JP4792141B2 - モールドプレス成形型及び光学素子の製造方法 - Google Patents

モールドプレス成形型及び光学素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ガラス等の成形素材を、精密加工を施した成形型によってプレス成形し、被成形面に対する研削、研磨などの後加工を必要としないモールドプレス成形型、及びこのモールドプレス成形型を用いた光学素子の製造方法に関する。
ガラスなどの成形素材を、加熱により軟化し、所定形状に精密加工した上下一対の成形型でプレス成形することにより、レンズなどの光学素子を製造する方法が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1には、成形型内において、一対の位置決め部材を移動させ、光学素材(成形素材)を挟む形で当接させることによって、光学素材を成形型に対して位置決めする成形方法が記載されている。特に、両面凹レンズを成形する場合には、凸形状の下型上に光学素材を置かなければならず、ずれたまま置いておくと、落下する可能性があるため、成形型内において、光学素材の位置決めが必要としている。
特許文献2には、ガラスプリフォーム(成形素材)を金型から離れた位置に保持手段で保持した後、このガラスプリフォームを加熱し、続いて、保持手段による保持を解除して、ガラスプリフォームを加圧する方法が記載されている。これによって、加熱時には、ガラスプリフォームと金型との化学反応が避けられ、加圧時には、ガラスプリフォームの径方向の流動を阻害することなく成形できるとしている。
特許第3501580号公報 特開平9−286622号公報
成形素材(ガラス素材など)を、精密モールドプレスによって成形し、レンズなどの光学素子を成形する場合、成形素材を、対向する成形面をもつ上下一対の成形型間で押圧、成形することが一般的である。このとき、予め下型成形面上に成形素材を供給、配置する必要があるが、得ようとする光学素子の形状によっては、下型成形面の中心位置に、成形素材を配置することが必ずしも容易でない。
このような例として、例えば、両凹レンズを成形する場合など、凸面を有する下型成形面上に成形素材を供給、配置する場合が挙げられる。これ以外にも、下型成形面の中心に適切な曲率をもった凹面が無い場合(下型成形面中心部分が凸面、又は平面の場合)には、成形素材の位置決めは困難である。
そして、これらの場合、例えば、下型成形面上に配置した成形素材が、プレス成形時に滑落したり、位置ずれを生じたりすると、成形される光学素子が偏肉し、形状不良となるだけでなく、偏肉に起因する荷重印加の不均一によって、光学機能面の面精度が劣化してしまう。
また、成形素材を収容した成形型を、加熱、プレス、冷却などの複数の処理室に順次移送して光学素子を製造する場合(詳細については後述する)、各々の移送過程で(特に、始動時や停止時に)、成形型の振動などに起因して、成形型内の成形素材が位置ずれを起こし、成形素材の位置がずれたままの状態で成形が行われると、光学素子が偏肉して形状不良となる。
特許文献1の記載によると、成形型内に光学素材の位置決め部材を配置し、これをラックとピニオンなどの駆動手段によって、基準位置を中心に互いに反対方向に移動させ、光学素材を挟む形で当接、停止させることで、光学素材を成形型に対して位置決めし、プレスの際に成形面が素材に当接するか、その直前に駆動手段によって位置決め部材を退避させている。
しかしながら、この方法によると、成形型内部に位置決め部材を配置するので、成形型が極めて複雑な構造となる。このため、成形型の熱容量が大きくなってしまい、昇温、降温の温度制御を効率的に行うことが困難になる。さらに、ラックとピニオンのような構造体を成形型の近傍に配置すると、装置が大型化するだけでなく、これら構造体の熱変形による影響などを考慮する必要が生じ、装置設計が著しく複雑化する。
さらに、プレス装置に上下型からなる成形型を固定し、昇温、プレス、冷却を同位置で行う場合には、上記のような装置の複雑化を伴う可動部材によって成形素材の位置決めを行うことは、ある程度は可能であるが、プレス装置から分離された成形型に成形素材を収容し、装置内を移送させつつ、順次適切な処理を施して光学素子を製造する場合には、個々の成形型に上記のような大掛かりな可動部材を設けることは著しく不効率であり、実質的に不可能である。
また、特許文献2には、平板状のプリフォームを、凸面を有する上下型によって加圧成形する図面が開示されている。すなわち、保持リングの上端にプリフォームを載置した状態で加熱し、次いで、駆動手段によって保持リングを下降させ、プリフォームを下型上に載置してから、上下型によってプリフォームを加圧している。この方法においては、プリフォームが常に下胴型の内周に接触しているため、下型成形面が凸形状であっても、プリフォームの位置ずれは生じにくいとみられる。
しかしながら、上下型の水平方向の相互位置を規制する手段が無いため、上下型の同軸性を得ることができない。このため、成形される光学素子の第1面と第2面の間に偏心(相互の水平方向のシフト、及び相互のティルト)が生じ、十分な光学性能が得られない。
本発明は、上記の事情にかんがみなされたものであり、成形型に収容された成形素材が、成形過程において位置ずれを起こすことなく、安定的に成形型内に保持されるようにし、特に、下型に形成された成形面が凸面を有していても、下型の成形面上に載置された成形素材の滑落を、大掛かりな可動部材を設けることなく防止でき、しかも、上型と下型の水平方向の相対位置を高精度に規制し、偏心精度の高い光学素子が得られるモールドプレス成形型及び光学素子の製造方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため本発明のモールドプレス成形型は、成形面が形成された下型と、前記下型の成形面と対向する成形面が形成された上型と、前記上型と前記下型とをそれぞれ両端側から挿入可能とした第一胴型と、前記第一胴型内に収容された第二胴型とを備え、前記上型と前記下型の間で成形素材をプレス成形するモールドプレス成形型であって、前記下型は、凸面を有する成形面が形成された小径外周部と、前記成形面より径の大きいフランジ部と、前記小径外周部と前記フランジ部との中間の径を有する中径外周部と、前記小径外周部と前記中径外周部との境界に形成された段部とを備え、前記第一胴型が、前記下型の中径外周部を摺動ガイドして、前記上型と前記下型の水平方向の相対位置を規制し、前記第二胴型が、前記下型の小径外周部に狭いクリアランスで外嵌できる内径を備え、前記下型の成形面の外周を包囲するように前記下型の段部に保持され、かつ、前記下型の成形面上に載置される成形素材の外周部の少なくとも一部を支承して、前記成形素材の位置ずれを規制し、前記下型には、前記下型の底面と前記段部とを連通し、雰囲気ガスの吸引によって、前記第二胴型を前記下型に吸引密着させ、前記第二胴型と前記下型を一体的に保持するための吸引通気孔が形成されている構成としてある。
