JP4790081B2 - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents
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- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
Description
しかし、従来のリソグラフィープロセスでは、一般に放射線としてi線等の近紫外線が用いられているが、この近紫外線では、サブクオーターミクロンレベルの微細加工が極めて困難であると言われている。
そこで、0.20μm以下のレベルでの微細加工を可能とするために、より波長の短い放射線の利用が検討されている。このような短波長の放射線としては、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、X線、電子線等を挙げることができるが、これらのうち、特にKrFエキシマレーザー(波長248nm)あるいはArFエキシマレーザー(波長193nm)が注目されている。
このようなエキシマレーザーによる照射に適した感放射線性樹脂組成物として、酸解離性官能基を有する成分と放射線の照射(以下、「露光」という。)により酸を発生する成分(以下、「酸発生剤」という。)とによる化学増幅効果を利用した組成物(以下、「化学増幅型感放射線性組成物」という。)が数多く提案されている。
化学増幅型感放射線性組成物としては、例えば、特許文献1には、カルボン酸のt−ブチルエステル基またはフェノールのt−ブチルカーボナート基を有する重合体と酸発生剤とを含有する組成物が提案されている。この組成物は、露光により発生した酸の作用により、重合体中に存在するt−ブチルエステル基あるいはt−ブチルカーボナート基が解離して、該重合体がカルボキシル基あるいはフェノール性水酸基からなる酸性基を有するようになり、その結果、レジスト被膜の露光領域がアルカリ現像液に易溶性となる現象を利用したものである。
一方、レジストパターンの形状は、レジスト被膜の放射線透過率を高めることにより改善することができる。例えば、ポリメチルメタクリレートに代表される(メタ)アクリレート系樹脂は、遠紫外線に対しても透明性が高く、放射線透過率の観点から非常に好ましい樹脂であり、例えば特許文献2には、メタクリレート系樹脂を使用した化学増幅型感放射線性樹脂組成物が提案されている。しかしながら、この組成物は、微細加工性能の点では優れているものの、芳香族環をもたないため、ドライエッチング耐性が低いという欠点があり、この場合も高精度のエッチング加工を行うことが困難であり、放射線に対する透明性とドライエッチング耐性とを兼ね備えたものとは言えない。
しかしながら、この組成物では、樹脂成分が有する酸解離性官能基として、従来の酸により比較的解離し易い基(例えば、テトラヒドロピラニル基等のアセタール系官能基)や酸により比較的解離し難い基(例えば、t−ブチルエステル基、t−ブチルカーボネート基等のt−ブチル系官能基)が用いられており、前者の酸解離性官能基を有する樹脂成分の場合、レジストの基本物性、特に感度やパターン形状は良好であるが、組成物としての保存安定性に難点があり、また後者の酸解離性官能基を有する樹脂成分では、逆に保存安定性は良好であるが、レジストの基本物性、特に感度やパターン形状が損なわれるという欠点がある。さらに、この組成物中の樹脂成分には脂肪族環が導入されているため、樹脂自体の疎水性が非常に高くなり、基板に対する接着性の面でも問題があった。
そこで、半導体素子における微細化の進行に対応しうる技術開発の観点から、遠紫外線に代表される短波長の放射線に適応可能な化学増幅型感放射線性組成物において、放射線に対する透明性が高く、しかもレジストとしての基本物性に優れた新たな樹脂成分の開発が重要な課題となっている。
を提供することにある。
R2 は水素原子、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキル基を示し、R8 、R9 およびR10は相互に独立に水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、1価の酸素原子含有極性基または1価の窒素原子含有極性基を示し、nは0〜2の整数であり、mは0〜3の整数である。〕
(A)成分
本発明における(A)成分は、前記一般式(5)に示す構造単位(IV) を有する酸解離性基含有樹脂(以下、「樹脂(A)」という。)からなる。
樹脂(A)は、その構造単位(IV) 中に下記一般式(1)で表される構造(以下、「構造(1)」という。)を有するものであり、それにより、化学増幅型レジストとして、特に、現像液に対する溶解性に優れ、現像欠陥のない感放射線性樹脂組成物を得ることができる。
また、アセタール基としては、例えば、
メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、n−プロポキシメトキシ基、i−プロポキシメトキシ基、n−ブトキシメトキシ基、t−ブトキシメトキシ基、n−ペンチルオキシメトキシ基、n−ヘキシルオキシメトキシ基、シクロペンチルオキシメトキシ基、シクロヘキシルオキシメトキシ基、1−メトキシエトキシ基、1−エトキシエトキシ基、1−n−プロポキシエトキシ基、1−i−プロポキシエトキシ基、1−n−ブトキシエトキシ基、1−t−ブトキシエトキシ基、1−n−ペンチルオキシエトキシ基、1−n−ヘキシルオキシエトキシ基、1−シクロペンチルオキシエトキシ基、1−シクロヘキシルオキシエトキシ基、(シクロヘキル)(メトキシ)メトキシ基、(シクロヘキル)(エトキシ)メトキシ基、(シクロヘキル)(n−プロポキシ)メトキシ基、(シクロヘキル)(i−プロポキシ)メトキシ基、(シクロヘキル)(シクロヘキシルオキシ)メトキシ基等を挙げることができる。
また、1−置換エチル基としては、例えば、1−メトキシエチル基、1−メチルチオエチル基、1,1−ジメトキシエチル基、1−エトキシエチル基、1−エチルチオエチル基、1,1−ジエトキシエチル基、1−フェノキシエチル基、1−フェニルチオエチル基、1,1−ジフェノキシエチル基、1−ベンジルオキシエチル基、1−ベンジルチオエチル基、1−シクロプロピルエチル基、1−フェニルエチル基、1,1−ジフェニルエチル基、1−メトキシカルボニルエチル基、1−エトキシカルボニルエチル基、1−n−プロポキシカルボニルエチル基、1−i−プロポキシカルボニルエチル基、1−n−ブトキシカルボニルエチル基、1−t−ブトキシカルボニルエチル基等を挙げることができる。
また、1−置換プロピル基としては、例えば、1−メトキシプロピル基、1−エトキシプロピル基等を挙げることができる。
また、シリル基としては、例えば、トリメチルシリル基、エチルジメチルシリル基、メチルジエチルシリル基、トリエチルシリル基、i−プロピルジメチルシリル基、メチルジ−i−プロピルシリル基、トリ−i−プロピルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、メチルジ−t−ブチルシリル基、トリ−t−ブチルシリル基、フェニルジメチルシリル基、メチルジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基等を挙げることができる。
また、ゲルミル基としては、例えば、トリメチルゲルミル基、エチルジメチルゲルミル基、メチルジエチルゲルミル基、トリエチルゲルミル基、i−プロピルジメチルゲルミル基、メチルジ−i−プロピルゲルミル基、トリ−i−プロピルゲルミル基、t−ブチルジメチルゲルミル基、メチルジ−t−ブチルゲルミル基、トリ−t−ブチルゲルミル基、フェニルジメチルゲルミル基、メチルジフェニルゲルミル基、トリフェニルゲルミル基等を挙げることができる。
また、アルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基等を挙げることができる。
さらに、環式酸解離性基としては、例えば、3−オキソシクロヘキシル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロチオフラニル基、3−ブロモテトラヒドロピラニル基、4−メトキシテトラヒドロピラニル基、2−オキソ−4−メチル−4−テトラヒドロピラニル基、4−メトキシテトラヒドロチオピラニル基、3−テトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド基等を挙げることができる。
これらのアルキル基のうち、特に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、シクロヘキシル基等が好ましい。
これらのフッ素化アルキル基のうち、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、パーフルオロメチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1−フルオロ−1−メチルエチル基等が好ましい。
これらのアルキル基のうち、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ヘキシル基等が好ましい。
これらのフッ素化アルキル基のうち、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、パーフルオロメチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1−フルオロ−1−メチルエチル基等が好ましい。
これらの酸素原子含有極性基のうち、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ヒドロキシメチル基、メトキシ基、エトキシ基等が好ましい。
等を挙げることができる。
これらの窒素原子含有極性基のうち、シアノ基、シアノメチル基、1−シアノエチル基等が好ましい。
また、一般式(5)におけるnおよびmとしてはそれぞれ、0または1が好ましい。
樹脂(A)において、構造単位(IV) は、単独でまたは2種以上が存在することができる。
5−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、
5−(2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−1−ヒドロキシエチル)ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、
5−(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチル−1−ヒドロキシエチル)ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、
5−(2,2,2−トリフルオロ−1−メトキシエチル)ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、
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5−(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチル−1−メトキシエチル)ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、
5−(2,2,2−トリフルオロ−1−メチルカルボニルオキシエチル)ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、
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5−(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチル−1−メチルカルボニルオキシエチル)ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、
5−(2,2,2−トリフルオロ−1−t−ブトキシカルボニルオキシエチル)ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、
5−(2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−1−t−ブトキシカルボニルオキシエチル)ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、
5−(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチル−1−t−ブトキシカルボニルオキシエチル)ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン
等を挙げることができる。
5−(2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシエチル)ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、
5−(2−トリフルオロメチル−2−メチル−2−ヒドロキシエチル)ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、
5−〔2,2−ビス(トリフルオロメチル)−2−ヒドロキシエチル〕ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、
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等を挙げることができる。
