JP2017146412A - 生体モデルおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数に分けられる生体組織を模擬しつつ生体組織間の結合強度を適切に設定可能な生体モデルおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】医療器具の訓練または試験に用いられる生体を模擬する生体モデルであって、水および水溶性有機溶媒の少なくとも一方並びにポリビニルアルコールを含み、ポリビニルアルコールの分子が水素結合してゲル状である少なくとも2つの隣接する血管模擬部40、脂肪模擬部50および皮膚模擬部60と、2つの隣接する模擬部の間を結合している第1結合部43および第2結合部51と、を有する。
【選択図】図16
【解決手段】医療器具の訓練または試験に用いられる生体を模擬する生体モデルであって、水および水溶性有機溶媒の少なくとも一方並びにポリビニルアルコールを含み、ポリビニルアルコールの分子が水素結合してゲル状である少なくとも2つの隣接する血管模擬部40、脂肪模擬部50および皮膚模擬部60と、2つの隣接する模擬部の間を結合している第1結合部43および第2結合部51と、を有する。
【選択図】図16
Description
本発明は、医療用に生体を模擬した生体モデルおよびその製造方法に関する。
外科手術における生体組織の切開、縫合、剥離等の手技訓練や、各種医療器具の操作性、安全性および有効性の試験等は、従来はブタなどの動物を用いて行われていた。しかしながら、近年は、倫理的な観点から、生体組織を模擬して人工的に作製された生体モデルが使用されることがある。生体モデルは、手技の際に術者に伝わる感覚や、生体モデル自体の表面状態(例えば、濡れ性など)、挙動(例えば、切開時の広がり方など)が実際の生体組織に似ていることが要求され、様々な工夫がなされている。例えば特許文献1には、平均重合度およびケン化度を所定の範囲に設定したポリビニルアルコールからなる水溶性ゲルおよびシリカ粒子を含有する生体モデルが記載されている。この生体モデルは、上述のような構成であることで、切開時に切開部が生体臓器のように広がり、かつ切削感や感触が生体組織と似たものとなっている。
生体は、例えば、血管、脂肪、筋肉、皮膚などの複数の異なる組織から構成され、その組織の間は一般的に結合されている。組織の間の結合強度は、部位によって異なることが一般的である。したがって、より実際の生体に近い条件で訓練や試験を行うために、複数の組織を模擬する部位が適切な結合強度で結合された生体モデルが望まれる。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、複数に分けられる生体組織を模擬しつつ組織間の結合強度を適切に設定可能な生体モデルおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する生体モデルは、医療器具の訓練または試験に用いられる生体を模擬する生体モデルであって、水および水溶性有機溶媒の少なくとも一方並びにポリビニルアルコールを含み、前記ポリビニルアルコールの分子が水素結合してゲル状である少なくとも2つの隣接する模擬部と、前記2つの隣接する模擬部の間を結合している少なくとも1つの結合部と、を有する。
上記目的を達成する生体モデルの製造方法は、医療器具の訓練または試験に用いられる生体を模擬する生体モデルの製造方法であって、水および水溶性有機溶媒の少なくとも一方並びにポリビニルアルコールが含まれる第1のポリビニルアルコール溶液を冷却してポリビニルアルコールを架橋させた第1の模擬部を形成するステップと、水および水溶性有機溶媒の少なくとも一方並びにポリビニルアルコールが含まれる第2のポリビニルアルコール溶液を前記第1の模擬部よりも高い温度で前記第1の模擬部に接触させ、当該第1の模擬部の前記第2のポリビニルアルコール溶液と接する部位を部分的に溶解させて前記第2のポリビニルアルコール溶液と混合させるステップと、前記第2のポリビニルアルコール溶液を冷却してポリビニルアルコールを架橋させて第2の模擬部を形成するとともに前記第1の模擬部の部分的に溶解させた部位を冷却してポリビニルアルコールを架橋させて前記第1の模擬部および第2の模擬部を結合する結合部を形成するステップと、を有する。
上記のように構成した生体モデルは、ポリビニルアルコールを含むゲル状の模擬部により複数の生体組織の各々を適切に模擬でき、かつポリビニルアルコールを含む模擬部同士が結合部により結合されているため、模擬部の間の結合強度を適切に設定可能である。
上記のように構成した生体モデルの製造方法は、第1の模擬部を部分的に溶解させて第2のポリビニルアルコール溶液と混合させた後に冷却することで、第2の模擬部および結合部を形成するため、第1の模擬部および第2の模擬部により複数の生体組織の各々を適切に模擬できる。さらに、第1の模擬部に第2のポリビニルアルコールを接触させる際の温度条件により、結合部における結合強度を適切に設定可能である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。以下の説明において、「上」および「下」の表現は、理解を容易にするために便宜的に使用するものであり、構成の位置関係や姿勢を限定するものではない。
本実施形態に係る生体モデル10は、外科手術において生体組織の切開、縫合、剥離等をする器具(メス、針等)や生体内に挿入する器具(カテーテル、内視鏡等)などの各種医療器具の手技の訓練に用いられる。また、本実施形態に係る生体モデル10は、各種医療器具の操作性、安全性および有効性の試験等に用いることもできる。生体モデル10は、血管、脂肪、線維性結合組織および皮膚が結合された生体組織を模擬している。本実施形態に係る生体モデル10は、略直方体で形成されるが、形状は限定されない。本明細書において、線維は、筋線維や神経線維など、線状の長い細胞で構成される組織を意味する。また、繊維は、材料としての繊維を意味する。
生体モデル10は、図1、2に示すように、生体を模擬する生体模擬部20と、生体模擬部20を収容して保持する容器30とを備えている。生体模擬部20は、血管を模擬する血管模擬部40(模擬部)と、脂肪を模擬する脂肪模擬部50(模擬部)と、皮膚を模擬する皮膚模擬部60(模擬部)とを備えている。生体模擬部20は、さらに、線維組織を模擬する線維組織模擬部70と、血管模擬部40を脂肪模擬部50内で支持する繊維状の血管支持部80とを備えている。生体模擬部20は、容器30の高さ方向と直交する断面の形状が全体として略長方形であるが、形状は限定されず、例えば正方形、他の多角形、円形等であってもよい。血管模擬部40、脂肪模擬部50および皮膚模擬部60は、後に詳述するが、いずれもポリビニルアルコール、水および水溶性有機溶媒(本実施形態では、ジメチルスルホキシド(DMSO))を含むゲル状の柔軟な部材である。また、生体模擬部20は、各種添加剤を混合することができる。
