JP4791258B2 - ポリプロピレン系樹脂組成物 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP4791258B2
JP4791258B2 JP2006155687A JP2006155687A JP4791258B2 JP 4791258 B2 JP4791258 B2 JP 4791258B2 JP 2006155687 A JP2006155687 A JP 2006155687A JP 2006155687 A JP2006155687 A JP 2006155687A JP 4791258 B2 JP4791258 B2 JP 4791258B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
propylene
ethylene
copolymer
resin composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006155687A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007321118A (ja
Inventor
圭介 大西
隆之 永井
泰充 礒部
進 神崎
慎一 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2006155687A priority Critical patent/JP4791258B2/ja
Publication of JP2007321118A publication Critical patent/JP2007321118A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4791258B2 publication Critical patent/JP4791258B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、ポリプロピレン系樹脂組成物およびそれからなる射出成形体に関するものである。詳細には、プライマーを塗布しなくても良いという優れた塗装密着性を有し、延性に優れるポリプロピレン系樹脂組成物およびそれからなる射出成形体に関するものである。
ポリプロピレン系樹脂組成物は、加工性や機械的強度に優れていることから、日用雑貨、台所用品、包装用フィルム、自動車部品、機械部品、電気部品など種々の分野で利用されており、自動車部品としては、自動車内装部品や自動車外装部品に利用されている。
自動車外装部品には、自動車の金属で作られているボデー部との意匠性の一体感が重要であることから、通常、自動車外装部品には、金属で作られているボデー部と同色の塗装が施される。
そして、近年は、揮発性有機化合物(Volatil organic compounds、VOC)の低減やエネルギー削減の見地から、プライマー工程の削除や削減が求められている。
例えば、特公平5−64660号公報には、プライマーを使用せずにポリウレタンとの密着性を改良する樹脂組成物として、プロピレン系重合体に、不飽和結合とヒドロキシル基を含有する有機化合物および有機過酸化物を処理させて得られる変性プロピレン系重合体と、結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体と、無定形エチレン−プロピレン共重合体と、無機充填剤からなるプロピレン系重合体組成物が記載されている
また、特開平9−48885号公報には、プライマー塗装等の表面処理の必要がなく、塗膜の密着性を改良する樹脂組成物として、プロピレン単独重合体又はプロピレン−エチレン共重合体と、エチレン・α−オレフィン共重合体ゴムと、無機フィラーと、スチレン・不飽和グリシジルエステル共重合体とポリプロピレンとのグラフト重合体とからなる樹脂組成物が記載されている。
また、特開平10−101891号公報には、塗装後のDuPont衝撃強度の低下の抑制を目的として、ポリプロピレン系重合体と、エチレン−オクテン系ゴムと、トリブロック共重合体と、水酸基を有する変性ポリオレフィン重合体と、タルクを含有する樹脂組成物が記載されている。
特公平5−64660号公報 特開平9−48885号公報 特開平10−101891号公報
しかしながら、上記公報等に記載の樹脂組成物の塗装密着性と延性については、さらなる改良が求められていた。
かかる状況の下、本発明の目的は、プライマーを塗布しなくても良いという優れた塗装密着性を有し、延性に優れるポリプロピレン系樹脂組成物およびそれからなる射出成形体を提供することにある。
本発明者等は、鋭意検討した結果、本発明が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
(A)下記の(A−1)結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体または、下記の(A−2)重合体混合物 10〜68重量%と、
(B)下記の変性ポリオレフィン樹脂 1〜30重量%と、
(C−1)プロピレンおよび炭素数4以上のα−オレフィンからなる群から選ばれた少なくとも1種のオレフィンとエチレンとの共重合体ゴム 15〜25重量%と、
(C−2)ビニル芳香族化合物含有ゴム 1〜10重量%と、
(D)無機充填剤15〜25重量%と
を含むポリプロピレン系樹脂組成物に係るものである(ただし、成分(A)、成分(B)、成分(C−1)、成分(C−2)、成分(D)の各成分の重量の合計量を100重量%とする)。
(A−1)結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体は、13C−NMRで測定されるアイソタクチックペンタッド分率が97%以上であるプロピレン単独重合体部80〜95重量%と、プロピレン−エチレンランダム共重合体部5〜20重量%とを含み(ただし、プロピレン単独重合体部とプロピレン−エチレンランダム共重合体部の各成分の重量の合計量を100重量%とする)、メルトフローレート(ASTM D−1238、230℃、荷重2160g)が70〜130g/10分の結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体である。
(A−2)重合体混合物は、前記の(A−1)ブロック共重合体50〜99重量%と下記の(A−3)結晶性プロピレン単独重合体1〜50重量%とを含む重合体混合物である(ただし、成分(A−1)、成分(A−3)の各成分の重量の合計量を100重量%とする)。
(A−3)結晶性プロピレン単独重合体は、アイソタクチックペンタッド分率が97%以上、メルトフローレート(ASTM D−1238、230℃、荷重2160g)が100〜400g/10分の結晶性プロピレン単独重合体である。
(B)変性ポリオレフィン樹脂は、下記の(a1)非晶性オレフィン共重合体または、下記の(a2)非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物と、
前記共重合体(a1)または前記樹脂組成物(a2)100重量部に対して、
少なくとも一種の不飽和基(i)および少なくとも一種の極性基(ii)を有する少なくとも一種の化合物(b)0.01〜20重量部と、
有機過酸化物(c)0.001〜20重量部と
を反応させて得られる変性ポリオレフィン樹脂である。
(a1)非晶性オレフィン共重合体は、エチレンとプロピレンと炭素数4〜20のα−オレフィンとからなる群から選ばれ、炭素数の合計が6以上となる少なくとも二種のオレフィンを共重合させて得られ、
分子量分布が1〜4、テトラリン中135℃で測定される極限粘度が0.5〜10dl/g、結晶の融解に基づく融解熱量が1J/g以上であるピーク、および、結晶化に基づく結晶化熱量が1J/g以上であるピークのいずれもが、示差走査熱量計によって検出されない非晶性オレフィン共重合体である。
(a2)非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物は、前記の非晶性オレフィン共重合体(a1)1〜99重量%と結晶性ポリオレフィン樹脂(a3)99〜1重量%とを含む非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物である(ただし、成分(a1)と成分(a3)の各成分の重量の合計量を100重量%とする)。
また、本発明は、上記のポリプロピレン系樹脂組成物からなる射出成形体に係るものである。
本発明によれば、プライマーを塗布しなくても良いという優れた塗装密着性を有し、延性に優れるポリプロピレン系樹脂組成物およびそれからなる射出成形体を得ることができる。
本発明で用いられる(A−1)プロピレン−エチレンブロック共重合体は、プロピレン単独重合体部80〜95重量%と、プロピレン−エチレンランダム共重合体部5〜20重量%とを含み(ただし、プロピレン単独重合体部とプロピレン−エチレンランダム共重合体部の各成分の重量の合計量を100重量%とする)、剛性と耐衝撃性とが高く、これらのバランスを良好にするという観点から、プロピレン単独重合体部の含有量として好ましくは87〜92重量%であり、プロピレン・エチレンランダム共重合体部の含有量として好ましくは8〜13重量%である。
ブロック共重合体(A−1)に含まれるプロピレン単独重合体部分の13C−NMRで測定されるアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)は97%以上であり、剛性、耐熱性または硬度を高めるという観点から、好ましくは97.5%以上であり、より好ましくは98%以上である。
アイソタクチックペンタッド分率とは、A.ZambelliらによってMacromolecules,6,925(1973)に記載されている方法によって、すなわち13C−NMRを使用する測定方法によって求められるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック連鎖の分率、換言すればプロピレンモノマー単位が5個連続してメソ結合した連鎖の中心にあるプロピレンモノマー単位の分率である。ただし、13C−NMRによって得られる吸収ピークの帰属は、その後、発行されたMacromolecules,8,687(1975)に基づいて行う。
具体的には、13C−NMRによって得られるメチル炭素領域の全吸収ピークの面積に対して、mmmmピークの面積を、アイソタクチックペンタッド分率として求める。なお、この方法によって求められる英国 NATIONAL PHYSICAL LABORATORYのNPL標準物質 CRM No.M19−14 Polypropylene PP/MWD/2のアイソタクチックペンタッド分率は、94.4であった。
ブロック共重合体(A−1)に含まれるプロピレン単独重合体部のメルトフローレート(MFR、230℃、荷重2160g)として、好ましくは100〜400g/10分、より好ましくは120〜300g/10分である。
ブロック共重合体(A−1)に含まれるプロピレン−エチレンランダム共重合体部の135℃、デカリン中で測定した極限粘度([η])として、好ましくは6〜9dl/gである。また、プロピレン−エチレンランダム共重合体部のエチレン含有量として、好ましくは20〜40重量%であり、より好ましくは24〜35重量%である(ただし、プロピレン−エチレンランダム共重合体部の全重量を100重量%とする)。
本発明で用いられるブロック共重合体(A−1)のメルトフローレート(MFR、ASTM D−1238、230℃、荷重2160g)は70〜130g/10分であり、好ましくは80〜120g/10分である。MFRが70g/10分未満の場合、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物からなる成形体の表面にフローマークやウエルドマークが発生し易くなり、また成形体の加熱収縮率が大きくなり好ましくないことがある。
ブロック共重合体(A−1)の製造方法としては、例えば、(a)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を必須成分として含有する固体触媒成分、(b)有機アルミニウム化合物、および(c)電子供与体成分を接触させて得られる触媒系を用い、公知の重合方法によって製造する方法が挙げられる。この触媒系の製造方法としては、例えば、特開平1−319508号公報、特開平7−216017号公報、特開平10−212319号公報等に記載の方法が挙げられる。
ブロック共重合体(A−1)の重合方法としては、例えば、少なくとも2段階の重合工程からなり、第1工程でプロピレン単独重合体部を製造した後、第2工程でプロピレン−エチレンランダム共重合体部を製造する方法等が挙げられる。
重合方法としては、例えば、バルク重合法、溶液重合法、スラリー重合法、気相重合法等が挙げられる。これらの重合方法は、バッチ式、連続式のいずれでも可能であり、また、これらの重合方法を任意に組合せもよい。工業的かつ経済的に有利であるという観点から、好ましくは、連続式の気相重合法、連続式のバルク−気相重合法である。
より具体的な製造方法としては、前述の固体触媒成分(a)、有機アルミニウム化合物(b)および電子供与体成分(c)を接触させて得られる触媒系の存在下に、少なくとも2槽からなる重合槽を直列に配置し、第1槽目の重合槽でプロピレン単独重合体部を製造した後、第1槽目の重合槽の生成物を第2槽目の重合槽に移し、第2槽目の重合槽でプロピレン−エチレンランダム共重合体部を連続的に製造する方法等が挙げられる。
上記の重合方法における固体触媒成分(a)、有機アルミニウム化合物(b)および電子供与体成分(c)の使用量や、各触媒成分を重合槽へ供給する方法は、公知の触媒の使用方法によって、適宜、決めることができる。
重合温度は、通常、−30〜300℃であり、好ましくは20〜180℃である。重合圧力は、通常、常圧〜10MPaであり、好ましくは0.2〜5MPaである。また、分子量調整剤として、例えば、水素を用いても良い。
ブロック共重合体(A−1)の製造において、本重合を実施する前に、公知の方法によって、予備重合を行っても良い。公知の予備重合の方法としては、例えば、固体触媒成分(a)および有機アルミニウム化合物(b)の存在下、少量のプロピレンを供給して溶媒を用いてスラリー状態で実施する方法が挙げられる。
本発明で用いられるブロック共重合体(A−1)は、1種を単独で使用しても良く、少なくとも2種を併用しても良い。
ブロック共重合体(A−1)には、必要に応じて、各種の添加剤を加えてもよい。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料、帯電防止剤、銅害防止剤、難燃剤、中和剤、発泡剤、可塑剤、造核剤、気泡防止剤、架橋剤等が挙げられる。これらの添加剤の中でも、耐熱性、耐候性、耐酸化安定性を向上させるためには、酸化防止剤や紫外線吸収剤を添加することが好ましい。
本発明で用いられる重合体混合物(A−2)は、前記ブロック共重合体(A−1)50〜99重量%と下記の結晶性プロピレン単独重合体(A−3)1〜50重量%とを含む重合体混合物であり、好ましくは、前記ブロック共重合体(A−1)60〜90重量%と下記の結晶性プロピレン単独重合体(A−3)10〜40重量%とを含む重合体混合物である(ただし、成分(A−1)、成分(A−3)の各成分の重量の合計量を100重量%とする)。