このように構成すれば、下型成形面の外周を包囲する第二胴型が、下型成形面上に載置された成形素材の外周部の少なくとも一部を支承するので、大掛かりな可動部材を設けることなく、成形素材の位置ずれを防止できる。
しかも、上型と下型の水平方向の相対位置を第一胴型によって高精度に規制できるので、上下型の同軸性を高めて、偏心精度の高い光学素子が得られる。
本発明のモールドプレス成形型は、前記下型には、凸面を有する成形面が形成されており、前記第二胴型が、前記下型の成形面上に載置される成形素材の外周部の少なくとも一部を支承して、前記成形素材の滑落を抑止する構成とすることができる。
このように構成すれば、下型成形面が凸面を有していても、成形素材が凸面から滑落することを防止できる。
また、本発明のモールドプレス成形型は、前記第二胴型と前記下型を一体的に保持する保持手段を有する構成とすることができる。この保持手段としては、前記下型が、雰囲気ガスの吸引によって、前記第二胴型を前記下型に吸引密着させ、前記第二胴型と前記下型を一体的に保持するための吸引通気孔を備える構成とすることができる。
このように構成すれば、第二胴型を下型に吸引密着させることにより、プレス成形後、上型と下型を分離する際に、成形体と第二胴型とが上型側に付着してしまったり、成形体を取り出す際に、成形体とともに第二胴型が成形型から取り出されてしまったりするのを防止できる。その結果、安定した成形型の分解や成形体の取り出しが可能になるだけでなく、次に成形する成形素材の供給を連続的に行うことができる。
また、本発明のモールドプレス成形型は、前記第二胴型が、前記下型の成形面の周囲であって、前記下型の成形面よりも低い位置に形成された段部に保持される構成としてもよく、また、前記第二胴型が、前記第二胴型の軸方向における前記下型の成形面と前記段部の中間に通気孔を有している構成としてもよい。
このように構成すれば、第二胴型の水平方向及び上下位置を規定しつつ、第二胴型を安定に下型に保持させることができるとともに、プレス成形時に、成形素材と下型成形面との間の雰囲気ガスが、通気孔を介して成形型の外部へスムーズに放出することができるため、雰囲気ガスの滞留に因って生ずる成形面不良を未然に防止できる。
また、本発明のモールドプレス成形型は、前記下型が、前記下型の底面と前記段部とを連通する吸引通気孔を備える構成としてもよい。
このように構成すれば、吸引通気孔を介して第二胴型と下型とを、簡易な構造で一体的に保持することができる。
また、本発明における光学素子の製造方法は、成形面が形成された下型と、前記下型の成形面と対向する成形面が形成された上型と、前記上型と前記下型をそれぞれ両端側から挿入可能とした第一胴型と、前記第一胴型内に収容された第二胴型とを備えるモールドプレス成形型を用い、前記上型と前記下型の間で成形素材をプレス成形する光学素子の製造方法であって、前記下型に、凸面を有する成形面が形成された小径外周部と、前記成形面より径の大きいフランジ部と、前記小径外周部と前記フランジ部との中間の径を有する中径外周部と、前記小径外周部と前記中径外周部との境界に形成された段部と、前記下型の底面と前記段部とを連通する吸引通気孔とを設けておくとともに、前記下型の小径外周部に狭いクリアランスで外嵌できる内径を備える前記第二胴型を前記下型の成形面の外周を包囲するように前記下型の段部に保持させ、前記上型と前記下型を離間させた状態で、前記下型成形面上に成形素材を載置し、載置された前記成形素材の外周部の少なくとも一部を、前記下型成形面の外周を包囲する前記第二胴型によって支承して前記成形素材の位置ずれを規制し、前記第一胴型により前記下型の中径外周部を摺動ガイドして、前記上型と前記下型の水平方向の相対位置を規制しつつ、前記上型と前記下型とを接近させることによって、成形素材をプレス成形し、プレス成形後、前記下型の吸引通気孔から雰囲気ガスを吸引することによって、前記第二胴型を前記下型に吸引密着させ、前記第二胴型前と前記下型を一体的に保持した上で、前記第一胴型から前記下型を抜き出して、前記上型と前記下型を離間させ、その後、前記下型の成形面上から成形体を取り出す方法としてある。
このような方法にすれば、成形型に収容された成形素材が成形過程において位置ずれを起こすことなく、安定的に成形型内に保持されるようにすることができ、特に、下型成形面が凸面を有していても、下型成形面上に載置された成形素材の位置ずれや滑落を、大掛かりな可動部材を設けることなく防止でき、しかも、上型と下型の水平方向の相対位置を高精度に規制し、偏心精度の高い光学素子が得られる。
また、本発明における光学素子の製造方法は、プレス成形後、前記下型及び前記第二胴型を一体的に保持し、これらを前記上型及び前記第一胴型から離間させて、前記下型成形面上から成形体を取り出す方法とすることができ、プレス成形後の前記成形体の取り出しの際には、前記上型及び前記第一胴型を一体的に保持して、前記下型及び前記第二胴型から離間するようにしてもよい。
このような方法にすれば、プレス成形後における成形型の分解や成形体の取り出しに際し、載置台、下型及び第二胴型の位置関係を維持できるので、成形型の分解・組立がスムーズになるだけでなく、成形体とともに第二胴型が成形型から取り出される不都合を防止できる。