血管模擬部40は、血管を模擬する部位であり、生体モデル10の一端から他端まで長尺に延在する主血管模擬部41と、主血管模擬部41の延在方向の複数の箇所から分岐する複数の副血管模擬部42とを備えている。主血管模擬部41は、例えば動脈または静脈などの主要な血管を模擬し、副血管模擬部42は、上述の動脈または静脈から分岐する分岐血管を模擬している。主血管模擬部41は、容器30の高さ方向(Z方向)と直交する方向と略平行に延在し、3次元的に蛇行している。血管模擬部40は、簡易的に中実で形成されているが、より詳細に模擬するように管状に形成されてもよい。
脂肪模擬部50は、脂肪を模擬する部位であり、容器30の底面92から所定の高さまで存在し、血管模擬部40および線維組織模擬部70が内部に埋没されている。脂肪模擬部50は、血管支持部80を用いて血管模擬部40を容器30内に設置した状態で、ポリビニルアルコール溶液を容器30内に供給し、ポリビニルアルコールの分子を水素結合(架橋)させることでゲル状に形成される。
血管支持部80は、血管模擬部40を支持する部材であり、血管模擬部40とともに脂肪模擬部50に埋没されている。血管支持部80は、脂肪模擬部50内の線維性結合組織を模擬している。血管支持部80は、脂肪模擬部50内で血管模擬部40の下側(容器30の底面92側)を支持する下側支持部81と、血管模擬部40の上側(底面92の反対側)を支持する上側支持部82とを備えている。下側支持部81および上側支持部82は、繊維材により構成され、容器30に設けられる複数のフック106に引っ掛けて固定される。上側支持部82および下側支持部81は、脂肪模擬部50および皮膚模擬部60が容器30内に形成される前の状態で、血管模擬部40を挟みつつ容器30のフック106に引っ掛けられ、容器30内で血管模擬部40を3次元的に蛇行させつつ保持する。血管模擬部40を容器30のX軸方向に直線状に、下側支持部81上に配置してもよい。また、血管模擬部40は、容器30のY軸方向やZ軸方向にジグザグに配置された下側支持部81に合わせて、下側支持部81上に配置してもよい。この状態で、ポリビニルアルコール溶液を容器30内に流し込んだ後にゲル化させることで、血管模擬部40が埋没された脂肪模擬部50を形成できる。
線維組織模擬部70は、脂肪組織内に配置される線維性結合組織を模擬している。線維組織模擬部70は、線維によって膜状(平面状)に形成される膜状線維模擬部71と、線維が綿状に絡まって形成される綿状線維模擬部72とを備えている。なお、本実施形態における「綿状」とは、比較的長い繊維が絡み合うことで繊維同士が分離せずに1つの塊として存在でき、かつ繊維の隙間(空隙)が比較的多い状態を意味する。膜状線維模擬部71は、血管模擬部40と上側支持部82の間に挟まれる不織布または織布であることが好ましい。膜状線維模擬部71は、上側支持部82の上側の周辺に位置してもよい。綿状線維模擬部72は、膜状線維模擬部71よりも空隙率が高い。空隙率は、単位体積当たりの空隙部分(繊維が存在しない部分)の比率である。綿状線維模擬部72および膜状線維模擬部71の空隙には、脂肪模擬部50が充填(浸透)されている。膜状線維模擬部71および綿状線維模擬部72が設けられることで、生体模擬部20の機械的強度が向上し、線維性組織を有する生体を適切に模擬することが可能となる。綿状線維模擬部72および膜状線維模擬部71は、例えば生体組織を切開する際に対向する切開面の間で線維性組織が糸を引くように生じる現象をも再現可能である。
綿状線維模擬部72を構成する繊維は、特に限定されないが、連続した長さを有する長繊維(フィラメント)であることが好ましく、例えばナイロン、ポリエステル、アクリル、ガラス繊維等である。綿状線維模擬部72を構成する繊維は、合成繊維であっても天然繊維であってもよい。綿状線維模擬部72は、長繊維が空隙を有しつつ絡み合うことで、繊維同士が分離せずに1つの塊(集合体)となりやすい。綿状線維模擬部72を構成する繊維の直径は、例えば1〜550μmであり、好ましくは1〜50μm、さらに好ましくは5〜20μmである。綿状線維模擬部72を構成する繊維の密度は、例えば0.05〜60kg/m3であり、好ましくは10〜50kg/m3、さらに好ましくは20〜40kg/m3である。
綿状線維模擬部72の空隙を含む塊としての単位体積当たりの重量は、0.05〜10.0kg/m3、好ましくは0.1〜5kg/m3、さらに好ましくは0.3〜1kg/m3である。
膜状線維模擬部71、上側支持部82および下側支持部81を構成する繊維は、特に限定されないが、例えば綿状線維模擬部72に適用可能な繊維と同様の繊維を適用できる。なお、膜状線維模擬部71、上側支持部82および下側支持部81を構成する繊維は、長繊維(フィラメント)に限定されず、短繊維(ステープル)であってもよい。当該繊維は、1本の単繊維により構成されてもよく、または複数の単繊維を撚り合わせて構成されてもよい。膜状線維模擬部71と上側支持部82および下側支持部81を構成する繊維は異なってもよい。膜状線維模擬部71は、膜状線維模擬部71の両側の綿状線維模擬部72によって挟まれた位置に配置される。膜状線維模擬部71の空隙部分は、綿状線維模擬部72を構成する繊維の径より小さい。このため、より線維性組織の生体を模すことができる。
皮膚模擬部60は、脂肪模擬部50の上側を覆うように脂肪模擬部50に接している。皮膚模擬部60は、脂肪模擬部50から所定の厚さで形成される。
血管模擬部40および脂肪模擬部50の間には、血管模擬部40および脂肪模擬部50を結合する第1結合部43が形成される。脂肪模擬部50および皮膚模擬部60の間には、脂肪模擬部50および皮膚模擬部60を結合する第2結合部51が形成される。
血管模擬部40、脂肪模擬部50および皮膚模擬部60の各々は、ポリビニルアルコールを、水およびジメチルスルホキシド(水溶性有機溶媒)により溶解させたポリビニルアルコール溶液を冷却してポリビニルアルコール分子を架橋させた後に、常温に戻すことで水性ゲルとして形成される。
ポリビニルアルコールは、水およびジメチルスルホキシドに溶解させるために加熱されることが好ましい。加熱温度は、例え80〜130℃の範囲内で設定される。なお、ポリビニルアルコールが溶解されたポリビニルアルコール溶液は、型に流し込まれる前に、温度を変化させてもよい。型に流し込まれるポリビニルアルコール溶液の温度を調節することで、第1結合部43や第2結合部51の結合強度を制御できる。
ポリビニルアルコール溶液を冷却するための温度は、機械的強度を高めるために、好ましくは−10℃以下、より好ましくは−20℃以下、さらに好ましくは−30℃以下である。