結晶性プロピレン単独重合体(A−3)は、アイソタクチックペンタッド分率が97%以上、メルトフローレート(ASTM D−1238、230℃、荷重2160g)が100〜400g/10分の結晶性プロピレン単独重合体である。前記単独重合体(A−3)として好ましくは、アイソタクチックペンタッド分率が97.5%以上、メルトフローレートが120〜300g/10分の結晶性プロピレン単独重合体である。
前記単独重合体(A−3)の製造方法としては、前記ブロック共重合体(A−1)と同様の触媒を用いて、同様の重合方法によって製造する方法が挙げられる。
本発明で用いられる変性ポリオレフィン樹脂(B)は、下記の(a1)非晶性オレフィン共重合体または、下記の(a2)非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物と、
前記共重合体(a1)または前記樹脂組成物(a2)100重量部に対して、
少なくとも一種の不飽和基(i)および少なくとも一種の極性基(ii)を有する少なくとも一種の化合物(b)0.01〜20重量部と、
有機過酸化物(c)0.001〜20重量部と
を反応させて得られる変性ポリオレフィン樹脂である。
非晶性オレフィン共重合体(a1)は、エチレンとプロピレンと炭素数4〜20のα−オレフィンとからなる群から選ばれ、炭素数の合計が6以上となる少なくとも二種のオレフィンを共重合させて得られ、
分子量分布が1〜4、テトラリン中135℃で測定される極限粘度が0.5〜10dl/g、結晶の融解に基づく融解熱量が1J/g以上であるピーク、および、結晶化に基づく結晶化熱量が1J/g以上であるピークのいずれもが、示差走査熱量計(DSC)によって検出されない非晶性オレフィン共重合体である。
非晶性オレフィン共重合体(a1)は、単独で用いても良く、少なくとも2種を併用しても良い。
非晶性オレフィン共重合体(a1)は、エチレンとプロピレンと炭素数4〜20のα−オレフィンとからなる群から選ばれ、炭素数の合計が6以上となる少なくとも二種のオレフィンを共重合させて得られる非晶性オレフィン共重合体である。
非晶性オレフィン共重合体成分(a1)に用いられる少なくとも二種のオレフィンの炭素数の合計が6未満であると、変性ポリオレフィン樹脂(B)を安定に製造できないことがある。
非晶性オレフィン共重合体(a1)に用いられる炭素数4〜20のα−オレフィンとしては、直鎖状のα−オレフィンおよび分岐状のα−オレフィンが挙げられる。
直鎖状のα−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ナノデセン、および1−エイコセン等が挙げられる。
分岐状のα−オレフィンとしては、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ヘキセン、および2,2,4−トリメチル−1−ペンテン等が挙げられる。
非晶性オレフィン共重合体(a1)で用いられる少なくとも二種のオレフィンの組合せとしては、例えば、
エチレンと1−ブテンとの組合せ、エチレンと1−ヘキセンとの組合せ、エチレンと1−オクテンとの組合せ、エチレンと1−デセンとの組合せ、エチレンと1−オクタデセンとの組合せ、エチレンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、プロピレンと1−ブテンとの組合せ、プロピレンと1−ヘキセンとの組合せ、プロピレンと1−オクテンとの組合せ、プロピレンと1−デセンとの組合せ、プロピレンと1−オクタデセンとの組合せ、プロピレンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、1−ブテンと1−ヘキセンとの組合せ、1−ブテンと1−オクテンとの組合せ、1−ブテンと1−デセンとの組合せ、1−ブテンと1−オクタデセンとの組合せ、1−ブテンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、1−ヘキセンと1−オクテンとの組合せ、1−ヘキセンと1−デセンとの組合せ、1−ヘキセンと1−オクタデセンとの組合せ、1−ヘキセンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、1−オクテンと1−デセンとの組合せ、1−オクテンと1−オクタデセンとの組合せ、1−オクテンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、1−デセンと1−オクタデセンとの組合せ、1−デセンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、1−オクタデセンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、エチレンとプロピレンと1−ブテンとの組合せ、エチレンとプロピレンと1−ヘキセンとの組合せ、エチレンとプロピレンと1−オクテンとの組合せ、エチレンとプロピレンと1−デセンとの組合せ、エチレンとプロピレンと1−オクタデセンとの組合せ、エチレンとプロピレンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、エチレンと1−ブテンと1−ヘキセンとの組合せ、エチレンと1−ブテンと1−オクテンとの組合せ、エチレンと1−ブテンと1−デセンとの組合せとの組合せ、エチレンと1−ブテンと1−オクタデセンとの組合せ、エチレンと1−ブテンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、エチレンと1−ヘキセンと1−オクテンとの組合せ、エチレンと1−ヘキセンと1−デセンとの組合せ、エチレンと1−ヘキセンと1−オクタデセンとの組合せ、エチレンと1−ヘキセンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、エチレンと1−オクテンと1−デセンとの組合せ、エチレンと1−オクテンと1−オクタデセンとの組合せ、エチレンと1−オクテンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、エチレンと1−デセンと1−オクタデセンとの組合せ、エチレンと1−デセンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、エチレンと1−オクタデセンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、プロピレンと1−ブテンと1−ヘキセンとの組合せ、プロピレンと1−ブテンと1−オクテンとの組合せ、プロピレンと1−ブテンと1−デセンとの組合せ、プロピレンと1−ブテンと1−オクタデセンとの組合せ、プロピレンと1−ブテンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、プロピレンと1−ヘキセンと1−オクテンとの組合せ、プロピレンと1−ヘキセンと1−デセンとの組合せ、プロピレンと1−ヘキセンと1−オクタデセンとの組合せ、プロピレンと1−ヘキセンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、プロピレンと1−オクテンと1−デセンとの組合せ、プロピレンと1−オクテンと1−オクタデセンとの組合せ、プロピレンと1−オクテンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、プロピレンと1−デセンと1−オクタデセンとの組合せ、プロピレンと1−デセンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、プロピレンと1−オクタデセンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、1−ブテンと1−ヘキセンと1−オクテンとの組合せ、1−ブテンと1−ヘキセンと1−デセンとの組合せ、1−ブテンと1−ヘキセンと1−オクタデセンとの組合せ、1−ブテンと1−ヘキセンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、1−ブテンと1−オクテンと1−デセンとの組合せ、1−ブテンと1−オクテンと1−オクタデセンとの組合せ、1−ブテンと1−オクテンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、1−ブテンと1−デセンと1−オクタデセンとの組合せ、1−ブテンと1−デセンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、1−ブテンと1−オクタデセンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、エチレンとプロピレンと1−ブテンと1−ヘキセンとの組合せ、エチレンとプロピレンと1−ブテンと1−オクテンとの組合せ、エチレンとプロピレンと1−ブテンと1−デセンとの組合せ、エチレンとプロピレンと1−ブテンと1−オクタデセンとの組合せ、エチレンとプロピレンと1−ブテンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、エチレンと1−ブテンと1−ヘキセンと1−オクテンとの組合せ、エチレンと1−ブテンと1−ヘキセンと1−デセンとの組合せ、エチレンと1−ブテンと1−ヘキセンと1−オクタデセンとの組合せ、エチレンと1−ブテンと1−ヘキセンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ、エチレンとプロピレンと1−ヘキセンと1−オクテンとの組合せ、エチレンとプロピレンと1−ヘキセンと1−デセンとの組合せ、エチレンとプロピレンと1−ヘキセンと1−オクタデセンとの組合せ、エチレンとプロピレンと1−ヘキセンと4−メチル−1−ペンテンとの組合せ等の組合せが挙げられる。
また、非晶性オレフィン共重合体(a1)に用いられるエチレンとプロピレンと炭素数4〜20のα−オレフィンとからなる群から選ばれ、炭素数の合計が6以上となる少なくとも二種のオレフィンには、さらに環状オレフィンを組合せても良い。
環状オレフィンとしては、例えば、シクロブテン、シクロペンテン、シクロペンタジエン、4−メチルシクロペンテン、4,4−ジメチルシクロペンテン、シクロヘキセン、4−メチルシクロヘキセン、4,4−ジメチルシクロヘキセン、1,3−ジメチルシクロヘキセン、1,3−シクロヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン、シクロヘプテン、1,3−シクロヘプタジエン、1,3,5−シクロヘプタトリエン、シクロオクテン、1,5−シクロオクタジエン、シクロドデセン等が挙げられる。
非晶性オレフィン共重合体(a1)は、前記のとおり、結晶の融解に基づく融解熱量が1J/g以上であるピーク、および、結晶化に基づく結晶化熱量が1J/g以上であるピークのいずれもが、示差走査熱量計(DSC)によって検出されない非晶性オレフィン共重合体であり、結晶の融解に基づく融解熱量が1J/g以上であるピーク、または、結晶化に基づく結晶化熱量が1J/g以上であるピークのいずれかが、示差走査熱量計(DSC)によって検出される場合、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物およびそれからなる成型体の塗装密着性が低下することがある。
示差走査熱量計(DSC)による測定において、昇温速度および降温速度は、それぞれ10℃/分である。示差走査熱量計(DSC)としては、例えばセイコー電子工業社製 DSC220Cが挙げられる。
非晶性オレフィン共重合体(a1)の、テトラリン中135℃で測定される極限粘度([η])は0.5〜10dl/gであり、変性ポリオレフィン樹脂(B)を安定に生産するという観点から好ましくは0.7〜7dl/gであり、より好ましくは1〜5dl/gである。
非晶性オレフィン共重合体(a1)の、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー(GPC)法によって測定される分子量分布(重量平均分子量/数重量平均分子量(Mw/Mn))は1〜4であり、ポリプロピレン系樹脂組成物およびそれから得られる成形体の塗装密着性を高めるという観点から好ましくは1〜3である。
非晶性オレフィン共重合体(a1)の重量平均分子量(Mw)、数重量平均分子量(Mn)および分子量分布(Mw/Mn)は、該共重合体(a1)約5mgをo−ジクロロベンゼン5mlに溶解して得られる溶液を用い、以下の条件下で、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法によって測定される。
(1)GPC装置として、Waters社製の商品名150C/GPCを用いる。
(2)カラムとして、昭和電工社製の商品名Sodex Packed ColumnA−80Mを用いる。
(3)上記溶液400μlを注入する。
(4)溶出温度を140℃とする。
(5)溶出溶媒流速を1.0ml/分とする。
(6)検出器として、屈折率検出器を用いる。
(7)分子量標準物質として、東ソー社製の分子量が68〜8,400,000であるポリスチレンを用いる。
(8)ポリスチレンの分子量に換算された値として、該共重合体(a1)の重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)を得て、Mw/Mnを算出する。
非晶性オレフィン共重合体(a1)としては、塗装密着性を高めるという観点から、好ましくはアタクチック構造のオレフィン共重合体である。ここで、アタクチック構造のオレフィン共重合体とは、プロピレン単位からなる主鎖および/または側鎖の構造、プロピレン単位と炭素数4〜20のα−オレフィン単位とからなる主鎖および/または側鎖の構造、および、炭素数4〜20のα−オレフィン単位からなる主鎖および/または側鎖の構造のいずれもが、アタクチック構造であるオレフィン共重合体を意味する。
非晶性オレフィン共重合体(a1)の製造方法としては、メタロセン触媒を用いて公知の重合方法によって製造する方法が挙げられる。
メタロセン触媒としては、少なくとも1個のシクロペンタジエニル骨格を有する周期表第4族〜第6族の遷移金属錯体を含む触媒が挙げられる。
メタロセン触媒としては、例えば、特開平9−151205号公報(対応欧州特許708117A公報)、特開昭58−19309号公報(対応米国特許4542199A公報)、特開昭60−35005号公報(対応米国特許4536484A公報)、特開昭60−35006号公報(対応米国特許4937299A公報)、特開昭60−35007号公報(対応米国特許5324800A公報)、特開昭60−35008号公報(対応米国特許4530914A公報)、特開昭61−130314号公報(対応米国特許4769510A公報)、特開平3−163088号公報(対応米国特許5703187A公報)、特開平4−268307号公報(対応米国特許5243001A公報)、特開平9−12790号公報(対応欧州特許751182A公報)、特開平9−87313号公報(対応米国特許6329478A公報)、特開平11−193309号公報(対応米国特許6084048A公報)、特開平11−80233号公報(対応米国特許6121401A公報)および特表平10−508055号公報(対応米国特許5986029A公報)に記載されたメタロセン触媒が挙げられる。
非晶性オレフィン共重合体(a1)の製造に用いられる触媒として好ましくは、下式[I]〜[III]で表される遷移金属錯体(d)の中の少なくとも一種と、下記(e1)〜(e3)のアルミニウム化合物(e)の中の少なくとも一種お及び/又は下記(f1)〜(f3)のホウ素化合物(f)の中のいずれか一種とを接触させて得られる重合触媒である。