また、本発明における光学素子の製造方法は、プレス成形後、前記モールドプレス成形型を載置台に載置し、雰囲気ガスの吸引により前記載置台と前記下型とを互いに密着させるとともに、前記下型と前記第二胴型とを互いに密着させることによって、前記載置台、前記下型及び前記第二胴型を一体的に保持し、これらを前記上型及び前記第一胴型から離間させて、前記下型成形面上から成形体を取り出す方法とすることができる。
このような方法にすれば、雰囲気ガスの吸引によって、載置台、下型及び第二胴型を一体的に保持し、成形型の分解や成形体の取り出しをスムーズに行うことができ、また、成形体とともに第二胴型が成形型から取り出される不都合も防止できる。
また、本発明における光学素子の製造方法は、前記成形型を、加熱室、プレス室、冷却室を含む複数の処理室に移送して、それぞれの処理室で加熱、プレス、冷却を含む処理を施すことによって、前記成形型の内部に収容した成形素材をプレス成形する方法とすることができる。
このような方法にすれば、多数の成形型を同時に使用しつつ、成形型の昇温や降温を効率良く行い、個々の成形に必要な実質時間(成形サイクルタイム)を短縮することができる。そして、本発明方法において用いる成形型は、大掛かりな可動部材を設けることなく、成形素材の位置ずれを規制するものであるので、このような製造方法を好適に用いることができる。
以上のように、本発明によれば、第二胴型が下型成形面の外周を包囲した状態で、下型成形面上に成形素材を供給することにより、成形面上での成形素材の位置ずれを規制することができ、成形素材を所定の位置で支承することができる。これにより、成形素材の位置ずれによる成形精度の低下を防止することができる。
また、上型と下型の水平方向の相対位置を第一胴型によって高精度に規制でき、これによって、上下型の同軸性を極めて高くし、偏心精度の高い光学素子を得ることができる。
以下、本発明に係るモールドプレス成形型及び光学素子の製造方法の好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
[モールドプレス成形型]
まず、本発明に係るモールドプレス成形型(以下、単に成形型という)の実施形態について、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る成形型の概略断面図であり、プレス荷重印加時の状態(図4(8)参照)を示している。
図1に示す成形型は、上型10、下型20、第一胴型30及び第二胴型40を備えて構成され、上型10と下型20との間で成形素材50をプレス成形する。
本実施形態において、第一胴型30は、成形型を組み立てる際や、プレス成形の際に、上下型10,20を摺動ガイドすることにより、これらの水平方向の相対位置を規制して、上下型10,20の同軸性を確保する。
すなわち、第一胴型30は、上下型10,20のそれぞれと直接接触して摺動ガイドし、また、接触部分のクリアランスを充分に小さい数値に制御することによって、上下型10,20の高度な同軸性を得ることができる。
このため、第一胴型30と上下型10,20の摺動クリアランスは、要求される光学素子の偏心精度を考慮すると10μm以下、特に、5μm以下とすることが好ましい。上記摺動クリアランスを制御すれば、上下型10,20の成形面11,21間の偏心(シフト:上下型10,20の成形面11,21の水平方向のずれ、ティルト:上下型10,20の軸の傾き)を高精度に抑制できる。
特に、本実施形態においては、第一胴型30が、上型10の成形面11の外周を接触包囲するとともに、下型20の成形面21の外周近傍を接触包囲して、上下型10,20を位置決めするため、上下型10,20の相互の位置ずれ(シフト)が抑制可能である。すなわち、第一胴型30が、上下型10,20の同軸性を高く維持できるように、後述の第二胴型40の配置がなされているのである。
本実施形態では、プレス成形の際に、第一胴型30内に嵌合された下型20に対して、上型10が第一胴型30内を摺動ガイドされ、上下型10、20が相対的に接近、離間するように構成した例について説明するが、これとは逆に構成することもできる。すなわち、第一胴型30内に嵌合された上型10に対して、下型20が第一胴型30内を摺動ガイドされるようにしてもよく、上下型10,20が、その同軸性を確保しつつ、相対的に近接、離間するようになっていれば、その具体的な構成は制限されない。
このような第一胴型30には、上下型10、20が接近、離間するときに、型内外の気圧差によって、上下型10,20の動きが妨げられないようにするための通気孔33を設けておくのが好ましい。特に、本実施形態では、図示するように、第一胴型30の内径が変化して段部となっている部位に通気孔33を設け、この段部の隙間における体積の増減に対して、成形型内部が常に外圧と等しくなるように、通気孔33を介して雰囲気ガスの導通が行われるようにするのが好ましい。また、第一胴型内に収容される第二胴型40にも、第一胴型30と同様の目的で通気孔41を設けることが好ましい。これにより、プレス成形や成形型の組立・分解をスムーズに行えるようになる。
上型10は、下型20と対向する下面に成形面11が形成されている。図1に示す例において、成形面11は、凸面となっているが、凹面又は平面であってもよい。また、上型10の上部には、成形面11より径の大きいフランジ部12が形成されており、このフランジ部12が、第一胴型30の上部に形成された大径内周部31に収容される。
このとき、上型10の上面と、第一胴型30の上面とが同一面となったときに、上型10に形成されたフランジ部12の下面と、第一胴型30に形成された小径内周部32の上端との間には、所定寸法以上の隙間Gが確保されるようにするのが好ましい。このような隙間Gを確保することにより、プレス成形の際に、上型10を、その上面が第一胴型30の上面と一致するまで押し込んで、いったん成形体15の肉厚を決めた後であっても、成形体51に必要な荷重(上型10の自重のみでもよい)を付与し続けることができ、成形体51の熱収縮に追従した上型10の下降を許容することができる(図4(8)及び図5(9)参照)。