ポリビニルアルコール溶液を冷却する時間は、ポリビニルアルコール分子を架橋させて機械的強度を得るために、1時間以上が好ましい。
血管模擬部40、脂肪模擬部50および皮膚模擬部60は、ポリビニルアルコールの濃度が高いほど機械的強度や弾性力が高くなる。したがって、模擬する生体組織に合わせて、ポリビニルアルコールの濃度を設定することが好ましい。ポリビニルアルコールの濃度は、機械的強度を得るために、好ましくは2重量%以上、より好ましくは3重量%以上である。また、ポリビニルアルコールを水および水溶性有機溶媒に溶解させるために、ポリビニルアルコールの濃度は、好ましくは50重量%以下、より好ましくは40重量%以下、さらに好ましくは35重量%以下である。
ポリビニルアルコールの粘度法で求められる平均重合度は、生体模擬部20の機械的強度を高めるために、好ましくは300以上、より好ましくは500以上、さらに好ましくは1000以上である。また、平均重合度は、生体組織に近似した適度な弾性を付与するために、好ましくは3500以下、より好ましくは3000以下、さらに好ましくは2500以下である。
ポリビニルアルコールのケン化度は、生体モデル10の材料の機械的強度および弾性率を高めるために、好ましくは90モル%以上、より好ましくは95モル%以上、さらに好ましくは98モル%以上である。ポリビニルアルコールのケン化度は、高いほど好ましい。
本実施形態では、ポリビニルアルコールは、水およびジメチルスルホキシドを含有する混合系に溶解させるが、水溶性有機溶媒を含まずに水に溶解されてもよく、または、水を含まずに水溶性有機溶媒に溶解されてもよい。また、ポリビニルアルコールを溶解させる水溶性有機溶媒は、ジメチルスルホキシドに限定されない。
ポリビニルアルコールが溶解可能な水溶性有機溶媒は、例えばジメチルスルホキシド、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、コンゴーレッド、グリセリン、エタノール、アセトン、エチレングリコール、およびこれらの1種以上の混合系を適用できる。水溶性有機溶媒が加えられた生体模擬部20は、水のみを溶媒に使用した場合と比較して、生体組織に近似した粘りが付与され、挙動が生体組織に近似し、かつ壊れ難い。
また、ポリビニルアルコールは、添加物を含んでもよい。添加物は、例えば、ハイドロゲルの強度等を調整するための塩類(例えば、塩化ナトリウム)、シリカ粒子、乾燥を防止するための多糖類(例えば、キトサン)、実際の生体組織の外観に近似させるための色素、抗菌剤、防黴剤、香料、酸化防止剤などである。
容器30は、生体モデル10を成形する際に使用する成形型として使用されるとともに、成形された生体モデル10の形状を維持し、保管するために使用される。容器30は、図3に示すように、上側に開口部91を有する容器本体90と、容器本体90の内側に収容されて生体模擬部20の周囲を保持するモデル保持部100と、容器本体90の開口部91を覆うことが可能な蓋部110とを備えている。
容器本体90は、内部空間が直方体であって上側に開口部91が形成されており、高さ方向に直交する断面の形状が長方形である。なお、容器本体90の高さ方向に直交する断面の形状は、長方形に限定されず、例えば、正方形、その他の多角形、円形、楕円等とすることができる。
蓋部110は、容器本体90に上側から被さることで開口部91を覆うことが可能である。蓋部110は、下側に容器本体90が入り込むことが可能な蓋開口部111が形成されている。なお、蓋部110は、容器本体90の開口部91を覆って塞ぐことが可能であれば、形状は限定されない。蓋部110は、生体モデル10を使用する場合に容器本体90から取り外される。また、生体モデル10を使用しない場合に、蓋部110は、容器本体90の開口部91を密封して生体模擬部20の溶媒の蒸発を防ぎつつ異物の混入を抑制し、生体模擬部20を適切に維持する。
モデル保持部100は、容器本体90の内部に収容される部材であり、4つの壁を備えるとともに上下に貫通する内部空間を備える枠体である。モデル保持部100は、所定の間隔で離間している平行な2枚の長壁部101と、所定の間隔で離間している平行な2枚の短壁部102とを備えている。短壁部102は、高さ方向と直交する断面において長壁部101よりも短く形成される。短壁部102は、対向する長壁部101の端部同士を繋ぐとともに、長壁部101に対して直角に接着固定されている。したがって、2枚の長壁部101および2枚の短壁部102は、高さ方向(Z方向)と直交する断面において長方形となるように配置される。
2つの長壁部101は、外面側(内部空間と面する側の反対側)に、高さ方向(Z方向)と直交する方向(X方向)へ延在する補強リブ103を備えている。補強リブ103は、X方向へ長く形成されることで変形しやすい長壁部101の変形を抑制する。補強リブ103は、モデル保持部100が容器本体90に収容された状態において、容器本体90の内壁面93と接触、または多少のクリアランスを有して隣接する。長壁部101は、上側から窪むように深さの異なる第1凹部104および第2凹部105がX方向に交互に並んで形成される。各々の第1凹部104および第2凹部105の底面には、底面と反対側(上方、上側)へ突出して繊維材が引っ掛けられるフック106が形成されている。第2凹部105は、第1凹部104よりも上方に位置している。補強リブ103は、第1凹部104および第2凹部105よりも下側に形成されており、したがって、補強リブ103により長壁部101を効果的に補強できる。長壁部101に設けられる各々のフック106は、突出側においてX方向の幅が広がって幅広部106Aが形成されており、幅広部106Aと凹部の底面の間に、幅広部106Aの幅と凹部の底面の幅よりも幅が小さい幅狭部106Bが形成されている。これにより繊維材が引っ掛かった状態を良好に維持することができる。また、第1凹部104の幅は、第2凹部105の幅と異なってもよい。フックは、第1凹部104および第2凹部105の底面とは異なる位置に形成されてもよい。また、例えば、フックは、長壁部101の内側面に形成されてもよい。