Figure 0004791258

上式[I]〜[III]において、M1は元素の周期律表の第4族の遷移金属原子であり;Aは元素の周期律表の第16族の原子であり;Jは元素の周期律表の第14族の原子であり;Cp1はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基であり;X1、X2、R1、R2、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、置換シリル基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基または2置換アミノ基であって、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、任意に相互に結合して環を形成してもよく;X3は元素の周期律表の第16族の原子であり;上式[II]または[III]における二つの、M1、A、J、Cp1、X1、X2、X3、R1、R2、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ、相互に同じであっても異なっていてもよい、
(e1):式E1 aAlZ3-aで表される有機アルミニウム化合物
(e2):式{−Al(E2)−O−}bで表される構造を有する環状のアルミノキサン
(e3):式 E3{−Al(E3)−O−}cAlE3 2で表される構造を有する線状のアルミノキサン
(e1)〜(e3)において、E1、E2及びE3はそれぞれ炭化水素基であって、E1が複数個の場合、それぞれのE1は同じであっても異なっていてもよく、それぞれのE2やE3は同じであっても異なっていてもよく;Zは水素原子またはハロゲン原子であって、Zが複数個の場合、それぞれのZは同じであっても異なっていてもよく;aは0<a≦3を満足する整数であり;bは2以上の整数であり;cは1以上の整数である
(f1):式 BQ123で表されるホウ素化合物、
(f2):式 G+(BQ4567-で表されるホウ素化合物、
(f3):式 (L−H)+(BQ891011-で表されるホウ素化合物
Bはホウ素原子であり;Q1〜Q11はハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、置換シリル基、アルコキシ基または2置換アミノ基であって、Q1〜Q11は同じであっても異なっていてもよく、G+は無機または有機のカチオンであり;Lは中性ルイス塩基であり;(L−H)+はブレンステッド酸である。
上記の遷移金属錯体(d)、アルミニウム化合物(e)およびホウ素化合物(f)は、上記特開平11−80233号公報の第10欄第4行〜第33欄第44行(対応米国特許US6121401A公報の第5欄第10行〜第19欄63行)に、詳細に記載されている。
非晶性オレフィン共重合体(a1)の製造に用いられる触媒としてより好ましくは、成分(d)、成分(e)及び成分(f)を組合せであり、その場合の成分(e)として好ましくは成分(e1)である。
非晶性オレフィン共重合体(a1)の製造に用いられる触媒として、成分(f)を用いない場合(つまり、成分(d)と成分(e)とを用いる場合)、成分(e)として好ましくは成分(e2)、成分(e3)または両者の組合せである。
成分(e)は、成分(d)1モルあたり、通常0.1〜10000モル、好ましくは5〜2000モル使用される。成分(f)は、成分(d)1モルあたり、通常0.01〜100モル、好ましくは0.5〜10モル使用される。
成分(d)、成分(e)および成分(f)の溶液または懸濁液を用いる場合、成分(d)の溶液または懸濁液の濃度は、溶液または懸濁液の1gあたり、通常0.01〜500μmol、より好ましくは0.05〜100μmol、更に好ましくは、0.05〜50μmolである。成分(e)の溶液または懸濁液の濃度は、溶液または懸濁液の1gあたり、成分(e)中に含まれるAl原子の量に換算して、通常0.01〜10000μmol、より好ましくは、0.1〜5000μmol、更に好ましくは、0.1〜2000μmolである。成分(f)の溶液または懸濁液の濃度は、溶液または懸濁液の1gあたり、通常0.01〜500μmol、より好ましくは0.05〜200μmol、更に好ましくは0.05〜100μmolである。また、溶液または懸濁液の濃度は、溶液または懸濁液を重合反応器へ供給する装置に応じて、上記範囲内で適宜選択される。
非晶性オレフィン共重合体(a1)の重合方法としては、溶媒重合、スラリー重合、ガス状のモノマー中での気相重合が挙げられる。
溶媒重合またはスラリー重合に用いられる溶媒としては、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素等が挙げられる。脂肪族炭化水素としては、例えばブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等が挙げられ、芳香族炭化水素としては、例えばベンゼン、トルエン等が挙げられ、ハロゲン化炭化水素としては、例えばメチレンジクロライド等が挙げられる。
重合様式として、連続重合や回分式重合が挙げられる。重合温度は、通常−50〜200℃、好ましくは−20〜100℃である。重合圧力は、常圧〜60kg/cm2Gである。重合時間は、使用する触媒の種類や反応装置に応じて適宜決定すればよく、一般に1分間〜20時間である。得られる非晶性オレフィン共重合体(a1)の分子量を調節するために、水素等の連鎖移動剤を添加することができる。
本発明で用いられる非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物(a2)は、前記の非晶性オレフィン共重合体(a1)1〜99重量%と結晶性ポリオレフィン樹脂(a3)99〜1重量%とを含む非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物である(ただし、成分(a1)と成分(a3)の各成分の重量の合計量を100重量%とする)。
非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物(a2)として、好ましくは、塗装密着性を高めるという観点から、前記の非晶性オレフィン共重合体(a1)1〜60重量%と結晶性ポリオレフィン樹脂(a3)40〜1重量%とを含む非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物である。
結晶性ポリオレフィン樹脂(a3)とは、結晶の融解に基づく融解熱量が1J/g以上であるピーク、または、結晶化に基づく結晶化熱量が1J/g以上であるピークのいずれかが、示差走査熱量計(DSC)によって検出されるポリオレフィン樹脂であり、好ましくは結晶の融解に基づく融解熱量が25J/g以上であるピーク、または、結晶化に基づく結晶化熱量が25J/g以上であるピークのいずれかが、示差走査熱量計(DSC)によって検出されるポリオレフィン樹脂である。
結晶性ポリオレフィン樹脂(a3)としては、例えば高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等のポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブテン樹脂、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)樹脂等が挙げられ、好ましくはポリプロピレン樹脂である。
結晶性ポリオレフィン樹脂(a3)として用いられるポリプロピレン樹脂としては、
(1)プロピレン単独重合体、
(2)プロピレン単位51〜99.99重量%と、エチレンおよび炭素数4以上のα−オレフィンからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーの単位49〜0.01重量%とを含むランダム共重合体(プロピレン単位とエチレンおよび炭素数4以上のα−オレフィンからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーの単位の合計を100重量%とする)、
(3)プロピレン単位のみを含む第一ポリマーと、プロピレン単位20〜90重量%およびエチレン単位10〜80重量%を含む(プロピレン単位とエチレン単位との合計を100重量%とする)エチレン−プロピレンランダム共重合体である第二ポリマーとからなるエチレン−プロピレンブロック共重合体、
(4)プロピレン単位のみを含む第一ポリマーと、プロピレン単位20〜90重量%および炭素数4以上のα−オレフィンの単位10〜80重量%を含む(プロピレン単位と、炭素数4以上のα−オレフィンの単位との合計を100重量%とする)プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体である第二ポリマーとからなるプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体、または、
(5)前記の(1)〜(4)の少なくとも2種の混合物
が挙げられる。
結晶性ポリオレフィン樹脂(a3)が前記のポリプロピレン樹脂である場合に用いられる炭素数4以上のα−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン等が挙げられる。これらのα−オレフィンを単独で用いても良く、少なくとも2種を併用しても良い。
結晶性ポリオレフィン樹脂(a3)が前記(2)のランダム共重合体である場合、例えば、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−1−ブテンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテンランダム共重合体等が挙げられる。
結晶性ポリオレフィン樹脂(a3)が前記(2)のプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体である場合、例えば、プロピレン−1−ブテンブロック共重合体、プロピレン−1−ペンテンブロック共重合体、プロピレン−1−ヘキセンブロック共重合体等が挙げられる。
上記(3)のエチレン−プロピレンブロック共重合体や(4)のプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体は、実質上、第一ポリマーと第二ポリマーとからなる組成物であっても良い。上記(3)のエチレン−プロピレンブロック共重合体や(4)のプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体の製造方法としては、第一ポリマーを製造する第一工程と、第一ポリマーの存在下に第二ポリマーを製造する第二工程とからなる公知の製造方法が挙げられる。
結晶性ポリオレフィン樹脂(a3)として用いられる前記(1)〜(4)のポリプロピレン樹脂の製造方法としては、気相重合法、バルク重合法、溶媒重合法、またはそれらを任意に組合せた多段重合法によって製造する方法が挙げられる。
また、前記(1)〜(4)のポリプロピレン樹脂の数平均分子量として、好ましくは10,000〜1,000,000である。
また、非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物(a2)には、耐熱性、耐候性、耐酸化安定性を向上させるために、必要に応じて、酸化防止剤や紫外線吸収剤を添加することができる。
変性ポリオレフィン樹脂(B)に用いられる化合物(b)は、少なくとも一種の不飽和基(i)および少なくとも一種の極性基(ii)を有する化合物である。
不飽和基(i)としては、炭素−炭素二重結合を有する基、または、炭素−炭素三重結合を有する基である。
極性基(ii)としては、ウレタン系塗料やメラミン系塗料等の塗料中に含まれる樹脂成分との親和性や化学反応性を示す官能基等が挙げられ、例えば、カルボキシル基、エステル基、アミノ基、アミド基、イミド基、ニトリル基、エポキシ基、水酸基、イソシアナート基、2−オキサ−1,3−ジオキソ−1,3−プロパンジイル基、ジヒドロオキサゾリル基等が挙げられ、またアミノ基から誘導されるアンモニウム塩の構造を有する基も挙げられる。
化合物(b)としては、例えば、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸のエステル化合物、不飽和カルボン酸のアミド化合物、不飽和カルボン酸の無水物、不飽和エポキシ化合物、不飽和アルコール、不飽和アミン、不飽和イソシアナート化合物等が挙げられる。