下型20の上型10と対向する上面には、凸面を有する成形面21が形成されている。また、下型20の下部には、成形面21より径の大きいフランジ部22が形成されている。プレス成形の際に、このフランジ部22の上面に第一胴型30の下面が当接し、かつ、プレス圧によって互いに密着されることにより、下型20と第一胴型30の相互位置が高精度に画定され、これによってもティルトが抑制される。
さらに、下型20の上部側には、成形面21の外径とほぼ同じ外径をもつ小径外周部25と、この小径部25とフランジ部22との中間の外径をもつ中径外周部26とが形成されている。これとともに、小径外周部25と中径外周部26の境界(すなわち、下型20の成形面21の周囲であって、下型20の成形面21よりも低い位置)には、第二胴型40を保持するための段部23が形成されている。
段部23に保持された第二胴型40は、その外径が下型20の中径外周部26の外径と同等、又はそれより小さいことが好ましい。これにより、第二胴型40は、第一胴型30による下型20の摺動ガイドを阻害せず、上下型10,20の同軸性を劣化させない。
第一胴型30の内周部に収容される第二胴型40は、狭いクリアランスで下型20の小径外周部25に外嵌されることにより、その水平方向の位置が規定され、これとともに、段部23によって上下位置が規定される。これにより、下型20における成形面21の外周が、第二胴型40によって包囲されるようになっている。
このとき、前述した第二胴型40に設ける通気孔41は、プレス成形中に成形素材50が通気孔41に侵入しない位置に設けるものとし、具体的には、第二胴型40を段部23に保持させた状態において、第二胴型40の軸方向における下型20の成形面21の周縁部と段部23の中間に位置するところに設けるのが好ましい。
図示する例において、通気孔41は、第二胴型40をほぼ半径方向に貫通するように設けられ、第二胴型40の内周面と下型20とのクリアランスや、第二胴型40の外周面と胴型30とのクリアランス、及び通気孔33と連通している。これにより、成形素材50と下型成形面21との間の空間に存在する雰囲気ガスが上下型10,20の近接(プレス成形)によって圧縮されるときに、成形型内の雰囲気ガスを、第二胴型40の内周面と下型20とのクリアランス、第二胴型40の通気孔41、第二胴型40の外周面と胴型30とのクリアランス、第一胴型30の通気孔33を経由して成形型の外部へ放出することができる。
したがって、このような通気孔41を設けることにより、雰囲気ガスを成形型の外部へ放出させることで、成形型内部と外圧とを均衡させることができる。
第二胴型40は、下型20の成形面21上に載置された成形素材50の外周部を包囲することで成形面21上における成形素材50の位置ずれを規制する。特に、本実施形態のように下型20の成形面が凸型の場合、第二胴型40は成形素材50の滑落を抑止することもできる。
このため、第二胴型40の形状や寸法は、成形素材50の位置ずれや滑落を防止するのに十分なものであれば特に制限されないが、下型20の小径外周部25に狭いクリアランスで外嵌できる内径を備えるとともに、下型20の成形面21上に突出する部分の高さが、成形素材50の最大径部分(外周部)の厚みとほぼ同等、又はそれ以上の高さであるのが好ましい。
ここで、下型20の小径外周部25の外周と、第二胴型40の内周とのクリアランスは、50μm以下、より好ましくは30μm以下とすることが好ましく、そのようにすることで、下型20の小径外周部25と第二胴型40との隙間に成形素材50が入り込んでしまうのを抑止できる。
ところで、第二胴型40の高さが大きすぎると、下型20の成形面21上に突出する部分が高すぎてしまい、プレス成形の際に、上型10を摺動ガイドするのに供される第一胴型30の大径内周部31や、小径内周部32の高さ(摺動ガイド長)が相対的に小さくなり、成形体の偏心(特にティルト)精度を得にくくなってしまうというような不都合が生じる。これは、第一胴型30内で許容される上型10の倒れ角は、第一胴型30と上型10との間の摺動クリアランスと、摺動ガイド長によって決まるため、摺動クリアランスが一定であれば、摺動ガイド長をより大きくするほど、上型10の倒れが抑制され、上下型10、20の同軸性が良好になり、光学素子としての成形体の偏心精度を高くすることができるのに対して、摺動ガイド長が小さくなると、このような上型10の倒れを抑制する効果が損なわれてしまうからである。第二胴型40の具体的な寸法は、このような点を考慮して決定される。
したがって、より好ましくは、第二胴型40の下型20の成形面21上に突出する部分の高さは、第一胴型30における摺動ガイド長を考慮して、得ようとする成形体51の形状や寸法などとの関係から、成形に支障を来さない範囲でできるだけ低くなるように設定する。例えば、得ようとする成形体51の外周部の肉厚をhとするとき、下型20の成形面21上に突出する部分の高さは、0.9hを超え、1.2h未満であるのが好ましい。また、プレス成形後に芯取り加工を行わない場合には、第二胴型40の内周面が光学素子の外周を成形するので、下型20の成形面21上に突出する部分の高さは、1.0hを超え、1.2h未満であるのが好ましい。
ここで、第二胴型40の高さが過度に大きくないことは、第二胴型40が配置された下型20上に成形素材50を供給する際、及び、成形後に成形体51を取り出す際に、成形素材50や成形体51を吸着、搬送するロボットなどと干渉が生じない点でも有利である。
また、第二胴型40は、少なくとも、プレス成形後における成形体51の取り出し時に、下型20と一体的に保持されるのが好ましい。これにより、第二胴型40が成形体51に付着して、成形体51とともに成形型から取り出されてしまうのを防止することができる。
このとき、第二胴型40と下型20とを一体のものとして、下型20(特に、成形面21)を精密加工することは困難である。このため、第二胴型40と下型20を別体に加工し、これらを一体的に組み合わせて使用するのが効率的である。よって、プレス成形後における成形体51の取り出し時に、別体に加工された第二胴型40と下型20とを一体的に保持する保持手段を用いることが好ましい。