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等を挙げることができる。
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等を挙げることができる。
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8−〔2,2−ビス(トリフルオロメチル)−2−メトキシエチル〕テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−〔2,2−ビス(トリフルオロメチル)−2−メチルカルボニルオキシエチル〕テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−〔2,2−ビス(トリフルオロメチル)−2−t−ブトキシカルボニルオキシエチル〕テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン
等が好ましい。
American Chemical Society Symposium(1998) (予稿集 p.208-211参照)
他の構造単位を与える単量体としては、例えば、下記一般式(8)で表される化合物(以下、「ノルボルネン誘導体(β-1) 」という。)、下記するノルボルネン系化合物(β-2) 、下記する他の脂環式不飽和化合物等を挙げることができる。
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、n−デシルオキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、4−t−ブチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、シクロヘプチルオキシカルボニル基、シクロオクチルオキシカルボニル基等の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルコキシカルボニル基;
フェノキシカルボニル基、4−t−ブチルフェノキシカルボニル基、1−ナフチルオキシカルボニル基等のアリーロキシカルボニル基;
ベンジルオキシカルボニル基、4−t−ブチルベンジルオキシカルボニル基、フェネチルオキシカルボニル基、4−t−ブチルフェネチルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基;
1−フェノキシエトキシカルボニル基、1−(4’−t−ブチルフェノキシ)エトキシカルボニル基、1−(1’−ナフチルオキシ)エトキシカルボニル基等の1−アリーロキシエトキシカルボニル基;
1−ベンジルオキシエトキシカルボニル基、1−(4’−t−ブチルベンジルオキシ)エトキシカルボニル基、1−フェネチルオキシエトキシカルボニル基、1−(4’−t−ブチルフェネチルオキシ)エトキシカルボニル基等の1−アラルキルオキシエトキシカルボニル基;
メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、n−プロポキシカルボニルメチル基、i−プロポキシカルボニルメチル基、n−ブトキシカルボニルメチル基、2−メチルプロポキシカルボニルメチル基、1−メチルプロポキシカルボニルメチル基、t−ブトキシカルボニルメチル基、シクロヘキシルオキシカルボニルメチル基、4−t−ブチルシクロヘキシルオキシカルボニルメチル基等の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルコキシカルボニルメチル基;
フェノキシカルボニルメチル基、4−t−ブチルフェノキシカルボニルメチル基、1−ナフチルオキシカルボニルメチル基等のアリーロキシカルボニルメチル基;
ベンジルオキシカルボニルメチル基、4−t−ブチルベンジルオキシカルボニルメチル基、フェネチルオキシカルボニルメチル基、4−t−ブチルフェネチルオキシカルボニルメチル基等のアラルキルオキシカルボニルメチル基;
2−フェノキシカルボニルエチル基、2−(4’−t−ブチルフェノキシカルボニル)エチル基、2−(1’−ナフチルオキシカルボニル)エチル基等の2−アリーロキシカルボニルエチル基;
2−ベンジルオキシカルボニルエチル基、2−(4’−t−ブチルベンジルオキシカルボニル)エチル基、2−フェネチルオキシカルボニルエチル基、2−(
4’−t−ブチルフェネチルオキシカルボニル)エチル基等の2−アラルキルオキシカルボニルエチル基や、
テトラヒドロフラニルオキシカルボニル基、テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基
等を挙げることができる。
これらのアルキル基のうち、特に、メチル基、エチル基等が好ましい。
また、一般式(8)におけるiとしては、0または1が好ましい。
一般式(8)で、AおよびBの一方または両方が前記酸解離性基(ii) であり、AおよびBの残り、X並びにYが水素原子であり、iが0である各化合物;
一般式(8)で、AおよびBの一方または両方が前記酸解離性基(ii) であり、AおよびBの残り、X並びにYが水素原子であり、iが1である各化合物のほか、
5−メトキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−エトキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−n−プロポキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−i−プロポキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−n−ブトキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−(2’−メチルプロポキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、5−(1’−メチルプロポキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、5−t−ブトキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−シクロペンチルオキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−(1’−メチルシクロペンチルオキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−シクロヘキシルオキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−(1’−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−(4’−t−ブチルシクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−フェノキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−(1’−エトキシエトキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、5−(1’−シクロヘキシルオキシエトキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、
5−t−ブトキシカルボニルメトキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−テトラヒドロフラニルオキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、5−テトラヒドロピラニルオキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−エトキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−n−プロポキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、5−メチル−5−i−プロポキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、5−メチル−5−n−ブトキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−(2’−メチルプロポキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−(1’−メチルプロポキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−t−ブトキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−シクロヘキシルオキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−(4’−t−ブチルシクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−フェノキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−(1’−エトキシエトキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−(1’−シクロヘキシルオキシエトキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−t−ブトキシカルボニルメトキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−テトラヒドロフラニルオキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−テトラヒドロピラニルオキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(i−プロポキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(n−ブトキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(2’−メチルプロポキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(1’−メチルプロポキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(t−ブトキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(シクロペンチルオキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(1’−メチルシクロペンチルオキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(シクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(1’−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(4’−t−ブチルシクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(フェノキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(1’−エトキシエトキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(1’−シクロヘキシルオキシエトキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(t−ブトキシカルボニルメトキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(テトラヒドロフラニルオキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
8−エトキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−i−プロポキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−(2’−メチルプロポキシ)カルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−(1’−メチルプロポキシ)カルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−t−ブトキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−シクロペンチルオキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−(1’−メチルシクロペンチルオキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.
12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−シクロヘキシルオキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−(1’−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.
