生理食塩水が満たされた状態であっても、目盛り25を容易に読み取ることができる。そして、必要な神経再生誘導管2の長さに応じて、神経再生誘導管2をスリット23に対してスライド移動させる際に、神経再生誘導管2の長さ方向の端に対応する目盛り25を読み取ることにより、スリット23から該端までの距離を知ることができる。この距離は、切断された後の神経再生誘導管2の長さに相当するので、神経再生誘導管2を切断する長さを容易に把握することができる。
神経再生誘導管2をスライド移動させて神経再生誘導管2を切断する長さを決定した後、スリット23にミクロトームなどの切断器具の刃を挿入して、スリット23に沿って移動させる。これにより、神経再生誘導管2の所定位置に切断器具の刃が当接する。神経再生誘導管2は収容部13の下部空間15に収容されることにより、スリット23の長さ方向(図4の上下方向、図5の紙面垂直方向)に自在に移動することができない。したがって、スリット23に沿って移動された切断器具の刃に対して神経再生誘導管2が固定されて、神経再生誘導管2が切断される。また、スリット23は、その深さが収容部13の下部空間15の深さより深く形成されているので、スリット23に挿入された切断器具の刃は、神経再生誘導管2を完全に超えた状態、換言すれば、下部空間15の底面16より下方に刃が到達した状態で移動されるので、神経再生誘導管2が確実に切断される。切断された神経再生誘導管2は、収容部13から取り出されて再生治療に用いられる。
このように本実施形態に係る被浸漬部材用容器1によれば、神経再生誘導管2を収容する収容部13を横断して、切断器具の刃を案内するスリット23が形成されているので、スリット23に刃を挿入し、スリット23に沿って移動させることにより、収容部13に収容された神経再生誘導管2が容易に切断される。これにより、被浸漬部材用容器1内において、神経再生誘導管2を容易に切断することができる。また、収容部13は生理食塩水などの液を貯留可能であるので、収容部13に液を注入することにより、神経再生誘導管2を液中に容易に浸漬させて膨潤させることができる。
また、被浸漬部材用容器1は梱包材を兼ねているので、神経再生誘導管2を梱包材から被浸漬部材用容器1に移し替えることなく、生理食塩水中に浸漬させて所望の長さに切断することができる。これにより、神経再生誘導管2を使用する際の作業が簡易になり、また、浸漬や切断のために、神経再生誘導管2を梱包材から移動させる必要がないので、神経再生誘導管2を落下させたり、紛失することが防止される。
以下、本発明に係る被浸漬部材用容器の変形例について説明する。図6は、変形例に係る被浸漬部材用容器4の構成を示す斜視図である。
図6に示されるように、被浸漬部材用容器4は、机の天板などの平面と接触して被浸漬部材容器1を静置状態に安定させるベース板40と、ベース板40から上方へ直方体形状に膨出された容器本体41とを有する。容器本体41は直方体形状の外面のみから構成されており、内部は中空である。
容器本体41の上面42には、略中央の所定領域が凹陥されることにより収容部43が形成されている。収容部43は、その長さが、被浸漬部材用容器4によって梱包される神経再生誘導管2の軸方向長さと同程度或いは若干長いものであるほかは、上記被浸漬部材用容器1の収容部13とほぼ同形状であるので、詳細な説明は省略される。
容器本体41の上面42には、平面視において収容部43と直交するようにして複数のスリット43〜48が形成されている。各スリット43〜48の形状は、上記被浸漬部材用容器1のスリット23とほぼ同形状であるので、詳細な説明は省略される。各スリット43〜48は、一定間隔で配置されており、各スリット43〜48間の距離を示す目盛り49が、収容部43の長さ方向に沿って記されている。なお、スリット43〜48の数及び間隔は適宜変更されてもよい。
スリット43,35,37と交差する部分における収容部43には、その幅を狭める方向に突出する係止凸部がそれぞれ形成されているが、これらは上記被浸漬部材用容器1の各係止凸部26,27、28,29と同様のものなので詳細な説明は省略される。なお、各係止凸部の配置や数は適宜変更されてもよい。
被浸漬部材用容器4は、上記被浸漬部材用容器1と同様に、神経再生誘導管2の梱包材として使用される。使用に際して、外箱又は外袋から神経再生誘導管2とともに取り出された被浸漬部材用容器4の収容部43に生理食塩水が注入され、所定時間放置されて神経再生誘導管2が生理食塩水により十分に浸潤された後、神経再生誘導管2が所望の長さに切断される。
各スリット43〜48は、一定間隔で収容部43を横断しているので、収容部43とほぼ同じ長さの神経再生誘導管2は、各スリット43〜48を跨ぐようにして収容部43に収容されている。したがって、収容部43に収容された神経再生誘導管2は、任意に選択された各スリット43〜48に沿って案内される切断具により切断される。各スリット43〜48間の距離は目盛り49により読み取ることができるので、神経再生誘導管2を切断する長さを容易に把握して、所望の長さに神経再生誘導管2を切断することができる。このような変形例に係る被浸漬部材用容器4によっても、前述と同様の効果が奏される。
図1は、本発明の実施形態に係る被浸漬部材用容器1の外観構成を示す斜視図である。 図2は、被浸漬部材用容器1の平面図である。 図3は、被浸漬部材用容器1のIII−III断面図である。 図4は、神経再生誘導管2を収容した被浸漬部材用容器1に生理食塩水が注入された状態を示す平面図である。 図5は、神経再生誘導管2を収容した被浸漬部材用容器1に生理食塩水が注入された状態を示すV−V断面図である。 図6は、本発明の変形例に係る被浸漬部材用容器4の外観構成を示す斜視図である。
符号の説明
1,4・・・被浸漬部材用容器(梱包材)
2・・・神経再生誘導管(被浸漬部材)
13,43・・・収容部
23,43〜48・・・スリット
25,49・・・目盛り
26〜29・・・係止凸部
30・・・液面

Claims (11)

  1. 被浸漬部材を収容するとともに、該被浸漬部材を浸漬するための液を貯留する収容部と、該収容部を横断して、上記被浸漬部材を切断する刃を案内するスリットと、を備えたものである被浸漬部材用容器。
  2. 上記収容部に沿って、上記スリットからの距離を示す目盛りを備えたものである請求項1に記載の被浸漬部材用容器。
  3. 上記収容部に、被浸漬部材を浮遊方向に対して係止するための係止凸部を備えたものである請求項1又は2に記載の被浸漬部材用容器。
  4. 上記収容部は、被浸漬部材をスリットに対してスライド可能に収容するものである請求項1から3のいずれかに記載の被浸漬部材用容器。
  5. 上記スリットは、その深さが上記収容部の深さより深いものである請求項1から4のいずれかに記載の被浸漬部材用容器。
  6. 上記スリットは、被浸漬部材を浸漬するための液を貯留可能なものである請求項1から5のいずれかに記載の被浸漬部材用容器。
  7. 上記目盛りは、少なくとも、上記収容部に貯留される液の液面より上側に配置されたものである請求項2から6のいずれかに記載の被浸漬部材用容器。
  8. 上記被浸漬部材の梱包材を兼ねたものである請求項1から7のいずれかに記載の被浸漬部材用容器。
  9. 上記被浸漬部材を梱包して滅菌されるものである請求項8に記載の被浸漬部材用容器。
  10. 上記被浸漬部材が、生体分解性材料又は生体吸収性材料からなる医療用部材である請求項1から9のいずれかに記載の被浸漬部材用容器。
  11. 上記生体分解性材料又は生体吸収性材料がコラーゲンである請求項10に記載の被浸漬部材用容器。
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