2つの短壁部102は、モデル保持部100が容器本体90に収容された状態において、容器本体90の内壁面93と接触、または多少のクリアランスを有して隣接する。短壁部102は、上側から窪むように深さの異なる第3凹部107および第4凹部108がY方向(X方向およびZ方向と直交する方向)に並んで形成される。各々の第3凹部107および第4凹部108の底面には、上方へ突出して繊維材が引っ掛けられるフック106が形成されている。第4凹部108は、第3凹部107よりも上方に位置している。短壁部102に設けられる各々のフック106は、突出側(上側)においてY方向の幅が広がって幅広部106Cが形成されており、幅広部106Cと凹部の底面の間に、幅広部106Cの幅と凹部の底面の幅よりも幅が小さい幅狭部106Dが形成されている。これにより繊維材が引っ掛かった状態を良好に維持することができる。第1凹部104および第2凹部105の間、並びに第3凹部107および第4凹部108の間には、上方向へ突出する突出部109が形成されている。突出部109は、突出方向に向かって断面積が減少する。これにより、場合によって、生体模擬部20を容器30から引き抜くことが容易となる。また、第3凹部107の幅は、第4凹部108の幅と異なってもよい。短壁部102に設けられるフックは、第3凹部107および第4凹部108の底面とは異なる位置に形成されてもよい。また、例えば、フックは、短壁部102の内側面に形成されてもよい。
容器30の構成材料は、生体模擬部20を保持できれば特に限定されないが、ある程度の機械的強度と耐熱性を備え、かつ内部を視認できるように透明であることが好ましく、例えば、アクリルやポリカーボネイト等である。
次に、生体モデル10を製造するための設備について説明する。生体モデル10の製造設備は、図4に示すように、撹拌容器210と、撹拌機220と、加熱装置230と、脱気装置240と、上述した容器30と、撹拌機220および撹拌容器210を支持する支持スタンド250と、冷凍装置(図示せず)とを備えている。
撹拌容器210は、ポリビニルアルコール、水溶性有機溶媒、水、添加剤等を収容してポリビニルアルコールを水および水溶性有機溶媒に溶解させるための容器である。撹拌容器210は、例えば丸底フラスコであり、支持スタンド250に取り付けて固定できる。
撹拌機220は、撹拌容器210内の材料を撹拌するための装置である。撹拌機220は、撹拌容器210内に挿入可能な撹拌棒221と、撹拌棒221に固定されて撹拌容器210内で回転可能な撹拌羽根222と、モータなどの駆動源を有して撹拌棒221を回転させる駆動部223とを備えている。撹拌機220は、耐熱性であり、支持スタンド250に駆動部223が固定されて、下方へ向かって撹拌棒221が延在する。撹拌機220は、撹拌羽根222の回転速度を調節可能である。
加熱装置230は、撹拌容器210内の材料を加熱するための装置である。加熱装置230は、撹拌容器210の一部を浸漬させることが可能なオイルバスである。加熱装置230は、内部のオイルを任意の温度に保持し、オイルに浸漬される撹拌容器210内のポリビニルアルコール、有機溶媒、水、添加剤等を加熱する。
脱気装置240は、ポリビニルアルコール溶液から気泡を取り除くための装置であり、例えばアスピレータである。脱気装置240は、吸引するための吸引管241を備えており、吸引管241は、撹拌容器210を封止できる栓242を貫通して撹拌容器210内に到達できる。脱気装置240を作動させることで、撹拌容器210内を減圧し、ポリビニルアルコール溶液から気泡を取り除くことができる。
冷凍装置は、ポリビニルアルコール溶液を注がれた容器30を収容して冷却することができる。冷凍装置は、冷凍温度を調節できることが好ましい。
次に、上述の製造設備により生体モデル10を製造する方法の例を説明する。生体モデル10の製造は、血管模擬部40の形成、脂肪模擬部50の形成、皮膚模擬部60の形成の順番で行われる。
初めに、支持スタンド250に固定された撹拌機220の下方に加熱装置230(オイルバス)を設置し、加熱装置230の電源を入れ、設定温度を例えば100℃とする。
撹拌容器210の内部に、ポリビニルアルコール、塩化ナトリウム、ジメチルスルホキシド、水を測定して入れる。材料の配合は、例えば、ポリビニルアルコール100g、塩化ナトリウム40g、ジメチルスルホキシド800g、水200gである。次に、設定温度に到達した加熱装置230のオイルに撹拌容器210を浸漬させる。この後、撹拌容器210の開口部から撹拌羽根222を挿入し、撹拌羽根222を撹拌容器210の内部の材料に浸漬させる。このとき、撹拌容器210の開口部は、加熱装置230のオイルの上面よりも上方に位置し、オイルが撹拌容器210内に流入しない。
次に、撹拌容器210を支持スタンド250に固定し、撹拌機220を作動させて、撹拌羽根222により撹拌容器210内の材料を撹拌する。撹拌羽根222の回転速度は、特に限定されないが、例え100〜600rpmである。撹拌羽根222の回転速度は、遅すぎると撹拌に時間がかかり、早すぎると材料内に空気が混入しやすくなるため、適宜設定されることが好ましい。
所定の時間(例えば、約2時間)材料を撹拌すると、ポリビニルアルコールが水およびジメチルスルホキシドに完全に溶解し、第1のポリビニルアルコール溶液となる。なお、撹拌時間は、ポリビニルアルコールが水およびジメチルスルホキシドに完全に溶解できるのであれば、特に限定されない。
次に、撹拌機220を停止させ、撹拌容器210を支持スタンド250から移動させて撹拌羽根222を撹拌容器210の開口部から引き抜く。次に、吸引管241が貫通する栓242を撹拌容器210の開口部に嵌合させ、撹拌容器210を密封する。
次に、脱気装置240を作動させると、撹拌容器210の内部の気体が吸引され、撹拌容器210の内部が減圧される。これにより、第1のポリビニルアルコール溶液の内部に入り込んだ空気が脱気される。
次に、図5に示す血管模擬部40の成形型300に第1のポリビニルアルコール溶液を流し込む。成形型300は、上型301および下型302を備えている。上型301と下型302の接する面には、血管模擬部40の形状に対応するキャビティ303、304が形成されている。上型301および下型302を組み合わせてキャビティ303、304内に第1のポリビニルアルコール溶液を流し込んだ後、成形型300を冷凍庫に入れ、例えば−40℃以下に冷却する。所定の時間(例えば24時間)が経過後、型を冷凍庫から取り出し、常温へ戻す。第1のポリビニルアルコール溶液を冷凍し、解凍することで、ポリビニルアルコールの分子が架橋し、ハイドロゲルである血管模擬部40が形成される。
次に、図6に示すように、モデル保持部100の長壁部101に形成される第1凹部104および第2凹部105のフック106に繊維材を引っ掛け、下側支持部81を形成する。繊維材は、対向する各々の長壁部101に交互に引っ掛かり、X方向の一端側から他端側へ向かってジグザグに配置される。繊維材の両端部は、フック106に結ばれて固定される。また、図7に示すように、モデル保持部100の短壁部102に形成される第3凹部107および第4凹部108のフック106にも繊維材を引っ掛ける。繊維材は、対向する各々の短壁部102に交互に引っ掛かり、Y方向の一端側から他端側へ向かってジグザグに配置される。繊維材の両端部は、フック106に結ばれて固定される。なお、繊維材を引っ掛けるために使用するフック106は、模擬したい生体組織に合わせて適宜選択されることが好ましい。したがって、必ずしも2つの短壁部102および2つの長壁部101の全てのフック106が使用される必要はない。また、繊維材を引っ掛けるフック106の順番は、特に限定されない。また、長壁部101の第1凹部104および第2凹部105のフック106の高さが異なり、かつ短壁部102の第3凹部107および第4凹部108のフック106の高さが異なるため、使用するフック106の選択により、血管模擬部40を多様な形状に設定できる。