12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−(4’−t−ブチルシクロヘキシルオキシ)カルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−フェノキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−(1’−エトキシエトキシ)カルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−(1’−シクロヘキシルオキシエトキシ)カルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.
12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−t−ブトキシカルボニルメトキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .
17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−テトラヒドロフラニルオキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−テトラヒドロピラニルオキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−エトキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−i−プロポキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−(2’−メチルプロポキシ)カルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.
12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−(1’−メチルプロポキシ)カルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.
12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−t−ブトキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−シクロヘキシルオキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−(4’−t−ブチルシクロヘキシルオキシ)カルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−フェノキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−(1’−エトキシエトキシ)カルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.
12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−(1’−シクロヘキシルオキシエトキシ)カルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−t−ブトキシカルボニルメトキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−テトラヒドロフラニルオキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.
12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−テトラヒドロピラニルオキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.
12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジ(エトキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジ(n−プロポキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジ(i−プロポキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジ(n−ブトキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジ(2’−メチルプロポキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジ(1’−メチルプロポキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジ(t−ブトキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジ(シクロペンチルオキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .
17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジ(1’−メチルシクロペンチルオキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジ(シクロヘキシルオキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .
17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジ(1’−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジ(4’−t−ブチルシクロヘキシルオキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジ(フェノキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジ(1’−エトキシエトキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジ(1’−シクロヘキシルオキシエトキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジ(t−ブトキシカルボニルメトキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジ(テトラヒドロフラニルオキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.
12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジ(テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.
12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン
等を挙げることができる。
ノルボルネン(即ち、ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン)、
5−メチルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−エチルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−ヒドロキシビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
5−ヒドロキシメチルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エン、
テトラシクロ [4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチルテトラシクロ [4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−エチルテトラシクロ [4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−ヒドロキシテトラシクロ [4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−ヒドロキシメチルテトラシクロ [4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8−フルオロテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8−フルオロメチルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−ジフルオロメチルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8−トリフルオロメチルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−ペンタフルオロエチルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,8−ジフルオロテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジフルオロテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,8−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−トリフルオロメチルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,8,9−トリフルオロテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,8,9−トリス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,8,9,9−テトラキス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,8−ジフルオロ−9,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジフルオロ−8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,8,9−トリフルオロ−9−トリフルオロメチルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,8,9−トリフルオロ−9−トリフルオロメトキシテトラシクロ[ 4.4.0.
12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,8,9−トリフルオロ−9−ペンタフルオロプロポキシテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−フルオロ−8−ペンタフルオロエチル−9,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジフルオロ−8−ヘプタフルオロイソプロピル−9−トリフルオロメチルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−クロロ−8,9,9−トリフルオロテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジクロロ−8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[ 4.4.0.
12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−(2’,2’,2’−トリフルオロカルボエトキシ)テトラシクロ[ 4.4.0.
12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−(2’,2’,2’−トリフルオロカルボエトキシ)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン
等を挙げることができる。
ジシクロペンタジエン、トリシクロ[ 5.2.1.02,6 ] デカ−8−エン、トリシクロ[ 5.2.1.02,6 ] デカ−3−エン、トリシクロ[ 4.4.0.12,5 ] ウンデカ−3−エン、トリシクロ[ 6.2.1.01,8 ] ウンデカ−9−エン、トリシクロ[ 6.2.1.01,8 ] ウンデカ−4−エン、テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10.
01,6 ] ドデカ−3−エン、8−メチルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10.
01,6 ] ドデカ−3−エン、8−エチリデンテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,12 ]ドデカ−3−エン、8−エチリデンテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10.