化合物(b)として、さらに具体的には、
(1)マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、マレイミド、マレイン酸ヒドラジド、無水メチルナジック酸、無水ジクロロマレイン酸、マレイン酸アミド、イタコン酸、無水イタコン酸、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、
(2)無水マレイン酸とジアミンの反応物、例えば、下記一般式で表される構造を有する化合物類、
Figure 0004791258
(式中、Rは脂肪族基、または、芳香族基を表す。)
(3)大豆油、キリ油、ヒマシ油、アマニ油、麻実油、綿実油、ゴマ油、菜種油、落花生油、椿油、オリーブ油、ヤシ油、イワシ油等の天然油脂類、
(4)エポキシ化天然油脂類、
(5)アクリル酸、ブテン酸、クロトン酸、ビニル酢酸、メタクリル酸、ペンテン酸、アンゲリカ酸、チグリン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、α−エチルアクリル酸、β−メチルクロトン酸、4−ペンテン酸、2−ヘキセン酸、2−メチル−2−ペンテン酸、3−メチル−2−ペンテン酸、α−エチルクロトン酸、2,2−ジメチル−3−ブテン酸、2−ヘプテン酸、2−オクテン酸、4−デセン酸、9−ウンデセン酸、10−ウンデセン酸、4−ドデセン酸、5−ドデセン酸、4−テトラデセン酸、9−テトラデセン酸、9−ヘキサデセン酸、2−オクタデセン酸、9−オクタデセン酸、アイコセン酸、ドコセン酸、エルカ酸、テトラコセン酸、ミコリペン酸、2,4−ヘキサジエン酸、ジアリル酢酸、ゲラニウム酸、2,4−デカジエン酸、2,4−ドデカジエン酸、9,12−ヘキサデカジエン酸、9,12−オクタデカジエン酸、ヘキサデカトリエン酸、アイコサジエン酸、アイコサトリエン酸、アイコサテトラエン酸、リシノール酸、エレオステアリン酸、オレイン酸、アイコサペンタエン酸、エルシン酸、ドコサジエン酸、ドコサトリエン酸、ドコサテトラエン酸、ドコサペンタエン酸、テトラコセン酸、ヘキサコセン酸、ヘキサコジエン酸、オクタコセン酸、トラアコンテン酸等の不飽和カルボン酸類、
(6)上記(5)の不飽和カルボン酸のエステル化合物、アミド化合物または無水物、
(7)アリルアルコール、クロチルアルコール、メチルビニルカルビノール、アリルカルビノール、メチルプロピペニルカルビノール、4−ペンテン−1−オール、10−ウンデセン−1−オール、プロパルギルアルコール、1,4−ペンタジエン−3−オール、1,4−ヘキサジエン−3−オール、3,5−ヘキサジエン−2−オール、2,4−ヘキサジエン−1−オール等の不飽和アルコール、
(8)3−ブテン−1,2−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキセン−2,5−ジオール、1,5−ヘキサジエン−3,4−ジオール、2,6−オクタジエン−4,5−ジオール等の不飽和アルコール、
(9)上記(7)または(8)の不飽和アルコールの水酸基が、アミノ基に置換された不飽和アミン、
(10)ブタジエンやイソプレン等の分子量が低い重合体(例えば、数平均分子量が500から10000ぐらいの重合体)に無水マレイン酸やフェノール類を付加したもの、
(11)ブタジエンやイソプレン等の分子量が高い重合体(例えば、数平均分子量が10000以上の重合体)に無水マレイン酸やフェノール類を付加したもの、
(12)ブタジエンやイソプレン等の分子量が低い重合体(例えば、数平均分子量が500から10000ぐらいの重合体)にアミノ基、カルボキシル基、水酸基、エポキシ基等を導入したもの、
(13)ブタジエンやイソプレン等の分子量が高い重合体(例えば、数平均分子量が10000以上の重合体)にアミノ基、カルボキシル基、水酸基、エポキシ基等を導入したもの、
(14)イソシアン酸アリル等が挙げられる。
そして、化合物(b)を単独で用いても良く、少なくとも2種を併用しても良い。
化合物(b)として、好ましくは、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、無水イタコン酸、イタコン酸、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートである。
変性ポリオレフィン樹脂(B)に用いられる有機化酸化物(c)は、上記化合物(b)のグラフト量を向上させるという観点や、非晶性オレフィン共重合体(a1)または非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物(a2)の分解を防止するという観点から、好ましくは、半減期が1分である分解温度が50〜210℃の有機過酸化物である。より好ましくは、分解してラジカルを発生した後、非晶性オレフィン共重合体(a1)または非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物(a2)からプロトンを引き抜く作用を有する有機過酸化物である。
上記の半減期が1分である分解温度が50〜210℃の有機過酸化物としては、例えば、ジアシルパーオキサイド化合物、ジアルキルパーオキサイド化合物、パーオキシケタール化合物、アルキルパーエステル化合物およびパーカボネート化合物等が挙げられる。好ましくは、ジアシルパーオキサイド化合物、ジアルキルパーオキサイド化合物、アルキルパーエステル化合物またはパーカボネート化合物である。
上記の半減期が1分である分解温度が50〜210℃の有機過酸化物の具体的な化合物としては、ジセチル パーオキシジカルボネート、ジ−3−メトキシ ブチル パーオキシジカルボネート、ジ−2−エチルヘキシル パーオキシジカルボネート、ビス(4−t−ブチル シクロヘキシル)パーオキシジカルボネート、ジイソプロピル パーオキシジカルボネート、t−ブチル パーオキシイソプロピルカーボネート、ジミリスチル パーオキシカルボネート、1,1,3,3−テトラメチル ブチル パーオキシ ネオデカノエート、α―クミル パーオキシ ネオデカノエート、t−ブチル パーオキシ ネオデカノエート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブテン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシオキシ)バレラート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、ジクミルパーオキサイド、α,−α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等が挙げられる。
変性ポリオレフィン樹脂(B)の製造に用いられる化合物(b)の使用量は、非晶性オレフィン共重合体(a1)または非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物(a2)100重量部に対して0.01〜20重量部であり、良好な塗装密着性を得るという観点や、変性ポリオレフィン樹脂(B)の製造の安定性を高めるという観点から、好ましくは0.1〜15重量部であり、より好ましくは0.3〜12重量部である。
有機過酸化物(c)の使用量は、非晶性オレフィン共重合体(a1)または非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物(a2)100重量部に対して0.001〜20重量部であり、好ましくは0.05〜10重量部である。
変性ポリオレフィン樹脂(B)は、非晶性オレフィン共重合体(a1)または非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物(a2)と化合物(b)と有機過酸化物(c)と、さらに必要に応じてスチレンやジビニルベンゼン等のビニル芳香族化合物を反応させて得られる変性ポリオレフィン樹脂であっても良い。ビニル芳香族化合物の使用量は、非晶性オレフィン共重合体(a1)または非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物(a2)100重量部に対して0.1〜15重量部、好ましくは0.1〜7重量部である。
変性ポリオレフィン樹脂(B)の製造において、非晶性オレフィン共重合体(a1)または非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物(a2)と化合物(b)と有機過酸化物(c)と、必要に応じて用いられるビニル芳香族化合物とを混合する方法としては、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダーまたはブレンダー等の装置によって均一に混合する方法が挙げられる。
変性ポリオレフィン樹脂(B)の製造方法としては、公知の製造方法で良く、例えば、前記の混合物を、〔1〕有機溶剤に溶解させて得られた溶液を加熱する方法、〔2〕水中に懸濁させて得られた懸濁液を加熱する方法、〔3〕気相中で加熱する方法、〔4〕押出機を用いて溶融混練する方法等が挙げられる。好ましくは、経済性の観点から、方法〔4〕である。
上記方法〔4〕の溶融混練する方法としては、例えば、バンバリーミキサー、プラストミル、ブラベンダープラストグラフ、一軸押出機、二軸押出機等の公知の装置を用いて溶融混練する方法が挙げられる。好ましくは、連続的に生産できるという観点(すなわち、生産性に優れているという観点)から、一軸押出機または二軸押出機を用いて溶融混練する方法である。
溶融混練する方法としては、
〔4−1〕非晶性オレフィン共重合体(a1)または非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物(a2)と化合物(b)と有機過酸化物(c)と、必要に応じて用いられるビニル芳香族化合物の全部を一括して溶融混練する方法、
〔4−2〕共重合体(a1)または樹脂組成物(a2)を予め溶融混練した後に、化合物(b)と有機過酸化物(c)を配合して再度溶融混練する方法、
〔4−3〕共重合体(a1)または樹脂組成物(a2)を予め溶融混練した後に、共重合体(a1)と化合物(b)と有機過酸化物(c)とを配合して再度溶融混練する方法、
〔4−4〕共重合体(a1)または樹脂組成物(a2)を予め溶融混練した後に、樹脂組成物(a2)と化合物(b)と有機過酸化物(c)とを配合して再度溶融混練する方法、
〔4−5〕共重合体(a1)または樹脂組成物(a2)を予め溶融混練した後に、共重合体(a1)と樹脂組成物(a2)と化合物(b)と有機過酸化物(c)とを配合して再度溶融混練する方法
等が挙げられる。好ましくは、互着を防ぐという観点から、方法〔4−2〕または方法〔4−4〕である。
溶融混練の温度(押出機の場合はシリンダーの温度)は、共重合体(a1)または樹脂組成物(a2)への化合物(b)のグラフト量を向上させるという観点や、共重合体(a1)または樹脂組成物(a2)の分解を抑えるという観点から、通常50〜300℃であり、好ましくは80〜270℃である。
溶融混練の時間は、グラフト量を充分に向上させるという観点から、通常0.1〜30分であり、好ましくは0.5〜5分である。
本発明で用いられる変性ポリオレフィン樹脂(B)には、必要に応じて各種添加剤を添加しても良い。各種添加剤としては、例えばフェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、滑剤、帯電防止剤、分散剤、銅害防止剤、中和剤、発泡剤、可塑剤、気泡防止剤、難燃剤、架橋剤、過酸化物等の流れ性改良剤、紫外線吸収剤、耐光安定剤等が挙げられる。
本発明で用いられる共重合体ゴム(C−1)は、プロピレンおよび炭素数4以上のα−オレフィンからなる群から選ばれた少なくとも1種のオレフィンとエチレンとの共重合体ゴムである。共重合体ゴム(C−1)を単独で用いても良く、少なくとも2種を併用しても良い。
炭素数4以上のα−オレフィンとしては、例えば、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、デセン−1等が挙げられ、好ましくはブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1である。
前記共重合体ゴム(C−1)に含有されるプロピレンおよび/または炭素数4以上のα−オレフィンの含有量は、衝撃強度、特に低温衝撃強度を高めるという観点から、通常20〜50重量%であり、好ましくは24〜50重量%である(ただし、前記共重合体ゴム(C−1)の全量を100重量%とする)。