次に、図8に示すように、容器本体90の内部に、所定量の綿状線維模擬部72を配置する。この後、図9に示すように、容器本体90の内部に、モデル保持部100を容器本体90内に収容する。このとき、綿状線維模擬部72は、モデル保持部100の内側に位置し、かつ下側支持部81の下に位置する。なお、綿状線維模擬部72は、モデル保持部100の内側に配置された後に、モデル保持部100と共に容器本体90内に収容されてもよい。
次に、図10、11に示すように、下側支持部81の上に、血管模擬部40を配置する。主血管模擬部41は、一方の短壁部102から他方の短壁部102まで延在し、各々の副血管模擬部42は、主血管模擬部41から長壁部101へ向かって延在する。主血管模擬部41および副血管模擬部42の端部は、フック106に引っ掛けられてもよい。
次に、図12に示すように、血管模擬部40の上側に、膜状線維模擬部71を配置する。この後、図13に示すように、膜状線維模擬部71の上側から、モデル保持部100のフック106にさらに繊維材を引っ掛け、上側支持部82を形成する。これにより、血管模擬部40は、上側支持部82および下側支持部81の繊維材により挟まれて効果的に固定される。血管模擬部40の上側の上側支持部82は、血管模擬部40の下側の下側支持部81が引っ掛けられるフック106と同じフック106に引っ掛けられる。これにより、柔軟に変形可能な血管模擬部40が上側支持部82および下側支持部81の間に効果的に挟まれて良好に保持される。なお、上側支持部82は、下側支持部81が引っ掛けられるフック106と異なるフック106に引っ掛けられてもよい。この後、上側支持部82の上側に、再び綿状線維模擬部72を配置する。
次に、上述した製造設備(図4を参照)を用いて、同様の方法で脂肪模擬部50の材料となる第2のポリビニルアルコール溶液を作製する。なお、撹拌容器210に入れられる材料の配合率は、血管模擬部40の場合と異なる。材料の配合は、例えば、ポリビニルアルコール80g、塩化ナトリウム20g、ジメチルスルホキシド800g、水200gである。また、加熱温度、撹拌速度、撹拌時間等の条件も、材料に合わせて好ましい条件に適宜設定されることが好ましい。
次に、モデル保持部100が内部に収容されている容器本体90の内部に第2のポリビニルアルコール溶液を流し込む。このときの血管模擬部40の温度は、例えば常温(約20℃)である。第2のポリビニルアルコール溶液の温度は、例えば撹拌時の約100℃から温度を下げて70℃である。なお、血管模擬部40の温度は、ゲルから溶液に戻る温度でなければ特に限定されない。また、第2のポリビニルアルコール溶液の温度は、溶液状態を維持できる温度であれば特に限定されない。
容器本体90の内部に第2のポリビニルアルコール溶液を流し込むと、第2のポリビニルアルコール溶液が膜状線維模擬部71および綿状線維模擬部72の空隙を満たしつつ、第2のポリビニルアルコール溶液の液面が上昇する。これにより、モデル保持部100に保持された血管模擬部40は、第2のポリビニルアルコール溶液に浸漬する。このとき、血管模擬部40が下側支持部81および上側支持部82の間に挟まれて支持されているため、第2のポリビニルアルコール溶液が流し込まれても、血管模擬部40は浮き上がらずに望ましい位置に維持される。第2のポリビニルアルコール溶液は、容器本体90内で、モデル保持部100の長壁部101および短壁部102に囲まれた領域のみならず、長壁部101と容器本体90の間、短壁部102と容器本体90の間、長壁部101の第1凹部104および第2凹部105、並びに短壁部102の第3凹部107および第4凹部108にも流入する。
この後、容器本体90に蓋部110を被せた容器30を冷凍庫に入れ、例えば−40℃に冷却する。なお、容器本体90に蓋部110を被せなくてもよい。所定の時間(例えば24時間以上)冷却すると、図14に示すように、容器30内に流し込まれたポリビニルアルコールの分子間が水素結合(架橋)されて、内部に血管模擬部40、膜状線維模擬部71および綿状線維模擬部72が埋設されたハイドロゲルの脂肪模擬部50が形成される。さらに、高温の第2のポリビニルアルコール溶液と接触して温度が上昇し水素結合が切れた血管模擬部40の表面は、部分的に溶解して第2のポリビニルアルコール溶液と混ざりあった後に冷凍され、分子間が再び架橋される。これにより、血管模擬部40と脂肪模擬部50が結合し、血管模擬部40と脂肪模擬部50の間に互いの材料が混ざり合った第1結合部43が形成される。
次に、上述した生体モデル10の製造設備(図4を参照)を再び用いて、皮膚模擬部60の材料となる第3のポリビニルアルコール溶液を作製する。なお、撹拌容器210に入れられる材料の配合率は、血管模擬部40および脂肪模擬部50の場合と異なる。材料の配合は、例えば、ポリビニルアルコール180g、塩化ナトリウム40g、ジメチルスルホキシド800g、水200gである。また、加熱温度、撹拌速度、撹拌時間等の条件も、材料に合わせて好ましい条件に適宜設定されることが好ましい。
次に、容器本体90を冷凍庫から取り出し、容器本体90の内部に第3のポリビニルアルコール溶液を所望の温度で流し込む。このときの血管模擬部40および脂肪模擬部50は、例えば冷凍温度(−30℃)から60℃まで加温され、第3のポリビニルアルコール溶液の温度は、例えば撹拌時から変わらず100℃である。なお、血管模擬部40および脂肪模擬部50の温度は、ゲルから溶液に戻る温度でなければ特に限定されず、ポリビニルアルコール溶液の温度は、溶液状態を維持できる温度であれば特に限定されない。したがって、例えば、血管模擬部40および脂肪模擬部50の温度を冷凍温度(−30℃)からほとんど変化させなくてもよい。また、第3のポリビニルアルコール溶液の温度を70℃程度まで下げることもできる。
容器本体90の内部に第3のポリビニルアルコール溶液を流し込むと、第3のポリビニルアルコール溶液が脂肪模擬部50の上面を覆う。第3のポリビニルアルコール溶液は、容器本体90内で、モデル保持部100の長壁部101および短壁部102に囲まれた領域のみならず、長壁部101と容器本体90の間、短壁部102と容器本体90の間、長壁部101の第1凹部104および第2凹部105(図7を参照)、並びに短壁部102の第3凹部107および第4凹部108にも流入する。