このような保持手段としては、例えば、第二胴型40と下型20をピンなどにより機械的に固定又は拘束(遊びのある拘束でもよい)するものが挙げられる。しかしながら、小型又は薄肉の光学素子(最大肉厚が1〜3mm程度)を成形する場合などには、第二胴型40や下型20のサイズに制限があるため、ピン穴を穿つことが困難であることなどを考慮すると、下型20及び/又は第二胴型40に吸引通気孔を設け、雰囲気ガスの吸引によって、下型20と第二胴型40とを相互に密着させることにより、第二胴型40と下型20とが一体的に保持されるようにするのが好ましい。
この場合、特に、下型20の底面と、第二胴型40を保持する段部23とを連通する吸引通気孔24を設け、この吸引通気孔24を通じて雰囲気ガスを吸引することにより、第二胴型40を下型20に密着させることが好ましい。このような雰囲気ガスの吸引によって、第二胴型40と下型20とを一体的に保持すると、吸引通気孔24を設けるだけの簡易な構成により、成形型を分解して上下型10,20を離間させる際に、成形体51と第二胴型40とが上型10側に付着することを防止できるとともに、成形体51の取出し時に、成形体51のみを下型20及び第二胴型40から分離して取り出すことが可能となる。
なお、吸引のための排気手段は、成形型の組立・分解に際して、成形型を載置する載置台70上に、成形型(下型20)を密着、固定させるための既存の設備をそのまま利用できる(図3等参照)。
本発明において、上型10、下型20、第一胴型30及び第二胴型40の素材には特に制限はない。炭化ケイ素、ケイ素、窒化ケイ素、炭化タングステン、酸化アルミニウムや炭化チタンのサーメット又は、これらの表面にダイヤモンド、耐熱金属、貴金属合金、炭化物、窒化物、硼化物、酸化物などを被覆したものを挙げることができる。
上下型10,20の成形面11、21には、ガラスの融着を防止するために、非晶質及び/又は結晶質のグラファイト及び/又はダイヤモンドの単一成分層又は混合層からなる炭素膜、又は貴金属合金による離型膜などを用いることが好ましい。また、プレス成形後に、成形体51に芯取り加工(成形体51の外周を切除するとともに、外径中心を光学的な中心と一致させる加工)を施さない場合には、第二胴型40の内周が成形体の外縁部に転写され、その被転写面が最終的に得ようとする光学素子の外縁となるため、第二胴型40の内周には、ガラスの融着を防止する表面処理(例えば、離型膜の成膜など)を行うことが好ましく、上記と同様の素材が利用できる。
また、本発明に用いる成形素材50の材料には特に制限はない。例えば、ガラスプリフォームなどのガラス素材とすることができる。
成形素材50の形状は、例えば、ブロック状の光学ガラスを、切断、研磨して、円盤状、球形状などに加工(冷間加工)したもの、又は溶融状態から受け型上に滴下、又は流下することによって、球状、両凸曲面形状などに予備成形(熱間成形)したものとすることができる。本発明においては、冷間加工した円盤状のガラス素材、又は熱間成形した両凸曲面形状、又は熱間成形の後、さらに熱間で平面又は凹面を加工するなどの予備成形をしたガラス素材が好ましい。
特に、成形素材50の外周を支承する第二胴型40の高さが過度に高くなることは、上記のとおり不利である点を考慮すると、第二胴型40の高さを比較的小さくできることから、成形素材50は、下面側が平面、又は凹面であるのが好ましい。
成形素材50の径は、得ようとする成形体51の径より小さいことが必要であり、わずかに小さいことが好ましい。このようにすると、第二胴型40の内径よりわずかに小さい径となり、下型20上における成形素材50の偏在が回避されるので、プレス成形時に偏肉が生じにくくなる。例えば、得ようとする成形体51の径に対し、90〜99%のものが好ましい。
なお、成形型から取り出された成形体51は、芯取り加工を行うこともできるが、本実施態様によれば、成形体51の外周面は、第二胴型40の内周を転写したものとすることができるため、成形体51の外周面には、不要な突起や不定形な自由表面などの形成が抑止される。したがって、本実施形態における成形型によって得られた成形体51は、芯取り加工などの後加工を必要とせず、そのままで最終的に得ようとする光学素子の形状とすることができる。
次に、本発明に係る成形型を用いてプレス成形を行うのに適したモールドプレス成形装置(以下、単に成形装置という)について、図2を参照して説明する。図2は、このような成形装置の一例として示す回転移送式の成形装置の概略平面図である。
図2に示す成形装置は、取出・挿入室P1と、周方向に並べて配置された多数の処理室P2〜P8を備えている。
取出・挿入室P1では、成形を終えた成形型の取り出し作業と、新たに成形に供される成形素材を収容した成形型の挿入作業が行われる。取出・挿入室P1から挿入された成形型は、図中矢印方向に回転する回転テーブルに取り付けられた保持台に保持されるなどして、成形素材(又は成形体)を収容した様態で、常時非酸化性ガスの雰囲気(不活性ガス雰囲気)下にある処理室P2〜P8の中を順次通過するようになっている。回転テーブルは、一定時間ごとに間歇的に回転し、この間歇的な回転により、隣設された処理室間を成形型が移動する。そして、この一定時間が、成形サイクルタイムとなる。
ここで、P2は第一加熱室、P3は第二加熱室、P4は第三加熱室(又は均熱室)であり、これらは総称して加熱部ともいう。P5はプレス室であり、加熱部でプレス成形に適した温度とされた成形型へのプレス荷重の印加が行われる。P6は第一徐冷室、P7は第二徐冷室、P8は急冷室であり、これらは総称して冷却部ともいい、プレス荷重が印加された後の成形型の冷却処理が行われる。これらの処理室P2〜P8は、略等間隔に配置されており、それぞれの処理に適した温度に温度制御されるとともに、各処理室内の温度を所定温度に保つために、シャッターS1〜S6によって区画されている。
図2に示すような成形装置を用いれば、成形素材(又は成形体)が収容された成形型を、各処理室を順次移送しながら適切な処理を施すことによって、所望の光学素子を効率よく製造することができる。
すなわち、プレス成形に適した温度への成形型の昇温、プレス荷重の印加、その後の冷却処理が、二次元的に配置された各処理室を成形型が通過することによって行われるため、多数の成形型を同時に使用でき、個々の成形に必要な実質時間(成形サイクルタイム)が短縮される。