前記共重合体ゴム(C−1)としては、例えば、エチレン−ブテン−1ランダム共重合体ゴム、エチレン−ヘキセン−1ランダム共重合体ゴム、エチレン−オクテン−1ランダム共重合体ゴム等が挙げられ、好ましくは、エチレン−オクテン−1ランダム共重合体ゴムまたはエチレン−ブテン−1ランダム共重合体ゴムである。
前記共重合体ゴム(C−1)の密度は、剛性と耐衝撃性の良好なバランスを得るという観点から、好ましくは、0.850〜0.870g/cm3であり、より好ましくは0.850〜0.865g/cm3である。
前記共重合体ゴム(C−1)のメルトフローレート(MFR、230℃、2.16kg荷重)は、剛性と耐衝撃性の良好なバランスを得るという観点から、好ましくは、0.05〜20g/10分であり、より好ましくは、0.5〜15g/10分である。
前記共重合体ゴム(C−1)の製造方法としては、公知の触媒と公知の重合方法を用いて、プロピレンおよび炭素数4以上のα−オレフィンからなる群から選ばれた少なくとも1種のオレフィンとエチレンとを共重合させて製造する方法が挙げられる。
公知の触媒としては、例えば、バナジウム化合物と有機アルミニウム化合物からなる触媒系、チーグラーナッタ触媒系、メタロセン触媒系等が挙げられ、公知の重合方法としては、溶液重合法、スラリー重合法、高圧イオン重合法、気相重合法等が挙げられる。
本発明で用いられるビニル芳香族化合物含有ゴム(C−2)とは、ビニル芳香族化合物重合体ブロックと共役ジエン系重合体ブロックからなるブロック共重合体であって、その共役ジエン部分の二重結合の水素添加率として、好ましくは80重量%以上であり、より好ましくは85重量%以上である(ただし、共役ジエン部分に含有される二重結合の全量を100重量%とする)。
ビニル芳香族化合物含有ゴム(C−2)のGPC(ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー)法によって測定される分子量分布(Mw/Mn)として、好ましくは2.5以下であり、より好ましくは1〜2.3である。
ビニル芳香族化合物含有ゴム(C−2)に含有されるビニル芳香族化合物の含有量として、好ましくは、良好な剛性と耐衝撃性のバランスを得るという観点から、10〜20重量%であり、より好ましくは12〜19重量%である(ただし、ビニル芳香族化合物含有ゴムの全量を100重量%とする)。
ビニル芳香族化合物含有ゴム(C−2)のメルトフローレート(MFR、JIS−K−6758、230℃)として、好ましくは0.01〜15g/10分であり、より好ましくは0.03〜13g/10分である。
ビニル芳香族化合物含有ゴム(C−2)としては、例えば、スチレン−エチレン−ブテン−スチレン系ゴム(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン系ゴム(SEPS)、スチレン−ブタジエン系ゴム(SBR)、スチレン−ブタジエン−スチレン系ゴム(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン系ゴム(SIS)等のブロック共重合体、または、これらのブロック共重合体を水添したブロック共重合体等が挙げられる。さらに、エチレン−プロピレン−非共役ジエン系ゴム(EPDM)にスチレン等のビニル芳香族化合物を反応させたゴムも挙げられる。また、少なくとも2種のビニル芳香族化合物含有ゴムを併用しても良い。
ビニル芳香族化合物含有ゴム(C−2)の製造方法としては、例えば、オレフィン系共重合体ゴムまたは共役ジエンゴムに対し、ビニル芳香族化合物を、重合または反応等によって結合させる方法等が挙げられる。水素添加前のブロック共重合体の製造方法としては、例えば不活性溶媒中で、リチウム触媒またはチーグラー触媒の存在下に、各モノマーをブロック共重合させて製造する方法が挙げられる。詳細な製造方法は、例えば特公昭40−23798号公報等に記載されている。共役ジエン重合体ブロックの水素添加処理方法としては、例えば前記のブロック共重合体を不活性溶媒中で公知の水素添加触媒の存在下で処理する方法が挙げられる。詳細な処理方法としては、例えば特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、特公昭46−20814号公報等に記載されている方法が挙げられる。
ビニル芳香族化合物含有ゴム(C−2)として用いられる水素添加ブロック共重合体としては、クレイトンG(クレイトンポリマーズジャパン(株)製品、商標)、セプトン(クラレ(株)製品、商標)、タフテック(旭化成ケミカルズ(株)製品、商標)等の市販品を使用することもできる。
本発明で用いられる無機充填剤(D)は、通常、ポリプロピレン系樹脂組成物の剛性を向上させるために用いられるものであり、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、マイカ、結晶性ケイ酸カルシウム、タルク、硫酸マグネシウム繊維等が挙げられ、好ましくはタルクまたは硫酸マグネシウム繊維である。より好ましくはタルクである。これらの無機充填剤はは、少なくとも2種を併用しても良い。
無機充填剤(D)として用いられるタルクとして、好ましくは、含水ケイ酸マグネシウムを粉砕したものである。含水ケイ酸マグネシウムの分子の結晶構造は、パイロフィライト型三層構造であり、タルクはこの構造が積み重なったものである。タルクとして、より好ましくは、含水ケイ酸マグネシウムの分子の結晶を単位層程度にまで微粉砕した平板状のものである。
タルクの平均粒子径として、好ましくは3μm以下である。ここでタルクの平均粒子径とは、遠心沈降式粒度分布測定装置を用いて水またはアルコールである分散媒中に懸濁させて測定した篩下法の積分分布曲線から求めた50%相当粒子径D50である。
タルクは、無処理のまま使用しても良く、または結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−1)または重合体混合物(A−2)との界面接着性や、前記共重合体(A−1)または前記重合体混合物(A−2)に対するおよび分散性を向上させるために、公知の各種の界面活性剤で表面を処理して使用しても良い。界面活性剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸塩類等が挙げられる。
無機充填剤(D)として用いられる硫酸マグネシウム繊維の平均繊維長として、好ましくは5〜50μmであり、より好ましくは10〜30μmである。また、硫酸マグネシウム繊維の平均繊維径として、好ましくは0.3〜2μmであり、より好ましくは0.5〜1μmである。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物に含有される(A−1)結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体または、前記の(A−1)結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体と(A−2)結晶性プロピレン単独重合体とからなる重合体混合物(A−3)の含有量は10〜68重量%であり、(B)変性ポリオレフィン樹脂の含有量は1〜30重量%であり、(C−1)プロピレンおよび炭素数4以上のα−オレフィンからなる群から選ばれた少なくとも1種のオレフィンとエチレンとの共重合体ゴムの含有量は15〜25重量%であり、(C−2)ビニル芳香族化合物含有ゴムの含有量は1〜10重量%であり、(D)無機充填剤の含有量は15〜25重量%である(ここで成分(A)、成分(B)、成分(C−1)、成分(C−2)、成分(D)の各成分の重量の合計量を100重量%とする)。
変性ポリオレフィン樹脂(B)の含有量が1重量%未満の場合、塗装密着性が低下することがあり、30重量%を超えた場合、剛性が低下することがある。
前記共重合体ゴム(C−1)の含有量が15重量%未満の場合、衝撃強度が低下することがあり、25重量%を超えた場合、剛性が低下することがある。
前記ビニル芳香族化合物含有ゴム(C−2)の含有量が1重量%未満の場合、衝撃強度が低下することがあり、10重量%を超えた場合、剛性が低下することがある。
無機充填剤(D)の含有量が15重量%未満の場合、剛性が低下することがあり、25重量%を超えた場合、衝撃強度が低下することがある。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物に含有されるブロック共重合体(A−1)または重合体混合物(A−2)の含有量として、好ましくは20〜55重量%である。変性ポリオレフィン樹脂(B)の含有量として、好ましくは1〜25重量%である。共重合体ゴム(C−1)の含有量として、好ましくは18〜23重量%である。ビニル芳香族化合物含有ゴム(C−2)の含有量として、好ましくは3〜7重量%である。無機充填剤(D)の含有量として、好ましくは18〜22重量%である。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法としては、ブロック共重合体(A−1)または重合体混合物(A−2)と、変性ポリオレフィン樹脂(B)と、共重合体ゴム(C−1)と、ビニル芳香族化合物含有ゴム(C−2)と、無機充填剤(D)とを溶融混練する方法が挙げられ、例えば、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、熱ロール等の混練機を用いる方法が挙げられる。溶融混練の温度は、通常170〜250℃であり、溶融混練の時間は、通常1〜20分である。また、各成分の溶融混練は同時に行っても良く、分割して行っても良い。
各成分を分割して溶融混練する方法としては、例えば、次の(1)〜(4)の方法等が挙げられる。
(1)ブロック共重合体(A−1)を事前に溶融混練してペレット化し、該ペレットと変性ポリオレフィン樹脂(B)と共重合体ゴム(C‐1)とビニル芳香族化合物含有ゴム(C−2)と無機充填剤(D)とを一括して、溶融混練する方法。
(2)ブロック共重合体(A−1)を事前に混練してペレット化し、該ペレットと単独重合体(A−2)と変性ポリオレフィン樹脂(B)と共重合体ゴム(C‐1)とビニル芳香族化合物含有ゴム(C−2)と無機充填剤(D)とを一括して、溶融混練する方法。
(3)ブロック共重合体(A−1)と変性ポリオレフィン樹脂(B)とを溶融混練した後、共重合体ゴム(C‐1)とビニル芳香族化合物含有ゴム(C−2)と無機充填剤(D)を添加し、溶融混練する方法。
(4)ブロック共重合体(A−1)と変性ポリオレフィン樹脂(B)と無機充填剤(D)を溶融混練した後、共重合体ゴム(C‐1)とビニル芳香族化合物含有ゴム(C−2)を添加し、溶融混練する方法。
なお、上記(3)または(4)の方法において、任意に結晶性プロピレン単独重合体(A−2)を添加しても良い。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物には、必要に応じて、各種添加剤を加えてもよい。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料、帯電防止剤、銅害防止剤、難燃剤、中和剤、発泡剤、可塑剤、造核剤、気泡防止剤、架橋剤等が挙げられる。耐熱性、耐候性、耐酸化安定性を向上させるためには、酸化防止剤または紫外線吸収剤を添加することが好ましい。
本発明の射出成形体は、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を、公知の射出成形方法によって、射出成形して得られる射出成形体である。
本発明の射出成形体の用途として、好ましくは自動車用射出成形体であり、より好ましくは、自動車外装部品であり、例えばバンパー、オーバーフェンダー、サイドモール、ロッカーモール等の部品である。
実施例および比較例によって、本発明を以下のとおり、具体的に説明する。なお、実施例および比較例で用いたポリプロピレン樹脂組成物の諸特性は、次のとおりに測定した。
(1)メルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
ASTM D−1238に準拠し、230℃、荷重2160gで測定した。
(2)引張破断伸び(UE、単位:%)
ASTM D638に規定された方法に従って、測定した。射出成形により成形された厚みが2mmである試験片を用いて、引張速度を50mm/分とし、引張破断伸び(UE)を測定し、延性を評価した。
(3)塗装密着試験