01,6 ] ドデカ−3−エン、ペンタシクロ[ 6.5.1.13,6 .02,7 .09,13 ]ペンタデカ−4−エン、ペンタシクロ[ 7.4.0.12,5 .19,12.08,13 ]ペンタデカ−3−エン等を挙げることができる。
特定遷移金属化合物としては、例えば、W、MoまたはReのハロゲン化物、オキシハロゲン化物、アルコキシハロゲン化物、アルコキシド、カルボン酸塩、(オキシ)アセチルアセトネート、カルボニル錯体、アセトニトリル錯体、ヒドリド錯体や、これらの化合物の誘導体等を挙げることができる。これらの化合物のうち、WまたはMoの化合物、より具体的にはWまたはMoのハロゲン化物、オキシハロゲン化物またはアルコキシハロゲン化物が、重合活性、実用性等の観点から好ましい。
また、特定遷移金属化合物は、適当な錯化剤、例えば、
トリフェニルホスフィン(P(C6H5)3)、ピリジン(NC5H5)等により配位された化合物であることもできる。
MoCl5・P(C6H5)3、ReOBr3・P(C6H5)3、WCl6・NC5H5 、W(CO)5・P(C6H5)3、
W(CO)3・(CH3CN)3等を挙げることができる。
これらの化合物のうち、特にWCl6、MoCl5 、WCl2(OC2H5)4、MoCl3(OC2H5)2 等が好ましい。
前記特定遷移金属化合物は、単独でまたは2種以上を組み合せて使用することができる。
また、メタセシス触媒を構成する特定遷移金属化合物成分は、重合系内で反応して特定遷移金属化合物を生成する2種以上の化合物の混合物として使用することもできる。
CH3MgI、C2H5MgBr、CH3MgBr 、n-C3H7MgCl、t-C4H9MgCl、CH2=CHCH2MgCl 、(C2H5)2Zn 、(C2H5)2Cd 、CaZn(C2H5)4 、(CH3)3B 、(C2H5)3B、(n-C4H9)3B、(CH3)3Al、(CH3)2AlCl、CH3AlCl2、(CH3)3Al2Cl3、(C2H5)3Al 、(C2H5)3Al2Cl3 、 (C2H5)2Al・O(C2H5)2、
(C2H5)2AlCl 、C2H5AlCl2 、(C2H5)2AlH、(C2H5)2AlOC2H5、(C2H5)2AlCN 、LiAl(C2H5)2 、(n-C3H7)3Al 、(i-C4H9)3Al 、(i-C4H9)2AlH、(n-C6H13)3Al、(n-C8H17)3Al、
(C6H5)3Al 、(CH3)4Ga、(CH3)4Sn、(n-C4H9)4Sn 、(C2H5)3SnH、LiH 、NaH 、B2H6、
NaBH4 、AlH3、LiAlH4、TiH4等を挙げることができる。
これらの化合物のうち、(CH3)3Al、(CH3)2AlCl、CH3AlCl2、(CH3)3Al2Cl3、(C2H5)3Al 、(C2H5)2AlCl 、C2H5AlCl2 、(C2H5)3Al2Cl3 、(C2H5)2AlH、(C2H5)2AlOC2H5、
(C2H5)2AlCN 、(n-C3H7)3Al 、(i-C4H9)3Al 、(i-C4H9)2AlH、(n-C6H13)3Al、
(n-C8H17)3Al、(C6H5)3Al 等が好ましい。
前記特定有機金属化合物等は、単独でまたは2種以上を組み合せて使用することができる。
特定遷移金属化合物と特定有機金属化合物等との量的関係は、金属原子比として、通常、特定遷移金属化合物:特定有機金属化合物等が、通常、1:1〜1:100、好ましくは1:2〜1:50の範囲である。
活性化剤a: B、BF3 、BCl3、B(O-n-C4H9)3、 BF3・O(CH3)2 、 BF3・O(C2H5)2 、
BF3・O(n-C4H9)2、 BF3・2C6H5OH 、 BF3・2CH3COOH、 BF3・CO(NH2)2、
BF3・N(C2H4OH)3、 BF3・ピペリジン、 BF3・NH2C2H5 、B2O3、H3BO3 等の ほう素化合物;Si(OC2H5)4、 Si(Cl)4等のけい素化合物、
活性化剤b:アルコール類、ヒドロパーオキシド類、ジアルキルパーオキシド類、ジアシ ルパーオキシド類、
活性化剤c:水、
活性化剤d:酸素、
活性化剤e:アルデヒド類、ケトン類等のカルボニル化合物や、それらのオリゴマーまた はポリマー、
活性化剤f:エチレンオキシド、エピクロルヒドリン、オキセタン等の環状エーテル類、活性化剤g:N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド類;アニ リン、モルホリン、ピペリジン等のアミン類;アゾベンゼン等のアゾ化合物 、
活性化剤h:N-ニトロソジメチルアミン、N-ニトロソジフェニルアミン等のN-ニトロソ化 合物、
活性化剤i:トリクロロメラミン、N-クロロスクシンイミド、フェニルスルフェルクロリ ド等の窒素−塩素結合または硫黄−塩素結合を有する化合物。
これらの活性化剤と特定遷移金属化合物との量的関係は、使用される活性化剤の種類によって極めて多様に変化するため、一概には規定できないが、多くの場合、モル比として、活性化剤:特定遷移金属化合物が、通常、0.005:1〜10:1、好ましくは0.05:1〜3.0:1の範囲である。
前記分子量調節剤としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等のα−オレフイン類;1,3−ブタジエン、1,4−ペンタジエン等のα,ω−ジオレフィン類;スチレン、α−メチルスチレン等のビニル芳香族化合物;アセチレン類;塩化アリル、酢酸アリル、トリメチルアリロキシシラン等の極性アリル化合物等を挙げることができる。
これらの分子量調節剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
分子量調節剤の使用量は、全モノマー1モルに対して、通常、0.005〜2モル、好ましくは0.02〜1.0モル、さらに好ましくは0.03〜0.7モルである。
また、開環(共)重合に使用される溶媒としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;クロロブタン、ブロモヘキサン、ジクロロエタン、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類等を挙げることができる。
これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記水素付加させた樹脂(A)における水素付加率は、好ましくは70%以上、さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは100%である。
前記水素付加反応に使用される触媒としては、例えば、通常のオレフイン性化合物の水素付加反応に用いられているものを使用することができる。
このような水素付加触媒のうち、不均一系触媒としては、例えば、Pd、Pt、Ni、Rh、Ru等の貴金属を、カーボン、シリカ、アルミナ、チタニア等の担体に担持させた固体触媒等を挙げることができる。これらの不均一系触媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、均一系触媒としては、例えば、ナフテン酸ニッケル/トリエチルアルミニウム系、ニッケルアセチルアセトナート/トリエチルアルミニウム系、オクテン酸コバルト/n−ブチルリチウム系、チタノセンジクロリド/ジエチルアルミニウムモノクロリド系や、酢酸ロジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム等のロジウム系等を挙げることができる。これらの均一系触媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記水素付加触媒のうち、不均一系触媒が、反応活性が高く、反応後の触媒除去も容易であり、得られる樹脂(A)の色調が優れる点で好ましい。
水素付加反応は、通常、常圧〜300気圧、好ましくは3〜200気圧の水素ガス雰囲気下において、通常、0〜200℃、好ましくは20〜180℃で実施することができる。
この場合、樹脂(A) 中の残留ハロゲンの含有量を3ppm以下、特に2ppm以下とし、また残留金属の含有量を300ppb以下、特に100ppb以下とすることが好ましく、さらに残留ハロゲンの含有量を3ppm以下、特に2ppm以下とし、かつ残留金属の含有量を300ppb以下、特に100ppb以下とすることが好ましい。これらの不純物の含有量を前記値以下とすることにより、レジストとしての感度、解像度、プロセス安定性等に加え、本発明の感放射線性樹脂組成物を用いて半導体を製造する際の歩留り等がさらに改善される。
樹脂(A) 中の不純物を低減する方法としては、残留ハロゲンの場合、(a)樹脂溶液の純水による洗浄あるいは液々抽出、(b)樹脂溶液の純水による洗浄あるいは液々抽出と限外ろ過、遠心分離等の物理的精製法との組み合わせや、(c)これらの方法で純水の代わりにアルカリ性水溶液あるいは酸性水溶液を使用する方法等を挙げることができる。また、残留金属の場合は、前記(a)〜(c)の方法と同様の方法に加えて、(d)樹脂を、酸化、還元、配位子交換、対イオン交換等により処理して、樹脂中の残留金属の溶剤あるいは水への溶解性を著しく高めてから、前記(a)〜(c)の方法で処理する方法等を挙げることができる。
これらの不純物を低減する処理は、樹脂(A) を製造する開環(共)重合後の適宜の段階で実施することができる。
また、樹脂(A)のMwとゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」という。)との比(Mw/Mn)は、通常、1〜5、好ましくは1〜3である。
本発明において、樹脂(A)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明における(B)成分は、露光により酸を発生する感放射線性酸発生剤(以下、「酸発生剤(B)」という。)からなる。
酸発生剤(B)は、露光により発生した酸の作用によって、樹脂(A)中に存在する酸解離性基を解離させ、その結果レジスト被膜の露光部がアルカリ現像液に易溶性となり、ポジ型のレジストパターンを形成する作用を有するものである。