なお、前述したように、回転テーブルが間歇的に回転し、隣設された処理室間を成形型が移動するのに要する時間が、成形サイクルタイムとなる。
本発明に係る成形型は、加熱室、プレス室、冷却室などの各処理室に、成形素材(又は成形体)が収容された成形型を移送して、加熱、プレス、冷却を含む適切な処理を順次施す成形装置において好適に用いられるが、このような成形装置の具体的な構成は、上記した例には制限されない。例えば、上記した例では、回転テーブルにより成形型を移送するようにしているが、二次元的(場合によっては三次元的)に配置された各処理室内を所定の時間間隔で通過できるように構成されているものであれば、成形型を移送する手段は特に制限されない。
また、各処理室の配置構成は、成形素材の組成や、得ようとする成形体の形状にあわせて、加熱工程や冷却工程を最適化するために適宜変更することができる。例えば、加熱室を四つにしたり、冷却室を三つにしたりするなどの変更を行うことができる。また、生産効率をさらに向上させるために、加熱室、プレス室、冷却室などをそれぞれ同数連設し、異なる温度条件、異なる加圧条件を要する複数種類のプレス成形を同時並行的に行うようにしてもよい。
また、生産効率を向上させるためには、例えば、同一の工程に供される複数の保持台が各処理室を同時に通過するようにするなどして、各処理室の中で成形型を複数個ずつ同時に処理することもできる。具体的には、各処理室において、加熱、プレス荷重の印加、冷却処理等の処理が行われるときに、成形型を進行方向に2個以上配列し、それらに対して同時に同じ処理を施すことができる。この場合、プレス室には、進行方向に配列した二以上のプレス手段を設けることが好ましい。
[光学素子の製造方法]
次に、本発明に係る光学素子の製造方法の実施形態について、図1に示す成形型を、図2に示す成型装置に適用して実施する例に基づき、図3〜図6を参照して説明する。図3は、本実施形態に係る光学素子の製造方法における工程(1)〜(4)を示す説明図、図4は、同工程(5)〜(8)を示す説明図、図5は、同工程(9)〜(12)を示す説明図、図6は、同工程(13)〜(14)を示す説明図である。
工程(1)〜(4):成形素材供給工程
下型20及び第二胴型40が、載置台70上に一体的に保持され、上型10及び第一胴型30と離間した状態で待機している成形型に対し(図3(1)参照)、吸着パッド61付の搬送アーム60によって成形素材(例えば、ガラスプリフォーム)50を供給する(図3(2)参照)。吸着パッド61が、所定範囲内の精度で下型20の成形面21上に到達し(図3(3)参照)、その吸着を解除することによって、成形素材50は、下型20の成形面21上に載置される(図3(4)参照)。このとき、成形素材50は、外周部が第二胴型40によって支承されることによって、滑落することなく下型20の成形面21上に保持される。
なお、成形素材50を供給するに際しては、予め吸着パッド61の中心と成形素材50の中心の位置合わせが行われた状態で、かつ、吸着パッド61の中心と下型20の成形面21の中心が実質的に一致した状態で、成形素材50が保持部材40に載置されるように、搬送アーム60の動作を制御するのが好ましく、搬送アーム60は、成形素材50を供給した後に直ちに退避する。また、上型10が組み込まれた胴型30は、保持手段80により、その位置が固定されている。
工程(5):成形型の組立工程
成形素材50が下型20の成形面21上に載置されると、載置台70が上昇し、下型20と第二胴型40とが、第一胴型30内に組み込まれる(図4(5)参照)。このとき、第一胴型30と下型20のクリアランスは、5μm以下とされていることが好ましい。また、予め組み立てられた上型10と第一胴型30も同様のクリアランスとするのが好ましい。これにより、上下型10,20の成形面11,21間の偏心を高精度に抑制できる。
第一胴型30内に、下型20と第二胴型40とが組み込まれ、第一胴型30の下面に下型20のフランジ部22の上面が当接すると、図4(5)に示すように、成形素材50の厚みによって、上型10の上面が、第一胴型30の上面より高い位置に押し上げられる。
なお、成形型を組み立てるに際しては、載置台70を上昇させるかわりに、保持手段80により上型10及び第一胴型30を下降させるようにしてもよい。
上記の工程(1)〜(5)においては、下型20が載置台70上で位置ずれを起こさないように、載置台70に設けられた開口部71から雰囲気ガスを吸引することにより載置台70上に下型20を密着、固定することができる。このとき、開口部71と下型20に設けた吸引通気孔24とを連通させ、この吸引通気孔24を通じて雰囲気ガスを吸引すれば、第二胴型40を下型20に密着させることもできる。
このように、下型20を成形型の載置台70に密着、固定させる目的で設けられる既存の排気手段を利用することにより、載置台70、下型20及び第二胴型40を一体的に保持することができる。そして、後述するように、成形型を分解する際に、雰囲気ガスの吸引により載置台70上に下型20を密着、固定し、第一胴型30から下型20を抜き出した時の位置を維持することで、下型20と第一胴型30の水平方向の相対位置がずれてしまうのを避けることができ、さらに、成形体51を取り出す際にも、第二胴型40を下型20に吸引密着させることで、成形体51とともに第二胴型40が成形型から取り出されてしまうことを防止して、成形体51のみを取り出すことができるようになる。
なお、上記の工程(1)〜(5)にしたがって、成形素材50を収容して組み立てられた成形型は、図2に示す成形装置において、取出・挿入室P1から成型装置内に挿入されるが、上記の工程(1)〜(5)は、取出・挿入室P1内で行うようにしてもよい。
工程(6):加熱工程
成形素材50が収容され、成形装置内に挿入された成形型を、回転テーブルに取り付けられた保持台75に保持させるなどして、加熱室P2〜P4に順次移送しつつ、加熱する(図4(6)参照)。これによって、成形型ごと成形素材50をプレス成形に適した温度に昇温する。