この後、容器本体90に蓋部110を被せた容器30を冷凍庫に入れ、例えば−40℃に冷却する。なお、容器本体90に蓋部110を被せなくてもよい。所定の時間(例えば24時間以上)が経過後、容器本体90を冷凍庫から取り出し、常温へ戻す。これにより、図15、16に示すように、容器30内に流し込まれたポリビニルアルコールの分子間が水素結合(架橋)されて、脂肪模擬部50の上にハイドロゲルの皮膚模擬部60が形成される。さらに、高温の第3のポリビニルアルコール溶液と接触して温度が上昇し水素結合が切れた脂肪模擬部50の表面は、部分的に溶解して第3のポリビニルアルコール溶液と混ざりあった後に冷凍され、分子間が再び架橋される。これにより、脂肪模擬部50と皮膚模擬部60が結合し、脂肪模擬部50と皮膚模擬部60の間に互いの材料が混ざり合った第2結合部51が形成される。
次に、容器30を冷凍庫から取り出して常温に戻し、容器30内に収容された生体模擬部20が完成する。生体モデル10を使用する際には蓋部110を外し、保管する際には蓋部110を容器本体90に被せることで、水や有機溶媒の蒸発を抑制でき、かつ異物の混入を抑制できる。
生体モデル10は、脂肪模擬部50が第1凹部104、第2凹部105、第3凹部107および第4凹部108に入り込んでいる。したがってモデル保持部100の突出部109が生体模擬部20に食い込んだ状態となっている。このため、モデル保持部100に対して生体模擬部20がずれ難く、生体モデル10を使用する際に、生体模擬部20を容器30によって良好に保持することができ、手技の訓練や医療用器具の試験等を良好に実施できる。
また、生体模擬部20は、容器30から取り外して使用することもできる。この場合には、フック106に引っ掛けられた下側支持部81および上側支持部82の繊維材を切断して繊維材をフック106から外す。さらに、長壁部101と容器本体90の隙間および短壁部102と容器本体90の隙間のゲル状の材料を取り除くことで、生体模擬部20を容器本体90およびモデル保持部100から取り外すことができる。
完成した生体モデル10は、第1結合部43および第2結合部51の強度が異なる。ポリビニルアルコールがゲル化したハイドロゲルにポリビニルアルコール溶液を流し込み、冷凍して2つの材料を結合する際の結合強度は、接触する2つの材料の熱量(温度×体積)に依存し、熱量が大きいほど、広い範囲でハイドロゲルの水素結合が切れ、互いの材料が混ざり合う範囲が広くなる。互いに混ざり合った溶液は、再び冷凍されることで水素結合が再び作られることより、2つの材料が結合するが、混ざり合う範囲が広く結合範囲が広いほど、結合強度が高くなると考えられる。このため、一方の材料に対して他方の材料を重ねる際の熱量を調節することで、結合強度を制御することができる。すなわち、一旦冷却して架橋しても、加熱することで水素結合が切れ、再び冷却することで水素結合するポリビニルアルコールの性質を利用し、加熱温度(熱量)の調節によって、結合強度を制御できる。本実施形態においては、脂肪模擬部50と皮膚模擬部60の間に形成される第2結合部51での熱量が、血管模擬部40と脂肪模擬部50の間に形成される第1結合部43の熱量よりも大きいため、第2結合部51の結合強度が、第1結合部43の結合強度よりも大きい。これにより、実際の皮膚と脂肪の結合強度と、脂肪と血管の結合強度の両方に合わせて、第1結合部43および第2結合部51の結合強度を設定することが可能となる。
また、脂肪模擬部50の血管模擬部40より皮膚模擬部60側または第2結合部51の第1の繊維集合体の密度は、血管模擬部40周辺または血管模擬部40に対して皮膚模擬部60と反対側の脂肪模擬部50の密度よりも高い。
第1結合部43におけるポリビニルアルコールの濃度は、血管模擬部40におけるポリビニルアルコールの濃度と、脂肪模擬部50におけるポリビニルアルコールの濃度の間であり、血管模擬部40から脂肪模擬部50に向かって濃度が徐々に変化する。第1結合部43の熱量が大きいほど、血管模擬部40と脂肪模擬部50が広い範囲で混ざり合い、第1結合部43におけるポリビニルアルコールの濃度変化の勾配が小さくなり、強度が向上する。
また、第2結合部51におけるポリビニルアルコールの濃度は、脂肪模擬部50におけるポリビニルアルコールの濃度と、皮膚模擬部60におけるポリビニルアルコールの濃度の間であり、脂肪模擬部50から皮膚模擬部60に向かって濃度が徐々に変化する。第2結合部51の熱量が大きいほど、脂肪模擬部50と皮膚模擬部60が広い範囲で混ざり合い、第2結合部51におけるポリビニルアルコールの濃度変化の勾配が小さくなり、強度が向上する。
結合強度は、図17に示すように、2つの模擬部501、模擬部502が結合部503で結合された円柱状(紐状)の試験体500を製造し、この試験体500を試験器具400に引っ掛けて引っ張り試験を行うことで、結合部503の結合強度を測定することができる。
試験体500は、例えば、脂肪模擬部50と同様の材料により形成される模擬部501と、皮膚模擬部60と同様の材料により形成される模擬部502と、模擬部501および模擬部502の間の結合部503とを備えており、脂肪模擬部50に結合された皮膚模擬部60を形成する場合と同じ温度条件で形成される。すなわち、成形型となる管体の内部に第2のポリビニルアルコール溶液を流入させた後に冷凍して分子同士を架橋させて模擬部501する。次に、管体に第2のポリビニルアルコール溶液を流入させて模擬部501に接触させた後に冷凍して、模擬部502を形成し、模擬部501および模擬部502が結合部503により結合された試験体500が完成する。また、試験体500は、組織が結合される部位を模擬して作製でき、例えば血管模擬部40と脂肪模擬部50が結合された部位用の試験体を作製できる。また、試験体500は、生体模擬部20から切り出されてもよい。
試験器具400は、試験体500の一端を固定する第1器具410と、試験体500の他端を固定する第2器具420とを備えている。第1器具410は、平板状の基部411と、基部411から垂直に延在する2本の梁部412と、2本の梁部412に固定されて試験体500を巻きつけるための円柱状の第1支持棒413と、第1支持棒413に形成される第1ねじ穴414に螺合する第1固定ねじ415とを備えている。第1支持棒413は、当該第1支持棒413の軸心と直角に貫通する第1支持孔416と、第1支持棒413の軸心と直角であってかつ第1支持孔416と直角な方向から第1支持孔416まで貫通する第1ねじ穴414とが形成されている。第2器具420は、引っ張り試験機430に取り付けられる平板状の取付け部421と、取付け部421から垂直に延在する2本の梁部422と、2本の梁部422に固定されて試験体500を巻きつけるための円柱状の第2支持棒423と、第2支持棒423に形成される第2ねじ穴424に螺合する第2固定ねじ425とを備えている。第2支持棒423は、当該第2支持棒423の軸心と直角に貫通する第2支持孔426と、第2支持棒423の軸心と直角であってかつ第2支持孔426と直角な方向から第2支持孔426まで貫通する第2ねじ穴424とが形成されている。