このような酸発生剤(B)としては、例えば、オニウム塩化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物等を挙げることができる。
これらの酸発生剤(B)の例としては、下記のものを挙げることができる。
オニウム塩化合物としては、例えば、ヨードニウム塩、スルホニウム塩(テトラヒドロチオフェニウム塩を含む。)、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等を挙げることができる。
好ましいオニウム塩化合物の具体例としては、
ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム 10−カンファースルホネート、
シクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシル・メチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジシクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、2−オキソシクロヘキシルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、
1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−シアノ−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ニトロ−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メチル−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、
4−シアノ−1−ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ニトロ−1−ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メチル−1−ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、
4−メトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−メトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−エトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−エトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−エトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−n−ブトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−n−ブトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−n−ブトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−メトキシメトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メトキシメトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−メトキシメトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−エトキシメトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−エトキシメトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−エトキシメトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−エトキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−エトキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−エトキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−n−プロポキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−n−プロポキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−n−プロポキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−i−プロポキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−i−プロポキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−i−プロポキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−t−ブトキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−t−ブトキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−t−ブトキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−(2’−テトラヒドロフラニルオキシ)−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−(2’−テトラヒドロフラニルオキシ)−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−(2’−テトラヒドロフラニルオキシ)−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−(2’−テトラヒドロピラニルオキシ)−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−(2’−テトラヒドロピラニルオキシ)−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−(2’−テトラヒドロピラニルオキシ)−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
4−ベンジルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ベンジルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−ベンジルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
1−(1’−ナフチルアセトメチル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(1’−ナフチルアセトメチル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(1’−ナフチルアセトメチル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート
等を挙げることができる。
ハロゲン含有化合物としては、例えば、ハロアルキル基含有炭化水素化合物、ハロアルキル基含有複素環式化合物等を挙げることができる。
好ましいハロゲン含有化合物の具体例としては、フェニルビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−メトキシフェニルビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−ナフチルビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等の(トリクロロメチル)−s−トリアジン誘導体や、1,1−ビス(4’−クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタン等を挙げることができる。
ジアゾケトン化合物:
ジアゾケトン化合物としては、例えば、1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等を挙げることができる。
好ましいジアゾケトンの具体例としては、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルまたは1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,1−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)エタンの1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルまたは1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等を挙げることができる。
スルホン化合物としては、例えば、β−ケトスルホン、β−スルホニルスルホンや、これらの化合物のα−ジアゾ化合物等を挙げることができる。
好ましいスルホン化合物の具体例としては、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン等を挙げることができる。
スルホン酸化合物:
スルホン酸化合物としては、例えば、アルキルスルホン酸エステル、アルキルスルホン酸イミド、ハロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホネート等を挙げることができる。