このとき、例えば、第一加熱室P2は、成形素材50のプレス温度以上の高温に保ち、成形型及び成形素材50を急速に加熱する。そして、成形素材50が収容された成形型は、第一加熱室P2で所定時間静止した後、回転テーブルの回転に応じて第二加熱室P3に移送される。この第二加熱室P3での加熱により、成形型と成形素材50は、さらに加熱されながら、均熱化されてプレス温度に近づく。次いで、第三加熱室P4で成形型と成形素材50を均熱化して、成形素材50の粘度をプレス成形に適切な10〜10ポアズにするが、好ましくは、成形素材50の温度は、10〜10ポアズの粘度となる温度となるように設定する。
なお、加熱室P2〜P4が備える加熱手段には特に制限はない。例えば、抵抗加熱によるヒータ、高周波誘導コイル等を用いることができる。
工程(7)〜(8):プレス工程
適温になった成形型は、プレス室P5に移送される(図4(7)参照)。この移送の際、さらには、前述した成形型の組立工程から加熱工程への移送の際、成形型が振動したとしても、成形型内に収納された成形素材50は、第二胴型40によって径方向の移動が規制されているため、成形に支障を来たすような位置ずれを起こすことはない。
プレス室P5では、成形型の上方からプレスヘッド90により、所定圧力(例えば、30〜200Kg/cm)、所定時間(例えば、数十秒)で、成形型にプレス荷重が印加される(図4(8)参照)。このとき、下型20と成形素材50との間の雰囲気ガスは、第二胴型40の通気孔41や第一胴型30の通気孔33を経由して成形型の外方へ放出される。
プレスヘッド90の下面が第一胴型30の上面に当接した時点で成形体51の肉厚が規定され、その後、プレスヘッド90を上昇させてプレス荷重の印加を解除することにより、プレス工程を終了する。
工程(9):冷却工程
プレス工程終了後、成形型は徐冷室P6、P7及び急冷室P8に順次移送され、冷却処理が施される(図5(9)参照)。
急冷室P8では、冷却用ガスによる急冷を行うことができ、成形体51がガラス転移点以下の温度となるまで冷却される。このとき、成形型には、上型10のフランジ部12の下面と、第一胴型30の小径内周部32の上端との間に、前述したような隙間Gを所定の寸法で確保しておくことにより、ガラスの収縮に対して上型10がその自重によって追随することが可能となり、良好な形状精度が得られる。
なお、ガラスの収縮に追随して上型10が降下したとき、上型10のフランジ部12と、第一胴型30の小径内周部32の上端面との間の隙間Gの間隔は狭くなる。
工程(10)〜(11):成形型の分解工程
成形型が取出・挿入室P1に戻ってくると、成形型は、成型装置外に取り出され、成形型の分解、成形体51の取出し、さらには、新たな成形素材50の供給が行われる。
成形型の分解工程では、成形体51を収容した成形型は、ロボットにより載置台70に移送され(図5(10)参照)、周囲をチャックすることによって位置決めされる。そして、載置台70の開口部71から雰囲気ガスを吸引して、載置台70、下型20及び第二胴型40を一体的に保持した上で、載置台70を垂直に下降し、第一胴型30から下型20を抜き出して、上型10と下型20を離間させる(図5(11)参照)。第一胴型30から下型20を抜き出すときに、載置台70、下型20及び第二胴型40を一体的に保持し、第一胴型30から下型20を抜き出したときの位置を維持することで、下型20と第一胴型30の水平方向の相対位置がずれてしまうのを避けることができる。
このとき、前述した成形素材供給工程や、成形型の組立工程と同様に、上型10が組み込まれた胴型30は、保持手段80により、その位置が固定されている。
なお、不活性ガス雰囲気となっていない取出・挿入室P1にあっては、成形型の酸化防止を考慮して、成形型の温度が250℃以下となるように温度制御するのが好ましい。
工程(12)〜(14):光学素子の取出し工程
第一胴型30から下型20を抜き出した後に、搬送アーム60を上下型10、20間に挿入する(図5(12)参照)。そして、先端の吸着パッド61によって成形体51を吸引・吸着し(図6(13)参照)、下型20の成形面21上から成形体51を取り出す(図6(14)参照)。
このとき、雰囲気ガスの吸引により、第二胴型40を下型20に吸引密着させ、第二胴型40と下型20とを一体的に保持することにより、成形体51とともに第二胴型40が上昇するのを回避し、成形体51のみの取り出しが可能となる。
これらの工程(1)〜(14)が終了した後は、工程(1)に戻り、上記のサイクルを繰り返すことによって、プレス成形を連続的に行うことができる。
以上のような本実施形態に係る光学素子の製造方法は、下型20の成形面21の外周を包囲する第二胴型40により、下型20の成形面21上に載置された成形素材50の外周部を包囲することで、成形面21上における成形素材50の位置ずれや滑落を防止するとともに、第一胴型30により上型10と下型20の水平方向の相対位置を規制しつつ、上型10と下型20とを接近させることによって、成形素材をプレス成形するものであるため、成形素材50の滑落を、大掛かりな可動部材を設けることなく防止でき、しかも、上型10と下型20の水平方向の相対位置を第一胴型30で高精度に規制し、偏心精度の高い光学素子を得ることができる。
また、プレス成形後、成形型が載置台70に載置された状態で、載置台70、下型20及び第二胴型40を一体的に保持し、これらを上型10及び第一胴型30と離間させて、下型20の成形面21上から成形体51を取り出すので、プレス成形後における成形型の分解や、成形体の取り出しに際し、載置台70、下型20及び第二胴型40の位置関係を維持することができるだけでなく、成形体51とともに第二胴型40が成形型から取り出される不都合も防止できる。
しかも、本実施形態では、雰囲気ガスの吸引によって、載置台70、下型20及び第二胴型40を一体的に保持するので、サイズの小さい成形型でも実施できるだけでなく、既存の排気手段をそのまま利用することができる。