引っ張り試験を行う際には、まず、第1支持棒413に試験体500の一端を巻き付けて試験体500の端部を第1支持孔416に挿入する。次に、第1固定ねじ415を回転させて捩じ込んで、第1固定ねじ415の先端部を第1支持孔416内に突出させて試験体500を第1支持孔416の内壁面に押し付けることで、試験体500を第1支持棒413に固定する。次に、第2支持棒423に試験体500の他端を巻き付けて試験体500の端部を第2支持孔426に挿入する。この後、第2固定ねじ425を回転させて捩じ込んで、第2固定ねじ425の先端部を第2支持孔426内に突出させて試験体500を第2支持孔426の内壁面に押し付けることで、試験体500を第2支持棒423に固定する。試験体500の結合部503は、第1支持棒413と第2支持棒423の間に位置している。
次に、第1器具410および第2器具420を引っ張り試験機430に固定する。この後、引っ張り試験機430により第2器具420を第1器具410から離れるように上方へ引っ張る。このとき、引っ張り方向は、試験体500の延在方向と一致する。試験体500の結合部503が破断して試験体500が2つに分割されるまで引っ張り、破断時の荷重を計測することにより、結合強度を測定できる。
以上のように、本実施形態に係る生体モデル10は、医療器具の訓練または試験に用いられる生体を模擬する生体モデル10であって、水および水溶性有機溶媒の少なくとも一方並びにポリビニルアルコールを含み、ポリビニルアルコールの分子が水素結合してゲル状である血管模擬部40、脂肪模擬部50および皮膚模擬部60と、血管模擬部40および脂肪模擬部50の間を結合する第1結合部43と、脂肪模擬部50および皮膚模擬部60の間を結合している第2結合部51と、を有する。これにより、生体モデル10は、ポリビニルアルコールを含むゲル状の血管模擬部40、脂肪模擬部50および皮膚模擬部60により複数の生体組織の各々を適切に模擬できる。さらに、血管模擬部40および脂肪模擬部50の間が第1結合部43により結合され、脂肪模擬部50および皮膚模擬部60の間が第2結合部51により結合されているため、生体モデル10は、隣接する模擬部同士の結合強度を適切に設定可能である。
また互いに結合されている血管模擬部40および脂肪模擬部50は、ポリビニルアルコールの濃度が異なり、血管模擬部40および脂肪模擬部50の間の第1結合部43のポリビニルアルコールの濃度は、互いに結合される血管模擬部40および脂肪模擬部50の濃度の間にある。このため、血管模擬部40および脂肪模擬部50の機械的強度を、ポリビニルアルコールの濃度を調節することで模擬する生体組織に合わせて調節しつつ、血管模擬部40および脂肪模擬部50を製造過程で混合して適切な結合状態を実現できる。第1結合部43における結合強度は、血管模擬部40および脂肪模擬部50のポリビニルアルコールの濃度、および結合する際の熱量により調節可能である。
また互いに結合されている脂肪模擬部50および皮膚模擬部60は、ポリビニルアルコールの濃度が異なり、脂肪模擬部50および皮膚模擬部60の間の第2結合部51のポリビニルアルコールの濃度は、互いに結合される脂肪模擬部50および皮膚模擬部60の濃度の間にある。このため、脂肪模擬部50および皮膚模擬部60の機械的強度を、ポリビニルアルコールの濃度を調節することで模擬する生体組織に合わせて調節しつつ、脂肪模擬部50および皮膚模擬部60を製造過程で混合して適切な結合状態を実現できる。第2結合部51における結合強度は、脂肪模擬部50および皮膚模擬部60のポリビニルアルコールの濃度、および結合する際の熱量により調節可能である。
また、結合部(第1結合部43、第2結合部51)が複数設けられ、第1結合部43および第2結合部51の結合強度が異なるため、結合する部位によって結合強度が異なる生体組織を適切に模擬できる。
また、生体モデル10は、血管を模擬する長尺な血管模擬部40と、血管模擬部40の周囲に配置されて脂肪を模擬する脂肪模擬部50と、脂肪模擬部50と隣接して皮膚を模擬する皮膚模擬部60と、を有し、血管模擬部40と脂肪模擬部50の間の第1結合部43の結合強度よりも、脂肪模擬部50と皮膚模擬部60の間の第2結合部51の結合強度の方が高い。このため、実際の血管、脂肪および皮膚に合わせて、結合する部位によって結合強度が異なる生体組織を適切に模擬できる。
また、本実施形態に係る生体モデル10の製造方法は、水および水溶性有機溶媒の少なくとも一方並びにポリビニルアルコールが含まれる第1のポリビニルアルコール溶液を冷却してポリビニルアルコールを架橋させて形成された血管模擬部40(第1の模擬部)を形成するステップと、水および水溶性有機溶媒の少なくとも一方並びにポリビニルアルコールが含まれる第2のポリビニルアルコール溶液を血管模擬部40よりも高い温度で第1血管模擬部40に接触させ、当該血管模擬部40の第2のポリビニルアルコール溶液と接する部位を部分的に溶解させて第2のポリビニルアルコール溶液と混合させるステップと、第2のポリビニルアルコール溶液を冷却してポリビニルアルコールを架橋させて脂肪模擬部50(第2の模擬部)を形成するとともに血管模擬部40の部分的に溶解させた部位を冷却してポリビニルアルコールを架橋させて血管模擬部40および脂肪模擬部50を結合する第1結合部43(結合部)を形成するステップと、を有する。このように構成した生体モデル10の製造方法は、血管模擬部40を部分的に溶解させて第2のポリビニルアルコール溶液と混合させた後に冷却して、脂肪模擬部50および第1結合部43を形成するため、血管模擬部40および脂肪模擬部50により複数の生体組織の各々を適切に模擬できる。さらに、血管模擬部40に第2のポリビニルアルコールを接触させる際の温度条件により、第1結合部43における結合強度を適切に設定可能である。
また、第2のポリビニルアルコール溶液を血管模擬部40に接触させる際の血管模擬部40の温度は、50℃よりも高くかつ第2のポリビニルアルコール溶液の温度よりも低い。これにより、第1結合部43の熱量を高く設定して、第1結合部43の強度を生体組織間の結合強度に合わせて高く設定できる。このため、第1結合部43の強度を、生体組織間の結合強度に合わせて広い選択範囲で適切に設定可能である。