住友重機械工業製 SE180Dを用いて、100mm×400mm×3.0mmtの平板成形品を作成した。純水を含浸させた紙ウエスで、前記平板成形品を清拭し、次のとおり、塗料を塗布した。
日本ビーケミカル社製AR2000水性系塗料を乾燥膜厚が15μmになるようにエアガンで塗布した。焼き付けを80℃で10分間行ったのち、その上に日本ビーケミカル社製NP−1000クリア塗料を乾燥膜厚が30μmになるようにエアガンで塗布した。その後焼き付けを110℃で20分間行った。
JIS K5400に準拠し、前記の塗料が塗布された平板成形品に、カッター刃で碁盤目に切れ目を入れ、試験片を作成し、ニチバン社製セロハンテープを試験片に貼り付けた後、これを速やかに引張って剥離させ、塗膜が残っている碁盤目の数を数え、以下の分類を指標にして、塗装密着性を評価した。
○:剥離なし
△:一部剥離
×:全面剥離
実施例および比較例で、以下の各種原料を用いた。
(A)結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体
(A−1)結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体の重合
特開平10−212319号公報記載の触媒を用い、第一段階でプロピレン単独重合体部分を重合した後、第二段階でプロピレン−エチレンランダム共重合体部分を、連続的に二段階の溶媒重合プロセスにより重合した。系内の水素濃度、重合温度、エチレン/プロピレン濃度を制御して、下記構造のプロピレン−エチレンブロック共重合体を得た。
・MFR(230℃、2160g):88g/10分
・プロピレン単独重合体部:90重量%
アイソタクチックペンダット分率(mmmm分率):99%
・プロピレン−エチレンランダム共重合体部:10重量%
極限粘度[η]:6.7dl/g
エチレン含有量:40重量%
(A−2)結晶性プロピレン単独重合体の重合
特開平10−212319号公報記載の触媒を用い、溶媒重合法によって、系内の水素濃度と、重合温度を制御することによって、下記構造の結晶性プロピレン単独重合体を得た。
・MFR(230℃、2160g):320g/10分
・アイソタクチックペンダット分率(mmmm分率):99%
実施例および比較例で用いた結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−1)および結晶性プロピレン単独重合体(A−2)の諸特性は、次のとおりに測定した。
(1)極限粘度([η]、単位:dl/g)
ウベローデ型粘度計を用いて濃度0.1、0.2および0.5g/dlの3点について還元粘度を測定した。極限粘度は、「高分子溶液、高分子実験学11」(1982年共立出版株式会社刊)第491頁に記載の計算方法すなわち、還元粘度を濃度に対しプロットし、濃度をゼロに外挿する外挿法によって求めた。テトラリンを溶媒として用いて、温度135℃で測定した。
(A−1)結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体の極限粘度
(A−1a)結晶性プロピレン単独重合体部分の極限粘度:[η]P
結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体に含有される結晶性プロピレン単独重合体部分の極限粘度[η]Pは、結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体の製造時に、第1工程である結晶性プロピレン単独重合体部分の重合後に、重合槽内より重合体パウダーを取り出し、上記(1)記載の極限粘度の測定方法に従って求めた。
(A−1b)プロピレン−エチレンランダム共重合体部分の極限粘度:[η]EP
結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体に含有されるプロピレン−エチレンランダム共重合体部分の極限粘度[η]EPは、プロピレン単独重合体部分の極限粘度[η]Pとプロピレン−エチレンブロック共重合体全体の極限粘度[η]Tを、それぞれ上記(1)記載の極限粘度の測定方法に従って求め、プロピレン−エチレンランダム共重合体部分のプロピレン−エチレンブロック共重合体全体に対する重量比率Xを用いて、次式から算出して求めた。(プロピレン−エチレンブロック共重合体全体に対する重量比率Xは、下記(2)の測定方法によって求めた。)
[η]EP=[η]T/X−(1/X−1)[η]P
[η]P:プロピレン単独重合体部分の極限粘度(dl/g)
[η]T:プロピレン−エチレンブロック共重合体全体の極限粘度(dl/g)
(2)プロピレン−エチレンランダム共重合体部分のプロピレン−エチレンブロック共重合体全体に対する重量比率:X、および、プロピレン−エチレンブロック共重合体中のプロピレン−エチレンランダム共重合体部分のエチレン含量:[(C2’)EP
下記の条件で測定した13C−NMRスペクトルから、Kakugoらの報告(Macromolecules,15,1150−1152(1982))に基づいて求めた。
10mmΦの試験管中で約200mgのプロピレン−エチレンブロック共重合体を3mlのオルソジクロロベンゼンに均一に溶解させて試料を調整し、その試料の13C−NMRスペクトルを下記の条件下で測定した。
測定温度:135℃
パルス繰り返し時間:10秒
パルス幅:45°
積算回数:2500回
(3)アイソタクチックペンタッド分率([mmmm])
アイソタクチックペンタッド分率とは、A.ZambelliらによってMacromolecules,6,925(1973)に記載されている方法によって、すなわち13C−NMRを使用する測定方法によって求められるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック連鎖の分率、換言すればプロピレンモノマー単位が5個連続してメソ結合した連鎖の中心にあるプロピレンモノマー単位の分率である。ただし、13C−NMRによって得られる吸収ピークの帰属は、その後、発行されたMacromolecules,8,687(1975)に基づいて行った。
具体的には、13C−NMRによって得られるメチル炭素領域の全吸収ピークの面積に対して、mmmmピークの面積を、アイソタクチックペンタッド分率として求めた。なお、この方法によって求められる英国 NATIONAL PHYSICAL LABORATORYのNPL標準物質 CRM No.M19−14 Polypropylene PP/MWD/2のアイソタクチックペンタッド分率は、94.4であった。
(B)変性ポリオレフィン樹脂
参考例1
1.遷移金属錯体(ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド)(重合触媒成分)の製造
(1)1−ブロモ−3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノールの製造
撹拌機を備えた500ml4つ口フラスコ中で、窒素雰囲気下、2−tert−ブチル−4−メチルフェノール20.1g(123mmol)をトルエン150mlに溶かし、続いてtert−ブチルアミン25.9ml(18.0g、246mmol)を加えた。この溶液を−70℃に冷却し、そこへ臭素10.5ml(32.6g、204mmol)を加えた。この溶液を−70℃に保ち、2時間撹拌した。その後、室温まで昇温し、1回につき、10%希塩酸100mlを加えて、3回洗浄した。洗浄後得られる有機層を、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、エバポレーターを使用して溶媒を除去した後、シリカゲルカラムを用いて精製し、無色のオイルである1−ブロモ−3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノール 18.4g(75.7mmol)を得た。収率は、62%であった。
(2)1−ブロモ−3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルベンゼンの製造
撹拌機を備えた100ml4つ口フラスコ中で、窒素雰囲気下、上記(1)で合成した1−ブロモ−3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノール13.9g(57.2mmol)をアセトニトリル40mlに溶かし、続いて水酸化カリウム3.8g(67.9mmol)を加えた。更に、ヨウ化メチル17.8ml(40.6g、286mmol)を加え、12時間撹拌を続けた。その後、エバポレーターで溶媒を除去し、残さにヘキサン40mlを加え、ヘキサン可溶分を抽出した。抽出は3回繰り返した。抽出分から溶媒を除去し、淡黄色のオイルである1−ブロモ−3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルベンゼン 13.8g(53.7mmol)を得た。収率は、94%であった。
(3)(3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルフェニル)クロロジメチルシランの製造
テトラヒドロフラン(31.5ml)、ヘキサン(139ml)及び上記(2)で合成した1−ブロモ−3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルベンゼン(45g)からなる溶液に、−40℃で、n−ブチルリチウムの1.6モル/リットルのヘキサン溶液(115ml)を20分かけて滴下した。得られた混合物を−40℃にて1時間保温した後、該混合物にテトラヒドロフラン(31.5ml)を滴下し、混合物を得た。
ジクロロジメチルシラン(131g)及びヘキサン(306ml)からなる溶液中に、−40℃で、上で得た混合物を滴下した。得られた混合物を室温まで2時間かけて昇温し、更に室温にて12時間撹拌した。
反応混合物から減圧下にて溶媒及び余剰のジクロロジメチルシランを留去し、残さからヘキサンを用いてヘキサン可溶分を抽出し、得られたヘキサン溶液から溶媒を留去して、淡黄色オイル状の(3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルフェニル)クロロジメチルシラン 41.9gを得た。収率は、84%であった。
(4)(3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルフェニル)ジメチル(テトラメチルシクロペンタジエニル)シランの製造
上記(3)で合成した(3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルフェニル)クロロジメチルシラン(5.24g)及びテトラヒドロフラン(50ml)からなる溶液中に、−35℃にて、テトラメチルシクロペンタジエニル リチウム(2.73g)を添加し、2時間かけて室温まで昇温し、更に室温にて10時間撹拌した。
得られた反応混合物から減圧下に溶媒を留去し、残さから、ヘキサンを用いてヘキサン可溶分を抽出し、得られたヘキサン溶液から減圧下に溶媒を留去して、黄色オイル状の(3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルフェニル)ジメチル(テトラメチルシクロペンタジエニル)シラン 6.69gを得た。収率は、97%であった。
(5)ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライドの製造
上記(4)で合成した(3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルフェニル)ジメチル(テトラメチルシクロペンタジエニル)シラン(10.04g)とトルエン(100ml)とトリエチルアミン(6.30g)とからなる溶液に、−70℃で、n−ブチルリチウムの1.63モル/リットルのヘキサン溶液(19.0ml)を滴下し、その後、2時間かけて室温まで昇温し、更に室温で12時間保温し、混合物を得た。
窒素雰囲気下に0℃で、四塩化チタニウム(4.82g)のトルエン溶液(50ml)に、上で得られた混合物を滴下し、その後、1時間かけて室温まで昇温した後、10時間加熱還流した。
反応混合物を濾過し、濾液から溶媒を留去し、残さをトルエン−ヘキサン混合溶媒から再結晶して、橙色柱状結晶のジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド(下式)3.46gを得た。収率は、27%であった。