また、成形型が、加熱室、プレス室、冷却室を含む複数の処理室に移送され、それぞれの処理室で加熱、プレス、冷却を含む処理が施されることによって、成形型の内部に収容した成形素材50がプレス成形されるので、多数の成形型を同時に使用しつつ、成形型の昇温や降温を効率良く行い、個々の成形に必要な実質時間(成形サイクルタイム)を短縮することができる。そして、本実施形態における成形型は、大掛かりな可動部材を設けることなく、成形素材50の位置ずれや滑落を防止するので、このような製造方法を好適に用いることができる。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
本発明は、ガラス等の成形素材を、精密加工を施した上型及び下型によってプレス成形し、被成形面に対する研磨などの後加工を必要としないモールドプレス成形型、及びこのモールドプレス成形型を用いた光学素子の製造方法に適用することができる。
本発明に係るモールドプレス成形型の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明に係るモールドプレス成形型を用いるのに好適なモールドプレス成形装置の一例を示す概略平面図である。 本発明に係る光学素子の製造方法の一実施形態における工程(1)〜(4)を示す説明図である。 本発明に係る光学素子の製造方法の一実施形態における工程(5)〜(8)を示す説明図である。 本発明に係る光学素子の製造方法の一実施形態における工程(9)〜(12)を示す説明図である。 本発明に係る光学素子の製造方法の一実施形態における工程(13)〜(14)を示す説明図である。
符号の説明
10 上型
11 成形面
20 下型
21 成形面
24 吸引通気孔
30 第一胴型
40 第二胴型
50 成形素材
51 成形体
70 載置台
71 開口部
P2 第一加熱室
P3 第二加熱室
P4 第三加熱室
P5 プレス室
P6 第一徐冷室
P7 第二徐冷室
P8 急冷室

Claims (7)

  1. 成形面が形成された下型と、前記下型の成形面と対向する成形面が形成された上型と、前記上型と前記下型とをそれぞれ両端側から挿入可能とした第一胴型と、前記第一胴型内に収容された第二胴型とを備え、前記上型と前記下型の間で成形素材をプレス成形するモールドプレス成形型であって、
    前記下型は、凸面を有する成形面が形成された小径外周部と、前記成形面より径の大きいフランジ部と、前記小径外周部と前記フランジ部との中間の径を有する中径外周部と、前記小径外周部と前記中径外周部との境界に形成された段部とを備え、
    前記第一胴型が、前記下型の中径外周部を摺動ガイドして、前記上型と前記下型の水平方向の相対位置を規制し、
    前記第二胴型が、前記下型の小径外周部に狭いクリアランスで外嵌できる内径を備え、前記下型の成形面の外周を包囲するように前記下型の段部に保持され、かつ、前記下型の成形面上に載置される成形素材の外周部の少なくとも一部を支承して、前記成形素材の位置ずれを規制し、
    前記下型には、前記下型の底面と前記段部とを連通し、雰囲気ガスの吸引によって、前記第二胴型を前記下型に吸引密着させ、前記第二胴型と前記下型を一体的に保持するための吸引通気孔が形成されていることを特徴とするモールドプレス成形型。
  2. 前記第二胴型が、前記第二胴型の軸方向における前記下型の成形面と前記段部の中間に通気孔を有していることを特徴とする請求項記載のモールドプレス成形型。
  3. 前記第二胴型と前記下型を一体的に保持する保持手段を有することを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載のモールドプレス成形型。
  4. 得ようとする成形体の外周部の肉厚をhとするとき、前記第二胴型の前記下型の成形面上に突出する部分の高さが、1.0hを超え1.2h未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のモールドプレス成形型。
  5. 成形面が形成された下型と、前記下型の成形面と対向する成形面が形成された上型と、前記上型と前記下型をそれぞれ両端側から挿入可能とした第一胴型と、前記第一胴型内に収容された第二胴型とを備えるモールドプレス成形型を用い、前記上型と前記下型の間で成形素材をプレス成形する光学素子の製造方法であって、
    前記下型に、凸面を有する成形面が形成された小径外周部と、前記成形面より径の大きいフランジ部と、前記小径外周部と前記フランジ部との中間の径を有する中径外周部と、前記小径外周部と前記中径外周部との境界に形成された段部と、前記下型の底面と前記段部とを連通する吸引通気孔とを設けておくとともに、
    前記下型の小径外周部に狭いクリアランスで外嵌できる内径を備える前記第二胴型を前記下型の成形面の外周を包囲するように前記下型の段部に保持させ、
    前記上型と前記下型を離間させた状態で、前記下型成形面上に成形素材を載置し、載置された前記成形素材の外周部の少なくとも一部を、前記下型成形面の外周を包囲する前記第二胴型によって支承して前記成形素材の位置ずれを規制し、
    前記第一胴型により前記下型の中径外周部を摺動ガイドして、前記上型と前記下型の水平方向の相対位置を規制しつつ、前記上型と前記下型とを接近させることによって、成形素材をプレス成形し、
    プレス成形後、前記下型の吸引通気孔から雰囲気ガスを吸引することによって、前記第二胴型を前記下型に吸引密着させ、前記第二胴型前と前記下型を一体的に保持した上で、前記第一胴型から前記下型を抜き出して、前記上型と前記下型を離間させ、その後、前記下型の成形面上から成形体を取り出すことを特徴とする光学素子の製造方法。
  6. 前記第二胴型の軸方向における前記下型の成形面と前記段部の中間に通気孔を設けておき、
    プレス成形時に、前記成形素材と前記下型の成形面との間の雰囲気ガスを、前記通気孔を介して成形型の外部へ放出することを特徴とする請求項5に記載の光学素子の製造方法。
  7. 前記成形型を、加熱室、プレス室、冷却室を含む複数の処理室に移送して、それぞれの処理室で加熱、プレス、冷却を含む処理を施すことによって、前記成形型の内部に収容した成形素材をプレス成形することを特徴とする請求項5又は6のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
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