好ましいスルホン酸化合物の具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールのトリス(トリフルオロメタンスルホネート)、ニトロベンジル−9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルホネート、トリフルオロメタンスルホニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、パーフルオロ−n−オクタンスルホニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、N−ヒドロキシスクシイミドトリフルオロメタンスルホネート、N−ヒドロキシスクシイミドノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、N−ヒドロキシスクシイミドパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフルオロメタンスルホネート等を挙げることができる。
ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、シクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシル・メチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジシクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、2−オキソシクロヘキシルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、
等が好ましい。
酸発生剤(B)の使用量は、レジストとしての感度および現像性を確保する観点から、樹脂(A)100重量部に対して、通常、0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜7重量部である。この場合、酸発生剤(B)の使用量が0.1重量部未満では、感度および現像性が低下する傾向があり、一方10重量部を超えると、放射線に対する透明性が低下して、矩形のレジストパターンを得られ難くなる傾向がある。
本発明の感放射線性樹脂組成物には、露光により酸発生剤(B)から生じる酸のレジスト被膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する作用を有する酸拡散制御剤を配合することが好ましい。
このような酸拡散制御剤を配合することにより、得られる感放射線性樹脂組成物の貯蔵安定性がさらに向上し、またレジストとしての解像度がさらに向上するとともに、露光から現像処理までの引き置き時間(PED)の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に極めて優れた組成物が得られる。
酸拡散制御剤としては、レジストパターンの形成工程中の露光や加熱処理により塩基性が変化しない含窒素有機化合物が好ましい。
このような含窒素有機化合物としては、例えば、下記一般式(10)
含窒素化合物(ハ)としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、2−ジメチルアミノエチルアクリルアミドの重合体等を挙げることができる。
前記4級アンモニウムヒドロキシド化合物としては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−プロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシド等を挙げることができる。
N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N−t−ブトキシカルボニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−メチルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール等のN−t−ブトキシカルボニル基含有アミノ化合物のほか、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。
前記含窒素複素環化合物としては、例えば、イミダゾール、ベンズイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール類;ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、2−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、4−ヒドロキシキノリン、8−オキシキノリン、アクリジン等のピリジン類;ピペラジン、1−(2’−ヒドロキシエチル)ピペラジン等のピペラジン類のほか、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、モルホリン、4−メチルモルホリン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ [2.2.2] オクタン等を挙げることができる。
これらの含窒素有機化合物のうち、含窒素化合物(イ)、含窒素化合物(ロ)、4級アンモニウムヒドロキシド化合物、含窒素複素環化合物等が好ましい。
前記酸拡散制御剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
このような脂環族添加剤としては、例えば、
1−アダマンタンカルボン酸t−ブチル、1−アダマンタンカルボン酸t−ブトキシカルボニルメチル、1,3−アダマンタンジカルボン酸ジ−t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブトキシカルボニルメチル、1,3−アダマンタンジ酢酸ジ−t−ブチル等のアダマンタン誘導体類;
デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキシコール酸2−エトキシエチル、デオキシコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、デオキシコール酸3−オキソシクロヘキシル、デオキシコール酸テトラヒドロピラニル、デオキシコール酸メバロノラクトンエステル等のデオキシコール酸エステル類;
リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸2−エトキシエチル、リトコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、リトコール酸3−オキソシクロヘキシル、リトコール酸テトラヒドロピラニル、リトコール酸メバロノラクトンエステル等のリトコール酸エステル類や、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(アダマンチルカルボニルオキシ)ヘキサン
等を挙げることができる。
脂環族添加剤の配合量は、樹脂(A)100重量部に対して、通常、50重量部以下、好ましくは30重量部以下である。この場合、脂環族添加剤の配合量が50重量部を超えると、レジストとしての耐熱性が低下する傾向がある。
前記界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤のほか、以下商品名で、KP341(信越化学工業(株)製)、ポリフローNo.75,同No.95(共栄社化学(株)製)、エフトップEF301,同EF303,同EF352(トーケムプロダクツ(株)製)、メガファックスF171,同F173(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430,同FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710,サーフロンS−382,同SC−101,同SC−102,同SC−103,同SC−104,同SC−105,同SC−106(旭硝子(株)製)等を挙げることができる。
これらの界面活性剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
界面活性剤の配合量は、樹脂(A)と酸発生剤(B)との合計100重量部に対して、通常、2重量部以下である。
さらに、前記以外の添加剤としては、ハレーション防止剤、接着助剤、保存安定化剤、消泡剤等を挙げることができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、普通、その使用に際して、全固形分濃度が、通常、5〜50重量%、好ましくは10〜25重量%となるように、溶剤に溶解したのち、例えば孔径0.2μm程度のフィルターでろ過することによって、組成物溶液として調製される。
前記組成物溶液の調製に使用される溶剤としては、例えば、
2−ブタノン、2−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、3,3−ジメチル−2−ブタノン、2−ヘプタノン、2−オクタノン等の直鎖状もしくは分岐状のケトン類;
シクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、イソホロン等の環状のケトン類;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−sec−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸sec−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸t−ブチル等の2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類;
3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等の3−アルコキシプロピオン酸アルキル類のほか、