Figure 0004791258

該化合物のスペクトルデータは次のとおりであった。
1H−NMR(CDCl3) δ 0.57(s,6H)、1.41(s,9H)、2.15(s,6H)、2.34(s,6H)、2.38(s,3H)、7.15(s,1H)、7.18(s,1H)
13C−NMR(CDCl3) δ 1.25、14.48、16.28、22.47、31.25、36.29、120.23、130.62、131.47、133.86、135.50、137.37、140.82、142.28、167.74
マススペクトル(CI、m/e)458
2.非晶性オレフィン共重合体(a1)の製造
冷却水を循環させるためのジャケットを外部に取り付けた、攪拌機付の100L−SUS製重合器の下部から、重合溶媒としてヘキサンを100L/時間の速度で、プロピレンを24.00Kg/時間の速度で、1−ブテンを1.81Kg/時間の速度で、重合触媒成分として上記1項で合成されたジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライドを0.005g/時間の速度で、トリフェニルメチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.298g/時間の速度で、トリイソブチルアルミニウムを2.315g/時間の速度で、分子量調節剤としての水素を、それぞれ連続的に供給し、45℃で連続的に共重合させた。
重合器中の反応混合物が100Lの量を保持するように、重合器の上部から連続的に抜き出された反応混合物に、少量のエタノールを添加して重合反応を停止させた後、脱モノマー及び水洗浄し、次いで、大量の水中でスチームによって溶媒を除去することによって、プロピレン−1−ブテン共重合体(a1)を得、これを80℃で1昼夜減圧乾燥した。該共重合体の生成速度は7.10Kg/時間であった。
得られたプロピレン−1−ブテン共重合体(a1)の諸物性を表1にまとめた。
3.非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物の製造
上記2.で得られたプロピレン−1−ブテン共重合体(a1)85重量部と、ポリオレフィン樹脂(a3)として用いたプロピレン−エチレンランダム共重合体(住友化学(株)製、商品名ノーブレンS131、MFR=1.5g/10分)15重量部とを、バンバリー混練機で溶融混練し、非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物を得た。
4.変性ポリオレフィン樹脂(B)の製造
非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物100重量部に、2−ヒドロキシエチルメタクリレート12重量部、t−ブチルパーオキシベンゾエート1.5重量部を添加して十分に予備混合し、得られた混合物を、ベント付2軸混練機を用いてシリンダー温度180℃で溶融混練によるグラフト共重合変性を行ない変性ポリオレフィン樹脂(B)を得た。得られた変性ポリオレフィン樹脂(B)のMFRは14g/10分、赤外吸光分析にて算出したグラフト率は3.6重量%であった。
実施例で用いた変性ポリオレフィン樹脂(B)の諸特性は、次のとおりに測定した。
1.プロピレン−1−ブテン共重合体(a1)中のプロピレン単位および1−ブテン単位の含有量
Bruker社製の核磁気共鳴装置(商品名 AC−250)を用いて、以下のステップからなる方法で測定した。
(1)サンプルの13C−NMRスペクトルを測定する。
(2)該スペクトルから、プロピレン単位由来のメチル基炭素のスペクトル強度と、1−ブテン単位由来のメチル基炭素のスペクトルとの強度比を求める。
(3)該強度比から、プロピレン単位および1−ブテン単位のそれぞれの含有量(単位:モル%、両単位の合計を100モル%とする)を求める。
2.プロピレン−1−ブテン共重合体(a1)の示差走査熱量測定法による融解ピーク温度、融解熱量、結晶化ピーク温度および結晶化熱量の測定
セイコー電子工業社製の示差走査熱量計(商品名 DSC220C、入力補償DSC)を用い、以下の条件で測定した。
(1)測定の標準物質としてインジウムを用いる。
(2)試料約5mgを、室温から200℃まで、30℃/分の速度で加熱し、200℃で5分間保持する。
(3)200℃から−100℃まで、10℃/分の速度で降温し、−100℃で5分間保持する。
(4)−100℃から200℃まで、10℃/分の速度で昇温する。
3.プロピレン−1−ブテン共重合体(a1)の極限粘度の測定
以下のステップからなる方法で測定する。
(1)サンプルの濃度(c)が0.6mg/ml、1.0mg/mlおよび1.5mg/mlのテトラリン溶液を、それぞれ調整する。
(2)各テトラリン溶液の135℃における極限粘度を、ウベローデ粘度計を用いて3回測定する。
(3)3回の測定値の平均値を、その濃度における比粘度(ηsp)とする。
(4)各濃度(c)に対して各比粘度(ηsp)をプロットする。
(5)濃度(c)をゼロに外挿して得られる比粘度(ηsp)を、極限粘度[η](dl/g)として求める。
4.変性ポリオレフィン樹脂(B)のメルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
JIS K7210に従って、230℃、荷重21.2Nで測定した。
5.変性ポリオレフィン樹脂(B)のグラフト量(単位:重量%)
以下のステップからなる方法で測定した。
(1)サンプル1.0gをキシレン10mlに溶解して、溶液を調製する。
(2)該溶液をメタノール300mlに攪拌しながら滴下して変性ポリオレフィン樹脂を再沈殿させる。
(3)再沈殿させた変性ポリオレフィン樹脂を回収する。
(4)回収した変性ポリオレフィン樹脂を真空乾燥する(80℃、8時間)。
(5)乾燥された変性ポリオレフィン樹脂を熱プレスして、厚さ100μmのフィルムを作成する。
(6)フィルムの赤外吸収スペクトルを測定し、1730cm-1付近の吸収からグラフト量(重量%)を求める。
(C−1)エチレン−α-オレフィン重合ゴム
EOR−1
・メタロセン触媒を用いて製造したエチレン−オクテン−1ランダム共重合体ゴム
・密度(JIS K7112)0.862g/cm3
・MFR(230℃、荷重2160g):2.7g/10分
EBR−1
・メタロセン触媒を用いて製造したエチレン−ブテン−1ランダム共重合体ゴム
・密度(JIS K7112)0.865g/cm3
・MFR(230℃、荷重2160g):2.5g/10分
(C−2)ビニル芳香族化合物含有ゴム:
・スチレン−エチレン−ブテン−スチレンブロック共重合体(SEBS)
・MFR(230℃、荷重2160g):4.5g/10分
・スチレン含有量:18重量%
(d)無機充填剤:
タルク
・平均粒子径(遠心沈降式粒度分布測定装置を用いて測定した篩下法の積分分布曲線から求めた50%相当粒子径D50):2.7μm
実施例1
結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−1)31重量%、プロピレン単独重合体(A−3)5重量%、変性ポリオレフィン樹脂(B)20重量%、エチレン−オクテン−1ランダム共重合体ゴム(C−1、EOR−1)10重量%、エチレン−ブテン−1ランダム共重合体ゴム(C−1、EBR−1)8重量%、スチレン−エチレン−ブテン−スチレンブロック共重合体(C−2、SEBS)5重量%、平均粒子径2.7μmのタルク(無機充填材(D))21量%をタンブラーで均一に予備混合した後、二軸混練押出機(日本製鋼所社製TEX44SS−30BW−2V型)を用いて、押し出し量を50kg/hrに、溶融温度を230℃に、スクリュー回転数を350rpmにして、溶融混練し、ポリプロピレン系樹脂組成物を製造した。
表2に各成分の配合割合と造粒して得られたポリプロピレン系樹脂組成物のMFR、射出成形品の物性と塗装密着性の評価結果を示した。
比較例1
結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体(A−1)41重量%、プロピレン単独重合体(A−3)10重量%、エチレン−オクテン−1ランダム共重合体ゴム(C−1、EOR−1)10重量%、エチレン−ブテン−1ランダム共重合体ゴム(C−1、EBR−1)8重量%、スチレン−エチレン−ブテン−スチレンブロック共重合体(C−2、SEBS)5重量%、平均粒子径2.7μmのタルク(無機充填材(D))21量%を、実施例1と同様の方法で溶融混練してポリプロピレン系樹脂組成物を製造した。得られたポリプロピレン系樹脂組成物のMFR、射出成形品の物性と塗装密着性の評価結果を示した。
比較例2
結晶性プロピレン・エチレンブロック共重合体(A−1)31重量%、プロピレン単独重合体(A−3)5重量%、水酸基含有低分子量ポリプロピレン[商標名 ユーメックス1210、三洋化成工業(株)製]20重量%、エチレン−オクテン−1ランダム共重合体ゴム(C−1、EOR−1)10重量%、エチレン−ブテン−1ランダム共重合体ゴム(C−1、EBR−1)8重量%、スチレン−エチレン−ブテン−スチレンブロック共重合体(C−2、SEBS)5重量%、平均粒子径2.7μmのタルク(無機充填材(D))21量%を、実施例1と同様の方法で溶融混練してポリプロピレン系樹脂組成物を製造した。得られたポリプロピレン系樹脂組成物のMFR、射出成形品の物性と塗装密着性の評価結果を示した。
Figure 0004791258
Figure 0004791258
実施例1は、プライマーを塗布しなくても良好な塗膜密着性を示し、かつ延性(引張破断伸び)に優れていることが分る。
これに対して、本発明の要件である変性ポリオレフィン樹脂(B)を用いなかった比較例1および2は、塗装密着性と延性(引張破断伸び)が不十分であることが分かる。