また、第3のポリビニルアルコール溶液を脂肪模擬部50に接触させる際の脂肪模擬部50の温度は、50℃以下であってもよい。これにより、脂肪模擬部50を必ずしも冷凍温度から加温しておく必要はなく、第2結合部51の熱量を低く設定して、第2結合部51の強度を生体組織間の結合強度に合わせて低く設定できる。このため、第2結合部51の強度を、生体組織間の結合強度に合わせて広い選択範囲で適切に設定可能である。
また、上記製造方法は、血管模擬部40および脂肪模擬部50を結合するステップの後、ポリビニルアルコールに水および水溶性有機溶媒の少なくとも1つが含まれる第3のポリビニルアルコール溶液を、脂肪模擬部50と異なる温度で脂肪模擬部50に接触させるステップをさらに有する。このため、第1結合部43を形成した後、第1結合部43とは異なる第2結合部51を任意の結合強度で形成することができ、生体組織間の結合強度を適切に設定可能である。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、本実施形態に係る生体モデル10は、血管、脂肪、結合組織および皮膚を模擬しているが、模擬する組織は限定されず、例えば血管、脂肪、結合組織、皮膚、筋肉、心臓および他の臓器などを適宜に組み合わせて模擬することができる。また、各臓器を複数の構成部材により模擬することもでき、例えば、血管を内膜、中膜および外膜に分けて模擬することもできる。また、本実施形態に係る生体モデル10は、略直方体の容器30に収容されて略直方体に形成されるが、容器の形状は限定されず、また、容器から取り出して使用されてもよい。
また、図18に示すように、隣接する模擬部141、142を製造するためのポリビニルアルコール溶液は、材料の配合が同じであってもよい。模擬部141を先に形成した後、模擬部141よりも温度の高いポリビニルアルコール溶液を模擬部141に接触させ、冷凍することで、模擬部142と、材料が混ざり合った結合部143が形成される。このように、模擬部141と模擬部142の材料は同じであっても、模擬部141と模擬部142を分けて製造することで、初めから一体として製造する場合(結合部143が形成されない場合)と比較して、結合部143の結合強度を低くすることができる。したがって、機械的強度の近似した組織が層状に重なる生体を適切に模擬することも可能である。
10 生体モデル、
20 生体模擬部、
30 容器、
40 血管模擬部(模擬部)、
43 第1結合部(結合部)、
50 脂肪模擬部(模擬部)、
51 第2結合部(結合部)、
60 皮膚模擬部(模擬部)、
70 線維組織模擬部、
71 膜状線維模擬部、
72 綿状線維模擬部、
80 血管支持部、
81 下側支持部、
82 上側支持部。
20 生体模擬部、
30 容器、
40 血管模擬部(模擬部)、
43 第1結合部(結合部)、
50 脂肪模擬部(模擬部)、
51 第2結合部(結合部)、
60 皮膚模擬部(模擬部)、
70 線維組織模擬部、
71 膜状線維模擬部、
72 綿状線維模擬部、
80 血管支持部、
81 下側支持部、
82 上側支持部。
Claims (9)
- 医療器具の訓練または試験に用いられる生体を模擬する生体モデルであって、
水および水溶性有機溶媒の少なくとも一方並びにポリビニルアルコールを含み、前記ポリビニルアルコールの分子が水素結合してゲル状である少なくとも2つの隣接する模擬部と、
前記2つの隣接する模擬部を結合している少なくとも1つの結合部と、を有する生体モデル。 - 互いに結合されている前記2つの隣接する模擬部は、ポリビニルアルコールの濃度が異なり、当該2つの模擬部の間の結合部のポリビニルアルコールの濃度は、互いに結合される2つの前記模擬部の濃度の間にある請求項1に記載の生体モデル。
- 複数の前記模擬部は、ポリビニルアルコールの濃度が等しい請求項1に記載の生体モデル。
- 前記結合部が複数設けられ、前記複数の結合部の結合強度が異なる請求項1〜3のいずれか1項に記載の生体モデル。
- 前記模擬部は、血管を模擬する長尺な血管模擬部と、前記血管模擬部の周囲に配置されて脂肪を模擬する脂肪模擬部と、前記脂肪模擬部と隣接して皮膚を模擬する皮膚模擬部と、を有し、
前記血管模擬部と前記脂肪模擬部の間の第1の結合部の結合強度よりも、前記脂肪模擬部と前記皮膚模擬部の間の第2の結合部の結合強度の方が高い請求項1〜4のいずれか1項に記載の生体モデル。 - 医療器具の訓練または試験に用いられる生体を模擬する生体モデルの製造方法であって、
水および水溶性有機溶媒の少なくとも一方並びにポリビニルアルコールが含まれる第1のポリビニルアルコール溶液を冷却してポリビニルアルコールを架橋させて第1の模擬部を形成するステップと、
水および水溶性有機溶媒の少なくとも一方並びにポリビニルアルコールが含まれる第2のポリビニルアルコール溶液を前記第1の模擬部よりも高い温度で前記第1の模擬部に接触させ、当該第1の模擬部の前記第2のポリビニルアルコール溶液と接する部位を部分的に溶解させて前記第2のポリビニルアルコール溶液と混合させるステップと、
前記第2のポリビニルアルコール溶液を冷却してポリビニルアルコールを架橋させて第2の模擬部を形成するとともに前記第1の模擬部の部分的に溶解させた部位を冷却してポリビニルアルコールを架橋させて前記第1の模擬部および第2の模擬部を結合する結合部を形成するステップと、を有する生体モデルの製造方法。 - 前記第2のポリビニルアルコール溶液を前記第1の模擬部に接触させる際の前記第2の模擬部の温度を、50℃以下とする請求項6に記載の生体モデルの製造方法。
- 前記第2のポリビニルアルコール溶液を前記第1の模擬部に接触させる際の前記第2の模擬部の温度を、50℃よりも高くかつ前記第1のポリビニルアルコール溶液の温度よりも高くする請求項6に記載の生体モデルの製造方法。
- 前記第1の模擬部および第2の模擬部を結合するステップの後、ポリビニルアルコールに水および水溶性有機溶媒の少なくとも1つが含まれる第3のポリビニルアルコール溶液を前記第1の模擬部または第2の模擬部よりも高い温度で前記第1の模擬部または第2の模擬部に接触させるステップをさらに有する請求項6〜8のいずれか1項に記載の生体モデルの製造方法。
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JP7416375B2 (ja) | 2019-10-23 | 2024-01-17 | 国立大学法人横浜国立大学 | 生体モデル |
WO2024067711A1 (zh) * | 2022-09-27 | 2024-04-04 | 中新巨成医学科技有限公司 | 一种生物仿真材料及其制备方法和用途 |
-
2016
- 2016-02-16 JP JP2016027102A patent/JP2017146412A/ja active Pending
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