等を挙げることができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、特に化学増幅型レジストとして有用である。
前記化学増幅型レジストにおいては、露光により酸発生剤(B)から発生した酸の作用によって、樹脂(A)中の酸解離性基が解離して、酸性官能基、好ましくはカルボキシル基を生じ、その結果、レジストの露光部のアルカリ現像液に対する溶解性が高くなり、該露光部がアルカリ現像液によって溶解、除去され、ポジ型のレジストパターンが得られる。
本発明の感放射線性樹脂組成物からレジストパターンを形成する際には、組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって、例えば、シリコンウエハー、アルミニウムで被覆されたウエハー等の基板上に塗布することにより、レジスト被膜を形成し、場合により予め加熱処理(以下、「PB」という。)を行ったのち、所定のレジストパターンを形成するように該レジスト被膜に露光する。その際に使用される放射線としては、使用される酸発生剤の種類に応じて、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、荷電粒子線等を適宜選定して使用されるが、ArFエキシマレーザー(波長193nm)あるいはKrFエキシマレーザー(波長248nm)が好ましい。
本発明においては、露光後に加熱処理(以下、「PEB」という。)を行うことが好ましい。このPEBにより、樹脂(A)中の酸解離性有機基の解離反応が円滑に進行する。PEBの加熱条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成によって変わるが、通常、30〜200℃、好ましくは50〜170℃である。
次いで、露光されたレジスト被膜を現像することにより、所定のレジストパターンを形成する。
現像に使用される現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、けい酸ナトリウム、メタけい酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ性水溶液が好ましい。
前記アルカリ性水溶液の濃度は、通常、10重量%以下である。この場合、アルカリ性水溶液の濃度が10重量%を超えると、非露光部も現像液に溶解するおそれがあり好ましくない。
前記有機溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルi−ブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メチルシクロペンタノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン等の直鎖状、分岐状もしくは環状のケトン類;メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、1,4−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジメチロール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−アミル等のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類や、フェノール、アセトニルアセトン、ジメチルホルムアミド等を挙げることができる。
これらの有機溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
有機溶媒の使用量は、アルカリ性水溶液に対して、100容量%以下が好ましい。この場合、有機溶媒の使用量が100容量%を超えると、現像性が低下して、露光部の現像残りが多くなるおそれがある。
また、アルカリ性水溶液からなる現像液には、界面活性剤等を適量添加することもできる。
なお、アルカリ性水溶液からなる現像液で現像したのちは、一般に、水で洗浄して乾燥する。
実施例および比較例における各測定・評価は、下記の要領で行った。
Mw:
東ソー(株)製GPCカラム(G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本)を用い、流量1.0ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。
放射線透過率:
組成物溶液を石英ガラス上にスピンコートにより塗布し、90℃に保持したホットプレート上で60秒間PBを行って形成した膜厚1μmのレジスト被膜について、波長193nmにおける吸光度から、放射線透過率を算出して、遠紫外線領域における透明性の尺度とした。
基板として、表面に膜厚520ÅのDeepUV30(ブルワー・サイエンス(Brewer Science)社製)膜を形成したシリコンウエハー(ARC)を用い、表1に示す各組成物溶液を、基板上にスピンコートにより塗布したのち、ホットプレート上にて、表2に示す条件でPBを行って、膜厚0.4μmのレジスト被膜を形成した。
次いで、(株)ニコン製ArFエキシマレーザー露光装置(レンズ開口数0.55、露光波長193nm)を用い、マスクパターンを介して露光した。その後、表2に示す条件でPEBを行ったのち、2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(実施例1〜3)または2.38×1/50重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(比較例1)により、25℃で1分間現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。このとき、線幅0.18μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を1対1の線幅に形成する露光量を最適露光量とし、この最適露光量を感度とした。
最適露光量で解像される最小のレジストパターンの寸法を、解像度とした。
現像欠陥:
光学顕微鏡により現像欠陥の有無および程度を観察し、さらにケー・エル・エー・テンコール(株)製のKLA欠陥検査装置を用いて、下記手順により評価した。
−KLA欠陥検査装置を用いる評価手順−
寸法0.15μm以上の欠陥を検出できるように感度を設定したKLA欠陥 検査装置を用い、アレイモードにて観察して、比較用イメージとピクセル単位 の重ね合わせにより生じる差異から抽出されるクラスターおよびアンクラスタ ーのウエハー1枚当たりの欠陥総数を測定した。
パターン形状:
線幅0.20μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)の方形状断面の下辺寸法L1 と上下辺寸法L2 とを走査型電子顕微鏡により測定し、
0.85≦L2 /L1 ≦1を満足し、かつパターン形状が裾を引いていない場合を、パターン形状が“良好”であるとした。
合成例1
内容積500ミリリットルのオートクレーブに、アルゴン雰囲気下で、シクロペンタジエン22g、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−3−ブテノール109gおよびハイドロキノン450mgを仕込み、170℃で17時間加熱した。その後、反応溶液を蒸留して、下記式(11)で表される5−〔2,2−ビス(トリフルオロメチル)−2−ヒドロキシエチル〕ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン70gを得た。
内容積500ミリリットルの反応容器に、合成例1で得た5−〔2,2−ビス(トリフルオロメチル)−2−ヒドロキシエチル〕ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン10g、炭酸カリウム10g、テトラヒドロフラン40gおよび水20gを仕込んだのち、ブロモ酢酸t−ブチル8gを加え、70℃で6時間反応させた。その後、反応溶液を酢酸エチル200ミリリットルと混合して、水で洗浄したのち、溶媒を減圧留去して、粗生成物を得た。その後、粗生成物を減圧蒸留して、下記式(12)で表される5−〔2,2−ビス(トリフルオロメチル)−2−t−ブトキシカルボニルオキシエチル〕ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン7gを得た。
内容積500ミリリットルのオートクレーブに、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−3−ブテノール230g、ジシクロペンタジエン73gおよび2,6−ジ−t−ブチルパラクレゾール0.15gを仕込み、190℃で12時間加熱した。その後、反応溶液を室温まで冷却したのち、蒸留精製して、下記式(13)で表される8−(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチル−1−ヒドロキシエチル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン40gを得た。
5−〔2,2−ビス(トリフルオロメチル)−2−ヒドロキシエチル〕ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エンに代えて、合成例3で得た8−(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチル−1−ヒドロキシエチル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン10gを用いた以外は、合成例2と同様にして、下記式(14)で表される8−〔2,2−ビス(トリフルオロメチル)−2−t−ブトキシカルボニルオキシエチル〕テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン6gを得た。
合成例3で得た8−(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチル−1−ヒドロキシエチル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン10gを、無水酢酸中で24時間還流したのち、蒸留精製して、下記式(15)で表される8−〔2,2−ビス(トリフルオロメチル)−2−メチルカルボニルオキシエチル〕テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン6gを得た。
合成例6
〔重合〕
攪拌機、還流冷却器および三方コックを備えたセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下で、8−〔2,2−ビス(トリフルオロメチル)−2−t−ブトキシカルボニルオキシエチル〕テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン100重量部、1−ヘキセン(分子量調節剤)33重量部およびトルエン200重量部を仕込み、80℃に加熱した。次いで、メタセシス触媒としてトリエチルアルミニウムのトルエン溶液(濃度1.5モル/リットル)0.17重量部と六塩化タングステンのトルエン溶液(濃度0.05モル/リットル)1.0重量部を加えて、攪拌下80℃で3時間開環重合して、樹脂溶液を得た。
この樹脂は、下記式(26)に示す繰返し単位(IV-1) からなり、Mwが12,000の重合体(収率67重量%)であった。この樹脂を、樹脂(A-1) とする。
オートクレーブに、樹脂(A-1) 400重量部、および水素付加触媒としてクロロヒドロカルボニルトリフェニルホスフィンルテニウム0.075重量部を仕込み、水素ガス圧力100kg/cm2 ・G、温度165℃の条件で、4時間処理して、水素付加反応を行った。
次いで、別の反応容器に、得られた反応溶液400重量部とトルエン100重量部を仕込み、さらに乳酸0.71重量部と水1.15重量部を加えて、60℃で30分間攪拌したのち、メタノール260重量部を添加し、60℃でさらに1時間攪拌した。その後、反応溶液を室温まで冷却し、貧溶媒相(メタノール相)と良溶媒相(樹脂溶液相)とに分離させたのち、貧溶媒相のみを抜き出した。その後、抜き出したメタノールの4.5重量%に相当するメタノールと55重量%に相当するトルエンとを、反応容器に添加して、60℃で1時間攪拌した。その後、反応溶液を再び室温まで冷却して、貧溶媒相と良溶媒相とに分離させ、貧溶媒相のみを抜き出した。このメタノールによる抽出操作を数回繰返したのち、良溶媒相を分離し、良溶媒相から溶媒を留去して、樹脂を回収した。その後、この樹脂をテトラヒドロフランに再溶解したのち、多量のメタノールにより再凝固させ、凝固した樹脂を減圧下で乾燥して、樹脂を得た。
この樹脂は、NMRスペクトルにより測定した水素付加率が100%であり、下記式(27)に示す繰返し単位(IV-2) からなる重合体であった。この樹脂を、樹脂(A-2) とする。
フラスコに、樹脂(A-2) 100重量部、プロピレングリコールモノエチルエーテル200重量部、蒸留水100重量部およびp−トルエンスルホン酸1重量部を仕込み、窒素雰囲気中還流下で、8時間加水分解を行った。その後、反応溶液を室温まで冷却し、多量の水とトリエチルアミンを用いて中和したのち、酢酸エチルにより樹脂を抽出し、樹脂溶液相を水層が中性を示すまで水洗を繰り返した。その後、溶媒を留去して、樹脂を得た。 この樹脂は、赤外吸収スペクトルにより測定した加水分解率が60%であり、下記式(28)に示す繰返し単位(IV-2) と繰返し単位(IV-3) との共重合モル比が40:60の共重合体であった。この樹脂を、樹脂(A-3) とする。
〔重合〕
攪拌機、還流冷却器および三方コックを備えたセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下で、8−〔2,2−ビス(トリフルオロメチル)−2−t−ブトキシカルボニルオキシエチル〕テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン60重量部、5−〔2,2−ビス(トリフルオロメチル)−2−t−ブトキシカルボニルオキシエチル〕ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン40重量部、1−ヘキセン(分子量調節剤)25重量部、1,2−ジクロロエタン400重量部、およびメタセシス触媒としてトリエチルアルミニウムのクロロベンゼン溶液(濃度1.5モル/リットル)0.6重量部と六塩化タングステンのクロロベンゼン溶液(濃度10.025モル/リットル)4重量部を仕込み、80℃で3時間開環重合した。重合終了後、反応溶液に多量のメタノールを加えて樹脂を凝固させ、凝固した樹脂をろ過し、真空乾燥して、樹脂(収率92重量%)を得た。
この樹脂は、下記式(29)に示す繰返し単位(IV-1) と繰返し単位(IV-4) との共重合モル比が50:50、Mwが13,000の共重合体であった。この樹脂を、樹脂(A-4) とする。
樹脂(A-4) を用い、合成例6と同様にして、水素付加反応を行なった。
得られた樹脂は、赤外吸収スペクトルおよびNMRスペクトルにより測定した水素付加率が100%であり、下記式(30)に示す繰返し単位(IV-2) と繰返し単位(IV-5) とからなる共重合体であった。この樹脂を、樹脂(A-5) とする。
樹脂(A-5) を用い、合成例6と同様にして、加水分解反応を行った。
得られた樹脂は、赤外吸収スペクトルにより測定した加水分解率が70%であり、下記式(31)に示す繰返し単位(IV-2) と繰返し単位(IV-3) と繰返し単位(IV-5) と繰返し単位(IV-6) との共重合モル比が13:37:17:33の共重合体であった。この樹脂を、樹脂(A-6) とする。
〔重合〕
単量体として、8−〔2,2−ビス(トリフルオロメチル)−2−メチルカルボニルオキシエチル〕テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン50重量部および5−t−ブトキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン50重量部を用いた以外は、合成例7と同様にして、開環重合を行なって、樹脂を得た。
この樹脂は、下記式(32)に示す繰返し単位(IV-7) と繰返し単位(V-4) との共重合モル比が40:60、Mwが13,000の共重合体であった。この樹脂を、樹脂(A-7) とする。
樹脂(A-7) を用い、合成例6と同様にして、水素付加反応を行なった。
得られた樹脂は、赤外吸収スペクトルおよびNMRスペクトルにより測定した水素付加率が100%であり、下記式(33)に示す繰返し単位(IV-8) と繰返し単位(V-5) とからなる共重合体であった。この樹脂を、樹脂(A-8) とする。
フラスコに、樹脂(A-8) 100重量部、テトラヒドロフラン500重量部および水酸化カリウム水溶液(濃度10モル/リットル)50重量部を仕込み、窒素雰囲気中還流下で、6時間加水分解を行った。その後、反応溶液を室温まで冷却し、多量の水とシュウ酸を用いて中和したのち、酢酸メチルにより樹脂を抽出し、樹脂溶液相を水層が中性を示すまで水洗を繰り返した。その後、溶媒を留去して、樹脂を得た。
得られた樹脂は、赤外吸収スペクトルにより測定したメチルカルボニルオキシ基の加水分解率が100%であり、下記式(34)に示す繰返し単位(IV-3) と繰返し単位(V-5) とからなる共重合体であった。この樹脂を、樹脂(A-9) とする。
表1に示す成分からなる各組成物溶液について、各評価を行った。評価結果を表3に示す。
表1における樹脂(A-3) 、(A-6) および(A-9) 以外の成分は、下記の通りである。
他の樹脂
a-1: メタクリル酸t−ブチル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体(共重 合モル比=40/40/20、Mw=20,000)
酸発生剤(B)
B-1: トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート
B-2: ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスル ホネート
B-3: ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンス ルホネート
B-4: ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−5−エ ン−2,3−ジカルボジイミド
C-1: トリ−n−オクチルアミン
C-2: N−t−ブトキシカルボニルジシクロヘキシルアミン
C-3: N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール
他の添加剤
D-1: デオキシコール酸t−ブチル
D-2: 1,3−アダマンタンジカルボン酸ジ−t−ブチル
D-3: デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル
溶剤
E-1: 2−ヘプタノン
E-2: シクロヘキサノン
Claims (1)
- (A)下記一般式(5)に示す構造単位(IV) を有する酸解離性基含有樹脂、並びに(B)感放射線性酸発生剤を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
R2 は水素原子、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキル基を示し、R8 、R9 およびR10は相互に独立に水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、1価の酸素原子含有極性基または1価の窒素原子含有極性基を示し、nは0〜2の整数であり、mは0〜3の整数である。〕
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