Claims (6)

  1. (A)下記の(A−1)結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体または、下記の(A−2)重合体混合物10〜68重量%と、
    (B)下記の変性ポリオレフィン樹脂1〜30重量%と、
    (C−1)プロピレンおよび炭素数4以上のα−オレフィンからなる群から選ばれた少なくとも1種のオレフィンとエチレンとの共重合体ゴム 15〜25重量%と、
    (C−2)ビニル芳香族化合物含有ゴム 1〜10重量%と、
    (D)無機充填剤15〜25重量%と
    を含むポリプロピレン系樹脂組成物(ただし、成分(A)、成分(B)、成分(C−1)、成分(C−2)、成分(D)の各成分の重量の合計量を100重量%とする)。
    (A−1)結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体は、13C−NMRで測定されるアイソタクチックペンタッド分率が97%以上であるプロピレン単独重合体部80〜95重量%と、プロピレン−エチレンランダム共重合体部5〜20重量%とを含み(ただし、プロピレン単独重合体部とプロピレン−エチレンランダム共重合体部の各成分の重量の合計量を100重量%とする)、メルトフローレート(ASTM D−1238、230℃、荷重2160g)が70〜130g/10分の結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体である。
    (A−2)重合体混合物は、前記の(A−1)ブロック共重合体50〜99重量%と下記の(A−3)結晶性プロピレン単独重合体1〜50重量%とを含む重合体混合物である(ただし、成分(A−1)、成分(A−3)の各成分の重量の合計量を100重量%とする)。
    (A−3)結晶性プロピレン単独重合体は、アイソタクチックペンタッド分率が97%以上、メルトフローレート(ASTM D−1238、230℃、荷重2160g)が100〜400g/10分の結晶性プロピレン単独重合体である。
    (B)変性ポリオレフィン樹脂は、下記の(a1)非晶性オレフィン共重合体または、下記の(a2)非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物と、
    前記共重合体(a1)または前記樹脂組成物(a2)100重量部に対して、
    少なくとも一種の不飽和基(i)および水酸基(ii)を有する少なくとも一種の化合物(b)0.01〜20重量部と、
    有機過酸化物(c)0.001〜20重量部と
    を反応させて得られる変性ポリオレフィン樹脂である。
    (a1)非晶性オレフィン共重合体は、エチレンとプロピレンと炭素数4〜20のα−オレフィンとからなる群から選ばれ、炭素数の合計が6以上となる少なくとも二種のオレフィンを共重合させて得られ、
    分子量分布が1〜4、テトラリン中135℃で測定される極限粘度が0.5〜10dl/g、結晶の融解に基づく融解熱量が1J/g以上であるピーク、および、結晶化に基づく結晶化熱量が1J/g以上であるピークのいずれもが、示差走査熱量計によって検出されない非晶性オレフィン共重合体である。
    (a2)非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物は、前記の非晶性オレフィン共重合体(a1)1〜99重量%と結晶性ポリオレフィン樹脂(a3)99〜1重量%とを含む非晶性オレフィン共重合体含有樹脂組成物である(ただし、成分(a1)と成分(a3)の各成分の重量の合計量を100重量%とする)。
  2. 前記(B)変性ポリオレフィン樹脂が、前記(a2)非晶性オレフィン共重合体を含有する請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  3. (C−1)エチレンとα−オレフィンとの共重合ゴムのメルトフローレート(ASTM D−1238、230℃、荷重2160g)が0.5〜15g/10分である請求項1又は2に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  4. (C−2)ビニル芳香族化合物含有ゴムが、スチレン−エチレン−ブテン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体、またはスチレン−エチレン−プロピレンブロック共重合体である請求項1〜3いずれかに記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  5. (D)無機充填剤が、タルクである請求項1〜のいずれかに記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリプロピレン系樹脂組成物からなる射出成形体。
JP2006155687A 2006-06-05 2006-06-05 ポリプロピレン系樹脂組成物 Expired - Fee Related JP4791258B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006155687A JP4791258B2 (ja) 2006-06-05 2006-06-05 ポリプロピレン系樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006155687A JP4791258B2 (ja) 2006-06-05 2006-06-05 ポリプロピレン系樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007321118A JP2007321118A (ja) 2007-12-13
JP4791258B2 true JP4791258B2 (ja) 2011-10-12

Family

ID=38854208

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006155687A Expired - Fee Related JP4791258B2 (ja) 2006-06-05 2006-06-05 ポリプロピレン系樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4791258B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5281297B2 (ja) * 2008-02-04 2013-09-04 トヨタ自動車株式会社 ポリプロピレン樹脂組成物
EP3255071B1 (en) * 2016-06-06 2024-02-14 Borealis AG Polypropylene composition with improved heat resistance

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6058446A (ja) * 1983-09-09 1985-04-04 Mitsui Petrochem Ind Ltd 無機充填剤含有ポリプロピレン組成物
JPH10101893A (ja) * 1996-09-27 1998-04-21 Nippon Poriorefuin Kk 樹脂組成物
JP2000001583A (ja) * 1998-04-17 2000-01-07 Sumitomo Chem Co Ltd 熱可塑性エラストマ―組成物
JP2000212381A (ja) * 1999-01-22 2000-08-02 Mitsui Chemicals Inc プロピレン重合体組成物
JP2003002930A (ja) * 2000-05-08 2003-01-08 Sumitomo Chem Co Ltd 非晶性オレフィン系重合体変性物、ならびに、該変性物と熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物
JP4300065B2 (ja) * 2002-06-28 2009-07-22 日本ポリプロ株式会社 自動車用プロピレン系樹脂組成物、その製造方法及びその成形体
JP4460858B2 (ja) * 2002-06-28 2010-05-12 日本ポリプロ株式会社 自動車用プロピレン系樹脂組成物、その製造方法及びその成形体
JP2005248110A (ja) * 2004-03-08 2005-09-15 Sumitomo Chemical Co Ltd ポリオレフィン系樹脂組成物
JP4615232B2 (ja) * 2004-03-19 2011-01-19 株式会社プライムポリマー ポリプロピレン系樹脂組成物
JP4489475B2 (ja) * 2004-03-19 2010-06-23 株式会社プライムポリマー ポリプロピレン系樹脂組成物
JP2005325153A (ja) * 2004-05-12 2005-11-24 Sumitomo Chemical Co Ltd オレフィン系重合体組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007321118A (ja) 2007-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101626845B1 (ko) 파네센 인터폴리머
JP4736435B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物
JP4344421B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物及びその射出成形体
JP2006193643A (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物
JP5228294B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物
JP4791259B2 (ja) カーボンブラック含有ポリプロピレン系樹脂組成物
JP5330637B2 (ja) プロピレン系重合体組成物、該組成物からなる成形体、プロピレン系重合体組成物の製造方法
JP5417681B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形体
EP2657287A1 (en) Composition
JP2007217625A (ja) 変性熱可塑性樹脂組成物
JP3989610B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂フイルム又はシートの添加剤ブリード防止方法
JP2008019346A (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物
JP3931725B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物、その製造方法及びそれからなる射出成形体
WO1997049765A1 (fr) Composition de resine de propylene et element de garnissage pour automobiles
JP2003327642A (ja) プロピレン−エチレンブロック共重合体
US20120225994A1 (en) Propylene resin composition
JP4791258B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物
JP2007092050A (ja) プロピレン系樹脂組成物、その製造方法および射出成形体
JP2009040957A (ja) 変性ポリオレフィン樹脂の製造方法
JP6229384B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物およびそれからなる成形体
JP5098360B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形体
WO2019176913A1 (ja) ヘテロファジックプロピレン重合材料
JP2006225418A (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物、それからなる成形体
JP4760189B2 (ja) オレフィン重合体組成物およびその成形体
JP2013079375A (ja) 樹脂組成物、及び、その製造方法とそれを用いた成形体

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080124

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080520

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090513

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100812

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110719

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110721

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140729

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4791258

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees